| 【発明の名称】 |
マイクロレンズアレイ及びその製造方法並びに光学装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】西川 尚男
【氏名】高桑 敦司
【氏名】吉澤 睦美
|
| 【要約】 |
【課題】両方のレンズ面の位置合わせが簡単なマイクロレンズアレイを製造する方法及びその方法により製造されるマイクロレンズアレイ並びに光学装置を提供することにある。
【解決手段】マイクロレンズアレイの製造方法は、第1の光透過性層26上に第2の光透過性層36を形成することを含む。第1の光透過性層26は、複数の凹部28と各凹部28の区画面32とを有し、各凹部28の内面の少なくとも一部はレンズ面30である。第2の光透過性層36を、第1の光透過性層26の区画面32を避けて凹部28に形成する。第2の光透過性層36の表面を、各凹部28ごとにレンズ面38を有するように形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の光透過性層上に第2の光透過性層を形成することを含み、前記第1の光透過性層は、複数の凹部と各凹部の区画面とを有し、各凹部の内面の少なくとも一部はレンズ面であり、前記第2の光透過性層を、前記第1の光透過性層の前記区画面を避けて前記凹部に形成し、前記第2の光透過性層の表面を、前記第1の光透過性層の各凹部ごとにレンズ面を有するように形成するマイクロレンズアレイの製造方法。 【請求項2】 請求項1記載のマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層上に光透過性層前駆体を設けて、前記第2の光透過性層を形成するマイクロレンズアレイの製造方法。 【請求項3】 請求項2記載のマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層における前記区画面の表面は、前記光透過性層前駆体に対して親和性の低い材料で形成されてなり、前記区画面が前記光透過性層前駆体をはじくことで、前記光透過性層前駆体の表面を、各凹部ごとに凸面とするマイクロレンズアレイの製造方法。 【請求項4】 請求項3記載のマイクロレンズアレイの製造方法において、前記光透過性層前駆体を、インクジェット方式によって、各凹部に前記区画面よりも盛り上がった状態で設けるマイクロレンズアレイの製造方法。 【請求項5】 請求項2から請求項4のいずれかに記載のマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層における前記凹部の前記内面は、前記光透過性層前駆体に対して親和性の低い材料で形成されてなり、前記凹部が前記光透過性層前駆体をはじくことで、前記光透過性層前駆体の表面を、各凹部ごとに凸面とするマイクロレンズアレイの製造方法。 【請求項6】 請求項5記載のマイクロレンズアレイの製造方法において、前記光透過性層前駆体を、ゲルの状態で各凹部に設けた後、エネルギーを加えて液状化するマイクロレンズアレイの製造方法。 【請求項7】 請求項6記載のマイクロレンズアレイの製造方法において、前記ゲル状の光透過性層前駆体を、スキージによって前記凹部に、前記区画面を超えない高さで設けるマイクロレンズアレイの製造方法。 【請求項8】 請求項1記載のマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層における各凹部に、前記レンズ面を有するレンズ体を入れ込んで前記第2の光透過性層を形成するマイクロレンズアレイの製造方法。 【請求項9】 請求項1から請求項8のいずれかに記載のマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層の各凹部に形成された前記レンズ面は、凹レンズ面であるマイクロレンズアレイの製造方法。 【請求項10】 請求項1から請求項8のいずれかに記載のマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層の各凹部は、凸レンズ面となる底面と、前記底面から立ち上がる壁面とを有してなるマイクロレンズアレイの製造方法。 【請求項11】 請求項1から請求項10のいずれかに記載のマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層の前記レンズ面と、前記第2の光透過性層の前記レンズ面とを、ほぼ等しい幅で形成するマイクロレンズアレイの製造方法。 【請求項12】 請求項1から請求項10のいずれかに記載のマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層の前記レンズ面を、前記第2の光透過性層の前記レンズ面よりも小さい幅で形成するマイクロレンズアレイの製造方法。 【請求項13】 請求項1から請求項12のいずれかに記載の方法によって製造されたマイクロレンズアレイ。 【請求項14】 複数の凹部と各凹部の区画面とを有し、各凹部の内面の少なくとも一部はレンズ面である第1の光透過性層と、前記第1の光透過性層の前記区画面を避けて前記凹部に形成されてなる第2の光透過性層と、を有し、前記第2の光透過性層の表面は、前記第1の光透過性層の各凹部ごとにレンズ面を有するように形成されてなるマイクロレンズアレイ。 【請求項15】 請求項14記載のマイクロレンズアレイにおいて、前記第1の光透過性層の各凹部に形成された前記レンズ面は、凹レンズ面であるマイクロレンズアレイ。 【請求項16】 請求項14記載のマイクロレンズアレイにおいて、前記第1の光透過性層の各凹部は、凸レンズ面となる底面と、前記底面から立ち上がる壁面とを有してなるマイクロレンズアレイ。 