| 【発明の名称】 |
電動式射出成形機 |
| 【発明者】 |
【氏名】関野 龍男
【氏名】佐藤 亘
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| 【要約】 |
【課題】射出スクリュの進退移動用の電動機が誤動作した場合、プッシャープレートやねじ機構におけるボールネジに偏荷重を生じさせずに、射出スクリュの先端が加熱筒内の先端に衝突するのを確実に防止する。
【解決手段】フロントプレート1に取付けた加熱筒4に挿入された射出スクリュ5は、カップリング5Dで連結部材Nを介してプッシャープレート9に連結され、電動サーボモータ(電動機)22で駆動されるねじ機構によってフロントプレート1に対し進退移動するプッシャープレート9と一緒に加熱筒4内を前後進するようになっている。カップリング5Dの端面5Fから射出スクリュ5のスクリュヘッド5Hの外径部の先端までの長さL1が、加熱筒4の端面5Gから加熱筒4の軸に平行な軸穴部分4Aの先端までの長さL2より短くされ、端面5Fと端面Gとの当接で、一定ストローク以上の射出スクリュの前進を阻止する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フロントプレートに取り付けられた加熱筒と、該加熱筒内に軸方向に進退自在に挿入して設けられた射出スクリュと、該射出スクリュがカップリングで連結されたプッシャープレートと、該プッシャープレートを射出スクリュと一緒に前記フロントプレートに対し進退移動させるねじ機構を駆動する電動機とを有する電動式射出成形機において、前記射出スクリュをプッシャープレートに連結するカップリングのフロントプレート側の端面と、該射出スクリュが挿入される加熱筒のプッシャープレート側の端面とが当接することによって、一定ストローク以上の射出スクリュの前進を阻止するようにしたことを特徴とする電動式射出成形機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電動式射出成形機に関し、さらに詳しくは、加熱筒内に挿入されている射出スクリュを軸方向に進退移動させるねじ機構を駆動する電動機に誤動作が生じたときに、前進する射出スクリュの先端が加熱筒内の先端に衝突するのを防止することができる電動式射出成形機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】電動式射出成形機では、射出スクリュを軸方向に移動させるねじ機構を駆動する電動機の誤動作によって射出スクリュの先端が加熱筒内の先端に衝突しないようにするために、例えば、特公平4−39411号公報に記載されているように、プッシャープレートのフロントプレート側にバレルナットに対向してストッパーを設けたり、フロントプレートのプッシャープレート側の四隅にストッパーを取り付けたものが知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの構造のものでは、複数のストッパーが必要なため構造が複雑である上に、フロントプレートが全てのストッパーに同時に衝突することは極めて困難であり、一部のストッパーが最初にフロントプレートに衝突するため、プッシャープレートやねじ機構におけるボールネジに偏荷重が生じ、その部分に損傷が集中する問題があった。【0004】また、プッシャープレート側にストッパーを取り付ける構造のものは、特開平4−77225号公報に記載されているような射出スクリュ回転用のプーリーがフロントプレートの前面に設けられている構造を有する電動式射出成形機には採用できず、限られた構造の電動式射出成形機にしか採用できない等の問題点があった。【0005】本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたもので、射出スクリュの進退移動用の電動機が誤動作した場合、プッシャープレートやねじ機構におけるボールネジに偏荷重が生じず、電動式射出成形機の構造に制限を受けないで射出スクリュの先端が加熱筒内の先端に衝突しないような構造を有する電動式射出成形機を提供することを目的とする。【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、フロントプレートに取り付けられた加熱筒と、該加熱筒内に軸方向に進退自在に挿入して設けられた射出スクリュと、該射出スクリュがカップリングで連結されたプッシャープレートと、該プッシャープレートを射出スクリュと一緒に前記フロントプレートに対し進退移動させるねじ機構を駆動する電動機とを有する電動式射出成形機において、前記射出スクリュをプッシャープレートに連結するカップリングのフロントプレート側の端面と、該射出スクリュが挿入される加熱筒のプッシャープレート側の端面とが当接することによって、一定ストローク以上の射出スクリュの前進を阻止するようにしたものである。 【0007】この電動式射出成形機においては、射出スクリュの進退移動させるねじ機構を駆動する電動機が誤動作した場合、プッシャープレートやねじ機構のボールネジに偏荷重等を生じさせず、射出スクリュの先端部分と加熱筒内の先端部分との衝突が防止される。