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【発明の名称】 車両用制駆動力制御装置
【発明者】 【氏名】村本 逸郎

【要約】 【課題】どのような場所で駐車を行う場合にも運転操作の容易な車両用制駆動力制御装置を提供することを目的とする。

【解決手段】駐車操作を行なう駐車状態とこの駐車状態以外である非駐車状態とを識別する駐車モード選択スイッチ10と運転者によって操作されるブレーキペダルとを備えコントローラ50はブレーキペダルの操作量を検出しこの検出された操作量に対応する一定の目標車速を生成し現在の車速が目標車速となるように制駆動力を演算しこの演算された制駆動力に基いて車両の制駆動力を制御するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 駐車操作を行なう駐車状態とこの駐車状態以外である非駐車状態とを識別する状態識別手段と運転者によって操作される入力手段と前記入力手段の操作量を検出する操作量検出手段と前記状態識別手段により駐車状態であると識別された場合に前記操作量検出手段により検出された操作量に対応する一定の目標車速を生成する目標車速生成手段と現在の車速が前記目標車速生成手段により生成された目標車速となるように制駆動力を演算する制駆動力演算手段と前記制駆動力演算手段により演算された制駆動力に基いて車両の制駆動力を制御する制駆動力制御手段とを備えたことを特徴とする車両用制駆動力制御装置。
【請求項2】 請求項1記載の車両用制駆動力制御装置において前記入力手段はブレーキペダルであり前記操作量検出手段は前記ブレーキペダルの操作量を検出することを特徴とする車両用制駆動力制御装置。
【請求項3】 請求項2記載の車両用制駆動力制御装置において前記目標車速生成手段は前記操作量検出手段により検出されたブレーキペダルの操作量が0である場合には一定車速を前記目標車速として生成すると共に前記ブレーキペダルの操作量が0から大きくなるに従って目標車速が小さくなることを特徴とする車両用制駆動力制御装置。
【請求項4】 請求項1記載の車両用制駆動力制御装置において前記入力手段はアクセルペダルであり前記操作量検出手段は前記アクセルペダルの操作量を検出することを特徴とする車両用制駆動力制御装置。
【請求項5】 請求項4記載の車両用制駆動力制御装置において前記目標車速生成手段は前記操作量検出手段により検出されたアクセルペダルの操作量が0である場合には一定車速を前記目標車速として生成すると共に前記アクセルペダルの操作量が0から大きくなるに従って目標車速が大きくなることを特徴とする車両用制駆動力制御装置。
【請求項6】 請求項1記載の車両用制駆動力制御装置において前記入力手段はレバーであり前記操作量検出手段は前記レバーの操作量を検出することを特徴とする車両用制駆動力制御装置。
【請求項7】 請求項6記載の車両用制駆動力制御装置において前記目標車速生成手段は前記操作量検出手段により検出されたレバーの操作量が0である場合には一定車速を前記目標車速として生成すると共に前記レバーの操作量が0から大きくなるに従って目標車速が小さくなることを特徴とする車両用制駆動力制御装置。
【請求項8】 請求項6記載の車両用制駆動力制御装置において前記目標車速生成手段は前記操作量検出手段により検出されたレバーの操作量が0である場合には一定車速を前記目標車速として生成すると共に前記レバーの操作量が0から大きくなるに従って目標車速が大きくなることを特徴とする車両用制駆動力制御装置。
【請求項9】 請求項5または8記載の車両用制駆動力制御装置において前記一定車速は0km/hであることを特徴とする車両用制駆動力制御装置。
【請求項10】 駐車操作を行なう駐車状態とこの駐車状態以外である非駐車状態とを識別する状態識別手段と運転者によって操作される入力手段と前記入力手段の操作量を検出する操作量検出手段と前記操作量検出手段により検出された操作量に基いた目標車速を生成する目標車速生成手段と現在の車速が前記目標車速生成手段により生成された目標車速となるように制駆動力を演算する制駆動力演算手段と前記制駆動力演算手段により演算された制駆動力に基いて車両の制駆動力を制御する制駆動力制御手段とを備え前記目標車速生成手段は前記操作量検出手段により検出された操作量が0の場合に一定の目標車速を生成し前記制駆動力演算手段は前記操作量検出手段により検出された操作量が0から0以外になった場合に前記所定の目標車速となる制駆動力と前記操作量に基づいた制駆動力とを組み合わせて新たな目標制駆動力を演算することを特徴とする車両用制駆動力制御装置。
