| 【発明の名称】 |
パラレル・ハイブリッド電気自動車における回生制動エネルギーの回収方法及び装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】アンソニー マーク フィリップス
【氏名】ミロスラバ ジャンコビック
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| 【要約】 |
【課題】車両の運転性を向上するために、パワートレインの動揺を最小にする。
【解決手段】本発明は、エンジン20をモーター22から分離する切断クラッチ24を持つハイブリッド電気自動車(HEV)のための、回生制動制御方法及びシステムである。エンジン20がHEVの駆動系28から分離されると、エンジンの摩擦とポンピング損失によるパワートレインの負のトルクが排除されるので、より大きな回生制動エネルギーを回収することが可能である。制御は、例えば、ドライバーの要求、車速、アクセル・ペダルの位置、ブレーキ・ペダルの位置、エンジン状態、モーター状態及びモーター故障状態を用いて、エンジンの駆動系への接続及び分離すべき時期を判定する。制御は、接続又は分離途上において、パワートレインにおけるエンジンのトルク変動に、回生制動量を対応させて調整する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ドライバー要求及び車両運転状態の少なくとも一つである基本量に基き、目標制動トルクを判定する工程、回収可能な回生制動エネルギーが増大される様に、エンジンの車両駆動系への締結部を切断すべきか否かを判断する工程、及び駆動系の動揺を最小化するために、エンジン切断途上において、結果として増大する回生制動トルクを制御する工程、を有する、回生制動制御方法。 【請求項2】 上記ドライバー要求を判定する工程は、ブレーキ圧力位置を判定する工程、及びアクセル・ペダル位置を判定する工程、を有する、請求項1の回生制動制御方法。 【請求項3】 上記車両運転状態を判定する工程は、エンジンの動作状態を判断する工程、バッテリーの充電状態を判断する工程、変速機の変速段を判断する工程、変速機の切換状態を判断する工程、バッテリーの電流シンク性能を判断する工程、モーターの故障状態を判断する工程、及び車速を判定する工程、を有する、請求項1の回生制動制御方法。 【請求項4】 回収可能な回生制動エネルギーが増大される様に、上記エンジンの車両駆動系への締結部を切断するべきか否かを判断する工程、及び駆動系の動揺を最小化するために、エンジンの再締結途上において、結果として増大する回生制動トルクを制御する工程、を更に有する、請求項1の回生制動制御方法。 【請求項5】 上記エンジンの車両駆動系への締結部を切断するか否かを判定する工程は、車速が所定値に到達しているか否か判定する工程、及び車両モーターが故障状態にないことを判断する工程、を有する、請求項4の回生制動制御方法。 【請求項6】 上記エンジンの車両パワートレインとの締結部を切断する工程は、上記車両パワートレインと上記エンジンの締結部との間の締結量を連続的に計測する工程、及び、エンジン・トルクの量と締結量に従い、回生制動の量を連続的に修正する工程、を有する、請求項5の回生制動制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、概略的には、ハイブリッド電気自動車に関し、具体的には、駆動系へのトルクの動揺を最小にしながら、パラレル・ハイブリッド電気自動車(hybridelectric vehicle略してHEV)における回生制動エネルギーの回収を最適化することに関する。 【0002】 【従来の技術】内燃機関を動力源とする自動車などの車両による化石燃料の消費及びそれらからの排出物の放出量を削減する必要性は、良く知られている。電気モーターを動力源とする車両は、この様なニーズに向けられたものである。しかしながら、電気自動車は、走行可能距離及び最高出力が限られ、バッテリーの充電のためにかなりの時間を必要とする。これに代る解決策が、内燃機関と電気駆動モーターの両方を一台の車両に組合わせることである。その様に構成された車両を普通、ハイブリッド電気自動車(HEV)と呼ぶ。例えば、米国特許5,343,970号に概略が開示されている。 【0003】HEVについては、各種の形態のものが開示されてきた。多くのHEVの特許は、電気モーターの動作と内燃機関の動作との間を車両のドライバーが選択するのが必要であるシステムを開示している。それとは別に、電気モーターが一組の車輪を駆動し、内燃機関が別の組の車輪を駆動するものも、ある。 【0004】他のより有用な形態も開発されてきた。例えば、シリーズ・ハイブリッド電気自動車(Series Hybrid Electric Vehicle略してSHEV)は、発電機を駆動するエンジン(最も一般的には内燃機関)を持つ車両である。そして、発電機は、バッテリー及び車両の駆動輪に接続されたモーターに電気を供給する。