【請求項17】 請求項14から請求項16のいずれかに記載のマイクロレンズアレイにおいて、前記第1の光透過性層の前記レンズ面と、前記第2の光透過性層の前記レンズ面とは、ほぼ等しい幅で形成されてなるマイクロレンズアレイ。 【請求項18】 請求項14から請求項16のいずれかに記載のマイクロレンズアレイにおいて、前記第1の光透過性層の前記レンズ面は、前記第2の光透過性層の前記レンズ面よりも小さい幅で形成されてなるマイクロレンズアレイ。 【請求項19】 請求項13から請求項18のいずれかに記載のマイクロレンズアレイを有する光学装置。 【請求項20】 請求項19記載の光学装置において、光源をさらに有する光学装置。 【請求項21】 請求項19記載の光学装置において、撮像素子をさらに有する光学装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロレンズアレイ及びその製造方法並びに光学装置に関する。 【0002】 【発明の背景】これまでに、複数の微小なレンズが並べられて構成されるマイクロレンズアレイが、例えば液晶パネルに適用されてきた。マイクロレンズアレイを適用することで、各レンズによって各画素に入射する光が集光するので、表示画面を明るくすることができる。マイクロレンズアレイの製造方法として、原盤の形状を樹脂に転写してレンズを形成する方法が知られており、この転写法を使って、両面レンズを形成することも知られている。しかしながら、転写法を使って両面レンズを形成すると、一方のレンズ面と他方のレンズ面との位置合わせが難しいという問題があった。 【0003】本発明は、このような問題点を解決するもので、その目的は、両方のレンズ面の位置合わせが簡単なマイクロレンズアレイを製造する方法及びその方法により製造されるマイクロレンズアレイ並びに光学装置を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】(1)本発明に係るマイクロレンズアレイの製造方法は、第1の光透過性層上に第2の光透過性層を形成することを含み、前記第1の光透過性層は、複数の凹部と各凹部の区画面とを有し、各凹部の内面の少なくとも一部はレンズ面であり、前記第2の光透過性層を、前記第1の光透過性層の前記区画面を避けて前記凹部に形成し、前記第2の光透過性層の表面を、前記第1の光透過性層の各凹部ごとにレンズ面を有するように形成する。 【0005】本発明によれば、第2の光透過性層を、第1の光透過性層の区画面を避けて形成するので、第2の光透過性層のレンズ面が、区画面の上方に形成されることがない。したがって、両方のレンズ面の位置合わせを簡単に行うことが出来る。 【0006】(2)このマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層上に光透過性層前駆体を設けて、前記第2の光透過性層を形成してもよい。 【0007】(3)このマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層における前記区画面の表面は、前記光透過性層前駆体に対して親和性の低い材料で形成されてなり、前記区画面が前記光透過性層前駆体をはじくことで、前記光透過性層前駆体の表面を、各凹部ごとに凸面としてもよい。 【0008】これによれば、区画面ではじかれた光透過性層前駆体は、表面が曲面になるので、簡単にレンズ面を形成することができる。 【0009】(4)このマイクロレンズアレイの製造方法において、前記光透過性層前駆体を、インクジェット方式によって、各凹部に前記区画面よりも盛り上がった状態で設けてもよい。 【0010】(5)このマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層における前記凹部の前記内面は、前記光透過性層前駆体に対して親和性の低い材料で形成されてなり、前記凹部が前記光透過性層前駆体をはじくことで、前記光透過性層前駆体の表面を、各凹部ごとに凸面としてもよい。 【0011】これによれば、凹部ではじかれた光透過性層前駆体は、表面が曲面になるので、簡単にレンズ面を形成することができる。 【0012】(6)このマイクロレンズアレイの製造方法において、前記光透過性層前駆体を、ゲルの状態で各凹部に設けた後、エネルギーを加えて液状化してもよい。 【0013】(7)このマイクロレンズアレイの製造方法において、前記ゲル状の光透過性層前駆体を、スキージによって前記凹部に、前記区画面を超えない高さで設けてもよい。 【0014】(8)このマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層における各凹部に、前記レンズ面を有するレンズ体を入れ込んで前記第2の光透過性層を形成してもよい。 【0015】(9)このマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層の各凹部に形成された前記レンズ面は、凹レンズ面であってもよい。 【0016】(10)このマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層の各凹部は、凸レンズ面となる底面と、前記底面から立ち上がる壁面とを有していてもよい。 【0017】(11)このマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層の前記レンズ面と、前記第2の光透過性層の前記レンズ面とを、ほぼ等しい幅で形成してもよい。 【0018】(12)このマイクロレンズアレイの製造方法において、前記第1の光透過性層の前記レンズ面を、前記第2の光透過性層の前記レンズ面よりも小さい幅で形成してもよい。 【0019】(13)本発明に係るマイクロレンズアレイは、上記方法によって製造されてなる。 