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【発明の名称】 記録装置
【発明者】 【氏名】佐々木 義晴

【要約】 【課題】画素間の副走査方向に光量分布の隙間がでない、従って主走査方向に記録したとき未記録部分の縦縞ができない、画像欠陥のない記録装置を提供する。

【解決手段】各光シャッタ90’の作る画素形状90a’を平行四辺形とし、かつ平行四辺形の配列を、主走査方向に走査したときに、隣接する光シャッタにより形成される平行四辺形画素の記録軌跡Kと一部重なり合うようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 記録媒体を固定する記録媒体固定部材と、前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させる記録媒体固定部材移動装置と、1次元に並べた複数の記録画素を備えた記録ヘッドと、を有し、該記録ヘッドからのレーザ光を用い前記記録媒体に記録する記録装置において、前記各画素の形状を平行四辺形とし、かつ該平行四辺形の配列を、主走査方向に走査したときに、隣接する平行四辺形画素の記録軌跡と一部重なり合うようにしたことを特徴とする記録装置。
【請求項2】 記録媒体を固定する記録媒体固定部材と、前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させる記録媒体固定部材移動装置と、1次元に拡がる光ビームを前記記録媒体固定部材に向けて発する光源と、該光源と該記録媒体固定部材との間に置かれ、該光ビームの通過又は反射を制御する多数の光シャッタを少なくとも1次元に配列して成る光シャッタ装置と、を有し、前記光シャッタを通過した光ビームで前記記録媒体に記録する記録装置において、前記各光シャッタの作る画素形状を平行四辺形とし、かつ該平行四辺形の配列を、主走査方向に走査したときに、隣接する光シャッタにより形成される平行四辺形画素の記録軌跡と一部重なり合うようにしたことを特徴とする記録装置。
【請求項3】 記録媒体を固定する記録媒体固定部材と、前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させる記録媒体固定部材移動装置と、1次元に拡がる光ビームを前記記録媒体固定部材に向けて発する光源と、該光源と該記録媒体固定部材との間に置かれ、該光ビームの通過又は反射を制御する多数の光シャッタを少なくとも1次元に配列して成る光シャッタ装置と、を有し、前記光シャッタを通過した光ビームで前記記録媒体に記録する記録装置において、前記各光シャッタの作る画素形状を略長方形とし、かつn番目の画素の右上箇所Aとn+1番目の画素の左下箇所Bを結ぶ線Dと、n+1番目の画素の左下箇所Bとn+1番目の画素の左上箇所Cを結ぶ線Eとのなす角をθ1とし、主走査方向に傾けた前記光シャッタの1次元配列方向と副走査方向とのなす角をθ2とするとき、θ1≦θ2としたことを特徴とする記録装置。
【請求項4】 記録媒体を固定する記録媒体固定部材と、前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させる記録媒体固定部材移動装置と、1次元に拡がる光ビームを前記記録媒体固定部材に向けて発する光源と、該光源と該記録媒体固定部材との間に置かれ、該光ビームの通過又は反射を制御する多数の光シャッタを少なくとも1次元に配列して成る光シャッタ装置と、を有し、前記光シャッタを通過した光ビームで前記記録媒体に記録する記録装置において、前記各光シャッタの作る画素形状を平行四辺形とし、かつ隣接する光シャッタにより形成される平行四辺形画素の記録軌跡との間に副走査方向に隙間が生じる光シャッタ装置を、n番目の画素の右辺の狭角箇所Hとn+1番目の画素の左辺の狭角箇所Jを結ぶ線と副走査方向軸とのなす角θ3が90度以上となるように回転して配設したことを特徴とする記録装置。
【請求項5】 記録媒体を記録媒体固定部材に固定し、記録媒体固定部材移動装置によって前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させ、記録ヘッドの複数の記録画素を1次元に並べて、該記録ヘッドからのレーザ光を用い前記記録媒体に記録する記録方法において、前記各画素の形状を平行四辺形とし、かつ該平行四辺形の配列を、主走査方向に走査したときに、隣接する平行四辺形画素の記録軌跡と一部重なり合うようにしたことを特徴とする記録方法。
【請求項6】記録媒体を記録媒体固定部材に固定し、記録媒体固定部材移動装置によって前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させ、光源の1次元に拡がる光ビームを前記記録媒体固定部材に向けて発し、多数の光シャッタを少なくとも1次元に配列して成る光シャッタ装置を該光源と該記録媒体固定部材との間に置いて、該光ビームの通過又は反射を制御し、前記光シャッタを通過した光ビームで前記記録媒体に記録する記録方法において、前記各光シャッタの作る画素形状を平行四辺形とし、かつ該平行四辺形の配列を、主走査方向に走査したときに、隣接する光シャッタにより形成される平行四辺形画素の記録軌跡と一部重なり合うようにしたことを特徴とする記録方法。
【請求項7】 記録媒体を記録媒体固定部材に固定し、記録媒体固定部材移動装置によって前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させ、光源の1次元に拡がる光ビームを前記記録媒体固定部材に向けて発し、多数の光シャッタを少なくとも1次元に配列して成る光シャッタ装置を該光源と該記録媒体固定部材との間に置いて、該光ビームの通過又は反射を制御し、前記光シャッタを通過した光ビームで前記記録媒体に記録する記録方法において、前記各光シャッタの作る画素形状を略長方形とし、かつn番目の画素の右上箇所Aとn+1番目の画素の左下箇所Bを結ぶ線Dと、n+1番目の画素の左下箇所Bとn+1番目の画素の左上箇所Cを結ぶ線Eとのなす角をθ1とし、主走査方向に傾けた前記光シャッタの1次元配列方向と副走査方向とのなす角をθ2とするとき、θ1≦θ2としたことを特徴とする記録方法。
【請求項8】 記録媒体を記録媒体固定部材に固定し、記録媒体固定部材移動装置によって前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させ、光源の1次元に拡がる光ビームを前記記録媒体固定部材に向けて発し、多数の光シャッタを少なくとも1次元に配列して成る光シャッタ装置を該光源と該記録媒体固定部材との間に置いて、該光ビームの通過又は反射を制御し、前記光シャッタを通過した光ビームで前記記録媒体に記録する記録方法において、前記各光シャッタの作る画素形状を平行四辺形とし、かつ隣接する光シャッタにより形成される平行四辺形画素の記録軌跡との間に副走査方向に隙間が生じる光シャッタ装置を、n番目の画素の右辺の狭角箇所Hとn+1番目の画素の左辺の狭角箇所Jを結ぶ線と副走査方向軸とのなす角θ3が90度以上となるように回転して配設したことを特徴とする記録方法。
【請求項9】 前記記録媒体が、転写シートのトナー層と受像シートの受像層を重ね合わせて成るヒートモード感材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の記録装置。
【請求項10】 前記記録媒体として、転写シートのトナー層と受像シートの受像層を重ね合わせて成るヒートモード感材を使用することを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項記載の記録方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体、特に転写シートのトナー層と受像シートの受像層を重ね合わせて成るヒートモード感材に光ビーム等による熱を放射して記録する記録装置および記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、レーザー光等の記録ヘッドを用いた記録装置により、画像情報に応じて感熱材料を受像シートに熱転写した後、画像転写装置に受像シートと本紙を重ねて通すことにより、受像シートに形成された画像を本紙に転写して本紙上に画像を得るシステムが使われている。すなわち、受像フィルムを記録媒体固定部材(記録ドラム、平面固定装置等)に膜面を外側にして固定し、その受像フィルムの上に転写シートをその膜面を受像フィルム側にして覆い、同じく記録媒体固定部材に固定して、この受像フィルムと転写シートとの重ねシート(この両方を総称して、以後「記録媒体」という。)にレーザ光等の光を画像様に照射するものである。
