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【発明の名称】 車両用の伝送制御装置
【発明者】 【氏名】坂野 嘉信

【氏名】王子 修

【氏名】上月 敏裕

【氏名】富澤 幸夫

【氏名】鴨 雄史

【氏名】鶴田 慎一郎

【要約】 【課題】客先からの制御システムについての客先要求に対してソフトウエアで対応できるように、伝送制御装置を工夫し、また伝送路のコストを低減できるように、各種制御信号の伝送経路を工夫する。

【解決手段】車両の運転室からの指令によって各種機器を制御する車両の伝送制御装置を前提として、運転室の各種操作機器からの操作信号を受信し、所定の指令信号を発信する指令制御装置(PC)を設け、入出力機能を有する端末機(リモートI/O)を個々の被制御機器の近傍もしくは被制御機器の内部に設置してこの端末機と被制御機器とを接続し、上記指令制御装置(PC)と上記リモートI/Oとを共通の伝送路で結び、制御シーケンスの違いを補償するプログラムを上記指令制御装置(PC)に組み込み、被制御機器の違いを補償するソフトウエアを上記リモートI/Oに組み、当該リモートI/Oで被制御機器を制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】車両の運転室からの指令によって各種機器を制御する車両の伝送制御装置において、運転室の各種操作機器からの操作信号を受信し、所定の指令信号を発信する指令制御装置(PC)を設け、入出力機能を有する端末機(リモートI/O)を個々の被制御機器の近傍もしくは被制御機器の内部に設置してこの端末機と被制御機器とを接続してあり、上記指令制御装置(PC)と上記入出力機能を有する端末機(リモートI/O)とを共通の伝送路で結んでおり、また、制御シーケンスの違いを補償するプログラムを上記指令制御装置(PC)に組み込み、被制御機器の違いを補償するソフトウエアを上記リモートI/Oに組み、該リモートI/Oで被制御機器を制御する車両の伝送制御装置。
【請求項2】上記指令信号に対する必要な応答性、重要度によって被制御機器を区分けし、同系統の被制御機器を同じネットワークで接続して一つの被制御系統にし、区分けした各系統のネットワークを、指令制御装置(PC)に接続された伝送路に、ルーターを介して接続した請求項1の伝送制御装置。
【請求項3】上記リモートI/Oにシリアル伝送機能を持たせた請求項1または請求項2の車両の伝送制御装置。
【請求項4】上記リモートI/Oに複数個のネットワーク制御チップを内蔵させてネットワーク機能を持たせた請求項1または請求項2の車両の伝送制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両用の伝送制御装置に関するものであり、伝送制御装置による制御機能をソフトウエア化することで、各種機器の制御システムの仕様の違いへの対応を簡単にし、また、個々の制御機器の違い(メーカー等の違い)への対応を簡単にして、上記伝送制御装置のハード面を共通化することができ、これによって、伝送制御装置の施工を簡略化し、工期を短縮することができるとともに、伝送負荷を低減して伝送ケーブルのコストを低減することができるものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用の伝送制御は継電器盤によるリレーロジックによるものであるため、上記制御システムの仕様や制御機器の違いによって制御理論が異なる場合があり、この場合は新たに上記継電器盤を設計する必要がある。そして、走行駆動制御、ブレーキ制御、側扉開閉制御、空調制御、室内換気制御、パンタグラフ昇降制御など様々な機器系統毎にその制御のための継電器盤が設けられる。また、従来の継電器盤による制御装置で伝送制御を行う場合は、制御システムが異なるとそれに応じて継電器盤と伝送制御装置とをインターフェースする専用のハードウエアを開発する必要がある。また、制御機器においてもメーカーによってI/O(インプット・アウトプット)が異なるなどのためにそれ専用のものが必要になり、使用機器の違いによってそれ専用のI/F(インターフェース)を有するハードウエアを開発する必要がある。車両においては、運転室からの指令によって制御される機器が、走行駆動のためのもの、制動のためのもの、室内の空調、気圧調整などの室内環境調整のためのもの、側扉の開閉などの乗降のためのものなど様々である。他方これらの機器の制御信号には応答時間、信号の重要度あるいはデータ量が様々であり、これらを同じ伝送路で伝送すると、極めて高精度、大容量のものが必要になり、伝送距離が極めて長いこともあって高コストになることが避けられない。
