| 【発明の名称】 |
電気自動車用インホイールモーター |
| 【発明者】 |
【氏名】清水 浩
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| 【要約】 |
【課題】駆動用モーターの形状、構造と特性に関わりなく、車体に対し任意に駆動用モーターの取り付けができ、駆動用モーターを変えず減速歯車機構のギア比を選択できる電気自動車用インホイールモーターを提供する。
【解決手段】駆動用モーター1200と、減速歯車機構1300と、ホイールベアリングと、機械式ブレーキを組み合わせ電気自動車の駆動装置を構成するインホイールモーターは駆動用モーター1200は回転子1240と固定子1220を収容したケーシング1210を有し、減速歯車機構1300は遊星歯車機構で、遊星歯車機構の出力側に連結されるホイール軸1410を収容するハウジング1410は端部外周にホイールベアリングを固定し、ケーシング1210の上下外側に固着手段を有する台座が設け台座はサスペンション機構に可動自在に固定されるジョイント機構に結合するアタッチメントを取り付ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 駆動用モーターと、減速歯車機構と、ホイールベアリングと、機械式ブレーキとを組み合わせて電気自動車の駆動装置を構成するインホイールモーターにおいて、前記駆動用モーターは回転子と固定子を収容したケーシングを有し、前記減速歯車機構は遊星歯車機構からなり、該遊星歯車機構の出力側に連結されるホイール軸を収容するハウジングは端部外周にホイールベアリングを固定しており、前記ケーシングの上下外側に固着手段を有する台座が設けられ、該台座にはサスペンション機構に可動自在に固定されるジョイント機構に結合するアタッチメントを取り付けることを特徴とする電気自動車用インホイールモーター。 【請求項2】 請求項1記載の電気自動車用インホイールモーターにおいて、前記アタッチメントは、それに固定されるジョイント機構の回転中心を結ぶ線が車輪の中心軸との間でキングピン角を形成することを特徴とする電気自動車用インホイールモーター。 【請求項3】 請求項1記載の電気自動車用インホイールモーターにおいて、前記アタッチメントのいずれかに、ステアリングのためのタイロッドが取り付けられることを特徴とする電気自動車用インホイールモーター。 【請求項4】 駆動用モーターと、減速歯車機構と、ホイールベアリングと、機械式ブレーキとを組み合わせて電気自動車の駆動装置を構成するインホイールモーターにおいて、前記駆動用モーターは回転子と固定子を収容したケーシングを有し、前記減速歯車機構は遊星歯車機構からなり、該遊星歯車機構の出力側に連結されるホイール軸を収容するハウジングは端部外周にホイールベアリングを固定しており、前記機械式ブレーキはドラムブレーキ又はディスクブレーキであって、前記遊星歯車機構は前記ハウジングの内部に収納されると共に、前記遊星歯車機構の入力軸が前記駆動用モーターの回転軸にスプライン結合され、かつ前記ハウジングが前記ケーシングにボルト結合されていることを特徴とする電気自動車用インホイールモーター。 【請求項5】 請求項4記載の電気自動車用インホイールモーターにおいて、前記遊星歯車機構はギア室内に隔壁を設けて潤滑用オイルの攪拌を制御することを特徴とする電気自動車用インホイールモーター。 【請求項6】 請求項1又は4記載の電気自動車用インホイールモーターにおいて、前記回転子の出力側と反対側に回転位置検知器を配置し、該回転位置検知器をレソルバーとすることを特徴とする電気自動車用インホイールモーター。 【請求項7】 請求項1又は4記載の電気自動車用インホイールモーターにおいて、前記駆動用モーターは6相の同期式交流モーターであることを特徴とする電気自動車用インホイールモーター。 【請求項8】 請求項1又は4記載の電気自動車用インホイールモーターにおいて、前記固定子を構成する電機子のコイルエンドを左右からの機械的圧迫によって圧縮したことを特徴とする電気自動車用インホイールモーター。 【請求項9】 請求項1又は4記載の電気自動車用インホイールモーターにおいて、前記ジョイント機構はボールジョイント機構又はスヘェリカルジョイント機構であることを特徴とする電気自動車用インホイールモーター。