| 【発明の名称】 |
透明導電性積層体 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉田 裕司
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| 【要約】 |
【課題】透明導電性や入力耐久性等に優れ、しかも長尺積層体における透明導電性の均一性特に長さ方向での均一性にも優れた透明導電性フイルムを提供せんとするものである。
【解決手段】高分子フイルムからなる基材の少なくとも片面に、透明導電性薄膜を積層した透明導電性積層体であり、該積層体が少なくとも縦3m以上の長尺体であり、該幅方向におけるほぼ中心部における位置でかつ縦方向の所定ピッチでの各位置における各表面抵抗率の値をtiとしたとき(iは1、2,3,4、…nを示し、10≦n≦30である)、その単純平均値をtAVとし、該単純平均値tAVと各表面抵抗率tiとの対比において、1.2tAVより大である各表面抵抗率tiの個数mがm/nで表したとき0.1以下である均質な長尺透明導電性積層体。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高分子フイルムからなる基材(A)の少なくとも片面に、透明導電性薄膜(B)を積層した透明導電性積層体であって、該積層体が少なくとも幅Wcmで縦3m以上の長尺体であり、該積層体の幅方向におけるほぼ中心部のかつ縦方向のWcmピッチでの各位置における各表面抵抗率をtiとしたとき(iは1、2,3,4、…nの整数を示し、10≦n≦30である)、その単純平均値をtAVとし、該単純平均値tAVと各表面抵抗率tiとの対比において、1.2tAVより大である各表面抵抗率tiの個数mが、前記nとの関係m/nで表したとき0.1以下であることを特徴とする均質な長尺透明導電性積層体。 【請求項2】 透明導電性薄膜(B)が、インジウム・スズ・酸化物を主成分とする厚さ10nm〜200nmの透明導電性薄膜である請求項1の透明導電性積層体。 【請求項3】 透明導電性薄膜(B)の他にさらに、アンカーコート層、ハードコート層、防汚層、反射防止層、透明なプラスチック薄膜層が積層されてなる請求項1、または請求項2記載の透明導電性積層体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は透明導電性の均一性に優れた透明導電性積層体に関し、さらに工業的に製造されるところの長尺であってかつ透明導電性が均質な品質に優れた各種デイスプレイ等特にタッチパネルにおいて使用される透明導電性積層体に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、透明導電性フイルムを使用した透明タッチパネル等透明導電性フイルムを使用したデイスプレイが多用されている。そのなかで透明タッチパネルは、指やペンによって所定位置を押圧することで、コンピューター などに所定の情報等を入力するものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】指やペンによって所定位置を押圧する際、透明導電性フイルムの透明導電層と、対向する透明導電層とで、接触、非接触が繰り返し行われることにより、歪み等が発生し、これによりニュートンリングが発生したりし問題であったり、接触時に指やペンを離してもその接触が非接触にならない即ちステイッキングが発生し使用に耐えないなどの課題を抱えていた。また、アンカーコート層等のコーテイング層と透明導電膜との密着性が不十分であったり、有機樹脂のコーティング層の膜硬度が弱い等の理由で、入力耐久性に劣り、特に表面粗さが特定以上のもでは耐擦傷性や入力耐久性、耐溶剤性に劣るなどの課題を有するものが殆どであった。さらに上記課題に加えて、工業的に長尺フイルムを基材として使用し、蒸着装置で連続的に透明導電性薄膜を形成する手法が多用されているが、得られた長尺透明導電性積層体から小面積に裁断してタッチパネル等に使用されるが、長尺透明導電性積層体の最も重要な機能である導電性(表面抵抗値)の透明導電性が均質な物でない場合は得られたタッチパネル等の性能がばらつき生産効率が極めて悪くなり、品質に優れた各種デイスプレイ等特にタッチパネルにおいて使用される均質な特に長さ方向において均質な長尺透明導電性積層体が望まれていた。