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【発明の名称】 車両用自動変速機の制御装置
【発明者】 【氏名】鈴木 歩誠

【要約】 【課題】湿式クラッチを用いた車両用自動変速機の変速特性を向上することである。

【解決手段】入力軸に装着される複数の駆動歯車と、出力軸に装着され駆動歯車と噛み合う複数の従動歯車とが噛み合って構成される変速ギヤ列のうち動力伝達を行う変速ギヤ列を低速段への切り換える際に、エンジンの回転数Neを入力軸の回転数Nmより所定値αだけ高く設定する。これにより、湿式クラッチのドラッグトルクは入力軸の回転を高める方向に働き入力軸と出力軸の回転数の差が小さくなり湿式多板クラッチを用いた車両用自動変速機の変速特性を向上することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の駆動歯車が設けられた入力軸と、前記駆動歯車と噛み合う複数の従動歯車が設けられた出力軸とを備え、前記入力軸から前記出力軸に対し動力を伝達する変速ギヤ列の切り換えをアクチュエータによって行う車両用自動変速機の制御装置であって、エンジンの回転数を調整する電子制御スロットルと、前記エンジンと前記入力軸との間に設けられ、前記エンジンと前記入力軸とを接続、切断する湿式クラッチと、前記アクチュエータによる前記変速ギヤ列の低速段への切り換え時には、前記電子制御スロットルを開動作して前記エンジンの回転数を前記入力軸の回転数より所定値だけ高く設定する制御手段とを有することを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。
【請求項2】 請求項1記載の車両用自動変速機の制御装置において、前記湿式クラッチに満たされる潤滑油の油温が低いほど前記所定値を小さく設定することを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車等に搭載される自動変速機の制御装置に関し、特に、複数の変速ギヤ列を有する自動変速機に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】運転者の手動操作により変速操作を行うマニュアル式変速機(MT)は、エンジンに連結され複数の駆動歯車が装着される入力軸と、駆動歯車と対となった複数の従動歯車が装着され駆動輪に連結される出力軸とを有しており、入力軸と出力軸との間には複数の変速ギア列が設けられている。このMTにあっては、変速時にクラッチを切断後、複数の変速ギヤ列の中から、動力の伝達を行う歯車対の切り換えをシンクロメッシュ機構などの切り換え機構を手動により切り換え、クラッチを接続することで変速動作つまりシフトチェンジが行われる。
【0003】このシフトチェンジとクラッチ操作を油圧アクチュエータによって行うようにすると、マニュアル式変速機の構成をベースとした自動変速機とすることができる。複数の変速ギヤ列を有するこのタイプの自動変速機(Automated Manual Transmission。以下AMTと略す)は、自動変速機構にプラネタリーギヤなどを有する通常のトルクコンバータ式自動変速機(AT)に比して部品点数を少なくして軽量化を図り易く、しかも駆動系の伝達効率が高いという利点を有している。
【0004】このAMTでは、クランク軸と入力軸との間にこれらを接続状態と切断状態に切り換えるメインクラッチが設けられるが、このメインクラッチとしては、乾式クラッチと比べて耐久性と制御性とに優れる湿式クラッチが使われることがある。湿式クラッチは、クランク軸に固定される駆動側クラッチディスクと、入力軸に固定される被駆動側クラッチディスクとを、圧着、離反することにより動力の伝達と遮断を行うようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、駆動側クラッチディスクと被駆動側クラッチディスクとの間には潤滑油が満たされるため、クラッチ切断時に潤滑油の流体摩擦によるドラッグトルクが発生することになる。したがって、湿式クラッチを用いたAMTのダウンシフト時における入力軸の回転数は、ダウンシフト時に湿式クラッチを切断すると同時にエンジンのスロットルを絞ると、湿式クラッチのドラッグトルクにより大きく落ち込むことになる。そのため、入力軸と出力軸との回転差が大きくなり回転同期を行うシンクロメッシュ機構の負荷が過大となり、変速時間が伸びたりシンクロメッシュ機構の損傷が起こりかねないという問題があった。特に低油温時には潤滑油の粘度が大きくなることからその傾向が強くなる。