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車に搭載されるインホイールモーターに係り、特にその駆動用モーターの形状、構造および特性にかかわらず、搭載を自由に行えるように工夫した電気自動車用インホイールモーターに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、このような分野の先行技術としては、以下に示すようなものがあった。 【0003】図3はかかる従来の電気自動車用インホイールモーターの構成断面図である。 【0004】この図に、駆動機構を構成するモーターのケーシングに取付手段を適用したインホイールモーターが示されている。この電気自動車では、駆動輪に駆動機構100を一体的に組み込んだ構成(インホイールモーター方式)となっている。この駆動機構100は、駆動用モーター200と、減速歯車機構300とブレーキ400を組み合わせて一体のユニット機構としたものであり、タイヤ500が装着される。 【0005】駆動用モーター200は永久磁石式交流モーターである。この駆動用モーター200のケーシング210は、アウターフレーム211とインナーフレーム212と端板214とで構成されている。アウターフレーム211は円筒状となっており図中右側部にブラケット部211aを有している。インナーフレーム212はアウターフレーム211の内側に同心状に配置された円筒状部材であり図中右側部にブラケット部212aを有している。 【0006】そしてブラケット部211aとブラケット部212aがボルト結合されることにより、アウターフレーム211とインナーフレーム212が連結されている。アウターフレーム211の左端面には端板214がボルト付されている。 【0007】アウターフレーム211の内周面には、固定子鉄心221及びコイル222で形成した固定子220が取り付けられている。また、インナーフレーム212の外周面にはモーターベアリング230を介して円筒状の回転子240が回転自在に取り付けられている。 【0008】回転子240は回転子鉄心241及び永久磁石242により形成されている。回転子鉄心241には回転ブロック250がボルト付され、回転ブロック250の左端には回転速度検出器260が取り付けられ、回転ブロック250の右部にはシャフト270がセレーション結合されている。駆動用モーター200のコイル222にはケーブル280を通じて交流電流が供給され、回転速度検出器260で検出した回転速度信号はケーブル281を介して出力される。 【0009】なお、アウターフレーム211に形成した支持リング290,291がサスペンション機構の支点に連結されて、この駆動機構100が電気自動車のシャーシへ取り付けられる。 【0010】また、減速歯車機構300は遊星歯車機構で構成されており、シャフト270の回転を減速してホイール軸410に伝える。この場合、減速歯車機構300のキャリア301は、ホイール軸410にセレーション結合しており、ホイール軸410の軸方向移動を許容しつつ回転力を伝えるようにしている。 【0011】また、ホイール軸410が貫通しているホイール軸管411は、ブラケット部211a,212aに固定されている。そして、インナーフレーム212のブラケット部212aとホイール軸管411とで囲むスペースに、前記減速歯車機構300を配置するようにしており、遊星歯車のリングギア302はインナーフレーム212の内面に形成されている。さらに、シャフト270の端面とホイール軸410の端面は、ピボット412によりピボット支持されている。ブレーキ400はドラムを用いた液圧ブレーキである。 【0012】ホイール軸410にはホイールハブ420がボルト付され、このホイールハブ420にはブレーキドラム430及び車輪のディスクホイール505がボルト付されている。また、ホイール軸管411とホイールハブ420との間にはホイールベアリングを構成するハブベアリング440が介装されている。このブレーキ400はそのバックプレートがホイール軸管411のフランジ部に固定されており、ブレーキペダルが踏まれて液圧が高くなると、ホイールシリンダ401の作用によりブレーキシュー402が押し広げられてブレーキドラム430に接触し、ブレーキが作用する。 【0013】タイヤ500はディスクホイール505のリム510に取り付けられている。上記構成となっている駆動機構100では、モーター200が駆動して回転子240が回転すると、この回転は回転ブロック250及びシャフト270に伝わり、減速歯車機構300で減速されてホイール軸410に伝わる。このためホイール軸410に連結されたタイヤ500が回転し、これにより、電気自動車が走行する。 【0014】図4は図3に示した駆動機構100の変形例を示す。