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【発明の名称】 電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法及びその装置
【発明者】 【氏名】西郷 勉

【要約】 【課題】バッテリの劣化が進行した場合に、バッテリの放電電流と端子電圧とからそれらの高い相関を得られなくても正確な充電容量状態を得ること。

【解決手段】周期的に測定する充放電電流と端子電圧との間に高い相関がない場合に行う、高い相関のある充放電電流と端子電圧とから求めた電圧−電流特性を用いて検出した、バッテリ13の直前の充電容量に関する状態を示す値に、充放電電流の時間積算値に応じた値を加減算するに当たり、満充電状態検出手段23Aが満充電状態であることを検出したバッテリ13について満充電電圧測定手段23Bが測定した満充電電圧を基に劣化度割出手段23Cが求めた、バッテリ13の劣化の度合いに応じて、バッテリ13の直前の充電容量に関する状態を示す値に加減算する、充放電電流の時間積算値に応じた値を、補正手段23Eにより補正する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電気自動車に搭載されたバッテリの充電中や放電中に該バッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とを周期的に測定してこれら充電電流や放電電流と端子電圧との相関を示す電圧−電流特性を求め、この電圧−電流特性を用いて、前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値を検出する際に、前記電圧−電流特性を求めることのできる相関を有する前記バッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とを、それらの周期的な測定により取得できない期間中には、該期間の直前において前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して、該バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値に応じた値を加減算することにより、前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値を検出するに当たり、前記バッテリが満充電状態であることを検出し、前記バッテリが満充電状態であることを検出する毎に、該満充電状態であることを検出した前記バッテリの平衡状態における開回路電圧である満充電電圧を測定し、予め定められた前記バッテリの新品時における満充電電圧及び放電終止電圧と、前記バッテリの前記測定した満充電電圧との差から、前記バッテリの劣化の度合いを求め、前記バッテリの劣化の度合いを求めた以後、前記期間においては、該期間の直前において前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して、前記期間中における前記バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値に応じた値を、前記バッテリの劣化の度合いに応じて補正した上で加減算することにより、前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値を検出するようにした、ことを特徴とする電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法。
【請求項2】 前記期間における前記バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値が基準値に達する毎に、前記期間の直前において前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して所定の調整値を加減算するようにし、かつ、前記バッテリの劣化の度合いに応じて前記基準値を補正するようにした請求項1記載の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法。
【請求項3】 電気自動車に搭載されたバッテリの充電中や放電中に該バッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とを周期的に測定してこれら充電電流や放電電流と端子電圧との相関を示す電圧−電流特性を求め、この電圧−電流特性を用いて、前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値を検出する際に、前記電圧−電流特性を求めることのできる相関を有する前記バッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とを、それらの周期的な測定により取得できない期間中には、該期間の直前において前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して、前記期間中の前記バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値に応じた値を加減算することにより、前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値を検出する電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置であって、前記バッテリが満充電状態であることを検出する満充電状態検出手段と、前記満充電状態検出手段が満充電状態であることを検出した前記バッテリの平衡状態における開回路電圧である満充電電圧を測定する満充電電圧測定手段と、予め定められた前記バッテリの新品時における満充電電圧及び放電終止電圧と、前記バッテリの前記測定した満充電電圧との差から、前記バッテリの劣化の度