【0003】図6は従来の記録装置の一例である光シャッタを用いた記録装置の概念斜視図である。図6において、70は光源であり、普通、レーザ光源、発光ダイオード等が用いられる。80は光源70の点光源発光71を1次元のコリメート光81に変換する一次元変換手段であり、レンズ等が用いられる。90は一次元変換手段80から出射するコリメート光81のオン・オフ変調を制御する光シャッタ装置である。図では、10個の光シャッタ90aが横一列に配列している。60は記録ドラムであり、この上に記録媒体(受像シート10と転写シート20)が後述の記録ドラム吸引手段等により吸引されて記録ドラム60に固定されている。記録ドラム60は例えば矢印方向(主走査方向)に回転している。図では見やすくするために、光シャッタ90が記録ドラム60の軸方向いっぱいに拡がって描かれているが、実際はもっと軸方向幅は狭く、光シャッタ装置90側は主走査方向と直角方向に移動できるように構成されている。
【0004】図6に示す記録装置の動作は次のようになる。光源70の発光素子に入力信号に応じた駆動電流と電圧を印加することにより光源70を発光させ、光源の発光71は一次元変換手段80によりライン状光束81を光シャッタ装置90に入射する。各光シャッタ90aは入力信号に応じて各々独立して開閉が制御され、制御に応じた光量で、ラインごとのタイミングにより透過光91を主走査方向に回転している記録ドラム60の上の記録媒体10、20に向けて出射して、2次元の画像を結像させる。なお、光シャッタ90aと記録媒体間10、20には、図示しない光線制御手段(レンズ等)がある。
【0005】そこで、光シャッタ90aの構成と動作について図7(a)に基づいて説明する。図7(a)では図6の光シャッタ装置90の10個の光シャッタ90aのうち3個の光シャッタが配列されている状態を示している。図において、clは図で左右に延びる共通(コモン)信号線であり、ln、ln+1、ln+2はこの共通信号線clと直角に交差する(すなわち、図では紙面に垂直方向にそれぞれ延びる)選択信号線である。Pn、Pn+1、Pn+2は共通信号線clと選択信号線ln、ln+1、ln+2との交点にそれぞれ設けられる液晶の各シャッタであり、これによって各画素が形成される。液層シャッタPn、Pn+1、Pn+2は図示しない下ガラスと上ガラスの隙間の空間に公知の方法によりSTN液晶やFLC液晶等よりなる液晶が注入され、封止されて液晶層が形成される。このように、光シャッタはそれぞれの画素に対し、電気的信号線をパターン形成し、選択信号線ln、ln+1、ln+2によって各々の画素を独立にオン/オフ(開閉)制御するものである。そして、各々の信号線をショートしないようにパターン配置している。また、画素同士もショートしないように隙間(絶縁域)を設けている。そこで、これらの光シャッタPn、Pn+1、Pn+2をすべてオンにしたときの各光シャッタPn、Pn+1、Pn+2を通過した各光量Ln、Ln+1、Ln+2はそれぞれ図7(b)のような分布になる。したがってこれらの光シャッタPn、Pn+1、Pn+2をすべてオンにしたときの、各光シャッタPn、Pn+1、Pn+2を通過する全光量の1次元方向の光量分布TLは図7(c)のようになる。このように、従来の光シャッタでは、副走査方向に図7(c)に示すように光量分布にとぎれができてしまうので、その結果、このような光シャッタを備えた記録装置で全画素Pn、Pn+1、Pn+2をオンにして記録すると、図7(d)のように記録線KnとKn+1、Kn+1とKn+2の画素間の副走査方向の光量分布のとぎれ(隙間)が主走査方向に現れて未記録部分の縦縞ができてしまった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は図6の光シャッタ装置90は長方形の光シャッタ90aを用いていたので、光シャッタ90aをすべてオンにして記録するとき、主走査方向の記録Kの間に未記録の縦縞Sが生じてしまい、画像欠陥となった。この隙間をなくするには記録条件を変える必要があるが、そうすると逆に所定の濃度が得られないこととなった。また、隙間を埋めるためには、熱が横方向に流れるほどのオーバーパワーで記録したり、あるいは低速で記録する必要があるが、これらは省エネルギおよび高速記録といった時代の要請に逆行するものであった。したがって、本発明は、全画素をオンにして記録するとき、画素間の副走査方向に光量分布の隙間がでない、したがって主走査方向に記録したとき未記録部分の縦縞ができない、画像欠陥のない記録装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため、請求項1記載の記録装置は、記録媒体を固定する記録媒体固定部材と、前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させる記録媒体固定部材移動装置と、1次元に並べた複数の記録画素を備えた記録ヘッドと、を有し、該記録ヘッドからのレーザ光を用い前記記録媒体に記録する記録装置において、前記各画素の形状を平行四辺形とし、かつ該平行四辺形の配列を、主走査方向に走査したときに、隣接する平行四辺形画素の記録軌跡と一部重なり合うようにしたことを特徴とする。請求項2記載の記録装置は、記録媒体を固定する記録媒体固定部材と、前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させる記録媒体固定部材移動装置と、1次元に拡がる光ビームを前記記録媒体固定部材に向けて発する光源と、該光源と該記録媒体固定部材との間に置かれ、該光ビームの通過又は反射を制御する多数の光シャッタを少なくとも1次元に配列して成る光シャッタ装置と、有し、前記光シャッタを通過した光ビームで前記記録媒体に記録する記録装置において、前記各光シャッタの作る画素形状を平行四辺形とし、かつ該平行四辺形の配列を、主走査方向に走査したときに、隣接する光シャッタにより形成される平行四辺形画素の記録軌跡と一部重なり合うようにしたことを特徴とする。請求項3記載の記録装置は、記録媒体を固定する記録媒体固定部材と、前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させる記録媒体固定部材移動装置と、1次元に拡がる光ビームを前記記録媒体固定部材に向けて発する光源と、該光源と該記録媒体固定部材との間に置かれ、該光ビームの通過又は反射を制御する多数の光シャッタを少なくとも1次元に配列して成る光シャッタ装置と、を有し、前記光シャッタを通過した光ビームで前記記録媒体に記録する記録装置において、前記各光シャッタの作る画素形状を略長方形とし、かつn番目の画素の右上箇所Aとn+1番目の画素の左下箇所Bを結ぶ線Dと、n+1番目の画素の左下箇所Bとn+1番目の画素の左上箇所Cを結ぶ線Eとのなす角をθ1とし、主走査方向に傾けた前記光シャッタの1次元配列方向と副走査方向とのなす角をθ2とするとき、θ1≦θ2としたことを特徴とする。請求項4記載の発明は、記録媒体を固定する記録媒体固定部材と、前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させる記録媒体固定部材移動装置と、1次元に拡がる光ビームを前記記録媒体固定部材に向けて発する光源と、該光源と該記録媒体固定部材との間に置かれ、該光ビームの通過又は反射を制御する多数の光シャッタを少なくとも1次元に配列して成る光シャッタ装置と、を有し、前記光シャッタを通過した光ビームで前記記録媒体に記録する記録装置において、前記各光シャッタの作る画素形状を平行四辺形とし、かつ隣接する光シャッタにより形成される平行四辺形画素の記録軌跡との間に副走査方向に隙間が生じる光シャッタ装置を、n番目の画素の右辺の狭角箇所Hとn+1番目の画素の左辺の狭角箇所Jを結ぶ線と副走査方向軸とのなす角θ3が90度以上となるように回転して配設したことを特徴とする。請求項5記載の記録方法の発明は、記録媒体を固定する記録媒体固定部材と、前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させる記録媒体固定部材移動装置と、1次元に並べた複数の記録画素を備えた記録ヘッドと、を有し、該記録ヘッドからのレーザ光を用い前記記録媒体に記録する記録方法において、前記各画素の形状を平行四辺形とし、かつ該平行四辺形の配列を、主走査方向に走査したときに、隣接する平行四辺形画素の記録軌跡と一部重なり合うようにしたことを特徴とする。請求項6記載の記録方法の発明は、記録媒体を固定する記録媒体固定部材と、前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させる記録媒体固定部材移動装置と、1次元に拡がる光ビームを前記記録媒体固定部材に向けて発する光源と、該光源と該記録媒体固定部材との間に置かれ、該光ビームの通過又は反射を制御する多数の光シャッタを少なくとも1次元に配列して成る光シャッタ装置と、を有し、前記光シャッタを通過した光ビームで前記記録媒体に記録する記録方法において、前記各光シャッタの作る画素形状を平行四辺形とし、かつ該平行四辺形の配列を、主走査方向に走査したときに、隣接する光シャッタにより形成される平行四辺形画素の記録軌跡と一部重なり合うようにしたことを特徴とする。