この例は、小径のタイヤ500に適用するため、軸方向寸法は長いが径方向寸法が短い駆動用モーター200を用いている。このような駆動用モーター200は、径方向寸法が短く、回転子240の遠心力が小さいので高速モーターを用いることができる。 【0015】そのため、減速歯車機構300では、大きな減速比が得られるようにしており、減速歯車機構300の外径の寸法は、固定子220の内周径よりも大きくなっている。なお、この実施例においても減速歯車機構300のリングギア302はモーターのインナーフレーム212内に形成されている。【0016】他の例として、図5に示す米国特許第5087229号明細書に開示された技術がある。この例は駆動用モーター、減速機、ブレーキ、タイヤ及びこれらモーターホイールを支持するために一体に設けられたステアリングナックルとボールジョイント機構等から構成されている。 【0017】図5において、10はモーターホイール、12はステアリングナックル、14はボールジョイント機構、16はモーターホイールサポートエレメント、18はシホックタワー、20はフレーム部材、22はボルト、24はマウンティングクランプ、26はマクファーソンアセンブリー、28はプレート、30はナット、32はローアコントロールアーム、34はスウェイバー、36はボールジョイント機構、38はリンク、40はハブ、42はボルト、44はモーターハウジング、46はボルト、48は遊星歯車機構のハウジング、49はギアセット、50はボルト、51はステアリングナックル12に連結しているステアリング用のタイロッド、52はハブベアリングエレメント、53,54はベアリング、58はディスクローター、60はディスクホイール、62はラグナット、64はタイヤ、66はバルブ、68はキャリパー、72はバット、76は冷却フィン、80は固定子、82はコイル、84はリード線、86はコネクタ、88はケーブル、90は駆動軸、91はワッシャ、92はハブナット、93はローター、94は回転子、95は磁石、96は回転検出器である。 【0018】 【発明が解決しようとする課題】図3、図4に示した従来例のモーターでは、車体への取付支持に用いられる支持リング290,291がそのケーシング210と一体に形成されている。 しかし、モーターの特性は車輪の半径の大小あるいは車の性格により低速又は高速、低トルク又は高トルクが要求され、その要求に応じてモーターの大きさや形状が変化するので、車体への取付支持に用いられる支持リング290,291の位置がケーシング210及びタイヤ500に対して異なることになる。 【0019】このため、既存のインホイールモーターを他の車両に適用しようとする場合、車輪位置と取付部との関係から決まった取付部を有する特定のインホイールモーターしか使用することができなかった。また、タイヤ径の異なるタイヤへの変更、異なるモーター特性のモーターへの変更などを希望しても、支持リング290,291の位置が不適合の場合、希望する変更ができないという欠点があった。 【0020】更に、上記した従来例にも示されるように、モーター特性が異なるとモーターケーシングの軸方向長さが異なり、これに応じて取付部の位置も異なってしまう。 【0021】従って、インホイールモーターは、まず最初に、そのモーター特性ではなくその取付部の取付位置に応じて選択されることになっていた。これでは選択の幅が少なく設計が困難であり、そのため使い勝手が悪かった。 【0022】また、モーター出力を変えることなく、車輪の回転速度と駆動トルクの特性を変えたい場合、減速ギア比を変える必要があるが、従来のモーターでは減速ギアのみを変えることができないため、モーター全体を変更しなければならないという欠点があった。 【0023】本発明は、上記した問題点を解決するために、駆動用モーターの形状、構造および特性に関わりなく、車体に対し任意に駆動用モーターの取り付けを行うことができ、また、駆動用モーターを変えることなく減速歯車機構のギア比を自由に選択できる電気自動車用インホイールモーターを提供することを目的とする。 【0024】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために、〔1〕駆動用モーターと、減速歯車機構と、ホイールベアリングと、機械式ブレーキとを組み合わせて電気自動車の駆動装置を構成するインホイールモーターにおいて、前記駆動用モーターは回転子と固定子を収容したケーシングを有し、前記減速歯車機構は遊星歯車機構からなり、この遊星歯車機構の出力側に連結されるホイール軸を収容するハウジングは端部外周にホイールベアリングを固定しており、前記ケーシングの上下外側に固着手段を有する台座が設けられ、この台座にはサスペンション機構に可動自在に固定されるジョイント機構に結合するアタッチメントを取り付けることを特徴とする。 