| 【発明の名称】 |
電動車両の電力供給装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】塩澤 総一
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| 【要約】 |
【課題】車両駆動用モータからの要求負荷の急増時等に燃料電池から過大な電力が供給されることを防止して燃料電池の劣化を抑制した電動車両の電力供給装置を提供する。
【解決手段】燃料電池2の出力側にDC/DCコンバータ5を備えた第1電源と、二次電池3からなる第2電源とを並列して車両駆動用モータ1に接続し、前記DC/DCコンバータ5への出力指令信号を制御して前記第1電源からの出力を制御する制御手段20aを備え、前記モータ1からの要求負荷に応じて第1電源および/または第2電源から前記モータに電力を供給する電動車両の電力供給装置において、前記制御手段20aは、前記モータ1からの要求負荷増加時に、負荷電流の増加に応じて前記DC/DCコンバータ5の出力指令信号を変える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】燃料電池の出力側にDC/DCコンバータを備えた第1電源と、二次電池からなる第2電源とを並列して車両駆動用モータに接続し、前記DC/DCコンバータへの出力指令信号を制御して前記第1電源からの出力を制御する制御手段を備え、前記モータからの要求負荷に応じて第1電源および/または第2電源から前記モータに電力を供給する電動車両の電力供給装置において、前記制御手段は、前記モータからの要求負荷増加時に、負荷電流の増加に応じて前記DC/DCコンバータの出力指令信号を変えることを特徴とする電動車両の電力供給装置。 【請求項2】前記DC/DCコンバータの出力側に電流センサおよび電圧センサを設け、前記制御手段は、前記DC/DCコンバータの効率特性マップを備え、該DC/DCコンバータの出力側の電流および電圧の検出値から前記効率特性マップに基づいて前記燃料電池の出力を算出し、この算出した燃料電池出力に応じて前記DC/DCコンバータの出力指令信号を変えることを特徴とする請求項1に記載の電動車両の電力供給装置。 【請求項3】前記燃料電池とDC/DCコンバータとの間に電流センサおよび電圧センサを設け、前記制御手段は、該電流センサおよび電圧センサの検出信号に基づいて前記燃料電池の出力を算出し、この算出した燃料電池出力に応じて前記DC/DCコンバータの出力指令信号を変えることを特徴とする請求項1に記載の電動車両の電力供給装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電動車両の電力供給装置に関し、特に、燃料電池と二次電池とを組合せたハイブリッド電源からなる電動車両の電力供給装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】車両駆動用モータの電源として燃料電池を用いた電動車両において、燃料電池の電力を補うとともに要求負荷への応答性を高めるために、車両に燃料電池とともに二次電池を搭載し、これら2つの電源を用いてモータを駆動するハイブリッド電動車両が開発されている。このように二次電池を併用することにより、車両に搭載する燃料電池の重量や容積を軽減し且つ大電力が必要な場合に対処するとともに燃料電池の応答性をカバーすることができる。 【0003】このようなハイブリッド電動車両において、モータからの要求負荷に応じて、燃料電池と二次電池からの電力供給配分を変えて負荷や電池容量等に対応した最適な分担割合でモータを駆動することが考えられている。例えば、図8(A)に示すように、変動する要求負荷aに対し、燃料電池(FC)の最大電力を超えるピーク負荷時にはその超える分を二次電池からの放電で補い、燃料電池の最大電力以下のときにはその剰余電力で二次電池を充電する。また、同図(B)に示すように、要求負荷aが常に燃料電池の最大電力を超えているときには二次電池を充電することなく常に燃料電池と二次電池からの放電によりモータに電力を供給する。また、同図(C)に示すように、要求負荷が常に燃料電池の最大電力より小さいときには燃料電池のみでモータを駆動しつつ剰余電力で二次電池を充電する。 【0004】このようなハイブリッド電動車両において、全要求負荷に対する燃料電池側からの電力供給量の割合を制御するために、燃料電池の出力側にDC/DCコンバータを設け、運転状態や充電状態に応じてこのDC/DCコンバータの出力指令値を変えることにより、このDC/DCコンバータを介してモータに供給される燃料電池からの電力配分を調整することが考えられている。 【0005】この場合、燃料電池は適正な許容最大出力となる定格電力値を有し、これを超える過負荷運転を行うと、過電流が流れるとともに異常な電圧低下状態となり、燃料電池が劣化する。