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【発明の名称】 ピッキング設備及び方法
【発明者】 【氏名】井上 由雄

【要約】 【課題】ピッキングを効率的に行うことのできるピッキング設備及び方法を提供すること。

【解決手段】本発明は、自動ピッキング装置34と、表示ピッキング装置44を備えるピッキング設備10において、各注文において、表示ピッキング装置44に保管される商品であって、注文個数が所定値以上であるものが含まれている場合、表示ピッキング装置44によりピッキングを行い、注文個数が所定値未満であるものが含まれている場合、自動ピッキング装置34によりピッキングを行うことを特徴とする。この構成では、出荷量の多い商品について注文個数が多い場合、表示ピッキング装置44において扱うため、、自動ピッキング装置34への商品補充の頻度は低減され、作業効率が向上する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数種類の商品を保管し、前記保管された商品から所望の商品を自動的に取り出す自動ピッキング装置(34)と、前記自動ピッキング装置(34)に保管される前記複数種類の商品のうち、出荷量の多い一部の種類の商品を保管するラック(46)と、前記ラック(46)の各商品取出口に設けられ、取り出すべき商品の個数を表示する表示器(48)とを有する第1の表示ピッキング装置(44)と、取り出された商品を収納する出荷ケース(12)を前記自動ピッキング装置(34)及び前記第1の表示ピッキング装置(44)に搬送する搬送手段(14,26,28)と、各注文において、前記第1の表示ピッキング装置(44)に保管される商品であって、注文個数が所定値以上であるものが含まれている場合、前記第1の表示ピッキング装置(44)により当該商品のピッキングを行い、各注文において、前記第1の表示ピッキング装置(44)に保管される商品であって、注文個数が所定値未満であるものが含まれている場合、前記自動ピッキング装置(34)により当該商品のピッキングを行うよう、前記自動ピッキング装置(34)、前記第1の表示ピッキング装置(44)及び前記搬送手段(14,26,28)を制御する制御手段(56,60,62)と、を備えるピッキング設備。
【請求項2】 前記自動ピッキング装置(34)により保管される商品以外の商品を保管するラック(52)と、このラック(52)の各商品取出口に設けられ、取り出すべき商品の個数を表示する表示器(54)とを有する第2の表示ピッキング装置(50)を更に備えており、前記搬送手段(14,26,28,30)が、取り出された商品を収納する出荷ケース(12)を前記自動ピッキング装置(34)、前記第1の表示ピッキング装置(44)及び前記第2の表示ピッキング装置(50)に搬送するものであり、前記制御手段(56,60,62,64)が、各注文において、前記第1の表示ピッキング装置(44)に保管される商品であって、注文個数が所定値以上であるものが含まれている場合、前記第1の表示ピッキング装置(44)により当該商品のピッキングを行い、各注文において、前記第1の表示ピッキング装置(44)に保管される商品であって、注文個数が所定値未満であるものが含まれている場合、前記自動ピッキング装置(34)により当該商品のピッキングを行い、各注文において、前記第2の表示ピッキング装置(50)に保管される商品が含まれている場合、前記第2の表示ピッキング装置(50)により当該商品のピッキングを行うよう、前記自動ピッキング装置(34)、前記第1の表示ピッキング装置(44)、前記第2の表示ピッキング装置(50)及び前記搬送手段(14,26,28,30)を制御するものである、請求項1に記載のピッキング設備。
【請求項3】 複数種類の商品を保管し、前記保管された商品から所望の商品を自動的に取り出す自動ピッキング装置(34)、及び、前記自動ピッキング装置(34)に保管される前記複数種類の商品のうち、出荷量の多い一部の種類の商品を保管するラック(46)と、前記ラック(46)の各商品取出口に設けられ、取り出すべき商品の個数を表示する表示器(48)とを有する表示ピッキング装置(44)を備えるピッキング設備(10)を用いて注文単位で商品のピッキングを行うピッキング方法であって、各注文において、前記表示ピッキング装置(44)に保管される商品であって、注文個数が所定値以上であるものが含まれている場合、前記表示ピッキング装置(44)により当該商品のピッキングを行