従って本発明は、透明導電性や入力耐久性等に優れ、しかも長尺積層体における透明導電性の均一性特に長さ方向での均一性にも優れた透明導電性フイルムを提供せんとするものである。 【0004】本発明は、前記従来品の課題や問題点を解決し、かつ工業的に製造されるところの長尺であってかつ透明導電性特が均質な特に長さ方向で均質な、品質に優れたタッチパネル等において使用される透明導電性積層体を提供せんとするものであり、前記透明導電性積層体におけるの所定位置での表面抵抗値のバラツキが一定以下の場合において、初めてタッチパネル等の製造において生産効率よく使用されるものとなることを見出した。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、高分子フイルムからなる基材(A)の少なくとも片面に、透明導電性薄膜(B)を積層した透明導電性積層体において、該積層体が少なくとも幅Wcmで縦3m以上の長尺体であり、該積層体の幅方向におけるほぼ中心部のかつ縦方向のWcmピッチでの各位置における各表面抵抗率をtiとしたとき(iは1、2,3,4、…nの整数を示し、10≦n≦30である)、その単純平均値をtAVとし、該単純平均値tAVと各表面抵抗率tiとの対比において、1.2tAVより大である各表面抵抗率tiの個数mが、前記nとの関係m/nで表したとき0.1以下であることを特徴とする均質な長尺透明導電性積層体であり、また透明導電性薄膜(B)が、インジウム・スズ・酸化物を主成分とする厚さ10nm〜200nmの透明導電性薄膜である前記の透明導電性積層体であり、さらにまた透明導電性薄膜(B)の他にさらに、アンカーコート層、ハードコート層、防汚層、反射防止層、透明なプラスチック薄膜層が積層されてなる前記の透明導電性積層体である。 【0006】 【発明の実施態様】本発明における、高分子フイルムからなる基材(A)としては、透明であってかつ透明導電性薄膜(B)を形成することのできるものであれば特に限定されるものではないが、好ましい例としては、ポリエチレンテレフタレートフイルム、ポリエチレンナフタレートフイルム、ポリ(メタ)アクリレートフイルム、ポリカーボネートフイルム、ポリイミドフイルム、ポリスルフォンフイルム、トリアセチルセルロースフイルム等のセルロース系フイルム等が挙げられる、その中でも透明性、耐熱性、強度や伸度等の機械的性質などから、ポリエチレンテレフタレートフイルム、ポリカーボネートフイルム、トリアセチルセルロースフイルムのフイルムが特に好ましいものであり、これらが多層押し出し、積層等の形態をとってもよいものである。また、これらのフイルムは、その形成に際しフイルムの加工性、耐候性、滑り性、難燃性、抗菌性や帯電性などの電気的性質を改良するために、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤、染料等の色材等を添加せしめてもよく、これらの添加剤を他樹脂等に含有せしめてフイルム表面に塗布せしめてもよいものである。 【0007】また、前記フイルムに透明導電性薄膜(B)を形成するにあたり、予め低温プラズマ処理、コロナ処理、グロー放電処理、前洗浄等の表面清浄化処理等の前処理を施してもよく、透明導電性薄膜(B)と基材フイルムとの密着性などを向上せしめるために、該基材フイルムの表面に、アンカーコート層を形成せしめてもよく、透明導電性薄膜(B)を形成する基材フイルムの反対面にアンカーコート層を形成せしめてもよいものである。これらのフイルムの厚さとしては3〜500μm程度であり好ましくは4〜300μmである。本発明に用いるアンカーコート層は、その層構成の樹脂等が特に限定されるものではないが、好ましくは形成後の層としては、透明導電性フイルムとの密着性向上や透明性の向上に寄与し、かつ微粒子との親和性にもすぐれたものであるものが好ましい。 【0008】前記アンカーコート層を形成する樹脂等構成成分としては、主として熱硬化型樹脂、若しくは電離放射線硬化型樹脂があり、特に限定されないがメラミン系樹脂、アクリレート系アルコール変性多官能化合物、トリメチロールプロパンアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリストールトリアクリレート、1,6−へキサンジオールアクリレート、チタネート系化合物、アルコキシシラン加水分解縮合系樹脂(シロキサン結合含有樹脂)が挙げられる。