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【発明の名称】 遮熱性に優れた塗装金属板及び製造方法
【発明者】 【氏名】垰本 敏江

【氏名】米澤 信吾

【氏名】圓谷 浩

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 粒径0.07〜0.9μmのセラミックス粒子が塗膜に均一分散しており、粒子凝集物の粒径が1.2μm以下に抑えられていることを特徴とする遮光性,遮熱性に優れた塗装金属板。
【請求項2】 セラミックス粒子が酸化チタン,酸化マグネシウム,酸化亜鉛,アルミナから選ばれた1種又は2種以上である請求項1記載の塗装金属板。
【請求項3】 近赤外線吸収率が70%以下の顔料が塗膜に均一分散されている請求項1記載の塗装金属板。
【請求項4】 無機皮膜及び/又はカップリング処理した平均粒径0.07〜0.9μmのセラミックス粒子を塗料樹脂に均一分散させ、得られた塗料を塗装原板に塗布して塗膜を形成することを特徴とする遮光性,遮熱性に優れた塗装金属板の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽光照射下での熱吸収が少ない遮熱性に優れた塗装金属板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】倉庫,保冷庫,事務所,工場等の建築物で太陽熱による内部温度の上昇が懸念される場合、建築物内部の冷房負荷を軽減し、太陽光照射による温度上昇を抑制するため、熱反射性の高い白色系の材料や金属が外装材に使用される。熱反射性の良好な外装材としては、ステンレス鋼板,アルミニウム板,亜鉛めっき鋼板,アルミニウムめっき鋼板,Zn−Al系めっき鋼板等の銀白色を呈する金属板や白色系の塗装金属板がある。しかし、ステンレス鋼板,めっき鋼板等の金属板を屋外で使用すると、周囲に反射光を散乱して近隣光害の原因となる。めっき鋼板では施工後の時間経過に伴って表面が酸化し、酸化物の生成に起因して熱反射率が低下する。
【0003】白色系の塗装金属板には、アルミナ粉含有塗膜や比熱の大きなセラミックスバルーン,ガラス粉,空気層等を塗膜に分散させた塗膜が外面に設けられている。しかし、白色系の塗装金属板を工業的に生産する場合、数十μm程度が塗膜厚の限界であり、太陽光線の中でも長波長域にある近赤外線が透過しやすい。この点、見た目には白色度が高く反射性に優れていると受け取られがちであるが、実際には熱線である近赤外線の反射率が十分でない。ポストコートのように塗膜を厚くすると近赤外線の透過を抑制できるが、厚い塗膜は、塗料消費量を多くするばかりでなく、塗装金属板の取り扱い性,加工性,施工性等にも悪影響を及ぼす。
【0004】そこで、特開平11−58582号公報では、太陽光の熱エネルギー波長域0.2〜2.5μmの光を効率よく反射させるセラミックスフィラーを分散させた塗膜が提案されている。セラミックスフィラーの粒径が1μm以下になると界面での屈折率が不連続となり、太陽光の多重反射が促進され、熱エネルギーの吸収が抑制されると報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】セラミックス微粒子を分散させた塗膜は、従来の塗膜に比較して確かに太陽光反射率が高く、太陽光照射による温度上昇も抑制される。本発明者等は、この種の塗膜が形成された塗装鋼板を太陽光照射雰囲気に置き、塗装鋼板の昇温状態を調査した。その結果、同じ粒径のセラミックス微粒子を分散させた塗膜であっても、塗装鋼板の昇温に相違が生じることが判った。塗膜の如何と塗装鋼板の昇温との関係に調査を進めた結果、塗膜に分散しているセラミック微粒子の分散形態が昇温に大きな影響を及ぼしていることを見出した。そして、セラミックス粒子の分散状態を適切に制御することにより、数十μmの膜厚であってもセラミックス粒子のもつ近赤外線反射特性が最大限に引き出されることが判った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、この知見をベースに完成されたものであり、微粒子を分散した塗料に生じがちな微粒子の凝集を抑制し、光反射に最適な分散状態とすることにより、近赤外線反射率が一層改善され、遮熱性に優れた塗装金属板を提供することを目的とする。
