| 【発明の名称】 |
降圧型車載充電装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中村 公計
【氏名】山下 剛
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| 【要約】 |
【課題】ドライバーに違和感を与えることを回避しつつ、節電が可能な降圧型車載充電装置を提供すること。
【解決手段】出力電圧切替部2は、パルス信号である出力電圧切替指令信号が入力された場合に緩慢に(好適には2〜3秒以上の時間を掛けて)降圧型DC−DCコンバータ1の出力電圧を変更することにより、ドライバーに違和感を与えることを回避しつつ、車両運転状態が許す範囲で節電する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】高圧負荷給電用の高圧バッテリから受電した高圧直流電力を降圧して低圧負荷給電用の低圧バッテリへ送電する降圧型DC−DCコンバータ、及び、入力される出力電圧切替指令信号に基づいて前記降圧型DC−DCコンバータの出力電圧を切り替える出力電圧切替部を備える降圧型車載充電装置において、前記出力電圧切替部は、入力される前記出力電圧切替指令信号に基づいて前記出力電圧切替指令信号の変化よりも緩慢に前記降圧型DC−DCコンバータの出力電圧を変更することを特徴とする降圧型DC−DCコンバータ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、降圧型車載充電装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、車両に従来の12Vバッテリの他に高圧バッテリを搭載し、エンジン始動、トルクアシスト及び回生制動のための電力や大電力負荷をこの高圧バッテリの充放電によって賄うことにより、ハーネスの必要スペース及び重量の低減や抵抗損失の低減を図る二バッテリ型電源系が提案されている。 【0003】その他、ハイブリッド自動車や燃料電池自動車や純バッテリ車でも、車両走行動力発生用電源系の定格電圧は、送電損失低減のために12Vの車両低圧負荷給電用電源系とは別に構成することが通常である。 【0004】このような二バッテリ型電源系において各バッテリごとに発電機を積載することは不経済であるため、降圧型車載充電装置(降圧型DC−DCコンバータ)により高圧バッテリから低圧バッテリに送電することが提案されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記した車載二バッテリ型電源系において低圧バッテリの端子電圧すなわち低圧電源系の電源電圧値を低下することにより、燃費改善を図ることができる。すなわち、低圧電源系の電源電圧値を低下すれば、低圧電気負荷の消費電力は元の電源電圧低下量の二乗値から低下後の電源電圧の二乗値を減算した量だけ節電することができる。 【0006】二バッテリ型電源系では、低圧電気負荷は実質的に高圧電源系から給電されているので、このような低圧電源系の電圧低下は、低圧バッテリの充電電力量の減少を招くだけである。 【0007】したがって、種々の運転状態、たとえば高圧バッテリを充電する発電機のトルクを減らしたい場合(たとえばトルクアシスト時)には低圧バッテリの電圧を低下したり、逆に高圧バッテリを充電する発電機のトルクを増加したい場合(たとえば回生制動時)には低圧バッテリの電圧を上昇したりする「低圧電源系の電圧を運転状態に応じて適宜切り替えることがトータル燃費向上の点で好ましい。 【0008】しかし、二バッテリ型電源系において上記した低圧電源系の電圧切り替えを行うことは、燃費向上に有効であるものの、ある種の低圧電気負荷が電源電圧変動に追従して好ましくないフィーリングをドライバーに与えるという問題があった。 【0009】たとえば、ヘッドランプは、その端子電圧が変化すると、上記した消費電力変動に応じた光量変化が生じ、ドライバーに違和感を与える可能性がある。また、モータなどの回転数や騒音周波数も電源電圧変化に応じて変動し、ドライバーに同様の違和感を与える。 【0010】本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、ドライバーに違和感を与えることを回避しつつ、節電が可能な降圧型車載充電装置を提供することをその目的としている。 