| 【発明の名称】 |
燃料電池式四輪自動車 |
| 【発明者】 |
【氏名】奈倉 秀典
【氏名】小室 信昭
【氏名】山下 ノボル
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】フロア46の下部に、メタノール及び水を蓄えるタンク41と、このタンク41から供給したメタノール及び水から水素を発生させる改質器42と、この改質器42で発生させた水素と空気中の酸素とを電気化学反応させて電気を発生させる燃料電池43と、この燃料電池43で発生させた電気を貯溜する二次電池44とを配置した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 4つの車輪を四隅とする平面視矩形の車体を有し、この車体の略中央に乗車シートを備え、この乗車シートの前方に且つ前記車体に平坦なフロアを備え、電動モータで走行する四輪自動車において、前記フロアの下部に、メタノール及び水を蓄えるタンクと、このタンクから供給したメタノール及び水から水素を発生させる改質器と、この改質器で発生させた水素と空気中の酸素とを電気化学反応させて電気を発生させる燃料電池と、この燃料電池で発生させた電気を貯溜する二次電池とを、配置したことを特徴とする燃料電池式四輪自動車。 【請求項2】 前記車体を左右に分ける中心線を境にして、前記燃料電池と前記電動モータとを左右又は右左に振り分けて配置したことを特徴とする請求項1記載の燃料電池式四輪自動車。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、4つの車輪を四隅とする平面視矩形の車体を有し、この車体の略中央に乗車シートを備え、この乗車シートの前方に且つ前記車体に平坦なフロアを備え、電動モータで走行する燃料電池式四輪自動車に関する。 【0002】 【従来の技術】燃料電池式四輪自動車として、例えば特開平3−109126号公報「燃料電池電気自動車」が知られている。上記技術は、同公報の第1図によれば、燃料電池13(符号は同公報の符号を流用した)をエネルギ源とする電気自動車であって、燃料電池13を車体2の中央下部に配置した自動車1である。例えば、燃料電池13を使用する場合には、後述するように燃料電池13の他に、メタノールを貯溜する燃料タンク、水素を発生させる改質器、発生させた電気を溜める二次電池などが必要であり、燃料電池13、改質器及び二次電池などのレイアウトも四輪自動車に搭載する場合には重要な課題になる。以下、燃料電池の発電原理から燃料電池システムの一例について説明する。 【0003】図6(a)〜(b)は燃料電池の発電原理の説明図であり、(a)は一般的な水の電気分解の原理を示し、(b)は燃料電池の発電原理を示す。(a)において、硫酸(H2SO4)などの電解質を溶かした水(H2O)を水槽101に入れ、この水槽101の中に白金などの電極102,103をセットし、これらの電極102,103をそれぞれ容器104,105で覆い、電極102,103間に直流電源106を繋ぐと、プラス側となる電極102には酸素ガス(O2)が発生し、マイナス側となる電極103には水素ガス(H2)が発生することはよく知られる水(H2O)の電気分解の原理である。ここで、矢印(eー)は電荷の流れ、矢印(H+)は水素イオンの流れを示す。 【0004】(b)において(a)とは逆に、一方の容器104に酸素ガス(O2)を入れ、他方の容器105に水素ガス(H2)を入れ、に両電極102,103間に負荷107を繋ぎ、酸素ガス(O2)と水素ガス(H2)とを硫酸(H2SO4)などの電解質を溶かした水(H2O)の中で電気化学反応させると、負荷107には電気が流れる。そして、酸素ガス(O2)及び水素ガス(H2)は、結合して水(H2O)となる。すなわち、(a)に示す水の電気分解の逆が、燃料電池の発電原理である。次図で燃料電池システムを説明する。 【0005】図7は燃料電池システムの一例を示すブロック図であり、燃料電池システム110は、メタノールを貯溜する燃料タンク111と、メタノールと水とから水素を発生させる改質器112と、この改質器112で発生させた水素と空気中の酸素とを電気化学反応させる燃料電池113と、この燃料電池113にエアークリーナ114を経由させ大気中の空気を送り込む第1ポンプ115と、改質器112から燃料電池113に水素を送り込む第2ポンプ116と、燃料電池113から排出する水蒸気及び改質器112で発生して燃料電池113を経由させた二酸化炭素ガスを受入れ、二酸化炭素ガス量を低減させるキャタライザ(触媒)117と、このキャタライザ117から排出する水を受ける水タンク118と、燃料電池113で発生させた電気を貯溜する二次電池119と、この二次電池119に制御部121を介して接続するモータ122とからなる。なお、二次電池119はモータ122で発電する電気をも蓄えるものである。 【0006】図中、白抜き矢印(CH3OH)はメタノールの流れ、白抜き矢印(H2)は水素ガスの流れ、白抜き矢印(O2)は酸素ガスの流れ、白抜き矢印(H2O+CO2)は水蒸気及び二酸化炭素ガスの流れ、白抜き矢印(H2O)は水の流れを示す。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上記のように、燃料電池113を四輪自動車(不図示)のエネルギ源として利用するためには、メタノールを貯溜する燃料タンク111、水素を発生させる改質器112、燃料電池113で発生させた電気を溜める二次電池119などが必要であり、これらの燃料タンク111、改質器112及び燃料電池113などを実際に四輪自動車に搭載する場合には、重量バランス、メンテナンス又はデザイン等を配慮する必要があり、多岐にわたる燃料電池システム110のレイアウトを模索する必要がある。 