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【発明の名称】 ハイブリッド自動車
【発明者】 【氏名】小幡 篤臣

【氏名】山口 公一

【氏名】新野 典彦

【要約】 【課題】内燃機関と電動発電機との間、および電動発電機と変速機との間にそれぞれクラッチを設けるハイブリッド自動車であって、内燃機関から変速機までの機械的な長さLの短い構造を提供する。6通りの動作モードで制御することができるハイブリッド自動車を提供する。

【解決手段】電動発電機のロータの内側に空間を設け、この空間に回転軸が貫通する環状構造または筒状構造の油圧シリンダを実装し、これにより第一のクラッチを油圧により開閉制御する構造とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】内燃機関と、第一のクラッチと、電動発電機と、第二のクラッチと、変速機とが前記の順にその回転駆動力が伝達されるように接続されたハイブリッド自動車において、前記第一のクラッチを開閉制御する油圧シリンダを備え、この油圧シリンダは、前記電動発電機のロータの内側に設けられた空間に収容された構造を特徴とするハイブリッド自動車。
【請求項2】前記電動発電機に接続された双方向性の変換回路と、前記内燃機関の回転情報、前記電動発電機の回転情報、車速情報、および運転操作情報を取込み前記変換回路を制御する第一の制御回路と、前記変換回路を介して前記電動発電機に接続された蓄電手段と、運転操作入力情報および前記第一の制御回路の動作モードにしたがって前記油圧シリンダを制御する第二の制御回路とを備えた請求項1記載のハイブリッド自動車。
【請求項3】前記第一および第二の制御回路は、1)前記第一のクラッチを開状態とし、前記第二のクラッチを接状態とし、前記電動発電機を電動機として動作させ車軸を駆動する電動走行モード、2)前記第一のクラッチおよび前記第二のクラッチをともに接状態とし、前記電動発電機を電動機として動作させ、前記内燃機関とともに共同して車軸を駆動するパラレル走行モード、3)前記第一のクラッチおよび前記第二のクラッチをともに接状態とし、前記電動発電機を空転させ前記内燃機関により車軸を駆動するエンジン走行モード、4)前記第一のクラッチおよび前記第二のクラッチをともに接状態とし、前記電動発電機を発電機として動作させ、前記内燃機関は車軸を駆動するとともに前記電動発電機を駆動回転させ、その電動発電機が発生する電気エネルギを蓄電手段に充電する走行充電モード、5)前記第一のクラッチを開状態とし、前記第二のクラッチを接状態とし、前記電動発電機を発電機として動作させ、車軸から伝達する回転駆動力を変速機を介して前記電動発電機に与えることにより車両を制動状態にし、その発生する電気エネルギを蓄電手段に充電する回生モード、6)前記第一のクラッチを接状態とし、前記第二のクラッチを開状態とし、前記電動発電機を発電機として動作させ、前記内燃機関によりその電動発電機を駆動してその発生する電気エネルギを蓄電手段に充電する停車充電モード、のいずれかを設定する手段を含む請求項2記載のハイブリッド自動車。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関および電動発電機を併用するハイブリッド自動車に関する。本発明は、動作モードにより電動機または発電機となる電動発電機を1個のみ搭載して、燃料消費量の小さいシリーズパラレル・ハイブリッド方式を実現するハイブリッド自動車に関する。本発明は、クラッチを動力伝達系に2個設けるハイブリッド自動車の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図3に示すように、内燃機関10の出力軸に第一のクラッチ1を介して電動発電機3を結合し、この電動発電機3の回転駆動力を第二のクラッチ2を介して駆動出力として変速機4に伝達し、変速機4の駆動出力をディファレンシャル・ギヤ5から駆動車軸6に伝達する構造のハイブリッド自動車は、旧くから知られている(ドイツ国特許第2943554号、権利者フォルクスワーゲン、同一の内容の英文は米国特許第4,533,011号にある)。