なかでもアルコキシシラン加水分解縮合系成分(シロキサン結合含有樹脂)が好ましく使用できる。アンカーコート層の厚みは、特に限定されないが、透明性と耐久性とのバランスから、0.02〜10μmの範囲である。電離放射線硬化型樹脂は、少なくとも電子線あるいは紫外線照射により硬化される樹脂を含有する塗料から形成される。具体的には、光重合性プレポリマー、光重合性モノマー、光重合開始剤を含有し、さらに必要に応じて増感剤、非反応性樹脂、レベリング剤等の添加剤、溶剤を含有するものである。前記アンカーコート層には、本発明の透明導電性積層体の「くっつき」防止のためや、ニュウートンリング防止効果のため等にシリカやジルコニア等の平均粒子径1〜30nmの微粒子や平均粒子径20nm〜10μm径の粒子を添加含有せしめてもよい。前記の微粒子や粒子は、後記のハードコート層等に添加含有せしめてもよい。 【0009】本発明における透明導電性薄膜(B)としては、金属アルコキシド等の加水分解物をコーティングすることによって形成される無機酸化物を主成分とするコーティング層や、若しくは、CVD、EB蒸着、イオンプレーティグ、スパッタリング、等によって形成されるものであり、インジウム−錫系(ITO)、ZnO2系、CdO系、SnO2系等が適宜選択使用されるものである。なかでも、インジウム−錫系(ITO)が好ましく、インジウム−錫系(ITO)における錫の含有量が3〜15モル%であるものが特に好ましく、このインジウム−錫系(ITO)においては、非結晶性のものでもよく、結晶性のものでもよく勿論非結晶性−結晶性の中間性(混合タイプ)のものでもよい。本発明における透明導電性薄膜(B)の薄膜厚さは透明性、均質性など本発明の主旨を損なわないかぎりにおいては、限定されないが、5〜300nm程度が好ましく、より好ましくは10nm〜200nmである。 【0010】本発明においては、高分子フイルムからなる基材(A)の透明導電性薄膜(B)を形成する側の反対側にSiOx層を設けてもよくまたは、高分子フイルムからなる基材(A)にアンカーコート層、SiOx層、透明導電性薄膜(B)を順に設けてもよく、SiOx層は本発明の透明導電性積層体の透明性、筆記耐久性などの向上に寄与するものである。SiOx層のxとしては1.5〜2.0が好ましく、その厚さは2〜50nmが好ましく更に好ましくは5〜15nmである。2nmに満たないときは前記のSiOx層の形成効果が僅かであり、50nmを超えるときは透明導電層(B)の透明性の向上等のための後熱処理などの効果を得難いなどの問題が生じ、経済的にも得策でない。このSiOx層の形成法は特に限定されず電子ビーム蒸着法、加熱蒸着法、スパッタリング法、等公知の方法が適宜選択採用される。このSiOx層の形成によって、得られる透明導電性フイルムの透明性が向上しかつ、ペン入力等に耐えられる、さらに該SiOx層の水蒸気バリヤー性によると考えられる透明導電性薄膜(B)の劣化を抑制する等、耐久性も向上する。 【0011】本発明の透明導電性積層体は、高分子フイルムからなる基材(A)に、アンカーコート層、SiOx層、透明導電性薄膜(B)を設けたことで得られる場合もあるが、高分子フイルムからなる基材(A)の透明導電性薄膜(B)を設ける側の他の一面にハードコート層を設けてもよく、さらに該ハードコート層上にシリコン−フッ素系等の防汚層を設けてもよいし、また高分子フイルムからなる基材(A)とアンカーコート層との間にハードコート層を設けてもよく、さらに、高分子フイルムからなる基材(A)、透明導電性薄膜(B)以外に、アンカーコート層、ハードコート層、防汚層、反射防止層、透明なプラスチック薄膜層や、さらに他の金属透明導電性薄膜例えば金属パラジウムや、金属金,銀,銅,白金,ロジウム等の薄膜を設けてもよいものである。 【0012】本発明でいうハードコート層とは鉛筆硬度がH以上のものであり、ハードコート層形成としては、特に限定されないが、樹脂熱硬化型樹脂、若しくは電離放射線硬化型樹脂が挙げられ、メラミン系樹脂、アクリレート系アルコール変性多官能化合物、トリメチロールプロパンアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリストールトリアクリレート、1,6−へキサンジオールアクリレート、チタネート系化合物、アルコキシシラン加水分解縮合系樹脂(シロキサン結合含有樹脂)が例示できる。