合いを求める劣化度割出手段と、前記バッテリの充電中や放電中に周期的に測定した該バッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とから、前記期間であるか否かを判別する判別手段と、前記期間であると前記判別手段が判別している間において、該判別手段が前記期間であると判別する直前に前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して加減算する、前記期間であると前記判別手段が判別している間の前記バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値に応じた値を、前記期間であると前記判別手段が判別する直前に前記劣化度割出手段が求めた前記バッテリの劣化の度合いに応じて補正する補正手段と、を備えることを特徴とする電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置。
【請求項4】 前記期間であると前記判別手段が判別している間における前記バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値が基準値に達する毎に、前記期間の直前において前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して所定の調整値が加減算されるように構成されており、前記補正手段は、前記期間であると前記判別手段が判別する直前に前記劣化度割出手段が求めた前記バッテリの劣化の度合いに応じて、前記基準値を補正する請求項3記載の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車に搭載される電源としてのバッテリの、充電可能容量や残存容量(放電可能容量)、充電状態等の、充電容量状態を検出する方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にバッテリというのは、負荷及び温度に応じた様々な放電特性を有している。また、バッテリは、負荷の変動に伴って放電電流と端子電圧とは激しく変動している。
【0003】このため、バッテリの充電可能容量や残存容量、充電状態等の充電容量状態を特定することは容易ではない。そこで、一般には、電気自動車に搭載されたバッテリの残存容量を、以下に説明するようにして求めていた。
【0004】即ち、まず、走行中におけるバッテリの放電電流と端子電圧とを一定時間毎に収集し、収集した複数の放電電流と複数の端子電圧との相関係数を求める。そして、この相関係数が強い負の相関係数、即ち、高い相関を示しているとき、収集した放電電流と端子電圧とに基づいた近似直線を、電流軸と電圧軸とからなる座標系に求める。
【0005】次に、予め設定されている基準電流と近似直線との交点を現在のバッテリの残存容量として表示していた。
【0006】しかしながら、電気自動車というのは、登り坂や下り坂も走行しなければならない。
【0007】特に、傾斜が大きい急な登り坂においては、フルアクセル走行状態、つまり、高負荷状態で走行し続けることがある。このような状態においては、バッテリの放電電流と端子電圧はほとんど変化しないで図4に示すように一点に集中する傾向にある。
【0008】このため、放電電流と端子電圧とからなる座標系において、高い相関を得るためのデータを得ることができないので残存容量を求めることができない。
【0009】高い相関を得るためのデータとは、図5に示すように、収集した放電電流と端子電圧が電流軸と電圧軸とからなる座標系においてちりばめられているようになることが重要となる。
【0010】従って、図4に示すように放電電流と端子電圧とが一点に集中している場合は、上記のような従来の方式は、高い相関が得られるまで、表示の更新を停止し、この間は前回の残存容量を表示していた。
【0011】従って、フルアクセル走行状態においては、前回の残存容量を表示し続けることになるので、ドライバーは正確なバッテリの残存容量を知ることができないという問題点があった。
【0012】すなわち、フルアクセル状態での残存容量は前回の残存容量を表示し続けるため、図6に示すように走行距離が増加しているのにも係わらず残存容量が変化しない区間があることになる。
【0013】従って、フルアクセル走行状態において残存容量を表示した場合は、実際の残存容量と相違するという問題点があった。
【0014】そこで本出願人は、特開平9−318717号公報において、バッテリの放電電流と端子電圧とからそれらの高い相関を得ることのできないフルアクセル走行状態のような状況において、電流積算方式によって求めた充放電量を、フルアクセル状態に入る直前の残存容量に対して加減算することで、フルアクセル状態のような状況においても残存容量を正確に表示することのできる電気自動車の電池残存容量測定装置を、過去に既に提案している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】かかる本出願人による過去の提案は、フルアクセル走行状態における残存容量の表示を正確にする上で非常に有用なものであるが、充放電の繰り返しに伴うバッテリの劣化によって計算上の残存容量と実際の残存容量との間にギャップが生じることについては、対策がなされていなかった。
