| 【発明の名称】 |
ケース構成部材の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】平口 和男
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| 【要約】 |
【課題】ゲート跡によって意匠性が損なわれず、しかもウェルドラインの形成が防止されたケース構成部材の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】ディスクメディアへアクセスするための開口14を有するディスクカートリッジの下面板部36の製造方法であって、金型へ溶融樹脂を注入するゲートの先端位置を、開口14を通り下面板部36を2分する線166の上で、下面板部36の製品外側表面よりも内部側に下げた位置に設ける。これにより、注入された溶融樹脂の先端面が開口縁に到達すると共に、溶融樹脂の先端面同士がぶつかりあうことが回避されるので、ウェルドラインの形成を回避することができる。また、下面板部36に形成されるゲート跡は、下面板部36の外側表面に形成される凹部の中に形成される。従って、ゲート跡が目立ち難く、しかも、凹部をドライブ装置に対して機能を有する部位として利用することが可能になる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ディスクメディアを回転可能に収納し、前記ディスクメディアへアクセスするための開口を有するディスクカートリッジのケース構成部材の製造方法において、金型へ溶融樹脂を注入するゲートの先端位置を、前記開口を通り前記ケース構成部材を2分する線上で、前記ケース構成部材の成形面よりも内部側に下げた位置に設けたことを特徴とするケース構成部材の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ディスクカートリッジのケースを構成するケース構成部材の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、可搬性を有するコンピュータ用の記録再生媒体として光ディスクや光磁気ディスク等の円盤状のディスクメディアが用いられている。このようなディスクメディアは、記録または再生を行う際には、ドライブ装置に装填された状態で回転されつつ記録面へレーザ光が照射されることで、記録面の色素層分解によるピット形成や相変化、磁化等によって情報の記録が為され、またはレーザ光の反射率や偏光角の相違に基づいて記録された情報の再生が行われるようになっている。 【0003】また、このようなディスクメディアでは、記録容量を高めるために記録面へ照射するレーザ光の波長を短くすることが提案されている。この短波長のレーザ光(例えば、青紫色レーザ)を用いて情報の記録または再生を行う場合、ディスクメディアの記録面を保護するカバー層によるレーザ光の減衰を抑制するために、このカバー層の厚みを薄くする必要がある。このようにカバー層の厚みを薄くすると、カバー層の表面(外部への露出面)におけるレーザ光の口径が小さくなり、カバー層表面に付着する塵埃等の影響を無視できなくなる。 【0004】このため、ディスクメディアをケース内に収容してディスクメディアへの塵埃等の付着を防止するディスクカートリッジが採用されている。このようなディスクカートリッジは、ディスクメディアの中心部に設けられたセンタホール部及び記録面(カバー層)の一部を外部に露出させるための開口と、この開口を開閉するシャッター部材とを備えて構成されている。これにより、ディスクカートリッジでは、ディスクメディアの非使用時にはシャッター部材により開口を閉塞することでディスクカートリッジ内への塵埃等の侵入(すなわち、ディスクメディアへの塵埃等の付着)を防止し、ディスクメディアを使用する際にドライブ装置への装填に伴って開口を開放することでセンタホール部の回転スピンドル軸による保持及び記録面へのレーザヘッドの近接(レーザ光の照射)が可能とされている。 【0005】ところで、ケースを製造する際、射出成形により樹脂製のケース構成部材を数種類にわたって製造している。この射出成形を行うにあたり、射出した溶融樹脂が互いにぶつかってウェルドラインが形成され、意匠性を損なったり強度低下や印刷のノリの低下が生じたりしないように、ゲート位置に配慮する必要がある。ケース構成部材に穴や凹部が形成される場合、この配慮が特に必要である。また、ケースの肉厚などによっても溶融樹脂の流れが変化してまうので、この点にも注意してゲート位置を設定する必要がある。 【0006】しかし、ゲートを設けることによって、成形された製品の意匠性が損なわれるため、ケース構成部材によって組み立てられたケースのうち人目に触れない部位にゲート跡が位置するよう、ゲートを設けることが多い。このため、ウェルドラインが形成され易いという問題があった。