| 【発明の名称】 |
貨物自動車用昇降装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 清光
【氏名】浅井 茂保
【氏名】山内 保美
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| 【要約】 |
【課題】格納時には荷箱の後端部等にコンパクトに収容されるようにする。また、展開作業を円滑に行なえるようにする。
【解決手段】パンタグラフリンク機構21を基礎に形成されるものであって油圧装置25にて作動する二基のリフタ2、2’と、リフタ2、2’を保持するものであって、格納時には、上記二基のリフタ2、2’と共に、貨物自動車荷箱9の後端部のところに、直立状に、かつ、二つ折り状に保持され、展開時には、上記二つ折り状のものが、水平状に、かつ、並列に拡げられ、更に、その下面部が地面に接するように設置されるフレーム1と、からなるようにする。リフタ2は、パンタグラフリンク機構21と、当該リンクの上端部に連結される荷物搭載面22と、下端部に連結されるベース29とからなり、このベース29が、フレーム1の各パート11、12のところに取付けられる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 等長リンクのX状組立体からなるパンタグラフリンク機構を基礎に形成されるものであって油圧装置にて作動する二基のリフタと、当該リフタを保持するものであって、格納時には上記二基のリフタと共に貨物自動車荷台または荷箱の後端部のところに直立状に、かつ、二つ折り状に保持されるとともに、展開時には、上記二つ折り状のものが、水平状に、かつ、並列に拡げられ、更に、その下面部が地面に接するように設置されるフレームと、からなることを特徴とする貨物自動車用昇降装置。 【請求項2】 請求項1記載の貨物自動車用昇降装置において、上記フレームを、その中間点においてピンジョイント結合される二つの要素部材からなるようにするとともに、一方側の要素部材は、シャシフレームの後端部のところに相対回転運動が可能なように取付けられるものであって、独立に設けられた油圧装置にて回転駆動されるアームに固定されるようにし、一方、上記二つの要素部材間には所定の油圧装置を設けるようにするとともに当該油圧装置の上記各要素部材への連結部の構造を、いずれか一方側はピンジョイント結合構造からなるようにし、残りのもう一方側は相対回転運動及び相対スライド運動が可能なようにしたことを特徴とする貨物自動車用昇降装置。 【請求項3】 請求項1記載の貨物自動車用昇降装置において、上記二基のリフタを作動させる油圧装置と、フレームの展開あるいは格納作動を担うものであってアームを回転駆動する油圧装置並びに上記フレームを形成する各要素部材間の展開作動を担う油圧装置とを、それぞれ別の油圧装置からなるようにするとともに、これらの作動も、それぞれ別個独立に制御されるようにしたことを特徴とする貨物自動車用昇降装置。 【請求項4】 請求項3記載の貨物自動車用昇降装置において、上記二基のリフタにおけるそれぞれの荷物搭載面が相互に連動した状態で上下動をするように、上記二基のリフタに設けられるそれぞれの油圧装置を制御するようにしたことを特徴とする貨物自動車用昇降装置。 【請求項5】 請求項1または請求項2記載の貨物自動車用昇降装置において、上記フレームの展開または格納作動を担う油圧装置を、フレームを形成する一方の要素部材に一体的に結合されるものであって当該フレームを格納状態から展開状態へと回転駆動するアームのところに設けられるアーム駆動用油圧装置と、上記フレームを形成する二つの要素部材間を連結するように取付けられるものであって、これら二つの要素部材間に設けられるピンジョイント結合部を支点にして両者を相対揺動運動させる要素部材駆動用油圧装置と、からなるようにするとともに、これら各油圧装置の作動手順を、フレームの格納状態から展開作動させるに当っては、上記アーム駆動用油圧装置を作動させるとともに上記二つ折り状のフレームを直立状態から第一の設定角度まで展開作動させたところで一旦停止させ、次に、上記二つの要素部材間に設けられる要素部材駆動用油圧装置を作動させて上記二つの要素部材間の開き角度が第二の設定角度となるようにハ字状に展開作動させ、このような状態において、上記アーム駆動用油圧装置を再度作動させて上記両要素部材のうちのアームに固定される側ではない方の要素部材の先端部が地面に接するようにするとともに、更にフレームを形成する各要素部材のそれぞれの下面部が地面に接するように上記アーム駆動用油圧装置を作動させ、一方、フレームの格納作動時には、上記とは逆の手順にて各油圧装置を作動させるようにしたことを特徴とする貨物自動車用昇降装置。 