【0016】本発明は以上の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、バッテリの劣化が進行しても、バッテリの放電電流と端子電圧とからそれらの高い相関を得ることのできない、フルアクセル走行状態等での走行中に、正確な充電容量状態を得ることができる電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法と、この方法を実施する際に用いて好適な電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置とを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、請求項1に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法は、電気自動車に搭載されたバッテリの充電中や放電中に該バッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とを周期的に測定してこれら充電電流や放電電流と端子電圧との相関を示す電圧−電流特性を求め、この電圧−電流特性を用いて、前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値を検出する際に、前記電圧−電流特性を求めることのできる相関を有する前記バッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とを、それらの周期的な測定により取得できない期間中には、該期間の直前において前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して、該バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値に応じた値を加減算することにより、前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値を検出するに当たり、前記バッテリが満充電状態であることを検出し、前記バッテリが満充電状態であることを検出する毎に、該満充電状態であることを検出した前記バッテリの平衡状態における開回路電圧である満充電電圧を測定し、予め定められた前記バッテリの新品時における満充電電圧及び放電終止電圧と、前記バッテリの前記測定した満充電電圧との差から、前記バッテリの劣化の度合いを求め、前記バッテリの劣化の度合いを求めた以後、前記期間においては、該期間の直前において前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して、前記期間中における前記バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値に応じた値を、前記バッテリの劣化の度合いに応じて補正した上で加減算することにより、前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値を検出するようにしたことを特徴とする。
【0018】また、請求項2に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法は、請求項1に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法において、前記期間における前記バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値が基準値に達する毎に、前記期間の直前において前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して所定の調整値を加減算するようにし、かつ、前記バッテリの劣化の度合いに応じて前記基準値を補正するようにした。
【0019】さらに、請求項3に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置は、図1に基本構成図で示すように、電気自動車に搭載されたバッテリ13の充電中や放電中に該バッテリ13の充電電流や放電電流と端子電圧とを周期的に測定してこれら充電電流や放電電流と端子電圧との相関を示す電圧−電流特性を求め、この電圧−電流特性を用いて、前記バッテリ13の充電容量に関する状態を示す値を検出する際に、前記電圧−電流特性を求めることのできる相関を有する前記バッテリ13の充電電流や放電電流と端子電圧とを、それらの周期的な測定により取得できない期間中には、該期間の直前において前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリ13の充電容量に関する状態を示す値に対して、前記期間中の前記バッテリ13の充電電流や放電電流の時間積算値に応じた値を加減算することにより、前記バッテリ13の充電容量に関する状態を示す値を検出する電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置であって、前記バッテリ13が満充電状態であることを検出する満充電状態検出手段23Aと、前記満充電状態検出手段23Aが満充電状態であることを検出した前記バッテリ13の平衡状態における開回路電圧である満充電電圧を測定する満充電電圧測定手段23Bと、予め定められた前記バッテリ13の新品時における満充電電圧及び放電終止電圧と、前記バッテリ13の前記測定した満充電電圧との差から、前記バッテリ13の劣化の度合いを求める劣化度割出手段23Cと、前記バッテリ13の充電中や放電中に周期的に測定した該バッテリ13の充電電流や放電電流と端子電圧とから、前記期間であるか否かを判別する判別手段23Dと、前記期間であると前記判別手段23Dが判別している間において、該判別手段23Dが前記期間であると判別する直前に前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリ13の充電容量に関する状態を示す値に対して加減算する、前記期間であると前記判別手段23Dが判別している間の前記バッテリ13の充電電流や放電電流の時間積算値に応じた値を、前記期間であると前記判別手段23Dが判別する直前に前記劣化度割出手段23Cが求めた前記バッテリ13の劣化の度合いに応じて補正する補正手段23Eとを備えることを特徴とする。