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実を考慮して、ゲート跡によって意匠性が損なわれず、しかもウェルドラインの形成が防止されたケース構成部材の製造方法を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1記載の発明に係るケース構成部材の製造方法は、ディスクメディアを回転可能に収納し、前記ディスクメディアへアクセスするための開口を有するディスクカートリッジのケース構成部材の製造方法において、金型へ溶融樹脂を注入するゲートの先端位置を、前記開口を通り前記ケース構成部材を2分する線上で、前記ケース構成部材の成形面よりも内部側に下げた位置に設けたことを特徴とする。 【0009】開口を通りケース構成部材を2分する線上から溶融樹脂を注入するので、注入された溶融樹脂の先端面が開口の縁部に到達すると共に、溶融樹脂の先端面同士がぶつかりあうことが回避され、これにより、ウェルドラインの形成を回避することができる。 【0010】また、ケース構成部材の成形面よりも内部側に下げた位置から溶融樹脂を注入するので、製品に形成されるゲート跡は、成形面に形成される凹部の中に形成される。従って、ゲート跡が目立ち難く、しかも、凹部をドライブ装置に対して機能を有する部位として利用することが可能になる。例えば、ドライブ装置に設けられている引っ掛け部材が掛止めする引っ掛け部として利用することが可能になる。 【0011】また、ケース構成部材が、ディスクメディアを回転可能に収納し、前記ディスクメディアへアクセスするための開口を有し、射出成形で形成されたディスクカートリッジのケース構成部材であり、ゲート跡の形成されている位置が、前記開口を通り前記ケース構成部材を2分する線上で、成形面よりも内部側であってもよい。 【0012】これにより、ウェルドラインが形成されず、ゲート跡が目立ち難く、しかも、ゲート跡が形成されている凹部をドライブ装置に対して機能を有する部位として利用すること(例えば上述のように引っ掛け部として利用すること)が可能なケース構成部材が実現される。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。 【0014】[第1形態]第1形態に係るディスクカートリッジ10について図1乃至図10に基づいて説明する。先ず、ディスクカートリッジ10の全体構成について、主に図1乃至図7に基づいて説明し、次いで発明の要部について、図8乃至図10に基づいて詳述することとする。 【0015】なお、図面に矢印FR、矢印RE、矢印UP、矢印LO、矢印RI、及び矢印LEが示されている場合は、それぞれディスクカートリッジ10のドライブ装置への装填(挿入)方向を向いて見た場合のディスクカートリッジ10の前方向(装填方向)、後方向、上方向、下方向、右方向、及び左方向を示すものとし、以下単に前後上下右左を示す場合は上記各矢印方向に対応している。また、これらの各方向は便宜上示すものであり、ディスクカートリッジ10を使用する際の方向を限定するものではないことは言うまでもない。したがって、例えば、ディスクカートリッジ10は、使用に際して水平に配置されても良く鉛直に配置されても良い。 【0016】(ディスクカートリッジの全体構成)図1(A)には、ディスクカートリッジ10を斜め上方より見た外観が斜視図にて示されており、図1(B)には、ディスクカートリッジ10を斜め下方より見た外観が斜視図にて示されている。 【0017】これらの図に示される如く、ディスクカートリッジ10は、平面視においてその前端部10Aが円弧状に湾曲されると共に後端部10Bが要求機能により左右の角部を切り欠かれた略多角形状とされ、その前後寸法が左右寸法に対して若干大きい扁平ケース状に形成されている。これらにより、ディスクカートリッジ10は、ドライブ装置(図示省略)への装填方向が外観から容易に認識可能で、かつ誤った方向からのドライブ装置への装填が許容されない構成となっている。 【0018】また、ディスクカートリッジ10の左右側面には、ドライブ装置への装填時における案内用の第1ガイド溝12A、第2ガイド溝12Bが設けられている。 【0019】図2及び図3にも示される如く、ディスクカートリッジ10の内部には、記録再生媒体としての円盤状のディスクメディア20が回転可能に収容されている。ディスクメディア20は、その中央部にドライブ装置の回転スピンドル軸に保持されるセンタ孔22を有すると共に、その下面24に形成された記録面がカバー層(何れも図示省略)にて被覆保護されている。 【0020】このディスクカートリッジ10には、その下面中央部から前端部10A(前面)に亘る開口14(図1参照)が設けられており、ディスクメディア20へのアクセス用(ドライブ装置の回転スピンドル軸及び記録再生ヘッドの挿入、近接用)とされている。この開口14は、後述する第1シャッター部材110と第2シャッター部材150とによって開閉されるようになっている。 【0021】また、ディスクカートリッジ10の下面の後端部10B近傍には、2つの位置規制用孔16が設けられており、ドライブ装置内におけるディスクカートリッジ10の位置規制(検出)用とされている。 