| 【発明の名称】 |
ゴム成型品加硫モールド |
| 【発明者】 |
【氏名】弘瀬 煌司
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| 【要約】 |
【課題】目詰まりの発生が抑えられ、加硫したゴム成型品においてはトリミング等の後工程を必要としなくなるゴム成型品加硫モールドを提供すること。
【解決手段】ベントピース22に排気用のテーパー孔30を設け、その内径をキャビティー側よりも排気下流側で大きく設定する。仮に、キャビティ側でプラグ材32が引っ掛かったとしても、排気の圧力等が作用して奥に押し込まれると、径が大きくなった部分を容易に通過してモールド内の気体と共に排出される。したがって、モールド10をクリーニングせずに長期に使用することが可能となる。また、テーパー孔30のキャビティー側の径d1を従来よりも小径の0.5〜10μmとしているので、スピューを生じない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 キャビティー内面に、排気用の複数のベントピースを埋設したゴム成型品加硫モールドであって、前記ベントピースは、気体のみを通過させる空隙を有し、空隙の大きさは、排気下流側がキャビティー側よりも大きいことを特徴とするゴム成型品加硫モールド。 【請求項2】 前記ベントピースには、孔が形成されており、前記孔の径は、キャビティー側よりも排気下流側で大きいことを特徴とする請求項1に記載のゴム成型品加硫モールド。 【請求項3】 前記ベントピースは、少なくとも一部が多孔質部材で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のゴム成型品加硫モールド。 【請求項4】 前記ベントピースは、キャビティー側に多孔質部材、前記多孔質部材の排気下流側に孔が形成されており、前記多孔質部材の平均空孔径よりも前記孔の平均径の方が大きいことを特徴とする請求項1に記載のゴム成型品加硫モールド。 【請求項5】 前記ベントピースは、孔が形成されており、前記孔のキャビティー側開口部が、金属のスパッタリングにより形成された多孔質金属層で覆われており、前記多孔質金属層の空隙の平均空孔径よりも前記孔の径の方が大きいことを特徴とする請求項1に記載のゴム成型品加硫モールド。 【請求項6】 前記空隙のキャビティー側の平均空孔径は、0.5〜10μmであることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のゴム成型品加硫モールド。 【請求項7】 前記ベントプラグの排気側に、気体を吸引する吸引手段を連結したことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のゴム成型品加硫モールド。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤ等のゴム成型品を加硫成型するためのゴム成型品加硫モールドに関する。 【0002】 【従来の技術】タイヤの加硫成形を行うモールドでは、キャビティー内の気体を排出するためにマイクロベント、スリット、ベントホール、クロスベント等の排気通路を設けている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マイクロベント、スリット、ベントホール及びクロスベントを用いた従来方法では、以下の問題がある。 【0004】タイヤ表面のスピューはトリミングで除去するが、切り口高さにばらつきが生じるため、タイヤの外観上好ましくない。また、トリミング設備を必要とするので、コストアップとなる。なお、クロスベントでは、モールド側にスピューが生じると、工具等を使用しても除去出来ない問題がある。 【0005】スピュー切れが生じ、ベント孔が目詰まった場合、目詰まりをドリルで浚わなければならないので、工数が大となる(モールドには、数百個所にベント孔が設けられているため。)。 【0006】スリットに因るリップ(膜状のはみ出し)は、タイヤの外観上好ましくない。また、主溝を横切るように発生した大きなリップの場合、ウエット路面走行中にリップがダムの役目を果し、排水性が低下する。 【0007】また、上記のようなスピューを生じさせない排気手段として、多孔質エアーベントと呼ばれるものがある。 【0008】多孔質エアーベントは、気体は通過するがゴムの通過は阻止可能な微小な空隙を多数有した多孔質の部材(一般には燒結金属)を用いるものである。 【0009】しかしながら、加硫中のグリーンタイヤから放出されるフューム(油分、金属分等)、ポリマー、カーボン等の微粒子であるプラグ材によって加硫早期回数で目詰まりを発生し、不良品タイヤ成型してしまう問題がある。これは、上記プラグ材が、微小な空隙を次々に通過し続けるが、その空隙の寸法以上のプラグ材が通過しようとすると、モールド内面近傍で目詰まりを発生するからである。 