【0025】〔2〕上記〔1〕記載の電気自動車用インホイールモーターにおいて、前記アタッチメントは、それに固定されるジョイント機構の回転中心を結ぶ線が車輪の中心軸との間でキングピン角を形成することを特徴とする。 【0026】〔3〕上記〔1〕記載の電気自動車用インホイールモーターにおいて、前記アタッチメントのいずれかに、ステアリングのためのタイロッドが取り付けられることを特徴とする。 【0027】〔4〕駆動用モーターと、減速歯車機構と、ホイールベアリングと、機械式ブレーキとを組み合わせて電気自動車の駆動装置を構成するインホイールモーターにおいて、前記駆動用モーターは回転子と固定子を収容したケーシングを有し、前記減速歯車機構は遊星歯車機構からなり、この遊星歯車機構の出力側に連結されるホイール軸を収容するハウジングは端部外周にホイールベアリングを固定しており、前記機械式ブレーキはドラムブレーキ又はディスクブレーキであって、前記遊星歯車機構は前記ハウジングの内部に収納されると共に、前記遊星歯車機構の入力軸が前記駆動用モーターの回転軸にスプライン結合され、かつ前記ハウジングが前記ケーシングにボルト結合されていることを特徴とする。 【0028】〔5〕上記〔4〕記載の電気自動車用インホイールモーターにおいて、前記遊星歯車機構はギア室内に隔壁を設けて潤滑用オイルの攪拌を制御することを特徴とする。 【0029】〔6〕上記〔1〕又は〔4〕記載の電気自動車用インホイールモーターにおいて、前記回転子の出力側と反対側に回転位置検知器を配置し、この回転位置検知器をレゾルバーとすることを特徴とする。 【0030】〔7〕上記〔1〕又は〔4〕記載の電気自動車用インホイールモーターにおいて、前記駆動用モーターは6相の同期式交流モーターであることを特徴とする。 【0031】〔8〕上記〔1〕又は〔4〕記載の電気自動車用インホイールモーターにおいて、前記固定子を構成する電機子のコイルエンドを左右からの機械的圧迫によって圧縮したことを特徴とする。 【0032】〔9〕上記〔1〕又は〔4〕記載の電気自動車用インホイールモーターにおいて、前記ジョイント機構はボールジョイント機構又はスヘェリカルジョイント機構である。 【0033】要約すると、上記したように、インホイールモーターのケーシングに取付用に設けた台座と、サスペンション機構に可動自在に連結されたジョイント機構と、前記台座を連結するアタッチメントと、で構成されていることを特徴とする。 【0034】また、本発明の構成は、上記アタッチメントの台座への取付手段を共通とすると共にその他の仕様を適宜変更して兼用構成としたことを特徴とする。 【0035】また、本発明の構成は、上記台座をケーシングの上下部に設け、上記アタッチメントを前記両台座に対応して設けたことを特徴とする。 【0036】また、本発明の構成は、ケーシングの上部に設けた台座と、アタッチメントを構成する上部アームに設けたジョイント機構に結合するための支持部と、ケーシングの下部に設けた台座と、アタッチメントを構成する下部アームに設けたジョイント機構に結合するための支持部とからなることを特徴とする。 【0037】また、本発明の構成は、上記台座の取付面とアタッチメントを構成するアームに設けた固定部の当接面が、相互に当接する状態で任意の取付角度に設定できるようにしたことを特徴とする。 【0038】また、ハウジング内部にリングギアを設けて遊星歯車機構を収納すると共に、遊星歯車機構の入力軸をモーターの回転軸とスプライン結合し、ハウジングをモーターのケーシングにボルトで固定したことを特徴とする。【0039】また、遊星歯車機構の端面とモーターケーシングのブラケット部との間に潤滑用オイルの攪拌を制御する隔壁を設けたことを特徴とする。【0040】本発明では、インホイールモーター本体には共通の取付面を有する上部および下部台座のみを形成し、上部アーム及び下部アームは取付面に対する仕様は同じであるが、例えば取付長さ、取付高さ等に応じて変更し、それにより台座をサスペンション機構に連結している。 また、上部アーム又は下部アームのいずれかにステアリングのタイロッドに連結している。