請求項7記載の記録方法の発明は、記録媒体を固定する記録媒体固定部材と、前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させる記録媒体固定部材移動装置と、1次元に拡がる光ビームを前記記録媒体固定部材に向けて発する光源と、該光源と該記録媒体固定部材との間に置かれ、該光ビームの通過又は反射を制御する多数の光シャッタを少なくとも1次元に配列して成る光シャッタ装置と、を有し、前記光シャッタを通過した光ビームで前記記録媒体に記録する記録方法において、前記各光シャッタの作る画素形状を略長方形とし、かつn番目の画素の右上箇所Aとn+1番目の画素の左下箇所Bを結ぶ線Dと、n+1番目の画素の左下箇所Bとn+1番目の画素の左上箇所Cを結ぶ線Eとのなす角をθ1とし、主走査方向に傾けた前記光シャッタの1次元配列方向と副走査方向とのなす角をθ2とするとき、θ1≦θ2としたことを特徴とする。請求項8記載の記録方法の発明は、記録媒体を固定する記録媒体固定部材と、前記記録媒体の移動方向を主走査方向として前記記録媒体固定部材を移動させる記録媒体固定部材移動装置と、1次元に拡がる光ビームを前記記録媒体固定部材に向けて発する光源と、該光源と該記録媒体固定部材との間に置かれ、該光ビームの通過又は反射を制御する多数の光シャッタを少なくとも1次元に配列して成る光シャッタ装置と、を有し、前記光シャッタを通過した光ビームで前記記録媒体に記録する記録方法において、 前記各光シャッタの作る画素形状を平行四辺形とし、かつ隣接する光シャッタにより形成される平行四辺形画素の記録軌跡との間に副走査方向に隙間が生じる光シャッタ装置を、n番目の画素の右辺の狭角箇所Hとn+1番目の画素の左辺の狭角箇所Jを結ぶ線と副走査方向軸とのなす角θ3が90度以上となるように回転して配設したことを特徴とする。請求項9記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項記載の記録装置において、前記記録媒体が、転写シートのトナー層と受像シートの受像層を重ね合わせて成るヒートモード感材であることを特徴とする。請求項10記載の発明は、請求項5〜8のいずれか1項記載の記録方法において、前記記録媒体が、転写シートのトナー層と受像シートの受像層を重ね合わせて成るヒートモード感材であることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】まず、本発明が対象としている記録装置について、その1例を図1を用いて説明する。図1において、70は光源であり、普通、レーザ光源、発光ダイオード等が用いられる。好ましくは、近赤外光を発振する半導体レーザダイオードや固体レーザやガスレーザを用いることができる。それらの光源の波長は780〜1100nmが一般的に用いられ、特に小型である半導体レーザダイオードが良く用いられ、その波長は800〜900nmである。また、記録媒体の波長感度に合わせ、光源70には、I .波長約650nmの半導体レーザダイオードII .波長約532nmのYAGレーザとSHGを組み合わせたレーザIII.波長約405nmの半導体レーザダイオードVI .波長約355nmのYAGレーザとSHGを組み合わせたレーザYLFレーザとSHGを組み合わせたレーザV .波長約266nmのYAGレーザとSHGを組み合わせたレーザVI .波長約248nmのエキシマレーザVII.波長約193nmのエキシマレーザ80は光源70の点光源発光71を1次元のコリメート光81に変換する一次元変換手段であり、レンズ等が用いられる。90’は一次元変換手段80から出射するコリメート光81のオン・オフ変調を制御する光シャッタ装置である。図では、10個の光シャッタ90a’が横一列に配列している。60は記録ドラムであり、この上に記録媒体(受像シート10と転写シート20)が後述の記録ドラム吸引手段等により吸引されて記録ドラム10に固定されている。記録ドラム60は例えば矢印方向(主走査方向)に回転している。図では見やすくするために、光シャッタ90’が記録ドラム60の軸方向いっぱいに拡がって描かれているが、実際はもっと軸方向幅は狭く、光シャッタ90’側は主走査方向と直角方向(副走査方向)に移動できるように構成されている。そこでこの記録装置は、レーザ光源を備えたレーザヘッド70から出射される記録用レーザ光を光シャッタ90’でオン(通過)・オフ(遮断)制御して記録用ドラム60に装着した受像シート10と転写シート20からなる記録媒体に通過光を照射しながら、記録用ドラム60を矢印方向に回転させつつレーザヘッド70および一次元変換手段80と光シャッタ90’とを記録用ドラム60の軸方向と平行方向に移動させて二次元画像を記録媒体上に形成するように構成した記録装置である。
【0009】次に、記録用ドラム60に装着した受像シート10と転写シート20の構成について図8を用いて説明する。受像シート10は記録用ドラム60側から順番に、支持体11、クッション層12、受像層13で構成されており、また、この受像シート10の上に覆われる転写シート20は、レーザ光照射側から順番に支持体21、光熱変換(IR)層22、トナー層23で構成されている。この受像シート10が記録用ドラム60に装着され、受像シート10の上側に転写シート20がトナー層を受像シート10側に向けて重ねられ、転写シート20に受像シート10側の反対側からレーザ光を照射すると、支持体21は透明なのでレーザ光が透過して、これにより照射されたトナー層23の部分が熱によって受像層13に転写されることとなる。
【0010】ここで、支持体には、PET(ポリエチレンテレフタレート)ベース、TAC(トリアセチルセルロース)ベース、PEN(ポリエチレンナフタレート)ベース等、レーザ光を透過させるものが用いられる。また光熱変換層には、カーボン、黒色物質、赤外線吸収色素、特定波長吸収物質等のレーザエネルギを熱に効率良く変換するものが用いられる。トナー層には、KCMYの、各色の転写シートがあり、金、銀、茶、グレー、オレンジ、グリーン等の転写シートも使用されることがある。受像層は、転写されるトナーを受け止めるものである。さらにクッション層は、トナ一が複数段に重ねられるときの段差吸収や、ゴミによる段差吸収の働きを担うものである。
【0011】尚、記録装置で使用される記録媒体としての受像シート10及び転写シート20のより詳細な内容については、本出願人の出願に係る特開平4−296594号公報、特開平4−327982号公報、特開平4−327983号公報等に記載されており、また、このような記録媒体を使用した記録装置については特開平11−277831号公報に詳述されているので、必要に応じてそれらを参照されたい。また、上記では、受像シート10と転写シート20の2層シート構成を示したが、図12で後述するモノシート構成であってもよい。また、上記では、受像シート10と転写シート20の2層シート構成を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、記録用ドラム60自体に受像シートの機能をもたせて、記録用ドラム60の上に直に転写シート20を載置するようにしてもよい。さらに、受像機能や転写機能があればよいのであって、必ずしもシート状である必要はなく、厚みのあるものでもよい。
【0012】次に、図8の構成の受像シート10と、各色、K(黒)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の転写シート20とを用いてレーザ記録を行う工程および記録後に受像シート10から各転写シート20を剥離する工程とを、図9を用いて説明する。
【0013】1)受像シート10を記録用ドラム60に巻き付ける。
2)まず、K工程を実施するため、K転写シート20をその受像シート10の上に巻き付ける。
3)必要に応じて、スクイーズ処理(軽い加圧・加熱により、受像シート10とK転写シート20との密着性を高める。)を行う。
4)Kの画像・文字データに基づきレーザ光を照射し記録を行う。
5)そして、K転写シート20を受像シート10から剥離すると、レーザ光の照射されたK部分だけ受像シート10の受像層に転写され、他のK部分はK転写シート20にくっついたまま剥離される(K工程終了)。
【0014】6)C工程以下については特に図面はないがK工程と同様な工程が実施される。即ち、C転写シートをその受像シート10の上に巻き付ける。
6)Cデータでレーザ記録を行う。
7)C転写シート20を受像シート10から剥離させる(C工程終了)。
8)さらに、M工程を実施する。即ち、M転写シート20をその受像シート10の上に巻き付ける。
9)Mデータでレーザ記録を行う。
10)M転写シート20を受像シート10から剥離させる(M工程終了)。
11)そして、Y工程を実施する。即ち、Y転写シート20をその受像シート10の上に巻き付ける。
12)Yデータでレーザ記録を行う。
13)最後に、Y転写シート20を受像シート10から剥離させる(Y工程終了)。
14)このようにして、受像シート10上にKCMY4色が適宣積層又は積層されずに、必要なカラーの画像が出来上がる。
【0015】次に、これを本紙に転写する。