例えば電離放射線塗料を用いたハードコート層の形成方法としては、通常の塗工方法、例えば、リバースロール、バー、ブレード、スピン、グラビア、スプレー等のコーティングで行うことができる。本発明でいう防汚層とは、フッ素含有化合物等公知の撥水、撥油性の機能を有するものを厚さ0.1〜100nm程度で、好ましくは透明導電性積層体の透明導電性薄膜形成面の反対側のハードコート層の最表層に形成する場合が挙げられる。本発明における反射防止層とは、高屈折率層および低屈折率層を使用して本発明の透明導電性積層体に必要に応じて適用されるものであり、高屈折率層としては、屈折率が1.65以上の例えばZnO,TiO2,CeO2,SnO2,ZrO2,ITO等を蒸着、スパッタリング等で形成してもよく、前記金属酸化物等の微粒子(粒子径1〜50nm)を透明バインダー樹脂に分散せしめ塗布形成してもよく、その厚さは20nm〜2μmである。低屈折率層としては、MgF2,SiO2等の低屈折率の蒸着、スパッタリング等で形成したものでもよく、SiO2等のゾルを塗布して形成してもよいもので、その厚さは50nm〜2μmである。本発明における透明なプラスチック薄膜層とは、本発明における透明導電性積層体に必要に応じて形成することのできる接着剤層、粘着剤層、離形フイルム等が挙げられる。 【0013】本発明の、高分子フイルムからなる基材(A)の少なくとも片面に透明導電性薄膜(B)を積層した透明導電性積層体において、該積層体が少なくとも幅Wcmで縦3m以上の長尺体(すなわちA4程度の大きさからせいぜいA3程度の大きさにバッチ式で枚様方式で製造される短尺のものとは異なるもの)であり、該積層体の幅方向におけるほぼ中心部のかつ縦方向のWcmピッチでの各位置における各表面抵抗率をtiとしたとき(iは1、2,3,4、…nの整数を示し、10≦n≦30であり、好ましくは20≦n≦30である)、その単純平均値をtAVとし、該単純平均値tAVと各表面抵抗率値tiとの対比において、1.2tAVより大である各表面抵抗率値tiの個数mが、nとの関係m/nで表したとき0.1以下であることを特徴とする均質な長尺透明導電性積層体において、透明で導電性であってかつ少なくとも幅W以上で縦3m以上の長尺体の長尺透明導電性積層体が前記した性能を有する均質なものである。ここで、少なくとも幅Wcmで縦3m以上の長尺体とは工業的に生産した長尺透明導電性積層体であり、該積層体の幅方向におけるほぼ中心部、すなわち幅25cm場合は幅方向で12.5cmにおける位置の一位置(i=1)の導電性の一指標である表面抵抗率値を測定し、かつ縦方向の25cmピッチでの該幅方向におけるほぼ中心部の各位置(i=2,3,4…n)における各表面抵抗率値を測定するとき各位置(i=2,3,4…n)は一位置(i=1)から縦方向に25cmピッチで順次測定したものであり、各表面抵抗値をtiとしたとき(iは1、2,3,4、…nを示し、10≦n≦30である)、その単純平均値をtAVとし、該単純平均値tAVと各表面抵抗率値tiとの対比において、1.2×tAVより大である各表面抵抗値tiの個数mが、m/nで表したとき0.1以下であることを特徴とするものである。このm/nは好ましくは0.07以下さらに好ましくは0.05以下である。m/nが0.1以下であって長尺透明導電性積層体全域における表面抵抗率が品質上容認し得る範囲に入り、0.1を超えるものは長尺透明導電性積層体全域における表面抵抗率が品質上容認し得ないものとなることが判明した。本発明におけるWは2〜210であり、すなわち幅は2〜210cmであり、この幅に応じて縦方向に測定するピッチも2〜210cmとするものである。ここにおける各iの1,2,3,4,…nの位置は任意の連続した位置を示す。 【0014】また本発明の高分子フイルムからなる基材(A)の少なくとも片面に透明導電性薄膜(B)を積層した透明導電性積層体においては、好ましくは、任意の一定幅方向で該積層体を幅W/10cm×縦(長さ方向)W/10cmの正方形に区分するため縦方向W/10cmピッチ、幅方向W/10cmピッチで平行線を引き該各平行線によって区分されたところの、該各正方形の個々のほぼ中心部の各表面抵抗率値をtjとしたとき(jは1、2,3,4、…nを示し、10≦n≦30である)、その単純平均値をtavとし、該単純平均値tavと各表面抵抗率値tjとの対比において、1.2tavより大である各表面抵抗値率tjの個数pが、p/nで表したとき0.1以下であることをも有するところの均質な透明導電性積層体である。