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【発明の名称】 感熱記録材料
【発明者】 【氏名】堤 安久

【要約】 【課題】熱応答性、画像の保存安定性、特に耐可塑剤性の優れた感熱記録材料を提供する。

【解決手段】常温で無色又は淡色のロイコ染料および加熱により該ロイコ染料と反応して発色させる有機酸性物質とを含有する感熱発色層を支持体上に設けてなる感熱記録材料において、有機酸性物質として、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン/2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの重量比が35/65以上、50/50未満の4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを混合使用する感熱記録材料。上記感熱発色層には、p-ベンジルビフェニル等の熱可溶性有機化合物を配合することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 常温で無色又は淡色のロイコ染料および加熱により該ロイコ染料と反応して発色させる有機酸性物質とを含有する感熱発色層を支持体上に設けてなる感熱記録材料において、有機酸性物質として、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン/2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの重量比が35/65以上、50/50未満の重量比で混合使用することを特徴とする感熱記録材料。
【請求項2】 感熱発色層中に、p−ベンジルビフェニル、m−ターフェニル、4−アセチルビフェニル、2−ベンジルオキシナフタレン、シュウ酸ジ(4−メチルベンジルエステル)、ジフェニルスルホン、4−メチルジフェニルスルホン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ジ(m−トリルオキシ)エタンおよびステアリン酸アミドの中から選ばれる少なくとも1種の熱可溶性有機化合物を含有することを特徴とする請求項1記載の感熱記録材料。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録材料に関し、熱応答性、画像の保存安定性、特に耐可塑剤性の優れた感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】常温で無色又は淡色のロイコ染料および加熱により該ロイコ染料と反応して発色させる有機酸性物質とを含有する感熱発色層を支持体上に設けてなる感熱記録材料は、コンピュータのアウトプット、電卓等のプリンタ、各種計測機器のレコーダ、ファクシミリ、自動発券機、感熱複写機、ラベル等の多くの分野で採用されている。
【0003】そして、感熱記録材料の用途が拡大するにつれ、その性能向上や価格に対する要求も強いものがある。性能を向上するため、新規なロイコ染料、有機酸性物質又は増感剤の提案が多数なされているが、多様な要求を十分に満足することは困難である。
【0004】有機酸性物質の中で4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンは比較的耐可塑剤性に優れていることが知られており、例えば、特開昭57−11088号公報、特開昭58-119893号公報、特開昭61-160292号公報等には、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを有機酸性物質として使用することにより、可塑剤に対する発色画像の安定性あるいは地肌部の安定性などが改善することが提案されている。しかしながら、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンは融点が高く、汎用の染料、汎用の増感剤との相溶性に劣るため、発色濃度が低い欠点を有していた。
【0005】このような欠点を補うため、特開平8−72406号公報には有機酸性物質として4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、増感剤としてアシル酢酸アニリド類を併用することが提案されている。4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンとアシル酢酸アニリドを併用した場合には、発色感度と耐可塑剤性の優れた感熱記録材料を提供できるが、その一方で、地肌部分の耐熱性が低下するという傾向がある。
【0006】一方、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンは、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンに比べ、発色濃度が優れていることが知られており、例えば、特開昭63−3991号公報、特公平7−12749号公報には、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを有機酸性物質として使用することにより、発色濃度が改善されることが提案されている。しかしながら、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを使用した場合は、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを使用した場合に比べ、耐可塑剤性が著しく低下するという欠点を有していた。
【0007】また、特許2745172号公報には、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの混合物で、該混合物中に2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンが70〜95重量%存在するものを有機酸性物質として使用することが提案されている。この混合比における混合物を有機酸性物質として使用した場合は、融点の低下により、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを単独で使用した場合よりも、発色濃度が更に向上すると共に、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンが有する高い耐候性、特に耐光性を損なわない利点を有していた。