【0010】また、多孔質部材がいったん目詰まると、ドリル等では除去することができず、特殊な洗浄方法等を用いなければならずモールド洗浄に難渋する。 【0011】また、多孔質部材が、燒結金属であると、タイヤ表面にベントのメッシュの痕跡(パッチ)が出て外観を損なう問題がある。 【0012】本発明は、目詰まりの発生が抑えられ、加硫したゴム成型品においてはトリミング等の後工程を必要としなくなるゴム成型品加硫モールドを提供することが目的である。 【0013】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、キャビティー内面に、排気用の複数のベントピースを埋設したゴム成型品加硫モールドであって、前記ベントピースは、気体のみを通過させる空隙を有し、空隙の大きさは、排気下流側がキャビティー側よりも大きいことを特徴としている。 【0014】次に、請求項1に記載のゴム成型品加硫モールドの作用を説明する。 【0015】従来、細孔を多数設けたベントピースや、多孔質部材を用いたベントピースでは、ベントピース全体にわたり空隙の大きさが一定であった。例えば、図12(A)に示すように、細孔100を多数設けたベントピース102では、各細孔100の径がキャビティー側から反対側まで一定であり、図12(B)に示すように、キャビティー側にプラグ材104で目詰まりを生じると、加硫毎に、プラグ材104が奥に押し込まれることはあっても、反対側に抜け出ることは無かった。 【0016】一方、本発明のゴム成型品加硫モールドでは、ベントピースの空隙の大きさをキャビティー側よりも排気下流側で大きく設定しているので、仮に、キャビティ側の空隙でプラグ材が引っ掛かったとしても、排気の圧力が作用して奥に押し込まれると、空隙が大きくなった部分は容易に通過可能であるので、キャビティ側で引っ掛かっていたプラグ材をモールド内の気体と共に排気加硫側に排出することが可能となる。 【0017】また、ベントピースの空隙は、気体のみを通過させるので、スピューを生じない。 【0018】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のゴム成型品加硫モールドにおいて、前記ベントピースには、孔が形成されており、前記孔の径は、キャビティー側よりも排気下流側で大きいことを特徴としている。 【0019】次に、請求項2に記載のゴム成型品加硫モールドの作用を説明する。 【0020】請求項2に記載のゴム成型品加硫モールドでは、ベントピースに形成した孔の径を、キャビティー側よりも排気下流側で大きくしたので、キャビティ側の孔内でプラグ材が引っ掛かったとしても、排気の圧力が作用して奥に押し込まれると、孔径が大きくなった部分は容易に通過可能であるので、キャビティ側で引っ掛かっていたプラグ材をモールド内の気体と共に排気加硫側に排出することが可能となる。 【0021】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のゴム成型品加硫モールドにおいて、前記ベントピースは、少なくとも一部が多孔質部材で形成されていることを特徴としている。 【0022】次に、請求項3に記載のゴム成型品加硫モールドの作用を説明する。 【0023】多孔質部材の空隙率をキャビティー側よりも排気下流側で大きく設定しているので、仮に、キャビティ側の空隙でプラグ材が引っ掛かったとしても、排気の圧力が作用して奥に押し込まれると、空隙が大きくなった部分は容易に通過可能であるので、キャビティ側で引っ掛かっていたプラグ材をモールド内の気体と共に排気加硫側に排出することが可能となる。 【0024】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のゴム成型品加硫モールドにおいて、前記ベントピースは、キャビティー側に多孔質部材、前記多孔質部材の排気下流側に孔が形成されており、前記多孔質部材の平均空孔径よりも前記孔の平均径の方が大きいことを特徴としている。 【0025】次に、請求項4に記載のゴム成型品加硫モールドの作用を説明する。 【0026】本発明では、キャビティ側の多孔質部材内の空隙内でプラグ材が引っ掛かったとしても、排気の圧力が作用して奥に押し込まれると、孔を容易に通過可能であるので、多孔質部材内の空隙内で引っ掛かっていたプラグ材をモールド内の気体と共に排気加硫側に排出することが可能となる。 【0027】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のゴム成型品加硫モールドにおいて、前記ベントピースは、孔が形成されており、前記孔のキャビティー側開口部が、金属のスパッタリングにより形成された多孔質金属層で覆われており、前記多孔質金属層の空隙の平均空孔径よりも前記孔の径の方が大きいことを特徴としている。 【0028】次に、請求項5に記載のゴム成型品加硫モールドの作用を説明する。 