| 【発明の名称】 |
画像処理方法およびその装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】浜田 徹也
|
| 【要約】 |
【課題】画像の擬似中間調処理において、全体の濃度を維持することにより粒状性を低減させた高品位な画像を出力する。
【解決手段】第1の記録面積を有するドットにより画像データを2値化する2値化手段(101〜105)と、第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、あらかじめ定められた第1の記録面積より大きい第2の記録面積のドットの個数比に基づいて、2値化手段で2値化された画像データにおける第1の記録面積のドットを前第2の記録面積のドットに置き換える第1のドット変換手段(106,107)と、第1のドット変換手段で置き換えられた第2の記録面積のドットに囲まれた空白部分に、第2の記録面積より小さい第3の記録面積のドットを付加するドット付加手段(108)とを備えた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 記録面に付着したドットの記録面積を変化させて画像を記録する画像処理方法において、第1の記録面積を有するドットにより画像データを2値化する2値化ステップと、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、あらかじめ定められた前記第1の記録面積より大きい第2の記録面積のドットの個数比に基づいて、前記2値化ステップで2値化された前記画像データにおける前記第1の記録面積のドットを前記第2の記録面積のドットに置き換える第1のドット変換ステップと、該第1のドット変換ステップで置き換えられた前記第2の記録面積のドットによって囲まれた空白部分に、前記第2の記録面積より小さい第3の記録面積のドットを付加するドット付加ステップとを備えることを特徴とする画像処理方法。 【請求項2】 前記第3の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、あらかじめ定められた前記第3の記録面積より大きい第4の記録面積のドットの個数比に基づいて、前記ドット付加ステップで付加された第3の記録面積のドットを前記第4の記録面積のドットに置き換える第2のドット変換ステップを備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。 【請求項3】 記録面に付着したドットの記録面積を変化させて画像を記録する画像処理方法において、第1の記録面積を有するドットにより画像データを2値化する2値化ステップと、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、前記第1の記録面積より大きい第2の記録面積のドットと前記第2の記録面積より小さい第3の記録面積のドットとを組合せた組合せドットを決定し、前記2値化ステップで2値化された前記画像データにおける前記第1の記録面積のドットを前記組合せドットに置き換える第3のドット変換ステップとを備えることを特徴とする画像処理方法。 【請求項4】 前記第3のドット変換ステップは、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有する複数の組合せドットを、任意に切り替えながら置き換えることを特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。 【請求項5】 記録面に付着したドットの記録面積を変化させて画像を記録する画像処理装置において、第1の記録面積を有するドットにより画像データを2値化する2値化手段と、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、あらかじめ定められた前記第1の記録面積より大きい第2の記録面積のドットの個数比に基づいて、前記2値化手段で2値化された前記画像データにおける前記第1の記録面積のドットを前記第2の記録面積のドットに置き換える第1のドット変換手段と、該第1のドット変換手段で置き換えられた前記第2の記録面積のドットによって囲まれた空白部分に、前記第2の記録面積より小さい第3の記録面積のドットを付加するドット付加手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。 【請求項6】 前記第3の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、あらかじめ定められた前記第3の記録面積より大きい第4の記録面積のドットの個数比に基づいて、前記ドット付加手段で付加された第3の記録面積のドットを前記第4の記録面積のドットに置き換える第2のドット変換手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。 