| 【発明の名称】 |
ハイブリッド型車両 |
| 【発明者】 |
【氏名】山口 幸蔵
【氏名】久田 秀樹
【氏名】青木 一男
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| 【要約】 |
【課題】ハイブリッド型車両を発進させようとしたときに、運転者が違和感を感じることがないようにする。
【解決手段】エンジン11と、発電機モータ16と、駆動モータ25と、前記エンジン11、発電機モータ16及び駆動モータ25と機械的に連結された駆動輪37と、エンジン11の回転を停止させる停止手段と、ハイブリッド型車両を発進させる際に、前記停止手段による反力を利用して、駆動モータ25による駆動力では不足する分を発電機モータ16による駆動力によって補う発電機モータ制御処理手段とを有する。該発電機モータ制御処理手段は、要求トルクの変化率と、前記駆動モータ25にあらかじめ設定された駆動モータトルクの変化率の制限値との差に対応させて発電機モータトルクを発生させる。車両トルクの変化率と要求トルクの変化率とを一致させることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンと、エンジントルクの少なくとも一部が伝達されて発電を行い、かつ、エンジン回転速度を制御するための発電機モータと、駆動モータと、前記エンジン、発電機モータ及び駆動モータと機械的に連結された駆動輪と、前記エンジンの回転を停止させる停止手段と、ハイブリッド型車両を発進させる際に、前記停止手段による反力を利用して、駆動モータによる駆動力では不足する分を発電機モータによる駆動力によって補う発電機モータ制御処理手段とを有するとともに、該発電機モータ制御処理手段は、要求トルクの変化率と、前記駆動モータにあらかじめ設定された駆動モータトルクの変化率の制限値との差に対応させて発電機モータトルクを発生させることを特徴とするハイブリッド型車両。 【請求項2】 前記発電機モータ制御処理手段は、アクセル開度の変化率に対応する要求トルクの変化率と前記駆動モータトルクの最大の変化率との差に対応させて発電機モータトルクを発生させる請求項1に記載のハイブリッド型車両。 【請求項3】 前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクが駆動モータトルクより大きくなるタイミングで発電機モータトルクを発生させる請求項2に記載のハイブリッド型車両。 【請求項4】 前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクの変化率が前記駆動モータトルクの最大の変化率より小さい場合、駆動モータトルクを要求トルクの変化率に相当する変化率で変化させ、駆動モータトルクが最大トルクに到達した後、発電機モータトルクを発生させる請求項2又は3に記載のハイブリッド型車両。 【請求項5】 前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクの変化率が前記駆動モータトルクの最大の変化率より小さい場合、要求トルクが最大の駆動モータトルクより大きくなったときに、要求トルクと最大の駆動モータトルクとの差だけ発電機モータトルクを発生させる請求項4に記載のハイブリッド型車両。 【請求項6】 前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクの変化率が前記駆動モータトルクの最大の変化率より大きい場合、発電機モータトルクを最大の変化率で発生させる請求項4に記載のハイブリッド型車両。 【請求項7】 前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクの変化率が駆動モータトルクの最大の変化率より大きい場合、駆動モータトルクを前記最大の変化率で変化させるとともに、発電機モータトルクを前記駆動モータトルクと同じタイミングで発生させる請求項2又は3に記載のハイブリッド型車両。 【請求項8】 前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクと駆動モータトルクとの差の変化率が前記発電機モータトルクの最大の変化率より小さい場合、前記要求トルクと前記駆動モータトルクとの差だけ発電機モータトルクを発生させる請求項7に記載のハイブリッド型車両。 【請求項9】 前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクと駆動モータトルクとの差の変化率が前記発電機モータトルクの最大の変化率より大きい場合、発電機モータトルクを最大の変化率で変化させる請求項7に記載のハイブリッド型車両。 【請求項10】 前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクの変化率が駆動モータトルクの最大の変化率より大きい場合、駆動モータトルクを前記最大の変化率で変化させ、駆動モータトルクが最大のトルクに到達した後、発電機モータトルクを発生させる請求項2に記載のハイブリッド型車両。 【請求項11】 前記発電機モータ制御処理手段は、前記アクセル開度の変化率に対応する要求トルクの変化率と、前記駆動モータの最大の効率を維持する駆動モータトルクの変化率との差に対応させて、発電機モータトルクを発生させる請求項2に記載のハイブリッド型車両。 【請求項12】 前記発電機モータ制御処理手段は、駆動モータの最大の効率が維持される変化率で駆動モータトルクを変化させるとともに、発電機モータトルクを駆動モータトルクと同じタイミングで発生させる請求項11に記載のハイブリッド型車両。 【請求項13】 前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクと駆動モータトルクとの差の変化率が、前記発電機モータトルクの最大の変化率より小さい場合、前記要求トルクと前記駆動モータトルクとの差だけ前記発電機モータトルクを発生させる請求項12に記載のハイブリッド型車両。 【請求項14】 前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクと駆動モータトルクとの差の変化率が、前記発電機モータトルクの最大の変化率より大きい場合、発電機モータトルクを最大の変化率で変化させる請求項12に記載のハイブリッド型車両。 