【0041】これにより、従来ケーシングと一体に設けられていた取付手段では取付位置、取付高さ等が決まっていたため、条件に適合しないモーターの変更は困難であったが、本発明によれば、アタッチメントがケーシングと別体であるので、駆動用モーターを適宜変更しても、アタッチメントを変えることにより取付が可能となる。 【0042】また、減速歯車機構の遊星歯車機構の歯車比を変えることにより、駆動用モーターを変更することなく車輪の回転速度と駆動トルクの特性を変更することができる。【0043】 【本発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。 【0044】本発明について、その実施例を以下の図に基づいて説明する。 【0045】図1は本発明のインホイールモーターとその取付手段を例示したもので、他の構成は省略されている。図2は本発明に係るインホイールモーターの長さ方向断面図である。 【0046】まず、図1及び図2に基づいて、本発明のインホイールモーター、特にその内部構成について説明する。 【0047】駆動機構100における駆動用モーター1200は、永久磁石式交流モーター、特に6相の同期式交流モーターである。この駆動用モーター1200のケーシング1210は、アウターフレーム1211と端リング1213と端板1214とで構成されている。アウターフレーム1211は円筒状となっており、図中右側部にブラケット部1211aを有している。アウターフレーム1211の内周面には、固定子鉄心1221及びコイル1222で構成した固定子1220が取り付けられている。ここで、コイル1222の極数は巻線の無駄スペースを少なくするため細い線を用いた6相としている。 また、コイルエンドは駆動用モーター1200の軸方向長さを短くするため左右から機械的に圧縮するようにしている。なお、A,Bはアタッチメントである。 【0048】回転子1240は、回転子鉄心1241及び永久磁石1242により形成されている。回転子鉄心1241には駆動用モーター1200の回転軸を構成する回転軸ブロック1251及び1252が両端にボルト付けされ、回転軸ブロック1251の軸部1251aは端リング1213に固定されたモーターベアリング1231に軸支されている。 そして、軸部1251aの左端にはレゾルバーなどの回転速度検出器1260が取り付けられている。 また、回転軸ブロック1252の軸部1252aはアウターフレーム1211のブラケット部1211aに固定されたモーターベアリング1232に軸支され、軸部1252aの内部にはセレーションが形成され、減速歯車機構1300の入力軸1270とスプライン結合している。【0049】ハウジング1411は減速歯車機構1300を内部に収容すると共に、そのホイール軸管部1411aの外周にはホイールベアリング即ちハブベアリング1440を固定しており、駆動用モーター1200のアウターフレーム1211のプラケット部1211aにボルト1215によりボルト付けされている。【0050】駆動用モーター1200のコイル1222にはケーブル1280を通じて交流電流が供給され、回転速度検出器1260で検出した回転速度信号はケーブル1281を介して出力される。 【0051】減速歯車機構1300は遊星歯車機構で構成されており、 その入力軸1270の回転を減速してホイール軸1410に伝える。 また、ギア室内に隔壁1302を設けて潤滑用オイルの攪拌を制御している。また、遊星歯車機構は一段でも複数段でもよい。 【0052】この場合、遊星歯車機構のリングギア1303はハウジング1411の内面に設けられている。キャリア1301は、ホイール軸1410にスプライン結合して、ホイール軸1410に対する軸方向移動を許容しつつ回転力を伝えるようにしている。 なお、ホイール軸1410はハウジング1411のホイール軸管部1411a内に配置されている。【0053】更に、入力軸1270の端面とホイール軸1410との端面はピボット1412によりピボット支持されている。ブレーキ1400は機械式ブレーキでドラムブレーキを示しており、そのバックプレート1403がハウジング1411の端面に固定されている。 即ち、ホイール軸1410にはホイールハブ1420がボルト付され、このホイールハブ1420にはブレーキドラム1430及び車輪のディスクホイール1505がボルト付されている。 【0054】また、ホイール軸管部1411aとホイールハブ1420との間にはハブベアリング1440が介装されている。このブレーキ1400では、ブレーキペダルが踏まれて液圧が高くなると、ホイールシリンダ1401の作用によりブレーキシュー1402が押し広げられてブレーキドラム1430に接触し、ブレーキ1400が作用する。 