【0020】また、請求項4に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置は、請求項3に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置において、前記期間であると前記判別手段23Dが判別している間における前記バッテリ13の充電電流や放電電流の時間積算値が基準値に達する毎に、前記期間の直前において前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリ13の充電容量に関する状態を示す値に対して所定の調整値が加減算されるように構成されており、前記補正手段23Eが、前記期間であると前記判別手段23Dが判別する直前に前記劣化度割出手段23Cが求めた前記バッテリ13の劣化の度合いに応じて、前記基準値を補正するものとした。
【0021】請求項1に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法によれば、電圧−電流特性を求めることのできる相関を有するバッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とを、それらの周期的な測定により取得できる期間中については、求めた電圧−電流特性を用いて、バッテリの充電容量に関する状態を示す値が検出され、電圧−電流特性を求めることのできる相関を有するバッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とを、それらの周期的な測定により取得できない期間中には、直前に電圧−電流特性を用いて検出された、バッテリの充電容量に関する状態を示す値に、バッテリの充電量や放電量の時間積算値に応じた値を、バッテリ13の劣化の度合いに応じて補正した上で加減算することで、充電容量に関する状態を示す値が検出されることになる。
【0022】請求項2に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法によれば、請求項1に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法において、バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して所定の調整値を加減算するのは、バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値が基準値に達する毎であるが、その基準値が、直前に求められたバッテリの劣化の度合いに応じて補正されることから、バッテリの劣化が進行して基準値が補正により変化すると、電圧−電流特性を求めることのできる相関を有するバッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とをそれらの周期的な測定により取得できない期間中に、その直前に電圧−電流特性を用いて検出されたバッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して所定の調整値を加減算するタイミングが、バッテリの劣化の進行に応じて次第に変化することになる。
【0023】請求項3に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置によれば、電圧−電流特性を求めることのできる相関を有するバッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とを、それらの周期的な測定により取得できない期間であると判別手段23Dが判別していない間は、求めた電圧−電流特性を用いて、バッテリの充電容量に関する状態を示す値が検出され、電圧−電流特性を求めることのできる相関を有するバッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とを、それらの周期的な測定により取得できない期間であると判別手段23Dが判別している間は、その期間中のバッテリ13の充電電流や放電電流の時間積算値に応じた値を、その期間の直前に、満充電状態検出手段23Aが満充電状態であることを検出したバッテリ13について満充電電圧測定手段23Bが測定した満充電電圧を基に劣化度割出手段23Cが求めた、バッテリ13の劣化の度合いに応じて、補正手段23Eにより補正した上で、その期間の直前に電圧−電流特性を用いて検出したバッテリ13の充電容量に関する状態を示す値に対して加減算することにより、バッテリ13の充電容量に関する状態を示す値を検出することになる。
【0024】請求項4に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置によれば、請求項3に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置において、バッテリ13の充電容量に関する状態を示す値に対して所定の調整値を加減算するのは、バッテリ13の充電電流や放電電流の時間積算値が基準値に達する毎であるが、その基準値が、直前に劣化度割出手段23Cが求めたバッテリ13の劣化の度合いに応じて、補正手段23Eにより補正されることから、バッテリ13の劣化が進行して基準値が補正手段23Eの補正により変化すると、電圧−電流特性を求めることのできる相関を有するバッテリ13の充電電流や放電電流と端子電圧とをそれらの周期的な測定により取得できない期間中に、その直前に電圧−電流特性を用いて検出されたバッテリ13の充電容量に関する状態を示す値に対して所定の調整値を加減算するタイミングが、バッテリ13の劣化の進行に応じて次第に変化することになる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明による電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法を、図2及び図3を参照して本発明による電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置の一実施形態と共に説明する。