【請求項15】 第1の歯車要素が前記発電機モータと、第2の歯車要素が前記駆動輪と、第3の歯車要素が前記エンジンと連結された差動歯車装置、及び前記第3の歯車要素とケーシングとの間に、前記停止手段としてワンウェイクラッチが配設される請求項1〜14のいずれか1項に記載のハイブリッド型車両。 【請求項16】 前記発電機モータ制御処理手段は、発電機モータトルク指令値の立上げを緩くする発電機モータトルク立上なまし処理手段を備える請求項15に記載のハイブリッド型車両。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリッド型車両に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、スプリット式のハイブリッド型車両においては、サンギヤ、リングギヤ及びキャリヤを備えたプラネタリギヤユニットを有し、前記キャリヤとエンジンとを連結し、リングギヤと駆動輪とを連結し、サンギヤと発電機モータとを連結し、前記リングギヤ及び駆動モータから出力された回転を駆動輪に伝達して駆動力を発生させるようにしている。 【0003】前記ハイブリッド型車両においては、発電機モータのトルク、すなわち、発電機モータトルクの反力を、エンジンの出力軸とケーシングとの間に配設されたワンウェイクラッチによって受けることによって、駆動モータによる駆動力では不足する分を発電機モータによる駆動力によって補うようになっている(特開平8−295140号公報参照)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来のハイブリッド型車両においては、前記発電機モータトルクの最大の変化率、及び駆動モータのトルク、すなわち、駆動モータトルクの最大の変化率はいずれも発電機モータ及び駆動モータの特性によって異なるとともに、駆動モータには、駆動モータトルクを制限するために駆動モータ出力可能トルクが設定されているので、運転者がアルセルペダルを踏み込んでハイブリッド型車両を発進させようとしたとき、発電機モータトルクに駆動モータトルクを加算することによって得られる車両トルクの変化率と、ハイブリッド型車両を発進させるときに必要になる要求トルクの変換率とを一致させることが困難であり、運転者は違和感を感じてしまう。 【0005】本発明は、前記従来のハイブリッド型車両の問題点を解決して、発進させようとしたときに、運転者が違和感を感じることがないハイブリッド型車両を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】そのために、本発明のハイブリッド型車両においては、エンジンと、エンジントルクの少なくとも一部が伝達されて発電を行い、かつ、エンジン回転速度を制御するための発電機モータと、駆動モータと、前記エンジン、発電機モータ及び駆動モータと機械的に連結された駆動輪と、エンジンの回転を停止させる停止手段と、ハイブリッド型車両を発進させる際に、前記停止手段による反力を利用して、駆動モータによる駆動力では不足する分を発電機モータによる駆動力によって補う発電機モータ制御処理手段とを有する。 【0007】そして、該発電機モータ制御処理手段は、要求トルクの変化率と、前記駆動モータにあらかじめ設定された駆動モータトルクの変化率の制限値との差に対応させて発電機モータトルクを発生させる。 【0008】本発明の他のハイブリッド型車両においては、さらに、前記発電機モータ制御処理手段は、アクセル開度の変化率に対応する要求トルクの変化率と前記駆動モータトルクの最大の変化率との差に対応させて発電機モータトルクを発生させる。 【0009】本発明の更に他のハイブリッド型車両においては、さらに、前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクが駆動モータトルクより大きくなるタイミングで発電機モータトルクを発生させる。 【0010】本発明の更に他のハイブリッド型車両においては、さらに、前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクの変化率が前記駆動モータトルクの最大の変化率より小さい場合、駆動モータトルクを要求トルクの変化率に相当する変化率で変化させ、駆動モータトルクが最大トルクに到達した後、発電機モータトルクを発生させる。 【0011】本発明の更に他のハイブリッド型車両においては、さらに、前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクの変化率が前記駆動モータトルクの最大の変化率より小さい場合、要求トルクが最大の駆動モータトルクより大きくなったときに、要求トルクと最大の駆動モータトルクとの差だけ発電機モータトルクを発生させる。 【0012】本発明の更に他のハイブリッド型車両においては、さらに、前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクの変化率が前記駆動モータトルクの最大の変化率より大きい場合、発電機モータトルクを最大の変化率で発生させる。 【0013】本発明の更に他のハイブリッド型車両においては、さらに、前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクの変化率が駆動モータトルクの最大の変化率より大きい場合、駆動モータトルクを前記最大の変化率で変化させるとともに、発電機モータトルクを前記駆動モータトルクと同じタイミングで発生させる。 【0014】本発明の更に他のハイブリッド型車両においては、さらに、前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクと駆動モータトルクとの差の変化率が前記発電機モータトルクの最大の変化率より小さい場合、前記要求トルクと前記駆動モータトルクとの差だけ発電機モータトルクを発生させる。 【0015】本発明の更に他のハイブリッド型車両においては、さらに、前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクと駆動モータトルクとの差の変化率が前記発電機モータトルクの最大の変化率より大きい場合、発電機モータトルクを最大の変化率で変化させる。 