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【発明の名称】 コルク床材とその製造方法
【発明者】 【氏名】貝原 敏弘

【要約】 【課題】コルク床材1とその製造方法であって、直方形枠型2と押し出しピストン3と振動装置4を有するホッパー5による押し出し成形装置をもってコルク床材1を形成する。

【解決手段】コルク床材1とその製造方法であって、直方形枠型2と押し出しピストン3と振動装置4の配備された頃斜面51を有するホッパー5等による押し出し成形装置をもって、コルク粒aからコルク床材1を連続的に押し出し形成せしめる。これにより上層11が軽比重で軟らかく下層12が重比重で強度が高い層を得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 コルク粒に接着剤を混合せしめてこれを板状に押し出し成形せしめたコルク床材において、片側へ押し出し口を有する直方形枠型と、前記直方形枠型内にあって押し出し口の方向へ往復動する直方形の押し出しピストンを備え、前記直方形枠型の上部へ片側に傾斜面を有するホッパーを配設して、前記傾斜面を振動させながら該ホッパーからコルク粒を供給せしめ比重の異なる層状に押し出し形成したことを特徴とするコルク床材。
【請求項2】 コルク粒に接着剤を混合せしめてこれを板状に押し出し成形せしめるコルク床材の製造方法において、片側へ押し出し口を有する直方形枠型と、前記直方形枠型内にあって押し出し口の方向へ往復動する直方形の押し出しピストンを備え、前記直方形枠型の上部へ片側に傾斜面を有するホッパーを配設して、前記傾斜面へ設けた振動装置にて該傾斜面を振動させながら該ホッパーから加熱した直方形枠型へコルク粒を供給せしめ、比重の異なる層状に連続的に押し出し形成することを特徴とするコルク床材の製造方法。
【請求項3】 前記コルク床材は、上層が比重が軽く、下層は比重が重く形成されることを特徴とする請求項1のコルク床材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は十分な強度を持ちつつ踏破弾性に富み、しかも長尺のものが得られるコルク床材とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術の内容】従来、コルク材は微細な独立した空気を含む細胞からできているため弾性に富みかつ圧縮性に優れており、建材としては断熱材や振動防止材などに広く使用されるに至っている。昨今ではその特性の一つである難燃性が着目され、住宅用の建材として壁あるいは床などにコルクからなる板材が広く使用されるようになっている。特に、住宅の床材としてコルク板を用いる場合には歩行性と耐久性を考慮する必要が有り、一般的には強度のある合板を芯材にしてこれに接着剤を介してコルク板を貼り合わせた複合コルク板が知られている。
【0003】このような複合コルク板を構成するコルク板の製造方法としては、角箱形状の金型に接着剤を混合したコルク粒を投入充填し、これを厚さ方向に加熱圧縮して板厚のコルクブロックを成形せしめた後、所望の厚みに漉割って求めるコルク板を得るのが一般的であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにして得られたコルク板と合板などの剛性材を貼り合わせた複合コルク板は、合板の剛性による補強作用で十分な強度を有する代わりに重量的、価格的に不利なものとなり、さらに施工性も悪いなど広く一般に普及するに至っていないのが現実である。勿論、長尺な板材の成形は不可能であり、その必要が生じた時には継ぎ接ぎあるいは着け足し等行なわなければならず、美観を損ねるだけでなく施工箇所を大きく限定するものであった。
【0005】一方、コルク板を押し出し機にて連続的に形成する方法としては、例えば特開昭58−224704号などによってその成形方法が公にされており、これによるとコルク粒を押し出してコルク粒が厚み方向に直角に整列したコルク板を連続的に形成する製造方法が示されている。
【0006】しかしながら、ここでの押し出し機によるコルク板の連続形成方法では、コルク粒の押し出し成形方法に主眼が有り、建材としての施工性とか床材としての強度・耐久性などにあまり重きを置いた建築材料とはなっていない。
【0007】本発明はかかる問題点を解決するため鋭意検討した結果導かれたものであり、本発明の詳細は以下に示すものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はコルク粒aを押し出し成形したコルク床材1とその製造方法であって、図面に基づいて詳しく説明すると図1に示すように、コルク床材1の形成では、直方形枠型2と押し出しピストン3と傾斜面51に振動装置4を有するホッパー5等による押し出し成形装置をもって、図2に示すように上層11が比重が軽く、下層12は比重が重い層となった板状に押し出し形成されることを特徴としている。
