トップ :: B 処理操作 運輸 :: B41 印刷;線画機;タイプライタ−;スタンプ




【発明の名称】 記録装置
【発明者】 【氏名】田中 実

【要約】 【課題】記録ヘッドのノーズ部内に装填された潤滑油の劣化を防止して、記録ヘッドの信頼性及び耐久性を向上させること。

【解決手段】複数の記録ワイヤを備えた記録ヘッド18が、プラテン21に沿って走行可能なキャリッジ19に搭載され、記録ワイヤの突出動作により、記録ヘッドとプラテンとの間に搬送されるシートSに画像が記録される記録装置において、記録ヘッドが記録動作を実行する記録領域B以外の非記録領域Cに、この記録ヘッドのノーズ部先端に付着した異物を除去可能な異物除去装置49が設置されたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の記録ワイヤを備えた記録ヘッドが、プラテンに沿って走行可能なキャリッジに搭載され、上記記録ワイヤの突出動作により、上記記録ヘッドと上記プラテンとの間に搬送されるシートに画像が記録される記録装置において、上記記録ヘッドが記録動作を実行する記録領域以外の非記録領域に、この記録ヘッドのノーズ部先端に付着した異物を除去可能な異物除去装置が設置されたことを特徴とする記録装置。
【請求項2】 上記異物除去装置は、駆動源により異物除去部が動作されて、この異物除去部が記録ヘッドのノーズ部先端に接触可能に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】 上記異物除去装置の異物除去部は、フェルト、へら又は吸引器具であることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
【請求項4】 上記異物除去装置は、異物除去部が、移動中の記録ヘッドのノーズ部先端に接触することにより、このノーズ部先端に付着した異物を除去可能に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項5】 上記異物除去装置の異物除去部は、フェルト又はへらであることを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
【請求項6】 上記異物除去装置の異物除去部としてのへらは、その先端が、記録ヘッドの記録領域に対し反対方向へ向かい傾斜して構成されたことを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノーズ部の先端ガイドから複数の記録ワイヤが突出動作して、インクリボンを介し、シートに画像を記録する記録装置の記録ヘッド及び記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】記録装置には、図9に示すように、記録ヘッド1をプラテン2の軸方向に走行させる間に、この記録ヘッド1における複数の記録ワイヤ3をインクリボン4を介して、上記プラテン2の前方周面に位置するシートSに打ち付け、このシートSに記録書込を実施するドットインパクトプリンタがある。
【0003】上記各記録ワイヤ3は、記録ヘッド1のノーズ部5における先端ガイド6に貫通して形成されたワイヤ貫通孔7内に挿通され、この先端ガイド6からインクリボン4及びシートSへ向かって突出動作する。このため、各記録ワイヤ3と先端ガイド6との潤滑を図ることを目的として、ノーズ部5における先端ガイド6の内側に潤滑油8が装填されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、記録ワイヤ3がインクリボン4及びシートSを打ち付けることにより、インクリボン4から飛散したインクや、インクリボン4の基布から剥離した繊維片(リボンかす)、更にはシートSのシート粉(例えば紙粉)などの異物が、記録ワイヤ3の突出動作に伴い、先端ガイド6のワイヤ貫通孔7と記録ワイヤ3との隙間を通って、潤滑油8に混入してしまうことがある。この結果、潤滑油8が劣化して粘性が高まり、記録ワイヤ3の進退動作が阻害されて、記録ヘッド1の信頼性が損なわれ、また記録ヘッド1の耐久性も低下してしまう恐れがある。
