| 【発明の名称】 |
ジグソー |
| 【発明者】 |
【氏名】平林 伸治
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| 【要約】 |
【課題】スリーブが回動してブレードをアンロック状態とロック状態に切り替えるクランプ装置を備えたジグソーにおいて、簡易な構成でスリーブをアンロック位置に位置させる。
【解決手段】ジグソーは、ハウジングと、駆動軸と、クランプ装置26と、操作部材と、ブレードとを備えている。駆動軸は、ハウジングに対して往復運動する。クランプ装置26は、駆動軸の先端に取り付けられ、チャック32とこのチャック32周りに回動可能なスリーブ33から構成されている。ブレードは、前記チャック32に着脱可能に固定されている。操作部材は、スリーブ33を回動することでチャック32に対してブレードが着脱されるアンロック状態とブレードが固定されるロック状態とに切り替える。そして、スリーブ33のアンロック状態における位置は、スリーブ33の回動がチャック32に規制されることにより定まる。このように構成されているジグソーは、スリーブ33の回動がチャック32に規制される部位の精度を高めるだけで、スリーブ33をアンロック位置に位置させることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ハウジングと、駆動軸と、クランプ装置と、操作部材と、ブレードとを備えたジグソーであり、前記駆動軸は、前記ハウジングに対して往復運動し、前記クランプ装置は、前記駆動軸の先端に取り付けられ、チャックとこのチャック周りに回動可能なスリーブから構成され、前記ブレードは、前記チャックに着脱可能に固定され、前記操作部材は、前記スリーブを回動することで前記チャックに対して前記ブレードが着脱されるアンロック状態と前記ブレードが固定されるロック状態とに切り替え、前記スリーブのアンロック状態における位置は、前記スリーブの回動が前記チャックに規制されることにより定まることを特徴とするジグソー。 【請求項2】 前記スリーブは、アンロック状態からロック状態となる方向に回動するよう付勢され、前記クランプ装置にブレードが装着されていない状態では、前記スリーブのロック状態となる方向への回動が前記チャックにより規制されていることを特徴とする請求項1に記載のジグソー。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、ジグソーに関し、特に、ブレードを駆動軸に固定する技術に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 木材板や軟鋼板等の切断にはジグソーが用いられる。ジグソーでは、切味が悪くなったり折損したブレード(鋸刃)を交換するため、通常、駆動軸の先端にブレードを着脱可能に固定するクランプ装置が設けられている。このようなクランプ装置としては、例えば、特公平7―102523号公報に記載の装置が知られている。上記公報に記載のクランプ装置は、ブレードを固定するチャックと、このチャック周りに回動可能なスリーブとから構成されている。このスリーブは、別途設けられた操作部材の操作により初期位置(チャックに対してブレードを着脱不能な位置)からアンロック位置(チャックに対してブレードを着脱可能な位置)まで回動可能とされ、また、コイルスプリングによってアンロック位置から初期位置の方向に回動するよう付勢されている。したがって、ブレードを交換するためには、操作部材を操作することでスリーブをコイルスプリングの付勢力に抗してアンロック位置まで回動させ、この状態(アンロック状態)でブレードを交換する。ブレード交換後に操作部材を元の位置に戻すと、スリーブはコイルスプリングの付勢力により初期位置側に回動し、ブレードがチャックに対して固定された状態(ロック状態)となる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 上記クランプ装置では、操作部材を操作するだけでブレードを交換することができるためブレード交換作業を容易に行うことができるが、以下に説明する問題点を有していた。すなわち、上記クランプ装置では、操作部材の可動範囲を規制することでスリーブをアンロック位置に位置決めする構造としていた。すなわち、スリーブ自体はアンロック位置を越えて回動可能であるが、スリーブがアンロック位置となるときに操作部材がストッパに当接する等により移動不能となり、スリーブがアンロック位置に位置決めされるようになっていた。このため、上記クランプ装置において、スリーブをアンロック位置に位置決めするためには、操作部材とスリーブとの相対的位置関係の精度を向上させる必要があった。しかしながら、操作部材とスリーブとの相対的位置関係は、操作部材とスリーブとの間に介在する多くの部材(ハウジング、駆動軸の駆動機構、操作部材、クランプ装置、駆動軸等)によって決定されるため、操作部材とスリーブとの相対的位置関係の精度を向上することは困難であった。したがって、操作部材をストッパに当接する位置まで回動してもスリーブをアンロック位置、すなわちチャックに対してブレードを着脱可能な位置に位置することができず、スムーズにブレードを着脱することができなかった。 【0004】本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な構成とすることでスリーブをアンロック位置に容易に位置させることができるジグソーを提供する。 【0005】 【課題を解決するための手段および作用と効果】 上記の課題を解決するために、請求項1に記載のジグソーは、ハウジングと、駆動軸と、クランプ装置と、操作部材と、ブレードとを備えている。駆動軸は、ハウジングに対して往復運動する。クランプ装置は、駆動軸の先端に取り付けられ、チャックとこのチャック周りに回動可能なスリーブから構成される。ブレードは、チャックに着脱可能に固定される。操作部材は、スリーブを回動することでチャックに対してブレードが着脱されるアンロック状態とブレードが固定されるロック状態とに切り替える。そして、スリーブのアンロック状態における位置は、スリーブの回動がチャックに規制されることにより定まる。上記のジグソーにおいては、スリーブのアンロック状態における位置(アンロック位置)は、スリーブの回動がチャックに規制されることにより定まる。