| 【発明の名称】 |
中間転写式プリンタ |
| 【発明者】 |
【氏名】小笠原 政司
|
| 【要約】 |
【課題】中間転写シートを用いて円形状の記録媒体上に記録を行う場合に、記録媒体上に良好な画像の記録を得る。
【解決手段】ヒートローラ15の下方に、中間転写シート10を介してヒートローラ15と対向するようにCD12を載置する載置トレイ17を位置するようにし、載置トレイ17の表面のうちCD12を載置する部分の周辺部分に、CD12の外周面を保持する保持部材19を形成し、保持部材19を、載置トレイ17にCD12を載置した際にCD12の表面の高さ位置と保持部材19の表面の高さ位置とが同一となるように形成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 プラテンに対向するように配設されている記録ヘッドによりインクリボンを介して記録画像のインクを一時的に転写される中間転写シートを配置するとともに、前記中間転写シートに転写されたインクを記録媒体に再転写する再転写ローラを配置し、前記中間転写シートを介して前記再転写ローラと対向するように前記記録媒体を載置する載置トレイを配置し、前記載置トレイの表面のうち前記記録媒体を載置する部分の周辺部分に、前記記録媒体の周縁を保持する保持部材を形成し、前記保持部材を、前記載置トレイに前記記録媒体を載置した際に前記記録媒体の表面の高さ位置と前記保持部材の表面の高さ位置とが同一高さとなるように形成したことを特徴とする中間転写式プリンタ。 【請求項2】 前記保持部材の下面に弾性部材を配設したことを特徴とする請求項1に記載の中間転写式プリンタ。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は中間転写式プリンタに係り、特に方形状でなくかつ用紙と比較して厚み寸法を有する記録媒体を記録するための中間転写式プリンタに関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、中間転写方式を用いて記録を行うプリンタが文字等の画像出力手段として知られている。 【0003】このプリンタは、記録ヘッドとプラテンローラとの間に搬送されるインクリボン、および中間転写体としての薄膜により形成された中間転写シートを有しており、前記中間転写シートの搬送経路における記録ヘッドより下流側には、中間転写シートに一時的に転写されたインクを記録媒体に再転写させる転写部が設けられている。この転写部における中間転写シートの上方には、ヒートローラが配設されており、一方、中間転写シートの下方には、前記記録媒体を載置する載置トレイが前記ヒートローラに対向して位置するようになされている。また、この載置トレイは、中間転写式プリンタの外部であって、記録媒体を載置トレイに載置しおよび取り出す位置と前記転写部との間を往復動自在に設けられている。 【0004】このプリンタの記録方法は、まず、載置トレイを中間転写式プリンタの外部に位置させて、前記載置トレイに記録媒体を載置し、その後、前記載置トレイを転写部に移動させる。次に、インクリボンのインクを中間転写シートに一時的に転写させ、前記中間転写シートを前記転写部に搬送させる。そして、加熱したヒートローラを下降させ、まず、このヒートローラを前記中間転写シートのインクが転写された部分を介して記録媒体の一端部分に当接させる。次に、前記載置トレイを前記記録媒体の全体が前記ヒートローラに当接するように移動させるとともに、前記中間転写シートを搬送させる。 【0005】これにより、前記中間転写シートに一時的に転写されたインクを前記ヒートローラの熱により溶融させ記録媒体の全面に再転写させて、前記記録媒体上に記録を行う。 【0006】そして、本発明の発明者等は、例えば、円形状の音楽CD、CD−ROM等のCD(Compact Disk)、DVD(Digital Video Disk)等、方形状ではなくかつ用紙等と比較して厚み寸法を有する記録媒体に記録を行うための中間転写方式を用いたプリンタを開発した。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかし、載置トレイに前述のようなCD等の記録媒体を載置する場合、前記載置トレイの表面と前記記録媒体の表面とには、前記記録媒体の厚み寸法分の差が生じる。そして、前記記録媒体の一端部分に中間転写シートを介してヒートローラを圧接させると、前記記録媒体は円形状であるので、当初中間転写シートの中央部分のみが前記記録媒体の表面に当接され、一方、中間転写シートの両端部分は載置トレイの表面に当接される。このため、中間転写シートの両端部分が当接されている載置トレイの高さ位置と中央部分が当接されている記録媒体の高さ位置とに差が生じてしまい、中間転写シートに対してその中央部分とその他の部分との張力に差が生じてしまうので、この状態のまま前記ヒートローラを記録媒体の一端部から他端部の方向へ移動させると、図4に示すように、前記中間転写シート30にしわ31が生じてしまう。そして、そのまま中間転写シート30に転写されたインクを記録媒体32上に再転写すると、記録媒体32にもしわ31が生じた状態のままインクが再転写されてしまう。この結果、前記記録媒体32上へのインクの再転写に不良が生じてしまい、前記記録媒体32上に良好な文字等の画像の記録を得ることができないという問題を有する。 