【0003】この構造のハイブリッド自動車は、第一のクラッチ1および第二のクラッチ2を個別に開閉制御することにより、電動走行モード、パラレル走行モード、エンジン走行モード、走行充電モード、回生モード、および停車充電モードの6通りのモードで運転することができる。この構造のハイブリッド自動車は、電動発電機を1個のみ備えることにより、内燃機関および電動機がともに車両を駆動するパラレル走行モードと、蓄電手段を充電しながら走行する走行充電モードをとることができるから、いわゆるパラレル方式のハイブリッド自動車の利点、およびシリーズ方式のハイブリッド自動車の利点を兼ね備えることができるすぐれた構造である。
【0004】基本的にこの構造を利用するハイブリッド自動車の改良として、本願出願人は一方向性クラッチを利用するハイブリッド自動車について特許出願した(特願2000-14715、本願出願時において未公開、以下「先願」という) 。この先願開示の装置は、図3に基づく上記説明の第一のクラッチ1を一方向性クラッチとする構造のものである。一方向性クラッチは、自転車の後輪に装備されているラチエット機構と同等の動作原理を有するクラッチであり、内燃機関10から電動発電機3を駆動加速する方向にはクラッチが接状態となるが、電動発電機3の側から内燃機関10を駆動しようとすると、つまり内燃機関10の回転速度が電動発電機3の回転速度より小さくなると、クラッチ1が空転して回転駆動力が伝達されないように構成されたものである。そして、この一方向性クラッチはとくに制御機構を持たず、二つの回転軸の相対回転速度にしたがって自動的に開状態または接状態となる構造のものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記ドイツ国特許に開示されたハイブリッド自動車は、駆動回転軸に二つのクラッチ(1および2)が直列に設けられるから、機構上、内燃機関(10)から変速機(4)までの距離Lが長くなってしまう欠点がある。すなわち、従来から自動車の構造として、内燃機関(10)から変速機(4)までの機械装置は一体構造の装置として設計製造し、相応の車体に搭載するように設計されている。そしてこの距離Lが長い装置は、これまでの設計および製造について実績のある車体構造には搭載することが不可能になる。この距離Lの長い駆動装置を搭載するには、ホイールベースの長い車体を新たに設計することが必要になる。またホイールベースの長い車両は、回転半径が大きくなり運転性能が悪くなるとともに、同程度のエンジンが搭載された車両として比較すると、車体重量が大きくなり高価になることは避けられない。
【0006】上記先願に開示した技術は、この二つのクラッチのうちの第一のクラッチ(1)を制御機構を持たない一方向性クラッチとすることにより、第一のクラッチ(1)の開閉制御機構を不要とし、内燃機関から変速機までの距離Lを実質的に長くすることなく、同様の6つのモードの走行を実現することができる装置として評価することができるものである。そして、上記先願に開示した技術は、一方向性クラッチを利用するために、電動発電機(3)から内燃機関(10)を駆動することができないから、内燃機関に始動電動機を装備しなければならない欠点は免れることができない。
【0007】本発明はこのような背景に行われたものであって、前記第一のクラッチを開閉制御する構造であっても、内燃機関から変速機までの距離Lを長くすることのないハイブリッド動力装置を提供することを目的とする。本発明は、ホイールベースの短い実績のある車体を利用することができるハイブリッド自動車を提供することを目的とする。本発明は、運転性能が優れ、安価に製造することができるハイブリッド自動車を提供することを目的とする。本発明は、内燃機関に始動電動機を装備する必要のないハイブリッド自動車を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の最大の特徴は、装置の全長Lを軸方向に長くする最大の原因である、第一のクラッチを開閉制御する油圧シリンダを電動発電機の回転軸まわりに設けた空間に収容するところにある。すなわち、上記説明の第一のクラッチは、開閉制御を行うことができれば十分であり、半クラッチ制御を行う必要がないから、薄いクラッチ板で構成することができる。そして、この第一のクラッチは、走行モードの転換に対応して運転操作によりあるいは自動的に、ひんぱんに切替制御されるものであるから、電気信号により制御される油圧制御クラッチが利用される。そうすると、この第一のクラッチを軸方向に大きくしなければならない最大の原因は油圧シリンダであり、これを電動発電機(3)のロータの内側の空間に収容して、上記軸方向の距離Lを小さくすることができたものである。