エンジンと駆動輪との間に機械的な接続関係はない。パラレル・ハイブリッド電気自動車(Parallel Hybrid Electric Vehicle略してPHEV)は、車輪に動力を与えるトルクを発生するために組合わせられた、エンジン(最も一般的には内燃機関)、バッテリーそして電気モーターを持つ、車両である。 【0005】パラレル/シリーズ・ハイブリッド電気自動車(parallel/series hybrid electric vehicle略してPSHEV)は、PHEV構成とSHEV構成両方の特性を持つ。PSHEVはまた、トルク(又は電力)分割パワートレイン構成として、知られている。発電機は、バッテリーと、トルク出力も発生するモーターに、電力を与える。この構成において、トルク出力は、いずか又は両方から同時に来ることが出来る。車両の制動システムは、バッテリーに充電を行なうため発電機を駆動するトルクを供給することが出来る。 【0006】内燃機関を電気モーターと組合わせるのが望ましいことは、明らかである。内燃機関の燃料消費量と排出物の放出量を、車両の性能や航続距離を殆ど損なうことなく、低下させることが出来る。それでもなお、HEVの動作パラメーターを最適化する方法を開発する余地がまだ残っている。その様な開発領域が2つあり、一つはエンジンの始動/停止であり、もう一つは回生制動である。エンジンの始動/停止の手法は、ドライバーが要求する動力が小さい時に、エンジンを停止させ、それにより、燃料の使用量と排出物の生成量を直接的に削減する、というものである。 【0007】回生制動は、車両が減速する際に、車両の慣性エネルギーを収集するものである。一般的な車両において、慣性エネルギーは、減速中の車両のブレーキ又はエンジンにおいて、熱として放散するのが普通である。回生制動により、収集された慣性エネルギーが発電機を介して車両のバッテリーに貯蔵された電荷の形態の電気エネルギーに変換される。そして、この貯蔵されたエネルギーが、電気モーターに動力を与えるのに用いられる。結果として、回生制動も、燃料使用量と排出物発生量を削減する。ある車両の構成においては、エンジンを、駆動系の他の部分から分離することが出来る。これにより、より大きな慣性エネルギーが貯蔵された電気エネルギーへと変換されるのを可能とする。 【0008】効率的な回生制動制御を有利に行なうには、車両の内燃機関のエンジン・ブレーキの影響を、他のものと共に、考慮しなければならない。従来の車両において、エンジン・ブレーキは周知であり、そしてエンジンの摩擦とポンプ損失を含む2種類の負の駆動系トルクにより特徴付けられるのが、普通である。両方の種類の損失は、駆動系を介して車輪によりエンジンが駆動される結果である。エンジンの摩擦損失は、シリンダー壁に沿ってピストン・リングが摺動することと、エンジンのベアリングにおける回転運動の結果である。エンジンのポンプ損失は、エンジンがその行程を動く際に、エンジンのそれぞれの気筒内での空気の圧縮のことを指している。エンジン・ブレーキは、ドライバーが、ブレーキ・ペダルに力を加えることなしに、車速を減ずるのを可能とする。 【0009】回生制動は、従来の一般的な内燃機関車両で知られている。代表的な回生制動システムが、米国特許5,086,865号に記載されている。この特許において、回生制動制御器が、エンジンを車両の駆動系から分離する。車速と変速段に基き、電磁クラッチが駆動系を、油圧ポンプ/モーターに接続し、それにより、車両の慣性エネルギーは高圧油滞留器へ伝えられる。この圧力は、例えば、車両の次回の加速中に、駆動系へ戻すことが出来る。 【0010】HEVにおける回生制動もまた、従来技術として知られている。米国特許5,839,533号には、エンジン・ブレーキと回生制動のための、迅速に応答する駆動源制動制御器が、開示されている。この特許の制御器は、ドライバーが手動で設定する変速シフトレバーの位置(例えば、ローギアなど)を判定する。エンジンの制動力(負のトルク)は、自動変速機の変速比が増大するにつれて、増大する。手動で選択された制動力が、発電機が生成可能な最大回生制動力を越える場合に、制御器が、エンジン・ブレーキと回生制動の両方を、接続することが出来る。 【0011】米国特許5,915,801号は、内燃機関の制動トルクをシミュレートする回生制動制御器を開示している。この制御器は、切断クラッチを用いてエンジンを駆動系から分離し、そして制動エネルギー(負のトルク)を発電機やバッテリーなどの車載滞留器に蓄える。この制御器は、例えば、アクセル・ペダルの解放速度に応じて目標制動トルクを判定することにより、回生制動の速度と効率を高めるものである。それで、この制御器は、大きな制動トルクが必要とされているときに、ブレーキ・ペダルが踏込まれる前でさえも、遅れることなく、大きな回生制動力を発生することを可能とする。これが、ドライバーが手動のシフトレバーを低速段へと操作したり、ブレーキ・ペダルを更に踏込む必要性を、減らす。