| 【発明の名称】 |
浮体式構造物の係留索 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 義晃
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| 【要約】 |
【課題】水深の深い水域に設ける浮体式海洋構造物の係留索が水底のアンカーとの定着部で腐食するという問題を解消する。
【解決手段】耐食性PC鋼材またはFRP製緊張材からなる係留索21の中間部を、コンクリートアンカー22中にU字形に挿通し、係留索21の両端を浮体式構造物10に定着する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 浮体式構造物を係留する係留索において、係留索の中間部を水底のコンクリートアンカーに遊動自在に係止させ、係留索の両端を浮体式構造物に定着したことを特徴とする浮体式構造物の係留索。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、浮き防波堤、浮き桟橋、石油の生産・貯蔵・積み出し等の浮体式海洋石油生産設備、海上空港等の水中に設けられる浮体式構造物の係留索に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の浮体式海洋構造物の係留索は、浮き防波堤などの水深が浅い水域1に位置する浮体式構造物10では、図4に示すように、浮体式構造物10を係留チェーン11で水底2に設けたコンクリート製又は鋼製等のアンカー12に結んで係留される。また、図5に示すように、石油採掘プラットフォームのような水深の深い海上に配置される浮体式構造物10では、防食処理をしたPC鋼材からなる係留索13をコンクリート製又は鋼製等のアンカー14に定着体15を用いて強固に結合した後、係留索13を鉛直に弛み無く緊張して、浮体式構造物10の定着部16に定着して係留される。 【0003】図6は図5に示す水深の大きい場合の従来の係留索13の施工方法を示す説明図である。図6(a)に示すように、台船33のクレーン36で係留索13を水中に吊り卸し、潜水夫37がその下端を水底2に設けられたコンクリートアンカー14の定着体15に取付ける。 【0004】図6の例では、係留索11の下端に定着部17を予め取付けてあり、これをコンクリートアンカー14の定着体15に係止させればよい。図6(b)は係止させた状態を示している。次いで係留索11の上端を浮体構造物10に定着する。この場合、係留索11の長さの調整が必要である。 【0005】図7は別の定着形式を示すもので、コンクリートアンカー14の定着体15に定着具18を定着し、図7(b)に示すようにコンクリート被覆19を施して定着部を保護する。この作業もすべて潜水作業となるので施工が容易でない。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】従来の浮体式海洋構造物の係留索では、係留チェーン、係留索を水底のアンカーに定着した部分の腐食が問題になっている。 【0007】この場合、FRP(繊維補強合成樹脂)製緊張材を係留索として用いれば腐食の問題はなくなるが、定着部の金属定着具の腐食が避けられない。また、腐食以外の問題として、複数の係留索を計画通りに設置する作業は困難が伴う。また、時間を経て係留索の長さを調整する必要が生じても、調整作業は容易ではない。 【0008】本発明は上記問題点を解決するもので、腐食のおそれのある定着部を、水中又は海中に有しない係留索を提供することを目的とするものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、浮体式構造物を係留する係留索において、係留索の中間部を水底のコンクリートアンカーに遊動自在に係止させ、係留索の両端を浮体式構造物に定着したことを特徴とする浮体式構造物の係留索である。係留索としては防食処理されたPC鋼材、FRP製緊張材、又はチェーン等を用いる。本発明によれば、係留索とコンクリートアンカーを結合する定着部の腐食の問題が解決される。 【0010】 【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施例の係留索の構造を示すものである。本発明に係る係留索を用いた係留方法について説明する。図1で、係留索21は、防食処理されたPC鋼材あるいはFRP製緊張材である。PC鋼材の防食処理は、例えば、PC鋼材自身の表面を防食加工するか、あるいはPC鋼材を防食パイプで被覆することによって達成される。アンカー22はコンクリート製で、その重量により、浮体式海洋構造物10をアンカリングしている。係留索21は図1に示すように、U字形に配置されている。係留索21のコンクリートアンカー22との結合はU字形に挿通されているだけで、従来のような定着体は用いない。従って、係留索21とコンクリートアンカー22とを結合する部分の腐食の問題は全くない。係留索21の両端は浮体式構造物10に定着部23によって定着される。 【0011】図2は図1の実施例の施工手順を示す工程である。 【0012】(a)コンクリートアンカー22を水底2に設置する。このときパイロットワイヤ31を予めコンクリートアンカー22のU字状の挿通孔24中に挿通しておき、パイロットワイヤ31の両端をブイ32に結合しておく。 【0013】(b)パイロットワイヤ31の一方の端部にPCケーブルなどの係留索21を結合する。係留索21は台船33に載置されたドラム34から巻戻される。パイロットワイヤ31の他端を矢印35のように引き上げ係留索21をコンクリートアンカー22のU字状の挿通孔24に引込む。 【0014】(c)パイロットワイヤ31の引上げが完了すると、係留索21はコンクリートアンカー22を通って、その両端は水上にある。この係留索21の両端の定着部23を浮体式構造物10に定着する。 【0015】図3は水深の浅い水底に係留される実施例の係留索11を示したもので、この係留索11は係留チェーン等から成るものが通常である。コンクリートアンカー12に設けた係留金具等を通って係留索11の両端を浮体構造物10に定着する。この係留索もコンクリートアンカーの部分では固定されておらず遊動可能である。固定は浮体構造物上で行うので施工が極めて容易である。 【0016】本発明によれば、従来と違い2本分をU字形に曲げた1本の係留索11又は21を浮体構造物上で定着し、水底に定着部を有しないので、従来に比べ、係留索の長さ調整がはるかに容易で、作業時間の大幅な短縮を図ることができる。また、日時が経過した後でも係留索の長さ調整が容易にできる。さらに、海が大時化の場合も係留索11又は21の各長さの変動が許容されるので、係留索11又は21に過大な一時的引張力が発生するのを防ぐ効果がある。 【0017】 【発明の効果】本発明によれば、浮体式海洋構造物の係留索の腐食の問題が解消され、また、係留索の設定作業が容易となり、また、日時を経た後の長さの再調整も容易にできることとなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000112196 【氏名又は名称】株式会社ピー・エス
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| 【出願日】 |
平成12年12月26日(2000.12.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079175 【弁理士】 【氏名又は名称】小杉 佳男 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−193183(P2002−193183A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月10日(2002.7.10) |
| 【出願番号】 |
特願2000−395348(P2000−395348) |
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