| 【発明の名称】 |
電動走行作業機の走行制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】花房 実美
【氏名】脇谷 勉
【氏名】乾 勉
【氏名】山本 隆弘
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】ST10Lで、TG1Lの修正値であるTG2L(左モータ制御値)を次の式で計算する。TG2L=Vmax×ACC%×{1−(BKL%+p×BKR%×ACC%)}。この左モータ制御値TG2L及び同様に求める右モータ制御値TG2Rをベースに除雪機の走行制御をなす。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行系として左右の駆動輪を各々駆動する左右の電動モータ及び左右の駆動輪の速度を各々調整する左右のブレーキを備え、作業系として作業具を駆動するエンジン及びこのエンジンから作業具までの動力伝達路に介設したクラッチを備えた電動走行作業機において、運転者が操作するアクセルレバー及び左右の速度調整操作レバーのポジションを、アクセル開度、左のブレーキ開度、右のブレーキ開度に置き換えて制御部に読込ませ、この制御部で、アクセル開度、左のブレーキ開度、右のブレーキ開度を各々アクセル率、左のブレーキ率、右のブレーキ率に直し、前記左のブレーキ率に右のブレーキ率の影響を加味することで左修正ブレーキ率を求め、この左修正ブレーキ率で前記アクセル率を補正し、得られた値に前記クラッチがオンのときには前記エンジンの吸気負圧の減少に応じて定めた1未満の補正係数を乗じることで左モータ制御値を求めると共に、前記右のブレーキ率に左のブレーキ率の影響を加味することで右修正ブレーキ率を求め、この右修正ブレーキ率で前記アクセル率を補正し、得られた値に前記クラッチがオンのときには前記エンジンの吸気負圧の減少に応じて定めた1未満の補正係数を乗じることで右モータ制御値を求め、この右モータ制御値で右の電動モータを制御させることを特徴とする電動走行作業機の走行制御方法。 【請求項2】 前記作業具は雪を寄せるオーガ及び寄せた雪を飛ばすブロアであり、作業機は除雪機であることを特徴とする請求項1記載の電動走行作業機の走行制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は走行系として左右の駆動輪を各々駆動する左右の電動モータ及び左右の駆動輪の速度を各々調整する左右のブレーキを備え、作業系として作業具を駆動するエンジン及びこのエンジンから作業具までの動力伝達路に介設したクラッチを備えた電動走行作業機に関する。 【0002】 【従来の技術】ロータリ除雪車に関する発明としたは、例えば特開昭51−137214号公報「自動速度制御装置を備えたロータリ除雪車の制御方法」が知られている。この発明は、鉄道を走行するロータリ除雪車に好適なもので、その特許請求の範囲によれば「投雪用原動機の負荷状態を検知し、それによりロータリ除雪車の走行速度を制御するようにしたこと」を特徴とする。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】レールに沿って単に前進若しくは後退する鉄道用ロータリ除雪車であれば問題は無いが、鉄道以外の一般道路を除雪する除雪機では路面の状況や雪の反作用で車体が左右に振れるため、運転者は進行方向を常に制御しなければならず、一般道路用除雪機では上記公報の発明は採用できない。 【0004】そこで、本発明の目的は一般道路を除雪する除雪機の様な各種の作業機に適用できる走行制御技術を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1は、走行系として左右の駆動輪を各々駆動する左右の電動モータ及び左右の駆動輪の速度を各々調整する左右のブレーキを備え、作業系として作業具を駆動するエンジン及びこのエンジンから作業具までの動力伝達路に介設したクラッチを備えた電動走行作業機において、運転者が操作するアクセルレバー及び左右の速度調整操作レバーのポジションを、アクセル開度、左のブレーキ開度