【0003】これらの各種の制御信号を応答時間、信号の重要度等に応じて区分し、それに応じて伝送路を別々にすれば、応答時間、信号の重要度が高いもののための伝送路を小容量のものにすることができるので、全体として伝送路のコストを低減することができる。
【0004】
【解決しようとする課題】この発明は、■客先からの制御システムについての仕様が決まらないままで制御システムのハードの設計施工を行っても、客先要求に対してソフトウエアで対応できるように、伝送制御装置を工夫すること、及び■伝送路のコストを低減できるように、各種制御信号の伝送経路を工夫することをその課題とするものである。
【0005】
【課題解決のための手段1】解決手段1は上記課題■を解決するための手段であり、車両の運転室からの指令によって各種機器を制御する車両の伝送制御装置を前提として、次の要素(イ)〜(ホ)によって構成されるものである。
(イ)運転室の各種操作機器からの操作信号を受信し、所定の指令信号を発信する指令制御装置(PC)を設けたこと、(ロ)入出力機能を有する端末機(リモートI /O)を個々の被制御機器の近傍もしくは被制御機器の内部に設置してこの端末機と被制御機器とを接続したこと、(ハ)上記指令制御装置(PC)とリモートI/Oとを共通の伝送路で結んだこと、(ニ)制御シーケンスの違いを補償するプログラムを上記指令制御装置(PC)に組み込みんだこと、(ホ)被制御機器の違いを補償するソフトウエアをリモートI/Oに組み、該リモートI/Oで被制御機器を制御すること。
【0006】
【作用】運転室の各種操作機器からの操作を受けたとき、組み込まれたプログラムにしたがって上記指令制御装置(PC)により演算処理が行われ、その出力を共通伝送路に送信する。PCからの指令信号を個々の端末機のリモートI/Oが選択的に取り込み、対応する被制御機器に応じた形態の出力信号が、個々の被制御機器のI/F(インターフェース)に応じて出力され、被制御機器が制御される。客先の要求による車両の伝送制御システムの違いは、指令制御装置(PC)に組み込まれるプログラムで補償し、また、被制御機器の違い(例えば、I/Fの違い等)はリモートI/Oのソフトウエアで補償される。このように、客先から要求された伝送制御システムに応じたプログラムを上記PCに組み込み、また個々の被制御機器に応じたソフトウエアをリモートI/Oに組み込めばよいから、個々の列車についての伝送制御システム(シーケンス)についての客先仕様の如何、被制御機器などの使用機器の仕様の如何に関わらず、車両の伝送制御装置のハードウエア面の設計変更を行う必要はない。
【0007】ところで、上記のリモートI/Oは、伝送路から指令信号を受信し、これを選択的に取り込み、組み込まれたソフトウエアにしたがって演算処理して、所要の形態の出力信号を所要のI/Fで出力するという入出力制御機能を有し、また、各種の検知信号などの所要の情報を指令制御装置(PC)に送信するものである。このようにリモートI/Oによる伝送制御システムは、指令制御装置(PC)本体から離れた地点に設置した多数のリモートI/Oと上記PCとを伝送路を介してI/O情報(インプット、アウトプット情報)を送受するものであり、どのような指令信号をリモートI/Oに発信するかは指令制御装置に組み込まれるプログラムによって自由に設定、変更され、また種々の指令信号をどのように選択的に取り込むか、また、取り込んだ指令信号に対してどの様な出力を行うかはリモートI/Oに組み込まれたソフトウエアによって自由に設定、変更される。上記指令制御装置(PC)とリモートI/Oとによる制御システムの一般的構成の概念は図1(a)に示すとおりであり、入力部、CPU、出力部、記憶部を有し、押ボタンスイッチ、セレクタスイッチ、操作レバーなど各種操作手段からの指令を受けて、記憶部のプログラムにしたがってCPUが所定の演算を行い、出力部から所定のI/Fによって伝送路(通信ケーブル)に指令信号を出力する。この発明の上記解決手段1における指令制御装置(PC)は、運転室内で運転手または車掌が操作する操作スイッチ(開閉スイッチ)からのON,OFF信号、選択スイッチからの選択信号、主幹制御器(マスターコントローラ)、ブレーキ制御器等の操作レバーによる操作信号などを識別して、プログラムにしたがって個々のリモートI/Oに向けた指令信号を出力するものである。