【0006】この不具合を改善するために例えば特許第2873690号公報に示される機構では、湿式クラッチの潤滑回路にバルブを設けて変速時に湿式クラッチ内の潤滑油を排出するようにしている。しかし、潤滑油を排出することによりドラッグトルクを低減することはできるが、そのために複雑な潤滑経路が必要となりスペースやコスト上の問題がある。
【0007】本発明の目的は、湿式クラッチを用いた車両用自動変速機の変速特性を向上することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用自動変速機の制御装置は、複数の駆動歯車が設けられた入力軸と、前記駆動歯車と噛み合う複数の従動歯車が設けられた出力軸とを備え、前記入力軸から前記出力軸に対し動力を伝達する変速ギヤ列の切り換えを油圧駆動されるアクチュエータによって行う車両用自動変速機の制御装置であって、エンジンの回転数を調整する電子制御スロットルと、前記エンジンと前記入力軸との間に設けられ、前記エンジンと前記入力軸とを接続し、前記変速ギヤ列の切り換え時に切断する湿式クラッチと、前記アクチュエータによる前記変速ギヤ列の低速段への切り換え時には、前記エンジンの回転数を前記入力軸の回転数より所定値だけ高く設定する制御手段とを有することを特徴とする。
【0009】本発明の車両用自動変速機の制御装置は、前記湿式クラッチに満たされる潤滑油の油温が低いほど前記所定値を小さく設定するのがよい。
【0010】本発明にあっては、変速ギヤ列の低速段への切り換え中のエンジンの回転数を入力軸の回転数より所定値だけ高く設定することにより、湿式クラッチを用いた車両用自動変速機の変速特性を向上することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である車両用自動変速機を示すスケルトン図である。
【0012】図1に示すエンジン1には、エンジントルクやエンジン回転数を調整する電子制御スロットル2が設けられており、通常は図示しないアクセルペダルの踏込み量に応じた電子制御装置からの出力信号により電子制御スロットル2を開閉してエンジン制御を行う。また、電子制御スロットル2は、必要に応じてアクセルペダルの踏込み量に関係なく、検出された運転状態により予め設定されたマップなどに基づきアクチュエータにより開閉してエンジン制御を行うことが可能である。
【0013】エンジン1により発生した動力を駆動輪に伝達する車両用自動変速機は、エンジン1のクランク軸3に連結される入力軸4と、これに平行となり駆動輪に連結される出力軸5とを有している。エンジン1のクランク軸3と入力軸4との間には図示しないアクチュエータにより制御される湿式クラッチ6が入力クラッチつまりメインクラッチとして設けられており、エンジン1と入力軸4との接続と切断とを自動的に行うようになっている。この湿式クラッチ6は、クランク軸3に固定されたクラッチドラム7に設けられた複数の駆動側クラッチディスク7aと、入力軸4に固定されたクラッチハブ8に設けられた複数の被駆動側クラッチディスク8aとを有している。これらの駆動側クラッチディスク7aと被駆動側クラッチディスク8aとを圧着することによりエンジン1と入力軸4とを接続し、変速動作時にはそれぞれのディスクを離反することによりエンジン1と入力軸4とを切断するようになっている。湿式クラッチ6の内部には潤滑油としてのATF(Automatic Transmission Fluid)が満たされており、ATFの流体摩擦や冷却効果により制御性や耐久性を向上させている。