【請求項11】 請求項1〜10記載の車両用制駆動力制御装置において前記制駆動力制御手段は前記制駆動力演算手段により演算された制駆動力に基いて車両の制動力または駆動力の少なくとも一方を制御するものであって前記制駆動力演算手段によって演算される制駆動力は車両の進行方向の駆動力に対して上限値が設けられることを特徴とする車両用制駆動力制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用制駆動力制御装置に関し、特に駐車時に好適な車両用制駆動力制御装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来の技術として特開平10−278825号公報に開示された技術が知られている。上記従来技術は駐車時において自動操舵時に定められた軌道通りに車両が移動する際に、クリープ車速が所定の範囲内から外れた場合にはブレーキ操作またはアクセル操作を行うように液晶モニタやスピーカ等で促すようにした技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術は、クリープ車速が所定の範囲内になるように、ブレーキ操作またはアクセル操作を行うように運転者へ報知を行うようにしていた。
【0004】従って、例えば登り坂を登りながら駐車を行わなければならないような場合には、ブレーキペダルの操作だけでは適切なクリープ車速が得られない場合があり、このような場合には運転者はアクセルペダルを踏み込んで、所定の車速へと一度車速を上げた後に、再度操作指示に従ってブレーキペダルを操作しなければならず、ブレーキペダルとアクセルペダルとを踏み変えて操作を行わなければならず、運転操作が煩わしいといった問題点があった。本発明は上記課題を鑑みてなされたもので、どのような場所で駐車を行う場合にも、運転操作が容易な車両用制駆動力制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決するために請求項1記載の発明では駐車操作を行なう駐車状態とこの駐車状態以外である非駐車状態とを識別する状態識別手段と運転者によって操作される入力手段と前記入力手段の操作量を検出する操作量検出手段と前記状態識別手段により駐車状態と識別された場合に前記操作量検出手段により検出された操作量に対応する一定の目標車速を生成する目標車速生成手段と現在の車速が前記目標車速生成手段により生成された目標車速となるように制駆動力を演算する制駆動力演算手段と前記制駆動力演算手段により演算された制駆動力に基いて車両の制駆動力を制御する制駆動力制御手段とから構成した。
【0006】また請求項2記載の発明では請求項1記載の車両用制駆動力制御装置において前記入力手段はブレーキペダルであり前記操作量検出手段は前記ブレーキペダルの操作量を検出するように構成した。
【0007】また請求項3記載の発明は請求項2記載の車両用制駆動力制御装置において前記目標車速生成手段は前記操作量検出手段により検出されたブレーキペダルの操作量が0である場合には一定車速を前記目標車速として生成すると共に前記ブレーキペダルの操作量が0から大きくなるに従って目標車速が小さくなるように構成した。
【0008】また請求項4記載の発明は請求項1記載の車両用制駆動力制御装置において前記入力手段はアクセルペダルであり前記操作量検出手段は前記アクセルペダルの操作量を検出するように構成した。
【0009】また請求項5記載の発明は請求項4記載の車両用制駆動力制御装置において前記目標車速生成手段は前記操作量検出手段により検出されたアクセルペダルの操作量が0である場合には一定車速を前記目標車速として生成すると共に前記アクセルペダルの操作量が0から大きくなるに従って目標車速が大きくなるように構成した。
【0010】また請求項6記載の発明は請求項1記載の車両用制駆動力制御装置において前記入力手段はレバーであり前記操作量検出手段は前記レバーの操作量を検出するようにした。
【0011】また請求項7記載の発明は請求項6記載の車両用制駆動力制御装置において前記目標車速生成手段は前記操作量検出手段により検出されたレバーの操作量が0である場合には一定車速を前記目標車速として生成すると共に前記レバーの操作量が0から大きくなるに従って目標車速が小さくなるようにした。