したがって、適正な許容値を超えないように燃料電池を動作させる必要がある。 【0006】一方、燃料電池の異常な電圧低下を防止するための補機用電源が特開平11−154520公報に記載されている。この公報記載の補機用電源は、独立で発電可能に構成された燃料電池において、この燃料電池の発電する電力の一部を前記燃料電池の単独発電に必要な補機に供給可能にする補機用電源であって、前記燃料電池の発電する電力の一部の電圧の変換を行うDC/DCコンバータと、このDC/DCコンバータの出力で充電される電池と、前記DC/DCコンバータを通過する前記燃料電池からの電力を制御する入力電流制限機構を備えた構成である。このような構成により、燃料電池本体の電圧低下などを起こさないでスムースに起動させることを目的としている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述のハイブリッド電動車両において、急加速あるいはその他の負荷の急増が生じた場合、二次電池側の残存容量が少ないときやエネルギー密度が小さいときあるいは電池が劣化しているときなどには、急激な負荷が燃料電池にかかり、急増した負荷分の電流が燃料電池側から流れて、この負荷電流の増加により燃料電池の電圧が極度に低下し正常な発電機能が阻害されるとともに電極板等の劣化を来たすおそれがある。 【0008】一方、前述の公報記載の補機用電源は、起動初期の燃料電池の低電圧時に燃料電池から補機への電力供給を停止して二次電池から補機へ電力を供給するものであり、燃料電池の電圧が所定の値に達したら燃料電池のみから補機に電力を供給する。この起動初期における燃料電池から補機への電力供給量の割合をDC/DCコンバータのデューティ比を変えて制御する。したがって、起動後の通常運転状態における駆動モータ側からの急激な要求負荷増加への対応を考慮していない。このため、負荷急増時に前述のように燃料電池が劣化するおそれがある。 【0009】本発明は上記従来技術を考慮したものであって、車両駆動用モータからの要求負荷の急増時等に燃料電池から過大な電力が供給されることを防止して燃料電池の劣化を抑制した電動車両の電力供給装置の提供を目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明では、燃料電池の出力側にDC/DCコンバータを備えた第1電源と、二次電池からなる第2電源とを並列して車両駆動用モータに接続し、前記DC/DCコンバータへの出力指令信号を制御して前記第1電源からの出力を制御する制御手段を備え、前記モータからの要求負荷に応じて第1電源および/または第2電源から前記モータに電力を供給する電動車両の電力供給装置において、前記制御手段は、前記モータからの要求負荷増加時に、負荷電流の増加に応じて前記DC/DCコンバータの出力指令信号を変えることを特徴とする電動車両の電力供給装置を提供する。 【0011】この構成によれば、燃料電池を第1電源とし二次電池を第2電源として2つの電源を有するハイブリッド電動車両において、通常走行時における急激な負荷の増加時等に、燃料電池からの出力電圧を調整する可変型のDC/DCコンバータへの出力指令信号値が負荷の増加に伴って上昇した場合、燃料電池の出力を監視して燃料電池出力が所定の許容値を超える状態になったときに、DC/DCコンバータの出力指令信号値を、負荷増加分に応じて減算し、燃料電池からの過度な電力供給を防止して燃料電池の劣化を抑制する。 【0012】好ましい構成例では、前記DC/DCコンバータの出力側に電流センサおよび電圧センサを設け、前記制御手段は、前記DC/DCコンバータの効率特性マップを備え、該DC/DCコンバータの出力側の電流および電圧の検出値から前記効率特性マップに基づいて前記燃料電池の出力を算出し、この算出した燃料電池出力に応じて前記DC/DCコンバータの出力指令信号を変えることを特徴としている。 【0013】この構成によれば、DC/DCコンバータの出力側に設けた電流センサおよび電圧センサからの出力側データから、予め実験等で求めたDC/DCコンバータの効率特性マップに基づいてDC/DCコンバータの入力側の電力、すなわち燃料電池の出力が演算される。この演算により求めた燃料電池の出力が所定の許容値より大きくなったら、DC/DCコンバータの出力指令信号値を下げて燃料電池の出力を所定の定格値以下に維持する。これにより、燃料電池出力を直接モニタすることなく、DC/DCコンバータの出力側データからその入力側の燃料電池からの出力を演算して推定できるため、部品点数の削減や構造の簡素化が図られる。 