【0008】すなわち、本発明の目的は、燃料電池を四輪自動車に搭載する場合に、最適に燃料電池、改質器又は二次電池などを配置することのできる技術を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1の燃料電池式四輪自動車は、4つの車輪を四隅とする平面視矩形の車体を有し、この車体の略中央に乗車シートを備え、この乗車シートの前方に且つ車体に平坦なフロアを備え、電動モータで走行する四輪自動車において、フロアの下部に、メタノール及び水を蓄えるタンクと、このタンクから供給したメタノール及び水から水素を発生させる改質器と、この改質器で発生させた水素と空気中の酸素とを電気化学反応させて電気を発生させる燃料電池と、この燃料電池で発生させた電気を貯溜する二次電池とを、配置したことを特徴とする。 【0010】タンクから改質器にメタノール及び水を供給し、これらのメタノール及び水から改質器で水素を発生させ、この水素を燃料電池に供給し、この燃料電池で電気を発生させ、この電気を電動モータに供給し、この電動モータを回転させて走行する。また、フロアの下部に、タンク、改質器、燃料電池及び二次電池を配置することで、空気、メタノール及び水から電気を発生させるメカニズムの集約化を図る。この結果、空気、メタノール及び水から電気を発生させる機能を1つのユニットにすることもでき、タンク、改質器、燃料電池及び二次電池などの構成部品をコンパクトにまとめることができる。 【0011】請求項2は、車体を左右に分ける中心線を境にして、燃料電池と電動モータとを左右又は右左に振り分けて配置したことを特徴とする。四輪自動車においても車体の重量バランスを保つことは重要な課題であり、車体を左右に分ける中心線を境にして、燃料電池と電動モータとを左右又は右左に振り分けて配置することで、車体の重量バランスを適正に保つ。 【0012】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は作業者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。 【0013】図1は本発明に係る燃料電池式四輪自動車の斜視図であり、10は燃料電池式四輪自動車、11は車体、12は車体フレーム、13は乗車シート、14,14は車輪としての前輪、15は前輪車軸、16,16は車輪としての後輪、17は後輪車軸、18はシート13を囲う保護フレーム、21は背もたれフレーム、22は背もたれフレーム21に取付けたピロー、30は動力系システム、31はエアクリーナ、32は吸気管、33はエアポンプ、35は排気管、40は燃料電池ユニット、43は燃料電池、46はフロア、51は電動モータ、52は変速機を示す。 【0014】燃料電池式四輪自動車10は、燃料電池43を搭載したバギー(Buggy)であって、ATV(All Terrain Vehicle:不整地走行用車)に分類される車両である。軽量、且つコンパクトな車体であり、小回りが効き、操作性が容易な車両であるため、農業、牧畜業、狩猟、安全監視等での移動用、レジャーに適したオフロードの専用車である。 【0015】図2は本発明に係る燃料電池式四輪自動車の動力系システムの分解斜視図であり、動力系システム30は、空気を清浄化するエアークリーナ31と、エアークリーナ31で清浄化をした空気を導く吸気管32と、吸気管32に備えることで空気を送るエアポンプ33と、このエアポンプ33で供給する空気を1つの要素として電気を発生させる燃料電池ユニット40と、この燃料電池ユニット40で発生する排ガスを排出する排気管35と、燃料電池ユニット40で発生させた電気を供給することで駆動するようにした駆動モータ51と、この駆動モータ51に連結した変速機52と、これらの電動モータ51及び変速機52をコントロールするコントローラ53とからなる。 【0016】図3は本発明に係る燃料電池式四輪自動車の燃料電池ユニットの分解斜視図であり、燃料電池ユニット40は、メタノール及び水を蓄えるタンク41と、このタンク41から供給したメタノール及び水から水素を発生させる改質器42と、この改質器42で発生させた水素と空気中の酸素とを電気化学反応させて電気を発生させる燃料電池43と、この燃料電池43で発生させた電気を貯溜する二次電池44と、これらのタンク41、改質器42、燃料電池43及び二次電池44を一括収納するケース45と、このケース45に被せるカバーを兼ねるフロア46とからなる。47はタンクに取付けるキャップである。 【0017】ケース45は、タンク41、改質器42、燃料電池43及び二次電池44を収納する収納部45aと、この収納部45aから折り曲げることで形成したフランジ45bと、こららのフランジ部45bに形成した取付け孔45c・・・(・・・は複数個を示す。以下同じ)とからなる。フロア46は、本体部46aに補強リブ46bを形成し、本体部46aに取付け孔46c・・・を形成したものである。48は、ケース45の取付け孔45c及びフロア46の取付け孔46cを貫通させ、ケース45及びフロア46を一体的に車体フレーム12に取付けるねじである。 【0018】すなわち、燃料電池ユニット40は、タンク41、改質器42、燃料電池43及び二次電池44を一括収納したものであり、車体11(図1参照)への搭載を容易にするユニットである。 