【0012】また請求項8記載の発明は請求項6記載の車両用制駆動力制御装置において前記目標車速生成手段は前記操作量検出手段により検出されたレバーの操作量が0である場合には一定車速を前記目標車速として生成すると共に前記レバーの操作量が0から大きくなるに従って目標車速が大きくなるようにした。
【0013】また請求項9記載の発明は請求項5または8記載の車両用制駆動力制御装置において前記一定車速は0km/hであるようにした。
【0014】また請求項10記載の発明は駐車操作を行なう駐車状態とこの駐車状態以外である非駐車状態とを識別する状態識別手段と運転者によって操作される入力手段と前記入力手段の操作量を検出する操作量検出手段と前記操作量検出手段により検出された操作量に基いた目標車速を生成する目標車速生成手段と現在の車速が前記目標車速生成手段により生成された目標車速となるように制駆動力を演算する制駆動力演算手段と前記制駆動力演算手段により演算された制駆動力に基いて車両の制駆動力を制御する制駆動力制御手段とを備え前記目標車速生成手段は前記操作量検出手段により検出された操作量が0の場合に一定の目標車速を生成し前記制駆動力演算手段は前記操作量検出手段により検出された操作量が0から0以外になった場合に前記所定の目標車速となる制駆動力と前記操作量に基づいた制駆動力とを組み合わせて新たな目標制駆動力を演算するように構成した。
【0015】また請求項11記載の発明は請求項1乃至10記載の車両用制駆動力制御装置において前記制駆動力制御手段は前記制駆動力演算手段により演算された制駆動力に基いて車両の制動力または駆動力の少なくとも一方を制御するものであって前記制駆動力演算手段によって演算される制駆動力は車両の進行方向の駆動力に対して上限値を設けるようにした。
【0016】
【発明の効果】請求項1記載の発明では駐車操作を行なう駐車状態とこの駐車状態以外である非駐車状態とを識別する状態識別手段と運転者によって操作される入力手段と前記入力手段の操作量を検出する操作量検出手段と前記状態識別手段により駐車状態と識別された場合に前記操作量検出手段により検出された操作量に対応する一定の目標車速を生成する目標車速生成手段と現在の車速が前記目標車速生成手段により生成された目標車速となるように制駆動力を演算する制駆動力演算手段と前記制駆動力演算手段により演算された制駆動力に基いて車両の制駆動力を制御する制駆動力制御手段とから構成したので入力手段の操作量に基いて目標車速が生成され現在の車速が目標車速となるように制駆動力が演算されこの演算された制駆動力に基いて車両の制駆動力が制御されるので入力手段の操作に基いてどのような状況でも入力手段の操作量に対応した一定の車速を得ることができるので例えば登り坂を登りながら駐車を行わなければならないような場合には、入力手段の操作だけで適切な車速が得られブレーキペダルとアクセルペダルとを踏み変えて操作するようなことが不要となり運転操作が容易になるという効果を有する。
【0017】また請求項2記載の発明では請求項1記載の車両用制駆動力制御装置において前記入力手段はブレーキペダルであり前記操作量検出手段は前記ブレーキペダルの操作量を検出するように構成したので請求項1記載の発明の効果に加えて普段使い慣れたブレーキペダルを操作するだけでどのような道路状況でも適切な車速を得ることができる。
【0018】また請求項3記載の発明は請求項2記載の車両用制駆動力制御装置において前記目標車速生成手段は前記操作量検出手段により検出されたブレーキペダルの操作量が0である場合には一定車速を前記目標車速として生成すると共に前記ブレーキペダルの操作量が0から大きくなるに従って目標車速が小さくなるように構成したので請求項2記載の発明の効果に加えてブレーキペダルの操作量が大きくなるに従って目標車速が小さくなるので通常のブレーキペダルの操作時と同じ操作間隔で適切な車速を得ることができ違和感が少ないという効果が得られる。
【0019】また請求項4記載の発明は請求項1記載の車両用制駆動力制御装置において前記入力手段はアクセルペダルであり前記操作量検出手段は前記アクセルペダルの操作量を検出するように構成したので普段使い慣れたアクセルペダルを操作するだけでどのような道路状況でも適切な車速を得ることができる。
【0020】また請求項5記載の発明は請求項4記載の車両用制駆動力制御装置において前記目標車速生成手段は前記操作量検出手段により検出されたアクセルペダルの操作量が0である場合には一定車速を前記目標車速として生成すると共に前記アクセルペダルの操作量が0から大きくなるに従って目標車速が大きくなるように構成したので請求項4記載の発明の効果と同様の効果が得られる。
