| 【発明の名称】 |
磁性エンコーダの製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】冨岡 正稚
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| 【要約】 |
【課題】着磁した時に磁力が強く、円周方向における磁力のバラツキが少ない磁性エンコーダ3の製造方法を提供する。
【解決手段】未加硫ゴムへ混合した磁性粉の方向を放射状に整え直してリング状生地を形成し、前記リング状生地を中心軸方向に加熱圧縮成形して磁性エンコーダAを加硫形成せしめた後、これに着磁せしめて磁性エンコーダを得る。これにより周状にバラツキが少ない強い磁力が着磁される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 磁性エンコーダの製造方法において、未加硫ゴムに磁性粉を混合し押し出し機を用いて該磁性粉が押し出し方向へ整えられた筒状生地を形成し、この前記筒状生地を周方向に切断してリング状生地を形成せしめ、前記リング状生地をその中心軸に軸対称の直角方向へ捩転して前記磁性粉が径方向へ整えられた捩りリング状生地とし、前記捩りリング状生地を中心軸方向に加熱圧縮成形して磁性エンコーダを加硫形成せしめた後、前記磁性エンコーダへ周状にS・N極を交互に着磁せしめたことを特徴とする磁性エンコーダの製造方法。 【請求項2】 磁性エンコーダの製造方法において、未加硫ゴムに磁性粉を混合して該磁性粉の方向を整えたシート状生地を形成し、前記シート状生地を平面方向から所望寸法をもって打ち抜いて円盤状あるいはリング状の円形生地を造形せしめ、前記円形生地を型によって中心軸方向に加熱圧縮して前記型における円形生地の外周方向部に設けたリング状キャビティに生地材料を流し込んで磁性エンコーダを加硫形成せしめた後、前記磁性エンコーダへ周状にS・N極を交互に着磁せしめたことを特徴とする磁性エンコーダの製造方法。 【請求項3】 前記円形生地は、押し出し機を用いてシート状に押し出され、これがロールにて引き延ばし形成されたことを特徴とする請求項2の磁性エンコーダの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、周状に磁性を有する磁性エンコーダの製造方法に関するものであって、特に着磁した際に磁力が高く、円周方向に磁性のバラツキの少ない磁性エンコーダの製造方法に関するものである。 【0002】 【従来技術の内容】従来、磁性を有するゴム材からなるエンコーダの製造にあっては、磁性粉を適量ゴム材料に混合し、ロールによるシーティングによってシート状の未加硫ゴム生地を形成し、このシート状の未加硫ゴム生地をスリット状に裁断して角紐を形成し、これを環状に略接合したリング生地を金型キャビティ内に供給せしめ、圧縮成形して円周状の磁性エンコーダを形成する方法が採用されていた。 【0003】また、作業性と成形性の向上を期待して、磁性粉を含む未加硫ゴムを押し出し機を用いて紐状に押し出し形成し、これを環状に略接合して金型に供給せしめ、圧縮性形して円周状の磁性エンコーダを形成する押し出し成形方法も広く用いられている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ここで前記のような製造方法の大きな欠点を挙げると、前者のスリット状に裁断してリング生地を供給しこれを圧縮成形した磁性エンコーダの場合には、フェライト等の磁性粉の配列を揃えることをあまり考慮に入れずに混合形成されているから、これを着磁すると円周方向において磁力がバラツク不具合を生じ、その結果、磁力が円周方向でどの部分においても均一で、強力に着磁された精度の高い磁性エンコーダを得ることは困難であった。 【0005】また、後者の押し出し機を用いて紐状に押し出し形成し、これを環状に略接合して圧縮形成した磁性エンコーダの場合は、紐部においてフェライト等の磁性粉の配列に方向性をもたすことができるが、しかしながらその略接合部分で磁性粉の配列方向が不規則になり易いもので、この方法においても磁力が円周方向に均一で強力に着磁し得ることを約束することはできない。 【0006】本発明はこのようなことに鑑みて、フェライト等の磁性粉の配列に方向性をもたせて磁性粉の整列された磁性エンコーダを得さしめ、もって磁力が円周方向に均一で強力に着磁し得る磁性エンコーダを形成する製造方法を提供するものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明を図面に基づいて工程別に詳しく説明すると、磁力によってパルス列を形成し符号を発生させる磁性エンコーダAの製造方法であって、未加硫ゴムに磁性粉を混合し押し出し機を用いて該磁性粉が押し出し方向へ整えられた筒状生地aを形成する工程と、この前記筒状生地aを周方向に所望寸法をもって図2に示すように切断具1によって切断してリング状生地a1を形成せしめる工程と、前記リング状生地a1を図1に示すようにその中心軸に軸対称の直角方向へ捩転して前記磁性粉が径方向へ整えられた捩りリング状生地a2とする工程と、前記捩りリング状生地a2を中心軸方向に加熱圧縮成形して磁性エンコーダAを加硫形成せしめる工程と、前記磁性エンコーダAへ図8に示すように周状にS・N極を交互に着磁せしめる工程とからなることを特徴としている。 【0008】また、磁力によってパルス列を形成し符号を発生させる磁性エンコーダAの製造方法であって、図7に示すように押し出し機3あるいはロール機4等によって未加硫ゴムに磁性粉を混合して該磁性粉の方向を整えたシート状生地bを形成する工程と、前記シート状生地bを平面方向から所望寸法をもって打ち抜いて図3に示すような円盤状あるいはリング状の円形生地b1(ここでは円盤状を示す)を造形せしめる工程と、前記円形生地b1を図4に示すように型2によって中心軸方向に加熱圧縮して、前記型2における円形生地b1の外周方向部に設けたリング状キャビティ2aに生地材料を流し込み、図5に示すように磁性エンコーダAを加硫形成せしめる工程と、前記磁性エンコーダAへ図8に示すように周状にS・N極を交互に着磁せしめる工程とからなることを特徴としている。