【0029】本発明では、キャビティ側の多孔質金属層内の空隙内でプラグ材が引っ掛かったとしても、排気の圧力が作用して奥に押し込まれると、孔を容易に通過可能であるので、多孔質金属層内の空隙内で引っ掛かっていたプラグ材をモールド内の気体と共に排気加硫側に排出することが可能となる。 【0030】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のゴム成型品加硫モールドにおいて、前記空隙のキャビティー側の平均空孔径は、0.5〜10μmであることを特徴としている。 【0031】次に、請求項6に記載のゴム成型品加硫モールドの作用を説明する。 【0032】空隙のキャビティー側の平均径が0.5μm未満になると、排気すべき気体が通過し難くなる。 【0033】一方、空隙のキャビティー側の平均径が10μmを越えると、ゴム成型品の表面に形成される空隙の跡が目立つようになる。 【0034】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のゴム成型品加硫モールドにおいて、前記ベントプラグの排気側に、気体を吸引する吸引手段を連結したことを特徴としている。 【0035】次に、請求項7に記載のゴム成型品加硫モールドの作用を説明する。 【0036】気体排出時に、吸引手段を作動させることにより、モールド内外の気圧差が大きくなり、空隙内で引っ掛かっていたプラグ材が気体と共に排出され易くなる。 【0037】また、モールドを洗浄する際に吸引手段を作動させても良く、これにより、空隙内で引っ掛かっていたプラグ材をモールド外へ排出することが出来る。なお、モールドを洗浄する際、プラグ材を洗浄剤で溶解しても良い。 【0038】 【発明の実施の形態】[第1の実施形態]次に、本発明のゴム成型品加硫モールドの第1の実施形態を図1乃至図4にしたがって説明する。 【0039】図2に示すように、本実施形態のモールド10はタイヤの加硫成形を行うものであり、複数のセグメント12から構成され、分割可能となっている。 【0040】各セグメント12は、図示しない固定手段を用いて図2に示すように略円筒状に組み合わされており、モールド10の軸芯部分には図示しないブラダーを挿入するための開口14が形成されている。 【0041】図3に示すように、セグメント12は(図3では、一部分のみが示されている。)、外側ベース16が鋼材で形成されており、鋼材の内側にはアルミニウムで形成された複数のピース16が図示しないボルト等で固定されている。 【0042】ピース16の表面(モールド10の内面に露出している部分)がタイヤの成形面16Aであり、加硫する生タイヤのゴムが密着する面である。 【0043】図1に示すように、ピース16には、孔20が形成されており、この孔20のキャビティー側にはモールド内の空気や加硫時に発生したガスを排出するためのベントピース22が挿入されている。 【0044】この孔20は、ピース16の背面の隙間24を通り、外側ベース16の内外面に貫通する排気孔26に連通している。 【0045】この排気孔26には、ゴム紛等を除去するフィルター27及びモールド内の空気や加硫時に発生したガスを吸引するバキュームポンプ28が接続されている。 【0046】なお、モールド10の内周面には、図示はしないが、タイヤの溝を成形する骨部、サイプを形成するブレード等の突起が多数形成されている。 【0047】図4に示すように、本実施形態のベントピース22は、アルミニューム等の金属で円柱に形成されている。 【0048】図1及び図4に示すように、このベントピース22には、軸方向に貫通し、かつキャビティー側の径が反対側よりも小さく設定されたテーパー孔30が複数形成されている。 【0049】テーパー孔30のキャビティー側の径d1は、0.5〜10μmの範囲内が好ましい。 【0050】また、テーパー孔30の内壁面と軸線とのなす角度θは1°以上、好ましくは2.5°以上である。 【0051】また、テーパー孔30の長さLは、短い方が好ましい。 【0052】次に、本実施形態のモールド10の作用を説明する。 【0053】このモールド10でグリーンタイヤを加硫する際には、キャビティー内の空気及びガスを迅速に排出するために、バキュームポンプ28を作動させる。 【0054】本実施形態では、ベントピース22のテーパー孔30の径をキャビティー側よりも排気下流側で大きく設定しているので、図1に示すように、仮に、キャビティ側でプラグ材32が引っ掛かったとしても、排気の圧力及びバキュームポンプ28の吸引力が作用して奥に押し込まれると、径が大きくなった部分を容易に通過してモールド内の気体と共に排出される。 【0055】したがって、モールド10をクリーニングせずに長期に使用することが可能となる。 【0056】なお、クリーニングを行う際に、バキュームポンプ28を作動させても良い。