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【発明の名称】 梱包装置
【発明者】 【氏名】中井 克己

【氏名】池尻 修

【要約】 【課題】被梱包物の取り出し時の作業工数を削減し、ゴミを発生しない梱包装置を提供することを課題とする。

【解決手段】複数の被梱包物(ピラーアンテナ)Aを梱包する梱包装置1であって、上方が開口する梱包箱2と、被梱包物Aの一端部を着脱自在に梱包する第1梱包部(収納パック)31を複数有し、梱包箱2に配設される第1梱包手段(先端部収納部材)3と、被梱包物Aの他端部を着脱自在に梱包する第2梱包部(クリップ)41を複数有し、梱包箱2に配設される第2梱包手段(ケーブル把持部材)4とを備えることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の被梱包物を梱包する梱包装置であって、上方が開口する梱包箱と、前記被梱包物の一端部を着脱自在に梱包する第1梱包部を複数有し、前記梱包箱に配設される第1梱包手段と、前記被梱包物の他端部を着脱自在に梱包する第2梱包部を複数有し、前記梱包箱に配設される第2梱包手段と、を備えることを特徴とする梱包装置。
【請求項2】 前記梱包箱の内壁面に設けられ、前記第1梱包手段を係止する第1内壁面係止部と、前記梱包箱の内壁面に設けられ、前記第2梱包手段を係止する第2内壁面係止部と、前記第1梱包手段の端部に設けられ、前記第1内壁面係止部と係止する第1端部係止部と、前記第2梱包手段の端部に設けられ、前記第2内壁面係止部と係止する第2端部係止部と、を備え、第1梱包手段および第2梱包手段が、前記梱包箱の上下方向複数段に配設され、任意段の前記第1端部係止部と前記第1内壁面係止部との係止および任意段の前記第2端部係止部と前記第2内壁面係止部との係止を外すことによって、任意段の下段の前記第1梱包手段および前記第2梱包手段からの前記被梱包物の取り出しが可能となることを特徴とする請求項1に記載の梱包装置。
【請求項3】 前記第1梱包手段の最端部が回動自在に前記梱包箱の内壁面または前記第1内壁面係止部に取り付けられ、前記第2梱包手段の最端部が回動自在に前記梱包箱の内壁面または前記第2内壁面係止部に取り付けられ、下段に配設される前記第1梱包手段および前記第2梱包手段ほど、前記第1端部係止部の長さおよび前記第2端部係止部の長さを長くすることを特徴とする請求項2に記載の梱包装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被梱包物を梱包する梱包装置に関し、特に、被梱包物の取り出し時の作業工数を削減した梱包装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車組立ライン等の組立ラインにおいて各種部品を組み付ける場合、各部品は、外傷防止等のために、梱包装置に梱包された状態で組立ラインの各組付位置に準備される。梱包装置は、各部品の形状や材質等に合わせて梱包材を備え、搬送中や取り出し時等に部品に外傷を与えない構成を有している。また、梱包装置は、部品の大きさによって、1個の部品、数個の部品、数百個の部品等の様々な個数の部品を梱包できる構成を有している。
【0003】例えば、図6に、自動車に組み付けるピラーアンテナを数10個梱包できる梱包装置を示す。ピラーアンテナAは、自動車のフロントピラーの内部に組み付けられ、伸縮構造を有するロッドアンテナである。ピラーアンテナAは、伸縮自在なロッド部ARの先端にピラー取付ブラケットABが設けられ、ロッド部ARの他端側の側面に配線ケーブルACが配線される。ちなみに、ピラー取付ブラケットABは、樹脂製であり、車体に組み付け後に外部に露出する部分になるので、外観上傷を防止する必要がある。また、配線ケーブルACは、長尺であり、他の部品に絡まったりするので、一纏めにしておく必要がある。