【0014】別の好ましい構成例では、前記燃料電池とDC/DCコンバータとの間に電流センサおよび電圧センサを設け、前記制御手段は、該電流センサおよび電圧センサの検出信号に基づいて前記燃料電池の出力を算出し、この算出した燃料電池出力に応じて前記DC/DCコンバータの出力指令信号を変えることを特徴としている。 【0015】この構成によれば、燃料電池出力側に設けた電流センサおよび電圧センサから直接燃料電池の電流および電圧が検出され、この検出データに基づいて燃料電池出力が算出され、この燃料電池出力が所定の許容値より大きくなったら、DC/DCコンバータの出力指令信号値を下げて燃料電池の出力を所定の定格値以下に維持する。これにより、DC/DCコンバータの効率特性マップを準備することなく燃料電池出力側の検出データに基づいて直接燃料電池出力を演算処理することができるため、演算処理のプログラムが簡素化する。 【0016】 【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明が適用される電動車両の電源供給装置全体のブロック構成図である。 【0017】この実施形態は例えば自動二輪車の電源供給装置である。車両の後輪(不図示)に連結された車両駆動用モータ1の電源となる燃料電池2および二次電池3がインターフェイス(IF)を介して2点鎖線で示すコントローラ4に連結される。燃料電池2の出力側にDC/DCコンバータ5が接続され第1の電源を構成する。第2の電源となる二次電池3はモータ1に対しこの第1の電源に並列に接続される。DC/DCコンバータ5は、出力可変型であり、出力指令信号に応じて燃料電池2からの電圧をモータ駆動に必要な電圧に変換してモータ1に電力を供給する。このDC/DCコンバータ5により、運転状態や二次電池の容量等に応じて第1電源および第2電源からモータ1に供給される電力の配分を調整制御する。 【0018】燃料電池2の構成を簡単に説明すると、この燃料電池2は、アノード極に燃料となる水素を供給し、カソード極に酸化剤として空気を供給し、触媒による電気化学反応を行って発電するものである。両電極間には高分子イオン交換膜が介装される。このイオン交換膜には水素イオンの透過性を確保して円滑に移動させるべく濡れ状態とするために水が供給される。このような電極対を単位としてセルが構成され、複数枚のセルを組合せて各セルの起電力を合計した所定出力のFCユニットを形成する。なお、セルの起電力反応に伴う発熱は、各セルの外周に空気あるいは水を流して冷却する。 【0019】燃料となる水素は、例えばメタノールを一次燃料としてこれを水と混合して加熱蒸発させ、改質器の触媒反応により水素と二酸化炭素に分解し、シフトコンバータや選択酸化反応器等を介して改質器で微量に発生した一酸化炭素の濃度を低下させた後、この水素ガスを燃料電池のセルのアノード電極に供給する。あるいは水素ガスをボンベから直接供給してもよい。 【0020】発電用の空気は空気ポンプ(不図示)によりカソード極に供給される。燃料電池2には、FCユニット内の水の凍結防止のためのヒータ6と、該ヒータ6の加熱温度均一化のため及び発電時の冷却のための冷却ファン7が備わる。 【0021】ユーザスイッチ8は、例えば夜間充電モード等の運転モードの設定を行う。メインスイッチ9がONにされると、これがコントローラ4内のメインスイッチ検出部10で検出され、システム電源制御部11を介してコントローラ電源12、DC/DCコンバータ5およびモータコントローラ13の電源がONとなり、コントローラ4によるシステム全体の電力供給制御が可能な状態となる。 【0022】タイマ時間算出部14は、夜間低温時等に燃料電池2内の水の凍結防止のために、ヒータ6あるいは燃料電池2自体を駆動するためのタイマ時間を算出し、メインスイッチ9がOFFであってもシステム電源制御部11を介して電源をONにして暖気運転を行う。この暖気運転は、外気温度検出部16およびセル温度検出部17からの検出温度に基づいて暖気運転制御部18が判断し、ヒータ制御部19あるいはFC出力制御部20を介してヒータ6あるいは燃料電池2を駆動する。ヒータ6を駆動するときには温度均一化のために冷却ファン制御部21を介して冷却ファン7も駆動する。また、燃料電池2を駆動する場合においてもセル温度に応じて冷却ファン7を駆動する。 【0023】モータ出力計算部22は、スロットル23の操作によるスロットル開度信号からモータ1への供給電力を算出する。このとき二次電池保護制御部24により二次電池の残存容量や温度に応じて、二次電池保護のために燃料電池2と二次電池3との電力分担割合に制限が加えられ、この制限値を加味してモータの制御信号がモータコントローラ13に送られる。 【0024】充電状態検出部25は、二次電池3が充電状態か放電状態かを判別するとともに充電の場合には燃料電池によるものか回生電流によるものかを判別する。