【請求項7】 記録面に付着したドットの記録面積を変化させて画像を記録する画像処理装置において、第1の記録面積を有するドットにより画像データを2値化する2値化手段と、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、前記第1の記録面積より大きい第2の記録面積のドットと前記第2の記録面積より小さい第3の記録面積のドットとを組合せた組合せドットを決定し、前記2値化手段で2値化された前記画像データにおける前記第1の記録面積のドットを前記組合せドットに置き換える第3のドット変換手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。 【請求項8】 前記第3のドット変換手段は、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有する複数の組合せドットを、任意に切り替えながら置き換えることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。 【請求項9】 記録面に付着したドットの記録面積を変化させて画像を記録する画像処理装置において、第1の記録面積を有するドットにより画像データを2値化する2値化ステップと、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、あらかじめ定められた前記第1の記録面積より大きい第2の記録面積のドットの個数比に基づいて、前記2値化ステップで2値化された前記画像データにおける前記第1の記録面積のドットを前記第2の記録面積のドットに置き換える第1のドット変換ステップと、該第1のドット変換ステップで置き換えられた前記第2の記録面積のドットによって囲まれた空白部分に、前記第2の記録面積より小さい第3の記録面積のドットを付加するドット付加ステップとを備える画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 【請求項10】 記録面に付着したドットの記録面積を変化させて画像を記録する画像処理装置において、第1の記録面積を有するドットにより画像データを2値化する2値化ステップと、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、前記第1の記録面積より大きい第2の記録面積のドットと前記第2の記録面積より小さい第3の記録面積のドットとを組合せた組合せドットを決定し、前記2値化ステップで2値化された前記画像データにおける前記第1の記録面積のドットを前記組合せドットに置き換える第3のドット変換ステップとを備える画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、画像を表示装置や記録装置で出力するために、可変ドット径を用いた疑似中間調処理を行う画像処理方法およびその装置に関する。 【0002】 【従来の技術】画像処理方法の一つに、入力多値画像データを2値または入力多値画像データよりも少ない多値レベルで表現しながらも、高品位な出力結果を維持するための疑似中間調処理がある。疑似中間調処理の代表的な手法である誤差拡散法について、例えば、“An Adaptive Algorithm for Spatial Gray Scale”in society for Information Display 1975 Symposium Digest of Technical Papers,1975,36に詳しく述べられている。ここで、注目画素をP、その画素の濃度をV、P点の周辺の未2値化画素P0,P1,P2,P3、その濃度をそれぞれV0,V1,V2,V3、2値化のための閾値をTとする。誤差拡散法は、着目点Pにおける2値化誤差Eを、周辺画素P0,P1,P2,P3に経験的に求めた重み係数W0,W1,W2,W3で重み付け処理をして振り分ける。振り分けられた誤差を、周辺画素データに加算することで、マクロ的に出力画像の平均濃度を入力画像の濃度と等しくする。この時、出力2値データをOとすると、以下の式により周辺画素P0,P1,P2,P3に対する誤差E0,E1,E2,E3を求めることができる。 V>=T ならば O=1、E=V−VmaxV<T ならば O=0、E=V−Vminここで、Vmaxは最大濃度を、Vminは最小濃度を示し、誤差は、それぞれE0=E×W0E1=E×W1E2=E×W2E3=E×W3となる。誤差拡散法は、以上の操作を画素ごとに順次行っていく。 【0003】また、多値誤差拡散法について、例えば、Katoh, Y.Arai, Y.Yasuda NationalConference of Communication, Department in Showa53 Year, Society of Electronic Communication in Japan(1973), pp.504(Japanese)に詳しく述べられている。多値誤差拡散法は、1つの固定閾値ではなく、複数の閾値を設けた誤差拡散法であり、複数の閾値に対応した多値の出力値データを得るようにしている。