【請求項6】 請求項1ないし請求項5記載の貨物自動車用昇降装置において、上記荷台または荷箱の後端部のところに、上記フレームが二つ折り状に、かつ、直立状に格納された状態において、当該二つ折り状フレームを直立状態に保持するものであって高圧エアにて作動するロック装置を設けるようにしたことを特徴とする貨物自動車用昇降装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、貨物自動車の荷台後端部に設けられる荷物昇降装置に関するものであり、特に、荷物を垂直方向に昇降移動させるリフタの部分を2分割方式のものからなるようにするとともに、これらを重ね合わせた状態にして、かつ、直立状に荷台あるいは荷箱の後端部のところにコンパクトに格納するようにし、一方、使用時には、これらを水平方向に、かつ、並列状態に展開させて、自動車等比較的長手方向に容積を採るものについても効率良く昇降させることのできるようにした貨物自動車荷台の後端部に設けられる昇降装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の自動車運搬用車両等に設けられる昇降装置は、例えば特許第2835737号公報に記載の如く、荷台の後端部のところに、門型の形態からなるものであって頑丈なフレーム構造からなるガイドレールが設けられるとともに、このガイドレールを基礎に、このガイドレールに沿って移動するものであって車両等を搭載するベース部材(ゲート部材)、当該ベース部材と一体となって上記ガイドレール内を移動するローラ、当該ローラを上記ガイドレール内にて移動させる駆動チェーン、及び上記ベース部材を水平状態に保持するテンションチェーン等からなるものである。そして、これら構成からなる上記駆動チェーンを駆動する駆動手段等が上記門型ガイドレール周りに設けられるようになっているものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来のものは、荷台の後端部のところに、頑丈な構造物からなる門型のガイドレールが設けられるようになっていることより、荷台あるいは荷箱の後方部空間を、上記構造物が占領してしまうこととなる。従って、荷台スペースあるいは荷箱スペースを狭めてしまうこととなる。また、後方に展開される荷物搭載用のベース部材は二枚一組のものが用いられるようになっているとともに、所定の平面スペースを確保するために上記二枚のベース部材を平面状に展開させるに当っては、その組立(組付け)作業は、作業者(オペレータ)の手作業にて行なわれるようになっているものである。従って、作業に危険性が伴なうとともに、その作業性も良くないと言う問題点を有する。このような問題点を解決するために、荷台の後端部に頑丈な構造物からなるガイドレール等を設けなくとも良いようにした省スペース化に優れた貨物自動車用昇降装置を提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明においては、貨物自動車荷台または荷箱の後端部に設けられるものであって荷物の昇降を担う貨物自動車用昇降装置に関して、等長リンクのX状組立体からなるパンタグラフリンク機構を基礎に形成されるものであって油圧装置にて作動する二基のリフタと、当該リフタを保持するものであって、格納時には上記二基のリフタと共に貨物自動車荷台の後端部のところに直立状に、かつ、二つ折り状に保持されるとともに、展開時には、上記二つ折り状のものが、水平状に、かつ、並列に拡げられ、更に、その下面部が地面に接するように設置されるフレームと、からなるようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、荷台後方部には昇降装置保持のための余分な構造物がなく、荷台後方部空間の有効活用を図ることができるようになる。また、本昇降装置は、展開時にはフレーム全体が地面に接するように設置されることとなるので、リフタが作動するときには、その安定化が図られることとなる。また、当該リフタへの荷物の搭載、例えば車高の低いレーシングカー等の搭載作業が円滑に行なわれることとなる。 