【0022】このディスクカートリッジ10は、下シェルとしてのベース板部32と上シェルとしての上面板部34との接合により構成され内部にディスクメディア20を回転可能に収容するケース30(図1〜図3参照)を備えており、ケース30の下方は被覆部材としての下面板部36によって被覆される。 【0023】図2及び図3に示される如く、ベース板部32は、前部が半円状で後部が略矩形状に形成された薄板より成るベース底部38を備えている。ベース底部38は、その上面38Aが平坦とされると共に、下面38Bには後述する第1シャッター部材110及び第2シャッター部材150の移動範囲に対応した凹部38Cが形成されている。 【0024】このベース底部38の上面38A側には、前部の半円部分と同軸同径で、内径がディスクメディア20の外径より若干大径の円筒壁40が立設されている。 【0025】また、ベース底部38の後部外周には、円筒壁40の略後半部分を囲むように平面視で略「コ」字上の周壁42が形成されている。この周壁42の後壁44は、ディスクカートリッジ10の後端部10Bの下半分を構成する。 【0026】一方、周壁42の左壁46及び右壁48は、外側が低い段状に形成され、ディスクカートリッジ10の第1ガイド溝12A、第2ガイド溝12Bの後部下半分を構成する。また、左壁46の段状に形成された角部には、上方が開口された細溝46Aが設けられている。 【0027】この周壁42は、ベース底部38の下面38B側においても下方へ向けて略「コ」字状に突出しており(図3参照)、下面板部36の嵌合部位を構成する。 【0028】また、円筒壁40と周壁42との間には、2つの円筒状突起50がベース底部38の上下両側に突出している。円筒状突起50の内部は、その下部がディスクカートリッジ10の位置規制用孔16を構成すると共に、その上部に固定用ビスの頭部に対応したコニカル状のビス受け部(図示省略)が形成されている。 【0029】さらに、左側の円筒状突起50の近傍には、シャッター軸孔52及びばね保持部53が設けられており、それぞれ後述する第2シャッター部材150の軸支、及びトーションばね158の一端部保持用とされている。 【0030】このベース板部32には、ディスクカートリッジ10の開口14を構成する開口54が形成されている。開口54は、ディスクメディア20のセンタ孔22の外径より大径とされた円形状のハブ孔56と、ハブ孔56と連設されベース底部38の前端部へ至り円筒壁40をも切り欠いた平面視で略矩形状の記録再生ヘッド用窓部58とで構成されている。また、ハブ孔56廻りの上面38A側には、リブ60が立設されており、ディスクメディア20の下面24とベース底部38の上面38Aとの接触防止用とされている。 【0031】さらに、ベース底部38のハブ孔56近傍には、シャッター案内孔62が設けられている。シャッター案内孔62は、シャッター軸孔52と同軸の略円弧状孔の前方角部が前方へ向けて延設された形状とされている。 【0032】以上説明したベース板部32の円筒壁40内側には、ディスクメディア20が収容される。ベース板部32の上方は、ディスクメディア20がリブ60上に載置された状態で上面板部34により被覆される。 【0033】上面板部34は、ディスクカートリッジ10の平面視における外形に対応した平板部64を備えている。この平板部64の下面64Aの中央部には、ベース板部32のリブ60に対応した環状突起66(図3参照)が設けられており、下面64Aへのディスクメディア20の接触防止用とされている。 【0034】また、平板部64の下面64Aには、ベース板部32の円筒壁40に対応した環状溝68が形成されている。環状溝68は、円筒壁40を挿入可能に形成されると共に、ベース板部32の左壁46及び右壁48より前方の部分の外径が若干大径とされており(幅広とされており)、円筒壁40と共に後述する第1シャッター部材110の円弧状ガイド壁部118を挿入可能とされている。 【0035】さらに、平板部64の前部外周には、平面視で略「コ」字状に形成された外壁70が下方へ向けて立設されている。外壁70は、ディスクカートリッジ10の全厚さに対応した高さとされており、前壁72と左壁74と右壁76とで構成されている。 【0036】前壁72は、円弧状に湾曲されており、ディスクカートリッジ10の前端部10Aを構成する。この前壁72の左右方向中央部には、下方が開口して切り欠かれた矩形状の窓部78が形成されている。窓部78は、その左右方向の幅寸法がベース板部32の記録再生ヘッド用窓部58の幅寸法に対応しており、ベース板部32の開口54(記録再生ヘッド用窓部58)と連通してディスクカートリッジ10の開口14を構成する。 【0037】一方、左壁74及び右壁76は、それぞれディスクカートリッジ10の第1ガイド溝12A、第2ガイド溝12Bの略前半部分を構成する横溝74A、76Aを有しており、それぞれ後端面の下部がベース板部32の左壁46、右壁48の前端面と当接する構成である。 