1)図10は受像シート10上のKCMY4色を本紙に転写する従来の工程の説明図である。図10(a)において、受像シート10にはその支持体11の上のクッション層12を介して受像層13に各KCMY4色が適宜積層されている。この上に、本紙40を重ねる。
2)重ねた状態で、加圧状態にある2本のヒートローラ間(又は、ヒートローラと通常のローラ間)を通過させる(図10(b))。
3)その後、受像シート10を本紙40から剥がすと、受像シート10のクッション層12を境にして互いに剥離し、本紙側には受像層13に包まれたKCMY各色が本紙側に転写され、所定のカラーを呈することとなる。剥離された受像シート10側は廃棄処分される(図10(c))。
【0016】図11は、上記記録方法を実施する記録装置の概略を示す縦断面図である。図11に示すように、記録装置1は、受像シート供給部100と、転写シート供給部200と、記録部300と、排出部400とを備える。また、記録装置1は、本体カバー510によって表面を覆われ、脚部520によって支えられている。
【0017】記録装置1において、受像シート供給部100は、記録部300に対して受像シートを供給する。また転写シート供給部200は、複数の種類の転写シートを供給することが可能であり、記録部300に対して複数の種類の転写シートの中から1種類の転写シートを選択的に供給することができる。記録部300においては、ドラム310に巻き付けられた受像シートの上に、さらに転写シートが重ねて巻き付けられる。そして、受像シート上に重ねられた転写シートに対して、記録したい画像情報に基づいてレーザ露光を行う。レーザ露光により加熱された部分の転写シートのトナーが接着性劣化、溶融あるいは昇華により受像シートに付着して転写されることによって、受像シート上に像が形成される。さらに、同一の受像シートに対して、異なる複数色(たとえば、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)の転写シートのトナーが付着することによって、受像シート上にカラー画像を形成することができる。これは、後述するように、受像シートをドラム310に巻き付けたまま、露光済みの転写シートを別色の転写シートに順次交換してレーザ露光することによって達成される。
【0018】この画像が形成された受像シートは、排出部400を経由して排出され、本記録装置から取り出される。そして、さらに別設の図示しない画像転写部において、受像シートは画像が形成された面を印刷対象である本紙に重ねられた状態で、加熱・加圧される。これによって、任意の本紙(印刷用紙)上にトナーが転写されて画像が形成されることとなる。以上が記録装置1の概略である。次に、受像シート供給部100、転写シート供給部200、記録部300、排出部400のそれぞれについて順を追って説明する。
【0019】受像シート供給部100は受像シートロール130を有している。受像シートロール130は芯に受像シート140が巻回されたものである。受像シート140は、支持層、受像層、およびクッション層を有しており、支持層の上にクッション層および受像層が順次積層されている。受像シートロール130においては、受像層が支持層に対して外側になるように巻回されている(以下、このように巻かれた受像シートロールを「外巻き」の受像シートロールという)。また受像シートロール130は、芯の中心軸まわりに回転できるように設置されている。受像シート供給部100は、さらに、受像シート搬送部150を有している。受像シート搬送部150は、モータ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又はチェーン(図示なし)と、搬送用ローラ154、155と、支持ガイド156と、受像シート切断部160と、受像シートの端点を検出する検出センサ(図示なし)とを有している。搬送用ローラ154および搬送用ローラ155はそれぞれ一対のローラを有している。このような駆動機構によって、受像シート140を記録部300の方へ送出あるいは記録部300から戻したりすることができる。
【0020】まず、受像シートロール130の先端部が搬送用ローラ154に挟まれた状態で、モータなどの前述の駆動機構によって受像シート140が引き出される。これによって、受像シートロール130は回転し、受像シート140が繰り出されていく。受像シート140はさらに搬送用ローラ155に挟まれ、支持ガイド156に案内されて搬送される。このようにして受像シート搬送部150によって搬送された受像シート140は、受像シート切断部160によって所定の長さに切断される。長さの測定には、検出センサが利用される。受像シート140の先端を検出センサにより検出し、モータの回転数などを考慮することなどによって、長さを測定することができる。受像シート140は、この測定結果に基づいて所定の長さに切断され、記録部300へと供給される。受像シート切断部160は、図示しないがカッタや支持部やガイドを有する。上記の駆動により受像シートロール130から繰り出された受像シート140は、上述した受像シート長の測定結果に基づいて、その搬送が停止された後、カッタによって所定の長さに切断される。以上のようにして、受像シート供給部100は、受像シートロール130の一部を繰り出して切断することによって、所定の長さの受像シート140を記録部300に対して供給することができる。
【0021】次に、転写シート供給部200について説明する。転写シート供給部200は回転ラック210を有している。この回転ラック210は後述するように回転軸213を中心に回転駆動される。また、回転ラック210には、複数(図では6個)の転写シートロール230が収容されており回転軸213を中心にして「放射状」に配置されている。各転写シートロール230は、芯とそれに巻回される転写シート240と、芯の両側から差し込まれるフランジ(図示なし)とを有している。各々の転写シートロール230は各芯を中心に回転自在に保持されている。フランジの外径は転写シート部分の径よりも大とすることで、転写シート部分が崩れないようになっている。各転写シート240は、支持層、光熱変換層、およびトナー層を有しており、支持層の上に光熱変換層、トナー層が順次積層されている。転写シートロール230においては、トナー層が支持層に対して外側になるように巻回されている(以下、このように巻かれた転写シートロールを「外巻き」の転写シートロールという)。後述するように、トナー層はトナーインクを有しており、このトナーインクがレーザ露光により受像シートに転写される。図11では、6つの転写シートロール230が回転ラック210内に収容されている場合が示されている。この6種類の転写シートとしては、たとえば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色の転写シートと2色(たとえば金色、銀色など)の特色の転写シートとを用いることができる。
【0022】回転ラック210は、さらに、これらの複数の転写シートロール230のそれぞれに対応して、それぞれ転写シート繰出し機構250を有しており、この転写シート繰出し機構250はフィードローラ254と支持ガイド256とから成っている。図においては、6つの転写シート繰出し機構250が設けられている。フィードローラ254はローラ254a、254bを有している。ローラ254aは、後述するように、ギア機構によってモータと接続されており、モータによって駆動される。ローラ254aはローラ254bとの間で所定の圧力で転写シート240を挟み込むことができる。そして、ローラ254bは、ローラ254aの回転とは逆向きに回転することによって、転写シート240を搬送する。転写シート240は、ローラ254a、254bによって挟持され、送り出されたりあるいは逆に戻されたりすることが可能である。また転写シート240の搬送に伴って、転写シートロール230が回転する。このような構造を有する転写シート繰出し機構250によって、転写シート240が記録部300に対して供給される。転写シート240の先端がフィードローラ254に挟まれた状態において、モータなどの前述の駆動機構によってフィードローラ254を駆動する。この駆動により転写シート240は繰り出されていく。また転写シート240は、さらに後述の転写シート搬送部270において、所定長さに切断されて記録部300に対して供給される。以上のように、複数の転写シートロール230を収容する回転ラック210は、所望の種類の転写シート240を転写シート搬送部270に対して選択的に供給することができる。