【0021】また請求項6記載の発明は請求項1記載の車両用制駆動力制御装置において前記入力手段はレバーであり前記操作量検出手段は前記レバーの操作量を検出するようにしたので請求項1記載の発明の効果に加えてアクセルペダルやブレーキペダルといった既存の操作手段を用いることなく操作を行なうので非駐車モードではなく駐車モードであることを認識しながら操作するため違和感を少なくすることができるという効果を有する。
【0022】また請求項7記載の発明は請求項6記載の車両用制駆動力制御装置において前記目標車速生成手段は前記操作量検出手段により検出されたレバーの操作量が0である場合には一定車速を前記目標車速として生成すると共に前記レバーの操作量が0から大きくなるに従って目標車速が小さくなるようにしたので請求項1記載の発明の効果と同様の効果を有する。
【0023】また請求項8記載の発明は請求項6記載の車両用制駆動力制御装置において前記目標車速生成手段は前記操作量検出手段により検出されたレバーの操作量が0である場合には一定車速を前記目標車速として生成すると共に前記レバーの操作量が0から大きくなるに従って目標車速が大きくなるようにしたので請求項1記載の発明の効果と同様の効果を有する。
【0024】また請求項9記載の発明は請求項5または8記載の車両用制駆動力制御装置において前記一定車速は0km/hであるようにしたのでアクセルペダルまたはレバーの操作量が0のときに0km/hとなるのでアクセルペダルまたはレバーの操作のみによって0km/hからドライバーの所望する車速までを制御することができる。
【0025】また請求項10記載の発明は駐車操作を行なう駐車状態とこの駐車状態以外である非駐車状態とを識別する状態識別手段と運転者によって操作される入力手段と前記入力手段の操作量を検出する操作量検出手段と前記操作量検出手段により検出された操作量に基いた目標車速を生成する目標車速生成手段と現在の車速が前記目標車速生成手段により生成された目標車速となるように制駆動力を演算する制駆動力演算手段と前記制駆動力演算手段により演算された制駆動力に基いて車両の制駆動力を制御する制駆動力制御手段とを備え前記目標車速生成手段は前記操作量検出手段により検出された操作量が0の場合に一定の目標車速を生成し前記制駆動力演算手段は前記操作量検出手段により検出された操作量が0から0以外になった場合に前記所定の目標車速となる制駆動力と前記操作量に基づいた制駆動力とを組み合わせて新たな目標制駆動力を演算するように構成したので請求項1記載の発明の効果と同様の効果を有する。
【0026】また請求項11記載の発明は請求項1乃至10記載の車両用制駆動力制御装置において前記制駆動力制御手段は前記制駆動力演算手段により演算された制駆動力に基いて車両の制動力または駆動力の少なくとも一方を制御するものであって前記制駆動力演算手段によって演算される制駆動力は車両の進行方向の駆動力に対して上限値を設けるようにしたので例えば入力手段の操作量がゼロである場合に駐車場の輪留めなどに接触した場合にこの輪留めを乗り越えようとする進行方向に対する大きな駆動力を発生することがなく操作性を向上することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】<第1の実施の形態>以下図面を用いて本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は本実施の形態の構成を説明する構成図である。10は車両の室内のインストパネル(不図示)で、運転者によって操作されるモード選択スイッチであり、端子Aと端子Cとが接触すると駐車モードを示す信号がコントローラ50へと出力される。また、モード選択スイッチ10の端子Bと端子Cとが接触すると、非駐車モードを示す信号が、コントローラ50へと出力される。
【0028】20は図示しないブレーキペダルに設けられ、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキペダルセンサである。なお本明細書ではこのブレーキペダルセンサ20によって検出される操作量をブレーキペダルが操作されていない場合すなわち非操作時にはその操作量を0[%]としフルブレーキに相当する操作量を100[%]として記載することとする。
【0029】30は図示しないアクセルペダルに設けられ、アクセルペダルの操作量を検出するアクセルペダルセンサである。40は従動輪の車輪速をエンコーダによって検出し、この車輪速から車速を検出する車速センサである。