【0005】次に、請求項2記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1記載の貨物自動車用昇降装置に関して、上記フレームを、その中間点においてピンジョイント結合される二つの要素部材からなるようにするとともに、一方側の要素部材は、シャシフレームの後端部のところに相対回転運動が可能なように取付けられるものであって、独立に設けられた油圧装置にて回転駆動されるアームに固定されるようにし、一方、上記二つの要素部材間には所定の油圧装置を設けるようにするとともに当該油圧装置の上記各要素部材への連結部の構造を、いずれか一方側はピンジョイント結合構造からなるようにし、残りのもう一方の側は相対回転運動及び相対スライド運動が可能なようにすることとした。 【0006】このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、フレームの展開作動が円滑に行なわれることとなる。すなわち、直立状に、かつ、二つ折り状に格納されているフレームが途中まで展開された状態において、上記両要素部材間に設けられた油圧装置を作動させることによって、当該両要素部材はハ字状に円滑に開かれるとともに、更に、一方の要素部材の先端部が地面に接した状態において、上記ハ字状に開かれた各要素部材は、上記油圧装置のもう一方側の要素部材への連結部が相対スライド運動可能なように形成されていることより、上記アームの回転運動によって更に開かれて水平状態に拡げられることとなる。このように、両要素部材間の展開作動は、当該両要素部材間に設けられた油圧装置の作動等によって円滑に進められることとなる。 【0007】次に、請求項3記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1記載の貨物自動車用昇降装置に関して、上記二基のリフタを作動させる油圧装置と、フレームの展開あるいは格納作動を担うものであってアームを駆動させる油圧装置並びに上記フレームを形成する各要素部材間の展開作動を担う油圧装置とを、それぞれ別の油圧装置からなるようにするとともに、これらの作動も、それぞれ別個独立に制御されるようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、フレームの展開及び格納作動と、リフタの上下動作動とが別個独立に制御されるようになり、各作動の確実性が確保されるようになるとともに、リフタによる荷物の昇降作業における、その安全性も確保されるようになる。 【0008】次に、請求項4記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項3記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項3記載の貨物自動車用昇降装置に関して、上記二基のリフタにおけるそれぞれの荷物搭載面が相互に連動した状態で上下動をするように、上記二基のリフタに設けられるそれぞれの油圧装置を制御するようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、並列に並べられた二基のリフタの荷物搭載面の、その高さが、お互いに大きくずれることなく、全体的に同じ水平面を保った状態で上下動するようになる。従って、例えば自動車等の比較的長さの長い搭載物についても、円滑に、その昇降作業を行なうことができるようになる。 【0009】次に、請求項5記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1または請求項2記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1または請求項2記載の貨物自動車用昇降装置に関して、上記フレームの展開または格納作動を担う油圧装置を、フレームを形成する一方の要素部材に一体的に結合されるものであって当該フレームを格納状態から展開状態へと回転駆動するアームのところに設けられるアーム駆動用油圧装置と、上記フレームを形成する二つの要素部材間を連結するように取付けられるものであって、これら二つの要素部材間に設けられるピンジョイント結合部を支点にして両者を相対揺動運動させる要素部材駆動用油圧装置と、からなるようにするとともに、これら各油圧装置の作動手順を、フレームの格納状態から展開作動させるに当っては、上記アーム駆動用油圧装置を作動させるとともに上記二つ折り状のフレームを直立状態から第一の設定角度まで展開作動させたところで一旦停止させ、次に、上記二つの要素部材間に設けられる要素部材