【0026】図2は本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法を適用した本発明の一実施形態に係る電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置(以下、「充電状態検出装置」と略記する。)の概略構成を一部ブロックにて示す説明図であり、図中符号1で示す本実施形態の充電状態検出装置は、バッテリ13からの電力により作動するモータ3を推進源とする電気自動車に搭載されている。
【0027】そして、この電気自動車は、モータ3の出力をドライブシャフト7からディファレンシャルケース9を介して車輪11に伝達して走行させるように構成されている。
【0028】また、この電気自動車は、減速時や制動時にモータ3に発生する逆起電力を回生電流(充電電流)としてバッテリ13に供給して、バッテリ13の充電を行うと共に、夜間の車庫での駐車中等、長時間走行を行わないときに、商用電源等の外部電源を用い、充電状態検出装置1と共に電気自動車に搭載された不図示の充電制御回路による例えば2段階(高→低)の定電流制御の下で、バッテリ13のフル充電を行わせるように構成されている。
【0029】なお、モータ3は、図示しないスタータスイッチのオン後、不図示のアクセルペダルの操作により始動されて定常動作に入るが、急な上り坂等の重力負荷の高い状況での走行時等、アクセルを目一杯踏み込んだフルアクセル操作が行われるその場合には、バッテリ13からモータ3に大きな電流が連続して流される。
【0030】本実施形態の充電状態検出装置1は、モータ3等、電装品に対するバッテリ13の放電電流や、逆起電力の発生したモータ3からのバッテリ13に対する回生電流(充電電流)を検出する電流センサ15と、バッテリ13に並列接続した1Mオーム程度の抵抗を有し、バッテリ13の端子電圧Vを検出する電圧センサ17とを備えている。
【0031】また、本実施形態の充電状態検出装置1は、上述した電流センサ15及び電圧センサ17の出力がインタフェース回路(以下、「I/F」と略記する。)21におけるA/D変換後に取り込まれるマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と略記する。)23をさらに備えている。
【0032】そして、前記マイコン23は、CPU23a、RAM23b、及び、ROM23cを有しており、このうち、CPU23aには、RAM23b及びROM23cの他、前記I/F21及び不揮発性メモリ(以下、「NVM」と略記する。)25が接続されており、また、上述した図示しないスタータスイッチ、イグニッションスイッチやアクセサリスイッチ、モータジェネレータ5以外の電装品(負荷)のスイッチ等が、さらに接続されていると共に、不図示の充電制御回路がバッテリ13の満充電までの充電完了に伴い出力する充電完了信号を取り込むために、充電制御回路も接続されている。
【0033】前記RAM23bは、各種データ記憶用のデータエリア及び各種処理作業に用いるワークエリアを有しており、前記ROM23cには、CPU23aに各種処理動作を行わせるための制御プログラムが格納されている。
【0034】また、前記NVM25には、バッテリ13の新品時の満充電電圧Vso及び放電終止電圧Veが格納されている。
【0035】なお、上述した電流センサ15及び電圧センサ17の出力である電流値及び電圧値は、I/F21を介してマイコン23のCPU23aに取り込まれる。
【0036】次に、前記ROM23cに格納された制御プログラムに従いCPU23aが行うバッテリの開回路電圧推定処理を、図3を参照して説明する。
【0037】バッテリ13からの給電を受けてマイコン23は起動しているものとし、マイコン23は、不図示のイグニッションスイッチがオフになったかどうかを判定する(ステップS0)。この判定の結果、イグニッションスイッチがオフになったときには(ステップS0のY)、スリープ状態のマイコン23を周期的にウェイクアップさせて、その都度、不図示の充電制御回路からの充電完了信号が入力されたか否かを確認する(ステップS1)。
【0038】充電完了信号が入力されていなければ(ステップS1のN)、ステップS0に戻り、入力された場合は(ステップS1のY)、不図示のイグニッションスイッチがオンになったかどうかを判定する(ステップS2)。この判定の結果、イグニッションスイッチがオンになっていないときには(ステップS2のN)、イグニッションスイッチのオフからの経過時間が、充電によってバッテリ13に生じているはずの充電側分極の解消に十分な時間に達したかを確認し(ステップS3)、達していなければ(ステップS3のN)、電圧センサ17の出力によりバッテリ13の端子電圧を満充電電圧VsとしてサンプリングしてこれをRAM23bのデータエリアに格納、記憶する(ステップS4)。
【0039】そして、NVM25に格納されたバッテリ13の新品時の満充電電圧Vso及び放電終止電圧Veと、サンプリングされたバッテリ13の満充電電圧Vsとから、次式、K=(Vso−Ve)/(Vs−Ve)
の計算を行って劣化度係数Kを求め、RAM23bに格納、記憶されている劣化度係数Kの値を更新した後(ステップS5)、ステップS1に戻る。
【0040】また、先の、イグニッションスイッチがオフになっていないないときと(ステップS0のN)、不図示の充電制御回路からの充電完了信号が入力されないまま再びイグニッションスイッチがオンになったときは(ステップS2のY)、一定周期毎に電圧センサ17の出力によりバッテリ13の端子電圧をサンプリングし、かつ、電流センサ15の出力によりバッテリ13の充放電電流をサンプリングし、これらをRAM23bのデータエリアに格納、記憶する(ステップS6)。そして、このサンプリングが一定回数繰り返されるまでは、ステップS1、ステップS6、ステップS7のNを繰り返し、一定回数繰り返したならば(ステップS7のY)、その間にRAM23bに格納、記憶されたバッテリ13の端子電圧と充放電電流とが高い負の相関を示しているかを判定する(ステップS8)。