【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1において、1はフロントプレートで、このフロントプレート1に対向して配置されたエンドプレート2は、ベース(図示せず)に支持され、前記フロントプレート1とエンドプレート2とはタイロッド3、3によって連結されている。前記フロントプレート1の中央部には加熱筒4がバレルナット5Bによって固着され、該加熱筒4内には射出スクリュ5が軸方向に進退自在に挿入されている。そして、フロントプレート1には支持孔1A、1Aが形成されており、各支持孔内にはボールナットからなるネジ受け部材6、6がそれぞれ挿通され、このネジ受け部材6、6に一体に取付られたフランジ部材7、7がそれぞれ複数のボルト8によってフロントプレート1の外端面1Bに固着されている。【0009】9はプッシャープレートで、前記タイロッド3、3にその軸方向に摺動自在に支持されて設けられている。このプッシャープレート9には、前記各支持孔1A、1Aに対向する位置にそれぞれ一対の第一軸受10A、10B(図1では一方の対のみ図示)が固着され、各一対の第一軸受10A、10Bにはそれぞれ円筒支持体11(図1では1つのみ図示)が内嵌され、この一対の第一軸受10A、10Bによって円筒部材11はプッシャープレート9に対して軸回りに回転自在に支持されている。【0010】このプッシャープレート9の中央部には結合ボルト9Cが加熱筒4の軸線に一致させて取り付けられ、この取付ボルト9Cにロードセル12がネジ止めされている。このロードセル12には円筒体13が固着され、この円筒体13内に一対の第二軸受14A、14Bが固着されている。前記射出スクリュ5の一端部(後端部)はスプライン加工が施されており、このスプライン加工が施された射出スクリュ5の一端部5Aが射出スクリュ5の延長軸5Cのスプライン加工された孔5Eに挿嵌され、カップリング5Dによって射出スクリュ5が前記延長軸5Cに対して軸方向に相対移動しないように固着されている。【0011】また、前記延長軸5Cは射出スクリュ回転用プーリー15を介して支持用シャフト16にボルト15Aによつて固定されており、この支持用シャフト16は前記軸受14A、14Bに軸回りに回転自在に支持されている。前記射出スクリュ回転用プーリー15と、プッシャープレート9に固定されている射出スクリュ回転用電動機(図示せず)の回転軸に外嵌されたプーリー(図示せず)とにはタイミングベルト(図示せず)が無端状に巻回されている。前記延長軸5C、射出スクリュ回転用プーリー15、支持用シャフト16、円筒体13,ロードセル12等は、前記射出スクリュ5をカップリング5Dを介してプッシャープレート9に連結する連結部材Nを構成している。該連結部材Nの構成は上記に限らず、必要に応じて他の構造部品で構成することができる。 【0012】17はボールネジ軸で、ネジ部17Aと、その一端(前端)に固定されたストッパー17Bと、ネジ部17Aの他端(後端)に連続して形成され、そのネジ部17Aより小径のシャフト部17Cとから構成されている。ボールネジ軸17のネジ部17Aは前記ネジ受け部材6に螺合すると共に、ネジ部17Aの他端の段部が前記円筒支持体11の端面9Aに当接している。上記シャフト部17Cは円筒支持体11の軸穴部11Aに挿通して取り付け、取り外し自由に設けられており、シャフト部17Cと円筒支持体11はキー11Bによって軸回りの相対回転が阻止されている。【0013】また、円筒支持体11から突出したシャフト部17Cの部分にはプーリーからなる駆動力伝動手段19が外嵌され、ナット20によって、この駆動力伝動手段19の端面が前記円筒支持体11の端面11Cに当接するように取り付けられている。前記駆動力伝動手段19はキー18によってシャフト部17Cに対し相対回転しないようになっている。【0014】21はプッシャープレート9に固定した電動サーボモータ(電動機)22の出力軸22Aに外嵌されたプーリー19Aと各駆動力伝動手段19、19とに巻回されたタイミングベルトで、このタイミングベルト21によって、電動サーボモータ22の回転が各駆動力伝動手段19、19に伝達され、前記ボールネジ軸17、17が回転されることにより、前記プッシャープレート9が前記フロントプレート1に対して前後進し、それによって前記射出スクリュ5が前記加熱筒4に対し前後進するようになっている。前記ボールネジ軸17と前記ネジ受け部材6とは、前記電動サーボモータ22の回転を直線運動に変換して、前記射出スクリュ5を軸方向に進退移動させるねじ機構を構成している。 【0015】前記射出スクリュ5を延長軸5Aに接続するカップリング5Dのフロントプレート1側の端面(前端面)5Fから射出スクリュ5のスクリュヘッド5Hの外径部の先端に至るまでの長さL1が、加熱筒4のプッシャープレート9側の端面(後端面)5Gから加熱筒4の軸に平行な軸穴部分4Aの先端に至るまでの長さL2より短くなるように、加熱筒4、射出スクリュ5、カップリング5Dの寸法が決められており、樹脂の種類、射出条件等により、カップリング5Dの端面板部の寸法tが異なるものに変更できるようになっている。 