駆動用油圧装置を作動させて上記二つの要素部材間の開き角度が第二の設定角度となるようにハ字状に展開作動させ、このような状態において、上記アーム駆動用油圧装置を再度作動させて上記両要素部材のうちのアームに固定される側ではない方の要素部材の先端部が地面に接するようにするとともに、更にフレームを形成する各要素部材のそれぞれの下面部が地面に接するように上記アーム駆動用油圧装置を作動させ、一方、フレームの格納作動時には、上記とは逆の手順にて各油圧装置を作動させるようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、本昇降装置の荷台あるいは荷箱の後端部に直立状に格納された状態からの展開作動並びに水平状に展開された状態からの格納作動が、各油圧装置の補助により円滑に進められることとなる。 【0010】次に、請求項6記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1ないし請求項5記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1ないし請求項5記載の貨物自動車用昇降装置に関して、上記荷台または荷箱の後端部のところに、上記フレームが二つ折り状に、かつ、直立状に格納された状態において、当該二つ折り状フレームを直立状態に保持するものであって高圧エアにて作動するロック装置を設けるようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、本昇降装置を荷台または荷箱の後端部のところに直立状に格納した状態において、その安全性を確保することができるようになる。すなわち、本発明のものにおいては、直立状に格納された状態において、その上方部のところに、直立状に保持された本昇降装置を、その状態に固定するロック装置が設けられているので、本直立状に格納された昇降装置が、不意に倒れたりするようなことがない。そして、このロック装置は、上記昇降装置の作動を担う各油圧装置とは全く別の構成からなる高圧エア機構にて形成されるようになっているので、仮に上記油圧装置の油圧系統が破損したような場合においても、その安全性は確保されることとなる。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図1ないし図6を基に説明する。本実施の形態に関するものの、その構成は、図1に示す如く、等長リンクのX状組立体からなるパンタグラフリンク機構21、21’を基礎に形成されるものであって油圧装置25、25’にて作動する二基のリフタ2、2’と、当該リフタ2、2’を保持するものであって、格納時には、上記二基のリフタ2、2’と共に、貨物自動車荷箱9の後端部のところに、直立状に、かつ、二つ折り状に保持されるとともに、展開時には、上記二つ折り状のものが、水平状に、かつ、並列に拡げられ、更に、その下面部が地面に接するように設置されるフレーム1と、からなることを基本とするものである。 【0012】このような構成からなるものにおいて、上記フレーム1は、ピンジョイント結合部(O121)を形成するヒンジ部材15にて連結される二つの要素部材である各パート11、12からなることを基本とするものである。そして、一方側のパート11は、その一端がシャシフレーム8の後端部のところに相対回転運動が可能なように取付けられるものであって独立に設けられた油圧装置7にて回転駆動されるアーム3に剛体結合されるようになっているものである。また、上記ピンジョイント結合部(O121)を形成するヒンジ部材15を介して連結されるもう一方側のパート12は、上記アーム3に固定される側のパート11との間が、油圧シリンダ等からなる所定の油圧装置5にて連結されるようになっているものである。なお、当該油圧装置5の上記各パート11、12への連結部の構造は、図1及び図2に示す如く、アーム3に固定される側のパート11との連結部(O15)はピンジョイント結合構造が採られているとともに、残りのもう一方側のパート12との連結部(O25)は相対回転運動及び相対スライド運動が可能なようになっているものである。具体的には、図2に示す如く、ヒンジ部材15にて連結される側のパート12への連結部(O25)の構造は、油圧シリンダ5の端末部(O25)がフレーム1の一方のパート12のところに設けられた長穴状の溝126内をスライド運動及び相対回転運動可能なように取付けられるようになっているものである。