【0020】(14)本発明に係るマイクロレンズアレイは、複数の凹部と各凹部の区画面とを有し、各凹部の内面の少なくとも一部はレンズ面である第1の光透過性層と、前記第1の光透過性層の前記区画面を避けて前記凹部に形成されてなる第2の光透過性層と、を有し、前記第2の光透過性層の表面は、前記第1の光透過性層の各凹部ごとにレンズ面を有するように形成されてなる。 【0021】本発明によれば、第2の光透過性層は、第1の光透過性層の区画面を避けて形成されるので、第2の光透過性層のレンズ面が、区画面の上方に形成されることがない。したがって、両方のレンズ面は、位置合わせがされたものである。 【0022】(15)このマイクロレンズアレイにおいて、前記第1の光透過性層の各凹部に形成された前記レンズ面は、凹レンズ面であってもよい。 【0023】(16)このマイクロレンズアレイにおいて、前記第1の光透過性層の各凹部は、凸レンズ面となる底面と、前記底面から立ち上がる壁面とを有していてもよい。 【0024】(17)このマイクロレンズアレイにおいて、前記第1の光透過性層の前記レンズ面と、前記第2の光透過性層の前記レンズ面とは、ほぼ等しい幅で形成されていてもよい。 【0025】(18)このマイクロレンズアレイにおいて、前記第1の光透過性層の前記レンズ面は、前記第2の光透過性層の前記レンズ面よりも小さい幅で形成されていてもよい。 【0026】(19)本発明に係る光学装置は、上記マイクロレンズアレイを有する。 【0027】(20)この光学装置は、光源をさらに有していてもよい。 【0028】(21)この光学装置は、撮像素子をさらに有していてもよい。 【0029】 【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。 【0030】(第1の実施の形態)図1(A)〜図3(C)は、本発明を適用した第1の実施の形態に係るマイクロレンズアレイの製造方法を説明する図である。 【0031】(原盤)図1(A)には、原盤10が示されている。原盤10は、第1の光透過性層前駆体22(図2(A)参照)に凹凸(レンズ面)を転写するために使用される。原盤10には、複数の凸部12が形成されている。凸部12の表面の少なくとも一部(例えば先端部の表面)は、曲面となっている。曲面は、球面、非球面(楕円面、放物面等)、円柱面のいずれであってもよい。凸部12の曲面部分は、第1の光透過性層26(図2(C)参照)に形成されるレンズ面30の反転形状になっている。隣同士の凸部12間には平坦領域14が形成されている。平坦領域14は、第1の光透過性層26に区画面32を形成するためのものである。 【0032】図1(B)に示すように、原盤10(凸部12が形成された面)には、光透過性層前駆体(第2の光透過性層前駆体)34(図3(A)参照)に対して親和性の低い材料16を設ける。例えば、スキージ18を使用して、凸部12の高さを超えないように、凸部12間に材料16を設ける。 【0033】材料16としては、例えば、後述する第1の光透過性層前駆体22として利用可能な樹脂材料にフッ素元素を含有させたものを用いることができる。フッ素元素を含有させることで、表面自由エネルギーを小さくすることができ、他の材料との親和性を低下させることができる。材料16へのフッ素元素の含有は、例えば、材料構成分子の一部の水素元素をフッ素元素で置換させることにより行う。 【0034】材料16が遮光性材料であれば、第1の光透過性層26にブラックマトリクスを形成することができる。遮光性材料は、光透過性のない材料であって耐久性があれば種々の材料を適用可能である。例えば、黒色染料あるいは黒色顔料をバインダー樹脂とともに溶剤に溶かしたものを、遮光性材料として用いる。溶剤としては、特にその種類に限定されるものではなく、水あるいは種々の有機溶剤を適用することが可能である。有機溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、メトキシメチルプロピオネート、エトキシエチルプロピオネート、エチルラクテート、エチルピルビネート、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、キシレン、トルエン、ブチルアセテート等のうち一種または複数種の混合溶液を利用することができる。 【0035】図1(C)に示すように、材料16を凸部12間(例えば平坦領域14を含む領域)に設けたら、図1(D)に示すように、材料16の溶剤を除去する。例えば、溶剤を揮発させる。そして、材料16の固形分20を、少なくとも平坦領域14上に設ける。固形分20は、凸部12のレンズ面を形成するための部分(例えば先端部)を避けて残すことが好ましい。そうすることで、第1の光透過性層26のレンズ面に固形分20を付着させないようにすることができる。凸部12におけるレンズ面30を形成するための部分の表面が、材料16との親和性が低い性質を有していれば、この部分を避けて固形分20を残しやすい。 【0036】(第1の光透過性層)次に、図2(A)に示すように、原盤10の形状を、光透過性層前駆体(第1の光透過性層前駆体)22に転写する。第1の光透過性層前駆体22は、液状あるいは液状化可能な物質であることが好ましい。液状であることで、凸部12間に、第1の光透過性層前駆体22を充填することが容易となる。液状の物質としては、エネルギーの付与により硬化可能な物質が利用でき、液状化可能な物質としては、可塑性を有する物質が利用できる。 【0037】第1の光透過性層前駆体22は、第1の光透過性層26を形成した際に、光透過性等の要求される特性を有するものであれば特に限定されるものではないが、樹脂であることが好ましい。樹脂は、エネルギー硬化性を有するもの、あるいは可塑性を有するものが容易に得られ、好適である。 【0038】エネルギー硬化性を有する樹脂としては、光及び熱の少なくともいずれかー方の付与により硬化可能であることが望ましい。