【0055】タイヤ1500はディスクホイール1505のリム1510に取り付けられている。 【0056】駆動機構1100では、駆動用モーター1200が駆動して回転子1240が回転すると、この回転は回転軸ブロック1252から減速歯車機構1300の入力軸1270に伝わり、減速歯車機構1300で減速されてホイール軸1410に伝わる。このためホイール軸1410に連結されたホイールハブ1420を介してタイヤ1500が回転し、これにより電気自動車が走行する。 【0057】次に、図1に基づいて本発明のインホイールモーターの取付手段に関する実施態様を説明する。 【0058】駆動用モーターのケーシング1210には、その上部に上部台座800と、下部に下部台座810が一体に形成されている。上部台座800は、ケーシング1210の上部に略板状に形成され、その略板状の台座のケーシング長さ方向に沿った端面に取付面801a,801bが形成され、その取付面801a,801bに雌ねじ部(図示なし)が複数個形成されている。 【0059】また、下部台座810は、ケーシング1210の下部に略板状に形成され、その略板状の台座のケーシング長さ方向に沿った端面に取付面811a,811bが形成され、その取付面811a,811bに雌ねじ部が複数個形成されている。つまり、上部台座800および下部台座810には、それぞれ上部アーム600及び下部アーム700を取り付ける取付面801a,801b,811a,811bが形成されている。 【0060】また、取付面の形状および水平面に対する角度等は任意に設計できる。この角度に応じて、上部台座800,下部台座810に当接する上部アーム600および下部アーム700の固定部601a,601bおよび701a,701bの角度が相対的に決まる。なお、604a,604b,704a,704bは上記した取付面に形成された雌ねじに螺合する止めネジである。 【0061】上部アーム600は、支持部603,腕部602a,602bおよび固定部601a,601bからなっている。 【0062】固定部601a,601bは、上記したように上部台座800の取付面801a,801bに当接するように形成されている。腕部602a,602bは、前記した支持部603と固定部601a,601bとを連結する形状に形成されている。腕部602a,602bの形状は、支持部603及び後述する支持部703に加わる車両の重量及び車輪から伝達される衝撃力に耐える十分な強度と剛性を持った形状にする必要がある。【0063】支持部603には、ボールジョイント機構612またはスフェリカルジョイント機構が連結される。 【0064】ボールジョイント機構612は、公知の構造のもので、そのテーパー状のシャフト609が支持部603に設けた貫通孔608に挿入されて、ナット610により固定されている。 ボールジョイント機構612のサスペンション取付部605には図示していないサスペンション機構のアッパーアームが取り付けられる。【0065】また、支持部603には貫通孔608から離れた位置にステアリングのタイロッドを連結する連結部613が設けられている。 なお、このステアリング連結部613は後で述べる下部アーム700に設けてもよい。 【0066】シャフト609は、支持部603の水平面に対して図2に示すように所定角度傾いて設けられている。 【0067】ボールジョイント機構612のシャフト609の回転中心と、後で述べるボールジョイント機構712のシャフト709の回転中心とを結んだ軸線が一致するように設けられていて、それが車輪の中心軸との間でキングピン角θを形成する。これは車両の操縦安定性等の観点から設定される。 【0068】下部アーム700は、支持部703、腕部702a,702bおよび固定部701a,701bからなっている。支持部703は、ケーシング1210の下部台座810の下面から離間して水平方向配置の平板状に形成されている。 【0069】固定部701a,701bは、上記したように下部台座810の取付面811a,811bに当接するように形成されている。腕部702a,702bは、前記した支持部703と固定部701a,701bとを連結する形状に形成されている。腕部702a,702bの形状も、上部アーム600の腕部602a,602bと同様、支持部703に加わる車両の重量及び車輪から伝達される衝撃力に耐える十分な強度と剛性を持った形状にする必要がある。【0070】ボールジョイント機構712は、公知の構造のもので、そのテーパー状のシャフト709が支持部703に設けた貫通孔708に挿入されて、ナット710により固定されている。 