また、上記一方のパート12の先端部のところにはローラ125が設けられるようになっているものである。そして、このようなフレーム1を形成する各パート11、12のところには、図2に示す如く、リフタ2、2’が設置されるようになっているものである。 【0013】次に、上記フレーム1の各パート11、12のところに設置されるリフタ2、2’は、図1に示す如く、等長リンクがX状に交叉するように、かつ、当該交叉点(O2)を支点にして相対回転運動が可能なように組付けられる(組立てられる)パンタグラフリンク機構21、21’を基礎に形成されるものである。そして、このようなX型に組立てられたパンタグラフリンクの上端部は、荷物搭載面22、22’に相対回転運動及び相対スライド運動が可能なように連結されるようになっているものである。そして、下端部は、いずれか一方のリンクの端末部がベース29、29’にピンジョイント結合されるとともに、残りのリンク端末部は上記ベース29、29’に対して、それぞれ相対回転運動及び相対スライド運動が可能なように連結されるようになっているものである。そして、このようなベース29、29’が、上記フレーム1の各パート11、12のところに取付けられ(設置され)、当該各パート11、12と一体的に結合されるようになっているものである(図2参照)。そして更に、上記X型のパンタグラフリンク機構21、21’を形成するいずれか一方のリンクと上記ベース29、29’との間には、図1に示す如く、油圧シリンダ等からなる油圧装置25、25’が設けられるようになっているものである。この油圧装置25、25’の作動によって本リフタ2、2’を形成する荷物搭載面22、22’が、図1に示す如く、上下方向に駆動されるようになっている。なお、このようなリフタ2、2’のうちの後方部に設けられるもの(2’)の荷物搭載面22’の後端部のところには、図1に示す如く、補助スロープ28が取付けられるようになっており、これによって、車高が低く、デパーチャアングルの小さな車両の搭載等に役立てられるようになっているものである。 【0014】このような構成からなるなるものにおいて、荷箱(荷台)9の後端部であって上方部のところには、図1に示す如く、スイベル機構からなるロック装置6が設けられるようになっている。このものは、上記フレーム1及びリフタ2、2’が荷箱9の後端部のところに、直立状に、かつ、二つ折り状に格納された状態において、この状態を保持するものであって安全装置としての機能を発揮するようになっているものである。その具体的構成は、図3に示す如く、高圧エアにて作動するスイベルシリンダ61を基礎に形成されるものである。そして、当該スイベルシリンダ61への高圧エアの導入によって作動するスイベルフック66が上記二つ折り状フレーム1の上端部のところに係合して、本二つ折り状フレーム1並びに二基のリフタ2、2’を荷箱9の後端部のところに直立状に保持するようにしているものである。なお、本ロック装置6を形成するスイベルシリンダ61は、車載のエアコンプレッサ等にて形成された高圧エアの導入によって作動するものであって、上記油圧機構を作動させるためのコントローラとは別個独立に設けられた制御手段(コントローラ)65の操作によって作動するようになっているものである(図3参照)。 【0015】次に、上記フレーム1の展開・格納作動並びにリフタ2、2’の作動を担う各油圧装置について、図4を基に説明する。まず、本油圧装置においては、図4に示す如く、フレーム1の展開及び格納を担うものである油圧装置7並びに二つ折りされたフレーム1の各パート11、12の展開作動を担うものである油圧装置5からなるフレーム側油圧機構10と、二基のリフタ2、2’の上下動を担うものである油圧装置25からなるリフタ側油圧機構20とは、基本的に、別の油圧系にて形成及び制御されるようになっているものである。このように別系統にすることによって、フレーム1が地面に完全に接するように展開された状態を確認したうえで、リフタ2、2’の作動を行なわせるようにし、リフタ2、2’による荷物の昇降作業の安全性を確保するようにしているものである。 【0016】具体的には、図4に示す如く、フレーム1側油圧機構10は、アーム駆動用油圧装置7を主に形成されるものと、二つのパート11、12間に設けられるパート駆動用油圧装置(要素部材駆動用油圧装置)5を主に形成されるものとからなるものである。