| 【発明の名称】 |
車上データ更新システムおよび車上データ更新方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】梅山 正利
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| 【要約】 |
【課題】より簡素かつ安価に車上データ更新システムを構築する。
【解決手段】列車の走行中に制御情報を送受する地上無線装置18および車上無線装置22と、列車の停止中に車上データの更新情報を列車に送信する更新情報送信装置36と、を備え、車上無線装置22は、列車の停止中には該更新情報を受信する。制御情報送信用の装置構成を利用して車上データの更新を行うため、より簡素かつ安価な装置構成の車上データ更新システムを構築することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行中の列車との間で制御情報を送受する地上無線装置と、列車の走行中に前記地上無線装置との間で前記制御情報を送受する車上無線装置と、列車の備える車上データを更新データに更新するための更新情報を地上で生成する更新情報生成装置と、前記更新情報を地上から停止した列車に送信する更新情報送信装置と、を備え、前記車上無線装置は、列車の停止時には前記更新情報を受信し、該更新情報に基づいて前記車上データが前記更新データに更新されることを特徴とする車上データ更新システム。 【請求項2】 前記制御情報と前記更新情報とはそれぞれ異なる通信チャネルにより送信されることを特徴とする請求項1に記載の車上データ更新システム。 【請求項3】 前記更新情報生成装置は、列車の走行中に更新情報を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の車上データ更新システム。 【請求項4】 前記更新情報生成装置は、前記車上データの属性に基づいて前記更新情報を生成し、前記属性は、列車の走行中に、前記車上無線装置から前記地上無線装置に送信されることを特徴とする請求項3に記載の車上データ更新システム。 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の車上データ更新システム用の地上装置であって、前記地上無線装置と、前記更新情報生成装置と、前記更新情報送信装置と、前記更新データを格納する更新データ記憶部と、を備える地上装置。 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれかに記載の車上データ更新システム用の車上装置であって、前記車上無線装置と、前記車上データを格納する車上データ記憶部と、を備える車上装置。 【請求項7】 列車の走行中に、列車の備える車上データを更新データに更新するための更新情報を地上で生成する更新情報生成工程と、列車の停止中に、前記車上データを前記更新データに更新するデータ更新工程と、を含む車上データ更新方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、列車に格納される車上データを更新する技術に関し、特に、列車が停止した状態での車上データの更新に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、車上データに基づいて列車の運転制御を行う技術が知られている。車上データは、経路におけるカーブや勾配の位置および大きさ、速度制限区間の位置、区間長および制限速度などを含み、これらは運転室において表示あるいは音として出力されたり、あるいは運転制御に直接利用されたりしている。 【0003】一方、地上装置と車上装置との間で制御情報を送受し、列車の制御を行う列車制御システムが知られている。このシステムでは地上装置が線路に沿って複数設けられ、車上装置との間で無線による制御情報の送信が行われている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】列車の全行程分の車上データのデータサイズは大きいため、所定区間毎に車上データを分割して適宜入れ替えるシステムが考えられる。このとき、制御情報の送受を行う前記列車制御システムの構成を利用して車上データの更新を行うことも考えられるが、その場合、車上データの更新中には地上装置と車上装置との間で制御情報の授受ができなくなってしまうため、この列車制御システムをそのまま利用することは難しい。このため、所定区間毎に車上データを更新するためには、車上データを更新するための専用の装置構成が必要となり、システムが複雑化かつ大型化し、この設置あるいは維持にかかる費用が増大してしまうという問題があった。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み、本発明にかかる車上データ更新システムは、走行中の列車との間で制御情報を送受する地上無線装置と、列車の走行中に前記地上無線装置との間で前記制御情報を送受する車上無線装置と、列車の備える車上データを更新データに更新するための更新情報を地上で生成する更新情報生成装置と、前記更新情報を地上から停止した列車に送信する更新情報送信装置と、を備え、前記車上無線装置は、列車の停止時には前記更新情報を受信し、該更新情報に基づいて前記車上データが前記更新データに更新される。 