光や熱の利用は、汎用の露光装置、ベイク炉やヒータ等の加熱装置を利用することができ、省設備コスト化を図ることが可能である。エネルギー硬化性を有する樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ポリイミド系樹脂等が利用できる。特に、アクリル系樹脂は、市販品の様々な前駆体や感光剤(光重合開始剤)を利用することで、光の照射で短時間に硬化するものが容易に得られるため好適である。光硬化性のアクリル系樹脂の基本組成の具体例としては、プレポリマーまたはオリゴマー、モノマー、光重合開始剤があげられる。プレポリマーまたはオリゴマーとしては、例えば、エポキシアクリレート類、ウレタンアクリレート類、ポリエステルアクリレート類、ポリエーテルアクリレート類、スピロアセタール系アクリレート類等のアクリレート類、エポキシメタクリレート類、ウレタンメタクリレート類、ポリエステルメタクリレート類、ポリエーテルメタクリレート類等のメタクリレート類等が利用できる。 【0039】モノマーとしては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、カルビトールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、1,3−ブタンジオールアクリレート等の単官能性モノマー、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート等の二官能性モノマー、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多官能性モノマーが利用できる。 【0040】光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等のアセトフェノン類、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、p−イソプロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェノン等のブチルフェノン類、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、α,α−ジクロル−4−フェノキシアセトフェノン等のハロゲン化アセトフェノン類、ベンゾフェノン、N,N−テトラエチル−4,4−ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンジルジメチルケタール等のベンジル類、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル等のベンゾイン類、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等のオキシム類、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等のキサントン類、ミヒラーケトン、ベンジルメチルケタール等のラジカル発生化合物が利用できる。 【0041】なお、必要に応じて、酸素による硬化阻害を防止する目的でアミン類等の化合物を添加したり、塗布を容易にする目的で溶剤成分を添加してもよい。溶剤成分としては、特に限定されるものではなく、種々の有機溶剤、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メトキシメチルプロピオネート、エトキシエチルプロピオネート、エチルラクテート、エチルピルビネート、メチルアミルケトン等が利用可能である。これらの物質によれば、高精度のエッチングが可能な点で原盤10の材料として優れているシリコン又は石英からの離型性が良好であるため好適である。 【0042】可塑性を有する樹脂としては、例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂、アモルファスポリオレフィン系樹脂等の熱可塑性を有する樹脂を利用できる。このような樹脂を、軟化点温度以上に加熱することにより可塑化させて液状とし、図2(A)に示すように原盤10に設ける。そして、第1の光透過性層前駆体22を塗り拡げる工程を行う。例えば、第1の光透過性層前駆体22を介して、原盤10と基板24を密着させることにより、第1の光透過性層前駆体22を所定領域まで塗り拡げる。 【0043】基板24は、第1の光透過性層前駆体22を塗り拡げるために要求される機能を少なくとも有していればよい。基板24の一方の面が平坦になっていてもよく、その場合、平坦な面を第1の光透過性層前駆体22に密着させてもよい。基板24を第1の光透過性層22に密着させたまま残すときには、基板24としては、マイクロレンズアレイとして要求される光透過性等の光学的な物性や、機械的強度等の特性を満足するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、石英やガラス、あるいは、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、アモルファスポリオレフィン等のプラスチック製の基板あるいはフィルムを利用することが可能である。基板24を後の工程で剥離するのであれば、基板24には光透過性がなくてもよい。 【0044】必要に応じて、原盤10と基板24とを第1の光透過性層前駆体22を介して密着させる際に、原盤10及び基板24の少なくともいずれか一方を介して第1の光透過性層前駆体22を加圧しても良い。加圧することで、第1の光透過性層前駆体22が拡がる時間を短縮できることで作業性が向上し、かつ、第1の光透過性層前駆体22の原盤10に形成された凸部12間への充填が確実となる。 