【0023】転写シート供給部200は、さらに、転写シート搬送部270を有している。転写シート搬送部270は、モータ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又はチェーン(図示なし)と、搬送用ローラ274、275と、ガイド276と、転写シート切断部280と、転写シートの端を検出する検出センサ(図示なし)とを有している。搬送用ローラ274および275は、それぞれ一対のローラを有している。ローラ274および275は、駆動伝達用のベルト又はチェーンによってモータと接続されており、モータによって駆動されて、転写シート240を搬送する。このような駆動機構によって、転写シート240を記録部300の方へ送出したり、あるいは逆に戻したりすることができる。また、このようにして搬送された転写シート240は、転写シート切断部280によって所定の長さに切断される。転写シート240の長さの測定には、検出センサが利用される。転写シート240の端を検出センサにより検出し、モータの回転数などを考慮することなどによって、長さを測定することができる。転写シート240は、この測定結果に基づいて所定の長さに切断され、記録部300へと供給される。転写シート切断部280は、図示しないがカッタと支持部とガイド等を有する。以上のようにして、転写シート供給部200は、転写シートロール230の一部を繰り出して切断することによって、所定の長さの転写シート240を記録部300に対して供給することができる。転写シート240が消耗されると、使用済みの転写シートロール230を取り外して、新しい転写シート240と交換する必要がある。この転写シートロール230の交換は、蓋511を開けて行うことができる。この際には、回転ラック210を回転させることにより、交換対象の転写シートロール230を、蓋511に対応する所定の交換位置に移動させておく。一方、受像シートロール130の交換も、蓋511を開けることによって行う。
【0024】次に、記録部300について説明する。記録部300はドラム310を有する。ドラム310は中空の円筒形状を有しており、図示しないフレームに回転自在に保持されている。ドラム310はモータの回転軸に連結されてモータによって回転駆動される。ドラム310の表面には複数の孔部が形成されている。この孔部は図示しないブロアや真空ポンプ等の吸引装置に接続されている。前述の受像シート140および転写シート240をドラム310上に載置して吸引装置を作動させると、これらのシートはドラム310に吸着される。また、ドラム310は複数の溝部(図示なし)を有しており、この複数の溝部はドラム310の回転軸と平行に、かつ一直線上に設けられている。また、必要に応じて受像シート140と転写シート240との密着性を高めるため加熱加圧ローラ320を用いて受像シート140と転写シート240との重なり部を軽く加圧・加熱(スクイーズ処理)される。また、ドラム310の上方において、複数の剥離爪(図示なし)がドラム310の回転軸と平行に、かつ一直線上に設けられている。さらに、記録部300は記録用ヘッド350を有する。記録用ヘッド350はレーザ光を出射する光源と、このレーザ光を1次元のコリメート光に変換する一次元変換手段と、一次元変換手段から出射するコリメート光のオン・オフ変調を制御する光シャッタ装置とから構成することができる。この光シャッタ装置を通過したレーザ光が照射された位置の転写シート240のトナーインクは、受像シート140の表面に転写される。また、記録用ヘッド350は、図示しない駆動機構によって、ドラム310の回転軸に平行な方向に直線的に移動することができる。したがって、ドラム310の回転運動と記録用ヘッド350の直線移動との組合せによって、受像シートを覆う転写シート上の所望の位置をレーザ露光することが可能である。よって、描画用の光ビームであるレーザ光で転写シート上を走査して、画像情報に基づいて対応する位置のみをレーザ露光することによって、所望の画像を受像シート140に転写することができる。
【0025】次に、受像シート140および転写シート240のドラム310への巻き付け動作について説明する。ドラム310へは、受像シート140および転写シート240の2種類のシートが巻き付けられる。ドラム310には、まず、受像シート供給部100によって供給される受像シート140が巻き付けられる。前述したように、ドラム310の表面には複数の孔部314が形成されており、受像シート140は吸引装置によって吸引されるので、これによって、受像シート140はドラム310の回転に伴って、ドラム310に吸着されながら巻き付けられる。次に、転写シート供給部200から供給される1枚の転写シート240が、受像シート140の上に巻き付けられる。受像シート140および転写シート240の2種類のシートはその大きさが互いに異なっており、転写シート240の方が縦方向および横方向のいずれの方向にも受像シート140よりも大きくなっている。したがって、転写シート240は、受像シート140よりも大きい部分によってドラム310に吸着される。転写シート240は、ドラム310の回転に伴って、ドラム310に吸着されながら巻き付けられる。ドラム310に巻き付けられた受像シート140および転写シート240は、転写シート240のトナー層が受像シート140の受像層の上に接触して存在している。このような位置関係を有するトナー層のトナーインクは、前述したように、記録用ヘッド350によってレーザ露光されて受像シート140に転写される。転写動作が終了した転写シート240は、ドラム310から剥離される。
【0026】次にこの剥離動作について説明する。まず、ドラム310を剥離のための所定の位置まで回転させる。そして、前述の剥離爪の先端部の位置をドラム310に接触しない待機位置からドラム310に接触する位置へと移動する。この移動の際には、剥離爪の先端部が転写シート240の上には接触しないようにする。ドラム310の回転に伴い、剥離爪はドラム310上をドラム310の表面に沿って周方向に相対的に移動する。剥離爪の先端部は、溝部の形状に沿ってドラム310の表面を相対的に移動して転写シート240の下側に潜り込む。転写シート240は剥離爪の上面に沿って移動する。転写シート240はドラム310から剥離される。そして、剥離爪は、受像シート140に接触する前にさらにドラム310から離反する方向に上昇して、待機位置にまで移動する。転写シート240は先端部が剥離されたのち、引き続きドラム310が回転することによって、転写シート240は、さらにドラム310および受像シート140から剥離される。なお、この際、受像シート140は吸引装置の吸引力によってドラム310に吸着されたままであるので、転写シート240のみを剥離することができる。以上の動作によって剥離された転写シート240は、さらに、後述の排出部400を経由して装置外部へと排出される。
【0027】次に、ドラム310に巻き付けられたままの受像シート140の上に、別色の転写シート240が上述した手順で巻き付けられる。そして、上述の動作によって、レーザ露光によって、受像シート140に転写シート240のトナーインクが転写された後、転写シート240を剥離して排出する。同様の動作が、所定の複数の種類の転写シート240に対して繰り返される。たとえば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4種類の転写シート240に対して、上記動作が繰り返されることによって、受像シート140にカラー画像が転写される。最後に、このようにして複数の種類のトナーインクが転写された受像シート140が剥離される。受像シート140の剥離は、転写シート240の剥離と同様にして行われる。この際、剥離爪は、複数の溝部に対して接近して受像シート140をドラム310から剥離する。また剥離爪は転写シート240を剥離する際と同一のものを利用することができるので、構造を単純化することができる。したがって、機械の信頼性を向上することができる。上記のようにして剥離された受像シート140は、排出部400へと排出されていく。
【0028】次に、排出部400について説明する。排出部400は、シート共通搬送部410と、転写シート排出部440と、受像シート排出部450とを有する。シート共通搬送部410は、モータ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又はチェーン(図示なし)と、搬送用ローラ414、415、416と、支持ガイド418、419と、検出センサ(図示なし)とを有している。また、シート共通搬送部410は、さらに、可動ガイド部を有しており、これはガイドプレート438と、図示しない駆動機構とから成っている。ガイドプレート438は、駆動機構によって、後述する2つの位置の間を移動することができる。転写シート排出部440は、処理済みの転写シート240を転写シート回収箱540に排出するためのものである。受像シート排出部450は、受像シート排出口451と、ローラ454、455と、ガイド458とを有する。画像が転写された受像シート140は、受像シート排出部450を経由して、トレー550に排出される。各搬送用ローラ414、415、416、454、455は、前述のその他の搬送用ローラと同様に、2つのローラを1組として構成されており、2つのローラで挟んで回転することによって、受像シート140および転写シート240を搬送することが可能である。このような機構を有する排出部400は、受像シート140の排出と転写シート240の排出とを次のような動作で行なっている。