、右のブレーキ開度に置き換えて制御部に読込ませ、この制御部で、アクセル開度、左のブレーキ開度、右のブレーキ開度を各々アクセル率、左のブレーキ率、右のブレーキ率に直し、左のブレーキ率に右のブレーキ率の影響を加味することで左修正ブレーキ率を求め、この左修正ブレーキ率でアクセル率を補正し、得られた値にクラッチがオンのときにはエンジンの吸気負圧の減少に応じて定めた1未満の補正係数を乗じることで左モータ制御値を求めると共に、右のブレーキ率に左のブレーキ率の影響を加味することで右修正ブレーキ率を求め、この右修正ブレーキ率でアクセル率を補正し、得られた値にクラッチがオンのときにはエンジンの吸気負圧の減少に応じて定めた1未満の補正係数を乗じることで右モータ制御値を求め、この右モータ制御値で右の電動モータを制御させることを特徴とする。 【0006】作業具に大きな負荷が掛るとエンジンの吸気負圧が急激に上昇する。このときには、左右の電動モータの出力を下げ、走行速度を抑える。 【0007】ところで一般に走行系の電動モータは、アクセル開度に基いて直接的に制御する。しかし、本発明では、例えば左の電動モータを制御するときに左のブレーキ開度が大きいときには左モータ制御値を下げること並びに右のブレーキ開度が大きいときにはこれを考慮して左モータ制御値を更に下げるという制御を実施する。右の電動モータも同様である。これで、運転者は自由に走行方向を制御することができる。 【0008】この結果、ブレーキを掛けながら電動モータを高速で回すという無駄を回避することができる。加えて、左右のモータの作用アンバランスにより車両が揺れることがあるが、例えば左の電動モータに対して、左のブレーキ開度のみならず右方のブレーキ開度をも考慮したので、その心配が無くなり、走行面の状態如何を問わず、速度調整作業を容易にし、車両の円滑な走行性をも良好になる。 【0009】請求項2では、作業具は雪を寄せるオーガ及び寄せた雪を飛ばすブロアであり、作業機は除雪機であることを特徴とする。作業具を耕耘爪とすれば作業機は耕運機、同様に作業具を刈り刃とすれば作業機は芝刈り機の如く作業具並びに作業機は各種のものがある。そのうちで、除雪機では、作業具がオーガとブロアとからなり、作業具に作用する負荷の形態が複雑となる。そこで、本発明を除雪機に適用することにより、左右の駆動輪を制御することで向きを自在に制御しながら、オーガ及びブロアを保護しつつ、効率の良い除雪を実行することができる。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。また、「左」、「右」は運転者を基準とする。図1は本発明に係る電動走行作業機の平面図であり、電動走行作業機としての電動走行除雪機10は、車体フレーム11下に収納したバッテリ(図示せず)から給電を受けた左右の電動モータ13L,13R(Lは左、Rは右を示す。以下同じ)で駆動軸14L,14Rを回し、これらの駆動軸14L,14Rの端部に設けた駆動輪15L,15Rで左右のクローラ16L,16Rを駆動し、且つ左右のブレーキ17L,17Rで駆動輪15L,15Rに制動を掛けることのできる電動走行作業機であり、車体フレーム11に機台20を渡し、この機台20の後部に操作パネル21を備え、この操作パネル21に1本のアクセルレバー22、左右の速度調整操作レバー23L,23R及び1本のスロットルレバー25を備えた車両である。運転者は車両には乗らず、後部から連れ歩きながら操作パネル21上のレバー類(アクセルレバー22,速度調整操作レバー23L,23Rを含む。)を操作することで、前後進、旋回、停止を行うことができるとともに、機台20上にエンジン31を載せ、このエンジン31でクラッチ32及び作業具軸33を介してブロア34並びにオーガ35を回す。エンジン31の速度調節はスロットルレバー25で行う。36はオーガハウジング、37は投雪シュートである。 【0011】すなわち、電送モータ13L,13R、駆動輪15L,15R及び左右のブレーキ17L,17Rが「走行系」の要部となり、この走行系により除雪機10を前後進(旋回を含む)させる。