【0045】図2(A)に示す例では、第1の光透過性層前駆体22を原盤10上に載せて、基板24と原盤10とを密着させた。その方法に代えて、基板24に第1の光透過性層前駆体22を載せてその上に原盤10を被せることで原盤10に第1の光透過性層前駆体22を設け、さらに基板24及び原盤10によって第1の光透過性層前駆体22を塗り拡げてもよい。また、予め原盤10及び基板24の両方に第1の光透過性層前駆体22を設けてもよい。 【0046】以上の工程を経て、図2(B)に示すように、原盤10と基板24の間に第1の光透過性層前駆体22からなる層を形成する。そして、第1の光透過性層前駆体22に応じた固化処理を施す。例えば、光硬化性の樹脂を用いた場合であれば、所定の条件で光を照射する。 【0047】なお、光硬化性の物質にて第1の光透過性層26を形成するときには、基板24及び原盤10のうち少なくとも一方が、光透過性を有することが必要となる。あるいは、軟化点温度以上に加熱して可塑化させた樹脂を第1の光透過性層前駆体22として使用する場合には、冷却することにより固化させることができる。 【0048】次に、図2(C)に示すように、第1の光透過性層前駆体22からなる層を原盤10から剥離する。また、第1の光透過性層前駆体22からなる層とともに、材料16(図1(D)参照)の固形分20を、原盤10から剥離する。こうして、第1の光透過性層26を得ることができる。以下、固形分20を、第1の光透過性層26の一部として説明する。 【0049】第1の光透過性層26(又は第1の光透過性層前駆体22)と原盤10(特に凸部12)との剥離性は高い(例えば親和性が低いあるいは密着性が低い)ことが好ましい。また、第1の光透過性層26(又は第1の光透過性層前駆体22)と材料16(又はその固形分20)との剥離性は低い(例えば親和性又は密着性が高い)ことが好ましい。また、原盤10(特に平坦領域14)と材料16(又はその固形分20)との剥離性は高い(例えば親和性が低いあるいは密着性が低い)ことが好ましい。 【0050】本実施の形態では、以上の工程で第1の光透過性層26を形成するが、本発明では、第1の光透過性層の形成方法はこれに限定されるものではない。第1の光透過性層26は、複数の凹部28を有する。凹部28は、上述した凸部12の反転形状をなす。凹部28の少なくとも一部(例えば底面)はレンズ面30である。図2(C)に示すレンズ面30は凹面(凹レンズ面)である。レンズ面30によって形成されるレンズは、球面レンズであってもよいし、非球面レンズ(楕円面、放物面等のレンズ)であってもよいし、円柱レンズであってもよい。 【0051】複数の凹部28は、区画面32によって区画されている。区画面32は、上述した材料16の固形分20で形成されている。例えばそのことを原因として、区画面32は、光透過性層前駆体(第2の光透過性層前駆体)34に対して親和性が低くなっている。区画面32は、平面的にみて、円形であってもよいし、多角形(例えば四角形や八角形)であってもよい。区画面32がブラックマトリクスとなっていてもよい。 【0052】(第2の光透過性層)図3(A)に示すように、光透過性層前駆体(第2の光透過性層前駆体)34を、第1の光透過性層26上に設ける。詳しくは、凹部28に第2の光透過性層前駆体34を設ける。また、区画面32を避けて、第2の光透過性層前駆体34を設ける。なお、第2の光透過性層前駆体34として、上述した第1の光透過性層前駆体22として選択できる物質を使用することができる。 【0053】本実施の形態では、区画面32は、第2の光透過性層34との親和性が低くなっている。したがって、第2の光透過性層前駆体34は、区画面32上に付着しても、そこからはじかれて、凹部28に入るようになっている。第2の光透過性層前駆体34は、インクジェット方式によって、それぞれの凹部28に設けてもよい。その場合、区画面32からあふれるように、第2の光透過性層前駆体34を設ける。第2の光透過性層前駆体34は、区画面32にはじかれて、凹部28の領域内で盛り上がるように溜まる。例えば、表面張力によって、第2の光透過性層前駆体34の表面は、各凹部28ごとに曲面(凸面)を描く。 【0054】こうして、図3(B)に示すように、第1の光透過性層26上に第2の光透過性層36を形成することができる。第2の光透過性層36は、第1の光透過性層26の区画面32を避けて、凹部28に形成されている。また、第2の光透過性層36の表面は、各凹部28ごとにレンズ面38を有する。本実施の形態によれば、第2の光透過性層36のレンズ面38が、区画面32の上方に形成されることがない。したがって、第1及び第2の光透過性層26,36のレンズ面30,38の位置合わせを簡単に行うことができる。 【0055】必要であれば、図3(C)に示すように、第2の光透過性層36に基板(補強板、保護板又はカバー等)40を設けてもよい。基板40は、接着剤42によって第2の光透過性層36に接着してもよい。接着剤42は、第1の光透過性層26として選択できる物質であってもよい。基板40は、基板24として選択できる材料から形成してもよい。第2の光透過性層36に、プロセス耐性等の必要な強度があれば、基板40がなくてもよい。こうして、マイクロレンズアレイが得られる。 【0056】(マイクロレンズアレイ)図3(C)に示すように、本実施の形態に係るマイクロレンズアレイは、第1の光透過性層26を有する。第1の光透過性層26は、光を透過する性質を有していればよく、透明であっても着色されていてもよい。第1の光透過性層26の光透過率は、0%でなければ100%でなくてもよい。本実施の形態では、第1の光透過性層26を構成する材料は樹脂であるが、変形例としてガラスであってもよい。第1の光透過性層26は、複数の凹部28と各凹部28の区画面32とを有する。凹部28の内面の少なくとも一部はレンズ面30である。