【0030】50はCPUROMRAM等を備えROMに記憶された後述する制御プログラムを実行するコントローラである。
【0031】60はアクセルペダルセンサ20や図示しない水温センサ等が入力され定められた演算に従ってエンジン65の吸入空気量等を制御するエンジンコントローラである。
【0032】70はブレーキペダルセンサ30車速前後加速度等の信号が入力され定められた演算に従ってブレーキ75の液圧を制御するブレーキコントローラである。
【0033】80は車速スロットル開度(エンジン負荷)等が入力され定められた演算に従って無段変速機(CVT)70を制御する変速機コントローラである。
【0034】90は、車室内に設けられ、例えばナビゲーション画面やエアコン画面を表示したり、運転者によってモード選択スイッチ10が駐車モードに操作された場合、または駐車モードにされているにも関らずアクセルペダルが操作された場合にその旨を表示するディスプレイである。
【0035】95は車室内に設けられモード選択スイッチ10が駐車モードにされているにも関らずアクセルペダルが操作された場合にその旨を音声で報知するブザーである。
【0036】次に図2に示すフローチャートを用いて、コントローラ50に記憶された制御プログラムを説明する。
【0037】このプログラムは図示しない車両のイグニッションスイッチ(IGN-SW)がオンされた場合にスタートするものである。
【0038】まずステップS1によってブレーキペダルセンサ2によりブレーキペダルの操作量を検出する。
【0039】次にステップS2によってアクセルペダルセンサ4によりアクセルペダルの操作量を検出する。
【0040】次にステップS3によってモード選択スイッチ10がどのモードを選択されているかを判断し駐車モードである場合にはステップS4へ非駐車モードである場合にはステップS17へ進む。
【0041】次にステップS4でアクセルペダルが操作されたかどうかを判断する。これはモード選択スイッチ10が駐車モードに選択されているにも関らずアクセルペダルが操作されている場合にはドライバーの意志によって駐車モードがキャンセルされたものと判断しYESの場合にはステップS15へNoの場合にはステップS5へと進む。
【0042】ステップS4でアクセルペダルが操作されたと判断された場合にはステップS15でモード選択スイッチ10を非駐車モードへと強制的に移動させる。
【0043】次いでステップS16でディスプレイ90で非駐車モードになったことを表示すると共にブザー95で警報を行う。
【0044】次にステップS4でアクセルペダルが操作されていないと判断された場合には駐車モードが継続されていると判断しステップS5で現在の車速を検出する。
【0045】次いでステップS6で目標車速を決定する。これはステップS1で検出されたブレーキペダルの操作量に基いて予めコントローラ50のROMに記憶してある図3に示すマップから目標車速を演算(読込み)する。これは例えばブレーキ操作量が0[%]の場合には所定車速(例えば10Km/h)であり操作量が大きくなるに従い目標車速が小さくなりブレーキ操作量がある値(例えば80[%])よりも大きくなった時点から目標車速が0Km/hとなる。これはブレーキペダル操作量が0[%]すなわち非操作時には通常の平坦路でのクリープ車速以上の車速となるように設定している。
【0046】次にステップS7でステップS5で検出した(実)車速とステップS6で演算した目標車速との車速偏差ΔVを演算する。
【0047】次にステップS8でステップS7で演算した車速偏差ΔVの積分(∫ΔV)を演算する。
【0048】次にステップS9でステップS7で演算した車速偏差ΔVの微分((d/dt)ΔV)を演算する。
【0049】次にステップS10で目標制駆動力を下記式に基づいて演算する。
目標制駆動力Te=KPΔV+KI∫ΔV+KD((d/dt)ΔV)ここでKPは予め定められた比例ゲインKIは予め定められた積分ゲインKDは予め定められた微分ゲインである。
【0050】これはブレーキペダルの操作量が0[%]であり目標車速が10Km/hで現在検出された車速が例えば7Km/hであった場合には制駆動力としては車速の偏差(すなわち10-7=3km/h)を達成する制駆動力が得られれば良いのでステップS7〜S9によってそのような目標制駆動力を演算している。