また、エンジン31、クラッチ32、ブロア34並びにオーガ35が「作業系」の要部となり、この作業系により除雪作業を実施する。 【0012】24は制御部であり詳細は後述するが、この制御部24でアクセルレバー22及び速度調整操作レバー23L,23Rのポジションに基づいて、電動モータ13L,13R及び左右のブレーキ17L,17Rを一括制御する。前記ブレーキ17L,17Rは、電磁作用で制動を掛ける電磁ブレーキ、油圧力でディスクを挟持する形式の油圧ブレーキ、ドラムをバンドで締める形式の機械式ブレーキ、回生ブレーキ又は同等のブレーキであれば形式及び種類は問わない。 【0013】図2(a),(b)は本発明で採用したクラッチの原理図である。(a)に示す通り、クラッチ30は、エンジン31の出力軸に取付けた駆動プーリ38と、作業具軸33に取付けた従動プーリ39と、これらプーリ38,39に掛け渡したベルト41と、このベルト41を緊張させる/又はルーズにするクラッチシリンダ42と、からなる。クラッチシリンダ42のピストンロッド43を前進させれば、ベルト41は緊張状態となるため、プーリ38からプーリ39へ動力が伝わる。すなわち、(a)はクラッチオン状態を示す。 【0014】(b)で、クラッチシリンダ42のピストンロッド43を後退させれば、ベルト41はルーズ状態となるため、プーリ38からプーリ39へ動力は伝わらなくなる。すなわち、(b)はクラッチオフ状態を示す。 【0015】図3(a)〜(c)は本発明で採用したアクセルレバーの作用図である。(a)において、アクセルレバー22は、前進、停止、後退を一本で賄い、且つ前進、後退ともに低速から高速に連続的に切換えるこのとのできる操作レバーである。この様なアクセルレバー22のポジションをアクセルポテンショメータ26でモニターする。 【0016】(b)はレバー22のポジションとアクセルポテンショメータ26の出力の関係を示すグラフであり、アクセルポテンショメータ26の出力範囲を0〜+5V(ボルト)としたときに、後退高速に0v、中立(停止)に+2.5V、前進高速に+5Vを割り当てたことを示す。 【0017】(c)は(b)を一般化するとともに本発明の制御の為に加工したグラフであり、後退高速(横軸)に0v(縦軸)、停止(横軸)に中立電圧であるVn(縦軸)、前進高速(横軸)に最高電圧であるVmax(縦軸)を割り当てることは、前記(b)と同じである。ところで、運転者が(a)のレバー22を前進高速附近にセットしたときには、運転者の意思で前進高速を行わせようとするものであるから、本発明で行おうとする制御の修正は適用しないことにする。(c)で縦軸でV4〜Vmax(陰を付した)領域は非制御領域とする。 【0018】運転者が(a)のレバー22を後退高速附近にセットしたときには、運転者の意思で後退高速を行わせようとするものであるから、本発明で行おうとする制御の修正は適用しないことにする。(c)で縦軸で0〜V1(陰を付した)領域は非制御領域とする。 【0019】また、運転者が(a)のレバー22を停止又は微低速にセットしたときには、運転者の意思で停止又は微低速を行わせようとするものであるから、本発明で行おうとする制御の修正は適用しないことにする。(c)で縦軸でV2〜V3(陰を付した)領域は非制御領域とする。すなわち(c)において、縦軸でV1〜V2又はV3〜V4の領域で本発明の制御を実施することにする。 【0020】図4(a)〜(c)は本発明で採用した速度調整操作レバーの作用図である。なお、速度調整操作レバー23L,23Rの形態は図1と異なるが、作用説明の便利の為に形態を変更した。(a)において、左右の速度調整操作レバー23L,23Rは、ブレーキ0%(未制動)からブレーキ100%(フル制動)まで連続的に切換えるこのとのできる操作レバーである。左の速度調整操作レバー23Lのポジションをブレーキポテンショメータ27Lでモニターし、右の速度調整操作レバー23Rのポジションをブレーキポテンショメータ27Rでモニターする。 【0021】(b)はレバー23L,23Rのポジションとブレーキポテンショメータ27L,27Rの出力の関係を示すグラフであり、ブレーキポテンショメータ27L,27Rの出力範囲を0〜+5Vとしたときに、ブレーキ0%に0V、ブレーキ100%に+5vを割り当てたことを示す。 