【0005】本発明は、上述の事情を考慮してなされたものであり、記録ヘッドのノーズ部内に装填された潤滑油の劣化を防止して、記録ヘッドの信頼性及び耐久性を向上させることかできる記録装置の記録ヘッド及び記録装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、複数の記録ワイヤを備えた記録ヘッドが、プラテンに沿って走行可能なキャリッジに搭載され、上記記録ワイヤの突出動作により、上記記録ヘッドと上記プラテンとの間に搬送されるシートに画像が記録される記録装置において、上記記録ヘッドが記録動作を実行する記録領域以外の非記録領域に、この記録ヘッドのノーズ部先端に付着した異物を除去可能な異物除去装置が設置されたことを特徴とするものである。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記異物除去装置は、駆動源により異物除去部が動作されて、この異物除去部が記録ヘッドのノーズ部先端に接触可能に構成されたことを特徴とするものである。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、上記異物除去装置の異物除去部は、フェルト、へら又は吸引器具であることを特徴とするものである。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記異物除去装置は、異物除去部が、移動中の記録ヘッドのノーズ部先端に接触することにより、このノーズ部先端に付着した異物を除去可能に構成されたことを特徴とするものである。
【0010】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、上記異物除去装置の異物除去部は、フェルト又はへらであることを特徴とするものである。
【0011】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、上記異物除去装置の異物除去部としてのへらは、その先端が、記録ヘッドの記録領域に対し反対方向へ向かい傾斜して構成されたことを特徴とするものである。
【0012】請求項1乃至3及び5に記載の発明には、次の作用がある。
【0013】記録ヘッドにおけるノーズ部先端の前方に位置するインクリボン及びシートに記録ヘッドの記録ワイヤが打つ当たる際に、インクリボンからインク及びリボンかすが、シートからシート粉が飛散し、これらのインク、リボンかす及びシート粉等が異物となって、記録ヘッドのノーズ先端に付着する。この記録ヘッドのノーズ部先端に付着した異物を除去可能な異物除去装置が、記録ヘッドが記録動作を実行する記録領域以外の非記録領域に設置されたことから、記録ヘッドが非記録領域に至ったときに、ノーズ部先端の異物が異物除去装置により除去される。この結果、記録ヘッドのノーズ部先端の先端ガイドに形成された貫通孔と、この貫通孔に挿通される記録ワイヤとの隙間を通って、ノーズ部の先端(先端ガイド)に付着した異物がノーズ部内に侵入し、このノーズ部における先端ガイド内側に装填された潤滑油に上記異物が混入することを防止できる。これ故、この潤滑油の劣化を確実に防止でき、先端ガイドと記録ワイヤとが潤滑油により常に充分に潤滑されるので、記録ワイヤの動作不良を回避でき、記録ヘッドの信頼性及び耐久性を向上させることができる。
【0014】請求項4に記載の発明には、次の作用がある。
【0015】異物除去装置の異物除去部が、移動中の記録ヘッドのノーズ部先端に接触して、このノーズ部先端に付着した異物を除去可能に構成されたことから、異物除去装置自体に、異物除去部を動作させる駆動源を必要としないので、異物除去装置を低コストにて構成することができる。
【0016】請求項6に記載の発明には、次の作用がある。
【0017】異物除去装置の異物除去部としてのへらの先端が、記録ヘッドの記録領域に対し反対方向へ向かい傾斜して構成されたことから、記録ヘッドが非記録領域から記録領域に戻る際に、へらの先端が、記録ヘッドのノーズ部先端に付着した異物を除去するので、この除去された異物が記録領域へ飛散することを防止できる。この結果、記録領域にあるシートが、飛散した異物により汚染されることを防止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
【0019】〔A〕第1の実施の形態(図1〜図6)
図1は、本発明に係る記録装置の第1の実施の形態が適用されたドットインパクトプリンタのプリンタ本体を示す斜視図である。図2は、図1のプリンタ本体を示す側断面図である。
【0020】これらの図に示す記録装置としてのプリンタ10は、記録ヘッドの図示しない多数の記録ワイヤを、インクリボン31(図2)を介してシートSに打ち付けてドットを記録することにより、文字を含む画像を印刷するドットインパクトプリンタである。ここで、シートSは、単票紙や連続紙などの普通紙の他に、OHP(オーバーヘッドプロジェクト)シートやコート紙、フィルムなどである。