このようにして得られた多値画像データを、インクジェット等の印刷装置で印字するためには、多値データを2値データにする処理ことが必要となる。多値データを2値データに変換する手法の一つとして、多値データに対応する濃度を実現する2値のドットパターンに置き換えるという手法がある。この場合、多値データに対し一対一にドットパターンを対応させ2値データに変換する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】入力多値画像データを2値データ等に変換して出力する場合に、出力結果をより高品位な物とするための手段として粒状性の低減が考えられる。すなわち、ある入力多値画像データに対する出力画像をできる限り細かい点で形成することで、輪郭部分を滑らかにしたり、ハイライト部の粒状性を低減することが可能になる。ただし、粒状性向上のために小ドット化すると、ドット径が小さくなることにより、ドットの記録面への着弾位置の精度に影響を受けやすくなる。そのために、ハイライト部などの粒状性が問題となる部分に関しては、微少ドットで印字を行い、あまり粒状性が問題とならないような高濃度部やべた部は一度に多くの面積を印字できるドットサイズにより印字を行い、ムラやスジを最小限に押さえながら、微少ドットにより粒状性を低減させた、高品位な画像を出力する方法が提案されている。 【0005】しかし、実際にドット径の大きいドットのみである面積を構成すると、ドット間の隙間も大きくなり、例え濃度が小ドットのみで構成されていた場合と同じだとしても、ベタ部で粒状感による画像品位の低下が発生する問題があった。 【0006】本発明は、この様な問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ハイライト部などの粒状性が問題となる部分に関しては、微少ドットで印字を行い、あまり粒状性が問題とならないような高濃度部やベタ部は一度に多くの面積を印字できるドットサイズにより印字を行い、その際に大ドット間の隙間を別のサイズのドットで埋めながら、全体の濃度を維持することにより粒状性を低減させた高品位な画像を出力することが可能な画像処理方法およびその装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、記録面に付着したドットの記録面積を変化させて画像を記録する画像処理方法において、第1の記録面積を有するドットにより画像データを2値化する2値化ステップと、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、あらかじめ定められた前記第1の記録面積より大きい第2の記録面積のドットの個数比に基づいて、前記2値化ステップで2値化された前記画像データにおける前記第1の記録面積のドットを前記第2の記録面積のドットに置き換える第1のドット変換ステップと、該第1のドット変換ステップで置き換えられた前記第2の記録面積のドットによって囲まれた空白部分に、前記第2の記録面積より小さい第3の記録面積のドットを付加するドット付加ステップとを備えることを特徴とする。 【0008】請求項2に記載の発明は、前記第3の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、あらかじめ定められた前記第3の記録面積より大きい第4の記録面積のドットの個数比に基づいて、前記ドット付加ステップで付加された第3の記録面積のドットを前記第4の記録面積のドットに置き換える第2のドット変換ステップを備えることを特徴とする。 【0009】請求項3に記載の発明は、記録面に付着したドットの記録面積を変化させて画像を記録する画像処理方法において、第1の記録面積を有するドットにより画像データを2値化する2値化ステップと、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、前記第1の記録面積より大きい第2の記録面積のドットと前記第2の記録面積より小さい第3の記録面積のドットとを組合せた組合せドットを決定し、前記2値化ステップで2値化された前記画像データにおける前記第1の記録面積のドットを前記組合せドットに置き換える第3のドット変換ステップとを備えることを特徴とする。 【0010】請求項4に記載の発明は、前記第3のドット変換ステップは、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有する複数の組合せドットを、任意に切り替えながら置き換えることを特徴とする。 