【0029】まず、転写シート240の排出について説明する。記録部300においてレーザ露光され不要となった転写シート240は、前述したようにしてドラム310から剥離される。剥離された転写シート240は、剥離爪、支持ガイド418、419、ガイドプレート438によって支持されつつ、搬送用ローラ414、415、416によって挟持されて送り出されることによって搬送される。
【0030】次に、受像シート140の排出について説明する。受像シート140は、記録部300でトナーインクが転写されて処理が行われた後、前述したようにして、ドラム310から剥離される。剥離された受像シート140は、剥離爪、支持ガイド418、419、ガイドプレート438によって支持されつつ、搬送用ローラ414、415、416によって挟持され、送り出されることによって搬送される。なお、このシート共通搬送部410は転写シート240が排出される場合と共通であり、それぞれのシートに対して搬送部を設ける場合に比べて構造を簡単化することができる。なお、シート共通搬送部410において、転写シート240はトナー層を下側にして搬送され、受像シート140は受像層を上側にして搬送する。したがって、同一の搬送路を利用して、順次、受像シート140および転写シート240を搬送しても、受像シート140の受像層上に形成された画像が汚染されるおそれはない。受像シート140は、搬送用ローラ414、415、416によって搬送されて、一旦、装置の外部へと排出される。ただし、受像シート140は、その全てが外部へ排出されるのではない。受像シート140の後端部がガイドプレート438上に存在し搬送用ローラ416に挟持されている状態において、モータによる駆動を一旦停止し、そして、モータを逆回転することによって、受像シート140を受像シート排出口451方向に引き戻す。すなわち「スイッチバック」動作を行う。上記駆動停止のタイミングは検出センサの信号を用いて決定される。検出センサは受像シート140の後端が検出センサの位置を通過したことを検出し、その後、受像シート140が搬送されて所定の位置にまで達した時点でモータ412の駆動を停止する。所定の位置とは受像シート140の後端部がガイドプレート438上に存在し、かつ搬送用ローラ416に挟持されている状態にある位置を意味する。受像シート140がこの位置に至るまでの所定の距離を移動したかどうかは、検出センサによる後端検出時点からのモータの回転パルス数などから判断することができる。可動ガイド部のガイドプレート438は、図示しない駆動機構によって駆動され、図に示す破線/実線の間を移動することができる。この駆動機構によりガイドプレート438は移動する。そして、停止していたモータが逆回転することによって、各搬送用ローラ416、454、455などを逆向きに駆動する。この逆回転によって、受像シート140は引き戻される。そして、受像シート140は、さらにガイド458に支持されつつ、搬送用ローラ454、455によって搬送されて、トレー550へと送り出される。トレー550に送出された受像シートは、前述したように、本記録装置から取り出された後、別設の画像転写部において追加の処理が行われる。これによって任意の印刷用紙に印刷される。
【0031】上記の動作は制御部(図示なし)によって制御される。制御部は、受像シート供給部100、転写シート供給部200、記録部300、排出部400などを制御する。制御部は、上記各部において、モータなどを有する駆動部を制御し、特に記録部300においては、吸引装置などのエア部や、画像データを処理する画像処理部などをさらに制御する。また転写シート供給部200の駆動部は、回転ラック210の回転駆動系と転写シートロール230から転写シート240をドラム310に対して提供するシート搬送駆動系との2つの駆動系を有する。このうち、シート搬送駆動系のモータ駆動に関しては、前述したようにモータ駆動用のドライバを複数の転写シート繰出し機構について共用している。駆動回路系を簡略化している。
【0032】上記のような記録装置によって、所望のカラー画像を受像シート140上に形成することが可能である。以下では、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色を用いてカラー画像を形成する場合について動作手順を説明する。まずステップ1において、受像シート供給部100は、受像シート140をドラム310に対して供給する。受像シート140は、外巻きの受像シートロール130の一部が繰出されて切断されることによって提供され、ドラム310に巻き付けられる。次にステップ2において、転写シート供給部200は、ブラックの転写シート240をドラム310に対して供給する。転写シート供給部200の回転ラック210が回転することによって、ブラックの転写シートロール230が転写シート搬送路270に対向する位置に移動される。転写シート240は、外巻きの転写シートロール230の一部が繰出されて切断されることによって提供され、ドラム310に巻き付けられる。この時、転写シートロール230から繰り出されている転写シート240の先端は回転ラック210外部のカッタ280近傍にある。この際、転写シート240を供給した後、転写シート繰出し機構250は、フィードローラ254を逆転駆動させて転写シートロール230の先端部を回転ラック210の外周部よりも内側に格納することができる。ただし、この場合でもフィードローラ254は、その先端部を挟持している。次のステップ3では、あらかじめ与えられた画像データに基づいて、受像シート140上に画像が転写出力される。ここで、与えられた画像データは、各色ごとの画像にさらに色分解されており、レーザ露光は、色分解された各色ごとの画像データに基づいて行われる。色分解後の各色別画像データに基づいて、記録用ヘッド350は、描画用の光ビームを転写シート240に対して照射する。受像シート140に転写シート240のトナーインクが転写され、受像シート140上に像が形成される。そしてステップ4において、転写シート240のみがドラム310から剥離される。ドラム310から剥離された転写シート240は、排出部400を経由して転写シート回収箱540に排出される。ステップ5では、全ての色の転写シート240に対して、転写が終了したかどうかを判断する。そして、別の種類の転写シート240の供給が必要な場合は、上記のステップ2〜4までの処理を繰り返す。つまり、他のシアン、マゼンタ、イエローの各色の転写シート240について、各動作が繰り返される。その結果、4色の転写シートのトナーインクが1枚の受像シート140に転写され、受像シート140上にカラー画像が形成される。上記処理が終了すると、ステップ5において、最後の転写シート240に対するレーザ露光が終了したことが判断される。そして、次のステップ6において、受像シート140が、ドラム310から剥離される。剥離された受像シート140は、排出部400を経由してスイッチバック動作を伴って、トレー550に排出される。排出された受像シート140は、別設の画像転写部で受像シート140上のトナーインクが任意の印刷用紙にさらに転写される。これによって、校正用のカラー印刷が行われ得る。
【0033】さて、再び図1に戻って、図1において、光シャッタ装置90’の形状が本発明の第1の実施の形態に係る特徴である。すなわち、光シャッタ装置90’の10個配列されたすべての光シャッタ90a’の窓(開口)の形状が平行四辺形となっている。従来の光シャッタ90a(図6)の窓(開口)の形状が長方形であったのに対してここでは平行四辺形としているのが相違点であり、その他の構成は同じである。
【0034】図2は図1の10個の光シャッタ90a’のうち任意の3個の光シャッタn、n+1、n+2について、その構成、光分布、記録線を説明するための図である。まず、光シャッタ90a’の構成と動作について図2(a)に基づいて説明する。図において、clは図で左右に延びる透明の共通(コモン)信号線であり、ln、ln+1、ln+2はこの共通信号線clと直角に交差する(すなわち、図では紙面に垂直方向にそれぞれ延びる)透明の選択信号線である。Pn、Pn+1、Pn+2は共通信号線clと選択信号線ln、ln+1、ln+2との交点にそれぞれ設けられる液晶シャッタであり、その形状が平行四辺形に形成されている(正確に描くと、図2(a)では液晶シャッタの厚みしか描かれないが、ここでは形状を理解しやすくするために液晶シャッタのみを平面図で描いている。)。これによって平行四辺形の画素が形成される。液層シャッタPn、Pn+1、Pn+2は図示しない下ガラスと上ガラスの隙間の空間に公知の方法によりSTN(スーパーツイステッドネマチック)液晶や高精細なFLC(強誘電性)液晶等よりなる液晶が注入され、封止されて液晶層が形成される。このように、光シャッタはそれぞれの画素に対し、電気的信号線をパターン形成し、選択信号線ln、ln+1、ln+2によって各々の画素を独立にオン/オフ(開閉)制御するものである。そして、各々の信号線をショートしないようにパターン配置している。また、画素同士もショートしないように隙間(絶縁域)を設けている。ここでシャッタとして液晶シャッタを例示しているがもちろんこれに限定されるものではなく、他のPLZT(電気光学効果素子)やマイクロマシンなどを用いても良い。また、ここでは透過型液晶を用いているが、反射型液晶を用いてもよい。