すなわち、二次電池3の電流センサ26からの電流検出信号を電流検出部27で充電方向か放電方向かを判別するとともに、モータ1の電流センサ28により回生電流が二次電池側に流れているかを検出して充電状態を判別する。 【0025】容量計算部29は、二次電池3の電圧検出部30および温度検出部31からの検出信号および電流検出データに基づいて二次電池3の容量を計算し、これを前述の二次電池保護制御部24に送るとともに、FC出力制御部20に送り、二次電池容量に応じて燃料電池2の電力配分を制御する。 【0026】FC出力制御部20は、D/A変換器32を介して電圧指令値をDC/DCコンバータ5に送る。この電圧指令値は、DC/DCコンバータ5を介してモータ1に供給される燃料電池2からの電力を制御するものである。この場合、燃料電池の異常、例えば燃料切れやセル温度の異常等が発生した場合には、その検出データが異常データ受信部33に送られる。この異常データはFC出力制御部20を介してFC起動/停止判断部34に送られ、ここで燃料電池2の駆動が可能かどうかを判断して燃料電池2のON/OFF信号を送出する。 【0027】図2は、上記ハイブリッド電動車両における本発明の第1の実施形態の要部を示すブロック構成図である。なお、図2は図1の要部を示すものであり、図1と同じ構成要素は同じ符号で示し、図示していない部分の構成は図1の構成と同じである。 【0028】この実施形態では、DC/DCコンバータ5の出力側に電圧センサ35および電流センサ36が設けられ、それぞれ検出データが電流検出部37および電圧検出部38を介してFC出力制御部20(図1)内のDC/DC出力制御部20aに送られる。DC/DC出力制御部20aは、これらの電流データおよび電圧データから、予め有するDC/DCコンバータ5の効率特性データのマップ40に基づいて、後述のようにDC/DCコンバータ5の入力側の電力(燃料電池2の出力)を演算で求める。この演算で求めた燃料電池出力に応じて、D/A変換器32を介してDC/DCコンバータ5に対し、出力指令信号を送り、燃料電池2からモータ1に供給される電力を制御する。 【0029】燃料電池は、例えばスロットル開度に応じてモータの要求負荷に対応した電力を出力する。この場合、二次電池3の電圧および電流が電圧センサ39および電流センサ26でそれぞれ検出され、コントローラ4内の電流検出部27および電圧検出部30を介してDC/DC出力制御部20aに送られる。これらのデータに基づいて二次電池3の容量や充電状態等が判別され、これらを考慮して燃料電池2が分担すべき電力供給量を判断してDC/DCコンバータ5に対する出力指令信号を発信する。 【0030】モータ駆動すべき要求負荷が増加した場合の運転モードとして、要求負荷の増加に対応して燃料電池2からの電力供給量を増加したり、あるいは燃料電池2は常に所定の定格電力値で運転し続け要求負荷の増加は二次電池3で負担するように電力の供給を制御する。このような電力供給制御は、前述のようにDC/DC出力制御部20aで行われる。この場合、要求負荷が急激に増加した場合等に、燃料電池2がその出力の許容制限値を超えて電力を供給すると負荷電流が増加して電圧の異常低下が起こり燃料電池が劣化する。本実施形態は、このような燃料電池の許容値を超えた運転を防止するものであり、DC/DCコンバータ5の出力側の電流および電圧のデータから燃料電池の出力を演算して求め、これが許容値レベルを超えているかどうかを推定するものである。 【0031】図3、図4および図5は、上記第1実施形態の演算処理の説明図である。図3(A)は燃料電池の出力特性の例を示す。出力電力の増加に伴い出力電流が増加するとともに出力電圧が低下する。この場合、電力=電流×電圧である。電流値がさらに大きくなってある値を超えると電圧が急激に低下する。この急激な電圧低下が起こる前に出力電力を下げる必要がある。このためには、DC/DCコンバータ5に対する出力指令値を下げる必要がある。 【0032】図3(B)はこの出力指令値の減算量を示す図である。横軸は負荷増加に伴う電流の増加を示し、縦軸は出力指令値(コントロール電圧)の減算量を示す。図示したように、電流が増加している場合には、その増加量に比例して出力指令値の減算量を多くする。これにより、例えば制限値を超えた場合の燃料電池の急激な出力増加を抑えることができる。負荷に対応した電流が増加していない場合(横軸での電流が負の場合)には、出力指令値を下げる必要はなく、現在行っている出力指令値での運転を続行する。 【0033】図3(C)はDC/DCコンバータ5の出力特性のグラフである。横軸は出力指令値(コントロール電圧)であり、縦軸は出力電圧である。出力指令値が大きい程出力電圧が大きくなる。例えば、DC/DCコンバータのコントロール電圧がv1でそのときの出力がV1で駆動しているときに、負荷急増により前述の(B)での負荷電流の増加がA1であったとする。