【0014】入力軸4には第1速から第5速までの駆動歯車11〜15が回転自在に取り付けられており、出力軸5には第1速から第5速までの従動歯車21〜25が固定されている。それぞれの駆動歯車11〜15は対応する従動歯車21〜25に噛み合って変速ギヤ列となっており、動力を伝達することになる変速ギヤ列を切り換えることによって変速動作が行われる。
【0015】入力軸4には第1速の駆動歯車11と第2速の駆動歯車12との間に切り換え機構としての第1のシンクロメッシュ機構31が設けられている。また、第3速の駆動歯車13と第4速の駆動歯車14との間に第2のシンクロメッシュ機構32が設けられ、第5速の駆動歯車15に隣接させて第3のシンクロメッシュ機構33が設けられている。入力軸4と出力軸5には、それぞれ図示しない後退用の歯車が設けられており、図示しないアイドラギヤを介して両方の後退用歯車を噛み合わせることにより、入力軸4の回転は逆転して出力軸5に伝達される。
【0016】シンクロメッシュ機構31は入力軸4に固定されたシンクロハブ31aとこれに常時噛み合うシンクロスリーブ31bとを有し、このシンクロスリーブ31bを第1速の駆動歯車11に一体形成されたスプライン11aに噛み合わせると、変速比は第1速に設定され、逆に第2速の駆動歯車12に一体形成されたスプライン12aに噛み合わせると第2速に設定される。他のシンクロメッシュ機構32、33も同様に、入力軸4に固定されたシンクロハブ32a、33aと、これらをそれぞれ常時噛み合うシンクロスリーブ32b、33bとを有し、これらにそれぞれ対応するスプライン13a、14aおよび15aのいずれかに噛み合わせることにより、変速比は第3速から第5速に設定される。なお、それぞれのシンクロスリーブ31b、32bおよび33bの軸方向の噛み合い移動によるシフトチェンジ動作は、図示しないアクチュエータにより自動的に行われるようになっている。
【0017】一方、この車両用自動変速機では、前述のように電子制御スロットル2、湿式クラッチ6、シフトチェンジの作動はそれぞれアクチュエータによって自動的に行われるようになっている。これらのアクチュエータは制御手段としての制御装置41によりその作動が制御されている。制御装置41には、エンジン回転数センサ42、入力軸回転数センサ43、ATF油温センサ44からの信号が入力されている。これにより制御装置41は、エンジン回転数センサ42、入力軸回転数センサ43により検出されたエンジン1の回転数Neと入力軸4の回転数Nmと、ATF油温センサ44により検出されたATFの油温などの情報から車両の運転状態を判断し、予め設定されたマップに基づいて各アクチュエータの作動を制御することにより変速動作が自動的に行われる。
【0018】次に、図1の車両用自動変速機における変速動作について説明する。まず、エンジン駆動状態のもとで車両室内に設けられたセレクトレバーを運転者が操作することによりニュートラルが選択されたとする。このとき湿式クラッチ6は、制御装置41に制御されるアクチュエータによりエンジン1と入力軸4とを切断する状態に保持される。
【0019】セレクトレバーにより前進段が選択されると、制御装置41は、湿式クラッチ6を接続するようにアクチュエータを制御し、エンジン1と入力軸4とは接続状態となる。この時、湿式クラッチ6の作動優先順序は、シンクロスリーブ31bがスプライン11aに噛み合って第1速の変速ギヤ列が動力伝達状態となることを達成させてから湿式クラッチ6を係合するように作動させる。これにより、エンジン1の動力は湿式クラッチ6を介して入力軸4に伝達され、車両は走行することになる。
【0020】アクセル開度が増すにつれて、電子制御スロットル2が開動作し、車速の上昇に伴い、アップシフト変速動作が行われ、車速の低下やアクセルペダルを深く踏み込んだキックダウン操作時に伴ってダウンシフト変速動作が行われる。これらの変速動作に際しては、湿式クラッチ6は切断状態となり、エンジン回転数はスロットルバルブを絞ることにより下げられる。例えば第1速から第2速へアップシフトが行われるときには、湿式クラッチ6を切断状態として、スプライン11aに噛み合っているシンクロスリーブ31bを第2速の駆動歯車12のスプライン12aに噛み合わせた後に、湿式クラッチ6を再接続する。これに対して、第2速から第1速へダウンシフトが行われるときには、湿式クラッチ6を切断状態として、シンクロスリーブ31bがスプライン11aに噛み合わせた後に、湿式クラッチ6を再接続する。他の変速段へのアップシフト変速動作およびダウンシフト変速動作についても同様であり、これらの変速動作は制御装置41に予めプログラムされた変速パターンに従って自動的に行われる。