【0016】本発明の更に他のハイブリッド型車両においては、さらに、前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクの変化率が駆動モータトルクの最大の変化率より大きい場合、駆動モータトルクを前記最大の変化率で変化させ、駆動モータトルクが最大のトルクに到達した後、発電機モータトルクを発生させる。 【0017】本発明の更に他のハイブリッド型車両においては、さらに、前記発電機モータ制御処理手段は、前記アクセル開度の変化率に対応する要求トルクの変化率と、前記駆動モータの最大の効率を維持する駆動モータトルクの変化率との差に対応させて、発電機モータトルクを発生させる。 【0018】本発明の更に他のハイブリッド型車両においては、さらに、前記発電機モータ制御処理手段は、駆動モータの最大の効率が維持される変化率で駆動モータトルクを変化させるとともに、発電機モータトルクを駆動モータトルクと同じタイミングで発生させる。 【0019】本発明の更に他のハイブリッド型車両においては、さらに、前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクと駆動モータトルクとの差の変化率が、前記発電機モータトルクの最大の変化率より小さい場合、前記要求トルクと前記駆動モータトルクとの差だけ前記発電機モータトルクを発生させる。 【0020】本発明の更に他のハイブリッド型車両においては、さらに、前記発電機モータ制御処理手段は、前記要求トルクと駆動モータトルクとの差の変化率が、前記発電機モータトルクの最大の変化率より大きい場合、発電機モータトルクを最大の変化率で変化させる。 【0021】本発明の更に他のハイブリッド型車両においては、さらに、第1の歯車要素が前記発電機モータと、第2の歯車要素が前記駆動輪と、第3の歯車要素が前記エンジンと連結された差動歯車装置、及び前記第3の歯車要素とケーシングとの間に、前記停止手段としてワンウェイクラッチが配設される。 【0022】本発明の更に他のハイブリッド型車両においては、さらに、前記発電機モータ制御処理手段は、発電機モータトルク指令値の立上げを緩くする発電機モータトルク立上なまし処理手段を備える。 【0023】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。 【0024】図1は本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車両の機能ブロック図である。 【0025】図において、11はエンジン、16はエンジントルクの少なくとも一部が伝達されて発電を行い、かつ、エンジン回転速度を制御するための発電機モータ、25は駆動モータ、37は前記エンジン11、発電機モータ16及び駆動モータ25と機械的に連結された駆動輪、Fはエンジン11の回転を停止させる停止手段としてのワンウェイクラッチ、47はハイブリッド型車両を発進させる際に、前記ワンウェイクラッチFによる反力を利用して、駆動モータ25による駆動力では不足する分を発電機モータ16による駆動力によって補う発電機モータ制御処理手段としての発電機モータ制御装置であり、該発電機モータ制御装置47は、要求トルクの変化率と、前記駆動モータ25にあらかじめ設定された駆動モータトルクの変化率の制限値との差に対応させて発電機モータトルクを発生させる。 【0026】図2は本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車両の概念図、図3は本発明の実施の形態におけるプラネタリギヤユニットの作動説明図ある。 【0027】図において、11は第1の軸線上に配設されたエンジン(E/G)、12は前記第1の軸線上に配設され、前記エンジン11を駆動することによって発生させられた回転を出力する出力軸、13は前記第1の軸線上に配設され、前記出力軸12を介して入力された回転に対して変速を行う差動歯車装置としてのプラネタリギヤユニット、14は前記第1の軸線上に配設され、前記プラネタリギヤユニット13における変速後の回転が出力される出力軸、15は該出力軸14に固定された出力ギヤとしての第1のカウンタドライブギヤ、16は前記第1の軸線上に配設され、同様に前記第1の軸線上に配設された伝達軸17を介して前記プラネタリギヤユニット13と連結され、更にエンジン11と機械的に連結された第1の電動機としての発電機モータ(G)である。該発電機モータ16は、エンジン11のトルク、すなわち、エンジントルクTEの少なくとも一部が伝達されて発電を行い、かつ、エンジン回転速度を制御するために配設される。 【0028】前記出力軸14はスリーブ形状を有し、前記出力軸12を包囲して配設される。また、前記第1のカウンタドライブギヤ15はプラネタリギヤユニット13よりエンジン11側に配設される。 【0029】そして、前記プラネタリギヤユニット13は、第1の歯車要素としてのサンギヤS、該サンギヤSと噛(し)合するピニオンP、該ピニオンPと噛合する第2の歯車要素としてのリングギヤR、及び前記ピニオンPを回転自在に支持する第3の歯車要素としてのキャリヤCRから成り、前記サンギヤSは前記伝達軸17を介して発電機モータ16と、リングギヤRは出力軸14及び所定のギヤ列を介して駆動輪37と、キャリヤCRは出力軸12を介してエンジン11と連結される。前記駆動輪37は、エンジン11、発電機モータ16及び駆動モータ25と機械的に連結される。 【0030】また、前記キャリヤCRと駆動装置のケーシング10との間に停止手段としてのワンウェイクラッチFが配設され、該ワンウェイクラッチFは、エンジン11から正方向の回転がキャリヤCRに伝達されたときにフリーになり、発電機モータ16又は駆動モータ25から逆方向の回転がキャリヤCRに伝達されたときにロックされ、エンジン11の回転を停止させ、逆方向の回転がエンジン11に伝達されないようにする。したがって、エンジン11の駆動を停止させた状態で発電機モータ16を駆動すると、前記ワンウェイクラッチFによって、発電機モータ16から伝達されるトルクに対して反力が与えられる。なお、ワンウェイクラッチFに代えて、前記キャリヤCRとケーシング10との間に停止手段としての図示されないブレーキを配設することもできる。 【0031】さらに、前記発電機モータ16は、前記伝達軸17に固定され、回転自在に配設されたロータ21、該ロータ21の周囲に配設されたステータ22、及び該ステータ22に巻装されたコイル23から成る。