【0035】そこで、これらの光シャッタPn、Pn+1、Pn+2をすべてオンにしたときの各光シャッタPn、Pn+1、Pn+2を通過した各光量Ln、Ln+1、Ln+2はそれぞれ図2(b)のような分布になる。すなわち、例えば光量Lnは副走査方向に見たとき光シャッタPnの平行四辺形の上辺と下辺との重なり部で最大となり、上辺と下辺との重ならない部では左右に離れるにしたがって減少する「台形」状となる。同じく、光シャッタPn+1の平行四辺形の上辺と下辺との重なり部で最大となり、重ならない部では左右に離れるにしたがって減少する「台形」状となる。光量Ln+2についても同様である。
【0036】そこで、光量Lnの台形と光量Ln+1の台形と光量Ln+2の台形とを互いに近接させて台形の裾野部分を互いに重なるように光シャッタPn、Pn+1、Pn+2を配置しているので、3個の光シャッタPn、Pn+1、Pn+2を通過した各光量Ln、Ln+1、Ln+2の分布のトータルである全光量分布TLは図2(c)のように、ほぼ一定となり、光シャッタPn、Pn+1、Pn+2の間のどこにも副走査方向の隙間が無くなっている。光シャッタPn、Pn+1、Pn+2の間隔を詰めることが出来ないときは、平行四辺形の傾斜角度を大きくすればよい。
【0037】したがって、このような光シャッタPn、Pn+1、Pn+2をすべてオンにして記録すると、主走査方向の各記録線Kn、Kn+1、Kn+2は図2(d)のようになり、各記録線Kn、Kn+1、Kn+2との間には未記録の縦縞が生じない。このように、本発明の第1の実施の形態に係る記録装置(図1)によれば、光シャッタ90a’をすべてオンにして記録するとき、主走査方向の記録Kには未記録の縦縞が生じないので、画像欠陥のない記録が可能となる。以上は、平行四辺形の例で説明したが、本発明は平行四辺形の光シャッタに限定されるものではなく、例えば、台形の窓を有する平行四辺形の光シャッタをその上底と下底とを交互に入れ替えて副走査方向に配置することにより、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0038】図3は本発明の第2の実施の形態に係る記録装置を示している。第2の実施の形態に係る記録装置は、長方形窓を持つ従来の光シャッタ装置90を使用するもので、その光シャッタ装置90を主走査方向に斜めに傾斜させて配置したのが特徴である。それ以外は原則、図6と同じである。すなわち、光源70の発光素子に入力信号に応じた駆動電圧を印加することにより光源70を発光させ、光源の発光71は一次元変換手段80によりライン状光束81を光シャッタ装置90に入射する。各光シャッタ90aは入力信号に応じて各々独立して開閉が制御され、制御に応じた光量で、ラインごとのタイミングにより透過光91を主走査方向に回転している記録ドラム60の上の記録媒体(受像シート10および転写シート20)に向けて出射して、2次元の画像を結像させるものである。
【0039】ここで用いる光シャッタは90aの構成は図7(a)と同じであるので、説明は省略する。図4(a)は図7(b)と同じ従来装置の長方形の光シャッタ3個が1列に配列されている状態を示している。図4(b)は第2の実施の形態によりその光シャッタを主走査方向にどれくらい斜めに傾斜させるのかを、説明する図である。図において、各光シャッタPn、Pn+1、Pn+2の作る画素形状を長方形とし、n番目の画素Pnの右上箇所Aとn+1番目の画素Pn+1の左下箇所Bを結ぶ線をDとし、画素Pn+1の左下箇所Bと左上箇所Cを結ぶ線をEとするとき線Dと線Eとのなす角をθ1とする。また、主走査方向に傾けた光シャッタの1次元配列方向をFとし、Fと副走査方向とのなす角をθ2とする。この場合に、θ1≦θ2とするのが特徴である。このようにすることにより、3個の光シャッタPn、Pn+1、Pn+2を通過した各光量分布のトータルである全光量分布TLは図4(c)のように、ほぼ一定となり、光シャッタPn、Pn+1、Pn+2の間のどこにも副走査方向の隙間が無くなっている。
【0040】したがって、このような光シャッタPn、Pn+1、Pn+2をすべてオンにして記録すると、主走査方向の各記録線Kn、Kn+1、Kn+2は図4(d)のようになり、各記録線Kn、Kn+1、Kn+2との間には未記録の縦縞が生じない。ただし、このように光シャッタPn、Pn+1、Pn+2を傾斜させた場合は、記録画素が主走査方向にずれてしまうので画素の主走査方向記録のタイミングにディレイをかけることが必要であるが、これは技術的に何ら困難なことではない。このように、本発明の第2の実施の形態に係る記録装置(図3)によれば、光シャッタ90aをすべてオンにして記録するとき、主走査方向の記録Kには未記録の縦縞が生じないので、画像欠陥のない記録が可能となる。また、副走査方向のピッチが狭くなるので高解像度の記録が可能となる効果も生じる。
【0041】以上は、長方形の光シャッタを傾斜させた例で説明したが、本発明は長方形の光シャッタに限定されるものではなく、例えば、記録したときに副走査方向に若干隙間のある平行四辺形の光シャッタであっても、これを傾斜させることにより同じ効果が得られることは言うまでもない。図5はこれを説明する図である。図5(a)は副走査方向に隙間が生じている平行四辺形シャッタを示し、図5(b)は本発明の第2の実施の形態により傾斜させた図を示している。図において、各光シャッタPn,Pn+1の作る画素形状は平行四辺形であり、図5(a)では図の配列状態のままで記録しても副走査方向に隙間が生じることが、光シャッタPnの狭角箇所Hと光シャッタPn+1の狭角箇所Jとの間に副走査方向にみて隙間Sがあることから理解できる。したがって、このままでは画像欠陥が発生する。そこで、本発明の第2の実施の形態によれば、図5(b)のように、前記各光シャッタの作る画素形状を平行四辺形とし、かつ隣接する光シャッタにより形成される平行四辺形画素の記録軌跡との間に副走査方向に隙間が生じる光シャッタ装置を、n番目の光シャッタPnの狭角頂点Hとn+1番目の光シャッタPn+1の狭角頂点Jを結ぶ線と副走査方向軸とのなす角θ3が90度以上となるように回転して配設することにより、光シャッタPnの狭角箇所Hと光シャッタPn+1の狭角箇所Jとが副走査方向に見て重なるのでもはや副走査方向に図5(a)のような隙間Sは生じなくなり、光シャッタの作る画像記録には主走査方向に延びる画像欠陥の筋は発生しなくなる。
【0042】以上、これまでは光ビームと光シャッタの組み合わせて成る記録装置について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、サーマルヘッドによる記録装置においても、サーマルヘッドの形成する画素を長方形から平行四辺形に代えることにより、画像欠陥のない記録が可能となることは言うまでもない。
【0043】また、以上では、レーザ照射の記録媒体としてヒートモード感材を用いていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、レーザ照射の記録媒体としてフォトンモード感材を用いることもできる。フォトンモード感材として特願平11−36308号公報(特開2000−199952)に記載のような感光感熱転写材料を用いることができる。すなわち、画像記録方法に使用する記録材料は、支持体上に感光感熱記録層が設けられた感光感熱記録材料であり、下記(a)〜(c)のいずれかの構成からなる記録材料である。(a)発色成分Aを内包した熱応答性マイクロカプセルと、このマイクロカプセル外部に同一分子内に重合性基と前記発色成分Aと反応して発色させる部位とを有する無色化合物Bと、光重合開始剤と、からなる光重合性組成物とを含有する感光感熱記録層を支持体上に有する感光感熱記録材料、(b)発色成分Aを内包した熱応答性マイクロカプセルと、このマイクロカプセル外部に、前記発色成分Aと反応して発色させる無色化合物Cと、同一分子内に重合性基と前記発色成分Aと化合物Cとの反応を抑制する部位とを有する無色化合物Dと、光重合開始剤と、からなる光重合性組成物と、を含有する感光感熱記録層を支持体上に有する感光感熱記録材料、又は、(c)発色成分Aと、重合可能な化合物と光重合開始剤とを含有する光重合性組成物と、を内包したマイクロカプセルと、このマイクロカプセル外部に、発色成分Aと反応して発色させる無色化合物Eと、を含有する感光感圧記録層を支持体上に有する感光感圧記録材料、である。