このp/nは好ましくは0.07以下さらに好ましくは0.05以下である。この透明導電性積層体における各jの1,2,3,4,…nの位置は区分された正方形の一幅方向での全数を取ることを優先し、その数が10以下のときは他の任意の正方形(好ましくはなるべく前記正方形の近傍の正方形)を採用する。上記W/10cmが1cm未満の場合は該幅方向の均一性測定は特に意味が少なくなる。 【0015】本発明における、表面抵抗率の測定は、例えば三菱化学株式会社社製のロレスターMPを用いて(温度20℃、相対湿度65%の測定条件)JIS K7194に準じて(1〜8cm□の大きさで)測定する方法が採用できる。本発明の透明導電性積層体を得るための方法としては、例えば、■高分子フイルムからなる基材(A)に異物や特定以上の凹凸がないフイルムを精選すること、■高分子フイルムからなる基材(A)を透明導電性薄膜(B)を形成する前に洗浄清浄化処理を施すこと、■高分子フイルムからなる基材(A)に透明導電性薄膜(B)を形成するに際し、該高分子フイルムからなる基材(A)の除電処理を施すこと、■金属または金属酸化物の蒸着源表面から粒子状異物の飛散を抑えること、■金属または金属酸化物の蒸着源からの薄膜形成速度を抑え均質な薄膜形成を行うこと、■長尺な高分子フイルムからなる基材(A)の巻き硬度を調節してロール状に長尺透明導電性積層体を製造する際の巻き擦り傷を極力抑えること、■ロール状に長尺透明導電性積層体を製造する際ロール状巻きの硬度を調節して透明導電性薄膜(B)に擦り傷を付与しないこと、■透明導電性薄膜の組成を均一化する、■透明導電性薄膜の膜厚を均一化する等等が挙げられるが、これらを全て採用してもよいし、その一部を採用してもよいものである。 【0016】以下に実施例を挙げて説明するが本発明はこれに限定されるものではない。 【実施例】*実施例1厚さ175μmの透明ポリエチレンテレフタレートフイルムの幅120cm長さ12000mの長尺フイルムから、皺、異物、表面汚れ等の少ない部分を選別しさらに、該フイルムの透明導電性薄膜形成面を純水で超音波併用洗浄し乾燥して、幅70cm長さ1500mを透明導電性薄膜(B)形成用フイルムとして採用した(A−1)。この基材フイルムとしての(A−1)フイルムの一面に、6官能アクリレートモノマー50部、2官能ウレタンアクリレート31部、光開始剤3部、トルエン100部からなる塗料をハードコート樹脂バインダー部分の硬化後の厚みが3μmになるようにメイヤーバーにて塗布し、溶剤乾燥後、高圧水銀灯にて紫外線を300mJ/cm2照射し硬化させてハードコート層を形成した(該ハードコート層の鉛筆硬度は2Hであった)。ポリエチレンテレフタレートフイルムの該ハードコート層を設けた面の反対面上に、アルコキシシランの加水分解物(実施例1と同じシロキサン結合含有樹脂成分含量)、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、平均粒径12nmのオルガノシリカゾルメチルイソブチルケトン分散液(実施例1と同じシロキサン結合含有樹脂成分含量)の混合液(固形分比、シロキサン結合含有樹脂成分:オルガノシリカゾル成分=5.2:4.8重量比)を、キスコートで塗布し乾燥厚さ0.02μmのアンカー層を形成した。該アンカー層のRaは7.57nm(Rzは56.3nm、測定レンジ500μm)であった。このアンカーコート層上に、SiO2の10nmスパッタリングによる薄膜を形成し、このSiO2薄膜上に、透明導電性薄膜としてITO膜を、インジウム:錫=95:5(金属、モル比)のターゲットを使用し、真空室内を10−3Paとし、ArとO2の混合ガスを導入しながら2×10−1PaとしてDCスパッタリングで厚さ30nmに形成し、150℃で24時間熱処理し、透明導電性積層体を得た。この透明導電性積層体の全光線透過率は85.3%であった。