【0007】本発明の塗装金属板は、その目的を達成するため、粒径0.07〜0.9μmのセラミックス粒子が塗膜に均一分散しており、粒子凝集物の粒径が1.2μm以下に抑えられていることを特徴とする。セラミックス粒子としては、酸化チタン,酸化マグネシウム,酸化亜鉛,アルミナから選ばれた1種又は2種以上が使用される。また、セラミックス粒子に加え、近赤外線の吸収率が70%以下の顔料を塗膜に均一分散させてもよい。
【0008】この塗装金属板は、無機皮膜及び/又はカップリング処理したセラミックス粒子を塗料樹脂に均一分散させ、得られた塗料を塗装原板に塗布して塗膜を形成することにより製造される。カップリング処理には、アルミナ処理,シリカ処理,チタニア処理,ジルコニア処理等があり、これらの単独処理又は複合処理がセラミックス粒子に施される。セラミックス粒子の分散性は、カップリング処理によっても改善される。カップリング処理には、脂肪酸,金属石鹸,シランカップリング剤,アルミニウム系カップリング剤,チタネート系カップリング剤の少なくとも1種が使用され、無機皮膜と併用することも可能である。
【0009】塗装原板には、普通鋼鋼板,表面処理鋼板,めっき鋼板,ステンレス鋼板,アルミニウム板,アルミニウム合金板等がある。海浜地域や工業地帯のような苛酷な腐食環境に曝される用途では、セラミックス粒子を含む塗膜の下に、下地金属板との密着性及び下地金属板の耐食性を向上させるために下塗り塗膜を施すこともできる。
【0010】
【作用】塗膜に分散している顔料は、外界から進入してきた太陽光等の電磁波を顔料表面で反射させ、塗膜面に所定の色調を付与する。しかし、太陽光に含まれている近赤外線は、視覚に感じられないだけで可視光線と同様に顔料表面で反射,吸収,透過が生じている。近赤外線により物体の温度が上昇するが、本発明者等は、近赤外線反射粒子の凝集形態が近赤外線の吸収性に大きな影響を及ぼすことを見出した。そして、凝集形態を適正に調整することにより、近赤外線の反射が最大限利用され、温度上昇が抑えられることを解明した。
【0011】塗膜に分散しているセラミックス粒子が凝集すると、反射,吸収に寄与する粒子の個数,表面積が小さくなり、粒子の添加効果が損なわれる。たとえば、個々のセラミックス粒子1が分散している塗膜2(図1a)では、電磁波Lの反射に全てのセラミックス粒子1が関与する。他方、セラミックス粒子1が凝集している塗膜2(図1b)では、粒子1の凝集体が電磁波Lの反射に寄与するだけであり、塗膜2を透過して下地金属板3に達する電磁波Lもある。透過した電磁波Lは下地金属板3に吸収され,近赤外線によって下地金属板3が昇温する。
【0012】セラミックス粒子1の個数が電磁波L又は近赤外線の反射に及ぼす影響に関し、粒子1の下地金属板3への投影面積を有効な指標とする考え方もある。しかし、屋外や屋内で使用される塗装金属板に到達する電磁波Lは、進行方向が一方向に限られるものではなく、周囲の建物,器物等の表面で反射された電磁波Lを含む散乱光である。また、塗膜2に含まれている粒子1の表面で電磁波Lを効率よく反射させるためには、あらゆる角度から入射する電磁波Lの反射を考慮する必要がある。
【0013】因みに、セラミックス粒子1の投影面積が同じ塗膜2であっても、粒子1の分散状態が良好な塗膜2(図2a)では、粒子1の実効表面積が大きい。そのため、ある粒子1の表面で拡散反射した電磁波Lは、隣接する粒子1の表面で再反射され、下地金属板3に到達する割合が少なくなる。これに対し、粒子1が凝集している塗膜2(図2b)では、再反射の頻度が少なく、下地金属板3に到達する電磁波Lが多くなる。そのため、投影面積の増加によって電磁波Lの反射率が高くなると一概には言えない。