しかしながら、本発明者らの検討によれば、耐可塑剤性の観点からは、充分に満足できるものではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる観点に鑑みて創案されたもので、その目的とするところは、熱応答性、画像の保存安定性、特に耐可塑剤性の優れた感熱記録材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、常温で無色又は淡色のロイコ染料および加熱により該ロイコ染料と反応して発色させる有機酸性物質とを含有する感熱発色層を支持体上に設けてなる感熱記録材料において、有機酸性物質として、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン/2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの重量比が35/65以上、50/50未満の重量比で混合使用することを特徴とする感熱記録材料である。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明において、発色剤として使用されるロイコ染料は、常温で無色又は淡色で、加熱により有機酸性物質と反応して発色する物質である。このようなロイコ染料としては、例えば、7’−アニリノ−3’−(ジブチルアミノ)−6’−メチルフルオラン、7’−アニリノ−3’−(ジペンチルアミノ)−6’−メチルフルオラン、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニル−3−インドリル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチル−3−インドリル)フタリド、3,3−ビス(9−エチル−3−カルバゾリル)−5−ジメチルアミノフタリド、3、3−ビス(2−フェニル−3−インドリル)−5−ジメチルアミノフタリド等のトリアリルメタン系染料や、例えば、4,4’−ビスジメチルアミノベンズヒドリドベンジルエーテル等のジフェニルメタン系染料や、例えば、ベンゾイルロイコメチレンブルー等のチアジン系染料や、例えば、3−メチルスピロジナフトピラン等のスピロ系染料や、フルオラン系染料、その他のロイコオーラミン系、インドリン系、インジゴ系等の各染料等があげられる。これらのロイコ染料は、1種又は2種以上を使用することができる。
【0011】本発明においては有機酸性物質として、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを混合使用する。両者の使用割合は、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン/2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの重量比で30/70を超えることが必要であり、本発明では両者の重量比を、35/65以上、50/50未満とする。この重量比が30/70以下、特に35/65以下であると耐可塑剤性が低下する。この4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンは、事前に混合されてもよく、感熱記録材料製造時に混合されてもよい。また、異性体混合物としてジヒドロキシジフェニルスルホンが製造される場合は、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを所定の割合で含むものを使用することも有利である。該ジフェニルスルホンの合計の使用量については、使用するロイコ染料の種類によっても異なるが、通常、ロイコ染料1重量部に対して1〜6重量部、好ましくは1.5〜2.5重量部である。
【0012】また、本発明において有機酸性物質として使用する4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンは、少量の他の有機酸性物質と混合して使用してもよい。かかる他の有機酸性物質の具体例としては、例えば、p−オクチルフェノール、p−第三ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、p−ヒドロキシアセトフェノン、α−ナフトール、p−第三オクチルカテコール、2,2’−ジヒドロキシビフェニル、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジヒドロキシフェニル)スルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニルエーテル)ビス{2−(4−ヒドロキシフェニルチオ)エトキシ}メタン、4−(4−イソプロポキシベンゼンスルホニル)フェノール、4−ニドロキシフタル酸ジメチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、3,5−ジ第三ブチルサリチル酸などのフェノール類、安息香酸、フタル酸、サリチル酸などの有機カルボン酸、他のジヒドロキシジフェニルスルホン異性体、サリチル酸亜鉛などの金属塩が挙げられる。このような他の有機酸性物質の使用量は、有機酸性物質の50%未満、好ましくは10%未満とすることがよい。
【0013】更に、本発明においては、所望の効果を損なわない限り、感熱発色層中に増感剤を併用することもできる。増感剤としては、融点50〜150℃の熱可溶性有機化合物が用いられ、かかる増感剤の具体例としては、例えば、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、リノール酸アミド、ステアリン酸アニリド等の含窒素化合物、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、4−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、2−ナフトエ酸フェニルエステル、2−ナフトエ酸ベンジルエステル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸ジ(4−メチルベンジルエステル)、テレフタル酸ジベンジルエステル、イソフタル酸−n−ブチルエステル、p−トルエンスルホン酸フェニルエステル等のエステル化合物、p−ベンジルビフェニル、m−ターフェニル、4−アセチルビフェニル、フルオレン、フルオランテン、2,6−ジイソプロピルナフタレン、3−ベンジルアセナフテン、1,2−ビス−(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1,2−ビス(2,4−ジメチルフェニル)エタン、1,2−ビス(2,4,5−トリメチルフェニル)エタン等の芳香族化合物、2−ベンジルオキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ジ(m−トリルオキシ)エタン、1,2−ジフェノキシベンゼン、1,4−ジフェノキシベンゼン、4−(4’−メチルフェノキシ)ビフェニル、ジフェニルスルホン、4−メチルジフェニルスルホン、4,4’−ジイソプロポキシジフェニルスルホン、4,4’−ジフェノキシジフェニルチオエーテル、ベンジル−4−メチルチオフェニルエーテル、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン等のエーテル化合物、含硫黄化合物を挙げることができる。