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【発明の名称】 絵画風写真複製作品の製作方法
【発明者】 【氏名】奥野 義男

【要約】 【課題】カラー写真から絵画風の重厚で色彩や陰影の変化に富む複製作品を高度の熟練を要することなく製作できる方法を提供することである。

【解決手段】写真画像Pをスキャナ11でコンピュータ10に入力し、コンピュータ10で階調を整え高画質プリンタ12で絵画風画像APをコート紙に印刷する。この絵画風画像APの表面に透明フィルムを貼り付け、前記コート紙のコート層と共に画像AP及び透明フィルムを剥離した後、キャンバス地に貼り付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 写真画像をコンピュータに取り込んで画像の階調を絵画風に編集し、高画質の絵画風画像をコート紙に印刷し、この絵画風画像の表面に透明フィルム層を設け、前記コート紙のコート層と共にその上に印刷された絵画風画像及び前記透明フィルム層をコート紙の紙基材から剥離し、これをキャンバス地に貼り付けることから成る絵画風写真複製作品の製作方法。
【請求項2】 前記キャンバス地に貼り付けた後に適宜の絵具を用いて絵画風画像に修整を施すことを特徴とする請求項1に記載の絵画風写真複製作品の製作方法。
【請求項3】 前記透明フィルム層が紫外線カットフィルムから成る請求項1に記載の絵画風写真複製作品の製作方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の技術分野】この発明は、通常のカラー写真から絵画風の複製作品を製作する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラで撮影したカラー写真は、忠実に被写体を再現しているが、色彩の変化の面白みや重厚さに欠けるものが多い。一方油絵は色彩の変化や重厚さを有しているが、製作者の技量によって出来上りの差が激しく、製作期間や費用も大きくなる問題がある。
【0003】
【発明の課題】そこで、この発明の課題は、カラー写真から絵画風の重厚で色彩や陰影の変化に富む複製作品を高度の熟練がなくても製作できる方法を提供することである。
【0004】
【課題の解決手段】上記の課題を解決するために、この発明においては、写真画像をコンピュータに取り込んで画像の階調を絵画風に編集し、高画質の絵画風画像をコート紙に印刷し、この絵画風画像の表面に透明フィルムを設け、前記コート紙のコート層と共にその上に印刷された絵画風画像及び透明フィルム層をコート紙の紙基材から剥離し、これをキャンバス地に貼り付けるようにしたのである。キャンバス地に貼り付けた後に、適当な絵具で絵画風画像に修整を加えることができる。また、前記透明フィルム層は紫外線カットフィルムで形成するのがよい。
【0005】
【実施の形態】以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1に示すように、パーソナルコンピュータ10には、イメージスキャナ11が入力機器として接続され、約1000dpi以上の高画質デジタルカラープリンタ12(例えばセイコーエプソン株式会社のMCシリーズ、PCシリーズプリンタ)が出力機器として接続されている。
【0006】次に写真複製作品の製作過程を図2に基づいて説明する。まずステップ1でカメラによって撮影した通常の写真画像Pをスキャナ11でコンピュータ10に入力する。この写真画像Pは、人物、風景、静物など何でもよい。
【0007】コンピュータ10には、市販の画像編集ソフトがインストールされており、写真画像Pに絵筆で画いたような階調(グラデーション)を与え(ステップ2)、プリンタ12で絵画風画像APとして出力する(ステップ3)。このプリンタ12は前記のような高画質の印刷が可能であり、印刷インクに耐光性のある顔料系インク(例えばミュークリスタインク、セイコーエプソン株式会社)を用いると、長期間安定した色彩を保持することができる。この絵画風画像APは銀塩写真印画紙に用いられるコート紙20に印刷する。図3に示すように、このコート紙20は紙基材21にPVCなどの合成樹脂コート層22を設けたものであって、このコート層22の表面に絵画風画像APが形成される。さらに図4に示すように、画像APの表面を透明なフィルム23で被覆する(ステップ4)。このフィルム23は接着剤又は粘着剤24で貼り付ける。勿論市販の粘着剤付きフィルムで充分である。また合成樹脂を直接コートしてもよい。このフィルム23は紫外線カット機能を有するものが好ましい。
【0008】次のステップ5では画像APを設けたフィルム部分を紙基材21から剥離する。図5、図6に剥離方法の一例を示す。図5に示すように、まず、フィルム23で被覆したコート紙20の両端を適当な台板26に粘着テープ27a、27bで止め、フィルム23の一端部上面から横方向にハーフカット25を入れる。このハーフカット25は、コート層22を貫通して紙基材21に達する深さまで形成する。そして薄いナイフ等をハートカット25の切断面に沿って挿し込み、切断面より内側方向に紙基材21からコート層22と共に画像AP及びフィルム23を少しの幅だけ剥離する。次いで図6に示すように、ローラ30に付着した弾性・屈曲性を有する薄いヘラ31を前記剥離部分に挿し込み、ヘラ31の外端と剥離部分を粘着テープ28で接続する。そして、ローラ30を図6の鎖線矢印のように反転させる。そこで、ローラ30を矢印A方向に回転させてヘラ31に接続したフィルム23と共に画像AP及びコート層22をローラ30に巻き付けながら矢印B方向にローラ30を移動させてコート層22、画像AP、フィルム23を紙基材21の他端まで剥離していく。
【0009】こうしてコート層22とフィルム23で挟持された画像AP、即ち両面を合成樹脂フィルムで被覆された画像APが得られる。これをステップ6でキャンバス地Cに貼り付ける。このとき、均一に貼り付ける方法として感熱性接着フィルム29を用いるのが好ましい。これによってキャンバス地Cの織目模様の凹凸を表面に現出させることができる。さらに、水性アクリル樹脂絵具等を用いて絵筆で適当な修整を施してもよい(ステップ7)。この修整は、画像APをプリントアウトした時点(ステップ3)で行なってもよい。
【0010】
【発明の効果】この発明によれば、以上のように、写真画像から絵画風に階調を編集した後、その画像の両面をフィルムで被覆するようにして紙基材から剥離し、これをキャンバス地に貼り付けてキャンバス地の織目が画像表面に現れるようにしたので、あたかもキャンバス地に絵具で直接画いた様なタッチが現れるので、作品価値が高められる。
【0011】また、高度の熟練を必要とせずほぼ均一な仕上りの絵画風写真複製画像が短時間で得られ、コスト面でも安価な複製作品を提供することができる。
【0012】さらに、画像を耐光性、耐久性のあるインクで印刷し、画像の両面をフィルムで被覆し、かつ表面を紫外線カットフィルムで被うことによって、画像の退色、変色等が発生せず美麗な色彩を永く維持することができる。
【出願人】 【識別番号】501091970
【氏名又は名称】奥野 義男
【出願日】 平成13年3月7日(2001.3.7)
【代理人】 【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
【公開番号】 特開2002−264598(P2002−264598A)
【公開日】 平成14年9月18日(2002.9.18)
【出願番号】 特願2001−62955(P2001−62955)