レンズ面30は、凹レンズ面である。マイクロレンズアレイは、第2の光透過性層36を有する。第2の光透過性層36は、第1の光透過性層26の区画面32を避けて、凹部28に形成されてなる。第2の光透過性層36の表面は、各凹部28ごとにレンズ面38を有する。 【0057】レンズ面30,38は、それぞれ隣同士の媒質との界面でもある。界面としてのレンズ面30,38は、反対方向に凸面を向けているので、これによって構成されるレンズは両凸レンズである。なお、レンズ面30,38は、ほぼ等しい幅で形成されていてもよい。 【0058】また、製造方法に上述した方法を適用した場合、マイクロレンズアレイには、その結果として得られる構成が適用される。本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。以下、その他の実施の形態を説明する。 【0059】(第2の実施の形態)図4(A)及び図4(B)は、本発明を適用した第2の実施の形態に係るマイクロレンズアレイの製造方法を説明する図である。本実施の形態に係る工程は、第1の実施の形態で図3(A)及び図3(B)を参照して説明した工程の代わりに行うことができる。 【0060】本実施の形態で用いられる第1の光透過性層50では、凹部52の内面が、第2の光透過性層前駆体56に対して親和性の低い材料で形成されていることが好ましい。この場合、凹部52で、第2の光透過性層前駆体56をはじくことで、その表面を、各凹部52ごとにレンズ面とすることができる。 【0061】具体的には、図4(A)に示すように、第2の光透過性層前駆体56を、スキージ18等を使用して、ゲルの状態で凹部52に設けてもよい。この場合、第2の光透過性層前駆体56を、区画面54を超えないように設ける。その後、第2の光透過性層前駆体56にエネルギー(リフローによる熱など)を加えて、これを液状化してもよい。液状化された第2の光透過性層前駆体56は、図4(B)に示すように、表面張力によってレンズ面となる。第2の光透過性層前駆体56が硬化して第2の光透過性層となる。 【0062】本実施の形態でも、第1の実施の形態で説明した効果を達成することができる。また、第1の実施の形態で説明した内容を、本実施の形態に適用することができる。 【0063】(第3の実施の形態)図5は、本発明を適用した第3の実施の形態に係るマイクロレンズアレイの製造方法を説明する図である。本実施の形態に係る工程は、第1の実施の形態で図3(A)及び図3(B)を参照して説明した工程の代わりに行うことができる。 【0064】本実施の形態では、第1の光透過性層60の凹部62に、レンズ体64を入れ込む。複数の凹部62に入れ込まれたレンズ体64によって、第2の光透過性層が構成される。第2の光透過性層を構成するレンズ体64は、レンズ面66を有する。レンズ面66を、凹部62とは反対側に配置して、レンズ体64は凹部62に入れ込まれる。すなわち、レンズ面66は、凹部62から露出して配置される。レンズ体64における凹部62内に位置する部分は、凹部62に嵌るように形成されていてもよいし、凹部62よりも大きく形成されて変形できるようになっていてもよい。 【0065】本実施の形態でも、第1の実施の形態で説明した効果を達成することができる。また、第1の実施の形態で説明した内容を、本実施の形態に適用することができる。 【0066】(第4の実施の形態)図6は、本発明を適用した第4の実施の形態に係るマイクロレンズアレイを説明する図である。本実施の形態では、第1の光透過性層70に形成された凹部72の形状が、第1の実施の形態で説明した凹部28(図3(C)参照)と異なる。本実施の形態の凹部72は、凸レンズ面74となる底面と、この底面から立ち上がる壁面とを有する。なお、凸レンズ面74は、球面であってもよいし、非球面(楕円面、放物面等)であってもよいし、円柱面であってもよい。 【0067】本実施の形態によれば、第1の光透過性層70の凸レンズ面74と、第2の光透過性層76におけるレンズ面78と、で凹凸レンズ(一方の面が凹面で他方の面が凸面のレンズ)が構成される。すなわち、凸レンズ面74、レンズ面78は、隣同士の媒質の界面でもあり、凸面を同一方向に向けて配置されている。 【0068】本実施の形態でも、第1の実施の形態で説明した効果を達成することができる。また、その他の内容については、第1の実施の形態で説明した内容が該当する。 【0069】(第5の実施の形態)図7は、本発明を適用した第5の実施の形態に係るマイクロレンズアレイを説明する図である。本実施の形態では、第1の光透過性層80に形成された凹部82の形状が、第1の実施の形態で説明した凹部28(図3(C)参照)と異なる。凹部82におけるレンズ面84は、第2の光透過性層90のレンズ面94よりも小さい幅で形成されている。なお、レンズ面84は、球面であってもよいし、非球面(楕円面、放物面等)であってもよいし、円柱面であってもよい。 【0070】本実施の形態でも、第1の実施の形態で説明した効果を達成することができる。また、その他の内容については、第1の実施の形態で説明した内容が該当する。 【0071】(第6の実施の形態)図8は、本発明を適用した第6の実施の形態に係る光学装置を説明する図である。この光学装置は、マイクロレンズアレイを備える液晶パネルである。マイクロレンズアレイは、第1及び第2の光透過性層110,120を有する。第1の光透過性層110は、複数の凹部112と各凹部112の区画面114とを有する。凹部112の少なくとも一部はレンズ面116である。第1の光透過性層110における凹部112とは反対側面には、基板118が設けられている。基板118は、液晶パネルの一部である。第2の光透過性層120は、各凹部112ごとにレンズ面126を有するように形成されてなる。