【0038】また、左壁74には、横溝74A底部と左壁74内側とを連通するロック解除レバー孔80が設けられている。さらに、ロック解除レバー孔80近傍の平板部64の下面64Aには、支軸82及びばね保持孔84が設けられている。 【0039】この外壁70は、その両角部の内側部分が上方に凹んでおり、その内周部に嵌合保持される下面板部36の上面との当接面86を形成している。 【0040】また、平板部64の外壁70より後方の外周には、ベース板部32の周壁42に対応した周壁88が下方へ向けて立設されている。 【0041】すなわち、周壁88は、その後壁90がベース板部32の後壁44と当接してディスクカートリッジ10の後端部10Bを構成し、左壁92、右壁94がそれぞれベース板部32の左壁46、右壁48と当接してディスクカートリッジ10の第1ガイド溝12A、第2ガイド溝12Bの略後半部分を構成する。また、左壁92に環状溝68と連通して設けられた細溝92Aがベース板部32の細溝46Aと対向してシャッター案内溝96を形成している。 【0042】この周壁88と環状溝68との間には、ベース板部32の各円筒状突起50に対応し、中心部に螺子孔98Aを有する円柱状の位置決め凸部98が設けられている。この位置決め凸部98は、その下端面がそれぞれベース板部32の円筒状突起50上端面に当接した状態で、螺子孔98Aに円筒状突起50内部のビス受け部に頭部を係合されたビスが螺合される構成である。これにより、上面板部34に対する位置規制用孔16の位置が決められる。 【0043】また、上記螺合によって、上面板部34とベース板部32とが接合され、ディスクメディア20を収容したケース30が形成される。この状態では、ベース板部32の円筒壁40が上面板部34の環状溝68内に挿入されている。 【0044】一方、ベース板部32の下方には下面板部36が配置されている。下面板部36は、外形の形状が上面板部34の平板部64と略同形状の平板状に形成されており、その外周が平板部64より若干小さくされている。 【0045】また、下面板部36には、ベース板部32の開口54と略同形状の開口100が開口54に対応する位置に形成されている。すなわち、開口100は、開口54と連通してディスクカートリッジ10の開口14を構成する。 【0046】さらに、下面板部36は、ベース板部32の円筒状突起50に対応した透孔102を有しており、この透孔102にベース板部32の円筒状突起50が挿通されると共に、その上面がベース板部32の下面38B(凹部38Cを除く部分)及び上面板部34の当接面86に当接された状態で、ベース板部32の周壁42及び上面板部34の外壁70に嵌合保持されている。 【0047】また、ディスクカートリッジ10は、その開口14を開閉するためのシャッター機構を備えている。このシャッター機構は、第1シャッター部材110を備えている。 【0048】第1シャッター部材110は、平面視で略台形状に形成され、記録再生ヘッド用窓部58を主に開閉する薄板状のシャッター本体112を有している。シャッター本体112は、その後端である斜辺部の端面(図2乃至図4参照)が第2シャッター部材150との突き当て部114とされると共に、その左後角部には第2シャッター部材150押圧用の押圧片116が上方へ向けて立設されている。 【0049】また、シャッター本体112の前端部には、ベース板部32の円筒壁40に対応して湾曲した円弧状ガイド壁部118が上方へ向けて立設されている。この円弧状ガイド壁部118の右方へ延出された張り出し部118Aには、上面板部34の窓部78に対応した窓部118Bが設けられている。一方、円弧状ガイド壁部118の左方へ短く延出された張り出し部118Cは、その端部が後述するロック爪138と係合するロック係合部118Dとされると共に、その端部内側寄りにシャッター引出し部120が連結されている。 【0050】シャッター引出し部120は、円弧状ガイド壁部118より十分薄肉で厚み方向に弾性変形可能な板状とされており、その先端部には小ブロック状に形成された操作部としてのシャッター係合部122が設けられている。 【0051】この第1シャッター部材110は、図4(下面板36を取り除いた底面図)及び図8(A)及び図8(B)に示される如く、円弧状ガイド壁部118がベース板部32の円筒壁40と共に上面板部34の環状溝68内に挿入され、かつ、シャッター引出し部120がシャッター案内溝96に挿入されると共にシャッター係合部122が第1ガイド溝12A内に配置された状態で、シャッター本体112がベース板部32の凹部38Cと下面板部36の上面との間に配置されている。また、この状態では、シャッター本体112の押圧片116がベース板部32のシャッター案内孔62内に挿入され、その前方に位置している。 【0052】これにより、外部から第1ガイド溝12A内のシャッター係合部122を後方に移動することでシャッター引出し部120を介して連結された円弧状ガイド壁部118が円筒壁40外周面に沿って摺動され、シャッター本体112が回動されるようになっている(図4乃至図7参照)。 