【0011】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の降圧型車載充電装置は、高圧負荷給電用の高圧バッテリから受電した高圧直流電力を降圧して低圧負荷給電用の低圧バッテリへ送電する降圧型DC−DCコンバータ、及び、入力される出力電圧切替指令信号に基づいて前記降圧型DC−DCコンバータの出力電圧を切り替える出力電圧切替部を備える降圧型車載充電装置において、前記出力電圧切替部は、入力される前記出力電圧切替指令信号に基づいて前記出力電圧切替指令信号の変化よりも緩慢に前記降圧型DC−DCコンバータの出力電圧を変更することを特徴としている。 【0012】すなわち、本構成によれば、好適にはパルス信号である出力電圧切替指令信号が入力された場合に緩慢に(好適には2〜3秒以上の時間を掛けて)降圧型DC−DCコンバータの出力電圧を変更するので、ドライバーに違和感を与えることを回避しつつ、車両運転状態が許す範囲で節電することが可能となる。 【0013】 【発明の実施の形態】本発明の降圧型車載充電装置の好適な態様を以下の実施例により詳細に説明する。 【0014】 【実施例】この実施例の降圧型車載充電装置を図1を参照して以下に説明する。 【0015】この降圧型車載充電装置は、降圧型DC−DCコンバータ1と、入力される出力電圧切替指令信号Sinに基づいて作成したPWM(パルス幅変調)信号Soutを降圧型DC−DCコンバータ1に出力して、この降圧型DC−DCコンバータ1のPWMデューティ比を制御する出力電圧切替部2とからなる。 【0016】降圧型DC−DCコンバータ1は、高圧バッテリ3から受電した高電圧(ここでは48V)を降圧して低圧バッテリ4及び低圧バッテリ4から給電される図示しない低圧負荷に給電している。降圧型DC−DCコンバータ1としては、インバータ、トランス、整流回路を有するインバータ方式と、チョッパトランジスタ、チョークコイル、平滑回路を有するチョッパ方式とがあるが、いずれにせよスイッチングトランジスタを所定の搬送周波数(PWM周波数)で断続し、そのデューティ比を制御することにより出力電圧を制御する回路構成をもつ。この種の降圧型DC−DCコンバータ1は周知であり、かつ本発明の要旨でもないので、これ以上の詳細説明は省略する。 【0017】出力電圧切替部2の回路構成と動作を以下に説明する。 【0018】定電圧回路21は、内部電源電圧Vccと参照電圧Vrefとを出力している。 【0019】イグニッションキーオフ時には、図示しない外部のコントローラのオープンコレクタの出力トランジスタQ1はオフ状態であるので、出力電圧切替部2の出力電圧切替指令信号入力用の入力端Psの電位はハイとなり、後述するようにトランジスタQ2、Q3、Q4はオフするので、オペアンプOPのー入力端には、定電圧回路21から出力される基準電圧Vrefを抵抗R16、R17で分割した電圧Veが入力される。オペアンプOPの+入力端には、低圧バッテリ4の端子電圧を抵抗R1、R2で分割した電圧Vaが入力される。 【0020】オペアンプOPは差動増幅回路として、入力電圧差(VaーVe)を比例増幅してPWM信号形成回路22に出力する。PWM信号形成回路22は、入力電圧差(VaーVe)に比例するデューティ比をもつ所定搬送周波数のPWM信号を形成し、DC−DCコンバータ1のスイッチングトランジスタの制御電極に出力する。 【0021】これにより、DC−DCコンバータ1の出力電流は上記入力電圧差(VaーVe)を低減する方向に変化し、最終的に、低圧バッテリ4の電圧Va’はVa=Ve=Vref・R16/(R16+R17)=Va’・R1/(R1+R2)を満足する値(ここでは14V)になっている。 【0022】(トランジスタQ1がオフからオンへ遷移するモード)トランジスタQ1がオフからオンへ遷移する(低圧バッテリが低電圧に遷移する)モードを以下に説明する。 【0023】トランジスタQ1がオンすると、抵抗R3、ダイオードD1、抵抗R5を通じて電流が流れて、トランジスタQ2がオンする。コンデンサC1は抵抗R5と並列に接続された高周波バイパスコンデンサである。 【0024】すると、抵抗R6の電圧降下が増大し、それが抵抗R7とコンデンサC2とからなるローパスフィルタを通じてコンパレータCompのー入力端に入力電圧Vcとして入力される。なお、上記ローパスフィルタを設けたのは、信号波形を鈍らせて、高ノイズ環境下でもコンパレータCompがノイズ電圧などにより誤反転するのを防止するためである。 【0025】コンパレータCompの+入力端には、定電圧回路21から出力される内部電源電圧としての定電圧Vccを抵抗R8、R9で分圧した参照電圧Vbが入力されており、コンパレータCompは、コンデンサC2への電荷チャージ後、ハイレベルからローレベルに反転し、この反転により抵抗R10、R11からなる抵抗分圧回路の出力電圧が降下し、トランジスタQ3がオンする。 