【0009】すなわち本発明は、内燃機関(10)と、第一のクラッチ(1)と、電動発電機(3)と、第二のクラッチ(2)と、変速機(4)とがこの順に回転駆動力が伝達されるように接続されたハイブリッド自動車において、前記第一のクラッチ(1)を開閉制御する油圧シリンダを備え、この油圧シリンダは、前記電動発電機(3)のロータの内側に設けられた空間に収容された構造を特徴とする。ロータの内側に空間を設けるための構造の一つの具体例は、第二のクラッチ(2)の固定側クラッチ板を支持する支持部材(22)の裏面にロータ(32)を取付ける構造である。
【0010】この構造により、上述の内燃機関から変速機までの距離Lを実質的に長くすることなく、上述の6つの走行モードを切替設定することができるハイブリッド自動車を得ることができる。
【0011】上記括弧内の数字は後から説明する実施例装置の図面参照数字である。これは発明を理解しやすいように付すものであって、発明を実施例に記載した構造に限定して理解するためのものではない。以下の説明においても同様である。
【0012】この装置はさらに、前記電動発電機(3)に接続された双方向性のインバータ(7)と、前記内燃機関(10)の回転情報、前記電動発電機(3)の回転情報、車速情報、および運転操作情報を取込み前記インバータ(7)を制御する第一の制御回路(8)と、前記インバータ(7)を介して前記電動発電機(3)に接続された蓄電手段(9、電池または大容量コンデンサ)と、運転操作入力情報および前記第一の制御回路(8)の動作モードにしたがって前記油圧シリンダを制御する第二の制御回路(14)とを備えた構造とすることができる。
【0013】この装置は、前記第一の制御回路(8)および前記第二の制御回路(14)の制御により、1)前記第一のクラッチ(1)を開状態とし、前記第二のクラッチ(2)を接状態とし、前記電動発電機(3)を電動機として動作させ車軸を駆動する電動走行モード、2)前記第一のクラッチ(1)および前記第二のクラッチ(2)をともに接状態とし、前記電動発電機(3)を電動機として動作させ、前記内燃機関(10)とともに共同して車軸を駆動するパラレル走行モード、3)前記第一のクラッチ(1)および前記第二のクラッチ(2)をともに接状態とし、前記電動発電機(3)を空転させ前記内燃機関(10)により車軸を駆動するエンジン走行モード、4)前記第一のクラッチ(1)および前記第二のクラッチ(2)をともに接状態とし、前記電動発電機(3)を発電機として動作させ、前記内燃機関(10)は車軸を駆動するとともに前記電動発電機(3)を駆動回転させ、その電動発電機(3)が発生する電気エネルギを蓄電手段(9)に充電する走行充電モード、5)前記第一のクラッチ(1)を開状態とし、前記第二のクラッチ(2)を接状態とし、前記電動発電機(3)を発電機として動作させ、車軸から伝達する回転駆動力を変速機(4)を介して前記電動発電機(3)に与えることにより車両を制動状態にし、その発生する電気エネルギを蓄電手段(9)に充電する回生モード、6)前記第一のクラッチ(1)を接状態とし、前記第二のクラッチ(2)を開状態とし、前記電動発電機(3)を発電機として動作させ、前記内燃機関(10)によりその電動発電機(3)を駆動してその発生する電気エネルギを蓄電手段(9)に充電する停車充電モード、のいずれかを設定することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明実施例装置について、二つのクラッチの実装構造を説明するための要部断面構造図である。この図は、左側図外にある内燃機関10の駆動出力軸が第一のクラッチ1の固定板に結合され、この第一のクラッチ1の可動板が電動発電機3のロータ32に結合され、このロータ32が第二のクラッチ2の固定側クラッチ板の支持部材22に取付られ、この第二のクラッチ2の可動板は右側図外にある変速機4に連結される構造になっている。そしてこの図1の右上がりの斜線で示す部分が、第一のクラッチ1を開閉制御するための油圧シリンダ・ユニットである。この油圧シリンダ・ユニットは回転軸まわりに配置されているが、回転軸とともに回転することなく固定的な部分である。図の右下がりの斜線で示す部分は、電動発電機3のロータ32とともに回転するベアリングの外筒である。