い、各注文において、前記表示ピッキング装置(44)に保管される商品であって、注文個数が所定値未満であるものが含まれている場合、前記自動ピッキング装置(34)により当該商品のピッキングを行うピッキング方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顧客からの注文に応じて多種多様な商品をラックから取り出し出荷ケースに詰めるためのピッキング設備及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、商品の多様化が進み、商品の配送センター等においては多種多様な商品の出荷に対応した物流システムが求められている。
【0003】物流システムにおいて多品種の商品を注文単位に荷揃えするための設備としては、従来から、自動ピッキング装置又は手動ピッキング装置を用いたものが一般的である。自動ピッキング装置は、ラックに保管された商品を自動的に取り出す方式の装置であり、特に比較的小型の商品を多種類扱う場合には、だるま落し式(vertical magazine type)等と称される自動ピッキング装置が一般に用いられている。だるま落し式自動ピッキング装置は、簡単には、商品を縦に積み重ねて収納するマガジンを複数本並べてなるラックと、各マガジンの下部に配置され商品を1個ずつ切り出す商品切出し装置とから構成されている。また、手動ピッキング装置としては、ラック(一般的にはフローラック)の各商品取出口に表示器を配置した表示ピッキング装置が広く用いられており、表示器の指示に従って作業員が商品をラックから取り出すようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したようなだるま落し式自動ピッキング装置は、同一商品についての注文数が比較的少ない場合には高速処理が可能であるという特徴がある。しかしながら、1本のマガジンに収納することができる商品の数量は比較的少ないため、一つの商品について出荷が集中した場合には、商品を補充する頻度が増してしまう。この補充作業は手作業によらなければならず、しかも、補充商品は通常は自動ピッキング装置から離れた場所の保管庫にて保管されているため、補充作業には手間がかかり、ピッキング設備全体の人時生産性が低下するという問題がある。
【0005】一方、手動式である表示ピッキング装置は、注文毎の商品の種類が少ない場合には有効な方式であり、ラック内には十分な数量の商品を保管することができるため、上述したような補充作業の問題は少ない。しかし、手動ピッキングは、注文毎の商品の種類が多い場合には、ピッキング作業自体の負担が大きくなる。また、表示ピッキング装置に対しては通常、複数の作業員が配備されるが、各注文間の処理量のバラツキが大きい場合には、作業員の手待ちを誘発するという問題がある。
【0006】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、効率的にピッキングを行うことのできるピッキング設備及び方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明によるピッキング設備は、(i)複数種類の商品を保管し、前記保管された商品から所望の商品を自動的に取り出す自動ピッキング装置と、(ii)自動ピッキング装置に保管される複数種類の商品のうち、出荷量の多い一部の種類の商品を保管するラックと、このラックの各商品取出口に設けられ、取り出すべき商品の個数を表示する表示器とを有する第1の表示ピッキング装置と、(iii)取り出された商品を収納する出荷ケースを自動ピッキング装置及び第1の表示ピッキング装置に搬送する搬送手段と、(iv)各注文において、第1の表示ピッキング装置に保管される商品であって、注文個数が所定値以上であるものが含まれている場合、第1の表示ピッキング装置により当該商品のピッキングを行い、各注文において、第1の表示ピッキング装置に保管される商品であって、注文個数が所定値未満であるものが含まれている場合、自動ピッキング装置により当該商品のピッキングを行うよう、自動ピッキング装置、第1の表示ピッキング装置及び搬送手段を制御する制御手段とを備えることを特徴としている。
【0008】かかる構成においては、出荷量の多い商品について注文の個数が多い場合、第1の表示ピッキング装置において扱い、少ない場合には自動ピッキング装置で扱うため、自動ピッキング装置への商品補充の頻度は低減される。また、第1の表示ピッキング装置で扱う品目は、自動ピッキング装置で扱う品目の一部であり少数であるため、第1の表示ピッキング装置での作業の負担も軽減される。