【0011】請求項5に記載の発明は、記録面に付着したドットの記録面積を変化させて画像を記録する画像処理装置において、第1の記録面積を有するドットにより画像データを2値化する2値化手段と、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、あらかじめ定められた前記第1の記録面積より大きい第2の記録面積のドットの個数比に基づいて、前記2値化手段で2値化された前記画像データにおける前記第1の記録面積のドットを前記第2の記録面積のドットに置き換える第1のドット変換手段と、該第1のドット変換手段で置き換えられた前記第2の記録面積のドットによって囲まれた空白部分に、前記第2の記録面積より小さい第3の記録面積のドットを付加するドット付加手段とを備えたことを特徴とする。 【0012】請求項6に記載の発明は、前記第3の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、あらかじめ定められた前記第3の記録面積より大きい第4の記録面積のドットの個数比に基づいて、前記ドット付加手段で付加された第3の記録面積のドットを前記第4の記録面積のドットに置き換える第2のドット変換手段を備えたことを特徴とする。 【0013】請求項7に記載の発明は、記録面に付着したドットの記録面積を変化させて画像を記録する画像処理装置において、第1の記録面積を有するドットにより画像データを2値化する2値化手段と、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、前記第1の記録面積より大きい第2の記録面積のドットと前記第2の記録面積より小さい第3の記録面積のドットとを組合せた組合せドットを決定し、前記2値化手段で2値化された前記画像データにおける前記第1の記録面積のドットを前記組合せドットに置き換える第3のドット変換手段とを備えたことを特徴とする。 【0014】請求項8に記載の発明は、前記第3のドット変換手段は、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有する複数の組合せドットを、任意に切り替えながら置き換えることを特徴とする。 【0015】請求項9に記載の発明は、記録面に付着したドットの記録面積を変化させて画像を記録する画像処理装置において、第1の記録面積を有するドットにより画像データを2値化する2値化ステップと、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、あらかじめ定められた前記第1の記録面積より大きい第2の記録面積のドットの個数比に基づいて、前記2値化ステップで2値化された前記画像データにおける前記第1の記録面積のドットを前記第2の記録面積のドットに置き換える第1のドット変換ステップと、該第1のドット変換ステップで置き換えられた前記第2の記録面積のドットによって囲まれた空白部分に、前記第2の記録面積より小さい第3の記録面積のドットを付加するドット付加ステップとを備える画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。 【0016】請求項10に記載の発明は、記録面に付着したドットの記録面積を変化させて画像を記録する画像処理装置において、第1の記録面積を有するドットにより画像データを2値化する2値化ステップと、前記第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、前記第1の記録面積より大きい第2の記録面積のドットと前記第2の記録面積より小さい第3の記録面積のドットとを組合せた組合せドットを決定し、前記2値化ステップで2値化された前記画像データにおける前記第1の記録面積のドットを前記組合せドットに置き換える第3のドット変換ステップとを備える画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。 【0018】(実施例1)図1は、本発明の実施例1にかかる画像処理装置における画像処理部を示す概略ブロック図である。画像処理部は、入力多値画像データに応じて出力されるべき多階調多値データを決定する出力値データ発生器101と、入力多値画像データと誤差が加算されたデータと出力値との比較を行う比較器102と、出力データと誤差データを選択するセレクタ103と、誤差データの蓄積を行う蓄積誤差バッファ104と、蓄積された誤差データの和を周辺画素に分配する割算器105と、最小ドット径サイズのドット(以下、小ドットという。)を、最小ドット径サイズのドットと最大ドット径サイズのドットとの間の、中間ドット径サイズのドット(以下、中ドットという。)に置換する中ドット変換部106と、中ドット変換部106により変換された中ドットを、最大ドット径サイズのドット(以下、大ドットという。)に置換する大ドット変換部107と、大ドットに変換した場合に、大ドット間の隙間に小ドットを配置する小ドット付加部108とから構成されている。 【0019】このような構成により、入力多値画像データ(In)は、小ドットサイズのドットを想定した誤差拡散処理が施される。入力多値画像データ(In)に対し、誤差拡散処理により生じた積算誤差データが加算される。出力値データ発生器101は、入力値に応じた多値誤差拡散出力値(Out)を出力する。