【0008】本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、中間転写シートを用いて方形状ではなくかつ用紙と比較して厚さ寸法を有する記録媒体上に記録を行う場合に、記録媒体上に良好な画像の記録を得ることができる中間転写式プリンタを提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明に係る中間転写式プリンタは、プラテンに対向するように配設されている記録ヘッドによりインクリボンを介して記録画像のインクを一時的に転写される中間転写シートを配置するとともに、前記中間転写シートに転写されたインクを記録媒体に再転写する再転写ローラを配置し、前記中間転写シートを介して前記再転写ローラと対向するように前記記録媒体を載置する載置トレイを配置し、前記載置トレイの表面のうち前記記録媒体を載置する部分の周辺部分に、前記記録媒体の周縁を保持する保持部材を形成し、前記保持部材を、前記載置トレイに前記記録媒体を載置した際に前記記録媒体の表面の高さ位置と前記保持部材の表面の高さ位置とが同一高さとなるように形成したことを特徴とする。 【0010】この本発明に係る中間転写式プリンタによれば、前記再転写ローラは、中間転写シートを介して同一の高さの面上となる前記記録媒体の表面および前記保持部材の表面に当接するので、中間転写シートに余計な張力がかかることがない。 【0011】また、本発明に係る他の中間転写式プリンタは、前記保持部材の下面に弾性部材を配設したことを特徴とする。 【0012】この本発明に係る他の中間転写式プリンタによれば、前記再転写ローラは、中間転写シートを介して前記記録媒体の表面および前記保持部材の表面に柔軟に当接し、表面の位置を調整することができる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る中間転写式プリンタの実施形態を図1から図3を参照して説明する。 【0014】図1は、本実施形態に係る中間転写式プリンタを示すものであり、図1に示すように、前記中間転写式プリンタ1には、円筒形状のプラテンローラ2が回転駆動自在に支持されており、前記プラテンローラ2に対向する位置には、複数の発熱素子4が整列配置されている記録ヘッド3が、前記プラテンローラ2に圧接可能に配設されている。 【0015】また、前記中間転写式プリンタ1の一側には、インクリボンが巻回された一対のリボンロール5が設けられている。このインクリボン6は、複数のローラ7に支持されながら前記プラテンローラ2と前記記録ヘッド3との間を案内されるようになされている。 【0016】さらに、前記中間転写式プリンタ1の上側には、中間転写体としての中間転写シート10が巻回された一対のシートロール9が設けられている。この中間転写シート10は、一方のシートロール9から取り出され、複数のローラ11に支持されて前記記録ヘッド3とプラテンローラ2との間に案内されながら前記中間転写式プリンタ1の下側を水平方向に進み、プリンタの上側に案内されて他方のシートロール9に巻き取られるようになされている。この中間転写シート10には、記録媒体としてのCD12に記録するための画像が記録ヘッド3によりインクリボン6を介して一時的に転写されるようになされている。 【0017】また、前記中間転写シート10の搬送経路における記録ヘッドよりも下流側には、中間転写シート10に一時的に転写されたインクをCD12に再転写させる転写部14が設けられており、この転写部14における中間転写シート10の上方には、再転写ローラとしてのヒートローラ15が上下動自在に配設されている。 【0018】また、前記中間転写式プリンタ1の下側には、記録媒体2を搬送するための搬送台23が配設されており、この搬送台の上面のほぼ半分には、前記CD12を載置する載置トレイ17が前記中間転写シート10を介して前記ヒートローラ15に対向するように設置されている。そして、この搬送台23は、前記載置トレイ17が中間転写式プリンタ1の外部に露出する位置と、載置トレイ15に載置されたCD12の中間転写式プリンタ1の外部方向における一端部分がヒートローラ15に当接する位置との間を往復移動できるようになされている。 【0019】また、図2に示すように、この載置トレイ17の表面のうちCD12を載置する載置部18以外の部分には、前記CD12の周縁を保持するための保持部材19が形成されている。この保持部材18の内周面は、前記CD12の外周面に沿うように円弧状に形成されている。さらに、この保持部材19は、図3に示すように、前記載置部18にCD12を載置した際にCD12の表面の高さ位置と前記保持部材19の表面の高さ位置とが同一の高さ位置となるように形成されており、これにより、前記載置トレイ17にCD12を載置し、前記ヒートローラ15を下降させた場合、前記ヒートローラ15は、前記中間転写シート10を介して前記CD12の表面および前記載置トレイ17の保持部材19の表面の同一の高さ寸法の面上に当接するようになされている。さらに、前記保持部材19の下方には、弾性部材20が配設されている。なお、前記載置部18は、弾性を有する部材により形成されているとよい。また、前記弾性部材20は、必要に応じて省略することが可能である。 【0020】次に、本実施形態の作用について説明する。 【0021】まず、搬送台23を前記載置トレイ17が中間転写式プリンタ1の外部に露出する位置に移動させて、前記載置トレイ17にCD12を載置し、その後、前記搬送台23を転写部14に移動させる。 