前記発電機モータ16は、伝達軸17を介して伝達される回転によって電力を発生させる。前記コイル23は、図示されないバッテリに接続され、該バッテリに直流電流を供給する。前記ロータ21と前記ケーシング10との間にブレーキBが配設され、該ブレーキBを係合させることによってロータ21を固定し、発電機モータ16の回転を停止させることができる。 【0032】また、25は前記第1の軸線と平行な第2の軸線上に配設され、前記発電機モータ16と互いに機械的に連結された第2の電動機としての駆動モータ(M)、26は前記第2の軸線上に配設され、前記駆動モータ25の回転が出力される出力軸、27は該出力軸26に固定された出力ギヤとしての第2のカウンタドライブギヤである。前記駆動モータ25は、前記出力軸26に固定され、回転自在に配設されたロータ40、該ロータ40の周囲に配設されたステータ41、及び該ステータ41に巻装されたコイル42から成る。 【0033】前記駆動モータ25は、コイル42に供給される電流によって駆動モータトルクTMを発生させる。そのために、前記コイル42は前記バッテリに接続され、該バッテリからの直流電流が交流電流に変換されて供給されるようになっている。なお、前記発電機モータ16及び駆動モータ25と駆動輪37とは機械的に連結される。 【0034】そして、前記駆動輪37をエンジン11の回転と同じ方向に回転させるために、前記第1、第2の軸線と平行な第3の軸線上にカウンタシャフト30が配設され、該カウンタシャフト30に、第1のカウンタドリブンギヤ31、及び該第1のカウンタドリブンギヤ31より歯数が多い第2のカウンタドリブンギヤ32が固定される。また、前記第1のカウンタドリブンギヤ31と前記第1のカウンタドライブギヤ15とが、また、前記第2のカウンタドリブンギヤ32と前記第2のカウンタドライブギヤ27とが噛合させられ、前記第1のカウンタドライブギヤ15の回転が反転されて第1のカウンタドリブンギヤ31に、前記第2のカウンタドライブギヤ27の回転が反転されて第2のカウンタドリブンギヤ32に伝達されるようになっている。 【0035】さらに、前記カウンタシャフト30には前記第1のカウンタドリブンギヤ31より歯数が少ないデフピニオンギヤ33が固定される。 【0036】そして、前記第1〜第3の軸線と平行な第4の軸線上にディファレンシャル装置36が配設され、該ディファレンシャル装置36のデフリングギヤ35と前記デフピニオンギヤ33とが噛合させられる。したがって、デフリングギヤ35に伝達された回転が前記ディファレンシャル装置36によって分配され、駆動輪37に伝達される。なお、38は発電機モータ16の回転速度を表す発電機モータ回転速度NGを検出する発電機モータ回転速度センサ、39は駆動モータ25の回転速度を表す駆動モータ回転速度NMを検出する駆動モータ回転速度センサである。 【0037】このように、エンジン11によって発生させられた回転を第1のカウンタドリブンギヤ31に伝達することができるだけでなく、駆動モータ25によって発生させられた回転を第2のカウンタドリブンギヤ32に伝達することができるので、エンジン11及び駆動モータ25を駆動することによってハイブリッド型車両を走行させることができる。 【0038】ところで、プラネタリギヤユニット13においては、図3に示されるように、キャリヤCRがエンジン11と、サンギヤSが発電機モータ16と、リングギヤRが出力軸14を介して前記駆動輪37とそれぞれ連結されるので、リングギヤRの回転速度と出力軸14の回転速度、すなわち、出力回転速度NOとが等しく、キャリヤCRの回転速度とエンジン11の回転速度、すなわち、エンジン回転速度NEとが等しく、サンギヤSの回転速度と発電機モータ16の回転速度、すなわち、発電機モータ回転速度NGとが等しくなる。そして、リングギヤRの歯数がサンギヤSの歯数のρ倍(本実施の形態においては2倍)にされるので、(ρ+1)・NE=1・NG+ρ・NOの関係が成立する。 【0039】また、エンジントルクTE、出力トルクTO及び発電機モータトルクTGは、TE:TO:TG=(ρ+1):ρ:1の関係になり、互いに反力を受け合う。 【0040】次に、前記構成のハイブリッド型車両の制御装置について説明する。 【0041】図4は本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車両の制御装置を示すブロック図である。 【0042】図において、11はエンジン、16は発電機モータ、25は駆動モータ、43はバッテリである。46は前記エンジン11の制御を行うエンジン制御処理手段としてのエンジン制御装置であり、該エンジン制御装置46は、エンジン回転速度センサ71によって検出されたエンジン回転速度NEを読み込み、スロットル開度θ等の指示信号をエンジン11に送る。47は前記発電機モータ16の制御を行う発電機モータ制御処理手段としての発電機モータ制御装置であり、該発電機モータ制御装置47は発電機モータ16に電流指令値IGを送る。49は前記駆動モータ25の制御を行う駆動モータ制御処理手段としての駆動モータ制御装置であり、該駆動モータ制御装置49は駆動モータ25に電流指令値IMを送る。 【0043】また、51は、図示されないCPU、記録装置等から成り、ハイブリッド型車両の全体の制御を行う車両制御装置、44は前記バッテリ43の状態としてのバッテリ残量SOCを検出するバッテリ残量検出装置、52はアクセルペダル、53は車速Vを検出する車速センサ、55は前記アクセルペダル52の踏込量、すなわち、アクセル開度αを検出するアクセル操作検出手段としてのアクセルスイッチ、61はブレーキペダル、62は該ブレーキペダル61の踏込量βを検出するブレーキ操作検出手段としてのブレーキスイッチ、38は発電機モータ回転速度NGを検出する発電機モータ回転速度センサ、39は駆動モータ回転速度NMを検出する駆動モータ回転速度センサ、72は前記バッテリ43の状態としてのバッテリ電圧VBを検出するバッテリ電圧センサである。なお、バッテリ残量検出装置44及びバッテリ電圧センサ72によってバッテリ状態検出手段が構成される。 