比較器102は、多値誤差拡散出力値(Out)と入力データ(In+dIn)とを比較する。実施例1においては、誤差拡散処理の出力値は2値出力とする。セレクタ103は、入力多値画像データに積算誤差データが加算された値(In+dIn)から多値誤差拡散出力値(Out)を差し引いた誤差データ(In+dIn−Out)を、多値誤差拡散出力値(Out)とともに蓄積誤差バッファ104に蓄積する。割算器105は、蓄積された誤差データ(In+dIn−Out)を、重み付け処理により周辺画素に分配する。分配された誤差データは、該当する周辺画素毎に入力多値画像データに加算される。 【0020】セレクタ103は、小ドットを想定した2値出力値を出力する。中ドット変換部106は、小ドットを想定した2値出力値を、所定の変換規則により中ドットに変換する。大ドット変換部107は、小ドットと中ドットが混在した画像データに対して、中ドットのみを所定の変換規則により大ドットに変換する。通常、大ドットに置き換えられると大ドットに囲まれた部分に隙間が生じる。この隙間の空白部分は、大ドットの径が大きくなるほど増加する。そのため、変換前と変換後でドットの濃度が等しかったとしても、ベタ部は粒状感の為に画質は劣化する。そこで、小ドット付加部108は、大ドットの隙間に小ドットを配置し、隙間の空白部分を少なくし、粒状感による画質劣化を防止する。このようにして、画像処理部は、小ドットのみで構成された誤差拡散処理の出力値から、小ドット、中ドットおよび大ドットの混在した画像データを生成する。マルチドットサイズが印字可能なプリンタにおいて、当該画像データを出力することにより高品位な画像を得ることができる。 【0021】図2は、小ドットと中ドット、および中ドットと大ドットの変換規則を示した図である。小ドットと中ドット、中ドットと大ドットのそれぞれの関係は、ある微少面積を各ドットで構成する場合に、同じ濃度値を実現するようにドット数の変換比率が決められている。実施例1においては、中ドットは小ドット4個で構成され、大ドットは中ドット4個で構成されるものとした。 【0022】図3は、小ドットから中ドット、および中ドットから大ドットへの変換を示した図である。まず、小ドットから中ドットへの変換は、小ドットで構成されている誤差拡散出力値の画像データに対し、図2に示した小ドットから中ドットへの変換規則を満たす小ドット群を順次判別し、所定の矩形範囲内の小ドット群を中ドットに変換する。小ドットのみで構成されていた画像データ(a)が、小ドットと中ドットが混在した画像データ(b)に変換される。次に、中ドットから大ドットへの変換は、小ドットと中ドットが混在した画像データに対し、図2に示した中ドットから大ドットへの変換規則を満たす中ドット群を順次判別し、所定の矩形範囲内の中ドット群を大ドットに変換する。小ドットと中ドットが混在した画像データ(b)が、小ドット、中ドットおよび大ドットが混在した画像データ(c)に変換される。4個の中ドットを大ドット一つに置き換えているが、これは複数の中ドットのみならず複数の小ドットの組み合わせを大ドットに変換するようにしてもよい。 【0023】図4は、大ドットの隙間にさらに小ドットを配置した状態を示す図である。図3に示したように大ドット同士の間には隙間が生じる。そこで、この隙間に適当なドット径のドットを配置すると、大ドット間の空白部分が少なくなる。実施例1においては、小ドットと同じサイズのドットを付加した。 【0024】図5は、大ドット間に配置された複数の小ドットを中ドットに変換した状態を示す図である。実施例1においては、小ドット4個を中ドット1個に置き換えていることから、付加された小ドットが4個まとまる場合には、中ドット1個に変換することも可能である。 【0025】本来ならば、大ドットに置き換えた時点ですでに初期の濃度は保証されているので、後から隙間を埋めるために小ドットや中ドットを追加することは、その部分の濃度を上げることに他ならない。しかし、大ドットに変換される部分は、小ドット、中ドットが隙間なく存在していた部分であり、ベタ部であったと考えられる。従って、大ドットに変換される部分の濃度は、元の画像データに比較して上昇するが、ベタ部であることから、濃度上昇分が画質に与える影響は少ない。 【0026】以上のように、ハイライト部などの粒状性が問題となる部分は、小ドットで印字を行い、高濃度部やベタ部などの粒状性が問題とならない部分は、一度に多くの面積を印字できる大ドットにより印字を行う。大ドットによってムラやスジを押さえ、微小ドットでハイライト部の粒状感を低減することが可能となる。さらに、大ドットの隙間に起因する粒状感によって生ずる画質劣化を、大ドットの隙間に小ドットを付加することにより防止し、高品位な画像を出力することが可能となる。 【0027】実施例1においては、矩形範囲内の小ドット群を中ドットに変換しているが、これはいかなる形の小ドット群でも適用可能である。また、矩形範囲内のすべてが小ドットで埋められている場合を想定しているが、矩形範囲内にいくつかの小ドットが存在する場合に、中ドットに変換するようにしてもよい。