【0009】また、自動ピッキング装置により扱うことができない商品もあるので、自動ピッキング装置により保管される商品以外の商品を保管するラックと、このラックの各商品取出口に設けられ、取り出すべき商品の個数を表示する表示器とを有する第2の表示ピッキング装置を更に備えることが好ましい。この場合、搬送手段は、取り出された商品を収納する出荷ケースを自動ピッキング、第1の表示ピッキング装置及び第2の表示ピッキング装置に搬送するものとなり、制御手段は、各注文において、第1の表示ピッキング装置に保管される商品であって、注文個数が所定値以上であるものが含まれている場合、第1の表示ピッキング装置により当該商品のピッキングを行い、各注文において、第1の表示ピッキング装置に保管される商品であって、注文個数が所定値未満であるものが含まれている場合、自動ピッキング装置により当該商品のピッキングを行い、各注文において、第2の表示ピッキング装置に保管される商品が含まれている場合、第2の表示ピッキング装置により当該商品のピッキングを行うよう、自動ピッキング装置、第1の表示ピッキング装置、第2の表示ピッキング装置及び搬送手段を制御する。
【0010】なお、本発明は、別の面においては、自動ピッキング装置と、表示ピッキング装置を備えるピッキング設備を用いて注文単位で商品のピッキングを行うピッキング方法としてもとらえることができ、各注文において、表示ピッキング装置に保管される商品であって、注文個数が所定値以上であるものが含まれている場合、表示ピッキング装置により当該商品のピッキングを行い、各注文において、表示ピッキング装置に保管される商品であって、注文個数が所定値未満であるものが含まれている場合、自動ピッキング装置により当該商品のピッキングを行うことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0012】図1は本実施形態に係るピッキング設備10の全体構成を示す平面図である。図1に示すように、本実施形態のピッキング設備10は、注文単位に商品が詰められる出荷ケース12を搬送する主搬送ライン14を備えている。
【0013】主搬送ライン14のスタート部にはオートラベラ16が配置されている。このオートラベラ16は、出荷のための各種情報がバーコードや文字で付されたラベル18を各出荷ケース12に自動的に貼り付ける装置である。ラベル18に付される情報としては、例えば注文番号(顧客情報)や、以下で述べる自動分岐装置20,22,24において出荷ケース12の直進又は分岐を判断するための分岐情報等がある。
【0014】主搬送ライン14中には3台の自動分岐装置20,22,24が適当な間隔をおいて設けられており、各自動分岐装置20,22,24には分岐ライン26,28,30が接続されている。各自動分岐装置20,22,24は、主搬送ライン14により運ばれてくる出荷ケース12のラベル18上の分岐情報を読み取るための、例えばバーコードリーダ等の読取装置32を備えている。
【0015】最上流側の分岐ライン26は自動ピッキング装置34へと延びている。自動ピッキング装置34は、例えば特開平11−263406号公報に記載されているようなだるま落し式のものが好ましい。この自動ピッキング装置34は、商品を縦方向に積み重ねて収納するマガジン36を複数本並べて構成されたラック38を2体有しており、これらのラック38は正面から見て山形ないしはA字状に組み立てられている。1対のラック38間の中央部にはベルトコンベヤ40が配置されている。また、各マガジン36の下部には、各マガジン36内の最下部に位置する商品をベルトコンベヤ40上に1個ずつ切り出す商品切出し装置42が配設されている。ベルトコンベヤ40の終端は分岐ライン26の上方にあり、分岐ライン26により搬送されてきた出荷ケース12内に商品を送り込むことができるようになっている。自動ピッキング装置34を通過した分岐ライン26は、自動分岐装置20,22間にて主搬送ライン14に合流する。
【0016】中間の分岐ライン28は第1の表示ピッキング装置44の側方を通って延びている。図示の第1の表示ピッキング装置44は周知のものであり、棚部分に取り付けられたローラコンベヤやホイールコンベヤによって商品が重力又は動力によって商品取出口に向って移動するよう構成されたフローラック46を備えている。フローラック46に保管された各商品の取出口には、取り出すべき商品の数量を表示するデジタル表示器48が取り付けられている。かかる構成の第1の表示ピッキング装置44においては、作業員が表示器48の指示に従って商品をフローラック46から取り出し、分岐ライン28により運ばれてきた対象の荷役ケース12にその商品を詰めることとなる。第1の表示ピッキング装置44を経た分岐ライン28は、自動分岐装置22,24の間にて主搬送ライン14に合流する。
