トップ :: B 処理操作 運輸 :: B65 運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い




【発明の名称】 H形鋼の組み込み装置
【発明者】 【氏名】加地 秀秋

【氏名】井形 末多

【要約】 【課題】H形鋼のサイズ変更に容易に対応することができるととともに、組み込み本数の選択が3本、5本、7本のいずれにも設定可能なH形鋼組み込み装置の提供。

【解決手段】平行に配置された、H形鋼の搬入路5及び搬出路6に対し、直交状に、且つ、それぞれが隣接して設けられている、H形鋼をアームにより搬入路5、スキッド7及び搬出路6に移送する移載アーム装置1と、スキッド7に載せられた所定のH形鋼を押し上げる押上げ装置2,3と、スキッド7に載せられたH形鋼を両側から中央に寄せてH形鋼のフランジを重ねる幅寄せ装置4とからなる装置群を間隔をおいて複数対設けたH形鋼の組み込み装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 平行に配置された、H形鋼の搬入路及び搬出路に対し、直交状に、且つ、それぞれが隣接して設けられている、H形鋼をアームにより搬入路、スキッド及び搬出路に移送する移載アーム装置と、スキッドに載せられた所定のH形鋼を押し上げる押上げ装置と、スキッドに載せられたH形鋼を両側から中央に寄せてH形鋼のフランジを重ねる幅寄せ装置とからなる装置群を、間隔をおいて複数対設けたことを特徴とするH形鋼の組み込み装置。
【請求項2】 前記移載アーム装置はH形鋼を移載するアームを備え、アームがタイロッドにより連結された昇降リンクにより昇降可能なアーム支持フレームに前進後退可能に支持されていることを特徴とする請求項1記載のH形鋼の組み込み装置。
【請求項3】 前記押上げ装置はH形鋼を押し上げる2個の押し上げヘッドを設けた第1の押上装置と、1個の押し上げヘッドを設けた第2の押上装置とが併設されていることを特徴とする請求項1又は2記載のH形鋼の組み込み装置。
【請求項4】 前記第1の押上装置の2個の押し上げヘッドが並列して載置しているH形鋼の長さ方向と直交する方向に同期して互いに近づきあるいは離れるように移動する押し上げヘッドであることを特徴とする請求項3記載のH形鋼の組み込み装置。
【請求項5】 前記押し上げヘッドが回動可能であるとともに、受座の横断面が長方形であることを特徴とする請求項3記載のH形鋼の組み込み装置。
【請求項6】 前記幅寄せ装置が、並列して載置しているH形鋼の長さ方向と直交する方向に支持フレーム上を移動自在な二基の台車が対向して配置され、それぞれの台車上には幅寄せ用爪が設けられ、且つ、それぞれの台車には同期用ラックが装着されており、それぞれの同期用ラックが支持フレームに設けられた一つのピニオンに噛み合っていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のH形鋼の組み込み装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、H形鋼の精整ラインや移送ライン等におけるH形鋼の組み込み装置に関する。
【0002】
【従来の技術】H形鋼の精整ラインや移送ライン等においては、省スペースを図るため、図8(a)に示す状態で搬入された複数本のH形鋼は、図8(b)に示すように、H形鋼hの組み込み装置によりフランジfを交互に重ねた状態に組み込んで並列させている。
【0003】H形鋼を整列させるためのパイリング装置として、例えば、実公昭62−19625号公報には、パイリング材及び被パイリング材を並列に上載する載置台の側部位置に設けたガイドの方向に押出機能する横押装置を配し、またパイリング材の長手方向に直交する向きの軌道を備える昇降台が載置台面に沿ってその下方に配され、この昇降台の軌道上には上部に突起を備える一又は複数の台車を配し、この台車は横押装置による押出方向にあたる側部にて一端部が昇降台上に固定された曲折可能な引張部材によって直接又は間接に連継されると共に、この引張部材が引張されるように誘導されるパイリング装置が記載されている。
【0004】このパイリング装置は、横押装置によりガイド寄りの位置まで幅寄せされた載置台上のパイリング材に対し、引張部材は引張状態で台車をその対応位置にあうように指定し、台車の突起は昇降台による上昇に伴って上方に突き上げる作用をなす。また横押装置によるパイリング材及び被パイリング材に対する追加の押出しに際し、台車は引張部材の曲折によって障害なくその突起を介して軌道上を移動することが可能であり、これによリパイリング材及び被パイリング材はそのパイリング完了の位置にまで突起による突き上げ状態が維持され、速やかで安定かつ確実なパイリング操作を実行させることができる。また台車は誘導構成によって引張部材が引張状態となる元の位置に自動的に復帰される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記のパイリング装置は突起を備える台車の位置設定が引張部材の長さによって決定されるため、H形鋼のサイズが変わると、引張部材の長さを変更する必要があり、H形鋼のサイズが広範囲な製造ラインには対応し難い。