【0041】バッテリ13の端子電圧と充放電電流とが高い負の相関を示していれば(ステップS8のY)、これらからバッテリ13の端子電圧と充放電電流との散布の傾向を最も特徴づけた近似直線を、I=aV+bとして求め(ステップS9)、これに予め定めた基準電流値Io(Io=−10A)を代入したときのVを、現在のバッテリ13の端子電圧として算出し(ステップS10)、この端子電圧Vに基づいて現在のバッテリ13の残存容量を、新品時のバッテリ13の満充電容量に対する百分率として求めて(ステップS11)、RAM23bに格納、記憶された残存容量(%)を更新すると共に(ステップS12)、表示部14の残存容量表示を更新させた後(ステップS13)、ステップS1に戻る。
【0042】一方、バッテリ13の端子電圧と充放電電流とが高い負の相関を示していなければ(ステップS8のN)、RAM23bに格納、記憶されたバッテリ13の充放電電流にサンプリング周期を乗じて、充放電電流の時間積算値を求める(ステップS14)。
【0043】RAM23bに格納、記憶されたバッテリ13の充放電電流の符号が充電電流を示していれば、その値を、既にRAM23bに格納、記憶されている直前の充放電電流の時間積算値に加算し、反対に、RAM23bに格納、記憶されたバッテリ13の充放電電流の符号が放電電流を示していれば、その値を、既にRAM23bに格納、記憶されている直前の充放電電流の時間積算値から減算して、累計処理する(ステップS15)。
【0044】そして、その積算値の絶対値が、新品時のバッテリ13の満充電容量の1%に相当する基準値に、RAM23bに格納、記憶されている劣化度係数Kを乗じた値を超えるまでは(ステップS16のN)、ステップS1、ステップS6、ステップS7のY、ステップS8のN、ステップS14、ステップS15、ステップS16のNを繰り返す。
【0045】積算値の絶対値が、基準値に劣化度係数Kを乗じた値を超えた場合には(ステップS16でY)、積算値が充電量を示す符号ならば、RAM23bに格納、記憶された残存容量(%)に「1」加算し、積算値が放電量を示す符号ならば、RAM23bに格納、記憶された残存容量(%)を「1」減算して、現在のバッテリ13の残存容量を、新品時のバッテリ13の満充電容量に対する百分率として求め(ステップS17)、その値にRAM23bの格納、記憶値を更新する(ステップS18)。
【0046】そして、ステップS15の累計処理によってRAM23bに格納、記憶されている充放電電流の時間積算値をゼロリセットして(ステップS19)、表示部14の残存容量表示を更新させた後(ステップS13)、ステップS1に戻る。
【0047】尚、本実施形態では、不図示のイグニッションスイッチのオフ中には基本的にスリープ状態となるマイコン23が、不図示の充電制御回路による制御の下でバッテリ13の充電が行われている間は、その状況をウォッチングするためにウェイクアップし、その状況で、充電完了に伴い充電制御回路が出力する充電完了信号を取り込むことになる。
【0048】そして、充電完了信号を取り込んだ後のマイコン23は、バッテリ13の分極状態が解消するのに必要な分極解消時間の間、不図示のイグニッションスイッチがオフである限り、連続したスリープ状態を維持し、分極解消時間の経過後、イグニッションスイッチがオフであってもウェイクアップして、バッテリ13の満充電電圧Vsの取得や劣化度係数Kの割り出し、更新を行った後に、再びスリープ状態に移行し、その後、イグニッションスイッチがオンに切り替わるのを待ち受けることになる。
【0049】したがって、ステップS0の処理とステップS2及びステップS3の処理は、イグニッションスイッチのオフに伴うマイコン23のスリープ状態中に行われるが、その間のステップS1の処理と、ステップS3のYを経た後のステップS4及びステップS5の処理は、イグニッションスイッチのオフ中であっても、バッテリ13の充電に伴うマイコン23のアクティブ状態中に行われ、ステップS6以降の処理は、イグニッションスイッチのオンに伴うマイコン23のアクティブ状態中に行われる。
【0050】以上の説明からも明らかなように、本実施形態の充電状態検出装置1では図3のフローチャートにおけるステップS1が請求項中の満充電状態検出手段23Aに対応する処理となっており、ステップS4が請求項中の満充電電圧測定手段23Bに対応する処理となっており、ステップS5が請求項中の劣化度割出手段23Cに対応する処理となっている。
【0051】また、本実施形態の充電状態検出装置1では図3のフローチャートにおけるステップS8が請求項中の判別手段23Dに対応する処理となっており、ステップS16が請求項中の補正手段23Eに対応する処理となっている。
【0052】次に、本実施形態の充電容量状態検出動作(作用)について説明する。
【0053】まず、電気自動車を夜間に車庫に駐車している間等、電気自動車の走行を長時間行わないときには、商用電源等の外部電源を用い、不図示の充電制御回路による例えば2段階(高→低)の定電流制御の下で、バッテリ13のフル充電が行われる。
【0054】そして、バッテリ13が満充電まで充電されて不図示の充電制御回路から充電完了信号が入力されると、その後、充電によってバッテリ13に生じているはずの充電側分極の解消に十分な時間だけ連続してイグニッションスイッチがオフであったことが確認された上で、バッテリ13の端子電圧が満充電電圧Vsとして測定され、測定された満充電電圧Vsと、NVM25に格納されたバッテリ13の新品時の満充電電圧Vso及び放電終止電圧Veとを用いて、次式、K=(Vso−Ve)/(Vs−Ve)
の計算により、最新の劣化度係数Kが求められる。
【0055】また、イグニッションスイッチがオンされると、バッテリ13の端子電圧と充放電電圧が、一定周期毎に測定され、一定回数分だけ測定される毎に、それら一定回数分の端子電圧と充放電電圧の間に強い負の相関があるかどうかが確認される。