この透明導電性積層体の幅方向の両端部を10cm切り取り、長さ方向量両末端部を10mずつ切り取り、得られた幅50cm長さ1490mの透明導電性積層体の一末端から50cmで幅方向25cmのほぼ幅方向の中心部の表面抵抗率を三菱化学株式会社社製のロレスターMP測定装置を使用して大きさ5cm×5cmで測定(温度20℃、相対湿度65%の測定条件)し、470Ω/□の値tO21(i=1)を得た。以下同ほぼ中心部の位置の長さ方向に50cmピッチでの各位置の表面抵抗率を同様に測定し各ti(i=2,3,4…n、nが30)を得た。この透明導電性積層体のtAVは475Ω/□であり、1.2tAVである570Ω/□より大であるtiの数mは1であり、m/nは0.03であった。また、この透明導電性積層体の任意個所の全幅に長さ1m切りだし、それを、5cm×5cmの正方形に区分するため縦5cmピッチ、横5cmピッチで平行線を引き該各平行線によって区分されたところの、連続した一幅方向の区分とそれに連続する幅方向の区分から30点選び該各正方形の個々の各表面抵抗率を上記と同様に測定し、各部分の表面抵抗率をtjとしたとき(jは1、2,3,4、…nを示し、n=20である)、その単純平均値tavは475Ω/□であり、1.2tavである570Ω/□より大であるtjの数pは1であり、p/nは0.03であった。 この得られた透明導電性積層体は全域にわたって均質な表面抵抗率を有していることが判明した。 【0017】*実施例2アンカー層のRaが7.12nm(Rzは66.3nm、測定レンジ500μm)である以外は実施例1と同様にして透明導電性積層体を得た。この透明導電性積層体の全光線透過率は85.6%であった。得られた透明導電性積層体を10cm×15cmの大きさに裁断し、2枚をITO膜が向き合うようにして、端部を固定し、ガラス板上に固定し、一方のポリエチレンテレフタレートフイルムのハードコート層側からポリアセタール樹脂性棒の円形端部(1cm2面積)で1Kg/cm2の加圧で圧しながら10cm/秒の速さでドローイングした。このドローイングによるITO膜同士のくっつき(ステイッキング)が見られず、ITO膜の見かけの変化も見られず、入力耐久性、耐溶剤性においても問題はなかった。この透明導電性積層体の幅方向の両端部を10cm切り取り、長さ方向量両末端部を10mずつ切り取り、得られた幅50cm長さ1490mの透明導電性積層体の一末端から50cmで幅方向25cmのほぼ中心部の表面抵抗率を三菱化学株式会社社製のロレスターMP測定装置を使用して実施例1と同様に測定(温度20℃、相対湿度65%の測定条件)し、480Ω/□の値t1(i=1)を得た。以下同ほぼ中心部の位置の長さ方向に50cmピッチでの各位置の表面抵抗率を測定し各ti(i=2,3,4…n、nが30)を得た。この透明導電性積層体のtAVは481Ω/□であり、1.2tAVである577.2Ω/□より大であるtiの数mは0であり、m/nは0であった。また、この透明導電性積層体の任意個所の全幅に長さ1m切りだし、それを、5cm×5cmの正方形に区分するため縦5cmピッチ、横5cmピッチで平行線を引き該各平行線によって区分されたところの、連続した一幅方向の区分とそれに連続する幅方向の区分から30点選び該各正方形の個々の各表面抵抗率を実施例1と同様に測定し、各部分の表面抵抗率をtjとしたとき(jは1、2,3,4、…nを示し、n=20である)、その単純平均値tavは480Ω/□であり、1.2tavである576Ω/□より大であるtjの数pは1であり、p/nは0.03であった。 この得られた透明導電性積層体は全域にわたって均質な表面抵抗率を有していることが判明した。 【0018】*比較例1厚さ175μmの透明ポリエチレンテレフタレートフイルムの幅120cm長さ12000mの長尺フイルムから、皺、異物、表面汚れ等の少ない部分を選別し、幅70cm長さ1500mを透明導電性薄膜(B)形成用フイルムとして採用した(A−1)残りの任意個所から幅70cm長さ1500mを透明導電性薄膜(B)形成用フイルムとして採用した(A’−1)。この基材フイルムとしての(A’−1)フイルムの一面に、6官能アクリレートモノマー50部、2官能ウレタンアクリレート31部、光開始剤3部、トルエン100部からなる塗料をハードコート樹脂バインダー部分の硬化後の厚みが3μmになるようにメイヤーバーにて塗布し、溶剤乾燥後、高圧水銀灯にて紫外線を300mJ/cm2照射し硬化させてハードコート層を形成した(該ハードコート層の鉛筆硬度は2Hであった)。