【0022】(c)は(b)を一般化するとともに本発明の制御の為に加工したグラフであり、ブレーキ0%に0v、ブレーキ100%にVmaxを割り当てることは、前記(b)と同じである。ところで、運転者が(a)のレバー23L又は23Rをブレーキ100%附近にセットしたときには、運転者の意思でフル制動を行わせようとするものであるから、本発明で行おうとする制御の修正は適用しないことにする。(c)で縦軸でV6〜Vmax(陰を付した)領域は非制御領域とする。 【0023】運転者が(a)のレバー23L又は23Rをブレーキ0%附近にセットしたときには、運転者の意思で制動を掛けないから、本発明で行おうとする制御の修正は適用しないことにする。(c)で縦軸で0〜V5(陰を付した)領域は非制御領域とする。すなわち(c)において、縦軸でV5〜V6の領域で本発明の制御を実施することにする。 【0024】図5は本発明に係る電動走行作業機の制御系統図であり、左の速度調整操作レバー23Lを操作すると、このに連動したブレーキポテンショメータ27Lの出力電圧に基づいて、左のブレーキドライバ28Lは左のブレーキ17Lを制動操作する。同様に、右の速度調整操作レバー23Rを操作すると、このに連動したブレーキポテンショメータ27Rの出力電圧に基づいて、右のブレーキドライバ28Rは右のブレーキ17Rを制動操作する。 【0025】スロットルレバー25をスライドさせれば、スロットルドライバ45で、エンジン31の吸気管44に介設したスロットルバルブ46の開度を調節することができる。すなわち、スロットルバルブ46を開けるほどエンジン31の回転数は上昇する。47はエンジン回転計、48は吸気圧センサである。 【0026】一方、制御部24は、アクセルポテンショメータ26の出力電圧ACCV、左右のブレーキポテンショメータ27L,27Rの出力電圧BKLV,BKRV、エンジン吸気負圧を取込み、後述の制御フローによって制御電圧TG3Lと制御電圧TG3Rとを発生し、左右のモータドライバ29L,29Rを介して左右のモータ13L,13Rを各々制御する。 【0027】図6は本発明に係る電動走行作業機の制御フロー図であり、ST××はステップ番号、fは前進、rは後退、Lは左,Rは右を示す添え字である。 ST01:アクセル開度(アクセルポテンショメータの出力電圧に相当)ACCVを読込む。 ST02:読込んだアクセル開度ACCVが、中立電圧Vn以上であるか否かを調べる。図3(c)に示す通り、中立電圧Vn以上であれば「前進」、否であれば「後退」とみなすことができる。YESのときはST03f,NOのときはST03rに進む。 【0028】ST03f:ST02でYESであれば、アクセル開度ACCVが電圧V3〜V4の範囲にあるか否かを調べる。図3(c)に示す通り、電圧V3〜V4の範囲が制御範囲、それ以外は非制御範囲となる。そこで、NOであれば、E(エンド)へ進む。 ST04f:アクセル開度ACCVが電圧V3〜V4の範囲にあれば、この範囲におけるACCVの割合(アクセル率ACC%)を演算する。演算式は、アクセル率ACC%=(ACCV−V3)/(V4−V3)となる。 【0029】ST03r:ST02でNOであれば、アクセル開度ACCVが電圧V1〜V4の範囲にあるか否かを調べる。図3(c)に示す通り、電圧V1〜V2の範囲が制御範囲、それ以外は非制御範囲となる。そこで、NOであれば、E(エンド)へ進む。 ST04r:アクセル開度ACCVが電圧V1〜V2の範囲にあれば、この範囲におけるACCVの割合(アクセル率ACC%)を演算する。演算式は、アクセル率ACC%=(ACCV−V1)/(V2−V1)となる。 【0030】ST05:ST04f又はST04rにより、アクセル率ACC%を決定する。 ST06L:左のブレーキ開度(左のブレーキポテンショメータの出力に相当)BKLVを読込む。 ST07L:読込んだBKLVが電圧V5〜V6の範囲にあるか否かを調べる。図3(c)において、電圧V5〜V6の範囲が制御範囲、それ以外は非制御範囲であったから、NOであればE(エンド)へ進む。 