また、第2の光透過性層120には、第3の光透過性層(この場合は接着層)122を介して基板124が設けられている。 【0072】レンズ面116,126は、第1又は第2の光透過性層110,120とその外側の媒質との界面であるということもできる。レンズ面116,126の一方に光が入射し、他方から光が出射する。レンズ面116,126は、積層されてあるいは重なって位置する。マイクロレンズアレイが、複数の画素によって画像を表示する光学装置に組み込まれるときには、レンズ面116,126は、各画素(カラー表示の場合にはサブ画素)に対応するように配置される。 【0073】レンズ面116,126の曲率中心を通る法線は一致することが好ましい。この法線は光軸となる。一方のレンズ面126は、他方のレンズ面116よりも緩やかな曲面で形成されている。例えば、レンズ面116,126が球面レンズであれば、レンズ126の曲率半径R1と、レンズ116の曲率半径R2とは、R2<R1の関係を有する。 【0074】本実施の形態によれば、光が入射する側のレンズ面126は緩やかな曲面で形成されているので、光が入射するときに、光の入射角i(レンズ面126の法線と光線とのなす角)が小さくなる。したがって、反射する光の量が少なくなり、多くの光が入射するので、明るさを向上させることができる。一般に、2つの物質の界面に光が入射すると、一部の光は界面で反射する。この反射する光の量は、2つの物質の屈折率差が大きいほど又は光の入射角が大きいほど大きくなることが知られている。 【0075】本実施の形態では、第2の光透過性層120の外側に、第1及び第3の光透過性層110,122が形成されている。第1、第2及び第3の光透過性層110,120,122の屈折率(例えば真空に対する屈折率として絶対屈折率)n1,n2,n3は、n1<n2n3<n2の関係を有する。この関係を有することで、第3の光透過性層122から第2の光透過性層120に入射する光は、レンズ面126の凸面に入射し、レンズ面126の法線に近づく方向(光軸に近づく方向)に屈折する。そして、第2の光透過性層120から第1の光透過性層110に入射する光は、レンズ面116の凹面に入射し、レンズ面116の法線から離れる方向(光軸に近づく方向)に屈折する。 【0076】このようなマイクロレンズアレイが液晶パネルに取り付けられている。液晶パネルは、基板118と基板(TFT基板)128とを有する。基板118には、ブラックマトリクス130、共通電極132、配向膜134が形成されている。基板128には、個別電極136、薄膜トランジスタ138が設けられており、これらの上に配向膜140が形成されている。配向膜134,140間には、液晶142が封入されており、薄膜トランジスタ138によって制御される電圧によって、液晶142が駆動されるようになっている。 【0077】マイクロレンズアレイにおいて、緩やかな曲面となったレンズ面126が、光の入射方向に対向している。したがって、反射を少なくして多くの光がマイクロレンズアレイに入射し、集光しながら出射する。こうして、多くの光が集光して液晶パネルに入射し、明るい画像を表示することができる。 【0078】(第7の実施の形態)図9は、本発明を適用した第7の実施の形態に係る光学装置の一例として撮像装置を示す図である。撮像装置は、撮像素子(イメージセンサ)を有する。例えば、2次元イメージセンサであれば、複数の画素のそれぞれに対応して受光部(例えばフォトダイオード)150が設けられている。CCD(Charge Coupled Device)型の撮像素子であれば、転送部152を有し、各画素の受光部150からの電荷を高速で転送するようになっている。なお、対応しない画素から受光部150に光が入射しないように遮光膜154を形成してもよい。カラーの撮像素子には、カラーフィルタ158を設ける。 【0079】この撮像素子に、本発明を適用したマイクロレンズアレイが取り付けられている。マイクロレンズアレイは第1及び第2光透過性層110,120を有する。詳しくは,第6の実施の形態で説明した。緩やかな曲面のレンズ面126に外部からの光が入射するようになっている。本実施の形態によれば、多くの光が集光して受光部150に入射するので、鮮明な画像を生成することができる。詳しい作用効果は第6の実施の形態で説明した通りである。 【0080】(第8の実施の形態)図10は、本発明を適用した第8の実施の形態に係る光学装置を示す図である。この光学装置は、投射型表示装置(液晶プロジェクター)である。 【0081】光学装置200は、光源202と、複数の液晶パネル204,206,208を有する。液晶パネル204,206,208は、それぞれ、赤色に対応した(赤色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)、緑色に対応した(緑色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)、青色に対応した(青色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)である。 【0082】液晶パネル204,206,208には、図示しないマイクロレンズアレイが取り付けられている。マイクロレンズアレイには、いずれかの実施の形態で説明した内容が該当する。 【0083】光学装置200は、複数のインテグレータレンズを備えた照明光学系と、複数のダイクロイックミラー等を備えた色分離光学系(導光光学系)と、赤色光のみを反射するダイクロイックミラー面210および青色光のみを反射するダイクロイックミラー面212が形成されたダイクロイックプリズム(色合成光学系)214と、投射レンズ(投射光学系)216とを有している。 【0084】照明光学系は、インテグレータレンズ218および220を有している。