【0017】最下流側の分岐ライン30についても第2の表示ピッキング装置50が設けられている。この第2の表示ピッキング装置50は第1の表示ピッキング装置44と同じ構成であり、商品を保管するフローラック52と、各商品取出口に設けられたデジタル表示器54とを備えている。分岐ライン30の終端は自動分岐装置24の下流側にて主搬送ライン14に接続されている。
【0018】主搬送ライン14、オトラベラ16、自動分岐装置20,22,24、分岐ライン26,28,30、自動ピッキング装置34及び表示ピッキング装置44,50等は、マイクロコンピュータ等から構成されるコントローラ(制御手段)によって制御されるようになっている。本実施形態においては、コントローラは、メインコントローラ56と、このメインコントローラ56からの情報に従って制御を行うサブコントローラ58,60,62,64とから構成されている。メインコントローラ56は、顧客毎の注文データが入力されると共に、その注文データの内容に従って処理内容を決定してサブコントローラ58,60,62,64にその情報を伝える。サブコントローラ58,60,62,64は、オートラベラ16を制御するためのもの、自動分岐装置20、分岐ライン26及び自動ピッキング装置34を制御するためのもの、自動分岐装置22、分岐ライン28及び第1の表示ピッキング装置44を制御するためのもの、並びに、自動分岐装置24、分岐ライン30及び第2の表示ピッキング装置50を制御するためのものが用意されている。
【0019】次に、このような構成のピッキング設備10を用いて商品をピッキングする方法について説明する。
【0020】まず、取り扱う複数種類の商品に関して予め分類を行い、各商品について取り扱うべきピッキング装置34,44,50を決定する。この場合、最初に、自動ピッキング装置34において取り扱うことができる商品と、できない商品(例えば寸法的或いは形状的にマガジン36に収納することができない商品)とに分類する。
【0021】そして、自動ピッキング装置34で扱うことができる商品(以下「通常商品」ともいう)については全て自動ピッキング装置34のラック38のマガジン36に割り当てる。一方、自動ピッキング装置34では扱うことのできない商品(以下「特殊商品」ともいう)は、第2の表示ピッキング装置50のフローラック52にて保管することとする。
【0022】更に、通常商品から、出荷量の多い順に所定の品目数だけ選び出す。この場合、出荷量は過去の出荷データのみに基づくこととしてもよいが、今後予想される出荷動向等も勘案して出荷量を定めることが好ましい。このようにして選ばれた出荷量の多い通常商品(以下「大量商品」ともいう)は、自動ピッキング装置34のみならず、第1の表示ピッキング装置44のフローラック46にも保管しておく。
【0023】例えば或る配送センターにおいては500種の商品が出荷対象商品となっているが、上記手法により分類すると、概ね、自動ピッキング装置34で扱われるものは400品目、第1の表示ピッキング装置44で扱われるものは前記400品目のうちの70品目、第2の表示ピッキング装置50で扱われるものは前記400品目以外の100品目となる。
【0024】このようにして商品の分類が完了したならば、その情報をメインコントローラ56の記憶部に予め記憶させておく。続いて、ピッキング設備10の1回の稼働サイクルにおいて処理すべき注文データを、光学式文字読取装置やキーボードのような注文データ入力装置66を用いてメインコントローラ56に入力する。各注文データには、少なくとも、注文番号(顧客番号)及び注文品目とその個数が含まれるものとする。
【0025】入力された注文データは、注文単位でメインコンピュータ56において、例えば図2に示すようなフローチャートに従って演算処理される。
【0026】まず、注文データから大量商品の注文の有無を判断する(ステップ100)。大量商品について注文が「有り」の場合には、注文があった大量商品のそれぞれについて注文個数を確認する。そして、注文個数が予め定めた個数(本実施形態においては商品の種類に拘わらず一律15個とする)よりも少ない大量商品については、自動ピッキング装置34によりピッキングを行うこととする(ステップ102,104)。一方、15個以上の大量商品については、第1の表示ピッキング装置44でピッキングを行うと決定する(ステップ102,106)。