【0006】また、H形鋼を3本パイリングする場合も横押装置でH形鋼を押し、台車を移動することになり、装置が複雑となる。
【0007】そこで、本発明は、H形鋼のサイズ変更に容易に対応することができるとともに、組み込み本数の選択が3本、5本、7本のいずれにも設定可能なH形鋼組み込み装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のH形鋼の組み込み装置は、平行に配置された、H形鋼の搬入路及び搬出路に対し、直交状に、且つ、それぞれが隣接して設けられている、H形鋼をアームにより搬入路、スキッド及び搬出路に移送する移載アーム装置と、スキッドに載せられた所定のH形鋼を押し上げる押上げ装置と、スキッドに載せられたH形鋼を両側から中央に寄せてH形鋼のフランジを重ねる幅寄せ装置とからなる装置群を、間隔をおいて複数対設けたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の組み込み装置の平面図である。本発明のH形鋼組み込み装置は、移載アーム装置1、第1の押し上げ装置2、第2の押し上げ装置3、幅寄せ装置4及びスキッド7から構成される。H形鋼組み込み装置は、製造ライン等からH形鋼を搬入する搬入路のH形鋼搬入テーブル5と、このテーブル5と平行に配置されたH形鋼を搬出する搬出路のH形鋼搬出テーブル6との間にテーブル5,6に沿って間隔をおいて複数配置される。H形鋼搬入テーブル5及びH形鋼搬出テーブル6には、例えばローラテーブルを使用する。H形鋼搬入テーブル5に搬入された複数本のH形鋼は、H形鋼組み込み装置に移動して組み込まれた後、H形鋼組み込み装置からH形鋼搬出テーブル6に移送されて搬出される。
【0010】図2(a)は移載アーム装置の平面図、(b)は正面図、図3(a)は図2(b)のA−A断面図、(b)は図2(b)のB−B断面図である。
【0011】H形鋼を移載するアーム1aは、縦断面が「工」の字状であり、アーム支持フレーム1bの両端部の両側部に固定された車輪1cにより前進後退可能に支持される。アーム1aの下辺にはラック1dが形成されており、このラック1dに噛み合うピニオン1eを油圧モータ1fで駆動させてアーム1aを前進あるいは後退させる。アーム1aの先端はH形鋼搬入テーブル5の幅方向の端まで移動し、後端はH形鋼搬出テーブル6の幅方向の端まで移動できる長さとなっている。
【0012】アーム支持フレーム1bは、その両端がそれぞれ昇降リンク1gにより支持される。それぞれの昇降リンク1gはタイロッド1hにより連結され、タイロッド1hは昇降シリンダー1iに接続されている。昇降シリンダー1iの駆動により、タイロッド1hが前進あるいは後退して昇降リンク1gが回動してアーム支持フレーム1bが昇降し、アーム支持フレーム1bに支持されたアーム1aが昇降する。移載アーム装置に隣接してH形鋼を載せるスキッド7が配置されている。
【0013】図4は第1の押し上げ装置を示し、(a)の平面図、(b)は正面図である。
【0014】移載アーム装置1に隣接して配置された第1押し上げ装置2は昇降用シリンダー2aにより昇降自在に支持フレーム2bが支持され、支持フレーム2bには押し上げヘッド2cが上部に設けられたヘッドシフト用台車2dが移動可能に配置されている。
【0015】支持フレーム2bの両端には、歯付きプーリー2eが設けられ、一方の歯付きプーリー2eには駆動モーター2fがブレーキ付き減速機を介して結合されている。支持フレーム2bの両端には歯付きベルト2gが巻回されており、歯付きベルト2gには対角線上に対向して二基のヘッドシフト用台車2dが連結されている。ヘッドシフト用台車2dは、支持フレーム2b上のレール2hに車輪2iで支持され、ガイド2kに案内されるガイドローラー2mを備えている。
【0016】押し上げヘッド2cは支持フレーム2bの昇降により上下動し、ヘッドシフト用台車2dの移動により水平方向に前進あるいは後退する。移動量は、歯付きプーリー2eに連結された移動量検出器2nにより検出して所定のH形鋼のフランジの下方に押し上げヘッド2cを位置決めする。
【0017】押し上げヘッド2cは、後述する第2の押し上げ装置の押し上げヘッドと同様に、長方形に形成され、H形鋼のフランジ幅の大小に合わせて回動させて短辺あるいは長辺を選択してH形鋼を安定支持させるようにしてもよい。また、押し上げヘッド2cの受座は、H形鋼が安定して載置されるように両側から中央に向けて下向きに傾斜させて表面の中央を凹ました凹面2pに形成することが好ましい。
【0018】図5は第2の押し上げ装置を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【0019】第1の押し上げ装置2に隣接して配置された第2の押し上げ装置3は、1基の押し上げヘッド3aを備えたものであり、昇降用シリンダー3bにより昇降自在に支持フレーム3cが支持され、支持フレーム3cには押し上げヘッド3aが支持フレーム3cに対してシリンダー3dにより回動自在に設けられている。押し上げヘッド3aは、長方形に形成され、H形鋼のフランジ幅の大小に合わせて回動させてH形鋼を安定支持させる。また、押し上げヘッド3aの受座は、H形鋼が安定して載置されるように長方形に形成され、H形鋼のフランジ幅の大小に合わせて回動させて短辺あるいは長辺を選択してH形鋼を安定支持させるようにしてもよい。また、押し上げヘッド3aの受座は、H形鋼が安定して載置されるように両側から中央に向けて下向きに傾斜させて表面の中央を凹ました凹面3pに形成することが好ましい。