【0044】前記車両制御装置51は、前記エンジン制御装置46にエンジン制御信号を送ってエンジン11の駆動・停止を設定したり、エンジン制御装置46にエンジン回転速度NEの目標値、すなわち、目標エンジン回転速度NE* を設定したり、前記発電機モータ制御装置47に発電機モータ回転速度NGの目標値、すなわち、目標発電機モータ回転速度NG* 、及び発電機モータトルクTGの目標値、すなわち、目標発電機モータトルクTG* を設定したり、前記駆動モータ制御装置49に駆動モータトルクTMの目標値、すなわち、目標駆動モータトルクTM*及び駆動モータトルク補正値δTMを設定したりする。 【0045】次に、前記構成のハイブリッド型車両の動作について説明する。 【0046】図5は本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車両の動作を示すフローチャート、図6は本発明の実施の形態における第1の車両駆動力マップを示す図、図7は本発明の実施の形態における第2の車両駆動力マップを示す図、図8は本発明の実施の形態におけるエンジン目標運転状態マップを示す図、図9は本発明の実施の形態における発電機モータトルク立上なまし処理の手法を説明する第1のタイムチャート、図10は本発明の実施の形態における発電機モータトルク立上なまし処理の手法を説明する第2のタイムチャートである。なお、図6及び7において、横軸に車速Vを、縦軸に車両駆動力Qを、図8において、横軸にエンジン回転速度NEを、縦軸にエンジントルクTEを採ってある。 【0047】まず、車両制御装置51(図4)の図示されない目標出力トルク算出処理手段は、目標出力トルク算出処理を行い、車速センサ53によって検出された車速V、アクセルスイッチ55によって検出されたアクセル開度α、及びブレーキスイッチ62によって検出されたブレーキペダル61の踏込量βを読み込み、アクセルペダル52が踏み込まれた場合、図6に示される第1の車両駆動力マップを参照し、ブレーキペダル61が踏み込まれた場合、図7に示される第2の車両駆動力マップを参照して、車速V、アクセル開度α及び踏込量βに対応させてあらかじめ設定された、ハイブリッド型車両を走行させるのに必要な車両駆動力Qを算出し、算出された車両駆動力Qに駆動輪37(図2)のタイヤの半径rを乗算することによってハイブリッド型車両を走行させるのに必要なトルク、すなわち、要求トルクTwを算出し、更に該要求トルクTwに基づいて目標出力トルクTO* を算出する。なお、算出された目標出力トルクTO* は、前記車両駆動力Q、及び出力軸14から駆動輪37までのトルク伝達系におけるギヤ比に基づいて算出される。 【0048】次に、前記車両制御装置51は、前記目標出力トルクTO* と、駆動モータトルクTMを制限するためにあらかじめ設定された最大の変化率、すなわち、変化率の制限値を表す駆動モータ出力可能トルクTMaとを比較し、目標出力トルクTO* が駆動モータ出力可能トルクTMa以下である場合、駆動モータ25を駆動するだけでハイブリッド型車両を発進させることができると判断し、第1の発進モードでハイブリッド型車両を発進させ、目標出力トルクTO* が駆動モータ出力可能トルクTMaより大きい場合、駆動モータ25を駆動するだけではハイブリッド型車両を発進させることができないと判断し、第2の発進モードでハイブリッド型車両を発進させる。 【0049】そして、前記第1の発進モードにおいて、前記車両制御装置51の図示されないエンジン目標運転状態設定処理手段は、エンジン目標運転状態設定処理を行い、図8のエンジン目標運転状態マップを参照し、エンジン運転ポイントのうちの効率が良いエンジン運転ポイント(図において太線で表される。)をエンジン目標運転状態として設定し、該エンジン目標運転状態におけるエンジン回転速度NEを目標エンジン回転速度NE* として算出し、エンジン制御装置46に送る。 【0050】そして、前記車両制御装置51の図示されない目標発電機モータ回転速度設定処理手段は、目標発電機モータ回転速度設定処理を行い、目標発電機モータ回転速度NG* を算出する。そのために、目標発電機モータ回転速度設定処理手段は、車速Vを読み込み、該車速V及びプラネタリギヤユニット13から駆動輪37までのギヤ比GOに基づいて、次の式によって出力回転速度NOを算出する。 【0051】NO=V・GO次に、目標発電機モータ回転速度設定処理手段は、前記目標エンジン回転速度NE* 及び出力回転速度NOに基づいて、次の式によって目標発電機モータ回転速度NG* を算出し、設定して、発電機モータ制御装置47に送る。 【0052】 NG* =NO−(NO−NE* )・(1+ρ)/ρところで、前述されたように、エンジントルクTE、出力トルクTO及び発電機モータトルクTGは互いに反力を受け合うので、前記発電機モータ16が駆動されるのに伴って、発電機モータトルクTGがリングギヤトルクTRに変換されてリングギヤRから出力される。したがって、前記目標発電機モータ回転速度NG* で発電機モータ16が駆動されるのに伴って、前記リングギヤトルクTRが変動し、変動したリングギヤトルクTRが駆動輪37に伝達されると、ハイブリッド型車両の走行フィーリングが低下してしまう。そこで、リングギヤトルクTRの変動分だけ駆動モータトルクTMを補正し、駆動モータトルク補正値δTMを駆動モータ制御装置49に送るようにしている。 【0053】そのために、前記発電機モータ制御装置47は、車両制御装置51を介して発電機モータ回転速度NGを読み込み、図示されない発電機モータトルクマップを参照し、発電機モータ回転速度NG及びバッテリ電圧VBに対応する発電機モータトルクTGを算出し、算出された発電機モータトルクTGを車両制御装置51に送る。 【0054】そして、該車両制御装置51の図示されない駆動モータトルク補正値算出処理手段は、駆動モータトルク補正値算出処理を行い、前記発電機モータ制御装置47から送られた発電機モータトルクTG、及びサンギヤSの歯数に対する第2のカウンタドライブギヤ27の歯数の比、すなわち、発電機モータ16と駆動モータ25との間のギヤ比γ1に基づいて駆動モータトルク補正値δTMを算出する。 【0055】この場合、該駆動モータトルク補正値δTMは次のように算出される。すなわち、発電機モータ16のイナーシャをInGとし、発電機モータ16の角加速度(回転変化率)をαGとしたとき、サンギヤSに加わるサンギヤトルクTSは、TS=TG+InG・αGになる。なお、前記角加速度αGは極めて小さいので、サンギヤトルクTSと発電機モータトルクTGとを近似して、TS=TGとすることができる。