【0027】この決定の後、又は、大量商品の注文が「無し」と判断された場合、通常商品(大量商品を除くもの)の注文の有無を判断する(ステップ108)。注文が「有り」の場合には、それらの通常商品を自動ピッキング装置34で扱うものと決定する(ステップ110)。
【0028】更に、この決定の後、又は、通常商品の注文が「無し」と判断された場合、特殊商品の注文の有無を判断し、注文が「有り」の場合にはそれらの特殊商品を第2の自動ピッキング装置50で扱うものと決定する(ステップ112,114)。
【0029】これらの決定情報は注文番号と共に各サブコントローラ58,60,62,64に送られ、各サブコントローラ58,60,62,64は関連装置を制御することとなる。
【0030】注文データの入力が終了し、各ピッキング装置34,44,50への商品の保管が完了したならば、ピッキング設備10全体を起動し、出荷ケース12を主搬送ライン14のスタート部に置く。各出荷ケース12は、順次、スタート部のオートラベラ16により注文番号や分岐情報等の各種情報を含むラベル18が貼り付けられる。このオートラベラ16の動作はサブコントローラ58に記憶された情報に基づいて行われる。
【0031】そして、例えば次表のような注文があった場合には、出荷ケース12は以下の如く主搬送ライン14及び分岐ライン26,28,30を流れていく。なお、次表において、商品a及び商品bは大量商品、商品cは通常商品(大量商品を除く)、商品dは特殊商品である。
【0032】
【表1】

【0033】注文番号1に関しては、大量商品である商品a及び商品bが共に所定の個数(15個)以上であるので、第1の表示ピッキング装置44で扱われる。また、大量商品でない通常商品の商品cについては自動ピッキング装置34で扱われる。更に、特殊商品である商品dについては第2の表示ピッキング装置50で扱われる。
【0034】従って、注文番号1のラベル18が貼り付けられた出荷ケース12は、自動分岐装置20に達すると、その読取装置32によりラベル18の注文番号と分岐情報が読み取られ、その読み取ったデータからサブコントローラ60は自動分岐装置20を制御して、当該出荷ケース12を分岐ライン26に送り込む。そして、自動ピッキング装置34は、この出荷ケース12が入ってくると、商品cをラック38のマガジン36から5個切り出し、ベルトコンベヤ40により出荷ケース12内に投入する。
【0035】この後、出荷ケース12は主搬送ライン14に戻り、上記と同様にラベル18に記載の情報から次の自動分岐装置22にて分岐され、分岐ライン28へと流れていく。出荷ケース12が分岐ライン28の所定位置に入ると、第1の表示ピッキング装置44がサブコントローラ62により制御され、商品a及び商品bに関するデジタル表示器48がピッキング個数を表示することとなる。これにより、この出荷ケース12を担当する作業員が表示器48の指示に従って商品aを20個、商品bを20個、フローラック46から取り出し、出荷ケース12に入れる。
【0036】商品a,b,cが収納された出荷ケース12は再度、主搬送ライン14に戻る。そして、自動分岐装置24から分岐ライン30に分岐され、第2の表示ピッキング装置50に至る。この第2の表示ピッキング装置50では、商品dに関するデジタル表示器54がピッキング個数を表示し、担当作業員がその指示に従って商品dを5個フローラック52から取り出して出荷ケース12に詰める。
【0037】このようにして注文商品が全て詰められた出荷ケース12は主搬送ライン14に戻り搬出された後、封緘や荷札貼り等の作業がなされ、他の部署に送られる。
【0038】注文番号1に関しては、商品a,bについても自動ピッキング装置34にてピッキングすることが可能であるが、これらは出荷量が多くなると見込まれているため、大量の注文があった場合、第1の表示ピッキング装置44にてピッキングすることで、自動ピッキング装置34の商品a,bの補充頻度を低減することができる。また、第1の表示ピッキング装置44での商品保管量は十分であるので、大量商品が取り出されても、補充の回数が過度に増加することもない。