【0053】なお、開口14の開放状態では、張り出し部118Aの窓部118Bが前方に位置し、円筒壁40前部の切欠き部分(上面板部34の窓部78と対向する部分)を開放するように各部の寸法が決められている。 【0054】また、シャッター機構は、第1シャッター部材の回動を規制するためのロック手段130を備えている。ロック手段130は、平面視で略「く」字状のロックレバー132を備えている。ロックレバー132は、中央部の円筒軸134によって上面板部34の支軸82に回動自在に支持されており、一端部がロック解除レバー孔80から第1ガイド溝12A(横溝74A)内に突出するロック解除レバー136とされると共に、他端部が第1シャッター部材110のロック係合部118Dに係合可能なロック爪138とされている。 【0055】このロックレバー132は、一端部が上面板部34のばね保持孔84に挿入保持されたトーションばね140の他端部が係止されることで、ロック爪138が第1シャッター部材110のロック係合部118Dに係合する方向へ付勢されており、通常は第1シャッター部材110の開口14の開放方向への回動を阻止するようになっている。 【0056】一方、ロック解除レバー136が後方へ押圧されると、トーションばね140の付勢力に抗してロックレバー132が円筒軸134回りに回動され、ロック爪138と第1シャッター部材110のロック係合部118Dとの係合状態が解除される構成である。 【0057】さらに、シャッター機構は、ベース板部32のハブ孔56を主に開閉する第2シャッター部材150を備えている。第2シャッター部材150は、平面視で略台形状に形成された薄板状とされている。 【0058】この第2シャッター部材150は、その前端である斜線部の端面が第1シャッター部材110の突き当て部114との突き当て部152とされている。この突き当て部152におけるシャッター本体112の押圧片116に対応する位置には、被押圧片154が上方へ向けて立設されている。この被押圧片154は、シャッター本体112の回動範囲(シャッター案内孔62で規制される押圧片116の移動範囲)内において常に押圧片116と当接する幅寸法とされている。 【0059】また、第2シャッター部材150は、その左後端部に上方へ向けて立設された回動軸156を備えている。この回動軸156は、ベース板部32のシャッター軸孔52に対応しており、その上端部にはばね係合部としてのすりわり156Aが形成されている。 【0060】この第2シャッター部材150は、回動軸156がベース板部32のシャッター軸孔52に挿通されると共に被押圧片154がシャッター案内孔62内に挿入された状態で、ベース板部32の凹部38Cと下面板部36の上面との間に配置されている。この状態で、回動軸156のすりわり156Aにはトーションばね158の一端部が係止されており、このトーションばね158の他端部がベース板部32のばね保持部53に係止されることで第2シャッター部材150は常時第1シャッター部材110との突き当て方向に付勢されている。 【0061】これにより、第2シャッター部材150は、通常はその突き当て部152が第1シャッター部材110の突き当て部114との突き当て状態とされ、この状態で主にベース板部32のハブ孔56を閉塞する構成である。 【0062】すなわち、第1シャッター部材110及び第2シャッター部材150は、通常図1(B)に示される如く、互いの突き当て部114、152を突き当てた状態でディスクカートリッジ10の開口14を閉塞するようになっている。 【0063】なお、ディスクメディア20が片面記録タイプとされ、開口14が下方(前方を含む)に設けられた構成としたが、例えば、ディスクメディア20を両面記録タイプとして開口14を上方にも設けた構成として上下の開口を開閉するシャッター部材をそれぞれ配置することも可能である。また、開口14は、ハブ孔56と記録再生ヘッド用窓部58とが連設された構成に限定されることはなく、これらが別個に形成されていても良いことは言うまでもない。 【0064】(作用についての説明)次に、ディスクカートリッジ10の作用について説明する。 【0065】上記構成のディスクカートリッジ10では、ディスクメディア20の非使用時には、開口14が第1シャッター部材110及び第2シャッター部材150によって閉塞されている。すなわち、図4に示される如く、第1シャッター部材110の突き当て部114と第2シャッター部材150の突き当て部152とが互いに突き当てられ(当接され)、第1シャッター部材110がベース板部32の記録再生ヘッド用窓部58を主に閉塞すると共に、第2シャッター部材150がベース板部32のハブ孔56を主に閉塞する。 【0066】このとき、第1シャッター部材110は、ロック手段130のロック爪138が円弧状ガイド壁部118のロック係合部118Dに係合されることにより開口14開放方向の回動を規制され、上記の閉塞状態を維持する。一方、第2シャッター部材150は、トーションばね158の付勢力によって上記の閉塞状態を維持する。