そして、リングギヤRの歯数がサンギヤSの歯数のρ倍であるとすると、リングギヤトルクTRは、サンギヤトルクTSのρ倍であるので、TR=ρ・TS=ρ・TGになる。 【0056】このように、発電機モータトルクTGからリングギヤトルクTRを算出することができる。そして、カウンタギヤ比、すなわち、第2のカウンタドリブンギヤ32の歯数に対する第2のカウンタドライブギヤ27の歯数の比をiとすると、駆動モータトルク補正値δTMは、δTM=ρ・TS・i=ρ・TG・iになる。なお、前記ギヤ比γ1は、γ1=ρ・iであるので、駆動モータトルク補正値δTMは、δTM=γ1・TGになる。 【0057】続いて、前記車両制御装置51の図示されない目標駆動モータトルク設定処理手段は、目標駆動モータトルク設定処理を行い、図示されない目標駆動モータトルクマップを参照し、アクセル開度α及び車速Vに対応する目標駆動モータトルクTM* を算出し、該目標駆動モータトルクTM* を駆動モータ制御装置49に送る。 【0058】次に、エンジン制御装置46、発電機モータ制御装置47及び駆動モータ制御装置49は、それぞれエンジン11、発電機モータ16及び駆動モータ25を駆動する。 【0059】すなわち、エンジン制御装置46は、図示されないスロットル開度マップを参照し、前記目標エンジン回転速度NE* に対応するスロットル開度θを読み出し、エンジン11に送り、エンジン11を駆動する。 【0060】また、前記発電機モータ制御装置47の電流指令値発生処理手段は、電流指令値発生処理を行い、車両制御装置51から目標発電機モータ回転速度NG* が送られてくると、発電機回転速度NGと前記目標発電機モータ回転速度NG* との偏差ΔNGが0になるように電流指令値IGを発生させ、該電流指令値IGを発電機モータ16に送り、発電機モータ16を駆動して回転速度制御を行う。 【0061】また、前記駆動モータ制御装置49の図示されない駆動モータトルク指令値算出手段は、車両制御装置51から目標駆動モータトルクTM* 及び駆動モータトルク補正値δTMが送られてくると、前記目標駆動モータトルクTM* から駆動モータトルク補正値δTMを減算して駆動モータトルク指令値STM*STM* =TM* −δTMを算出する。 【0062】続いて、駆動モータ制御装置49の図示されない電流指令値発生処理手段は、電流指令値発生処理を行い、前記駆動モータトルクTMと前記駆動モータトルク指令値STM* との偏差ΔTMが0になるように、電流指令値IMを発生させ、該電流指令値IMを駆動モータ25に送り、駆動モータ25を駆動する。 【0063】次に、第2の発進モードにおいて、前記車両制御装置51の図示されない目標発電機モータトルク設定処理手段は、目標発電機モータトルク設定処理を行い、前記目標出力トルクTO* に基づいて、目標発電機モータトルクTG* を算出し、設定して発電機モータ制御装置47に送る。 【0064】そして、前記発電機モータ制御装置47の図示されない発電機モータトルク指令値算出処理手段は、発電機モータトルク指令値算出処理を行い、車両制御装置51から目標発電機モータトルクTG* が送られてくると、該目標発電機モータトルクTG* に基づいて発電機モータトルク指令値STG* を算出する。 【0065】ところで、第2の発進モードにおいては、駆動モータ25を主として駆動し、前記ワンウェイクラッチFによる反力を利用して、駆動モータ25による駆動力QMでは不足する分を発電機モータ16による駆動力QGによって補うようになっている。この場合、駆動モータ25を駆動することによってリングギヤRが正方向に回転させられ、キャリヤCRもわずかに正方向に空回りさせられるが、発電機モータ16を急激に駆動すると、サンギヤSが逆方向に急激に回転させられ、それに伴って、キャリヤCRに逆方向の回転が伝達される。このとき、キャリヤCRの逆方向の回転がワンウェイクラッチFによって阻止され、エンジン11の回転が停止させられるが、ワンウェイクラッチFにその分大きい衝撃が加わってしまう。その結果、ワンウェイクラッチFの耐久性が低くなってしまう。 【0066】なお、ワンウェイクラッチFに代えてブレーキが配設されている場合、同様に、該ブレーキに大きい衝撃が加わり、ブレーキの耐久性が低くなってしまう。 【0067】そこで、前記発電機モータ制御装置47の図示されない発電機モータトルク立上なまし処理手段は、発電機モータトルク立上なまし処理を行い、発電機モータトルク指令値STG* の立上げを緩くする。 【0068】この場合、前記発電機モータトルク立上なまし処理手段は、図9に示されるように、発電機モータトルク指令値STG* の変化率ΔSTG* を、領域Aにおいて一定の傾きで大きくし、領域Bにおいて一定の値にする。その結果、なまし後の発電機モータトルク指令値STG* Fは、図10に示されるように、領域Aにおいて緩やかに立ち上がり、領域Bにおいて一定の傾きで大きくなる。このように、なまし後の発電機モータトルク指令値STG* Fによって発電機モータ16が駆動されることになるので、発電機モータ16を急激に駆動しても、ワンウェイクラッチFに大きい衝撃が加わることがなくなる。その結果、ワンウェイクラッチFに異音が発生するのを防止することができるだけでなく、ワンウェイクラッチFの耐久性を高くすることができる。 【0069】次に、前記目標駆動モータトルク設定処理手段は、目標駆動モータトルク設定処理を行い、前記目標駆動モータトルクマップを参照し、アクセル開度α及び車速Vに対応する目標駆動モータトルクTM* を算出し、該目標駆動モータトルクTM* を駆動モータ制御装置49に送る。 【0070】また、駆動モータトルク指令値算出処理手段は、駆動モータトルク指令値算出処理を行い、車両制御装置51から目標駆動モータトルクTM* が送られてくると、該目標駆動モータトルクTM* を駆動モータトルク指令値STM* として算出する。そして、前記駆動モータ制御装置49の図示されない駆動モータトルク立上なまし処理手段は、駆動モータトルク立上なまし処理を行い、駆動モータトルク指令値STM* の立上げを緩くする。したがって、なまし後の駆動モータトルク指令値STM* Fによって駆動モータ25が駆動されることになるので、ハイブリッド型車両の走行フィーリングを向上させることができる。 