さらに、置き換えられる中ドットのドット径の中心位置を、矩形範囲内の小ドットのいずれかの中心位置にしても本発明は問題としない。上述した小ドットから中ドットへの変換に関する制約は、そのまま、中ドットから大ドットへの変換に関する制約に適用することが可能である。 【0028】実施例1においては、大ドット間の隙間を埋めるために小ドットと同じサイズのドットを付加したが、このドットサイズに制約されることはなく、異なるサイズのドットを付加してもよい。また、大ドット、中ドットおよび小ドットの3段階のドットサイズについて述べたが、さらに多くのドットサイズが存在する場合にも同様に成り立つ。 【0029】(実施例2)図6は、本発明の実施例2にかかる画像処理装置における画像処理部を示す概略ブロック図である。実施例2における画像処理部は、実施例1における画像処理部(図1)の大ドット変換部107および小ドット付加部108に代えて、付加小ドット位置決定部601および組み合わせドット変換部602を備えている。付加小ドット位置決定部601は、中ドット4つと本来変換されるべき大ドットの濃度と同じ濃度を実現する組み合わせドットの小ドットの配置位置を決定する。組み合わせドット変換部602は、あらかじめ定められた数の複数の中ドットを変換する。 【0030】入力多値画像データは(In)、小ドットサイズのドットを想定した誤差拡散処理等が施される。入力多値画像データ(In)に対し、誤差拡散処理により生じた積算誤差データが加算される。出力値データ発生器101は、入力値に応じた多値誤差拡散出力値(Out)を出力する。比較器102は、多値誤差拡散出力値(Out)と入力データ(In+dIn)とを比較する。実施例2においては、誤差拡散処理の出力値は2値出力とする。セレクタ103は、入力多値画像データに積算誤差データが加算された値(In+dIn)から多値誤差拡散出力値(Out)を差し引いた誤差データ(In+dIn−Out)を、多値誤差拡散出力値(Out)とともに蓄積誤差バッファ104に蓄積する。割算器105は、蓄積された誤差データ(In+dIn−Out)を、重み付け処理により周辺画素に分配する。分配された誤差データは、該当する周辺画素毎に入力多値画像データに加算される。 【0031】一方、セレクタ103は、小ドットを想定した2値出力値を出力する。中ドット変換部106は、小ドットを想定した2値出力値を、所定の変換規則により中ドットに変換する。小ドットと中ドットが混在した画像データに対して、本来ならば中ドットを変換規則に則り大ドットに変換するのであるが、単純に大ドットに置き換えるだけでは大ドット間に隙間が生じる。この隙間の空白部分は、大ドット径が大きくなるほど増加する。そのため、変換前と変換後で濃度が等しかったとしても、ベタ部は粒状感の為に画質は劣化する。実施例2では、本来置き換わるべき大ドットと同じ濃度を実現する組み合わせドットにより、中ドットを変換する。組み合わせドットは、ある適当なサイズのドットとそれより小さいドットを複数個組み合わせによって構成される。 【0032】図7は、大ドットと同じ濃度となる組み合わせドットを、付加される小ドットの配置に応じて例示した図である。すなわち、本来置き換わるべき大ドットの濃度に一番近い濃度を実現するために、組み合わせドットにおける小ドットをどのように配置するかを示す一例である。実施例2においては、小ドットと同じドット径のドットとした。組み合わせドットが実現する濃度の調整は、付加される小ドットの数により制御すればよい。このように求めた組み合わせドットに対して、付加ドット位置決定部601により付加する小ドットの位置を決める。 【0033】図8は、同じ濃度の組み合わせドットであって、付加される小ドットの位置が異なるドット配置を示した図である。実際に複数の中ドットを組み合わせドットに変換する場合は、図8に示すパターンの中から乱数的に選択しても良いし、その中のひとつのパターンに限定してもよい。決定された組み合わせドットにより、組み合わせドット変換部602により、複数の中ドットを本来置き換えられるべき大ドットに代わり、組み合わせドットにより変換される。 【0034】図9は、中ドットを組み合わせドットに変換した状態を示す図である。組み合わせドットに変換されることにより、大ドットの隙間に小ドットが配置されることになり、隙間の空間を少なくし、粒状感による画質劣化を防止する。さらに、実施例1とは異なり、本来変換されるべき大ドットと同じ濃度を組み合わせドットが実現しているので、実施例1ではベタ部の濃度が本来の画像よりも増加していたが、実施例2においては、本来の濃度を維持している。 【0035】以上のように、ハイライト部などの粒状性が問題となる部分に関しては小ドットで印字を行い、あまり粒状性が問題とならないような高濃度部やベタ部は組み合わせドットを用いることにより、比較的一度に多くの面積を印字できる組み合わせドットにより、ムラやスジを押さえながら且つ微小ドットでハイライト部の粒状感を低減することが可能になる。