【0051】次にステップS11にてステップS10で演算した目標制駆動力Teと予め定められている制駆動力Tとを比較しTe>Tの場合にはTe=Tとする。これは目標制駆動力にリミッタをかける(上限値を設ける)ことを意味する。これは例えば駐車動作時に段差に接触して停止するような場面には駐車が適切に行われたとしてそれ以上動く必要がないが上記リミッタを設けないとこのような場合にもドライバーのブレーキペダル操作に基づいてある一定の車速を出そうとしてしまう。このような不必要な車両の動きを防止するために目標制駆動力に上限を設けるようにしている。なおここでは制駆動力に上限値を設けるとしたが、「駆動力に対しては上限値を設け、「制動力に対しては上限値が設けなくてもよいがここでは演算を簡単にするためにこの駆動力制動力の合わされた制駆動力に予め上限値を設けるようにしている。
【0052】次にステップS12でステップS11でリミッタ処理された目標制駆動力を実現するためのエンジンの目標スロットル開度を演算しエンジンコントローラ60へと出力すしステップS11でリミッタ処理された目標制駆動力を実現するためのブレーキの目標液圧を演算しブレーキコントローラ70へと出力しステップS11でリミッタ処理された目標制駆動力を実現するための目標変速比を演算し演算された目標変速比を変速機コントローラ80へ出力しステップS1へと戻る(エンジンコントローラ60ブレーキコントローラ70変速機コントローラ80はそれぞれ入力された目標スロットル開度目標液圧目標変速比を実現するように駆動力および制動力を制御する)。
【0053】ステップ17ではステップS4で非駐車モードと判断された場合及びステップS5でアクセルペダルが操作されたと判断された場合にはステップS1で検出されたブレーキペダルの操作量ステップS2で検出されたアクセルペダルの操作量等に基いて目標制駆動力を演算する。
【0054】次にステップS18でステップS17で演算された目標制駆動力を実現するためのエンジンの目標スロットル開度を演算しエンジンコントローラ60へと出力しステップS17で演算された目標制駆動力を実現するためのブレーキの目標液圧を演算しブレーキコントローラ70へと出力しステップS17で演算された目標制駆動力を実現するための目標変速比を演算し演算された目標変速比を変速機コントローラ80へ出力しステップS1へと戻る(エンジンコントローラ60ブレーキコントローラ70変速機コントローラ80はそれぞれ入力された目標スロットル開度目標液圧目標変速比を実現するように駆動力および制動力を制御する)。
【0055】以上説明したように本発明の実施の形態ではモード選択スイッチ10が駐車モードに選択されている場合にはブレーキペダルの操作量に対応した一定の車速になるように目標制駆動力を演算しこの目標制駆動力を達成するためにエンジンブレーキ変速機を制御するようにしたのでブレーキペダルのみで操作を行うことのできるのでどのような駐車の状況においてもブレーキペダルとアクセルペダルとを踏み変えて操作を行う必要がなく運転操作が煩わしくなく運転操作を容易に行なうことができる。
【0056】またブレーキペダルの操作量に対応した一定の車速を得るようにしているので普段使い慣れているブレーキペダルを操作することで車速を調整することができドライバーの駐車操作に対する負荷を低減することができる。
【0057】またブレーキペダルを操作しないときには比較的高い車速が得られるのでこの車速を駐車操作時にドライバーにとって違和感のない速度(約5〜10Km/h)に設定することでドライバーは停止直前まではブレーキペダルを操作する必要がなくブレーキペダルの操作回数を少なくすることができる。
【0058】また目標車速の最大値を平坦路で得られる通常のクリープ車速以上の車速としたのでドライバーはブレーキペダルに足を乗せてブレーキペダルを操作することで車速の調整を行なうことができ従来のようにアクセルペダルを操作したことによって予想よりも高い車速となってしまった場合にブレーキペダルへと踏み換える必要がなくすばやく車速を調整することができる。
【0059】<第1の実施の形態の第1の変形例>次に第1の実施の形態の第1の変形例を説明する。
【0060】上述した第1の実施の形態では駐車モードが設定された場合にはブレーキペダル操作量に対応した一定の車速を得るようにしたが本変形例ではアクセルペダルの操作量に対応した一定の車速を得るようにする。すなわち駐車モード時にはアクセルペダルの操作量がが所定量以上ではある一定の車速(例えば10Km/h)となり操作量が少なくなるにつれて車速が低くなりアクセルペダルが非操作時(全閉時ストローク量=0)には車速が0Km/hとなるようにしたものである。この変形例でも上述した第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0061】<第1の実施の形態の第2の変形例>次に第1の実施の形態の第2の変形例について説明する。