【0044】感光感熱記録材料(a)は、所望の画像形状に露光することにより、マイクロカプセル外部にある光重合性組成物が、光重合開始剤から発生するラジカルにより重合反応を起こして硬化し、所望の画像形状の潜像を形成する。次いで、加熱することにより未露光部分に存在する前記化合物Bが記録材料内を移動し、カプセル内の発色成分Aと反応し発色する。従って、露光部では発色せず、未露光部の硬化されなかった部分が発色し画像を形成するポジ型の感光感熱記録材料である。感光感熱記録材料(b)は、所望の画像形状に露光することにより、重合性基を有する前記化合物Dが、露光により反応した光重合開始剤から発生するラジカルにより重合して膜が硬化し、所望の画像形状の潜像を形成する。この潜像(硬化部)の持つ膜性に依存して、前記化合物Cが移動し、カプセル内の発色成分Aと反応して画像を形成する。従って、露光部が発色して、画像を形成するネガ型の感光感熱記録材料である。感光感圧記録材料(c)は、所望の画像形状に露光することにより、マイクロカプセル内に含有する重合可能な化合物が、同カプセル内に共存する、露光により反応した光重合開始剤から発生するラジカルにより重合してカプセル内が硬化し、所望の画像形状の潜像を形成する。即ち、露光部分では、カプセル外部に存在する前記化合物Cとの発色反応が抑制され、加圧することにより未露光部分に存在する前記化合物Cが記録材料内を移動し、カプセル内の発色成分Aと反応し発色する。従って、露光部では発色せず、未露光部の硬化されなかった部分が発色し画像を形成するポジ型の感光感圧記録材料である。
【0045】次に、記録材料について説明する。記録材料の基本的構成としては、記録材料(a)〜(c)に該当するものが挙げられ、その各構成成分について以下に詳述する。記録材料中には、発色源として、マイクロカプセルに内包した発色成分A及び前記発色成分Aと反応して発色させる無色化合物(前記化合物B、化合物C又は化合物E;以下、「発色させる化合物」という場合がある。)を含有させる。前記発色源としての二成分(発色成分A及び発色させる化合物)の組合せとしては、下記(ア)〜(ツ)の組合せを好適に挙げることができる(下記例において、それぞれ前者が発色成分、後者が発色させる化合物を表す。)。
(ア)電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物との組合せ。
(イ)ジアゾニウム塩化合物とカップリング成分(以下、適宜「カプラー化合物」と称する。)との組合せ。
(ウ)ベヘン酸銀、ステアリン酸銀等の有機酸金属塩と、プロトカテキン酸、スピロインダン、ハイドロキノン等の還元剤との組合せ。
(エ)ステアリン酸第二鉄、ミリスチン酸第二鉄等の長鎖脂肪酸鉄塩と、タンニン酸、没食子酸、サリチル酸アンモニウム等のフェノール類との組合せ。
(オ)酢酸、ステアリン酸、パルミチン酸等のニッケル、コバルト、鉛、銅、鉄、水銀、銀塩のような有機酸重金属塩と、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、硫化カリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属硫化物との組合せ、又は前記有機酸重金属塩と、s−ジフェニルカルバジド、ジフェニルカルバゾン等の有機キレート剤との組合せ。
(カ)銀、鉛、水銀、ナトリウム等の硫酸塩等の重金属硫酸塩と、ナトリウムテトラチオネート、チオ硫酸ソーダ、チオ尿素等の硫黄化合物との組合せ。
(キ)ステアリン酸第二鉄等の脂肪族第二鉄塩と、3,4−ヒドロキシテトラフェニルメタン等の芳香族ポリヒドロキシ化合物との組合せ。
(ク)シュウ酸銀、シュウ酸水銀等の有機酸金属塩と、ポリヒドロキシアルコール、グリセリン、グリコール等の有機ポリヒドロキシ化合物との組合せ。
(ケ)ペラルゴン酸第二鉄、ラウリン酸第二鉄等の脂肪酸第二鉄塩と、チオセシルカルバミドやイソチオセシルカルバミド誘導体との組合せ。
(コ)カプロン酸鉛、ペラルゴン酸鉛、ベヘン酸鉛等の有機酸鉛塩と、エチレンチオ尿素、N−ドデシルチオ尿素等のチオ尿素誘導体との組合せ。
(サ)ステアリン酸第二鉄、ステアリン酸銅等の高級脂肪族重金属塩とジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛との組合せ。
(シ)レゾルシンとニトロソ化合物との組合せのようなオキサジン染料を形成するもの。
(ス)ホルマザン化合物と還元剤および/又は金属塩との組合せ。
(セ)保護された色素(又はロイコ色素)プレカーサと脱保護剤との組合せ。
(ソ)酸化型発色剤と酸化剤との組合せ。
(タ)フタロニトリル類とジイミノイソインドリン類との組合せ。(フタロシアニンが生成する組合せ。)
(チ)イソシアナート類とジイミノイソインドリン類との組合せ(着色顔料が生成する組合せ)。
(ツ)顔料プレカーサーと酸または塩基との組合せ(顔料が形成する組合せ)。
【0046】以上のフォトンモードの記録媒体の構造を図12に示す。図12に示す記録媒体は、感光感熱転写材料と、受像シートである受像紙(又は本紙)とからなる。感光感熱転写材料は、各色の層が受像紙側からK・C・M・Yとなっており、各色層の下方には接着層があり、支持体の色層側には剥離層が設けられた構成となっている。このような多色タイプの記録媒体を、以下、多層感光感熱転写記録媒体と称す。なお、各色の層順は、受像紙側からK・C・M・Yとなっているが、勿論層順はこれに限るものではない。また、層数も4層とは限らず、2層(M/Cの2色刷り)もあり、3層(M/C/Yの3色刷り。KはCMYの混合色を使用)もある。さらに、4層以上(特色として、グレー・グリーン・オレンジ・金・銀など)の時もある。この記録媒体は、ヒートモード感材と同じく図11の記録装置に用いることができる。まず、受像シート供給部100の受像シートロール130から受像紙(又は本紙)を記録ドラム300に設置し、感光シート供給部200から感光感熱転写材料を取り出し、感光感熱転写層が密着するように受像紙(又は本紙)に重ね合わせて巻き付ける。次いで、各色の感光感熱転写層の吸収波長に合った波長(300〜1100nmのいずれかの波長)の記録用ヘッド(レーザ光)350で、各色独立に画像データ通りに記録する。この場合、Kデータで波長約830nm付近のレーザ記録、Cデータで波長約650nm付近のレーザ記録、Mデータで波長約530nm付近のレーザ記録、Yデータで波長約400nm付近のレーザ記録をするようにすればよい。もちろん、波長は特にこれらに限定されるものではない。上記レーザ光で、K、C、M、Yの4色を同時に露光することにより、記録時間を1/4に短縮することが可能となる。例えば、K記録時、Y/M/C層は波長830nmに対し殆ど吸収しないので、光学損失が少なくK層まで達し、K層で吸収され、潜像が形成される。C記録時、Y/M層は波長650nmに対し殆ど吸収しないので、光学損失が少なくC層まで達し、C層で十分に吸収され、潜像が形成される。C層で吸収しきれなかった波長650nmの僅かな光は、K層では波長650nmに対して殆ど吸収されない。これにより、レーザ光が照射された所定記録層の所定部位に潜像が形成される。このレーザ露光に際して、本発明による平行四辺形光シャッタ等を用いて画素間の副走査方向に光量分布の隙間がでないように露光記録する。露光記録したあと、支持体と接着層のみが剥離され、感光感熱転写層のみが受像紙又は本紙側に残り、受像紙又は本紙がシート排出部(トレー)440上に排出される。そして、トレーから取り出した後、熱を加えて現像すると、レーザ光が照射された部分のみ発色反応せず、未照射部分が発色し、以後、記録用レーザ光や外乱光(蛍光灯等)による光反応性を失う。ランプ等による光照射で、特願平11−36308号公報(特開2000−199952)に記載の如く、感光感熱転写層内の分光増感色素を消色する。最終的に、K、C、M、Yの4色記録画像が受像紙又は本紙の上に形成される。この後、感光感熱転写層Yの上に、画像をキズ等から保護するため、表面保護層形成工程を実施しても良い。このようにして、フォトンモードの記録媒体が記録装置によって記録される。
【0047】
【発明の効果】以上、本発明によれば、各光シャッタ等の作る画素形状を平行四辺形とし、かつ平行四辺形の配列を、主走査方向に走査したときに、隣接する光シャッタにより形成される平行四辺形画素の記録軌跡と一部重なり合うようにしたり、あるいは長方形窓を持つ光シャッタの画素等を主走査方向に斜めに傾斜させて配置したので、画素間の副走査方向に光量分布の隙間がでない、したがって主走査方向に記録したとき未記録部分の縦縞ができない、画像欠陥のない記録が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000005201
【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
【出願日】 平成13年11月8日(2001.11.8)
【代理人】 【識別番号】100105647
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 昌平 (外4名)
【公開番号】 特開2002−211018(P2002−211018A)
【公開日】 平成14年7月31日(2002.7.31)
【出願番号】 特願2001−343179(P2001−343179)