このうち、アーム駆動用油圧装置7を主に形成されるものは、アーム3とシャシフレーム8との間に設けられるものであって上記アーム3及びフレーム1を回転駆動するアーム駆動用油圧シリンダ(油圧装置)7と、当該アーム駆動用油圧シリンダ7の各シリンダ室に圧油を供給する配管72、72’と、上記いずれか一方のシリンダ室に圧油を送るように切換作動をするものであってソレノイドバルブからなる切換弁71と、当該切換弁71の切換作動を制御するものであってスイッチング機構等からなる制御手段77と、からなるものである。なお、このような構成からなるものにおいて、配管のうちの一方側のものであるフレーム1の展開作動を担う側のシリンダ室へ圧油を供給するもの(72)の方には、フレーム1の展開を途中で停止させる必要があるため、安全装置としてチェック弁機構73が設けられるようになっている。次に、二つのパート11、12間に設けられるものであってこれら二つのパート11、12の展開作動を担うものは、一方側のパート11にはピンジョイント結合されるとともに他方側のパート12には当該パート12に設けられた長穴状溝126内をスライド運動可能なように取付けられるパート駆動用油圧シリンダ(油圧装置)5(図1参照)と、当該パート駆動用油圧シリンダ5のそれぞれのシリンダ室へ圧油を供給する配管52、52’と、上記パート駆動用油圧シリンダ5のいずれか一方側のシリンダ室へ圧油を送り出すように切換作動をするものであってソレノイドバルブからなる切換弁51と、上記配管のうちの一方側であって拡げられた二つのパート11、12を閉じさせるように作動する役目を担うシリンダ室内へ圧油を供給する側の配管52の途中に設けられるチェック弁機構53と、からなるものである。なお、本油圧系における上記切換弁51の切換作動を制御する制御手段は、上記フレーム1の展開・格納作動を担う油圧装置側に設けられたもの(77)と一体的に設けられるようになっているものである。 【0017】次に、リフタ側油圧機構20は、それぞれのリフタ2、2’のパンタグラフリンク機構(図1参照)21、21’のところに設けられる油圧シリンダ(油圧装置)25、25’と、上記二基のリフタ2、2’のそれぞれの荷物搭載面22、22’の高さが不均衡な状態にならないように、上記各油圧シリンダ25、25’への圧油の供給量を均衡化させた状態で送るように作動する分流弁252と、上記リフタ2、2’の荷物搭載面22、22’の上下動の作動切換を行なうものであってソレノイドバルブからなる切換弁251と、当該切換弁251の切換作動を制御するものであってスイッチング機構等からなる制御手段255と、からなるものである。なお、これら各油圧装置7、5、25、25’は、すべて一つの油圧源79からの圧油にて駆動されるようになっているものである。 【0018】次に、これら構成からなる本実施の形態のものについての、その作動態様について図5及び図6を基に説明する。初めに、図5に示す如く、フレーム1及びリフタ2、2’が荷箱9の後端部のところに格納された状態から、所定の状態へ展開される場合の展開作動について説明する。まず、作業者(オペレータ)は、図4において、所定の操作により油圧ポンプ等を作動させ、油圧源79に所定の油圧を発生させるようにする。このような状態において、オペレータは、図3に示す制御手段65を形成するスイッチング機構をON作動させる。これによって高圧エアにて作動するスイベルシリンダ61が作動し、本ロック装置のロック状態が解除される。このような状態において、更に、オペレータは、制御手段77を形成するアーム駆動用油圧装置7作動用のスイッチング機構をON作動させる。これによって、アーム駆動用油圧装置7を形成する油圧シリンダの所定のシリンダ室には圧油が導入され、アーム3及び二つ折り状のフレーム1が直立状態から第一の設定角度である約45°付近まで展開作動する。そして、この状態で上記アーム駆動用油圧装置7への圧油の供給を一時停止させ、上記アーム3及びフレーム1を、この状態に保持する。次に、この状態において、上記二つのパート11、12間に設けられたパート駆動用油圧装置5を形成する油圧シリンダのシリンダ室に圧油を供給して、これを作動させる。そして、上記二つのパート11、12間の開き角度が第二の設定角度である約90°の値となるようにハ字状に展開作動させる(二点鎖線図示)。なお、このとき、油圧シリンダ5はフルストロークの状態に伸展される。そして更に、上記一旦停止させておいたアーム駆動用油圧装置7を再度作動させて、上記各パートのうちのアーム3に固定される側ではない方のパート12の先端部、具体的には当該先端部に設けられたローラ125が地面に接するようにする(図5参照)。