これにより、引っ掛かったプラグ材32を排出することができる。なお、このとき、モールド内面にプラグ材32を溶解、膨潤(軟化)等させる洗浄剤等を付着させ、その後バキュームポンプ28で排気しても良い。 【0057】また、本実施形態では、テーパー孔30のキャビティー側の径d1を従来よりも小径の0.5〜10μmとしているので、スピューを生じない。このため、スピューの切削工程が不要となり、工場からの産業廃棄物も低減できる。 【0058】また、テーパー孔30のキャビティー側の径d1が0.5〜10μmと非常に小径であるので、タイヤ表面のテーパー孔30の痕跡も目立たない。 【0059】なお、テーパー孔30のキャビティー側の径d1が0.5μm未満になると、排気の抵抗が大きくなり過ぎる。一方、テーパー孔30のキャビティー側の径d1が10μmを越えると、タイヤ表面に跡が目立ちやすくなる。 【0060】また、プラグ材32が排出される際にテーパー孔30の内面を擦るので、セルフクリーニング作用もある。 [第2の実施形態]次に、本発明の第2の実施形態を図5及び図6にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。 【0061】図5に示すように、本実施形態のベントピース34は、第1の実施形態のベントピース22と同様にアルミニューム等の金属で円柱に形成されているが、テーパー孔30の替わりに板状の通気部材36が軸方向両端に露出するように埋設されている。 【0062】図6に示すように、本実施形態の通気部材36は、燒結金属製であり、本実施形態ではキャビティー側の第1層38及び排気側の第2層40の2層構造である。 【0063】ここで、第1層38においては、平均空孔径を0.5〜10μmの範囲内に設定することが好ましい。 【0064】第2層40の平均空孔径は、第1層38の平均空孔径よりも大きく設定されている。 【0065】第2層40の平均空孔径は、第1層38の平均空孔径よりも大きければ良いが、通気性を考慮すると、出来る限り大きいことが好ましい。 【0066】また、第1層38においては、目詰まったプラグ材32の排出及び通気性を考慮すると、第1層38の耐久性を低下させない範囲で出来る限り薄いことが好ましい。 【0067】次に、本実施形態のモールド10の作用を説明する。 【0068】本実施形態では、第1層38及び第2層40を用い、通気部材36の平均空孔寸法をキャビティー側よりも排気下流側で大きく設定しているので、仮に、キャビティ側でプラグ材32が引っ掛かったとしても、排気の圧力及びバキュームポンプ28の吸引力が作用して奥に押し込まれると、空孔が大きくなった部分を容易に通過してモールド内の気体と共に排出される。 【0069】したがって、本実施形態においてもモールド10をクリーニングせずに長期に使用することが可能となり、また、クリーニング作業も容易になる。 【0070】また、本実施形態では、第1層38の平均空孔径を非常に小さく設定しているので、タイヤ表面の痕跡も目立たない。 [第3の実施形態]次に、本発明の第3の実施形態を図7及び図8にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。 【0071】図7及び図8に示すように、本実施形態のベントピース42は、アルミニューム等の金属で円柱に形成されており、キャビティー側の端部には深さ0.2mm、直径20mmの円形の凹部44が形成されており、反対側の端部には深さ5mm、直径15mmの円形の凹部46が形成されている。 【0072】また、ベントピース42には、凹部44と凹部46とを連通する直径1.5mmの細孔48が17個形成されている。 【0073】このベントピース42の凹部44には、厚さ0.2mm、直径20mmの燒結金属板50が嵌め込まれている。 【0074】燒結金属板50の平均空孔径は、第2の実施形態の第1層38と同様に0.5〜10μmが好ましい。また、この燒結金属板50も、耐久性を低下させない範囲で出来る限り薄いことが好ましい。更に、この燒結金属板50の代わりに金網を使用し、銀ロウ等でベントピース42に固定する事ができる。 【0075】次に、本実施形態のモールド10の作用を説明する。 【0076】本実施形態では、ベントピース4のキャビティー側に非常に薄い燒結金属板50を設け、その排気下流側に直径1.5mmの細孔48を多数形成したので、仮に、燒結金属板50の空隙にプラグ材32が引っ掛かったとしても、排気の圧力及びバキュームポンプ28の吸引力が作用すると、引っ掛かったプラグ材32は燒結金属板50を容易に通過し、さらに細孔48及び凹部46を経てモールド内の気体と共に排出される。 【0077】したがって、本実施形態においてもモールド10をクリーニングせずに長期に使用することが可能となり、また、クリーニング作業も容易になる。 【0078】また、本実施形態では、燒結金属板50の平均空孔径を非常に小さく設定しているので、タイヤ表面の痕跡も目立たない。 [第4の実施形態]次に、本発明の第4の実施形態を図9にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。 【0079】図9に示すように、本実施形態のベントピース52は、第3の実施形態の変形例であり、燒結金属板50の替わりに、スパッタリング板54が嵌め込まれている。 【0080】スパッタリング板54は、細孔48と連通する直径30μmの細孔56を多数(本実施形態では17個)形成した厚さ0.2mmの金属板(本実施形態ではアルミニューム板)58のキャビティ側に、細孔56を塞ぐように多孔質金属層60を形成したものである。 【0081】なお、このように径の小さい細孔56は、例えば、レーザーで加工することができる。 【0082】多孔質金属層60は、金属(本実施形態ではクロム)をスパッタリングすることにより形成されている。即ち、無数の溶融した金属粒子を金属板58に付着させることにより、冷えて固化した金属粒子間に隙間が形成され、多孔質となる。 【0083】なお、多孔質金属層60の平均空孔径は、燒結金属板50と同様に0.5〜10μmが好ましい。 【0084】また、多孔質金属層60の厚さは、耐久性を低下させない範囲で出来る限り薄いことが好ましい。 【0085】なお、本実施形態の作用効果は、第3の実施形態と同様である。 [第5の実施形態]次に、本発明の第5の実施形態を図10及び図11にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。 【0086】図10(A),(B)に示すように、本実施形態のベントピース62は、外径25mm、内径15mm、長さ6.5mmの金属パイプ64のキャビティー側の端部に直径25mm、厚さ3.5mmの燒結金属板66を固着し、二つ割りにしたものであり、図10(B)に示すようた組み合わせた状態のものを図11に示すように、ピース16に装着する。 【0087】燒結金属板66の平均空孔径は、0.5〜10μmが好ましい。 【0088】また、燒結金属板66の厚さは、耐久性を低下させない範囲で出来る限り薄いことが好ましい。 【0089】次に、本実施形態のモールド10の作用を説明する。 【0090】本実施形態では、ベントピース62のキャビティー側に薄い燒結金属板66が設けられ、その排気下流側に内径15mmの孔62Aが設けられているので、仮に、燒結金属板66の空隙にプラグ材32が引っ掛かったとしても、排気の圧力及びバキュームポンプ28の吸引力が作用すると、引っ掛かったプラグ材32は燒結金属板66を容易に通過し、さらに金属パイプ64の孔62Aを経てモールド内の気体と共に排出される。 【0091】したがって、本実施形態においてもモールド10をクリーニングせずに長期に使用することが可能となり、また、クリーニング作業も容易になる。 【0092】また、本実施形態では、燒結金属板66の平均空孔径を非常に小さく設定しているので、タイヤ表面の痕跡も目立たない。 【0093】なお、上記実施形態は、本発明をタイヤの加硫を行うモールドに適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、加硫成型用のモールドには全て適用可能である。 【0094】また、上記実施形態では、多孔質部材として燒結金属を用いたが、本発明はこれに限らず、多孔質部材は、セラミックス等の金属以外の材質であっても良い。 【0095】 【発明の効果】以上説明したように本発明のゴム成型品加硫モールドによれば、目詰まりの発生が抑えられ、加硫したゴム成型品においてはトリミング等の後工程が必要なくなる、という優れた効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005278 【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
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| 【出願日】 |
平成13年3月22日(2001.3.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079049 【弁理士】 【氏名又は名称】中島 淳 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−283351(P2002−283351A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月3日(2002.10.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−82638(P2001−82638) |
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