【0016】なお、前記長さL2は、正確には、前記スクリュヘッド5Hの外径部の先端を加熱筒4の軸に平行に前方に延長して、加熱筒4の軸穴の先端側テーパ面4Bと交差する位置から加熱筒4の前記端面5Gに至るまでの寸法である。その結果、前記電動サーボモータ22の誤動作により、射出スクリュ5が所定の位置以上に前進しても、前記カップリング5Dのフロントプレート側の端面5Fが前記加熱筒4のプッシャープレート9側の端面5Gに当接し、射出スクリュ5の先端が加熱筒4の内部に衝突しない安全装置の機能を有する構造となっている。 【0017】次に、前記構成の電動式射出成形機の作用について説明する。まず、射出スクリュ回転用電動機(図示せず)を駆動させることによって射出スクリュ5が回転され、ホッパー(図示せず)から加熱筒4内に導入された成形用樹脂が加熱、混練されて溶融状態になり、この溶融樹脂が加熱筒4内の先端部に貯えられる。【0018】その際、この溶融樹脂の反力によって射出スクリュ5がエンドプレート2側に自由に後退させられないように、必要に応じて、電動サーボモータ22が駆動されることによってボールネジ軸17、17に回転力が与えられ、プッシャープレート9がフロントプレート1側に一定圧力で押しつけられ、前記溶融樹脂に一定の背圧が掛けられる。この状態で、射出スクリュ5の回転が持続され、一定量の溶融樹脂が加熱筒4内の先端部に計量された後、前記射出スクリュ回転用電動機(図示せず)が停止される。【0019】その後、電動サーボモータ22が駆動されてボールネジ軸17が回転され、このボールネジ軸17の回転によってプッシャープレート9がフロントプレート1側に前進され、このプッシャープレート9にロードセル12、円筒体13、一対の軸受14A、14B、射出スクリュ5の支持用シャフト16、射出スクリュ一回転用プーリ15、延長軸5C、カップリング5Dを介して装着されている射出スクリュ5が加熱筒4内を前進され、加熱筒4内の先端部に貯えられた溶融樹脂が金型内に射出される。【0020】そして、射出スクリュ5が所定のストローク前進したところで前記電動サーボモータ22が停止して射出が終了することになるが、万一、コントローラが誤動作して電動サーボモータ22が停止せずに前進方向に暴走したような場合においても、前記カップリング5Dの端面5Fが加熱筒4の端面5Gに当接して、それ以上の射出スクリュ5の前進が阻止されるので、加熱筒4の軸穴の先端部に射出スクリュ5の先端部のスクリュヘッド5Hが衝突するのを防止され、これにより、射出スクリュ5の破損や加熱筒4内の損傷を防止することができ、安全が保持される。 【0021】なお、カップリング5Dの端面5Fに薄板を取り付けて、その取付枚数を適宜変更することにより、カップリング5Dの端面板部の寸法(厚さ)tを調整して、加熱筒4の軸穴の先端と射出スクリュ5のスクリュヘッド5Hの先端との間の間隔を調整できるようにしてもよい。この場合、加熱筒4、射出スクリュ5の製作上の寸法のバラツキによる衝突の回避が容易、確実に行える。【0022】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、射出スクリュをプッシャープレートに連結するカップリングのフロントプレート側の端面(前端面)と、該射出スクリュが挿入される加熱筒のプッシャープレート側の端面(後端面)とが当接することによって、一定ストローク以上の射出スクリュの前進を阻止するようにしたので、射出スクリュの進退移動させるねじ機構を駆動する電動機が誤動作してた場合でも、プッシャープレートやこれを移動させるねじ機構のボールネジに偏荷重等を生じさることなく、射出スクリュの先端部分と加熱筒内の先端部分との衝突を確実に防止することができて、安全である。また、前記カップリングの前端面と加熱筒の後端面とを単に当接させる構成であるので、電動式射出成形機の構造に制限を受けないで、射出スクリュの先端と加熱筒内の先端との衝突が生じない安全機能を有する構造を容易に実現することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】301025531 【氏名又は名称】新潟鐵工成形機株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年4月12日(2001.4.12) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−307516(P2002−307516A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月23日(2002.10.23) |
| 【出願番号】 |
特願2001−113989(P2001−113989) |
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