好ましい増感剤としては、4−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、2−ナフトエ酸ベンジルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル等のエステル化合物、p−ベンジルビフェニル、m−ターフェニル、4−アセチルビフェニル、1,2−ビス−(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1,2−ビス(2,4−ジメチルフェニル)エタン等の芳香族化合物、1,2−ジフェノキシエタン、2−ベンジルオキシナフタレン等のエーテル化合物、ジフェニルスルホン、4−メチルジフェニルスルホン等のスルホン化合物等が挙げられる。これらは、耐可塑剤性と増感性の両者をバランスよく向上させるため好ましい。
【0014】増感剤の使用量については、使用するロイコ染料、有機酸性物質の種類によっても異なるが、通常、ロイコ染料1重量部に対して1〜6重量部、好ましくは1.5〜2.5重量部である。
【0015】また、高度な画像保存性を要求される場合には、本発明の感熱記録材料に加え、オーバーコート層を付与することが望ましい。
【0016】さらに高度の画像保存性が要求される場合には、本発明の感熱記録材料に、必要に応じて公知の保存安定剤を併用することが望ましい。上記保存安定剤としては、例えば、トリス(2,6−ジメチル−4−第三ブチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、トリス(2−(3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)エチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジメチル4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4’−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)などのヒンダードフェノール化合物、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホンなどのエポキシ化合物、その他、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェートなどが挙げられる。これらの保存安定剤は、通常、染料1重量部に対して、0.1から10重量部が使用される。
【0017】また、長期の耐光性の付与を要求される場合には、本発明の感熱記録材料の感熱発色層中および/またはオーバーコート層中に、紫外線吸収剤を添加することが好ましい。該紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどの2−ヒドロキシベンゾフェノン類、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−第3オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ3,5−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールのポリエチレングリコールエステルなどの2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類、フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどのベンゾエート類、2−エチル−2‘−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリドなどの置換オキザニリド類、エチル−α−シアノ−β、β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレートなどのシアノアクリレート類、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシ−5−メチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジンなどのトリアゾールトリアジン類などが挙げられる。
【0018】更に、本発明の感熱記録材料には、その用途等に応じて種々の添加剤を添加することができる。このような添加剤としては、微粒子上に分散したロイコ染料と有機酸性物質とを互いに隔離した状態で固着させる結着剤、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ラテックス、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸カゼイン、ゼラチン、デンプンあるいはこれらの誘導体等や、感熱発色層の白色度、筆記具の滑り性、スティッキングを目的に添加される白色顔料、例えば、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、酸化チタン等があげられる。これらの添加剤は、混合されて又は別個に、紙、フィルム等の支持体上に塗布されて感熱発色層を形成する。
【0019】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明を具体的に説明する。
実施例1(1)A液の調整ロイコ染料として7’−アニリノ−3’−(ジブチルアミノ)−6’−メチルフルオラン20gおよび10%ポリビニルアルコール水溶液100gをボールミルで充分に磨砕し、平均粒径0.8μmの粉末が懸濁したA液を調整した。
(2)B液の調整有機酸性物質として4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン20gおよび10%ポリビニルアルコール水溶液100gをボールミルで充分に磨砕し、平均粒径0.8μmの粉末が懸濁したB液を調整した。
(3)C液の調整有機酸性物質として2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン20gおよび10%ポリビニルアルコール水溶液100gをボールミルで充分に磨砕し、平均粒径0.8μmの粉末が懸濁したC液を調整した。