【0008】リモートI/Oの一般的概念は、図1(b)に示すとおりであり、指令制御装置(PC)からの指令信号を受信する入力部、演算処理するCPU,ソフトウエアを格納するメモリ、各種データを格納するメモリ、制御機器に指令を出す出力部を有し、また、各種機器の検知センサからの検知情報を取り込む入力部、上記検知情報をPCに送信する出力をを有しており、上記PCから送信された指令信号を伝送路を介して受信してこれを識別し、これを選択的に取り込み、必要な処理を行って、各被制御機器に向けて所要のI/Fで出力し、これに追従する被制御装置を作動させ、また被制御装置の動作状態に関連する各種情報(検知信号、フードバック信号など)を上記PCに送信するものである。この発明の解決手段1におけるリモートI/Oは、指令制御装置(PC)から送信された指令信号を受信してこれを識別して選択的に取り込み、必要な処理を行って各被制御機器に応じた所要のI/F(インターフェース)で出力して、各被制御機器を作動させる。また各被制御機器の動作状態、あるいは周辺機器の状態など、関連する各種検出情報を上記PCに送信するものである。
【0009】以上の解決手段1による、入出力機能を有する端末機(リモートI/O)による制御システムを模式的に示せば図3のとおりである。このものにおいて例えば、空調装置の操作スイッチをONすると、当該スイッチONを、組み込まれたプログラムによってPCが識別し、所定の演算処理をして所定の指令信号を伝送路に発信する。車両の空調装置の制御装置に設けたリモートI/Oだけがこの指令信号を取り込み、リモートI/Oに組み込まれたソフトウエアにより、その制御装置の制御機器に対応したI/Fで制御信号を出力する。この制御信号により空調装置の制御機器(例えばリレースイッチ)が動作して空調装置が作動する。また、室内照明機器の操作スイッチをONすると、当該スイッチのON信号をPCが識別し、これに応じた指令信号を伝送路に送信する。この指令信号を各車両の照明機器の制御機器に設けたリモートI/Oが取り込み、照明装置を点灯させる。主幹制御器(マスターコントローラ)からの制御信号についても同様であり、この制御信号を組み込まれたプログラムにしたがってPCが識別し、これに応じた指令信号を伝送路に送信する。車両の走行駆動モータの制御機器に設けたリモートI/Oだけがこの指令信号を取り込み、リモートI/Oに組み込まれたソフトウエアにしたがって、その制御機器に対応したI/F(インターフェース)で出力して、走行駆動モータを制御する。ブレーキ設定器からの制御信号についても同様であり、この制御信号を組み込まれたプログラムにしたがってPCが識別し、これに応じた指令信号をバスラインに送信する。車両のブレーキ装置の制御機器に設けたリモートI/Oだけがこの指令信号を取り込み、リモートI/Oに組み込まれたソフトウエアにしたがって、その制御機器に対応したI/F(インターフェース)で出力して、ブレーキ装置を作動させる。なお、この解決手段でいう指令制御装置(PC)は、複数のリモートI/Oの集合体で構成することも可能であり、その場合のリモートI/Oは組み込まれたプログラムにしたがって演算して、対応するそれぞれのスイッチ、操作機器からの操作信号に応じた所定の指令信号を出力するものであり、それぞれの操作機器との対応で個々に設けられ、これが解決手段における指令制御装置(PC)の役割をそれぞれ分担することになる。この伝送制御装置の概要を模式的に示せば、図2のとおりである。図2における操作装置のMCはマスターコントローラ、BVはブレーキ設定器、CSWは運転台コンソール上の各種スイッチである。
【0010】
【課題解決のために講じた手段2】この解決手段2は上記課題■を解決するためのもので、解決手段1による伝送制御装置を前提として、次の(イ)(ロ)によって構成されるものである。
(イ)指令信号に対する必要な応答性、重要度によって被制御機器を区分し、同系統に区分けした被制御機器を同じネットワークで接続して一つの被制御系統にしたこと、(ロ)区分けした各系統のネットワークを、指令制御装置(PC)に接続された伝送路にルーターを介して接続したこと。
【0011】