【0006】このような構成によれば、制御情報を必要としない列車の停止中に、該制御情報送信用の装置構成を利用して車上データの更新を行うことができる。このため、より簡素かつ安価な装置構成の車上データ更新システムを構築することができる。 【0007】また本発明では、前記制御情報と前記更新情報とはそれぞれ異なる通信チャネルにより送信されるのが好適である。このような構成によれば、制御情報と更新情報とを互いに干渉させることなく送信することができるので、地上装置は、更新情報の送信中においても他の列車との間で制御情報の送受を行うことができる。 【0008】また本発明では、前記更新情報生成装置は、列車の走行中に更新情報を生成するのが好適である。このような構成によれば、列車停止前に予め更新情報を生成しておく分、車上データの更新に要する時間を短縮することができる。 【0009】また本発明では、前記更新情報生成装置は、前記車上データの属性に基づいて前記更新情報を生成し、前記属性は、列車の走行中に、前記車上無線装置から前記地上無線装置に送信されるのが好適である。このような構成によれば、車上データの属性に基づいて予め適合する更新情報を生成することができるので、車上データの更新に要する時間を短縮することができる。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる車上データ更新システムの概略構成図である。 【0011】本実施形態にかかる車上データ更新システム10は、列車12の制御を行うための制御情報を地上の中央装置(ZC)14と列車12との間で送受するためのシステム構成を備える。まずは、この制御情報の送受を行うシステム構成について説明する。 【0012】線路16に沿って所定の間隔で複数設けられる地上無線装置(WRS)18は、車上制御装置20に接続された車上無線装置(VRS)22との間で制御情報の授受を行う。この制御情報としては、例えばZC14からの速度指示情報、ZC14への列車12の位置を示す情報等がある。この制御情報は、線路16に沿って並ぶ複数のWRS18で順次中継され転送される。これによりZC14は、管轄する区間内の列車12との間で制御情報の授受を行うことができる。なお、ZC14には、制御情報送受信装置(SRS)24が接続され、ZC14は、該SRS24を介して制御情報を送受する。また、所定の区間(管轄区間)毎に設置される複数のZC14は、伝送路26を介して運行管理装置28に接続されている。 【0013】次に、車上データ、および車上データを更新するためのシステム構成について説明する。車上データは車上記憶部(DB)30に、更新データは地上記憶部(DB)32に、それぞれ格納される。車上データは、各列車毎(例えば、列車種別、列車番号毎)にそれぞれ設定され、更新データはこの車上データに対応して設定されている。更新データは、例えば、所定の更新作業地点(停止地点;例えば駅34)と次の更新作業地点との間の車上データ(例えば駅間のデータ)として作成され、DB32に格納されている。 【0014】ZC14は、車上データの更新に際し、車上データと更新データとに基づいて、更新情報を生成する。より具体的には、ZCは、更新作業地点に到着する前の走行中の列車12から、VRS22、WRS18およびSRS24を介して車上データの属性を受け取って車上データと更新データとを比較し、これらの差分データとして更新情報を更新作業地点に到着する前に生成する。更新情報を差分データとして構成することにより、データ更新の際に送信するデータサイズを必要最低限とすることができる。また、これらの作業を更新作業地点に到着する前の列車走行中に行うことにより、列車停止直後から更新作業を開始することができる。なお、属性としては、例えば、車上データの識別子(番号)、バージョン、更新日、対応区間、データサイズ、列車の属性(例えば列車種別、列車番号等)などがあるが、これには限定されず、車上データと更新データとの比較が可能な情報であればよい。 【0015】ZC14から列車12への更新情報の送信は、更新情報送信装置(DRS)36から行われる。このDRS36は、制御情報の授受を行うSRS24とは別装置として構成されるとともに、制御情報の通信チャネルとは異なる通信チャネルにより更新情報の送信を行う。これにより、制御情報と更新情報との干渉を抑制することができ、また更新情報の送信中において他の列車12との間での制御情報の授受を行うことができる。なお、通信チャネルは、時分割、周波数分割、符号分割のうちのいずれかの分割(多重)方式により割り当てることができる。 【0016】次に図2を参照して、車上データ更新手順について説明する。図2は、車上データ更新方法を示すフローチャートであり、中央の破線から左側には地上装置(ZC14)の動作を、また右側に車上装置(車上制御装置20)の動作をそれぞれ示す。 【0017】まず、所定の更新作業地点の手前の検出位置(例えば駅34の手前500メートルの位置)で列車の接近が検出されると(列車検出工程S1)、ZC14は、車上データの属性を要求する通知を列車12(車上制御装置20)に送信する(車上データ属性要求通知工程S2)。