これにより、ディスクメディア20の非使用時におけるディスクカートリッジ10内への塵埃の侵入、すなわち、ディスクメディア20の下面24への塵埃の付着が防止される。 【0067】ディスクカートリッジ10をドライブ装置へ装着するにあたっては、その前端部10Aを先頭にしてドライブ装置の挿入口200(図4乃至図7参照)に挿入する。 【0068】この挿入に伴って、ディスクカートリッジ10の第1ガイド溝12A及び第2ガイド溝12Bには、それぞれドライブ装置の案内凸部202、204が挿入される。第1ガイド溝12Aに挿入された案内凸部202は、ディスクカートリッジ10のさらなる挿入に伴って第1ガイド溝12Aの後方へ向けて相対移動し、ロック解除レバー136に当接してこれを後方へ押圧する。 【0069】ロック解除レバー136が後方へ押圧されると、図5に示される如く、ロックレバー132が円筒軸134(支軸82)廻りに回動し、ロック解除レバー136がロック解除レバー孔80内へ後退されると共にロック爪138とロック係合部118Dとの係合状態が解除される。これにより、ロック手段130のロック状態が解除され、第1シャッター部材110が回動自在とされる。 【0070】ドライブ装置の案内凸部202が第1ガイド溝12A内をさらに後方へ相対移動すると、案内凸部202は上記のロック解除状態を維持しつつシャッター係合部122に係合し、これを後方へ向けて押圧する。シャッター係合部122が後方へ押圧されると、図6に示される如く、ロック状態が解除された第1シャッター部材110が回動する。 【0071】すなわち、シャッター係合部122の後方への移動に伴って、シャッター引出し部120を介してシャッター係合部122に連結された円弧状ガイド壁部118が、円筒壁40の外周面に沿って摺動しつつ回動して、シャッター本体112を回動する。 【0072】また、第1シャッター部材110の回動に伴って、シャッター本体112の押圧片116がシャッター案内孔62内を略後方へ移動する(円筒軸40の軸心回りに回動する)。押圧片116が略後方へ移動すると、これと当接配置された第2シャッター部材150の被押圧片154が略後方へ押圧されつつシャッター案内孔62の円弧状部分に沿って移動して、第2シャッター部材150がトーションばね158の付勢力に抗して回動軸156廻りに第1シャッター部材110との離間方向へ回動する。 【0073】シャッター係合部122と係合したドライブ装置の案内凸部202が第1ガイド溝12A内をさらに後方へ相対移動すると、図7に示される如く、第1シャッター部材110及び第2シャッター部材150がさらに回動し、記録再生ヘッド用窓部58及びハブ孔56が開放される。この状態では、円弧状ガイド壁部118の窓部118Bがディスクカートリッジ10の前部に位置し、上面板部34の窓部78を通して記録再生ヘッド用窓部58の前方も開放される。すなわち、ディスクカートリッジ10の開口14が開放される。 【0074】このディスクカートリッジ10は、ドライブ装置の所定位置まで挿入されると、位置規制用孔16にドライブ装置の位置決め機構が挿入されて正確に位置決めされる。 【0075】この状態で、閉塞状態が解除された開口14のハブ孔56に対応する部分から回転スピンドル軸が挿入される。この回転スピンドル軸は、先端部においてディスクメディア20のセンタ孔22を係合や吸着等により保持し、ディスクメディア20を軸心回りに回転させる。また、開口14の記録再生ヘッド用窓部58に対応する部分からは記録再生ヘッドが挿入され、ディスクメディア20の記録面に情報を記録し、または、記録面に記録された情報を再生する。 【0076】一方、ディスクカートリッジ10は、ドライブ装置から排出される際には、位置決め機構が位置規制用孔16から抜き出され、排出方向(挿入口200側)への移動が可能となる。この状態で、ディスクカートリッジ10は、トーションばね158の付勢力またはドライブ装置により付与される排出方向の押圧力によって、後端部10Bを先頭にして移動される。これにより、シャッター係合部122には、案内凸部202による押圧力が作用しなくなり、第1シャッター部材110が回動可能状態となる。 【0077】この状態で、ディスクカートリッジ10は、上記の如く排出方向へ移動しつつ、開口14を閉塞する。すなわち、第2シャッター部材150は、トーションばね158の付勢力によって、被押圧片154において第1シャッター部材110の押圧片116を略前方へ押圧しつつ開口14の閉塞方向へ回動する。また、押圧片116において略前方へ押圧される第1シャッター部材110は、この押圧により開口14の閉塞方向へ回動する。 【0078】第1シャッター部材110及び第2シャッター部材150がそれぞれ回動して初期位置に復帰すると、開口14が閉塞される。初期位置に復帰した第1シャッター部材110の押圧片116はシャッター案内孔62前部内縁に係合し、第1シャッター部材110及び被押圧片154において押圧片116に当接する第2シャッター部材150のトーションばね158の付勢力によるそれ以上の回動を阻止する。 