(4)D液の調整増感剤としてパラベンジルビフェニル20gおよび10%ポリビニルアルコール水溶液100gをボールミルで充分に磨砕し、平均粒径0.8μmの粉末が懸濁したD液を調整した。
(5)感熱記録紙の調製上記分散液A、BおよびCを1:0.8:1.2の重量比で混合し、この混合液200gに対し、炭酸カルシウム50gを添加し、充分に分散して塗液とし、この塗液を基紙上に塗布して乾燥し、乾燥後の塗布量6g/m2の感熱記録紙を調製した。
【0020】(6)発色試験このようにして調製した感熱記録紙について、動的発色試験(24V、1.0ms)を行い、印字部及び地肌の発色濃度測定を行った。動的発色試験は、印字試験機(大倉電気製)を使用し、発色濃度をマクベス反射濃度計RD−914を使用して測定する方法で行った。
(7)耐湿度性試験動的発色試験を行った感熱記録紙を恒温恒湿器(50℃、相対湿度90%)に24時間保存し、その後印字部及び地肌の発色濃度を、マクベス反射濃度計RD−914を使用して測定する方法で行った。
(8)耐可塑剤性試験動的発色試験を行った感熱記録紙に塩化ビニルラップを印字面全面に密着させる。この試験用感熱記録紙を乾燥器(40℃)に24時間保存し、その後印字部及び地肌の発色濃度をマクベス反射濃度計RD−914を使用して測定する方法で行った。
(9)耐熱性試験動的発色試験を行った感熱記録紙を恒温乾燥機(80℃)に24時間保存し、その後印字部及び地肌の発色濃度をマクベス反射濃度計RD−914を使用して測定する方法で行った。動的発色試験、耐湿度制試験、耐可塑剤性試験、耐熱性試験の結果を表1に示した。
【0021】実施例2実施例1の感熱記録紙の調製の際、上記分散液A、BおよびCを1:0.8:1.2の重量比で混合する代わりに、上記分散液A、B、CおよびDを1:0.8:1.2:2の重量比で混合した以外は実施例1と全く同様にして感熱記録紙を調製し、実施例1の場合と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
【0022】実施例3実施例2のD液調整の際、パラベンジルビフェニルに代えてm−ターフェニルを使用した以外は実施例2と全く同様にして感熱記録紙を調製し、実施例2の場合と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
【0023】実施例4実施例2のD液調整の際、パラベンジルビフェニルに代えて4−アセチルビフェニルを使用した以外は実施例2と全く同様にして感熱記録紙を調製し、実施例2の場合と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
【0024】実施例5実施例2のD液調整の際、パラベンジルビフェニルに代えて2−ベンジルオキシナフタレンを使用した以外は実施例2と全く同様にして感熱記録紙を調製し、実施例2の場合と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
【0025】実施例6実施例2のD液調整の際、パラベンジルビフェニルに代えてジフェニルスルホンを使用した以外は実施例2と全く同様にして感熱記録紙を調製し、実施例2の場合と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
【0026】実施例7実施例2のD液調整の際、パラベンジルビフェニルに代えてシュウ酸ジ(4−メチルベンジルエステル)を使用した以外は実施例2と全く同様にして感熱記録紙を調製し、実施例2の場合と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
【0027】実施例8実施例2のD液調整の際、パラベンジルビフェニルに代えてステアリン酸アミドを使用した以外は実施例2と全く同様にして感熱記録紙を調製し、実施例2の場合と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
【0028】実施例9実施例2のD液調整の際、パラベンジルビフェニルに代えて1,2−ジフェノキシエタンを使用した以外は実施例2と全く同様にして感熱記録紙を調製し、実施例2の場合と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
【0029】比較例1実施例1の感熱記録紙の調製の際、上記分散液A、BおよびCを1:0.8:1.2の重量比で混合する代わりに、上記分散液AおよびBを1:2の重量比で混合した以外は実施例1と全く同様にして感熱記録紙を調製し、実施例1の場合と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
【0030】比較例2実施例1の感熱記録紙の調製の際、上記分散液A、BおよびCを1:0.8:1.2の重量比で混合する代わりに、上記分散液AおよびCを1:2の重量比で混合した以外は実施例1と全く同様にして感熱記録紙を調製し、実施例1の場合と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
【0031】比較例3実施例1の感熱記録紙の調製の際、上記分散液A、BおよびCを1:0.8:1.2の重量比で混合する代わりに、上記分散液A、BおよびCを1:0.6:1.4の重量比で混合した以外は実施例1と全く同様にして感熱記録紙を調製し、実施例1の場合と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
【0032】比較例4実施例1の感熱記録紙の調製の際、上記分散液A、BおよびCを1:0.8:1.2の重量比で混合する代わりに、上記分散液A、BおよびCを1:0.4:1.6の重量比で混合した以外は実施例1と全く同様にして感熱記録紙を調製し、実施例1の場合と同様に試験を行った。結果を表1に示す。
【0033】
【表1】

【0034】
【発明の効果】本発明において有機酸性物質として使用する所定の割合で混合された4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの混合物は、両者の相互作用により、それぞれ単独で使用した場合に比べて、熱応答性、画像の保存安定性、特に耐可塑剤性の優れた感熱記録材料を与える。
【出願人】 【識別番号】000006644
【氏名又は名称】新日鐵化学株式会社
【出願日】 平成12年11月13日(2000.11.13)
【代理人】 【識別番号】100082739
【弁理士】
【氏名又は名称】成瀬 勝夫 (外2名)
【公開番号】 特開2002−144742(P2002−144742A)
【公開日】 平成14年5月22日(2002.5.22)
【出願番号】 特願2000−345566(P2000−345566)