【0056】そして、端子電圧と充放電電圧の間に強い負の相関がある期間においては、それら一定回数分の端子電圧と充放電電圧から、それらの相関を示すI=aV+bなる近似直線が求められて、この近似直線式に基準電流値Ioを代入したときのVが、現在のバッテリ13の端子電圧として算出され、この端子電圧に基づいて現在のバッテリ13の残存容量が、新品時のバッテリ13の満充電容量に対する百分率として求められて、表示部14に残存容量として表示される。
【0057】一方、端子電圧と充放電電圧の間に強い負の相関がない期間においては、一定回数分の充放電電圧に、充放電電圧の測定周期を各々乗じることで、充放電電流の時間積算値が求められ、新品時のバッテリ13の満充電容量の1%に相当する基準値に、フル充電後のイグニッションスイッチのオン時に求められた劣化度係数Kを乗じた値を、その求めた時間積算値の累計値が超えると、表示部14に表示されている残存容量が充電の場合は1%増やされ、放電の場合は1%減らされる。
【0058】尚、一定周期毎に測定された一定回数分の端子電圧と充放電電圧の間に強い負の相関がない状態からある状態に変移すると、それまで充放電電流の時間積算値に基づいて表示部14に表示されていた残存容量が、近似直線式を用いて算出された端子電圧から求められた残存容量に更新される。
【0059】上述した本実施形態の充電状態検出装置1では、一定周期毎に測定された一定回数分の端子電圧と充放電電圧の間に強い負の相関がなく、それら端子電圧と充放電電圧の相関を示す近似直線式を求められないときに、充放電電流の時間積算値の累計値に応じて、百分率によって表示部14に表示されるバッテリ13の残存容量を、1%ずつ増減変化させるに当たり、直前のバッテリ13の満充電状態時に測定した満充電電圧Vsと、NVM25に格納されたバッテリ13の新品時の満充電電圧Vso及び放電終止電圧Veとを用いて、バッテリ13の最新の劣化度係数K、即ち、K=(Vso−Ve)/(Vs−Ve)
を求め、充放電電流の時間積算値の累計値が、新品時のバッテリ13の満充電容量の1%に相当する基準値に劣化度係数Kを乗じた値に達する毎に、表示部14に表示させるバッテリ13の残存容量を1%ずつ増減させるようにした。
【0060】よって、モータ3を唯一の推進駆動源とする電気自動車において、バッテリ13の劣化が進行しても、バッテリの放電電流と端子電圧とからそれらの高い相関を得ることのできない、フルアクセル走行状態等での走行中に、正確な残存容量を得て表示部14に表示させることができる。
【0061】なお、本実施形態では、バッテリ13の充電容量に関する状態として、バッテリ13の残存容量(=放電可能容量)の値を求める場合について説明したが、充電可能容量や充電状態SOC等を、バッテリ13の充電容量に関する状態として求めるようにしてもよく、求める値も、実際の値そのものや完全状態に対する現在状態を表す百分率の値であってもよい。
【0062】また、バッテリ13の充電容量に関する状態を示す実際の値そのものを求める場合、一定周期毎に測定された一定回数分の端子電圧と充放電電圧の間に強い負の相関がなく、それら端子電圧と充放電電圧の相関を示す近似直線式を求められないときに、フル充電後のイグニッションスイッチのオン時に求められた劣化度係数Kを乗じるのは、充放電電流の時間積算値の累計値ということになる。
【0063】
【発明の効果】以上に説明したように請求項1に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法によれば、電気自動車に搭載されたバッテリの充電中や放電中に該バッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とを周期的に測定してこれら充電電流や放電電流と端子電圧との相関を示す電圧−電流特性を求め、この電圧−電流特性を用いて、前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値を検出する際に、前記電圧−電流特性を求めることのできる相関を有する前記バッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とを、それらの周期的な測定により取得できない期間中には、該期間の直前において前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して、該バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値に応じた値を加減算することにより、前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値を検出するに当たり、前記バッテリが満充電状態であることを検出し、前記バッテリが満充電状態であることを検出する毎に、該満充電状態であることを検出した前記バッテリの平衡状態における開回路電圧である満充電電圧を測定し、予め定められた前記バッテリの新品時における満充電電圧及び放電終止電圧と、前記バッテリの前記測定した満充電電圧との差から、前記バッテリの劣化の度合いを求め、前記バッテリの劣化の度合いを求めた以後、前記期間においては、該期間の直前において前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して、前記期間中における前記バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値に応じた値を、前記バッテリの劣化の度合いに応じて補正した上で加減算することにより、前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値を検出するようにした。