【0071】続いて、発電機モータ制御装置47及び駆動モータ制御装置49は、それぞれ発電機モータ16及び駆動モータ25を駆動する。 【0072】ところで、第2の発進モードにおいては、駆動モータ25を主として駆動し、駆動モータ25による駆動力QMでは不足する分を発電機モータ16による駆動力QGによって補うようになっている。この場合、運転者がアクセルペダル52を踏み込むことによって目標出力トルクTO* が次第に大きくなるが、駆動モータトルクTMの最大の変化率が目標出力トルクTO* の変化率以上である場合、駆動モータトルクTMが駆動モータ出力可能トルクTMaに到達したときに前記発電機モータ16の駆動を開始すればよいが、駆動モータトルクTMの最大の変化率が目標出力トルクTO* の変化率より小さい場合、駆動モータ25の駆動を開始するタイミングで発電機モータ16の駆動を開始するのが好ましい。 【0073】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS1 目標出力トルクTO* を算出する。 ステップS2 目標出力トルクTO* が駆動モータ出力可能トルクTMa以下であるかどうかを判断する。目標出力トルクTO* が駆動モータ出力可能トルクTMa以下である場合はステップS3に、目標出力トルクTO* が駆動モータ出力可能トルクTMaより大きい場合はステップS7に進む。 ステップS3 エンジン目標運転状態設定処理を行う。 ステップS4 目標発電機モータ回転速度設定処理を行う。 ステップS5 目標駆動モータトルク設定処理を行う。 ステップS6 エンジン11、発電機モータ16及び駆動モータ25を駆動し、処理を終了する。 ステップS7 発電機モータトルク指令値STG* を算出する。 ステップS8 発電機モータトルク立上なまし処理を行う。 ステップS9 駆動モータトルク指令値STM* を算出する。 ステップS10 駆動モータトルク立上なまし処理を行う。 ステップS11 発電機モータ16及び駆動モータ25を駆動し、処理を終了する。 【0074】次に、発電機モータ16及び駆動モータ25の駆動パターンについて説明する。 【0075】図11は本発明の実施の形態における第1の駆動パターンを示すタイムチャート、図12は本発明の実施の形態における第2の駆動パターンを示すタイムチャート、図13は本発明の実施の形態における第3の駆動パターンを示すタイムチャート、図14は本発明の実施の形態における第4の駆動パターンを示すタイムチャート、図15は本発明の実施の形態における第5の駆動パターンを示すタイムチャート、図16は本発明の実施の形態における第1の駆動パターンに対して発電機モータトルク立上なまし処理を行った状態を示す図、図17は本発明の実施の形態における第4の駆動パターンに対して発電機モータトルク立上なまし処理を行った状態を示す図である。 【0076】図において、TGは発電機モータトルク、TMは駆動モータトルク、Twは要求トルク、THは発電機モータトルクTGと駆動モータトルクTMとを加算することによって得られる車両トルク、TMaは駆動モータ25(図4)によって発生させることが可能な最大の駆動モータトルクTMを表す駆動モータ出力可能トルク、TGaは発電機モータ16によって発生させることが可能な最大の発電機モータトルクTGを表すトルク変化率制限値としての発電機モータ出力可能トルクである。なお、前記要求トルクTwはアクセル開度αに対応して変化する。 【0077】また、前記駆動モータ出力可能トルクTMaは、各駆動モータ25に対応させてあらかじめ設定され、駆動モータトルクTMの変化率の制限値を表す。この場合、要求トルクTwの変化率ΔTwと駆動モータ出力可能トルクTMaとの差に対応させて発電機モータトルクTGが発生させられる。したがって、車両トルクTHの変化率ΔTHと、要求トルクTwの変化率ΔTwとを一致させることができるので、ハイブリッド型車両を発進させようとしたときに、運転者が違和感を感じることがなくなる。 【0078】図11及び16において、発電機モータ出力可能トルクTGaの最大の傾き、すなわち、変化率ΔTGa及び駆動モータ出力可能トルクTMaの最大の変化率ΔTMaは、要求トルクTwの変化率ΔTwより大きい。 【0079】そこで、前記駆動モータトルク指令値算出処理手段は、駆動モータトルク指令値STM* を算出し、タイミングt0で駆動モータトルクTMを要求トルクTwの変化率ΔTwに相当する変化率ΔTMで立ち上げ、タイミングt1で駆動モータトルクTMが駆動モータ出力可能トルクTMaに到達すると、駆動モータトルクTMを一定の値にする。 【0080】そして、前記発電機モータトルク指令値算出処理手段は、発電機モータトルク指令値STG* を算出し、タイミングt1で発電機モータトルクTGを立ち上げ、車両トルクTHと要求トルクTwとを等しくし、タイミングt2で要求トルクTwが一定の値になると、発電機モータトルクTGを一定の値にする。なお、車両トルクTHと要求トルクTwとを等しくするために、要求トルクTwと最大の駆動モータトルクTMとの差だけ発電機モータトルクTGが発生させられる。 【0081】また、図12において、駆動モータ出力可能トルクTMaの最大の変化率ΔTMaは、要求トルクTwの変化率ΔTwより大きく、要求トルクTwの変化率ΔTwは発電機モータ出力可能トルクTGaの最大の変化率ΔTGaより大きい。 【0082】そこで、前記駆動モータトルク指令値算出処理手段は、駆動モータトルク指令値STM* を算出し、タイミングt0で駆動モータトルクTMを要求トルクTwの変化率ΔTwに相当する変化率ΔTMで立ち上げ、タイミングt1で駆動モータトルクTMが駆動モータ出力可能トルクTMaに到達すると、駆動モータトルクTMを一定の値にする。 【0083】そして、前記発電機モータトルク指令値算出処理手段は、発電機モータトルク指令値STG* を算出し、タイミングt1で、発電機モータトルクTGを最大の変化率ΔTGaで立ち上げ、タイミングt2で車両トルクTHと要求トルクTwとが等しくなると、発電機モータトルクTGを一定の値にする。この場合、タイミングt1〜t2において、車両トルクTHは、要求トルクTwより小さくなり、十分な値にならない。 【0084】また、図13において、発電機モータ出力可能トルクTGaの最大の変化率ΔTGa及び駆動モータ出力可能トルクTMaの最大の変化率ΔTMaは、要求トルクTwの変化率ΔTwより小さい。 