このような状態において、更に、上記アーム駆動用油圧装置7を作動させてアーム3を回転駆動する。そうすると、上記地面に接した状態のローラ125が転動運動をして、当該先端部は水平方向に移動する。その結果、上記フレーム1を形成する各パート11、12は更に拡げられ、最終的にはそれぞれの下面部が地面に接するように展開される(図5の一点鎖線図示)。このようにして、フレーム1の展開作動が完了することとなる。なお、上記作動手順において、アーム駆動用油圧装置7の一時停止、これに続いて行なわれるパート駆動用油圧装置5の作動開始及びそのフルストローク作動、これに続いて行なわれる上記アーム駆動用油圧装置7の再作動は、一連のシーケンシャル制御にて自動的に行なわれるようになっているものである。また、このような一連の手順とは逆の手順を採ることによって、上記フレーム1の格納作動が行なわれるようになっている。 【0019】次に、このようにフレーム1が地面に接するように展開された状態において、図4のリフタ作動用の制御手段255をON作動させて、リフタ駆動用の油圧装置25、25’を作動させる。すなわち、図4において、切換弁251が切換作動をすることによって分流弁252に所定の圧油が導入されるようにする。これによって、圧油は、ここで、ほぼ均等に分流されてそれぞれの油圧シリンダ(油圧装置)25、25’に供給されることとなる。その結果、それぞれのリフタ2、2’を形成する各パンタグラフリンク機構21、21’が作動を開始し、それぞれの荷物搭載面22、22’は、図6に示す如く、所定の高さまで持上げられることとなる。これによって、上記荷物搭載面22、22’上に搭載された荷物は、荷台上あるいは荷箱9内へと容易に収容されることとなる。なお、このような一連の作動中、特に、荷物搭載面22、22’の昇降作動中において、本実施の形態のものにおいては、上記二基のリフタ2、2’のそれぞれの荷物搭載面22、22’の高さが、不均衡な状態とならないようにしている。すなわち、本実施の形態においては、図4に示す如く、各油圧装置25、25’の各シリンダ室への圧油供給のための配管の途中には、均衡を保った状態で圧油を分配する分流弁252が設けられるようになっているので、上記二つの油圧装置25、25’の各シリンダ室へは、バランスの採られた状態の圧油が供給されるようになる。これによって、上記二つのリフタ2、2’のそれぞれの荷物搭載面22、22’は、ほぼ同じような高さを保った状態で昇降作動をすることとなる。また、本実施の形態においては、本リフタ駆動用の油圧装置25、25’は、上記フレーム1の展開作動用の油圧装置7、5等とは別の油圧系にて作動制御が成されるようになっているものであり、フレーム1が完全に地面に接するように展開された後に、オペレータがこのことを確認したうえで、別の制御手段(スイッチング機構)255をON操作することによって作動するようになっているものである。これによって、リフタ2、2’の昇降作動における安全性が確保されることとなる。 【0020】 【発明の効果】本発明によれば、貨物自動車荷台または荷箱の後端部に設けられるものであって荷物の昇降を担う貨物自動車用昇降装置に関して、等長リンクのX状組立体からなるパンタグラフリンク機構を基礎に形成されるものであって油圧装置にて作動する二基のリフタと、当該リフタを保持するものであって、格納時には上記二基のリフタと共に貨物自動車荷台または荷箱の後端部のところに直立状に、かつ、二つ折り状に保持されるとともに、展開時には、上記二つ折り状のものが、水平状に、かつ、並列に拡げられ、更に、その下面部が地面に接するように設置されるフレームと、からなるようにした構成を採ることとしたので、荷台後方部には昇降装置保持のための余分な構造物がなくなり、荷台あるいは荷箱の後方部空間の有効活用を図ることができるようになった。また、荷箱内に昇降装置を収容することができるようになり、外観上の見栄えを良好に保つことができるようになった。また、本昇降装置は、展開時にはフレーム全体が地面に接するように設置されることとなるので、リフタが作動するときには、その安定化が図られるようになった。また、当該リフタへの荷物の搭載、例えば車高の低いレーシングカー等の搭載作業が円滑に行なわれるようになった。 