【0014】この点、本発明に従った塗装金属板では、隣接間距離が適正に保たれるように個々の粒子1を塗膜2内に分散配置した構成を採用し、セラミックス粒子1の実効表面積を大きくしている。このようにセラミックス粒子1の分散形態を制御するとき、塗膜2に入射した電磁波L又は近赤外線を個々粒子1の表面で効率よく反射させ、塗膜2を透過する近赤外線に対する反射効率が向上し、塗装金属板の昇温が抑制される。
【0015】電磁波Lを効率よく反射又は吸収させる上では、使用するセラミックス粒子1の粒径が問題となる。反射又は吸収に最適なセラミックス粒子1の粒径は、屈折率や対象とする電磁波Lの波長で変化する。たとえば、白色度が要求されるチタニア顔料では可視光領域にある電磁波Lの反射効率が要求され、最適粒径が0.1〜0.4μmとされている。更に、波長の小さな紫外線吸収剤として利用されるチタニア微粒子では、0.03〜0.1μmが最適粒径とされている。
【0016】より長波長の近赤外線、具体的には0.78〜2.5μmの電磁波Lを対象とする場合、電磁波Lの反射・吸収に最適な粒子1の粒径は、0.2〜1.2μmの範囲にある。0.2μm未満の粒径は近赤外線の波長に比較して非常に小さく、近赤外線に対して実質的に透明となり粒子1による反射を生じない。逆に1.2μmを超える粒径では粒子1の表面積が減少し、粒子1の添加量を基準とする反射効率が大きく減少する。凝集した粒子1が塗膜2に分散している場合でも、凝集物の粒径が1.2μm以下であると、凝集の如何による相違が反射作用に生じない。このようなことから、塗膜2に分散させる粒子1の粒径を0.07〜0.9μmの範囲に規制した。
【0017】大きな凝集物を生じることなく最適粒径のセラミックス粒子1が分散した塗膜2を得る上では、一次粒子の凝集を抑制して塗料に対する一次粒子の分散が促進されるように、アルミナ処理,シリカ処理,チタニア処理,ジルコニア処理,カップリング処理等の表面処理を施すことが有効である。表面処理は、塗膜強度や下地金属板3に対する塗膜2の密着性を阻害することなく、塗料に対するセラミックス粒子1の分散性を向上させ、塗膜2の耐候性向上にも有効である。
【0018】アルミナ処理,シリカ処理,チタニア処理,ジルコニア処理によって粒子1の表面にAl,Si,Ti,Zrの酸化物,含水酸化物又は水酸化物を含む無機皮膜が形成され,塗料に対する分散性が向上する。無機皮膜は、湿式法又は乾式法でセラミックス粒子1の表面に形成される。たとえば、Al,Si,Ti,Zrの硫酸塩,塩化物,酢酸塩,炭酸塩,硝酸塩の1種又は2種以上を中和剤と共にセラミックス粒子1の分散液に添加し、反応生成物を分離,乾燥,粉砕することにより無機被覆されたセラミックス粒子1が得られる。中和剤としては、水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,アンモニア等のアルカリや硫酸,塩酸,硝酸等の酸が使用される。或いは、スパッタリング等の乾式法でセラミックス粒子1を無機被覆することもできる。
【0019】セラミックス粒子1又は無機被覆されたセラミックス粒子1をカップリング処理すると、塗料のベース樹脂に対する相溶性が向上する。カップリング剤としては、脂肪酸,金属石鹸,シランカップリング剤,アルミニウム系カップリング剤,チタネート系カップリング剤の1種又は2種以上が使用される。セラミックス粒子1又は無機被覆されたセラミックス粒子1にカップリング剤を直接添加し、混合することによってカップリング処理される。