そこで、梱包装置50は、梱包材として、ピラー取付ブラケットABを保護するためのビニール袋52を備えるとともに、配線ケーブルACが散乱しないように輪ゴムを備える。そして、梱包装置50では、ピラーアンテナAを1本毎に、先端からビニール袋52を被せてピラー取付ブラケットABを覆い、配線ケーブルを纏めてロッド部ARの他端部に輪ゴム53で拘束する。さらに、梱包装置50では、梱包箱51に、数十本のピラーアンテナA,・・・が数本毎に水平方向に並べられ、上下方向数段に重ねて置かれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、ピラーアンテナAを車体に組み付ける場合、作業者は、梱包箱51から1本のピラーアンテナAを取り出し、1本毎にビニール袋52と輪ゴム53を取り外さなければならない。そのため、梱包箱51からピラーアンテナAを取り出す作業工数以外に、ビニール袋52と輪ゴム53の梱包材をピラーアンテナAから取り外す作業工数を要する。また、実際の自動車組立ラインでは、各部品から梱包材を取り外す作業を必要とする場合、各部品から梱包材を取り外す作業と各部品を車体に組み付ける作業とを別々の作業者が行う。そのため、作業者の数が増加し、取り外し作業を行うための作業スペースが組立ラインサイドに必要となる。したがって、組立ラインサイドが乱雑となり、組立ラインの省スペース化に反する。
【0005】また、ビニール袋52や輪ゴム53がゴミとして組立ラインサイドに発生するため、ゴミの清掃や廃却処理が必要となる。さらに、これらの梱包材はリサイクルされずに廃却されるので、資源が消費されるとともに、梱包材のコストが各部品に付加される。
【0006】そこで、本発明の課題は、被梱包物の取り出し時の作業工数を削減し、ゴミを発生しない梱包装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決した本発明に係る梱包装置は、複数の被梱包物を梱包する梱包装置であって、上方が開口する梱包箱と、前記被梱包物の一端部を着脱自在に梱包する第1梱包部を複数有し、前記梱包箱に配設される第1梱包手段と、前記被梱包物の他端部を着脱自在に梱包する第2梱包部を複数有し、前記梱包箱に配設される第2梱包手段とを備えることを特徴とする。この梱包装置によれば、第1梱包手段の複数の第1梱包部と第2梱包手段の複数の第2梱包部とによって複数の被梱包物を一列に梱包することでき、被梱包物を取り出す際の作業効率が良い。さらに、梱包装置は、第1梱包部が第1梱包手段および第2梱包部が第2梱包手段に各々設けられているので、被梱包物から梱包材を取り外す必要がなく、被梱包物を取り出す際に梱包材がゴミとして排出されない。
【0008】さらに、前記梱包装置において、前記梱包箱の内壁面に設けられ、前記第1梱包手段を係止する第1内壁面係止部と、前記梱包箱の内壁面に設けられ、前記第2梱包手段を係止する第2内壁面係止部と、前記第1梱包手段の端部に設けられ、前記第1内壁面係止部と係止する第1端部係止部と、前記第2梱包手段の端部に設けられ、前記第2内壁面係止部と係止する第2端部係止部とを備え、第1梱包手段および第2梱包手段が、前記梱包箱の上下方向複数段に配設され、任意段の前記第1端部係止部と前記第1内壁面係止部との係止および任意段の前記第2端部係止部と前記第2内壁面係止部との係止を外すことによって、任意段の下段の前記第1梱包手段および前記第2梱包手段からの前記被梱包物の取り出しが可能となることを特徴とする。この梱包装置によれば、任意段の第1梱包手段と第2梱包手段によって梱包された被梱包物が取り出された後に、この任意段の第1端部係止部と第1内壁面係止部との係止および任意段の第2端部係止部と第2内壁面係止部との係止が外されると、任意段の第1梱包手段と第2梱包手段とを梱包箱の外側に配置させることができる。そのため、任意段の下段に設けられた第1梱包手段と第2梱包手段の上方が開放され、この任意段の下段の第1梱包手段と第2梱包手段からの被梱包物の取り出しが可能となる。
