トップ :: B 処理操作 運輸 :: B43 筆記用または製図用の器具;机上付属具




【発明の名称】 キャップレスマーカの気密部開閉装置
【発明者】 【氏名】澤 幸儀

【要約】 【課題】従来よりも部品点数が少なく、組み立てが容易でコストがかからないキャップレスマーカの気密部開閉装置を提供する。

【解決手段】軸部10と先軸部18の内部に孔28aの有る薄板バネ体(薄板部材に相当)28が溝30上を摺動可能に、かつ、薄板バネ体28が先軸部18先端の開放孔16を開閉するように収容され、筆記部12のノック機構と薄板バネ体28が連動する機構を有している。ノック機構のノック操作により、薄板バネ体28は筆記部12の進出に連動して前記開放孔16を孔28aで開き、一方、筆記部12の後退に連動して薄板バネ体28の孔28aのない部分で前記開放孔16を塞ぐようになっている気密部開閉装置を有している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 軸部内に筆記部がノック操作により進退動可能に収容され、筆記部の筆記先端が軸部先端の開放部から進出して筆記可能になるキャップレスマーカにおいて、軸部先端の内部に孔の有る薄板部材が摺動可能に、かつ、薄板部材が軸部先端の開放部を開閉可能に収容され、筆記部のノック機構と薄板部材が連動する機構を有し、ノック機構のノック操作により、薄板部材は筆記部の進出に連動して前記開放部を孔で開き、一方、筆記部の後退に連動して前記開放部を塞ぐようになっていることを特徴とするキャップレスマーカの気密部開閉装置。
【請求項2】 薄板部材は、弾力性のある厚み0.05〜0.15の板材からなることを特徴とする請求項1に記載のキャップレスマーカの気密部開閉装置。
【請求項3】 薄板部材が摺動する軸部内面部の摺動部には、薄板部材の幅に対応した溝が形成され該溝に薄板部材が摺動可能に嵌まり込んでいることを特徴とする請求項1または2に記載のキャップレスマーカの気密部開閉装置。
【請求項4】 軸部先端の開放部の周縁内部に弾性材を嵌めて気密性を向上させたことを特徴とする請求項1または2に記載のキャップレスマーカの気密部開閉装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸部内に筆記部がノック操作により進退動可能に収容され、筆記部の筆記先端が軸部先端の開放部から進出して筆記可能になるキャップレスマーカの気密部開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】筆記具特に水性や油性のマーカでは、従来種々のものが使用されているが、長期間放置すると筆記部先端でインキが乾燥して次回の筆記が困難になる時があるので、不使用時にキャップで筆記部先端を塞いで乾燥を避けるようにしている。しかるに、使用毎にキャップを外したり付けたりするのは面倒であるので、ノック機構を採用して、使用時に軸部先端を開放してその開放部から筆記部先端を突出させ、一方、不使用要時には軸部内に筆記部を収容して前記開放部を閉じる機構が種々に提案されている。
【0003】例えば、特開平1−281999号公報では、筆記具本体内にシール室を設け、シール室をシールする回転自在なシール蓋と、シール蓋を筆記体の進退動に連動して開閉動作させる糸状部材を有して、筆記体の進退動に連動してシール蓋を開閉するようにした、キャップレス筆記具を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来のキャップレス筆記具では、部品点数が多くしかも、糸状部材の取り付け・組み立てなどが複雑で作業負荷になるという問題点を有していた。
【0005】本発明は、上記従来技術の問題点に着目してなされたもので、従来よりも部品点数が少なく、組み立てが容易でコストがかからないキャップレスマーカの気密部開閉装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達成するため、次の構成を有する。
【0007】本発明は、軸部内に筆記部がノック操作により進退動可能に収容され、筆記部の筆記先端が軸部先端の開放部から進出して筆記可能になるキャップレスマーカにおいて、軸部先端の内部に孔の有る薄板部材が摺動可能に、かつ、薄板部材が軸部先端の開放部を開閉可能に収容され、筆記部のノック機構と薄板部材が連動する機構を有し、ノック機構のノック操作により、薄板部材は筆記部の進出に連動して前記開放部を孔で開き、一方、筆記部の後退に連動して前記開放部を塞ぐようになっていることを特徴とするキャップレスマーカの気密部開閉装置である。
【0008】本発明によれば、薄板部材の進退動作で軸部の先端開放部を開閉するので、軸部先端部の気密を保持する開閉機構を部品点数が少なく、組み立てが容易でコストがかからないように実現できる。
【0009】なお、本発明においては、薄板部材は、弾力性のある厚み0.05〜0.15の板材からなることができる。薄板部材には、さらに防錆性のある金属薄板材(SUS板材)が好適である。
【0010】また、薄板部材が摺動する軸部内面部の摺動部には、薄板部材の幅に対応した溝が形成され該溝に薄板部材が摺動可能に嵌まり込んでいることが好適である。これにより薄板部材がその幅方向左右にぶれず先端開放部の開閉が確実にできる。