制御器は目標制動トルクを判定するため、ブレーキ・ペダル位置、車速、車重そして道路勾配の情報を、使用することも出来る。 【0012】この制御器を回生制動中に用いながら、エンジンを駆動系に接続しても、接続しなくても良い。エンジンが回生制動中に分離している場合には、エンジンの摩擦損失とポンプ損失は存在しない。これは、車両の減速限界を越えることなしに、更に多くの慣性エネルギーを回収することを可能とする。明らかにこれは、エネルギー管理の観点から、HEVに有利なものである。 【0013】回生制動エネルギーを収集するためにエンジンを分離することにより犠牲となるのが、エンジンを分離すると、エンジン駆動状態に戻る過程がかなり複雑になるということである。エンジンが回生制動中に接続されたままで、ドライバーがアクセル・ペダルを踏込む場合には、必要時のエンジン再始動が、単にエンジンへの燃料供給を再開することによる、簡単な処理になる。エンジン再始動に起因する駆動系へのトルクの変動は、小さいと考えられ、トルク要求の変化があるときには、ドライバーが全く予測していなかったものになるということはないと考えられる。そうではなく、エンジンが回生制動中に駆動系から分離されている場合には、エンジンを始動する工程、ドライバーの要求に対する車両の応答を維持する工程、モーターを用いながら同時に切断したクラッチを締結する工程及び、エンジンを始動する工程が、エンジンを始動する工程に含まれることになる。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】駆動系へのトルク供給は、ドライバーへのいかなる動揺も回避するために、モーターからエンジンへ滑らかに移行されるべきである。そうは言っても、上記米国特許5,915,801号は、エンジン・ブレーキをシミュレートし、車両の運転性を高めることを意図しているが、ドライバーが突然減速から加速の変更を行なうという一般的な状況に対処するものではない。それで、ドライバーの要求の変化(減速から加速)が予測されるときに、回生制動中の駆動系へのエンジンの接続を維持する方法を、開発する必要がある。回生制動のモードは2つ考えられ、あるモードから他のモードへの移行に際しエンジンが駆動系から分離されているときには、エンジンの圧縮制動トルクからモーターの制動トルクへの移行も必要である。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明は、パラレル・ハイブリッド電気自動車において、回生制動エネルギーを制御する方法及びシステムを提供するものである。この制御は、ドライバーの要求及び車両運転状態の少なくとも一つである基本量に基き目標制動トルクを判定し、エンジンの車両駆動系への締結部を切断するか否かを判断し、そして駆動系の動揺を最小化するために、エンジン切断途上において、結果として増大する回生制動トルクを制御する。ドライバーの要求は、ブレーキ・ペダル位置及びアクセル・ペダル位置を用いて、判定することが出来る。車両動作状態には、エンジン動作状態、モーター故障状態、バッテリーの充電状態、変速段、変速シフト・レバーの状態、バッテリーの電流シンク性能及び車速が、含まれ得る。 【0016】制御はまた、増大した回生制動エネルギーが回収される様に、エンジンの車両駆動系への締結手段を切断すべきか否かを判断すると共に、駆動系の動揺を最小化するために、エンジンの再接続途上において結果として増大する回生制動トルクを同様に制御する。エンジンを分離する要因には、車速が所定値に到達したか否かの判断、ドライバーの要求(例えば、ブレーキ・ペダルの位置及びアクセル・ペダルの位置)が出力要求が小さいということを示しているか否かの判断、そして、車両のモーターに故障状態が存在していないという判断、が含まれ得る。 【0017】本発明の重要な観点は、制御が、駆動系からエンジンを分離する途上において、駆動系の動揺を最小化する、ということである。これは、回生制動の量を、分離途上のエンジンのトルクの変動に対応させて連続的に調整することにより、達成される。 【0018】 【発明の実施の形態】本発明は、概略的にはハイブリッド電気自動車(hybrid electric vehicle略してHEV)に関する。ここで述べる好ましい実施の形態は、パラレルHEVについてのものであるものの、本発明は、エンジン切断クラッチを持ち駆動源としてモーターとエンジンを用いるいかなる車両にも適用することが出来る。 【0019】図1は、エンジン切断クラッチを持つパラレルHEVのパワートレインの主な構成部品を示している。エンジン20は、切断クラッチ24を介して、モーター/発電機22へ接続されている。バッテリー26がモーター/発電機22に接続され、それらの間で電流が流れるのを可能とする。モーター/発電機22は、変速機やドライブ・シャフトなどの駆動系(動力伝達ユニット)28に接続され、駆動系は、車両の車輪30に接続される。