【0085】そこで、前記駆動モータトルク指令値算出処理手段は、駆動モータトルク指令値STM* を算出し、前記発電機モータトルク指令値算出処理手段は、発電機モータトルク指令値STG* を算出し、タイミングt0で駆動モータトルクTMを最大の変化率ΔTMaで立ち上げ、発電機モータトルクTGを、車両トルクTHと要求トルクTwとが等しくなるように立ち上げる。なお、車両トルクTHと要求トルクTwとを等しくするために、要求トルクTwと最大の駆動モータトルクTMとの差だけ発電機モータトルクTGが発生させられる。続いて、タイミングt1で要求トルクTwが一定の値になると、発電機モータトルクTGを小さくし、タイミングt2で駆動モータ出力可能トルクTMaが一定の値になると、駆動モータトルクTM及び発電機モータトルクTGを一定の値にする。 【0086】また、図14及び17において、発電機モータ出力可能トルクTGaの最大の変化率ΔTGa及び駆動モータ出力可能トルクTMaの最大の変化率ΔTMaは、要求トルクTwの変化率ΔTwより小さい。 【0087】そこで、前記駆動モータトルク指令値算出処理手段は、駆動モータトルク指令値STM* を算出し、前記発電機モータトルク指令値算出処理手段は、発電機モータトルク指令値STG* を算出し、タイミングt0で駆動モータトルクTM及び発電機モータトルクTGを最大の変化率ΔTMa、ΔTGaで立ち上げ、タイミングt1で車両トルクTHが要求トルクTwに到達すると、発電機モータトルクTGを小さくし、タイミングt2で駆動モータ出力可能トルクTMaが一定の値になると、駆動モータトルクTM及び発電機モータトルクTGを一定の値にする。この場合、タイミングt0〜t1において、車両トルクTHは、要求トルクTwより小さく、十分な値にならない。 【0088】また、図15において、発電機モータ出力可能トルクTGaの最大の変化率ΔTGa及び駆動モータ出力可能トルクTMaの最大の変化率ΔTMaは、要求トルクTwの変化率ΔTwより小さい。 【0089】そこで、前記駆動モータトルク指令値算出処理手段は、駆動モータトルク指令値STM* を算出し、前記発電機モータトルク指令値算出処理手段は、発電機モータトルク指令値STG* を算出し、タイミングt0で駆動モータトルクTMを最大の変化率ΔTMaで立ち上げ、タイミングt1で駆動モータ出力可能トルクTMaが一定の値になると、発電機モータトルクTGを最大の変化率ΔTGaで立ち上げ、タイミングt2で車両トルクTHが要求トルクTwに到達すると、発電機モータトルクTGを一定の値にする。この場合、タイミングt0〜t2において、車両トルクTHは、要求トルクTwより小さく、十分な値にならない。 【0090】本実施の形態においては、要求トルクTwの変化率ΔTwと駆動モータ出力可能トルクTMaとの差に対応させて発電機モータトルクTGが発生させられるようになっているが、駆動モータ25の最大の効率を維持することができる変化率ΔTMで駆動モータトルクTMを発生させ、要求トルクTwと車両トルクTHとの差に対応させて発電機モータトルクTGを発生させることもできる。その場合、駆動モータ25と発電機モータ16とは同じタイミングで駆動される。 【0091】なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。 【0092】 【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によれば、ハイブリッド型車両においては、エンジンと、エンジントルクの少なくとも一部が伝達されて発電を行い、かつ、エンジン回転速度を制御するための発電機モータと、駆動モータと、前記エンジン、発電機モータ及び駆動モータと機械的に連結された駆動輪と、エンジンの回転を停止させる停止手段と、ハイブリッド型車両を発進させる際に、前記停止手段による反力を利用して、駆動モータによる駆動力では不足する分を発電機モータによる駆動力によって補う発電機モータ制御処理手段とを有する。 【0093】そして、該発電機モータ制御処理手段は、要求トルクの変化率と、前記駆動モータにあらかじめ設定された駆動モータトルクの変化率の制限値との差に対応させて発電機モータトルクを発生させる。 【0094】この場合、発電機モータ制御処理手段は、要求トルクの変化率と、前記駆動モータにあらかじめ設定された駆動モータトルクの変化率の制限値との差に対応させて発電機モータトルクを発生させる。 【0095】したがって、発電機モータトルクに駆動モータトルクを加算することによって得られる車両トルクの変化率と、ハイブリッド型車両を発進させるときに必要になる要求トルクの変化率とを一致させることができるので、運転者が違和感を感じることがなくなる。 【0096】本発明の他のハイブリッド型車両においては、さらに、第1の歯車要素が前記発電機モータと、第2の歯車要素が前記駆動輪と、第3の歯車要素が前記エンジンと連結された差動歯車装置、及び前記第3の歯車要素とケーシングとの間に、前記停止手段としてワンウェイクラッチが配設される。 【0097】この場合、発電機モータトルク指令値の立上げが緩くされるので、発電機モータを急激に駆動しても、停止手段に大きい衝撃が加わることがなくなる。その結果、停止手段に異音が発生するのを防止することができるだけでなく、停止手段の耐久性を高くすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000100768 【氏名又は名称】アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年12月27日(2000.12.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096426 【弁理士】 【氏名又は名称】川合 誠 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−199508(P2002−199508A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月12日(2002.7.12) |
| 【出願番号】 |
特願2000−397248(P2000−397248) |
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