【作用】各種の操作レバー、操作スイッチ等の各種操作機器からの操作信号に応答して指令制御装置(PC)から伝送路に送信される指令信号は、ルータによって選別されて、各ネットワークのための指令信号だけが各ネットワークの伝送路に送信される。したがって、高速度で送信することが必要な被制御機器への指令信号は全て同じ高速伝送路に送信され、また、高速度で送信することが必要でない指令信号は他の低速伝送路に伝送される。それゆえ、高速度で送信することが必要な指令信号を伝送する高速伝送路の容量を最小限にすることができる。この伝送制御装置の概要を模式的に示せば、図3のとおりである。
【0012】
【実施態様1】実施態様1は上記解決手段1、上記解決手段2におけるリモートI/Oにシリアル伝送機能を持たせたことである。これにより、被制御機器側のI/O(インプット・アウトプット)に対してI/F(インターフェース)を変更することなく、その伝送制御装置に伝送制御機能を付加することができる。そして、このシリアル伝送機能をどのようなものにするかは、リモートI/Oに組み込むソフトウエアによって自由に選択、変更される。
【0013】
【実施態様2】実施態様2は、上記解決手段1、上記解決手段2におけるリモートI/Oに複数個のネットワーク制御チップを内蔵させてネットワーク機能を持たせたことである。これにより、必要に応じて簡単に伝送制御装置に多重系を取り入れることができる。
【0014】
【実施例】図4を参照しながら実施例を説明する。この実施例は、各種の被制御機器の区分けの一例であり、最も単純に区分けした例である。制動装置の制御系を一つの高速伝送路41bに接続し、空調系、換気系、側扉操作系、及び共通配線箱を低速伝送路42bに接続したものであり、主幹制御器(マスターコントローラ)に接続されたPC(指令制御装置)機能を有するリモートI/O「MC1」、「MC2」、ブレーキレバーによるブレーキ設定器に接続された処理機能を有するリモートI/O「BV1」、「BV2」の高速伝送路41aをルーター43を介して車両情報制御装置に接続し、運転台選択SW(スイッチ)に接続された処理機能を有するリモートI/O「CabSeS」、助手側全面SW盤に接続された処理機能を有するリモートI/O「ASW」、1,3位側操作SW盤に接続された処理機能を有するリモートI/O「CrS1」、2,4位側操作SW盤に接続された処理機能を有するリモートI/O「CrS2」、運転台コンソール部に接続された処理機能を有するリモートI/O「CSW1」、「CSW2」、表示灯リモートI/O「PL」等の低速伝送路42aがルーター45を介して車両情報制御装置に接続されている。他方、車両情報制御装置にルーター44を介してブレーキ系の高速伝送路41bが接続され、さらにルーター46を介して低速伝送路42bが接続されており、さらに次の車両への高速伝送路47、低速伝送路48が車両情報制御装置の伝送ポート49、50に接続されている。高速伝送路41aにブレ−キ装置のリモートI/O「VVVF1」,「VVVF2」,「VVVF3」,「BCU」がそれぞれ接続されている。また、低速伝送路42bに空調装置のリモートI/O「ACU1」、「ACU2」、換気装置のリターン口1の温度センサのリモートI/O「STR1」、リターン口2の温度センサのリモートI/O「STR2」が接続され、さらに座席下温度センサのリモートI/O「STS」が接続され、共通配電箱「SBB」のリモートI/O「SBB1」,[SBB2」,「SBB3」が接続され、さらに、換気装置の横流ファンのリモートI/O「SBB4」、エバファン及びロールフィルタのリモートI/O「SBB5」が接続されている。また、低速伝送路42bに側扉「ドア1」、「ドア3」、「ドア5」、「ドア2」、「ドア4」、「ドア6」のそれぞれのリモートI/O「DR1」、「DR3」、「DR5」、「DR2」、「DR4」、「DR6」が接続されている。処理機能を有するリモートI/O「MC1」、「MC2」、「BV1」、「BV2」からの指令信号は高速伝送路41a、ルーター43を介して車両情報制御装置に送信され、ルーター44、高速伝送路41bを介してリモートI/O「VVVF1」,「VVVF2」,「VVVF3」,「BCU」によって選択的に取り込まれる。また、運転台選択スイッチ等の他の操作機器の処理機能を有するリモートI/O機能を有するリモートI/O「CabSaS」、「ASW」等からの指令信号は低速伝送路42a、ルーター45を介して車両情報制御装置に送信され、ルーター46、低速伝送路42bを介してリモートI/O「ACU1」、「ACU2」等によって選択的に取り込まれる。