【0021】上記プリンタ10は、図1に示すように、記録装置本体としてのプリンタ本体11と、このプリンタ本体11に着脱自在に装着されたプッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13と、同じくプリンタ本体11に着脱自在に装着されたシート供給ガイド34(図2)と、プリンタ本体11の上方、下方をそれぞれ覆う図示しないアッパケース及びロアケースと、を有して構成される。
【0022】上記プリンタ本体11は、本体フレームとしてのベースフレーム14、シート案内フレーム15(図2)、左サイドフレーム16及び右サイドフレーム17と、記録ヘッド18及びキャリッジ19を備えた印刷機構部20と、プラテン21、シート案内22及びピンチローラ25(図2)を備えたシート搬送機構部23と、を有して構成される。
【0023】ベースフレーム14及びシート案内フレーム15は、図2に示すようにほぼ平行配置され、これらのベースフレーム14及びシート案内フレーム15の両端に上記左サイドフレーム16、右サイドフレーム17がそれぞれ立設して固定される。こららの左サイドフレーム16と右サイドフレーム17間に、図1に示すように、キャリッジガイド軸24が架け渡されて回動可能に枢支され、プラテン21が架け渡されて回転自在に配設されている。シート案内22は、左サイドフレーム16と右サイドフレーム17との間に配設されて、シート案内フレーム15に嵌合して固定されている。また、左サイドフレーム16及び右サイドフレーム17の後方部、上方部それぞれには、前記プッシュトラクタユニット12、排出ユニット13をそれぞれ装着可能な図示しないトラクタユニット装着部、排出ユニット装着部が設けられている。
【0024】図1に示すプッシュトラクタユニット12は、シートSとしての連続紙をシート搬送機構部23へ送り出し、シート供給ガイド34は、シートSとしての単票紙を1枚づつシート供給機構部23へ供給する。また、排出ユニット13は、連続紙または単票紙をシート搬送機構部23からプリンタ10外へ引き出すものである。
【0025】つまり、図2に示すように、プッシュトラクタユニット12のトラクタベルト26の回転により、このトラクタベルト26のピン27の作用で、連続紙は、シート搬送機構部23のシート案内22に案内され、このシート案内22とプラテン21との間に形成されるシート搬送経路28を経てプラテン21へ向い、矢印α方向に送給される。このプッシュトラクタユニット12の非動作時に、シート供給ガイド34から単票紙が一枚づつ、シート搬送経路28を経てプラテン21へ供給可能とされる。また、排出ユニット13の排出ローラ29の回転により、後述のごとく、記録ヘッド18により文字等が記録された連続紙または単票紙は、シート搬送機構部23のプラテン21から矢印β方向に引き出される。これにより、連続紙または単票紙は、キャリッジ19の後述の主走査方向に直交する副走査方向に搬送される。
【0026】図1に示す前記キャリッジ19は、キャリッジガイド軸24に摺動自在に挿通されると共に、記録ヘッド18を搭載する。キャリッジガイド軸24がプラテン21と平行に配置されることから、キャリッジ19は、これらのプラテン21及びキャリッジガイド軸24の軸方向と一致する主走査方向に移動(走行)可能に設けられる。
【0027】図示しないキャリッジ駆動モータの正転または逆転により、キャリッジ19は、タイミングベルト30(図2)を介しキャリッジガイド軸24に案内されて、主走査方向における図1の左向きまたは右向きに走行される。
【0028】前記記録ヘッド18は複数の記録ワイヤ35(図3)を備え、これらの記録ワイヤの突出方向前方にインクリボン31が位置する。記録ヘッド18は、キャリッジ19と共に主走査方向に走行する間に、記録ワイヤを突出動作させてインクリボン31に打ち当て、インクリボン31のインクを、プラテン21と記録ヘッド18のノーズ部41(後述)との間に搬送されるシートS(連続紙または単票紙)に付着させて、このシートSに文字を含む画像を記録する。
【0029】記録ヘッド18による記録動作は、キャリッジ19が主走査方向左向きまたは右向きに走行する間に、記録ヘッド18の記録ワイヤにより一行分の記録がなされ、この一行分の記録がなされる度に、シートSが連続紙の場合には、シート搬送機構部23のプラテン21、プッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13が、また、シートSが単票紙の場合には、シート搬送機構部23のプラテン21、ピンチローラ25及び排出ユニット13が、それぞれシートSを所定量(通常行間分)搬送させ、これらの動作が繰り返されることにより実施される。