色分離光学系は、ミラー222、224、226、青色光および緑色光を反射する(赤色光のみを透過する)ダイクロイックミラー228、緑色光のみを反射するダイクロイックミラー230、青色光のみを反射するダイクロイックミラー(または青色光を反射するミラー)232、集光レンズ234、236、238、240および242とを有している。 【0085】液晶パネル204の入射面側(マイクロレンズ基板が位置する面側、すなわちダイクロイックプリズム214と反対側)には第1の偏光板(図示せず)が接合され、液晶パネルの出射面側(マイクロレンズ基板と対向する面側、すなわちダイクロイックプリズム214側)には第2の偏光板(図示せず)が接合されている。液晶パネル206および208も、液晶パネル204と同様の構成となっている。これら液晶パネル204、206および208は、図示しない駆動回路にそれぞれ接続されている。 【0086】光学装置200では、ダイクロイックプリズム214と投射レンズ216とで、光学ブロック244が構成されている。また、この光学ブロック244と、ダイクロイックプリズム214に対して固定的に設置された液晶パネル204、206および208とで、表示ユニット246が構成されている。 【0087】以下、光学装置200の作用を説明する。光源202から出射された白色光(白色光束)は、インテグレータレンズ218および220を透過する。この白色光の光強度(輝度分布)は、インテグレータレンズ218および220により均一にされる。インテグレータレンズ218および220を透過した白色光は、ミラー222で反射し、その反射光のうちの青色光(B)および緑色光(G)は、それぞれダイクロイックミラー228で反射し、赤色光(R)は、ダイクロイックミラー228を透過する。ダイクロイックミラー228を透過した赤色光は、ミラー224で反射し、その反射光は、集光レンズ234により整形され、赤色用の液晶パネル204に入射する。ダイクロイックミラー228で反射した青色光および緑色光のうちの緑色光は、ダイクロイックミラー230で反射し、青色光は、ダイクロイックミラー230を透過する。ダイクロイックミラー230で反射した緑色光は、集光レンズ236により整形され、緑色用の液晶パネル206に入射する。ダイクロイックミラー230を透過した青色光は、ダイクロイックミラー(またはミラー)232で反射し、その反射光は、ミラー226で反射する。青色光は、集光レンズ238、240および242により整形され、青色用の液晶パネル208に入射する。 【0088】このように、光源202から出射された白色光は、色分離光学系により、赤色、緑色および青色の三原色に色分離され、それぞれ、対応する液晶パネルに導かれ入射する。この際、液晶パネル204が有する液晶パネルの各画素(薄膜トランジスタとこれに接続された画素電極)は、赤色用の画像信号に基づいて作動する駆動回路(駆動手段)により、スイッチング制御(オン/オフ)、すなわち変調される。同様に、緑色光および青色光は、それぞれ、液晶パネル206および208に入射し、それぞれの液晶パネルで変調され、これにより緑色用の画像および青色用の画像が形成される。この際、液晶パネル206が有する液晶パネルの各画素は、緑色用の画像信号に基づいて作動する駆動回路によりスイッチング制御され、液晶パネル208が有する液晶パネルの各画素は、青色用の画像信号に基づいて作動する駆動回路によりスイッチング制御される。これにより赤色光、緑色光および青色光は、それぞれ、液晶パネル204、206および208で変調され、赤色用の画像、緑色用の画像および青色用の画像がそれぞれ形成される。 【0089】液晶パネル204により形成された赤色用の画像、すなわち液晶パネル204からの赤色光は、面248からダイクロイックプリズム214に入射し、ダイクロイックミラー面210で反射し、ダイクロイックミラー面212を透過して、出射面250から出射する。液晶パネル206により形成された緑色用の画像、すなわち液晶パネル206からの緑色光は、面252からダイクロイックプリズム214に入射し、ダイクロイックミラー面210および212をそれぞれ透過して、出射面250から出射する。液晶パネル208により形成された青色用の画像、すなわち液晶パネル208からの青色光は、面256からダイクロイックプリズム214に入射し、ダイクロイックミラー面212で反射し、ダイクロイックミラー面210を透過して、出射面250から出射する。 【0090】このように、液晶パネル204、206および208からの各色の光、すなわち液晶パネル204、206および208により形成された各画像は、ダイクロイックプリズム214により合成され、これによりカラーの画像が形成される。この画像は、投射レンズ216により、所定の位置に設置されているスクリーン254上に投影(拡大投射)される。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000002369 【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
|
| 【出願日】 |
平成13年3月23日(2001.3.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090479 【弁理士】 【氏名又は名称】井上 一 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2002−283361(P2002−283361A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月3日(2002.10.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−85377(P2001−85377) |
|