【0079】なお、第1シャッター部材110及び第2シャッター部材150の初期位置を超える回動は、第2シャッター部材150の被押圧片154を初期位置においてシャッター案内孔62の周縁部に係合させることで阻止しても良く、第1シャッター部材110の円弧状ガイド部118の張り出し部118A先端部を初期位置において環状溝68の幅広部端部と係合させることで阻止しても良い。また、第1シャッター部材110は、シャッター係合部122がドライブ装置に押圧されることで初期位置に復帰しても良い。 【0080】ディスクカートリッジ10がさらに排出方向へ移動されて、案内凸部202が第1ガイド溝12Aのロック解除レバー孔80より前方まで移動されると、トーションばね140の付勢力によってロックレバー132が回動し、ロック解除レバー136が第1ガイド溝12A内に突出すると共にロック爪138が第1シャッター部材110のロック係合部118Dに係合する。これにより、ディスクカートリッジ10は、ドライブ装置への装填前の状態に復帰し、第1シャッター部材110の回動が阻止されて開口14の閉塞状態が維持される。 【0081】(ディスクカートリッジの下面板部の製造方法の説明)以下、図8乃至図10に基づいて、下面板部36の製造方法を説明する。下面板部36を製造する際、ゲート160から溶融樹脂が金型162のキャビティ内に注入される。ゲート160の先端位置160Tは、下面板部36の開口14を通り下面板部36を2分する線166(開口14の中心線に相当)の上で、下面板部36の製品外側表面を形成するキャビティ壁面162W(図8参照)よりも内部側に下げた位置に設定しておく。また、溶融樹脂の先端面同士がキャビティ内で衝突しないように、下面板部36の下面側の形状を決定するキャビティ壁面162Wとゲート160とのなす角度を調整しておく。 【0082】そして、金型162へゲート160から溶融樹脂を注入すると、図9の矢印に沿って溶融樹脂が流れ、溶融樹脂の先端部が開口14の開口縁14Eに到達する。これにより、溶融樹脂の先端部同士がぶつかり合うことが回避され、従って、ウェルドラインが形成されることを防止できる。 【0083】また、ゲート160から射出された溶融樹脂の流動バランスが開口14に対して略線対称になるので、残留ひずみや固化速度の違いによって生じる反りを抑えることができる。 【0084】溶融樹脂の注入を終え、樹脂として固化すると、固化した樹脂がゲート160の中に残る(図10(A)参照)。 【0085】次に、金型162の可動側型板168を固定側型板170から離すと、ゲート160の中に固化して残った樹脂が枝172として下面板部36に付いている(図10(B)参照)。 【0086】ゲート160の位置が上述したように下げられているので、下面板部36の表面側で枝172の付け根の部位には、いわゆる落とし込みとして凹部176が形成されている。この凹部176は線166の上に位置する。 【0087】この枝172の付け根先端はノッチ状で形成されているので、枝172を折って容易に除去することができる。 【0088】除去後、図10(C)に示すように、凹部176の中央にはゲート跡178が残るが、凹部176の中に残っているので、目立ち難い。また、凹部176を、ドライブ装置の引っ掛け部材(図示せず)に対応する引っ掛け部として兼用することも可能である。 【0089】なお、凹部176の深さが比較的深いために下面板部36の裏面側(上面側)に凸部が形成されている場合、必要に応じて、ベース板部32、更には上面板部34に、この凸部を収容する凹部を形成しておくことにより、ディスクカートリッジ10の厚みが増大することを抑えられる。 【0090】[第2形態]次に、第2形態について説明する。第2形態では、第1形態に比べ、ゲートの先端形状及びゲートの先端位置が異なっており、その他の構成、作用は第1形態と同様である。第2形態では、第1形態と同様の構成要素には同じ符号を付してその説明を省略する。 【0091】図11(A)に示すように、ゲート220の先端部には、平坦面220Fと、平坦面220Fの中央から若干突出している射出口部220Mと、が形成されている。 【0092】溶融樹脂の注入を終え、樹脂として固化すると、固化した樹脂がゲート220の中に残る。 【0093】次に、金型162の可動側型板168を固定側型板170から離すと、ゲート220の中に固化して残った樹脂が枝222として下面板部36に付いている(図11(B)参照)。 【0094】上述したように、ゲート220の先端部に、平坦面220Fと、平坦面220Fよりも若干突出した射出口部220Mとが設けられている。このため、下面板部36の表面側であってゲート220に対応する部位には、第1形態で説明した凹部178(図9、図10参照)と同等の径の凹部226と、この凹部226の中央に形成された更に一段低い第2凹部230と、第2凹部230の周囲に位置する平坦な底面232と、が形成されており、枝222の付け根先端は第2凹部230の中に位置する。 