【0064】また、請求項3に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置によれば、電気自動車に搭載されたバッテリの充電中や放電中に該バッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とを周期的に測定してこれら充電電流や放電電流と端子電圧との相関を示す電圧−電流特性を求め、この電圧−電流特性を用いて、前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値を検出する際に、前記電圧−電流特性を求めることのできる相関を有する前記バッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とを、それらの周期的な測定により取得できない期間中には、該期間の直前において前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して、前記期間中の前記バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値に応じた値を加減算することにより、前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値を検出する電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置であって、前記バッテリが満充電状態であることを検出する満充電状態検出手段と、前記満充電状態検出手段が満充電状態であることを検出した前記バッテリの平衡状態における開回路電圧である満充電電圧を測定する満充電電圧測定手段と、予め定められた前記バッテリの新品時における満充電電圧及び放電終止電圧と、前記バッテリの前記測定した満充電電圧との差から、前記バッテリの劣化の度合いを求める劣化度割出手段と、前記バッテリの充電中や放電中に周期的に測定した該バッテリの充電電流や放電電流と端子電圧とから、前記期間であるか否かを判別する判別手段と、前記期間であると前記判別手段が判別している間において、該判別手段が前記期間であると判別する直前に前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して加減算する、前記期間であると前記判別手段が判別している間の前記バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値に応じた値を、前記期間であると前記判別手段が判別する直前に前記劣化度割出手段が求めた前記バッテリの劣化の度合いに応じて補正する補正手段とを備える構成とした。
【0065】このため、請求項1に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法と、請求項3に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置とのいずれによっても、バッテリの劣化が進行しても、バッテリの放電電流と端子電圧とからそれらの高い相関を得ることのできない、フルアクセル走行状態等での走行中に、正確な充電容量状態を得ることができる。
【0066】さらに、請求項2に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法によれば、請求項1に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法において、前記期間における前記バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値が基準値に達する毎に、前記期間の直前において前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して所定の調整値を加減算するようにし、かつ、前記バッテリの劣化の度合いに応じて前記基準値を補正するようにした。
【0067】また、請求項4に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置によれば、請求項3に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置において、前記期間であると前記判別手段が判別している間における前記バッテリの充電電流や放電電流の時間積算値が基準値に達する毎に、前記期間の直前において前記電圧−電流特性を用いて検出した前記バッテリの充電容量に関する状態を示す値に対して所定の調整値が加減算されるように構成されており、前記補正手段が、前記期間であると前記判別手段が判別する直前に前記劣化度割出手段が求めた前記バッテリの劣化の度合いに応じて、前記基準値を補正するものとした。
【0068】このため、請求項2に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法によれば、請求項1に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出方法において、また、請求項4に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置によれば、請求項3に記載した本発明の電気自動車用バッテリの充電容量状態検出装置において、いずれも、バッテリの放電電流と端子電圧とからそれらの高い相関を得ることのできない、フルアクセル走行状態等での走行中に、充電容量状態が調整値ずつ増減するタイミングを、バッテリの劣化が進行に合わせて調整して、正確な充電容量状態を得ることができる。
【出願人】 【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
【出願日】 平成13年2月27日(2001.2.27)
【代理人】 【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄 (外3名)
【公開番号】 特開2002−262403(P2002−262403A)
【公開日】 平成14年9月13日(2002.9.13)
【出願番号】 特願2001−52931(P2001−52931)