【0015】図2はこの斜線部分の内部構造を示す拡大断面図である。すなわち、この構造は電動発電機3のロータ32の内側に空間を設け、この空間に電動発電機3の枠体33により支持された油圧シリンダ11を設けたものである。この油圧シリンダ11は、その断面を右上がりのハッチングにより示すように、その中心を回転軸26が貫通する環状体もしくは筒状体の構造物である。油圧はプラグ19の中心から矢印のように供給され、シリンダのバルク内に形成された細い管路20を通って、シリンダ圧力室24に達する。この圧力室24も軸26を中心とする環状構造である。この油圧シリンダに加わる油圧により、同じく環状構造のピストン25が図の左方に移動し、ピストン25に固着されたピストンロッド17を図の左方に押し出すように作用する。
【0016】図1に示するように油圧により第一のクラッチ1の可動側クラッチ板12は、バネ圧により固定側クラッチ板18に押圧されている。そして、図外の油圧制御回路から前記プラグ19に供給される油圧により、ピストンロッド17がこのバネ圧にさからって図の左方に変位すると、可動側クラッチ板12は固定側クラッチ板18から離れて第一のクラッチ1は開状態となる。この油圧シリンダ11の内部機構はよく知られたものであるので詳しい説明は省略する。
【0017】図3は本発明実施例装置(および従来例装置)について動力伝達機構を説明するためのブロック構成図である。図4は本発明実施例装置の制御系を説明するブロック構成図である。すなわち本発明実施例装置は、内燃機関10の駆動出力軸が第一のクラッチ1を介して電動発電機3の回転軸に結合され、この電動発電機3の回転軸は第二のクラッチ2を介して変速機4に結合されている。そして、この電動発電機3にはインバータ7から三相交流電流が供給される。インバータ7の直流側端子は蓄電手段(ここでは電池)9に接続されている。インバータ7はプログラム制御回路により構成された第一の制御回路8により制御される。
【0018】この第一の制御回路8の制御を簡単に説明すると、第一の制御回路8には入出力インターフェースを介して操作レバー42による操作入力情報、アクセル(A)、ブレーキ(B)およびクラッチ(C)の運転操作情報、各回転センサから送出される内燃機関10、電動発電機3および変速機4(車速)の回転情報、および蓄電手段9の充電容量情報が入力する。そして電動発電機3の界磁巻線に供給する三相交流の位相を制御する。この界磁巻線の位相回転速度が電動発電機3のロータの回転速度より大きいと、電動発電機3は電動機として作用する。界磁巻線の位相回転速度がロータの回転速度より小さいと、電動発電機3は発電機として作用する。この位相回転速度はロータの回転速度のプラス・マイナス数パーセントの範囲でたくみに同期制御される。この制御技術は同期回転機の技術としてよく知られたものである。
【0019】一方、第一のクラッチ1の油圧シリンダ11には、油圧源13から制御油圧が供給される。この油圧源13が発生する油圧は第二の制御回路14により制御される。第二の制御回路14もプログラム制御回路である。第二のクラッチ2は、クラッチペダル43により開閉制御される油圧クラッチであり、その油圧は油圧源23から油圧シリンダ21に供給される。第二のクラッチ2の油圧制御系の構造はよく知られているものを利用する。クラッチ制御回路には、アクセルペダル41の運転操作情報、クラッチペダル43の運転操作情報、および第一のクラッチ1の油圧源13の油圧情報、および内燃機関10の燃料供給情報が入出力インターフェースを介して入力する。
【0020】インバータ7を制御する第一の制御回路8および第一のクラッチ1の油圧源13を制御する第二の制御回路14は、通信バス15により相互に接続され、この通信バス15により二つの制御回路の間に情報が常時交換されている。
【0021】この装置の動作を説明すると、この装置はアクセルペダル41、ブレーキペダル(図外)、クラッチペダル43および操作レバー42の運転操作にしたがって、つぎの6つの動作モードの一つをとる。この動作モードをひとつずつ説明する。
【0022】1)第一の動作モードは、蓄電手段9の充電容量が十分に大きく、車両が定常走行または軽負荷走行をしている場合に選択される。騒音を軽減するために発進時も利用される。すなわち第一のクラッチ1を開状態とし、第二のクラッチ2を接状態とし、電動発電機3を電動機として動作させ車軸6を駆動する。これを電動走行モードとする。