【0021】一方、前述のように湿式クラッチ6は、その内部にATFが満たされているため、駆動側クラッチディスク7aと被駆動側クラッチディスク8aとの間にはATFの流体摩擦によるドラッグトルクが発生する。そのため、入力軸4の回転数Nmは湿式クラッチ6の切断時であってもそのドラッグトルクによりクランク軸3の回転数の変化に伴って変化することになり、変速動作時にスロットルバルブを大きく絞ってエンジン回転数を低下させると、エンジン回転数が入力軸4の回転数よりも低くなる。エンジン回転数が低くなると、アップシフト動作に際しては円滑に変速動作を行うことができても、ダウンシフト動作の際には、シンクロメッシュ機構の負荷が過大となってしまう。
【0022】そこで、この自動変速機にあっては、ダウンシフト時には、エンジン1の回転数Neを入力軸4の回転数Nmより補正値αだけ高くなるように制御し、入力軸4の回転数Nmをシンクロメッシュ機構の回転同期に必要な回転数にまで引き上げるようにしている。
【0023】図2(A)は、図1に示す自動変速機における第2速から第1速にシフトチェンジする際の制御手順を示したフローチャートであり、図2(B)は図2(A)に示すフローチャートにおけるETCのサブルーチンを示したフローチャートである。また図3(A1)〜(A4)は図1に示す車両用自動変速機における第2速から第1速にシフトチェンジする際の制御状態を示したタイムチャートであり、図3(B1)〜(B4)は比較例としてETC制御を行わない場合における制御状態を示したタイムチャートである。
【0024】図2に示すフローチャートを参照して第2速から第1速へのダウンシフト変速動作における制御手順を示すと、車速の低下やアクセルを深く踏み込んだキックダウン操作によりステップS1においてダウンシフトが必要と判断されたときには、制御装置41から第2速から第1速への変速指令が出される。変速指令が出されると、ステップS2において湿式クラッチ6が図3(A3)に示すようにクランク軸3と入力軸4とを切断する状態に制御される。
【0025】次に、ステップS3において図3(A4)に示すようにスプライン12aに噛み合っているシンクロスリーブ31bをスプライン11aへの噛み合わせに切り換えるシフトチェンジ動作を開始する。シンクロスリーブ31bのシフトストロークが増し、ニュートラルの位置に達したときには入力軸4と出力軸5との動力伝達は行われなくなる。よって、入力軸4の回転数Nmは、湿式クラッチ6のドラッグトルクによりクランク軸3の回転数に伴って変化するようになる。
【0026】シンクロスリーブ31bの切り換え動作に伴い、ステップS4のETC制御が実行される。ETC制御とは、電子制御スロットル2をアクセルペダルの踏込み量に関係なく、検出された運転状態により予め設定されたマップなどに基づき行う制御のことである。ETC制御が実行されると、図2(B)に示すように、ステップS5においてエンジン回転数センサ42、入力軸回転数センサ43、ATF油温センサ44からの信号を読み出してエンジン回転数Ne、入力軸回転数Nm、ATF油温を検出する。
【0027】図4は、図1の車両用自動変速機におけるATF油温と回転数補正値αとの関係を示す特性図であり、ステップS5において検出したATF油温からステップ6では所定の回転数補正値αを設定する。ATFの粘度は油温が高いときには小さく、油温が低くなるにつれて大きくなる特性を持つ。そのため、油温が低くなるにつれて流体摩擦が大きくなり、湿式クラッチ6におけるドラッグトルクも増大することになる。ステップS6では、この油温の変化に関わらずシンクロメッシュ機構31の回転同期が円滑になされるべく入力軸4の回転数を適正な回転数に維持するために、所定の回転数補正値αを油温に応じた値に設定するようにしている。