【0020】図6は幅寄せ装置を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、図7(a)は側面図、(b)は台車部分の拡大図、(c)は図6(b)の装置のA−A断面図である。
【0021】第2押し上げ装置に隣接して配置された幅寄せ装置4は、支持フレーム4aにレール4bを車輪4cで前進あるいは後退する二基の台車4dが対向して配置され、それぞれの台車4dは油圧シリンダー4eのピストンロッド4fで結合されており、台車4d上には幅寄せ用爪4gが設けられている。それぞれの台車4dの下部には同期用ラック4hが装着されており、それぞれの同期用ラック4hは、支持フレーム4aの下部に設けられた一つのピニオン4iに噛み合っており、油圧シリンダー4eにより移動する台車4dは、同期用ラック4hにより同期して近づいたりあるいは離れたりする。台車4dにはガイドロール4kが設けられ、ガイド4mに案内される。
【0022】次に、本発明のH形鋼組み込み装置の動作について説明する。
【0023】図1〜図3において、H形鋼搬入テーブル5に奇数本のH形鋼、例えば7本のH形鋼が受け入れられると、移載アーム装置1は、アーム1aを油圧モータ1fで回転するピニオン1eに噛み合うラック1dによりH形鋼搬入テーブル5の下方に前進した後、昇降シリンダー1iにより昇降リンク1gが回動してアーム1dがH形鋼搬入テーブル5のレベルを超えて上昇し、H形鋼搬入テーブル5からアーム1d上にH形鋼を載せる。
【0024】次いで、H形鋼を載せたアーム1aをスキッド7まで後退させ、下降させてH形鋼をスキッド7上に載せる。
【0025】次いで、図4及び図5において、第1押し上げ装置2のヘッドシフト用台車2dが歯付きベルト2gにより移動し、押し上げるH形鋼のフランジの下方、たとえば、7本のH形鋼の場合、2本目及び6本目のH形鋼hのフランジfの下方に押し上げヘッド2cが位置決めされる。なお、第2押し上げ装置3の押し上げヘッド3aは3本目のH形鋼hのフランジfの下方に位置決めされている。
【0026】次いで、各押し上げ装置2,3の支持フレーム2b,3cを油圧シリンダー2a,3bで上昇させることにより第1押し上げ装置2の押し上げヘッド2c及び第2押し上げ装置3の押し上げヘッド3aを上昇させてH形鋼を押し上げる。
【0027】次いで、図6及び図7において、幅寄せ装置4の台車4dをシリンダー4eで互いに近づくように同期させて中央に移動させると、幅寄せ用爪4gがH形鋼のフランジに当たり、さらに所定の距離を移動させてH形鋼を中央に寄せていくことによりフランジが重なり、図8(b)に示すようになる。
【0028】次いで、第1の押し上げ装置2の押し上げヘッド及び第2の押し上げ装置3の押し上げヘッド2c,3aを下降させてH形鋼をスキッド7の上に降ろして組み込む。
【0029】次いで、移載アーム装置1のアーム1aをH形鋼搬入テーブル5側に前進させた後、上昇させると、スキッド7上の組み込まれたH形鋼がアーム1aの上に載るとともに、新たに搬入されたH形鋼搬入テーブル5の新たに搬入されたH形鋼も載る。
【0030】次いで、移載アーム装置1のアーム1aを組み込まれたH形鋼がH形鋼搬出テーブル6の上に位置するまで後退させ、同時にH形鋼搬入テーブル5で載せたH形鋼がスキッド7上に位置する。
【0031】次いで、移載アーム装置1のアーム1aを下降させ、組み込まれたH形鋼をH形鋼搬出テーブル6に載せると同時にスキッド7上にもH形鋼が載る。
【0032】
【発明の効果】本発明のH形鋼組み込み装置は、移載アーム装置、第1の押し上げ装置、第2の押し上げ装置、幅寄せ装置及びスキッドを配置することにより、組み込み本数3本、5本、7本のいずれにも自動的に設定可能であり、H形鋼のサイズ変更にも容易に対応することができ、また、H形鋼搬入テーブルに搬入されたH形鋼を組み込み装置で組み込んでH形鋼搬出テーブルに移送するとともに、新たにH形鋼搬入テーブルに搬入されたH形鋼を組み込み装置に移送することができるので、H形鋼の組み込みを効率よく実施することができる。
【出願人】 【識別番号】000006655
【氏名又は名称】新日本製鐵株式会社
【識別番号】390022873
【氏名又は名称】日鐵プラント設計株式会社
【出願日】 平成12年12月8日(2000.12.8)
【代理人】 【識別番号】100082164
【弁理士】
【氏名又は名称】小堀 益 (外1名)
【公開番号】 特開2002−173225(P2002−173225A)
【公開日】 平成14年6月21日(2002.6.21)
【出願番号】 特願2000−375064(P2000−375064)