【0039】注文番号2の場合は、注文品目は注文番号1と同様である。しかし、商品a,bについては10個の注文しかない。このため、商品a,bについても自動ピッキング装置34で扱うこととなる。また、商品cは20個と数が多いが、この商品については自動ピッキング装置34のみで扱うこととなっているので、注文番号2のラベル18が貼られた出荷ケース12は、分岐ライン26から自動ピッキング装置34を経て商品a,b,cが詰められた後、自動分岐装置22では直進して、分岐ライン30から第2の表示ピッキング装置50にて商品dが詰められることになる。
【0040】このように大量商品であっても、注文個数が少ない場合には、補充頻度への影響は少ないため、自動ピッキング装置34を用いてピッキングし、作業効率の向上を図っている。仮に大量商品の全てを第1の表示ピッキング装置44で扱うこととした場合、第1の表示ピッキング装置44に配備される作業員を増員しなければならないが、その一方で作業員の数を増した場合には待ち状態の作業員を増やすことにもなる。従って、本発明の如く大量商品の注文個数に応じて取扱い装置を自動ピッキング装置34と表示ピッキング装置44との間で切り替えることにより、ピッキング設備10全体の作業効率を向上させることができる。
【0041】注文番号3の場合は、商品aの注文が15個あるのみで、全体の注文個数は少ないが、自動ピッキング装置34は用いず、出荷ケース12は第1の表示ピッキング装置44にのみ送られ、そこで商品aが作業員により詰められた後、主搬送ライン34に戻ってそのまま搬出される。
【0042】以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことはいうまでもない。
【0043】例えば、上記実施形態では、主搬送ライン34、自動分岐装置20,22,24及び分岐ライン26,28,30により、各ピッキング装置34,44,50に出荷ケース12を搬送する搬送手段が構成されているが、搬送手段は種々の形態を採ることができ、例えば図3に概略的に示すように、1本の搬送ライン70のみから構成されてもよい。図3の配置構成では、全てのピッキング装置34,44,50を必ず出荷ケース12が通過することになるが、自動分岐装置が不要となり、制御が簡易なものとなり、設備コストを低減することができる等の効果がある。
【0044】また、上記実施形態では、大量商品の種類に拘わらず、全て一律に15個以上である場合に第1の表示ピッキング装置44にて扱うこととしているが、商品毎に第1の表示ピッキング装置44で扱うこととする最小個数を定めてもよい。
【0045】更に、第1の表示ピッキング装置44においては、ダース単位や10個単位で包装した大量商品を扱うこととし、端数が出た大量商品については自動ピッキング装置34で扱うようにしてもよい。
【0046】また、特殊商品を第2の表示ピッキング装置50にて扱うこととしているが、第2の表示ピッキング装置50を廃し、第1のピッキング装置44で取り扱うようにしてもよい。
【0047】更にまた、自動ピッキング装置34の型式も上記のだるま落し式に限られず、例えば押出し式やピッキングロボット式であってもよい。
【0048】更に、上記実施形態では制御手段をメインコントローラ56とサブコントローラ58,60,62,64とから構成しているが、処理能力が高い場合には、ピッキング設備10における全ての装置を1台のコントローラで制御するようにすることも可能である。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、出荷量の多い商品について注文の個数が多い場合、第1の表示ピッキング装置において扱い、少ない場合には自動ピッキング装置で扱うこととしているので、自動ピッキング装置への商品補充の頻度は低減される。従って、商品補充作業の多発による作業効率の低下を防止ないしは抑制することができる。また、第1の表示ピッキング装置で扱う品目は、自動ピッキング装置で扱う品目の一部であるため、第1の表示ピッキング装置での作業の負担が軽減され、ピッキング設備全体の人時生産性が向上する。
【出願人】 【識別番号】000110011
【氏名又は名称】トーヨーカネツ株式会社
【出願日】 平成12年12月15日(2000.12.15)
【代理人】 【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹 (外2名)
【公開番号】 特開2002−179224(P2002−179224A)
【公開日】 平成14年6月26日(2002.6.26)
【出願番号】 特願2000−382763(P2000−382763)