それで、トルク・エネルギーは、エンジン20及びモーター/発電機22から、動力伝達ユニット28を通り、車輪30へと流れる。 【0020】エンジン20をモーター/発電機22及び動力伝達ユニット28から分離出来るので、回生制動のための駆動状態として、2つ考えられる。本発明は、より大きな回生エネルギーを得るべきか(エンジン分離)、あるいはドライバーの要求の急激な変化を許容すべきか(エンジン接続)、を判断する方法を確立するものである。この二状態の考え方が、図2に示されている。図2において、MOTOR DRIVE状態58が、切断クラッチが解放されている非回生状態の全てを表している。ENGINE DRIVE状態48が、切断クラッチが締結されている非回生状態の全てを表している。 【0021】車両システム制御器(vehicle system controller略してVSC)40が回生制動を要求するとき(ドライバーの要求と車両運転状態に基く)、VSC 40の前の状態に応じて、REGEN HIGH VEL状態44又はREGEN LOW VEL状態46のいずれかに進む。車両動作状態の変数には、各種のものが考えられる。これらには、車速、エンジン20が作動しているという状態、モーター/発電機22の故障状態、バッテリー26の充電状態、バッテリー26のシンク(sink)性能及び、変速段や変速切換などの動力伝達ユニット28の構成部品の状態が、含まれ得る。バッテリーのシンク性能とは、バッテリー26の余分な電荷を吸収する能力である。 【0022】VSC 40がENGINE DRIVE48のうちの一つにあり、かつREGEN (ENGINE ON) 50により表される移行条件を満足しているとき、VSC 40はREGEN HIGH VEL状態44へ移行することになる。この状態において、切断クラッチ24は閉じたままで、エンジン20をモーター/発電機22と動力伝達ユニット28へ接続し続ける。この状態において、VSC 40によりモーター/発電機22へ命令される回生制動トルクが、エンジン20により動力伝達ユニット28へ供給される制動トルクの分だけ、減少させられる。反対に、VSC 40がMOTOR DRIVE状態58の一つにあり、かつREGEN (ENGINE OFF) 52で表される過渡条件を満足している場合には、VSC 40はREGEN LOW VEL状態46へ移行することになる。この状態で、切断クラッチ24は開いたままであり、エンジン20をモーター/発電機22及び動力伝達ユニット28から分離された状態に保つ。要約すると、VSC 40が最初に回生制動モードに入る場合に、エンジンが切断クラッチ24により駆動系へ接続されていれば、回生制動モードに入るとき(当初)、接続されたままである。 【0023】REGEN HIGH VEL状態44では、ドライバーの要求の変化DRIVER DEMAND = DRIVE 54により要求されるならば、VSC 40は、エンジン20に適切に燃料供給し、そしてモーター/発電機22への回生制動トルク命令を無くすことにより、ENGINE DRIVE状態48へ戻ることができる。これは、切断クラッチ24が既に閉じられていて、エンジン20を駆動系へ接続した状態に維持しているので、容易に行なうことが出来る。 【0024】REGEN HIGH VEL状態44からREGEN LOW VEL状態46への移行は、車速とモーター/発電機22の状態に基く。移行(TRANSITION)56は、モーター/発電機22が故障状態(エンジンを再始動するためにモーター/発電機を用いることが出来ない)にないことが確認された状態で、車速が校正可能な値未満に下がると、許容される。移行(TRANSITION)56のための方法には、ドライバーが駆動系へのトルク要求を変化させる可能性を表示するものとして、車両のブレーキ・ペダルの圧力又は位置を、組込むことにより、より洗練されたものとなる。 【0025】この方法はまた、MOTOR DRIVE状態58との間の移行も考慮する。車両がMOTOR DRIVE状態58にあるとき(つまり、エンジン20が接続されていない、つまり動作していないとき)、直接入ることが出来るのはREGEN LOW VELモード46だけである。REGEN LOW VEL状態46では、ドライバーが、車輪への比較的低いレベルの正トルクを要求している場合(DRIVER DEMAND = DRIVE (LOW POWER) 60)に、MOTOR DRIVE状態58へ移行することが出来る。車輪へのトルク要求が高いレベルの場合(DRIVER DEMAND = DRIVE (HIGH POWER) 62)、移行条件DRIVER DEMAND = DRIVE 64を満足していることを確認して、システムは、ENGINE START状態42を開始し、そしてENGINE DRIVE状態48へ移行することになる。何れの場合にも、REGEN LOW VEL状態46からREGEN HIGH VEL状態44への直接の移行が、最初にエンジン20を始動することなしに許容されることはない。