なお、前記工程で必要なら図6に示すような、押し出し機3を用いてシート状に押し出し、これを図7に示すようにロール機4にて前記円形生地b1を引き延ばし形成せしめることができる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明でなる磁性エンコーダの製造方法の好ましい実施形態を説明する。 【0010】フェライト等の磁性粉の混入された未加硫ゴムを図2に示すような筒状生地aに形成する手段については、通常リング状の口部を有した押し出し機(図示していない)を用いるが、この押し出し成形によって押し出し方向に磁性粉が方向性を持って配列されるものとなるので極めて重要な工程となっている。この筒状生地aを図2に示すようにカッターとかナイフ等の鋭利な切断具1をもって周方向に切断してリング状生地a1を形成せしめる。この状態では混合された磁性粉は押し出し方向に向いており、ここから図1に示すように、このリング状生地a1をその中心軸に対し軸対称の直角方向へ捩転して図2で示すような捩りリング状生地a2を形成する。(図1及び図2では直角方向へ捩転する途中の状態を示している。) ここで前記押し出し方向に向いていた磁性粉はその方向が大きく変わり、径方向(放射状)へ方向を変えて整列するものとなる。ここから前記捩りリング状生地a2を中心軸方向に加熱圧縮して磁性エンコーダAを形成せしめた後、これへ図8に示すように周状にS・N極を着磁せしめて完成する。 【0011】また、フェライト等の磁性粉の混入された未加硫ゴムをシート状生地bに形成する手段については、図6あるいは図7に示すように押し出し機3あるいはロール機4等によって該磁性粉の方向を整えたシート状生地bを形成するが、該磁性粉をより高い精度で整列させるためには、前記押し出し機3によってシート状に押し出した後に、これをロール機4にて引き延ばし形成せしめるのが効率的な方法となる。このようにして形成されたシート状生地bを抜き型等を用いて平面方向から円形生地b1抜き形成せしめ、これを型2によって加熱圧縮して、図4に示すように該円形生地b1の位置する外周方向部に設けたリング状キャビティ2aへ生地材料を放射状に流し込む。このとき内含する磁性粉は、押し出し方向に整列されていたものからゴム材料と共にスムースに放射状に流れて整列し直し、そのまま加硫形成され磁性エンコーダAが形成される。そしてこの磁性エンコーダAへ図8に示すように周状にS・N極を交互に着磁せしめ完成を見る。 【0012】このようにして形成された磁性エンコーダAは、円周方向の何れの位置においても内部に混入されている磁性粉の配列に乱れがなく、従って磁力が強く円周方向における磁力のバラツキが少ないものとなる。 【実施例】 【0013】本発明を構成するゴム材料としては、NBR(アクリロニトリルブタジエンラバー)とかACM(アクリル酸エステル共重合体)あるいはH−NBR(水素添加アクリロニトリルブタジエンラバー)等のポリマーへ、磁性粉、例えば、フェライトを重量比で好ましくは70%〜98%程度配合し、ゴム薬品と共に混合して未加硫状態のゴム生地を準備する。 【0014】本発明の磁性エンコーダAの製造方法では、リング状生地a1を捩転して圧縮成形する方法も、シート状生地bを打ち抜いた後加熱圧縮して外周方向のリング状キャビティ2aに生地材料を流し込む成形方法も、いずれも生産工程が極めてシンプルで成形不良が少ない構成を持っており、結果として大きな歩留まりの向上が図れると共に、強力ではっきりした周状の磁極を得ることができるものとなっている。 【0015】すなわち、従来の製造方法では押し出し方向あるいは引き出し方向に整列した生地材料中の磁性粉が抜き形成された状態のまま成形されてその配列をほとんど変えないのに対し、本願発明では成形硬化前の段階で含有する磁性粉を改めて放射状に配列し直しており、これが成形されるとその磁性粉は放射状になって固定した磁性エンコーダAが形成される。この放射状に配列された磁性粉を持つ磁性エンコーダAへ全く同方向の周状にS・N極を交互に着磁せしめると極めて効率よく強力に磁力が着くものであり、リング状の磁性エンコーダAを製造する理想形をなしている。 【0016】なお、前記した磁性エンコーダAの形成においては、図8に示したような平面的な皿リング形状に造形せしめる構造に限らず、例えば筒形状であっても差し支えなく、また必要なら金属等で形成された補強環と共に一体的に成形することもできる。(いずれも図示していない。) 【0017】 【発明の効果】本発明の製造方法によって製造せしめた磁性エンコーダAは、原料となる未加硫状態のゴムに混合されている磁性粉が磁性エンコーダに形成されるときに円周方向にほぼ規則的に配列されるので、この磁性エンコーダを着磁すると、強い磁力で円周方向の何れの位置においてもほぼ均一な磁力が発揮される優れた性能を有する磁性エンコーダAとなる。また、筒状生地からなるリング状生地a1を捩転して圧縮成形するか、あるいはシート状生地bを大まかな形状に打ち抜きこれを圧縮して外周のリング状キャビティ2aへ生地材料を流し込み成形するものであるので、生産工程が極めてシンプルで成形不良が少ないものとなり大きな歩留まりの向上が図れるものとなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000225359 【氏名又は名称】内山工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年3月1日(2001.3.1) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−254454(P2002−254454A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月11日(2002.9.11) |
| 【出願番号】 |
特願2001−56314(P2001−56314) |
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