【0062】駐車モードが選択された場合に上述した第1の実施の形態ではブレーキペダル操作量に基いて車速を制御し第1の実施の形態の第1の変形例ではアクセルペダル操作量に基いて車速を制御するようにしたが本変形例では専用のレバーによって車速を制御するようにした。
【0063】これは第1の実施の形態と同様にレバーの非操作時には一定の車速となりレバーの操作に従って車速が低くなるようにしてもよいし第1の実施の形態の第1の変形例と同様にレバーの最大操作時に一定の車速となりレバーを最大操作時から非操作時と戻す量に従って車速が低くなりレバーを操作しない場合には0km/hとなるようにしても良い。
【0064】この第2の変形例によれば上述した実施の形態と同様の効果を有すると共に専用のレバーによって操作しているので通常の走行と異なる駐車モードであることをドライバーが認識しそれを認識したうえでレバーを操作するのでドライバーに対する違和感を少なくすることができる。
【0065】またレバーを操作中にブレーキペダルやアクセルペダルの操作が検出された場合には駐車モードから非駐車モードへと強制的にすることでドライバーの駐車動作の停止に速やかに対応することができる。
【0066】なお上述した例ではレバーとしたがジョイステックやその他のスイッチ等でも同様の効果を得られることはいうまでもない。
【0067】<第2の実施の形態>次に第2の実施の形態について説明する。
【0068】第2の実施の形態は図1に示した第1の実施の形態と同様の構成であるので構成の説明は省略する。
【0069】次に図4に示したフローチャートを用いて動作を説明する。
【0070】まずステップS51でモード選択スイッチ10が駐車モードに設定されているかどうかを検出し駐車モードである場合にはステップS52へ進み駐車モードでないすなわち非駐車モードである場合にはステップS82へと進む。
【0071】ステップ51でモード選択SW10が駐車モードであると判断された場合にはS52でアクセルペダルの操作量からアクセルペダルが操作されているかどうかを判断しアクセルペダルが操作されていると判断された場合にはステップS80へ進みアクセルペダルが操作されていないと判断された場合にはステップS54へと進む。
【0072】ステップS54ではブレーキペダルの操作量を検出しステップS55へと進む。
【0073】ステップS55ではS54で検出したブレーキペダルの操作量からブレーキペダルが操作されているかどうかを判断しブレーキペダルが操作されている場合にはステップS70へ進みブレーキペダルが操作されていない場合にはステップS56へ進む。
【0074】ステップS56では車速センサ40の出力に基いて現在の車速を検出する。
【0075】ステップS57では目標車速を決定する。このステップS57へと進む場合にはブレーキペダルが操作されていない場合に進むのでここではブレーキペダルが操作されていないので予めコントローラ50のROMに記憶してある図3に示すマップからブレーキ操作量が0[%]となる目標車速(例えば10Km/h)を読込みこれを目標車速として設定する。次にステップS58でステップS56で検出した現在の(実)車速とステップS57で設定した目標車速との車速偏差ΔVを演算する。
【0076】次にステップS59でステップS58で演算した車速偏差ΔVの積分(∫ΔV)と車速偏差ΔVの微分((d/dt)ΔV)とを演算する。
【0077】次にステップS60で目標制駆動力を下記の式に基づいて演算する。
目標制駆動力Te=KPΔV+KI∫ΔV+KD((d/dt)ΔV)これはブレーキペダルの操作量が0[%]であり目標車速が10Km/hであり現在検出された車速が例えば7Km/hであった場合には駆動力としては車速の偏差(すなわち10-7=3km/h)を達成する制駆動力が得られれば良いのでステップS59〜S60によってそのような目標制駆動力を演算している。
【0078】次にステップS61にてステップS60で演算した目標制駆動力を記憶する。
【0079】次にステップS62にてステップS61で記憶した目標制駆動力Teと予め定められている制駆動力Tとを比較しTe>Tの場合にはTe=Tとするリミッタ処理を行なう。
【0080】なおここでは制駆動力に上限値を設けるとしたが、「駆動力に対しては上限値を設け、「制動力に対しては上限値が設けなくてもよいがここでは演算を簡単にするためにこの駆動力制動力の合わされた制駆動力に予め上限値を設けるようにしている。