このとき同図からΔv1だけ出力指令値を減算する。これにより、(C)に示すようにコントロール電圧がΔv1からΔv2に下がり、その結果DC/DCコンバータの出力はV1からV2に下がる。このようにして負荷電流の増加に応じて出力指令値を下げ、これにより燃料電池側からの電力供給を抑えることができる。 【0034】このような動作原理に基づき、以下のように燃料電池からの電力供給制御を行う。図4に示すように、モータ駆動すべき要求負荷41が増加した場合(例えばスロットル23(図1)を開いた場合)に、DC/DCコンバータ5の出力側に設けた電圧センサ35および電流センサ36によりそれぞれ電圧(Vdc)および電流(Idc)を検出する。これらの電圧および電流の検出データはDC/DC出力制御部20aに送られ、ここで以下のように演算処理されて燃料電池の出力が求められる。 【0035】 燃料電池出力=DC/DCコンバータ入力 =(DC/DCコンバータ出力) ×(DC/DCコンバータ効率) =(Vdc×Idc)×ηdcここで、VdcおよびIdcは検出データであり、ηdcはマップ40から読み込む。 【0036】このようにして求めた燃料電池出力に基づいて、図5(A)に示すように、モータ要求負荷aの増大にかかわらず、燃料電池出力(FC出力b)が常に所定の制限値以下となるようにDC/DCコンバータの出力(DC/DC出力c)を制御する。 【0037】このDC/DC出力制御は、同図(B)に示すように、DC/DCコンバータへの出力指令値を制御することにより行われる。前述の演算処理で求めたFC出力値をモニターし、所定の制限区間の範囲を超えたらDC/DC出力指令値を減算する。この減算値は、前述の図3(B)に示したように、燃料電池の負荷電流増加分に対応している。 【0038】このようにDC/DC出力指令値を減算することにより、ある一定の時間遅れをもってFC出力値が低下する。より具体的には、制御プログラムにおける制御サイクル(通常は数ms)において、DC/DCコンバータの出力側の電流および電圧検出データから負荷電流の増加分およびFC出力を演算して求め、このFC出力が制限区間を越えている場合には、次の制御サイクルにおいて、DC/DC出力指令値を負荷電流の増加分に対応して減少させる。これにより、FC出力値を下げて適正な許容範囲以下で運転することができ燃料電池の劣化が抑制される。 【0039】図6および図7は、本発明の第2の実施形態の要部構成図および制御動作の説明図である。この実施形態は、図6に示すように、燃料電池2の出力側(DC/DCコンバータ5の入力側)に電圧センサ42および電流センサ43を設け、燃料電池2の出力側を直接検出して電力を求めるものである。すなわち、図7に示すように、燃料電池2の出力側の電圧Vdcおよび電流Idcを検出し、これらの検出データから、効率特性のデータマップを用いることなく直接燃料電池2の出力値(Vdc×Idc)を求める。その他の構成および作用効果は前述の実施形態と同様である。 【0040】 【発明の効果】以上説明したように、本発明では、燃料電池を第1電源とし二次電池を第2電源として2つのモータ駆動用電源を有するハイブリッド電動車両において、通常走行時における急激な負荷の増加時等に、燃料電池からの出力電圧を調整する可変型のDC/DCコンバータへの出力指令信号値が負荷の増加に伴って上昇した場合、燃料電池の出力を、DC/DCコンバータの出力側の検出データから演算し、又は燃料電池の出力側の検出データから直接求めて、この燃料電池出力を監視し、燃料電池出力が所定の許容値を超える状態になったときに、DC/DCコンバータの出力指令信号値を、負荷増加分に応じて減算し、燃料電池からの定格出力を超えた過度な電力供給を防止することができる。これによりハイブリッド電動車両における燃料電池の早期劣化を抑制することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000010076 【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年7月27日(2000.7.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100100284 【弁理士】 【氏名又は名称】荒井 潤
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| 【公開番号】 |
特開2002−44807(P2002−44807A) |
| 【公開日】 |
平成14年2月8日(2002.2.8) |
| 【出願番号】 |
特願2000−226934(P2000−226934) |
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