【0030】尚、図2に示す符号32は、ベースフレーム14とシート案内フレーム15との間に開口して形成されて、プリンタ10の下方からシート搬送機構部23内へシートSを供給するためのボトムシート供給口である。
【0031】また、プラテン21、プッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13の駆動制御と、キャリッジ19の走行制御と、記録ヘッド18の記録ワイヤ35による記録動作の制御は、制御装置としての制御基板33(図2)により実施される。この制御基板33は、例えばプリンタ本体11の後方におけるシート案内フレーム15の下方に配置される。
【0032】ところで、上記記録ヘッド18は、図3に示すように、図示しないヘッド本体にノーズ部41が連設され、上記ヘッド本体の外側に放熱器42が配置されて構成される。
【0033】上記ヘッド本体は、記録ワイヤ35を突出動作させる電磁石コイルを備える。また、上記放熱器42は、上記電磁石コイルへの通電によって発熱するヘッド本体の熱を放散させて、このヘッド本体を冷却するものである。
【0034】上記ノーズ部41は、記録ワイヤ35の突出動作を含む進退動作を案内するものであり、図4に示すように、内部に配置された複数個の中間ガイド43と、先端部に配置された1つの先端ガイド44を有する。これらの中間ガイド43、先端ガイド44には、複数本の記録ワイヤ35がそれぞれ貫通可能な複数のワイヤ貫通孔45、46がそれぞれ形成されている。
【0035】なお、図4では、各中間ガイド43及び1つの先端ガイド44に、1本の記録ワイヤ35が貫通するワイヤ貫通孔45、46がそれぞれ形成されている場合を示し、他のワイヤ貫通孔45、46並びに記録ワイヤ35については省略している。
【0036】また、ノーズ部41内には、先端ガイド44と、この先端ガイド44に隣接する中間ガイド43との間に潤滑油47(グリース)47が装填されている。この潤滑油47は、増調剤に油が含浸されたものであり、先端ガイド44のワイヤ貫通孔46を貫通する記録ワイヤ35と先端ガイド44とを潤滑して、これら記録ワイヤ35と先端ガイド44との摩耗を防止する。
【0037】一方、記録ヘッド18の記録ワイヤ35が、記録ヘッド18におけるノーズ部41の先端ガイド44の前方に位置するインクリボン31及びシートSに前述の如く打ち当たった時には、インクリボン31からインク及びリボンかすが、シートSからシート粉(例えば紙粉)が飛散する。リボンかすは、インクリボン31の基布から剥離した繊維片である。
【0038】これらのインク、リボンかす及びシート粉は混合されて異物となり、記録ヘッド18のノーズ部41における先端ガイド44の前面48に付着する。ここで、先端ガイド44の前面48は、先端ガイド44において、記録ワイヤ35の突出方向前方にある面であり、プラテン21に対向する面である。
【0039】図5に示すように、記録ヘッド18は、キャリッジ19がキャリッジガイド軸24に案内されて走行されるに伴い、プラテン21に沿って主走査方向に走行される。この記録ヘッド18は、主走査方向に走行する走行領域Aの両端点O及びPで停止し、トップスピードとなって走行する領域を含む記録領域Bで記録ワイヤ35を突出動作させて、シートSに記録書込を実行する。記録ヘッド18の走行領域Aのうち、記録領域B以外の端点O及び端点Pを含む領域は、記録ヘッド18が加速または減速する領域であり、記録ワイヤ35が突出動作を実行せず、シートSに記録書込が実行されない非記録領域Cである。
【0040】この記録ヘッド18の非記録領域Cに、記録ヘッド18のノーズ部41における先端ガイド44の前面48に上述の如く付着した異物を除去する異物除去装置49が設置されている。
【0041】この異物除去装置49は、電磁石を内蔵した駆動源としてのソレノイドシリンダ50のシリンダロッド51先端に、異物除去部としてのフェルト52またはスポンジ等の多孔質部材が設置されたものである。図6にも示すように、ソレノイドシリンダ50の作動により、フェルト52が記録ヘッド18のノーズ部41における先端ガイド44へ向かって進退動作する。フェルト52の進出動作時に、このフェルト52がノーズ部41における先端ガイド44の前面48に押し当てられて接触可能に設けられ、この先端ガイド44の前面48に付着した異物がフェルト52に吸着(吸収)されて除去される。