【0009】しかも、前記梱包装置において、前記第1梱包手段の最端部が回動自在に前記梱包箱の内壁面または前記第1内壁面係止部に取り付けられ、前記第2梱包手段の最端部が回動自在に前記梱包箱の内壁面または前記第2内壁面係止部に取り付けられ、下段に配設される前記第1梱包手段および前記第2梱包手段ほど、前記第1端部係止部の長さおよび前記第2端部係止部の長さを長くすることを特徴とする。この梱包装置によれば、任意段の第1端部係止部と第1内壁面係止部との係止および任意段の第2端部係止部と第2内壁面係止部との係止が外された後、任意段の第1梱包手段と第2梱包手段とが梱包箱の内壁面に対して外側に向けて回動可能となる。さらに、梱包装置は、第1端部係止部および第2端部係止部の長さが下段ほど長いので、第1梱包手段の第1梱包部および第2梱包手段の第2梱包部を梱包箱の外側に折り曲げることができる。なお、第1端部係止部(第2端部係止部)の長さは、第1端部係止部(第2端部係止部)と第1内壁面係止部(第2内壁面係止部)が係止した場合には上下方向の長さに相当する長さである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に係る梱包装置の実施の形態について説明する。
【0011】本発明に係る梱包装置は、第1梱包手段の複数の第1梱包部と第2梱包手段の複数の第2梱包部とで一列に複数の被梱包物を梱包するとともに、第1梱包部と第2梱包部とから被梱包物の取り外しが可能である。さらに、この梱包装置は、任意段の第1端部係止部と第1内壁面係止部との係止および任意段の第2端部係止部と第2内壁面係止部との係止を外すことによって、この任意段の第1梱包手段と第2梱包手段とを梱包箱の外側に配置させることができる。特に、この梱包装置は、この任意段の第1梱包手段と第2梱包手段とを梱包箱の外側に折り曲げることもできる。そのため、この梱包装置では、上下方向複数段に第1梱包手段と第2梱包手段が配設されている場合でも、任意段の下段に配設されている第1梱包手段と第2梱包手段とから被梱包物を取り出すことができる。
【0012】本実施の形態では、自動車のピラーアンテナを梱包する梱包装置に、本発明に係る梱包装置を適用する。この梱包装置は、ピラー取付ブラケットを収納するための先端部収納部材(第1梱包手段)と、配線ケーブルを把持するためのケーブル把持部材(第2梱包手段)とを備え、ピラーアンテナを1本毎に梱包する。さらに、梱包装置は、マジックテープ(登録商標)等の面ファスナを用いて先端部収納部材の一端部およびケーブル把持部材の一端部と梱包箱の内壁面とを係止し、この係止を外した場合には先端部収納部材およびケーブル把持部材を梱包箱の外側に折り曲げることができる。ちなみに、本実施の形態では、梱包装置は、10段分の先端部収納部材およびケーブル把持部材を備え、各段の先端部収納部材およびケーブル把持部材によって5本のピラーアンテナを梱包できる。
【0013】図1乃至図4を参照して、梱包装置1の構成について説明する。梱包装置1は、梱包箱2、10個の先端部収納部材3,・・・および10個のケーブル把持部材4,・・・を備える。そして、梱包装置1は、梱包箱2に10段分の先端部収納部材3,・・・およびケーブル把持部材4,・・・が配設され、50本のピラーアンテナA,・・・を梱包する。さらに、梱包装置1は、任意段の先端部収納部材3およびケーブル把持部材4から5本のピラーアンテナA,・・・を取り出した後、任意段の先端部収納部材3およびケーブル把持部材4を梱包箱2の外側に折り曲げると、任意段の下段の先端部収納部材3およびケーブル把持部材4からピラーアンテナA,・・・を取り出し可能となる。なお、本実施の形態では、梱包装置1が特許請求の範囲に記載の梱包装置に相当し、梱包箱2が特許請求の範囲に記載の梱包箱に相当し、先端部収納部材3が特許請求の範囲に記載の第1梱包手段に相当し、ケーブル把持部材4が特許請求の範囲に記載の第2梱包手段に相当する。