【0011】また、軸部先端の開放部の周縁内部に弾性材を嵌めて気密性を向上させたことが好適である。これにより、確実な機密性向上が図れる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図に基づき本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0013】図1は本発明の実施形態に適用するキャップレスマーカの全体説明図、図2は気密部開閉装置の説明図、図3は薄板部材の説明図である。
【0014】図1に示すように、キャップレスマーカは、軸部10内に筆記部12がノック操作により進退動可能に収容され、筆記部12の筆記先端14が軸部10先端に嵌着固定された先軸部18の開放孔16から進出して筆記可能になるキャップレスマーカである。
【0015】詳細には、キャップレスマーカにおいては、中空円筒状の軸部10の軸方向前端部には、先端に開放孔16が形成された弾頭形状の先軸部18が嵌着して一体的に固定されている。筆記部12においては、軸部10内に収容された筆記部12本体がインキタンク12aを内蔵した太径構造になり、かつこの本体先端に連続して細径の筆記先端14が設けられている。また、前記筆記先端14には、繊維芯からなるペン芯14aが先端部を露出させ、また、後端部をインキタンク12a内に臨ませて固定されている。また、筆記部12は、軸部10内面部を筆記部12外面部との間に設けられたスプリング20の弾性力で後方に向けて付勢されて、進退動自在に軸部10内に収容されている。軸部10後端開口に収容された尾栓部22を押してノック操作するようになっている。実施形態のノック機構は、軸部後端10bに固定された係止部24に尾栓22内面の係止突起26が係止して、ノックして筆記部12を前進させた筆記位置が位置決めされ、一方、再度ノックして筆記部12を後退させた非筆記位置で尾栓部22が係止部24に当接し筆記部12の位置決めをするものである。なお、尾栓部22の立て溝22aには、係止部24の両端部が誘導可能に遊嵌している。
【0016】実施形態のキャップレスマーカでは、図2、図3に示すように、軸部10と先軸部18の内部に孔28aの有る薄板バネ体(薄板部材に相当)28が溝30上を摺動可能に、かつ、薄板バネ体28が先軸部18先端の開放孔16を開閉するように収容され、筆記部12のノック機構と薄板バネ体28が連動する機構を有している。ノック機構のノック操作により、薄板バネ体28は筆記部12の進出に連動して前記開放孔16を孔28aで開き、一方、筆記部12の後退に連動して薄板バネ体28の孔28aのない部分で前記開放孔16を塞ぐようになっている気密部開閉装置を有している。
【0017】本実施形態によれば、薄板バネ体28の進退動作で先軸部18の先端を開閉するので、部品点数が少なく、組み立てが容易でコストがかからない。
【0018】なお、実施形態においては、薄板バネ体28は、金属材、樹脂材などの種々の材質の板材であって、例えば先軸部18の壁厚より薄く、弾力性のある厚み0.05〜0.15の板材からなることが好適である。薄板バネ体28には、好適には防錆性のある金属薄板材(SUS板材等)が好適である。また、薄板バネ体28は、図3に示すように本体28bは概略同幅の帯状体になっており、その一端に近い側にほぼ矩形の孔28aが穿設されており、他端に筆記部12の外周に嵌り込む環状リング部28cが連接形成されている。この環状リング部28cが薄板バネ体28本体28bと直角に曲げた状態で筆記部12外周に嵌め込んで固定するので、筆記部12の進退動に連動して薄板バネ体28が進退動し、孔28aが開放部16に一致あるいは外れる。
【0019】また、薄板バネ体28が摺動する先軸部18内面部の摺動部には、薄板バネ体28の幅に対応した溝30が形成され該溝30に薄板バネ体が摺動可能に嵌まり込んでいる。
【0020】また、図3に示すように、軸部10先端の開放部16の周縁内部にゴムパッキンやOリングなどの弾性材32を嵌めて気密性を向上させたことが好適である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明によれば、薄板部材の進退動作で軸部の先端開放部を開閉するので、軸部先端部の気密を保持する開閉機構を部品点数が少なく、組み立てが容易でコストがかからないように実現できる。
【0022】また、薄板部材が摺動する軸部内面部の摺動部には、薄板部材の幅に対応した溝が形成され該溝に薄板部材が摺動可能に嵌まり込んでいるようにすれば、薄板部材がその幅方向左右にぶれず先端開放部の開閉が確実にできる。
【0023】また、軸部先端の開放部の周縁内部に弾性材を嵌めて気密性を向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】000005957
【氏名又は名称】三菱鉛筆株式会社
【出願日】 平成12年12月13日(2000.12.13)
【代理人】 【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介 (外2名)
【公開番号】 特開2002−178681(P2002−178681A)
【公開日】 平成14年6月26日(2002.6.26)
【出願番号】 特願2000−379241(P2000−379241)