【0019】以上に述べた燃料電池式四輪自動車10の作用を次に説明する。図4本発明に係る燃料電池式四輪自動車の第1作用説明図である。燃料電池式四輪自動車10は、4つの車輪、即ち前輪14,14及び後輪16,16を四隅とする平面視矩形の車体11を有し、この車体11の略中央に乗車シート13を備え、この乗車シート13の前方に且つ車体11に平坦なフロア46を備え、電動モータ51で走行する四輪自動車において、フロア46の下部に、メタノール及び水を蓄えるタンク41と、このタンク41から供給したメタノール及び水から水素を発生させる改質器42と、この改質器42で発生させた水素と空気中の酸素とを電気化学反応させて電気を発生させる燃料電池43と、この燃料電池43で発生させた電気を貯溜する二次電池44とを配置したものであると言える。 【0020】すなわち、燃料電池式四輪自動車10は、タンク41から改質器42にメタノール及び水を供給し、これらのメタノール及び水から改質器42で水素を発生させ、この水素を燃料電池43に供給し、この燃料電池43で電気を発生させ、この電気を電動モータ51に供給し、この電動モータ51を回転させて走行するようにしたものである。 【0021】燃料電池式四輪自動車10は、フロア46の下部に、タンク41、改質器42、燃料電池43及び二次電池44を配置したので、四輪自動車の低重心化を図ることができる。また、フロア46の下部に、タンク41、改質器42、燃料電池43及び二次電池44を配置したので、空気、メタノール及び水から電気を発生させるメカニズムの集約化を図ることができる。この結果、空気、メタノール及び水から電気を発生させる機能を1つのユニットにすることもでき、タンク41、改質器42、燃料電池43及び二次電池44などの構成部品をコンパクトにまとめることができる。 【0022】図5本発明に係る燃料電池式四輪自動車の第2作用説明図であり、動力系システム30の動作フローを示す。動力系システム30は、タンク41から改質器42にメタノール(CH3OH)及び水(H2O)を矢印■の如く送り込み、改質器42で水素(H2)を発生させる。改質器42で発生させた水素(H2)を燃料電池43に矢印■の如く送り込み、大気中の酸素(O2)を燃料電池43に矢印■の如く供給し、燃料電池43で電気を発生さる。 【0023】燃料電池43から発生した水蒸気(H2O)及び改質器42で発生して燃料電池43を経由させた二酸化炭素(CO2)を排出し、触媒(不図示)で二酸化炭素量(CO2)などの排出ガスを低減させたのち排気管35から大気中に矢印■の如く放出する。なお、燃料電池43又は改質器42から発生するガスには、少量の一酸化炭素量や炭化水素などのガスを含むことがあり、これらのガスも触媒で低減をする。次に電気の流れを説明する。 【0024】燃料電池43で発電した電気は電動モータ51に矢印■の如く供給すると共に二次電池44に矢印■の如く蓄える。また、二次電池44から電動モータ51に矢印■の如く電気を供給する。 【0025】また、動力系システム30は、車体(図1参照)を左右に分ける中心線Cを境にして、燃料電池43と電動モータ51とを左右又は右左に振り分けて配置したものと言える。燃料電池式四輪自動車10(図1参照)においても車体11の重量バランスを保つことは重要な課題であり、車体11を左右に分ける中心線Cを境にして、燃料電池43と電動モータ51とを左右又は右左に振り分けて配置することで、車体11の重量バランスを適正に保つことができる。 【0026】尚、実施の形態では図1に示すように、燃料電池式四輪自動車10はバギーとして説明したが、バギーに限るものではなく、燃料電池を搭載する四輪自動車であればよい。 【0027】 【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1は、フロアの下部に、メタノール及び水を蓄えるタンクと、このタンクから供給したメタノール及び水から水素を発生させる改質器と、この改質器で発生させた水素と空気中の酸素とを電気化学反応させて電気を発生させる燃料電池と、この燃料電池で発生させた電気を貯溜する二次電池とを配置したので、空気、メタノール及び水から電気を発生させるメカニズムの集約化を図ることができる。この結果、空気、メタノール及び水から電気を発生させる機能を1つのユニットにすることもでき、タンク、改質器、燃料電池及び二次電池などの構成部品をコンパクトにまとめることができる。 【0028】請求項2は、車体を左右に分ける中心線を境にして、燃料電池と電動モータとを左右又は右左に振り分けて配置したので、車体の重量バランスを適正に保つことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年11月20日(2000.11.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067356 【弁理士】 【氏名又は名称】下田 容一郎 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−165309(P2002−165309A) |
| 【公開日】 |
平成14年6月7日(2002.6.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−352980(P2000−352980) |
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