【0014】梱包箱2は、直方体の箱であり、上方が開口している。梱包箱2は、長辺がピラーアンテナAの長尺方向を十分に収納できる長さを有し、短辺が先端部収納部材3の収納部3aおよびケーブル把持部材4の把持部4aを十分に収納できる長さを有する。また、梱包箱2は、上下方向に10段分の先端部収納部材3,・・・およびケーブル把持部材4,・・・を配設できる高さを有する。ちなみに、ピラーアンテナAは、ロッド部ARが最も縮小した状態で梱包される。
【0015】また、梱包箱2は、一長辺の内壁面2aの両側に、面ファスナ20と面ファスナ21とが接着される(図4参照)。面ファスナ20と面ファスナ21は、雌の面ファスナであり、同一形状を有する。面ファスナ20,21は、内壁面2aの上端から下端までと同一もしくは若干短い上下方向長さを有し、先端部収納部材3の幅と同一もしくは若干広い幅を有する。そして、面ファスナ20は、一短辺の内壁面2dとの境界線2bに沿って内壁面2aに接着される(図4参照)。また、面ファスナ21は、他短辺の内壁面2eとの境界線2cに沿って内壁面2aに接着される(図4参照)。なお、本実施の形態では、面ファスナ20,21が特許請求の範囲に記載の第1内壁面係止部および第2内壁面係止部に相当する。
【0016】先端部収納部材3は、収納部3aと係止部3bを備え、収納部3aで5本のピラーアンテナA,・・・の先端部(ピラー取付ブラケットABを含む)を収納し、係止部3bで梱包箱2の内壁面2aに係止する。
【0017】収納部3aは、収納台30と5個の収納パック31,・・・を備える(図2参照)。収納台30は、上面30aに収納パック31,・・・が接着され、ピラーアンテナAの先端部が収納された時の台座となる。収納台30は、長方形の板状であり、長辺が5個の収納パック31,・・・を並列に並べることができる十分な長さを有し、短辺が収納パック31の長手方向長さと略同一の長さを有する。収納パック31は、耐性ポリエチレンで形成され、樹脂製のピラー取付ブラケットABを保護する。収納パック31は、ピラーアンテナAのピラー取付ブラケットABを十分に収納可能であり、一端が閉じかつ他端が開口した半円筒形状である。というのは、ピラー取付ブラケットABは、車体(図示せず)に組み付けられた際に外部に露出する部分であり、樹脂製なので傷がつき易い。そこで、収納パック31でピラー取付ブラケットABを完全に覆い、搬送時等における外傷を防止する。なお、5個の収納パック31,・・・は、連続綴りで形成され、一体である。したがって、一体の収納パック31,・・・が、収納台30の上面30aに接着される。そして、収納台30の上面30aと収納パック31,・・・とで5個の半円筒状の空間を形成し、5本のピラーアンテナA,・・・の先端部を収納する。なお、本実施の形態では、収納パック31が、特許請求の範囲に記載の第1梱包部に相当する。
【0018】係止部3bは、係止台32と面ファスナ33を備える(図2参照)。係止台32は、下面32aに面ファスナ33が接着される。係止台32は、長方形の板状であり、収納部3aと同一の幅を有し、長さが面ファスナ33の長さに対応した長さを有し、全体の大きさとしては面ファスナ33と同一もしくは若干大きい。また、係止台32は、収納台30と折り曲げ自在に接続され、収納台30との間に折曲部3cが形成される。なお、収納台30と係止台32は、一体で形成され、収納台30と係止台32との境界に相当する線に沿って折れ曲がるように形成されてもよい。面ファスナ33は、雄の面ファスナであり、面ファスナ21(または22)と係止する。面ファスナ33は、長方形状であり、収納部3aと同一または若干狭い幅を有し、面ファスナ21(または22)と係止している時の上下方向の長さに相当する係止長L1が先端部収納部材3の配設される高さによって変わる。つまり、面ファスナ33(係止部3b)は、先端部収納部材3が梱包箱2の下方に配設されるほど、係止長L1が長くなる。なお、係止部3bの最先端部3dは、面ファスナ20または面ファスナ21に、回動自在に取り付けられる。なお、本実施の形態では、面ファスナ33が、特許請求の範囲に記載の第1端部係止部に相当する。