車上制御装置20は、この通知を受け取ると、車上データ属性を返信する(車上データ属性送信工程S3)。 【0018】ZC14は、受け取った属性に基づいて、車上データの更新が必要か否かを判別する(車上データ更新要否判別工程S4)。この工程S4では、例えば、列車12が既に車上データとして更新作業地点以降のデータ(更新データ)を保有する場合等には更新不要と判別され、更新作業を終了する。 【0019】更新が必要と判別された際には、属性に基づいてZC14において更新情報が生成される(更新情報の生成工程S5)。この更新情報は例えば車上データと更新データとの差分データとすることができる。またZC14は、更新情報を送信するための通信チャネルを、制御情報に使用されていない通信チャネルとして取得し、列車12に対し、車上データの更新実施とその際の更新情報送信用の通信チャネルを通知する(通信チャネルの取得、更新実施および通信チャネルの通知工程S6)。車上制御装置20は、この通知を受け取ると、車上データ更新の準備を行う(例えば更新用の回路を起動する等)とともに、更新の実施および更新に使用する通信チャネルを認識したことをZC14に通知する(更新実施および通信チャネルの確認通知工程S7)。 【0020】ZC14は、列車12の停止を検出すると、車上制御装置20に対して更新開始を通知する(列車停止検出および更新開始通知工程S8)。なお、列車12の停止は、地上側のセンサあるいは列車側のセンサ(例えば回転センサなど)からの停止検出信号に基づいて検出される。車上制御装置20は、工程S8による通知を受け取ると、通信チャネルを制御情報用の通信チャネルから予め確認済みの更新情報用の通信チャネルに切り替え、該更新情報用通信チャネルの信号として開始準備完了通知をZC14に送信する(通信チャネル切り替えおよび開始準備完了通知工程S9)。 【0021】開始準備完了通知を受け取ると、ZC14は、DRS36を介して更新情報の送信を行う(更新情報送信工程S10)。車上制御装置20は、受け取った更新情報が正常か否か(例えば正常なフォーマットか否か等)を確認する(更新情報正常/異常判別工程S11)。この工程S11において、更新情報に異常が見つかった場合には、その旨をZC14に通知して工程S10に戻る。他方正常であった場合には、更新情報に基づいて車上データを更新する(車上データ更新工程S12)。この工程S12では、例えば、更新情報を差分情報とした場合には、更新情報を車上データに付加し、また例えば、更新情報を更新データそのものとした場合には、車上データの書き換えを行う。 【0022】車上制御装置20は、工程S12の更新が完了すると、ZC14に対し、更新完了通知を送信する(更新完了通知工程S13)。この工程S13では、更新完了通知として、車上データの更新の正常/異常をZC14で判別可能な情報を送信する。このために、ZC14と車上制御装置20との間で予め判別する方式(例えばデータの比較箇所のサンプリング方式)を設定し当該設定を示す情報を共有しておくことができる。ZC14は、更新完了通知を受け取ると、該通知に基づいて更新が正常に実施されたか否かを判別する(更新正常/異常判別工程S14)。更新が正しく行われなかったと判別された場合には、工程S10に戻る。 【0023】更新が正しく行われたと判別した場合には、ZC14は、車上制御装置20に対し、通信チャネルの復元を指示する(通信チャネルの復元指示工程S15)。この指示に基づいて車上制御装置20は通信チャネルを復元する(通信チャネルの復元工程S16)。ZC14は、通信チャネルの復元が正常に行われたか否かを判別し、正常と判別した際には更新作業を終了し、正しく復元されなかったと判別した際には、工程S15に戻る(通信チャネル復元判別工程S17)。 【0024】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、制御情報送信用の装置構成を利用して車上データの更新を行うことができるため、より簡素かつ安価に車上データ更新システムを構築することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004651 【氏名又は名称】日本信号株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年11月20日(2000.11.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075258 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−165312(P2002−165312A) |
| 【公開日】 |
平成14年6月7日(2002.6.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−352800(P2000−352800) |
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