【0020】塗料には、近赤外線反射体としてのセラミックス粒子1と共に着色顔料を混合添加することもできる。着色顔料には、近赤外線の吸収率が70%以下の顔料が好ましい。吸収率70%以上の着色顔料では、塗膜2に進入した近赤外線をセラミックス粒子1が反射しても、共存する着色顔料で近赤外線が吸収されるため、セラミックス粒子1の添加効果が発現されなくなる。近赤外線吸収率ANIRは、800〜2100nmの分光吸収率Aλiから次式に従って算出される。式中、Eλiは日射の分光分布を示す。
【0021】

【0022】通常、着色顔料の表面で近赤外線の一部が吸収,一部が透過,一部が反射される。着色顔料に吸収されずに反射される近赤外線があることから、着色顔料もセラミックス粒子1と同様な反射効果を奏する。着色顔料を近赤外線が透過する場合でも、透過光がセラミックス粒子1で反射されるため、優れた近赤外線反射特性を呈し、遮熱性の良好な塗装金属板が得られる。
【0023】近赤外線吸収率70%以下の着色顔料としては、種々の色調を呈する顔料が単独で又は複合して使用される。たとえば、白顔料には、AlN,AlP,BaTiO3,BN,TiO2,ZnO,ZnS,ZrO2,ZnAl24等がある。青顔料には、CoAl24,Ti−Co−Al−Li複合酸化物,Co−Al−Cr複合酸化物,フタロシアニンブルー等がある。緑顔料には、Cr23,NiO,MnO,Ti−Zn−Ni−Co複合酸化物,Ti−Ni−Co−Li複合酸化物,Co−Al−Cr複合酸化物,フタロシアニングリーン等がある。黄顔料には、NiTiO3,Ti−Ba−Ni複合酸化物等がある。赤顔料には、Fe23,MgFe24,ZnFe24等がある。茶顔料には、CoFe24,Mn23,Mn34,MnTiO3,Si,Fe−Zn−Cr複合酸化物、Fe−Ni−Al複合酸化物、Mn−Sb−Ti複合酸化物等がある。黒顔料には、CuO,NiFe24,Mn2CrO4,Cr−Fe−Ni−Mn複合酸化物,アゾメチアゾ系化合物等がある。灰顔料には,InP,MoS2等がある。
【0024】塗膜2のベース主樹脂には,通常の塗料に配合されている樹脂を使用でき,樹脂種が特に制約されるものではない。具体的には、アルキド樹脂,ポリエステル樹脂,シリコーン樹脂,シリコーン変性ポリエステル樹脂,アクリル樹脂,シリコーン変性アクリル樹脂,エポキシ樹脂,フッ素樹脂,塩素樹脂等が使用され,場合によっては架橋用樹脂との併用も可能である。また、溶剤を使用することなくポリエチレン樹脂,ポリプロピレン樹脂,ポリエチレンテレフタレート樹脂等の熱可塑性樹脂にセラミックス粒子1及び必要に応じて着色顔料を練り込み、金属板に熱融着又は射出成形することによって塗膜2を形成することもできる。
【0025】
【実施例】板厚0.5mmの溶融55%Al−Zn合金めっき鋼板を下地金属板3として使用し、金属板表面にNi析出型表面調製処理剤をスプレーした後、未反応液を温湯で洗い流した。次いで、塗布型クロメート処理剤を塗布・乾燥し、クロム付着量40mg/m2のクロメート皮膜を金属板表面に形成した。チタニア:90質量%,マグネシア:5質量%,シリカ:3質量%,アルミナ:2質量%を混合し、焼成後に粉砕することにより平均粒径0.05〜1.3μmのセラミックス粒子1を用意した。
【0026】セラミックス粒子1を分散させた水溶液にアルミン酸ナトリウム,ケイ酸ナトリウム又は硫酸ジルコニウムを添加した後、硫酸でpH調整することによって、アルミナ処理,シリカ処理又はジルコニア処理をセラミックス粒子1に施した。一部のセラミックス粒子1については、直接カップリング処理し、或いは無機被覆した後でカップリング処理した。
【0027】近赤外線吸収率の低い着色顔料には、平均粒径1.0μmのFe23系褐色顔料A(近赤外線吸収率:30%),平均粒径0.7μmのMgFe24系橙色顔料B(近赤外線吸収率:29%),平均粒径0.7μmの黒色顔料C(DEGUSSAMETALS CATALYSTS CERDEC社製PIGMENT BLACK 10466,近赤外線吸収率:43%),平均粒径0.2μmの黒色顔料D(大日精化製クロモファインブラックA‐1103,近赤外線吸収率:18%)を使用した。比較のため、近赤外線吸収率の高い着色顔料として、平均粒径0.5μmの黒色顔料E(大日精化製ダイピロキサイドカラーブラック#9510,近赤外線吸収率:94%)を使用した。