ボールジョイント機構のサスペンション取付部705はサスペンション機構のローアーアーム(図示なし)に取り付けられる。 シャフト709は、支持部703の水平面に対して図2に示すように所定角度傾いて設けられている。 【0071】ボールジョイント機構712のシャフト709は、ボールジョイント機構612のシャフト609と軸線が一致するように設けられている。これは上述のとおり車両の操縦安定性等の観点から決められる。 【0072】本発明の特徴は、(1)駆動用モーターのケーシング1210には、共通の取付面801a,801b,811a,811bを設けた上部台座800及び下部台座810を形成し、(2)前記共通の取付面801a,801bに当接する固定部601a,601bと、サスペンション機構に連結される支持部603と、固定部601a及び601bと支持部603とを連結する腕部602a,602bとからなる上部アーム600を上部台座800の取付面801a,801bに止めネジ604a,604b等で固着し、(3)前記共通の取付面811a,811bに当接する固定部701a,701bと、サスペンション機構に連結される支持部703と、固定部701a,701bと支持部703とを連結する腕部702a,702bとからなる下部アーム700を、下部台座810の取付面811a,811bに止めネジ704a,704b等で固着することにある。 【0073】また、本発明は、上記(1)、(2)および(3)記載のインホイールモーターにおいて、両アーム600,700の支持部603,703はボールジョイント機構612,712もしくはスフェリカルジョイント機構を介してサスペンション機構に連結されることを特徴とする。【0074】更には、本発明は、駆動用モーターの回転速度を減速して車輪に伝える遊星歯車機構1300のリングギア1303をモーターのケーシング1210と別体のハウジング1411の内面に形成すると共に、遊星歯車機構1300の入力軸1270を駆動用モーターの軸部1252aにスプライン結合し、ハウジング1411をケーシング1210に着脱可能にボルト付けしたことを特徴として加えることができる。【0075】なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。 【0076】 【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。 【0077】(A)インホイールモーター本体には共通の取付面を有する上部台座及び下部台座のみを形成し、取付面に対する仕様は同じであるがその他の仕様、例えば取付高さ等、が異なるように形成した複数種類の上部アームおよび下部アームの中から適当に選択し、それによりこの台座をサスペンション機構に連結するようにしている。 【0078】これにより、従来ケーシングと一体に設けられていた取付手段では取付位置、取付高さ等が決まっていたため、条件に適合しないモーターの変更は困難であったが、本発明によれば、取付手段がケーシングと別体であるので、モーターを適宜変更しても、取付手段としてのアタッチメントの変更により取付が可能となる。 【0079】(B)また、本発明は、減速機構部を含む車輪駆動部分を駆動用モーターから分離可能にしたので、減速歯車装置の歯車比を変えて車輪回転速度と駆動トルクを変更することができるので、駆動用モーターを変えることなくタイヤの径を自由に選択することができる。 |
| 【出願人】 |
【識別番号】396020800 【氏名又は名称】科学技術振興事業団
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| 【出願日】 |
平成13年2月19日(2001.2.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089635 【弁理士】 【氏名又は名称】清水 守
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| 【公開番号】 |
特開2002−247713(P2002−247713A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月30日(2002.8.30) |
| 【出願番号】 |
特願2001−41698(P2001−41698) |
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