【0081】次にステップS63でステップS62でリミッタ処理された目標制駆動力を実現するためのエンジンの目標スロットル開度を演算しエンジンコントローラ60へと出力する。また目標制駆動力を実現するためのブレーキの目標液圧を演算しブレーキコントローラ70へと出力する。また目標制駆動力を実現するための目標変速比を演算し演算された目標変速比を変速機コントローラ80へ出力しステップS51へと戻る(エンジンコントローラ60ブレーキコントローラ70変速機コントローラ80はそれぞれ入力された目標スロットル開度目標液圧目標変速比を実現するように制御を行う)。
【0082】このようにアクセルペダルが操作されずまたブレーキペダルが操作されない場合には一定の車速を維持するように目標駆動力が演算されると共にこの演算された目標駆動力の最新値が常に記憶されるようになっている。
【0083】次にステップS55でブレーキペダルが操作された場合について説明するとステップS70にてブレーキペダルに対応した制動力を演算する。
【0084】次にステップS71でステップS61でで記憶された目標制駆動力とステップS70で演算された制動力とを加えて新たな目標制駆動力を演算する。
【0085】ステップS72ではステップS72で演算した新たな目標制駆動力に基いてスロットル開度ブレーキ液圧変速比を演算しそれぞれを各コントローラ60〜80へと出力する。
【0086】またステップS53でアクセルペダルが操作されている場合にはステップ80でモード選択スイッチ10を非駐車モードへと強制的に移動させる。
【0087】次いでステップS81でディスプレイ90で非駐車モードになったことを表示すると共にブザー95で警報を行う。
【0088】またステップS51でモード選択スイッチ10が非駐車モードが選択された場合およびステップ53でアクセルペダルの操作が検出された場合にはステップS82にて目標制駆動力を演算する。
【0089】次いでステップS83でエンジンの目標スロットル開度を演算しブレーキの目標液圧を演算し目標変速比を演算しそれぞれを各コントローラ60〜80へと出力する。
【0090】以上説明したように本実施の形態ではブレーキペダルの非操作時には予め定められた一定車速に制御するがブレーキペダルが操作された場合には一定車速からドライバーによって操作されるブレーキペダルの操作量に応じた制駆動力に制御されるのでブレーキペダルの非操作時には道路の状況によらず一定の車速で走行することが可能となりブレーキペダルが操作された後は道路状況によらず一定の車速からブレーキ操作を行なうことで制駆動力を制御することができる。
【0091】なお本明細書では駆動力車両の進行方向に対して正方向に発生する動力であり、「制動力車両の進行方向に対して逆向きに発生する動力であり制駆動力はこれらの駆動力および制動力を加えた動力を意味する。
【0092】従って例えば第1の実施の形態で登り坂を登りながら駐車を行なう場合にはブレーキペダルの操作によってエンジンで発生する登り坂を登る方向に発生する動力は駆動力でありブレーキまたはエンジンブレーキで登り坂を登らないように発生する動力は制動力でありこの駆動力制動力が合わされた動力が制駆動力である。また逆に第1の実施の形態で下り坂を下りながら駐車するような場合にはブレーキペダルの操作によってエンジンで下り坂を下るように発生する動力は、「駆動力でありブレーキまたはエンジンブレーキで下り坂を下らない方向に働く動力は制動力でありこの駆動力制動力が合わされた動力が制駆動力である。
【0093】また駆動力はエンジンおよび変速機のみで発生するものでなく例えば下り坂の場合にブレーキの操作量を緩めたことによってブレーキの液圧が弱くなり加速方向に働く動力も含むものである。また同様に制動力ブレーキによってのみ発生するものでなく例えば登り坂の場合にアクセルの操作量を弱めることによるエンジンブレーキによって減速方向に働く動力も含むものである。
【出願人】 【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
【出願日】 平成13年3月16日(2001.3.16)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−274353(P2002−274353A)
【公開日】 平成14年9月25日(2002.9.25)
【出願番号】 特願2001−76248(P2001−76248)