【0019】ケーブル把持部材4は、把持部4aと係止部4bを備え、把持部4aで5本のピラーアンテナA,・・・の配線ケーブルACを纏めてロッド部ARとともに把持し、係止部4bで梱包箱2の内壁面2aに係止する。
【0020】把持部4aは、把持台40と5個のクリップ41,・・・を備える(図3参照)。把持台40は、上方にクリップ41,・・・が設けられる。なお、把持台40は、クリップ41,・・・と一体でウレタンで形成される。把持台40は、長方形状であり、長辺が5個のクリップ41,・・・を並列に並べることができる十分な長さを有し、短辺がクリップ41の長手方向長さと略同一の長さを有する。クリップ41は、ウレタンで形成され、ロット部ARとともに束ねて纏められた配線ケーブルACを把持する。クリップ41は、管形状であり、ロット部ARとともに折り畳んで纏められた配線ケーブルACが十分に収納可能であり、ロッド部AR等が管内を挿通する。さらに、クリップ41は、管形状の側面に一端から他端にかけて切り取られて切欠部41aが形成され、切欠部41aの左右両側に開閉部41b,41bが形成される。つまり、クリップ41にロッド部AR等を差し込む時またはクリップ41からロッド部AR等を取り外す時、開閉部41b,41bが左右両側に開き、切欠部41aの切欠面積が大きくなる。そして、クリップ41は、ロット部ARと配線ケーブルACとが管内に押し込まれると、管形状と開閉部41b,41bとでロット部ARと配線ケーブルACをしっかりと把持し、配線ケーブルACを拘束する。というのは、配線ケーブルACは、長尺のために、一纏めにして留めておかないと搬送時等に乱雑となり、取り出し時の作業性を悪化させるからである。なお、本実施の形態では、クリップ41が、特許請求の範囲に記載の第2梱包部に相当する。
【0021】係止部4bは、係止台42と面ファスナ43を備える(図3参照)。係止台42は、下面42aに面ファスナ43が接着される。係止台42は、長方形の板状であり、把持部4aと同一の幅を有し、長さが面ファスナ43の長さに対応した長さを有し、全体の大きさとしては面ファスナ43と同一もしくは若干大きい。また、係止台42は、把持台40と折り曲げ自在に接続され、把持部40との間に折曲部4cが形成される。なお、把持台40と係止台42は、一体で形成され、把持台40と係止台42との境界に相当する線に沿って折れ曲がるように形成されてもよい。面ファスナ43は、雄の面ファスナであり、面ファスナ21(または22)と係止する。面ファスナ43は、長方形状であり、把持部4aと同一または若干狭い幅を有し、面ファスナ21(または22)と係止している時の上下方向の長さに相当する係止長L2がケーブル把持部材4の配設される高さによって変わる。つまり、面ファスナ43(係止部4b)は、ケーブル把持部材4が梱包箱2の下方に配設されるほど、係止長L2が長くなる。なお、係止部4bの最先端部4dは、面ファスナ20または面ファスナ21に、回動自在に取り付けられる。なお、本実施の形態では、面ファスナ43が、特許請求の範囲に記載の第2端部係止部に相当する。
【0022】ここで、先端部収納部材3およびケーブル把持部材4の梱包箱2への配設について説明しておく。梱包箱2には、10個の先端部収納部材3,・・・と10個のケーブル把持部材4,・・・が10段に配設される。そして、この先端部収納部材3,・・・とケーブル把持部材4,・・・との間に50本のピラーアンテナA,・・・が梱包される。なお、先端部収納部材3,・・・とケーブル把持部材4,・・・とは、上下方向に交互に配設される。つまり、面ファスナ20には最下方からケーブル把持部材4、先端部収納部材3、ケーブル把持部材4、・・・の順に10段分取り付けられるとともに、面ファスナ21には最下方から先端部収納部材3、ケーブル把持部材4、先端部収納部材3、・・・の順に10段分取り付けられる。そのため、ピラーアンテナAは、ピラー取付ブラケットAB側と配線ケーブルAC側とが各段毎に逆方向に梱包される。