ST08L:ST07LでYESなら、範囲(V5〜V6)に対するBKLVの割合(左ブレーキ率BKL%)を演算する。演算式は、左ブレーキ率BKL%=(BKLV−V5)/(V6−V5)となる。 【0031】同様に、右のブレーキについても次のステップを実行する。 ST06R:右のブレーキ開度(右のブレーキポテンショメータの出力に相当)BKRVを読込む。 ST07R:読込んだBKRVが電圧V5〜V6の範囲にあるか否かを調べる。図3(c)において、電圧V5〜V6の範囲が制御範囲、それ以外は非制御範囲であったから、NOであればE(エンド)へ進む。 ST08R:ST07RでYESなら、範囲(V5〜V6)に対するBKRVの割合(右ブレーキ率BKR%)を演算する。演算式は、右ブレーキ率BKR%=(BKRV−V5)/(V6−V5)となる。丸Aと丸Bは次のフローに続くことを示す。 【0032】図7は図6に続く制御フロー図である。 ST09L:図3(c)に示したVmax、前記ST05で決定したACC%、ST08Lで演算したBKL%に基づいて、次の計算を実施する。TG1L=Vmax×ACC%×(1−BKL%) 【0033】左のブレーキ開度BKLVが大きいときは、左のモータに大きな電力を与えることは無駄であり、左のモータに供給する電力をセーブすることが望ましい。左のブレーキ開度BKLVが大きいときは、ST08Lにより、BKL%は1.0に寄った大きな値となり、(1−BKL%)を0寄りの小さな値となる。この様な(1−BKL%)を(Vmax×ACC%)に乗じることにより、左のブレーキ開度を考慮した修正アクセル開度を定めることができる。 【0034】上記した通りに左のモータを制御する電圧を、左のブレーキ開度を加味して決定することは有益である。しかし、右のブレーキ開度が大きければ、左のモータ制御電圧をもっと下げるはより望ましい。右のブレーキ開度が小さければ、左のモータに与える影響は無視して差支えない。この様に左のモータを制御する電圧を、左のブレーキ開度及び右のブレーキ開度をを加味して決定することはより望ましいことである。 【0035】そこで、ST09Lの最終項のBKL%を、(BKL%+p×BKR%×ACC%)に置き換えることを検討する。BKR%はST08Rで定まる値である。左のモータを検討するときに、右のブレーキの影響はアクセル開度ACC%が大きいほど顕著になると考えられる。そこで、右のブレーキ開度BKR%にACC%を乗ずることにする。また、BKL%にBKR%を直接加えると、右のブレーキ開度BKR%の影響が強くなり過ぎるので、0.3〜0.5程度の係数pを乗じることにする。これで、ST09Lの最終項のBKL%を、(BKL%+p×BKR%×ACC%)に置き換えることは妥当であることが分かる。この(BKL%+p×BKR%×ACC%)を左修正ブレーキ率と呼ぶ。 【0036】ST10L:TG1Lの修正値であるTG2Lを次の式で計算する。TG2L=Vmax×ACC%×{1−(BKL%+p×BKR%×ACC%)} ST09R,ST10RはST09L,ST10LのLをRに、RをLに置き換えるのみであるから、説明を省略する。丸Cは次にフローに続くことを示す。 【0037】図8は図7に続く制御フロー図である。 ST11:クラッチがオンであるか否かを調べる。NO、すなわちクラッチオフであれば、除雪作業は行わないので、以下の制御は不要である。 ST12:ST11でYESであれば、図5の負圧センサ48でエンジン吸気圧g1を読込む。 ST13:t時間後に再度エンジン吸気圧を読込む。これをg2とする。t時間は微小時間である。 ST14:エンジンの吸気圧差Δg(=g2−g1)を計算する。 【0038】図9は図8を補足するための吸気圧模式図であり、横軸を時間、縦軸を吸気圧とすれば、エンジンのシリンダとピストンが往復動ポンプの役割をするため、吸気弁が開いて且つピストンが下降することで、吸気負圧はg1まで下がるとする。もし、エンジンのクランク軸に出力側から過大な力が作用すると、ピストンの下降速度が低下し、ポンプ作用が弱まり、結果として吸気負圧はg2(g2>g1)までしか下がらなくなる。g2−g1を吸気圧差Δgとする。 