ポリエチレンテレフタレートフイルムの該ハードコート層を設けた面の反対面上に、アルコキシシランの加水分解物(実施例1と同じシロキサン結合含有樹脂成分含量)、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、平均粒径12nmのオルガノシリカゾルメチルイソブチルケトン分散液(実施例1と同じシロキサン結合含有樹脂成分含量)の混合液(固形分比、シロキサン結合含有樹脂成分:オルガノシリカゾル成分=5.2:4.8重量比)を、キスコートで塗布し乾燥厚さ0.02μmのアンカー層を形成した。該アンカー層のRaは7.57nm(Rzは56.3nm、測定レンジ500μm)であった。このアンカーコート層上に、SiO2の10nmスパッタリングによる薄膜を形成し、このSiO2薄膜上に、透明導電性薄膜としてITO膜を、インジウム:錫=95:5(金属、モル比)のターゲットを使用し、真空室内を10−3Paとし、ArとO2の混合ガスを導入しながら2×10−1PaとしてDCスパッタリングで厚さ30nmに形成し、150℃で24時間熱処理し、透明導電性積層体を得た。この透明導電性積層体の全光線透過率は85.3%であった。この透明導電性積層体の幅方向の両端部を10cm切り取り、長さ方向量両末端部を10mずつ切り取り、得られた幅50cm長さ1490mの透明導電性積層体の一末端から50cmで幅方向25cmのほぼ中心部の表面抵抗率を三菱化学株式会社社製のロレスターMP測定装置を使用して実施例1と同様に測定(温度20℃、相対湿度65%の測定条件)し、470Ω/□の値t1(i=1)を得た。以下同ほぼ中心部の位置の長さ方向に50cmピッチでの各位置の表面抵抗率を測定し各ti(i=2,3,4…n、nが30)を得た。この透明導電性積層体のtAVは475Ω/□であり、1.2tAVである570Ω/□より大であるtiの数mは4であり、m/nは0.13であった。また、この透明導電性積層体の任意個所の全幅に長さ1m切りだし、それを、5cm×5cmの正方形に区分するため縦5cmピッチ、横5cmピッチで平行線を引き該各平行線によって区分されたところの、連続した一幅方向の区分とそれに連続する幅方向の区分から30点選び該各正方形の個々の各表面抵抗率を測定し、各部分の表面抵抗率をtjとしたとき(jは1、2,3,4、…nを示し、n=20である)、その単純平均値tavは475Ω/□であり、1.2tavである570Ω/□より大であるtjの数pは5であり、p/nは0.17であった。この得られた透明導電性積層体は不均質な表面抵抗率を有していることが判明した。 【0019】実施例、比較例で得られた透明導電性積層体を使用してタッチパネルを製造したが、実施例の透明導電性積層体を使用したときには生産効率よく製造しえたが、比較例の透明導電性積層体を使用した場合は、タッチパネルとしての性能にばらつきが生じ生産効率が極めて低いものであった。 【0020】 【発明の効果】工業的に製造し得る長尺の透明導電性積層体において、極めて慎重な基材フイルムの選定、製造方法の選定、薄膜厚さ制御等等の選択使用により、均質な透明導電性積層体が得られることを見出した。該均質な長尺透明導電性積層体は、所定測定方法での表面抵抗値のばらつきが一定値以下のものであることが必須であり、この性能を有しておることで初めて達成できることが判明した。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000235783 【氏名又は名称】尾池工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年3月9日(2001.3.9) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−264239(P2002−264239A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月18日(2002.9.18) |
| 【出願番号】 |
特願2001−65873(P2001−65873) |
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