【0023】まず、梱包箱2の最下段での配設では、梱包箱2の底面2fに先端部収納部材3が載置され(図4参照)、先端部収納部材3の面ファスナ33が梱包箱2の面ファスナ21に係止される。このとき、先端部収納部材3は、収納パック31でピラーアンテナAのピラー取付ブラケットABを収納できるように、内壁面2eに沿って配設される。さらに、先端部収納部材3は、係止部3bの最先端部3dが面ファスナ21に取り付けられる。この取り付けは、最先端部3dが梱包箱2の内壁面2aに対して回動自在となるように取り付けられ、最先端部3dを面ファスナ21に直接貼着あるいは金具等によって取り付けてもよい。
【0024】さらに、梱包箱2の底面2fにケーブル把持部材4が載置され(図4参照)、ケーブル把持部材4の面ファスナ43が梱包箱2の面ファスナ20に係止される。このとき、ケーブル把持部材4は、クリップ41でピラーアンテナAの配線ケーブルACを把持できるように、面ファスナ20で係止可能な最も中央寄りに配設される。さらに、ケーブル把持部材4は、係止部4bの最先端部4dが面ファスナ20に取り付けられる。この取り付けは、最先端部4dが梱包箱2の内壁面2aに対して回動自在となるように取り付けられ、最先端部4dを面ファスナ20に直接貼着あるいは金具等によって取り付けてもよい。
【0025】次に、梱包箱2の最下段の上段の配設では、最下段のケーブル把持部材4の係止部4bの上側に先端部収納部材3が配設される。このとき、先端部収納部材3の面ファスナ33が梱包箱2の面ファスナ20に係止され、係止部3bの最先端部3dが梱包箱2の内壁面2aに対して回動自在となるように取り付けられる。さらに、最下段の先端部収納部材3の係止部3bの上側にケーブル把持部材4が配設される。このとき、ケーブル把持部材4の面ファスナ43が梱包箱2の面ファスナ21に係止され、係止部4bの最先端部4dが梱包箱2の内壁面2aに対して回動自在となるように取り付けられる。さらに、この上側の各段の配設でも、同様に、先端部収納部材3,・・・とケーブル把持部材4,・・・が配設される。
【0026】なお、図4に示すように、先端部収納部材3は、面ファスナ33と面ファスナ20(または、面ファスナ21)との係止が外されると、係止部3bの最先端部3dが梱包箱2の内壁面2aに対して回動でき、梱包箱2の外側に折れ曲がることができる。さらに、先端部収納部材3は、係止長L1が折曲長L3(最先端部3dと梱包箱2の最上端2gとの間隔に相当する長さ)と略同一長さに調整されている。なお、係止長L1(折曲長L3)は、先端部収納部材3が配設される高さ位置によって可変であり、先端部収納部材3が下段に配設されるに従って長くなる。ちなみに、図4では、上から2段目の係止長L1と折曲長L3を示している。そのため、先端部収納部材3は、梱包箱2の外側に折れ曲がった際、折曲部3cが梱包箱2の最上端2gに位置して折れ曲がり、収納部3aが梱包箱2の外側に位置する。
【0027】また、ケーブル把持部材4は、面ファスナ43と面ファスナ20(または、面ファスナ21)との係止が外されると、係止部4bの最先端部4dが梱包箱2の内壁面2aに対して回動でき、梱包箱2の外側に折れ曲がることができる。さらに、ケーブル把持部材4は、係止長L2が折曲長L4(最先端部4dと梱包箱2の最上端2gとの長さに相当する長さ)と略同一長さに調整されている。なお、係止長L2(折曲長L4)は、ケーブル把持部材4が配設される高さ位置によって可変であり、ケーブル把持部材4が下段に配設されるに従って長くなる。ちなみに、図4では、上から2段目の係止長L2と折曲長L4を示している。そのため、ケーブル把持部材4は、梱包箱2の外側に折れ曲がった際、折曲部4cが梱包箱2の最上端2gに位置して折れ曲がり、把持部4aが梱包箱2の外側に位置する。