【0039】ここで、重要なことはエンジンに過大な負荷が作用したときに、先ず吸気負圧にそのことが現れ、遅れてエンジン回転数若しくはスロットルバルブ開度にそのことが現れる。従って、吸気負圧をモニターすれば応答性(レスポンス)の良好な制御が実施できることになる。 【0040】図10は図8を補足するための補正係数グラフであり、横軸は吸気圧差Δg、縦軸は0を超え1.0未満の補正係数βを示す。横軸に示す吸気圧差Δgが大きいときには、オーガ若しくはブロアに重い雪や雪塊が当るなどして吸気圧が急上昇したと考えられ、このときには除雪機の速度を大幅に下げるために0(ゼロ)寄りの補正係数を与える。逆に、横軸に示す吸気圧差Δgが小さいときには除雪機の作用する負荷が比較的小さいので除雪機の速度を僅かに下げるだけですみ、そのために1.0寄りの補正係数を与えるとよい。 【0041】図8に戻って、ST15:Δgに対応する補正係数βをず10を参照しつつ決定する。 ST16L:ST10Lで求めたTG2Lにβを乗じる。 ST16R:ST10Rで求めたTG2Rにβを乗じる。 ST17L:左モータ制御値TG3Lが決定したので、このTG3Lにより左のモータを運転する。 ST17R:右モータ制御値TG3Rが決定したので、このTG3Rにより右のモータを運転する。 【0042】尚、請求項1に記載したアクセルレバーや速度調整操作レバーは、狭義のレバーに限らず、ダイヤルスイッチ、スライドスイッチなど、マニュアル設定値を変更できる手段であれば種類、形状は問わない。 【0043】さらに、実施の形態では電動走行除雪機を例に説明したが、本発明に係る電動走行作業機は、草刈機、ドーザ、耕運機などの作業車両であってもよいく、格別に種類を限定するものではない。 【0044】 【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。作業具に大きな負荷が掛るとエンジンの吸気負圧が急激に上昇する。このときには、左右の電動モータの出力を下げ、走行速度を抑える。ところで、一般に電動モータは、アクセル開度に基いて直接的に制御する。しかし、請求項1では、例えば左の電動モータを制御するときに左のブレーキ開度が大きいときには左モータ制御値を下げること並びに右のブレーキ開度が大きいときにはこれを考慮して左モータ制御値を更に下げるという制御を実施する。右の電動モータも同様である。これで、運転者は自由に走行方向を制御することができる。 【0045】この結果、ブレーキを掛けながら電動モータを高速で回すという無駄を回避することができる。加えて、左右のモータの作用アンバランスにより車両が揺れることがあるが、例えば左の電動モータに対して、左のブレーキ開度のみならず右方のブレーキ開度をも考慮したので、その心配が無くなり、走行面の状態如何を問わず、速度調整作業を容易にし、車両の円滑な走行性をも良好になる。 【0046】作業具を耕耘爪とすれば作業機は耕運機、同様に作業具を刈り刃とすれば作業機は芝刈り機の如く作業具並びに作業機は各種のものがある。そのうちで、除雪機では、作業具がオーガとブロアとからなり、作業具に作用する負荷の形態が複雑となる。そこで、請求項2では本発明を除雪機に適用することにより、左右の駆動輪を制御することで向きを自在に制御しながら、オーガ及びブロアを保護しつつ、効率の良い除雪を実行することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年10月30日(2000.10.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067356 【弁理士】 【氏名又は名称】下田 容一郎 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−142308(P2002−142308A) |
| 【公開日】 |
平成14年5月17日(2002.5.17) |
| 【出願番号】 |
特願2000−331552(P2000−331552) |
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