【0009】また、コルク床材1の製造方法では、図1に示すように片側へ押し出し口21を有する直方形枠型2と、前記押し出し口21の方向へ往復動する押し出しピストン3を備え、前記直方形枠型2の上部へ片側に傾斜面51を有するホッパー5を配設して、前記傾斜面51へ設けた振動装置4によって振動させながら該ホッパー5から加熱した前記直方形枠型2へ接着剤の混合されたコルク粒aを供給せしめ、該直方形枠型2へ充填されたコルク粒aを前記押し出しピストン3によって連続的にコルク床材1を押し出し形成せしめることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明でなるコルク床材1の製造方法は、所望する適当直径(3〜10mm程度)に整粒したコルク粒aと接着剤を予め混合攪拌しておく工程と、接着剤が混合されたコルク粒aをホッパー5の傾斜面51にて振動せしめて該傾斜面51付近と他部分との比重を異ならしめて(傾斜面51の表面付近の比重が重くなる。)直方形枠型2の上部から供給せしめる工程と、加熱した前記直方形枠型2内を往復動する押し出しピストン3によってコルク粒aを押し出し口21へ押し出す工程からなっており、ここで上層11が軟性に富む比重の軽いコルク層が形成され、下層12が比重の重い剛性の強いコルク層が形成されるものとなる。
【0011】この時コルク粒aに混合する接着剤としては、熱硬化型接着剤が好ましく、直方形枠型2内にて接着剤の混合されたコルク粒aを押し出しピストン3によって圧縮すると同時に加熱(100℃〜180℃程度)して前記接着剤の硬化を促し、これを押し出して連続的にコルク床材1を得る。
【0012】このようにして形成されたコルク床材1は、所望する一定の厚さ、幅で連続的に押し出し形成され、しかもその上層11と下層12が比重を異ならせて形成されるので弾性と剛性が同時に得られており、住宅あるいは事務所などの床材として用いる時、希望する長さに切断できぴったり収まる歩行感の良好な床材を提供できるものとなる。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図1及び図2によって詳しく説明する。本発明のコルク床材1の製造方法によれば、図1に示すようにホッパー5の片方の傾斜面51から振動装置4によって振動をコルク粒aに与えながら直方形枠型2の上部から該直方形枠型2内へ供給すると、前記片方の傾斜面51を通過した時点で比重の異なるコルク粒aがその比重に応じて軽い粒は上層に、重い粒は下層にそれぞれ分離してきれいな層を成しており、これが直方形枠型2へ充填されるとこの層状のコルク粒aは押し出しピストン3によって圧縮を加えながら押し出し口21へ押し出され、ここで図2に示すように上層11が比重が軽く、下層12が比重の重いコルク床材1が形成されるものとなる。
【0014】前述のように形成されるコルク床材1の上下の層をより明確に分離せしめるためには、コルク粒aに長時間の振動を加えるとか傾斜面51の傾斜度をより緩やかとすることなどが有効となり、また供給速度においても振動を加えながらゆっくり移動降下するように設置するのも良い方法となる。
【0015】
【発明の効果】本発明では、コルク粒aの比重が高・低の二層になって連続押し出し形成されるので、その上層11は良好な歩行感を得ながら下層12は剛性のある補強材となってしっかりと上層11を支える働きをなす。このような下層12の補強効果は床材そのものを根太あるいは下地材と釘・ビス等で固定せしめることが可能となり、また加工性も良好で裁断とか突き合わせにおいてもその角部まで十分な強度を有するものとなっている。また、本発明のコルク床材1は合板とか合成樹脂材と一体化させるために用いられていたホルマリン剤等の含まれた接着剤を採用することなく形成されるので有効なVOC対策(ノンホルマリン)となり得る。さらに、二層の板状をなすコルク床材1は天然の樹皮であるコルク材のみで形成されるものであるから耐用年数の後の廃棄分別が極めて容易であって、環境に対する優位性をもっている。
【出願人】 【識別番号】000225359
【氏名又は名称】内山工業株式会社
【出願日】 平成13年3月12日(2001.3.12)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−264108(P2002−264108A)
【公開日】 平成14年9月18日(2002.9.18)
【出願番号】 特願2001−68004(P2001−68004)