【0028】次に、ステップS7では、設定された回転数補正値αをもとに、入力軸4の回転数Nmと回転数補正値αとを加算した回転数とエンジン回転数Neとが比較される。ステップS7においてエンジン1の回転数Neが入力軸4の回転数Nmと補正値αの加算値よりも高い場合には、ステップS8が実行されて電子制御スロットル2の開度を絞り回転数Neを低下させる。反対に、エンジン1の回転数Neが入力軸4の回転数Nmと補正値αの合計に満たない場合には、ステップS9が実行されて電子制御スロットル2の開度を増して回転数Neを上昇させる。すなわち、電子制御スロットル2の開度は図3(A2)に示すように変速動作中にスロットルの絞り量を調整し、図3(A1)に示すようにエンジン1の回転数Neを入力軸4の回転数Nmより補正値αだけ高くなるように制御する。
【0029】ステップS10においてシフトチェンジが完了したことが判断されたならば、ステップS11において湿式クラッチ6を接続させる。これにより、ダウンシフト動作が終了する。
【0030】比較例として示す図3(B1)〜(B4)に示すように、ETC制御を行わずにダウンシフト動作を行い、スロットルバルブを閉じてエンジン回転数Neを入力軸の回転数よりも低くすると、湿式クラッチのドラッグトルクは入力軸4の回転数Nmを低める方向に働く。このため、シンクロメッシュ機構にはドラッグトルクによる大きな負荷が加わり、ダウンシフト時間が長くなる。これに対して、本発明の自動変速機にあっては、図3(A1)〜(A4)に示すように、入力軸4と出力軸5の回転数の差は小さくなり、シンクロメッシュ機構31の負担が軽減する。このような状態でシンクロスリーブ31bを第1速のスプライン11aに噛み合わせることにより、素早いシフトチェンジ動作が可能となる。
【0031】本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【0032】たとえば、図2は第2速から第1速にダウンシフトする場合を示すが、第3速から第2速へのダウンシフトなど他の変速段へのダウンシフトの場合にも同様に制御することができる。また、自動変速機にトルクコンバータを設けるようにしても良く、その場合には、トルクコンバータ内に湿式クラッチ6を組み込むようにしても良い。さらに、変速ギヤ列の切り換え機構としては、シンクロメッシュ機構31〜33が使用されているが、これに限られることなく、ドッグクラッチ切り換え機構などを用いるようにしても良い。
【0033】図示する実施の形態の場合には変速段数が前進5段となっているが、変速段については任意の段数とすることができ、副変速機を有する動力伝達装置にも本発明を適用することができる。図示する車両用自動変速機は2輪駆動車用であるが、4輪駆動車にも本発明を適用することができる。また、この変速機の車両への配置方向は、入力軸と出力軸が車両の前後方向を向いた縦置き式であっても、入力軸と出力軸が車幅方向を向いた横置き式であっても本発明を適用することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、変速ギヤ列の低速段への切り換え中には、エンジンの回転数は入力軸の回転数より所定値だけ高く設定されるので、湿式クラッチのドラッグトルクは入力軸の回転を高める方向に働く。そのため、入力軸と出力軸の回転数の差が小さくなるため、素早い変速や、変速終了後クラッチを再結合する際に発生するショックの軽減が可能となり、湿式多板クラッチを用いた車両用自動変速機の変速特性を向上することができる。
【出願人】 【識別番号】000005348
【氏名又は名称】富士重工業株式会社
【出願日】 平成12年11月9日(2000.11.9)
【代理人】 【識別番号】100080001
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 大和 (外1名)
【公開番号】 特開2002−144923(P2002−144923A)
【公開日】 平成14年5月22日(2002.5.22)
【出願番号】 特願2000−341777(P2000−341777)