【0028】次に、図5を参照して、ピラーアンテナAを梱包装置1から取り出す作業について説明する。なお、ピラーアンテナAを梱包する際、梱包装置1は、最下段に配設された先端部収納部材3とケーブル把持部材4とで5本のピラーアンテナA,・・・を梱包し、順次、その上段に配設された先端部収納部材3とケーブル把持部材4とで5本のピラーアンテナA,・・・を梱包する。梱包時、ピラーアンテナAは、ピラー取付ブラケットABが先端部収納部材3の収納パック31に挿入され、折り畳んで纏めた配線ケーブルACとロッド部ARとが一体でケーブル把持部材4のクリップ41に切欠部41aから押し入れられる。
【0029】まず、作業者は、梱包装置1の最上段に配設された先端部収納部材3とケーブル把持部材4とで梱包されているピラーアンテナA,・・・から取り外す。取り外す際、作業者は、纏めた配線ケーブルACとロッド部ARとを掴んで持ち上げる。すると、クリップ41の開閉部41b,41bが左右両側に開き、切欠部41aの切欠面積が大きくなる(図3参照)。そのため、クリップ41による把持から配線ケーブルACとロッド部ARとが開放され、配線ケーブルACとロッド部ARがクリップ41から外れる(図5の(a)図参照)。
【0030】さらに、作業者は、ロット部ARを掴んで斜め上方にずらし、先端部収納部材3の収納パック31からピラー取付ブラケットABを引き抜く(図5の(b)図参照)。すると、ピラーアンテナAは、梱包装置1による梱包から完全に開放され、組み付け可能な状態となる。そして、作業者は、ピラーアンテナAをピラー(図示せず)に組み付ける。このとき、梱包装置1からゴミとして排出される梱包材は無い。また、作業者は、ピラーアンテナAを片手で簡単に取り出すことができるので、ピラーアンテナAの取り出し作業と組み付け作業とを連続して行うことができる。
【0031】次に、作業者は、前記した作業と同様に、最上段に配設された先端部収納部材3とケーブル把持部材4とで梱包されている残りの4本のピラーアンテナA,・・・を、順次取り出し、さらに順次組み付ける。ここで、梱包装置1では、最上段に配設された先端部収納部材3とケーブル把持部材4とからピラーアンテナA,・・・が全て取り出されたので、最上段の下段に配設された先端部収納部材3とケーブル把持部材4とからピラーアンテナA,・・・を取り出せる状態にしなければならない。
【0032】そこで、作業者は、梱包箱2の面ファスナ20から最上段の先端部収納部材3の面ファスナ33を剥がし、先端部収納部材3を梱包箱2の外側に折り曲げる(図5の(c)図参照)。さらに、作業者は、梱包箱2の面ファスナ21から最上段のケーブル把持部材4の面ファスナ43を剥がし、ケーブル把持部材4を梱包箱2の外側に折り曲げる(図5の(c)図参照)。すると、梱包装置1は、最下段の下段に配設された先端部収納部材3とケーブル把持部材4との上方が開放され、最上段の下段に配設された先端部収納部材3とケーブル把持部材4とからピラーアンテナA,・・・を取り出せる状態となる。そして、作業者は、前記した作業と同様に、最上段の下段に配設された先端部収納部材3とケーブル把持部材4とで梱包されている5本のピラーアンテナA,・・・を、順次取り出し、さらに順次組み付ける。
【0033】このとき、作業者は、前記と同様のピラーアンテナAの取り出し作業を、最下段に配設された先端部収納部材3とケーブル把持部材4とに梱包されているピラーアンテナA,・・・まで行う。さらに、作業者は、前記と同様の先端部収納部材3とケーブル把持部材4の折り曲げ作業を、最下段の上段に配設された先端部収納部材3とケーブル把持部材4まで行う。