【0015】なお、上記のリモートI/O「MC」は、運転室の主幹制御器(マスターコントローラ)から力行ノッチを入力するものであり、「ASW」は助手側前面スイッチ盤のリモートI/Oで助手側前面スイッチ盤のスイッチの状態を入力するものであり、「BV」は運転室のブレーキ設定器からブレーキノッチを入力するものである。また、「CabSeS」は列車の編成中の運転台の位置を設定するスイッチ(運転台選択スイッチ)の状態を入力するもので、例えば「前」「中」「後」の状態を入力するものである[例えば、6両編成の列車を2つ連結したとき前−中(前方編成の後)、中−後(後方編成の後)になる]、また、CrSは操作スイッチ盤のリモートI/Oで、操作スイッチ盤上のスイッチの状態を入力し、各表示灯を点灯させるものである。また、「CSW」は運転台コンソール上の各スイッチの状態を入力するものである。さらに、「PL」は表示灯リモートI/Oで、運転台コンソール上にブレーキノッチを初めとする各種の表示灯を点灯させるものであり、「ETS」は居眠防止−列車防護−速度リレー装置のリモートI/Oで、運転士居眠防止(EB)−非常ブレーキ−、非常発報、非常パン(パンタグラフ)下げ、列車無線による通報(TE)−速度リレー(SRD)装置を制御するものである。さらに、「操作スイッチ盤」は側扉を開閉する車掌スイッチで、補助イス使用許可制御、貫通扉開制御、車内/車外放送スピーカ切換え等のスイッチとそれらの表示灯からなるものであり、「ドア」はドア駆動装置、戸締リミットスイッチ、車側灯及びドアリーフ等からなる乗客の出入口装置であり、また、リモートI/O「VVVF」は、VVVF方式(可変電圧、可変周波数制御方式)直流電車の主電動機の制御装置と間で信号を入出力するものであり、リモートI/O「SBB」は共通配電箱のリレーを制御するものである。さらに、「エバファン」は空調熱交換器用送風機であり、横流ファンは横流送風機で冷房効果を高めるため車内空気を撹拌するものである。
【0016】
【効果】以上述べたとおり、この発明は、運転室内の各種操作機器からの制御信号を受信する指令制御装置(PC)を設け、各被制御装置の近傍又は当該被制御装置の内部にリモートI/Oを有する端末機を設け、この端末機の出力信号で個々の被制御装置を制御するものであるから、車両における伝送制御システムについての客先から様々に要求される仕様の違いに対しては、指令制御装置に組み込むプログラムの設計によって対応することができ、また被制御装置における様々な使用機器の違いに対しては端末機のリモートI/Oに組み込むソフトウエアの設計によって対応することができる。したがって、車両の伝送制御システムの仕様、各種の被制御装置の制御機器等についての客先からの要求の如何に関わらず、伝送制御システムのためのハードウエア面(指令制御装置、伝送路の配線、リモートI/Oを有する端末機等)の設計、施工を行うことができ、これによって、車両の設計、施工期間を短縮できるとともに、客先の如何に関わらずハードウエア面を共通化できるから、著しくコストを低減することができる。
【0017】また、被制御装置への必要な伝送速度、安全上の重要度によって区分し、各区分の機器をネットワークで結んで一つの系統にし、指令制御装置に接続された伝送路と上記各系統毎の伝送路とをルータを介して接続したことで、指令制御装置(PC)からの指令信号は、ルータによって仕分けされて、各系統の被制御装置に対する指令信号だけを各系統の伝送路に送信する。これにより、高速伝送、高い信頼度が求められる系統の伝送路には限られた被制御装置だけが接続されることになるから、高速伝送、高信頼度で伝送するべき指令信号の伝送用の伝送路の伝送容量を小さいものにすることができる。そして、高速伝送が必要でないその他の被制御装置への指令信号の伝送は廉価な伝送路で行えばよいから、指令信号を被制御装置に送信する伝送路全体のコストを低減させることができる。また、高速、高信頼度で送信されるべき指令信号を送信する伝送路に伝送容量上の余裕を持たせることができるから、伝送の信頼度が一層向上する。
【出願人】 【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成12年8月21日(2000.8.21)
【代理人】 【識別番号】100110386
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 敏雄
【公開番号】 特開2002−64909(P2002−64909A)
【公開日】 平成14年2月28日(2002.2.28)
【出願番号】 特願2000−250274(P2000−250274)