【0022】次に、記録ヘッド3をインクリボン6を介して中間転写シート10に当接することにより、インクリボン6のインクを中間転写シート10に一時的に転写させ、前記中間転写シート10を前記転写部14に搬送させる。 【0023】そして、加熱したヒートローラ15を下降させ、まず、このヒートローラ15を、前記中間転写シート10のインクが転写された部分を介してCD12の一端部分に当接させる。このとき、前記ヒートローラ15は、中間転写シート10を介して、同一の高さ寸法の面上となる前記CD12の表面および前記保持部材19の表面に当接する。 【0024】次に、前記搬送台23を前記CD12の表面全体が前記ヒートローラ15に当接するように中間転写式プリンタ1の外部方向へ移動させるとともに、前記中間転写シート10を搬送させる。このとき、前記搬送台23および前記転写シート10は、同速度をもって移動および搬送される。 【0025】この結果、前記中間転写シート10に一時的に転写されたインクを前記ヒートローラ15の熱により溶融させてCD12の表面に再転写させることにより、前記CD12の表面上に記録を行う。 【0026】本実施形態においては、前記載置部18にCD12を載置した際にCD12の表面と同一の高さ寸法となるように保持部材19が形成されており、前記ヒートローラ15は、中間転写シート10を介して、同一の高さ寸法の面上となる前記CD12の表面および前記保持部材19の表面に当接するので、中間転写シート10にはその幅方向において均一に張力がかかる。 【0027】したがって、ヒートローラ15を中間転写シート10を介して前記CD12に当接した状態のまま、前記搬送台23を移動させた場合であっても、中間転写シート10にしわを生じさせることなく、中間転写シート10のインクをCD12に再転写することができる。この結果、CD12上へのインクの再転写の不良を防止することができ、CD12上に良好な画質の画像を得ることができる。 【0028】また、前記保持部材19の下方には、弾性部材20が配設されており、さらに、前記載置部18は、弾性を有する部材で形成されており、前記ヒートローラ15は、中間転写シート10を介して前記CD12の表面および前記保持部材19の表面に柔軟に当接し、表面の位置を調整することができるので、前記CD12の表面と前記保持部材19の表面との位置をより同一面上に揃えることができる。この結果、CD12上により良好な画質の画像を得ることができる。 【0029】なお、本実施形態においては、前記保持部材19は、前記載置トレイ17の表面のうち載置部18以外の部分の全面に形成されているが、これに限定されるものではなく、載置部18の周辺であって、前記ヒートローラ15を中間転写シート10を介して前記CD12の表面および前記保持部材19の表面に当接させたときに前記中間転写シート10に余計な張力がかからない程度の領域に形成されていればよい。 【0030】また、本実施形態においては、記録媒体としてCD12を用いて説明しているが、これに限定されるものではなく、DVD等の方形状ではなくかつ用紙等と比較して厚さ寸法を有する記録媒体に記録を行うものであってもよい。 【0031】さらに、本実施形態においては、中間転写シート10に転写されたインクをCD12上に再転写する方法として、ヒートローラ15による熱を利用して、中間転写シート10に転写されたインクを溶融することによりCD12上にインクを再転写するようにしているが、これに限定されるものではなく、例えば、ヒートローラ15を圧接ローラとし、圧接ローラによる圧接力を利用するものであってもよい。この場合、中間転写シート10に転写されたインクを圧接することによりCD12上にインクを再転写するような機構となる。 【0032】また、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。 【0033】 【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る中間転写式プリンタによれば、再転写ローラを中間転写シートを介して記録に当接した状態のまま、載置トレイを移動させた場合であっても、中間転写シートにしわを生じさせることなく、中間転写シートのインクを記録媒体に再転写することができる。この結果、記録媒体上へのインクの再転写の不良を防止することができ、記録媒体上に良好な画質の画像を得ることができる。 【0034】また、本発明に係る他の中間転写式プリンタによれば、記録媒体の表面と保持部材の表面との位置をより同一面上に揃えることができる。この結果、記録媒体上により良好な画質の画像を得ることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000010098 【氏名又は名称】アルプス電気株式会社
|
| 【出願日】 |
平成13年5月14日(2001.5.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081282 【弁理士】 【氏名又は名称】中尾 俊輔 (外3名)
|
| 【公開番号】 |
特開2002−337404(P2002−337404A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月27日(2002.11.27) |
| 【出願番号】 |
特願2001−143451(P2001−143451) |
|