【0034】この梱包装置1によれば、梱包材である収納パック31とクリップ41とが先端部収納部材3とケーブル把持部材4とに設けられているため、ピラーアンテナAを取り出す際にゴミが発生することなく、収納パック31とクリップ41とが梱包材として繰り返し使用される。さらに、梱包装置1ではピラーアンテナAを収納パック31による収納とクリップ41による把持とで梱包するので、作業者が片手で簡単にピラーアンテナAを取り出すことができる。また、樹脂製のピラー取付ブラケットABを収納パック31で完全に保護するので、ピラー取付ブラケットABの外傷を防止することができる。しかも、梱包装置1は、先端部収納部材3とケーブル把持部材4とを梱包箱2の外側に折り曲げる構成としたので、先端部収納部材3とケーブル把持部材4とを複数段に配設しても、下段に配設されている先端部収納部材3とケーブル把持部材4とからピラーアンテナAを取り出せる状態にすることができる。
【0035】以上、本発明は、前記の実施の形態に限定されることなく、様々な形態で実施される。例えば、第1梱包部を収納パックおよび第2梱包部をクリップで構成したが、被梱包物の外傷を防止しなければならない部分の形状や材質等に応じて第1梱包部および第2梱包部を適宜構成してよい。また、各係止部として面ファスナを用いたが、簡単な構成で係止できるなら係止手段を特に限定しない。また、被梱包物をピラーアンテナとしたが、品質を維持するために各種梱包材によって梱包される被梱包物なら特に限定しない。例えば、ワイパーブレード、各種樹脂部材等である。
【0036】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る梱包装置は、第1梱包手段の複数の第1梱包部と第2梱包手段の複数の第2梱包部とによって複数の被梱包物を一列に梱包することができ、被梱包物を取り出す際の作業効率が良い。さらに、梱包装置は、第1梱包部が第1梱包手段および第2梱包部が第2梱包手段に各々設けられているので、梱包材を作業者の手に取って被梱包物から取り外す必要がない。そのため、簡単に被梱包物を取り出すことができ、取り出し時の作業工数が低減し、取り出し作業専用の作業者や作業スペースを必要としない。しかも、梱包装置は、被梱包物を取り出す際に梱包材をゴミとして排出することなく、第1梱包部と第2梱包部とを梱包材として繰り返し使用するので、環境面や省資源という面にも優れる。
【0037】本発明の請求項2に係る梱包装置は、任意段の第1端部係止部と第1内壁面係止部との係止および任意段の第2端部係止部と第2内壁面係止部との係止を外すと、この任意段の第1梱包手段と第2梱包手段とを梱包箱の外側に配置させることができる。そのため、梱包装置は、任意段の下段に設けられた第1梱包手段と第2梱包手段からの被梱包物の取り出しが可能となるので、複数段に第1梱包手段と第2梱包手段とを配設し、複数段にわたって多数の被梱包物を梱包することができる。
【0038】本発明の請求項3に係る梱包装置は、任意段の第1端部係止部と第1内壁面係止部との係止および任意段の第2端部係止部と第2内壁面係止部との係止を外すと、この任意段の第1梱包手段と第2梱包手段とを梱包箱の内壁面に対して回動させることができる。さらに、梱包装置は、第1端部係止部および第2端部係止部の長さが下段ほど長いので、第1梱包手段の第1梱包部および第2梱包手段の第2梱包部を梱包箱の外側に折り曲げることができる。
【出願人】 【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
【出願日】 平成12年9月19日(2000.9.19)
【代理人】 【識別番号】100064414
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 道造
【公開番号】 特開2002−87466(P2002−87466A)
【公開日】 平成14年3月27日(2002.3.27)
【出願番号】 特願2000−282995(P2000−282995)