【0026】トランジスタQ3がオンすると、トランジスタQ3は、抵抗R12、R13からなる抵抗分圧回路を通じてトランジスタQ4をオンする。コンデンサC4は抵抗R13と並列に接続された高周波バイパスコンデンサである。 【0027】オンしたトランジスタQ4は、抵抗R15を通じてコンデンサC5を放電し、コンデンサCの端子電圧は、コンデンサC5と抵抗R15〜R17により決定される時定数で所定値まで低下する。コンデンサC5の高位端は抵抗R14を通じてオペアンプOPのー入力端に接続されている。また、上述したように、オペアンプOPのー入力端には、出力電圧が定電圧回路21から基準電圧Vrefが抵抗R16、R17からなる抵抗分圧回路で分圧された後、印加されている。 【0028】オペアンプOPの+入力端には、低圧バッテリ4の端子電圧が抵抗R1、R2からなる抵抗分圧回路で分圧されて印加されており、RfはオペアンプOPの帰還抵抗である。 【0029】オペアンプOPは、そのー入力端の基準電圧Veと、その+入力端の電圧(低圧バッテリ4の端子電圧の分圧)との差に比例した出力電圧Voを出力する。結局、出力電圧Voは、コンデンサC5の放電とともに徐々に(数秒程度掛けて)低下し、DC−DCコンバータ1の出力電圧はそれに応じてハイレベル(14V)からローレベル(13V)に徐々に低下する。 【0030】(トランジスタQ1がオンからオフへ遷移するモード)トランジスタQ1がオンからオフへ遷移する(低圧バッテリ4が高電圧に遷移する)モードを以下に説明する。 【0031】トランジスタQ1がオフすると、抵抗R3、ダイオードD1、抵抗R5を通じてながれていた電流が遮断されて、トランジスタQ2がオフする。 【0032】すると、抵抗R6の電圧降下が0となり、コンパレータCompは、コンデンサC2の電荷放電後、ローレベルからハイレベルに反転し、この反転によりトランジスタQ3がオフする。 【0033】トランジスタQ3がオフすると、トランジスタQ3は、コンデンサC4の放電後、オフし、コンデンサC5は抵抗R16、R14を通じて、コンデンサC5と抵抗R15〜R17により決定される時定数で所定値まで充電される。 【0034】これにより、オペアンプOPの出力電圧Voは、コンデンサC5の充電とともに徐々に(数秒程度掛けて)上昇し、DC−DCコンバータ1の出力電圧はそれに応じてローレベル(13V)からハイレベル(14V)に徐々に上昇する。 【0035】この実施例によれば、パルス信号である出力電圧切替指令信号が入力された場合に2〜3秒以上の時間を掛けて降圧型DC−DCコンバータ1の出力電圧を変更するので、ドライバーに違和感を与えることなく、節電することができる。 【0036】また、この実施例では、イグニッションキーがオンしている時、基準電圧が瞬時に所定のVeにばるように分圧回路が構成されているので、レスポンスに優れるという利点がある。 【0037】(変形態様)上記実施例では、降圧型DC−DCコンバータは一方向送電方式のものを用いたが、双方向DC−DCコンバータで構成されてもよい。 【0038】また、上記実施例では、出力電圧切替部2は抵抗ーコンデンサ回路の時定数を用いたアナログ回路で構成したが、デジタルカウンタを含むデジタル回路またはソフトウエアタイマを含むマイコン回路で構成してもよいことは勿論である。 【0039】更に、図1のアナログ回路は種々変更、省略、単純化を行うこともでき、イグニッションスイッチがオフしている状態では、電力消費が生じないように工夫することもできることはもはや周知の技術範囲である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004260 【氏名又は名称】株式会社デンソー
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| 【出願日】 |
平成13年3月16日(2001.3.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081776 【弁理士】 【氏名又は名称】大川 宏
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| 【公開番号】 |
特開2002−281601(P2002−281601A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月27日(2002.9.27) |
| 【出願番号】 |
特願2001−75234(P2001−75234) |
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