【0023】2)第二の動作モードは、車両が発進する状態にあるとき、加速する状態にあるときであり、第一のクラッチ1および第二のクラッチ2をともに接状態とし、電動発電機3を電動機として動作させ、内燃機関10とともに共同して車軸6を駆動する。これをパラレル走行モードとする。
【0024】3)第三の動作モードは、蓄電手段9の充電容量が不足して電動発電機3を電動機として利用できない場合であり、しかも車両を発進させるあるいは加速させる場合である。このときは第一のクラッチ1および第二のクラッチ2をともに接状態とし、電動発電機3を空転させ内燃機関10により車軸6を駆動する。これをエンジン走行モードとする。
【0025】4)第四の動作モードは、蓄電手段9の充電容量が不足し充電を必要とする場合であり、車両が定常走行または軽負荷走行の状態であって、内燃機関10の出力トルクが走行に必要なトルクを越える出力トルクを発生することができる場合である。このときには、第一のクラッチ1および第二のクラッチ2をともに接状態とし、電動発電機3を発電機として動作させ、内燃機関10は車軸を駆動するとともに電動発電機3を駆動回転させ、その電動発電機3が発生する電気エネルギを蓄電手段9に充電する。これを走行充電モードとする。
【0026】5)第五の動作モードは、車両が走行中に操作レバー42により電気制動が操作されたとき、または第一の制御回路8に制動情報が入力したときに選択される。第一のクラッチ1を開状態とし、第二のクラッチ2を接状態とし、電動発電機3を発電機として動作させ、車軸6から伝達する回転駆動力を変速機4を介して電動発電機3に与えることにより車両を制動状態にし、その発生する電気エネルギを蓄電手段に充電する。これを回生モードとする。
【0027】6)第六の動作モードは、蓄電手段9の充電容量が不足して停車中にも充電を必要とする場合である。このときは、第一のクラッチ1を接状態とし、第二のクラッチ2を開状態とし(または変速機4をニュートラル位置に操作して)、電動発電機3を発電機として動作させ、内燃機関10によりその電動発電機3を駆動してその発生する電気エネルギを蓄電手段に充電する。これを停車充電モードとする。
【0028】つぎに内燃機関10の始動について説明すると、図4には内燃機関の始動電動機16を図示してあるが、本発明の装置では始動電動機16は必ずしも必要ではない。すなわち、第一のクラッチ1を上記先願開示のように制御系を含まない一方向性クラッチとする場合には、電動発電機3の回転駆動力を内燃機関10に伝達することができないから、内燃機関10には始動電動機16を装備することが必要である。これに対して、本発明の装置では、内燃機関10を始動させるには、車両が停車中であっても、第二のクラッチ2を開状態とし第一のクラッチ1を接状態とし、電動発電機3を電動機として駆動回転することにより、電動発電機3から内燃機関10に始動に必要な回転を与えることができる。また車両が走行中であって内燃機関10が停止している状態にあり、これを始動されるときにも、同様に第二のクラッチ2を開状態にして電動発電機3により内燃機関10に回転を与えることができる。またこのときには、第一のクラッチ1および第二のクラッチ2を接状態として、車両の走行慣性を利用して車軸6の回転を内燃機関10に与えて、内燃機関10を始動させるように運転することもできる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、第一のクラッチを開閉制御する構造であっても、内燃機関から変速機までの距離Lを長くすることのないハイブリッド動力装置を提供することができる。これにより、ホイールベースの短い実績のある車体を利用することができるとともに、運転性能が優れ、安価に製造することができるハイブリッド自動車を提供することができる。この構造により上記6通りの動作モードでハイブリッド機関を制御することができる。
【出願人】 【識別番号】000005463
【氏名又は名称】日野自動車株式会社
【出願日】 平成13年2月28日(2001.2.28)
【代理人】 【識別番号】100078237
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 直孝 (外1名)
【公開番号】 特開2002−262406(P2002−262406A)
【公開日】 平成14年9月13日(2002.9.13)
【出願番号】 特願2001−54732(P2001−54732)