VSC 40がENGINE START状態42にあるときにドライバーの要求が変化した場合には、REGEN (ENGINE ON) 66からREGEN HIGH VEL状態44への移行は、ENGINE START状態42が完了してから、許容されることになる。 【0026】駆動源(モーター/発電機22)から利用可能な制動トルク(減速力)の総量は、校正可能なテーブルに記され、現在の変速比、車速、ブレーキ圧、モーター/発電機22の性能及びモーター/発電機22の速度を含む複数の因子に応じたものとなる。それぞれのレベルは、減速中(制動中又は惰性走行中)の性能を目標に到達させるために、校正される。REGEN HIGH VEL状態44(切断クラッチ24が締結されている)において、モーター/発電機22に命令される駆動源の制動トルクのレベルは、エンジン20の摩擦損失とポンプ損失による負の駆動源トルクの量だけ、減少させられなければならない。すなわち、(mot#cmd = (tot - (engここで、(mot#cmdはモーター/発電機22に命令される回生制動トルク、(totは校正されたトルク(現在の車両運転状態に応じて利用可能な総量)、そして(engはエンジンの摩擦及びポンプ損失のトルクである。 【0027】REGEN LOW VEL状態46において、出力命令はより複雑である。最初にその状態に入るとき、切断クラッチ24はまだ締結されており、それでエンジン20が摩擦及びポンプ損失のトルクから未だ負のトルクを駆動系へ供給している。この状態の中で、切断クラッチ24が開く様に命令され、モーター/発電機22と動力伝達ユニット28(駆動系)への負のトルクを減少させる。駆動系の動揺が感じられるのを避けるために、エンジン20の負のトルクのこの減少は、移行中であっても、モーター/発電機22からの回生制動トルクの等しい大きさの増大に代えられる。これは、エンジン20から切断クラッチ24を介して伝えられるトルクの予想減少量に従い、モーター/発電機22に命令される負のトルクを増大させることにより、なされる。 【0028】エンジン20からのトルク減少量を推定する方法は、いくつかある。方法の一つは、クラッチ板の相対位置を用いるものである。この方法に関してのモーター/発電機22のトルク命令についての数式は、以下のとおりである。 (mot#cmd = (tot - ((xc)(engここで、((xc)は切断クラッチ24の完全締結状態に対する割合であり、以下のとおり与えられる。 ((xc) = 1 - (xc - xfc) / (xfo - xfc)ここで、xcは切断クラッチ板の位置、xfcはクラッチ板の完全締結位置、そしてxfoはクラッチ板の完全切断位置である。上記式において、((xc)はxcの線形関数である。一般的に言って、別の構成においては、他のより一般的な非線形関数が、クラッチ板位置とクラッチを介して伝達されるトルク割合との関係を、より良く表すということも考えられる。上記アルゴリズムは、パワートレインに伝わるエンジンの摩擦及びポンプ損失トルクを判定するために、クラッチ板位置を用いるものであるが、別のアルゴリズムが、この値を判定するために、他の手法を用いることも可能である。別の選択肢としてはまず、クラッチ24の締結圧を用いるものが考えられる。クラッチ締結中、クラッチを通るトルクの量は、この値の関数である。言い換えると、(cl = f(pcl)である。この場合において、モーター/発電機22のトルク命令は、以下の式に従い計算されることになる。 (mot#cmd = (tot - (clここで、(clはシリンダー圧力により計測される切断クラッチ24からの信号である。 【0029】 【発明の効果】以上述べた様に本発明によれば、駆動系へのトルク供給がモーターからエンジンへ滑らかに移行され、ドライバーへのいかなる動揺も回避することが出来る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】590002987 【氏名又は名称】フォード・モーター・カンパニー
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| 【出願日】 |
平成13年11月2日(2001.11.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077931 【弁理士】 【氏名又は名称】前田 弘 (外7名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−218602(P2002−218602A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月2日(2002.8.2) |
| 【出願番号】 |
特願2001−337560(P2001−337560) |
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