【0042】この異物除去装置49におけるフェルト52の進退動作は、記録ヘッド18が走行領域Aを走行し、記録領域Bから非記録領域Cに至った際に適宜実行されて、記録ヘッド18のノーズ部41における先端ガイド44の前面48に付着した異物が除去される。
【0043】従って、この実施の形態によれば、次の効果■を奏する。
【0044】■記録ヘッド18のノーズ部41における先端ガイド44の前面48に付着した異物を除去可能な異物除去装置49が、記録ヘッド18が記録動作を実行する記録領域B以外の非記録領域Cに設置されたことから、記録ヘッド18が非記録領域Cに至った時に、ノーズ部41における先端ガイド44の前面48に付着した異物が異物除去装置49により除去される。この結果、記録ヘッド18のノーズ部41における先端ガイド44に形成されたワイヤ貫通孔46と、このワイヤ貫通孔46に挿通される記録ワイヤ35との隙間を通って、ノーズ部41における先端ガイド44の前面48に付着した異物がノーズ部41内部に侵入し、このノーズ部41における先端ガイド44内側に装填された潤滑油47に上記異物が混入することを防止できる。これ故、この潤滑油47の劣化を確実に防止でき、先端ガイド44と記録ワイヤ35とが潤滑油47により常に充分に潤滑されるので、記録ワイヤ35の進退動作不良を回避でき、記録ヘッド18の信頼性及び耐久性を向上させることができる。
【0045】〔B〕第2の実施の形態(図7)
図7は、本発明に係る記録装置の第2の実施の形態が適用されたドットインパクトプリンタにおける記録ヘッドと異物除去装置とを示す斜視図である。この第2の実施の形態において、前記第1の実施の形態と同様な部分は、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0046】この第2の実施の形態の記録装置としてのドットインパクトプリンタでも、異物除去装置55は、記録ヘッド18の非記録領域Cに設置される。この異物除去装置55は、駆動源としてのモータ56のシャフト57に複数枚のへら58が、シャフト57の周方向に設置されたものである。
【0047】このへら58は、ゴム等の弾性部材から形成されており、異物除去装置55により回転(360度以上の円運動)または、回動(360度以下の円運動)動作されて、これらの先端が、記録ヘッド18のノーズ部41における先端ガイド44の前面48に接触し、この前面48に付着した異物を掻き落として除去可能に設けられる。
【0048】この異物除去装置55においても、へら58の回転又は回動動作は記録ヘッド18が走行領域Aを走行し、記録領域Bから非記録領域Cに至った際に、適宜実施されて、記録ヘッド18のノーズ部41における先端ガイド44の前面48に付着した異物が除去される。
【0049】従って、この第2の実施の形態においても、前記第1の実施の形態の効果■と同様な効果を奏する。
【0050】〔C〕第3の実施の形態(不図示)
この第3の実施の形態の記録装置としてのドットインパクトプリンタでも、異物除去装置は、図5に示す記録ヘッド18の非記録領域Cに設置される。この異物除去装置は、駆動源としての吸引ポンプに吸引ホースが接続され、この吸引ホースの先端に、異物除去部としての吸引器具が配設されたものである。
【0051】この吸引器具は、記録ヘッド18が非記録領域Cに至った時に、この記録ヘッド18のノーズ部41における先端ガイド44の前面48に接近する位置に設置される。また、上記吸引ポンプは、記録ヘッド18の非記録領域C以外の箇所に設置されていてもよい。
【0052】記録ヘッド18が走行領域Aを走行して記録領域Bから非記録領域Cに至った際に、吸引ポンプが適宜動作して、吸引器具は、ノーズ部41における先端ガイド44の前面48に付着した異物を、負圧により吸引して除去可能に設けられる。
【0053】従って、この第3の実施の形態においても、前記第1の実施の効果■と同様な効果を奏する。
【0054】〔D〕第4の実施の形態(図8)
図8は、本発明に係る記録装置の第4の実施の形態が適用されたドットインパクトプリンタにおける記録ヘッドと異物除去装置とを、斜め上方から目視した斜視図である。この第4の実施の形態において、前記第1の実施の形態と同様な部分は、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0055】この第4の実施の形態の記録装置としてのドットインパクトプリンタでも、異物除去装置60は記録ヘッド18の非記録領域Cに設置される。この異物除去装置60は、基台61に、異物除去部としての複数枚のへら62が、プリンタ10の主走査方向に沿って配列されたものである。これらのへら62の先端63に、非記録領域Cを走行中の記録ヘッド18のノーズ部41における先端ガイド44が接触して、この先端ガイド44の前面48に付着した異物が、記録ヘッド18の走行により掻き落とされて除去される。