また、大ドット間に生じる隙間による粒状感に起因する画質劣化を、組み合わせドットにより一箇所に固まっている隙間面積を少なくすることにより防止し、粒状感を減少させ、高品位な画像を出力することが可能となる。また、ベタ部も組み合わせドットが本来の濃度を維持することから、画像全体の濃度も忠実に再現される。ここで、本実施例2では矩形範囲内の小ドット群を中ドットに変換しているが、これはいかなる形の小ドット群でも適用可能である。また、矩形範囲内のすべてが小ドットで埋められている場合を想定しているが、矩形範囲内のいくつかの小ドットが存在する場合に、中ドットに変換するようにしてもよい。さらに、置き換えられる中ドットのドット径の中心位置を、矩形範囲内の小ドットのいずれかの中心位置にしても本発明は問題としない。さらに、また、組み合わせドットの中心に位置するドット径に関しては、特に言及しない。組み合わせドットに付加されるドットを、実施例2では小ドットと同じサイズで説明したが、小ドットと同じドット径に限定されない。 【0036】実施例2においては、大中小の三段階のドットサイズについて述べたが、さらに多くのドットサイズが存在する場合にも同様に成り立つ。 【0037】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、第1の記録面積を有するドットにより画像データを2値化する2値化手段と、第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、あらかじめ定められた第1の記録面積より大きい第2の記録面積のドットの個数比に基づいて、2値化手段で2値化された画像データにおける第1の記録面積のドットを第2の記録面積のドットに置き換える第1のドット変換手段と、第1のドット変換手段で置き換えられた第2の記録面積のドットによって囲まれた空白部分に、第2の記録面積より小さい第3の記録面積のドットを付加するドット付加手段とを備えたので、低濃度部はドット径の小さい印字ドットで形成することで粒状感を減少し、高濃度部においてはドット径の大きいドットを印字することにより、ドットの着弾誤差によるムラやスジを防止しかつ粒状感が低減され、大きいドット間の空白による粒状間も付加ドットにより低減されることにより高品位な画像を形成することが可能となる。 【0038】また、本発明によれば、第3の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、あらかじめ定められた第3の記録面積より大きい第4の記録面積のドットの個数比に基づいて、ドット付加手段で付加された第3の記録面積のドットを第4の記録面積のドットに置き換える第2のドット変換手段を備えたので、より少ない数の付加ドットで大ドット間に生じる空白を埋め、高品位な画像を形成することが可能となる。 【0039】さらに、本発明によれば、第1の記録面積を有するドットにより画像データを2値化する2値化手段と、第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有するように、第1の記録面積より大きい第2の記録面積のドットと第2の記録面積より小さい第3の記録面積のドットとを組合せた組合せドットを決定し、2値化手段で2値化された画像データにおける第1の記録面積のドットを組合せドットに置き換える第3のドット変換手段とを備えたので、元画像の濃度を維持しながら、あるドット径サイズ以上のドット同士の間に発生する空白部分を埋めることにより、低濃度部はドット径の小さい印字ドットで形成することで粒状感を減少し、高濃度部においてはドット径の大きいドットを印字することにより、ドットの着弾誤差によるムラやスジを防止しかつ粒状感が低減され、大きいドット間の空白による粒状間も付加ドットにより低減されることにより高品位な画像を形成することが可能となる。また、組み合わせドットは本来の画像の濃度を維持することから、ベタ部の濃度が異ならない画像を形成することが可能となる。 【0040】さらに、本発明によれば、第3のドット変換手段は、第1の記録面積を有するドットと同じ濃度を有する複数の組合せドットを、任意に切り替えながら置き換えることとしたので、空白部分が規則的に出現することが防止され、より高品位な画像を形成することが可能となる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年7月21日(2000.7.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077481 【弁理士】 【氏名又は名称】谷 義一 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2002−36633(P2002−36633A) |
| 【公開日】 |
平成14年2月6日(2002.2.6) |
| 【出願番号】 |
特願2000−221371(P2000−221371) |
|