【0095】枝222の付け根先端はノッチ状で形成されているので、枝222は容易に折って除去することができる。 【0096】除去後、図11(C)に示すように、第2凹部230の中央にはゲート跡238が残るが、このゲート跡238の高さは凹部226の底面232よりも低い。従って、この底面232を、ドライブ装置に対する位置決め基準面として利用し易い。 【0097】図を用いて具体的に説明すると、図12に示すように、この下面板部36を有するディスクカートリッジがドライブ装置に装填されると、ドライブ装置内に設けられ、ディスクカートリッジの高さ位置を決定する高さ決め棒240の先端部が、下面板部36の凹部226に入る。 【0098】高さ決め棒240の先端には平坦面240Fが形成されており、この平坦面220Fが凹部226の底面232に当接し、ディスクカートリッジの高さ位置が決定される。その際、ゲート跡238の高さが底面232よりも低いので、高さ決め棒240がゲート跡238に当接することが回避されている。 【0099】なお、凹部226を、オートローダでの引っ掛け部として用いることも可能である。また、ゲート220の近傍では、溶融樹脂の固化による収縮が生じ難いので、正確に高さ位置が調整される下面板部36が射出成形される。 【0100】[第3形態]次に、第3形態について説明する。図13、図14に示すように、第3形態では、下面板部36の後壁252の中央部には、いわゆる落とし込みとして後壁側凹部256が形成されている。後壁側凹部256は、下面板部36の開口14を通り下面板部36を2分する面上に位置し、線166のいわゆる延長上に位置すると言える。 【0101】下面板部36を射出成形する際、下面板部36の後方側及び下面側から溶融樹脂を注入しており、金型の射出口部に対応する下面側凹部260(図14参照)と、上記の後壁側凹部256とが下面板部36に形成されている。 【0102】下面板部36を射出成形により製造する際、下面側のみならず後方側から、すなわち下面板部36の面方向Uに向けて、溶融樹脂が射出されているので、射出を行い易く、また、射出圧力の低減や射出にかかる時間の低減を図ることが可能である。 【0103】[第4形態]次に、第4形態について説明する。第4形態では、第3形態と同様の構成要素には同じ符号を付してその説明を省略する。 【0104】図15に示すように、第4形態では、第3形態に比べ、下面板部36の後壁252に凹み部270が形成され、後壁側256は凹み部270の中に形成されている。 【0105】凹み部270の底面272は平坦面であり、これにより、第2形態と同様、この底面272を、位置決めの基準面として利用することができる。 【0106】[第5形態]次に、第5形態について説明する。図16に示すように、第5形態では、第1形態に比べ、ゲートの位置が異なる。ゲートはキャビティの縁部の近くの1箇所に設けられており、下面板部36を製造する際、この1箇所のゲートから溶融樹脂がキャビティ内に注入される。第1形態と同様、下面板部36の縁部には、いわゆる落とし込みとして凹部176が形成される。 【0107】ゲートの先端位置は、第1形態と同様、下面板部36の製品外側表面を形成するキャビティ壁面よりも下げた位置にしておく。この状態で、ゲートから射出された溶融樹脂がキャビティ内に広がり、下面板部36が成形される。 【0108】本形態ではゲートが1箇所にのみ設けられているので、第1形態と同様、成形された下面板部36にウェルドラインが形成されることは防止される。 【0109】なお、本形態では、ゲートを設ける位置はキャビティの縁部の中央に限定されず、例えば縁部の端部であってもよい。この場合、図16で2点鎖線で示すように、凹部176は、対応する何れか1箇所の位置に形成される。 【0110】 【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、ゲート跡によって意匠性が損なわれず、しかもウェルドラインの形成が防止される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005201 【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年5月15日(2001.5.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079049 【弁理士】 【氏名又は名称】中島 淳 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−337190(P2002−337190A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月27日(2002.11.27) |
| 【出願番号】 |
特願2001−145505(P2001−145505) |
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