【0056】異物除去装置60の各へら62の先端63は、記録ヘッド18の記録領域Bに対し反対方向であるプリンタ10の外方、つまり左サイドフレーム16または右サイドフレーム17の方向へ向かって傾斜して形成される。これにより、記録ヘッド18が非記録領域Cから記録領域Bへ戻る過程で、へら62の先端63が記録ヘッド18のノーズ部41における先端ガイド44に接触することにより、この先端ガイド44の前面48から掻き落とされた異物は、記録領域B内へ飛散することが防止される。つまり、へら62により掻き落とされた異物は、このへら62の復元力によって記録領域Bに対し反対方向へ飛散し、記録領域B内への飛散が防止される。
【0057】従って、上記実施の形態によれば、前記第1の実施の形態の効果■と同様な効果を奏する他、次の効果■及び■を奏する。
【0058】■異物除去装置60のへら62が、記録ヘッド18の非記録領域Cを走行中の記録ヘッド18のノーズ部41における先端ガイド44に接触して、この先端ガイド44の前面48に付着した異物を除去可能に構成されたことから、異物除去装置60自体に、へら62を動作させる駆動源を必要としないので、異物除去装置60を低コストにて構成できる。
【0059】■異物除去装置60の異物除去部としてのへら62の先端63が、記録ヘッド18の記録領域Bに対し反対方向へ向かって傾斜して構成されたことから、記録ヘッド18が非記録領域Cから記録領域Bに戻る際に、へら62の先端63が、記録ヘッド18のノーズ部41における先端ガイド44の前面48に付着した異物を除去するので、この除去された異物が記録ヘッド18の記録領域Bへ飛散することが防止される。この結果、記録ヘッド18の記録領域BにあるシートSが、飛散した異物により汚染されることを防止できる。
【0060】〔E〕第5の実施の形態(不図示)
この第5の実施の形態の記録装置としてのドットインパクトプリンタでも、異物除去装置は、記録ヘッド18の非記録領域Cに設置される。この異物除去装置は、上記第4の実施の形態(図8)の異物除去部としてのへら62が、フェルト又はスポンジ等の多孔質部材にて構成されたものである。このフェルト等の異物除去部は、非記録領域Cを走行中の記録ヘッド18のノーズ部41における先端ガイド44に接触し、この先端ガイド44の前面48に付着した異物を吸着(吸収)して除去可能に設けられる。
【0061】従って、この第5の実施の形態によれば、前記第1の実施の形態の効果■及び第4の実施の形態の効果■と同様な効果を奏する。
【0062】尚、上記各実施の形態において、異物除去装置49、55、60等を動作させる際には、プリンタ10の左サイドフレーム16及び右サイドフレーム17間に設置され、またはキャリッジ19に設置された、インクリボン31を収納する図示しないリボンカセットを取り除く必要がある。或いは、リボンカセットをモータ等の駆動手段を用いて移動させ、インクリボン31を記録ヘッド18のノーズ部41における記録ワイヤ35の前方から退避させた後に、異物除去装置49、55、60等を動作させる必要がある。
【0063】以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0064】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る記録装置によれば、記録ヘッドが記録動作を実行する記録領域以外の非記録領域に、この記録ヘッドのノーズ先端に付着した異物を除去可能な異物除去装置が設置されたことから、記録ヘッドのノーズ部内に装填された潤滑油の劣化を防止して、記録ヘッドの信頼性及び耐久性を向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
【出願日】 平成12年7月3日(2000.7.3)
【代理人】 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉 (外1名)
【公開番号】 特開2002−19230(P2002−19230A)
【公開日】 平成14年1月23日(2002.1.23)
【出願番号】 特願2000−201277(P2000−201277)