【0028】二フッ化ビニリデン樹脂/メタクリル酸メチル樹脂(重量比8/2)の混合樹脂溶液を樹脂ベースとする塗料に、セラミックス粒子1及び場合によっては着色顔料を表1に示した割合で混合し、3本ロール混練機で分散させることによって塗料を調製した。得られた塗料は、長時間静置した後でもセラミックス粒子1が沈降又は凝集することなく、保存安定性に優れていた。ロールコータを用いて金属板に塗料を塗布し、250℃で1分間加熱乾燥することによって膜厚20μmの塗膜2を形成した。作製された塗膜2の断面を電子顕微鏡で観察することにより、塗膜2中における粒子1の分散状態を調査し、凝集物の最大粒径を測定した。また、JIS A5759に準拠して日射反射率を測定し、対象波長範囲を800〜2100nmに特定して日射反射率と同様に近赤外線反射率を求めた。
【0029】調査結果を表1に示す。表中、実施例1〜6はセラミックス粒子1のみを分散させた塗膜2を形成した塗装金属板であり、実施例7〜10はセラミックス粒子1及び着色顔料を混合分散させた塗膜2を形成した塗装金属板である。何れの実施例においても、セラミックス粒子1の粒径及び凝集物の最大粒径は本発明で規定した範囲に維持されている。比較例1〜3は、セラミックス粒子1の粒径及び凝集物の最大粒径は本発明で規定した範囲を外れており、実施例1〜6に比較して近赤外線反射率が劣っている。近赤外線反射率の低下の影響を受けて日射反射率も低い値になっている。比較例4は、セラミックス粒子1を使用せず着色顔料のみを塗膜2に分散させた塗装金属板であり、近赤外線反射率及び日射反射率共に大きく劣っていた。
【0030】また、同じ粒径のセラミックス粒子1を異なる分散状態で塗膜2に分散させた実施例1及び比較例3の塗装金属板について、分光反射スペクトルを求めた。図3の結果からみられるように、塗膜2中における粒子1の分散性を表面処理によって向上させた実施例1の塗装金属板では、セラミックス粒子1の凝集物の最大粒径が1.3μmを超える比較例3との対比で、太陽光に含まれる近赤外線主要な部分を占める0.78〜2.1μmの波長領域における反射率が格段に優れていることが判る。
【0031】

【0032】このようにして太陽光の反射効率が向上するため、塗膜を介して塗装金属板に太陽光の熱エネルギーが伝達されることが抑制される。したがって、建築物の屋根や外壁等に使用すると、室内温度の上昇が抑制されることから、冷房等に要する光熱費が節減される。更には、グラスウール,ウレタンフォーム等の断熱層を薄くできるため、実効内容積が大きくなる。
【0033】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の塗装金属板は、光反射率の高い微粒子を分散させ、且つ微粒子が大径の凝集体に成長しないように規制しているため、塗膜表面を照射した太陽光が効率よく反射され、太陽光の熱エネルギーが塗装金属板に伝達されることが抑制される。その結果、塗膜の表面温度を外気温に近い状態に維持でき、放水冷却等の負担,室内側の昇温抑制,断熱層の厚さ軽減等、種々の効果を奏する構造部材として使用される。
【出願人】 【識別番号】000004581
【氏名又は名称】日新製鋼株式会社
【出願日】 平成13年3月14日(2001.3.14)
【代理人】 【識別番号】100092392
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 亘
【公開番号】 特開2002−264254(P2002−264254A)
【公開日】 平成14年9月18日(2002.9.18)
【出願番号】 特願2001−72161(P2001−72161)