【0021】また、本発明においては、上記フレームを、その中間点においてピンジョイント結合される二つの要素部材からなるようにするとともに、一方側の要素部材は、シャシフレームの後端部のところに相対回転運動が可能なように取付けられるものであって、独立に設けられた油圧装置にて回転駆動されるアームに固定されるようにし、一方、上記二つの要素部材間には所定の油圧装置を設けるようにするとともに、当該油圧装置の上記各要素部材への連結部の構造を、いずれか一方側はピンジョイント結合構造からなるようにし、残りのもう一方側は相対回転運動及び相対スライド運動が可能なようにした構成を採ることとしたので、フレームの展開作動が円滑に行なわれるようになった。すなわち、直立状に、かつ、二つ折り状に格納されているフレームが途中まで展開された状態において、上記両要素部材間に設けられた油圧装置が作動するようになり、これによって、当該両要素部材はハ字状に円滑に開かれるとともに、更に、一方の要素部材の先端部が地面に接した状態において、上記ハ字状に開かれた各要素部材は、上記油圧装置のもう一方側の要素部材への連結部が相対スライド運動可能なように形成されていることより、上記アームの回転運動によって更に開かれて水平状態に拡げられるようになった。その結果、両要素部材間の展開作動は、当該両要素部材間に設けられた油圧装置の作動等によって円滑に進められるようになった。 【0022】また、本発明においては、上記二基のリフタを作動させる油圧装置と、フレームの展開あるいは格納作動を担うものであってアームを駆動させる油圧装置並びに上記フレームを形成する各要素部材間の展開作動を担う油圧装置とを、それぞれ別の油圧装置からなるようにするとともに、これらの作動も、それぞれ別個独立に制御されるようにした構成を採ることとしたので、各作動の確実性が確保されるようになるとともに、リフタによる荷物の昇降作業における、その安全性が確保されるようになった。また、二基のリフタにて荷物の昇降作業を行なわせるようにしたので、一基のリフタの負担荷重が小さくなり、リフタ駆動用に大型の油圧シリンダを用いなくても、重量物の昇降作業を行なうことができるようになった。 【0023】また、本発明においては、上記二基のリフタにおけるそれぞれの荷物搭載面が相互に連動した状態で上下動をするように、上記二基のリフタに設けられるそれぞれの油圧装置を制御するようにした構成を採ることとしたので、並列に並べられた二基のリフタの荷物搭載面の、その高さが、お互いに大きくずれるようなことがなくなり、全体的に同じ水平面を保った状態で上下動させることができるようになった。その結果、例えば自動車等の比較的長さの長い搭載物についても、円滑に、その昇降作業を行なうことができるようになった。 【0024】また、本発明においては、上記荷台あるいは荷箱の後端部のところに、上記フレームが二つ折り状に、かつ、直立状に格納された状態において、当該二つ折り状フレームを直立状態に保持するものであって高圧エアにて作動するロック装置を設けるようにした構成を採ることとしたので、その安全性の確保を図ることができるようになった。すなわち、本発明のものにおいては、上記ロック装置の作動により、直立状に格納された昇降装置が不意に倒れたりするのを防止することができるようになった。また、このロック装置は、上記昇降装置の作動を担う各油圧装置とは、全く別の構成からなる高圧エア機構にて形成されるようになっているので、仮に上記油圧装置の油圧系統が破損したような場合においても、その安全性を確保することができるようになった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000176811 【氏名又は名称】三菱自動車エンジニアリング株式会社 【識別番号】500549836 【氏名又は名称】株式会社エムエーイー・プロト
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| 【出願日】 |
平成13年3月23日(2001.3.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097607 【弁理士】 【氏名又は名称】小川 覚
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| 【公開番号】 |
特開2002−274247(P2002−274247A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月25日(2002.9.25) |
| 【出願番号】 |
特願2001−84753(P2001−84753) |
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