すなわち、スリーブとチャックの相対的位置関係を調整するだけで、スリーブをアンロック位置に正確に位置させることができる。よって、操作部材はスリーブを回動させる機能を受け持つだけでよく、操作部材とスリーブとの相対的位置関係を精度良く調整する必要は無い。このため、スリーブをアンロック位置に容易に位置させることができ、スムーズにブレードの交換を行うことができる。 【0006】請求項1に記載のジグソーにおいて、スリーブは、アンロック状態からロック状態となる方向に回動するよう付勢され、クランプ装置にブレードが装着されていない状態では、スリーブのロック状態となる方向への回動がチャックにより規制されていることが好ましい(請求項2)。上記のジグソーでは、スリーブがアンロック状態からロック状態となる方向に回動するよう付勢されているため、ブレードは安定した状態でクランプ装置(チャック)に固定される。また、スリーブがロック状態となる方向に付勢されていても、クランプ装置にブレードが装着されていない状態におけるスリーブの回動はチャックにより規制されるため、この状態においてもスリーブと操作部材とを非接触の状態とすることができる。従って、上記のジグソーによれば、クランプ装置にブレードを装着しない状態で誤ってジグソーを作動させた場合においても、操作部材やクランプ装置の破損等を防止することができる。 【0007】 【発明の実施の形態】 上述した請求項に記載のジグソーは、下記に示す形態で好適に実施することができる。 (形態1) スリーブはコイルスプリングによってロック状態となる方向に付勢されており、このコイルスプリングとスリーブは同軸に配されるとともに、駆動軸の軸方向に関し少なくともその一部が重なるような状態で配置されている。このような形態では、スリーブと、スリーブをロック状態となる方向に付勢するコイルスプリングが、駆動軸の軸方向に少なくともその一部が重なるような状態で配置される。このため、クランプ装置が駆動軸の軸方向に長くなることを防止することができる。 【0008】 【実施例】 本発明の実施例に係るジグソーについて、図面を参照しながら説明する。まず、最初にジグソー全体の構成を、図1を用いて簡単に説明する。ジグソー10のハウジング12内には、駆動源としての電気モータ、歯車やカム等から構成され電気モータの回転を駆動軸24の往復運動に変換する伝達機構等が収容されている(電気モータと伝達機構の図示は省略している)。ハウジング12の後端には、外部からジグソー10に電力を供給する電源コード16が装着されている(図1に図示されているジグソー10の右側を後、左側を前、上側を上、下側を下とする。以下同じ)。ハウジング12の側面には、内部を冷却するための空気が流通する複数の空気穴12bが形成され、ハウジング12の上部には、使用者がジグソー10を操作するためのハンドル12aが設けられている。ハンドル12aには、使用者がハンドル12aを握った状態で、指先で操作しやすい位置にトリガースイッチ14が装着されている。このトリガースイッチ14は、指で押し込むとオンになり、指を放すと元の状態に戻りオフとなる。このトリガースイッチ14のオン/オフにより電気モータへの電力の通電と遮断が切り替えられ、これによりジグソー10の作動と停止を制御することができる。 【0009】ハウジング12の下部には、ベース18が固定されている。ベース18の下面18aは平面状に形成されており、ジグソー10を切断対象に対して安定させる機能を有している。切断作業を行う際には、ベース18の下面18aを切断対象である木材等の表面に押し当て、ジグソー10を前方側に移動させる。また、ベース18は、前側が開放されたU字状に形成されており、この開放部を通してブレード22が上下方向に往復運動する。ハウジング12の下部でブレード22近傍には、略円柱状のバックローラ19が回転可能に装着されている。バックローラ19は、その円柱面に円周方向の溝が形成されており、この溝にブレード22の後端が差し込まれている。このように構成されているので、切断作業が行われる際にブレード22に加えられる後ろ向きの力は、バックローラ19によって受け止められる。また、ハウジング12のブレード22近傍には吸い込み口12dが形成され、ハウジング12の後方には集塵ホース取付口12cが形成されている。この吸い込み口12dと集塵ホース取付口12cはハウジング12内で連通している。したがって、集塵ホース取付口12cにジグソー10の外部に配置される集塵機のホースを取り付けて作動させると、切断作業時に発生する切り粉を吸い込み口12dから吸引することができる。 【0010】続いて、ブレード22が固定されるクランプ装置26、クランプ装置26をアンロック状態とロック状態とに切替える操作部材52等の構成について説明する。図2に示されているように、ブレード22を着脱可能に固定するクランプ装置26は駆動軸24の下端に取り付けられている。なお、駆動軸24の上端は、ハウジング12に内蔵される伝達機構の終端に接続され、伝達機構の終端の往復運動が駆動軸24に伝えられるようになっている。クランプ装置26は、図3と図4に示されているように、チャック32とスリーブ33から構成されている(図3、図4は、ブレード22がクランプ装置26に装着されていない状態を図示している)。チャック32は、後述するロッド37、ピン42、コイルスプリング44等から構成されている。 【0011】スリーブ33は、大径と小径の略円筒状の部材が上下に連なった形状に形成されており、その円筒形状の内面がロッド37の外周に接触している。よって、スリーブ33は、ロッド37の外周に接触しながらロッド37の周りを回動する。図3によく示されているように、スリーブ33の上側の円筒内面には、円周に沿って溝33aが形成されており、この溝33aにサークリップ35がはめ込まれている。サークリップ35の下面は、ロッド37に形成されている鍔部37kの上面と接触する。そして、防塵のためのゴムキャップ39がスリーブ33に圧入されている。一方、、スリーブ33の下端33bには、図11に良く示されているように、丸穴33kと、丸穴33kをまたぐようにして矩形形状のスリット33fが形成されている。このスリーブ33の下端33bの上面は、ロッド37の下端面と接触する。このため、スリーブ33は軸方向の動きを規制されてロッド37に装着されることとなる。また、スリーブ33には、その外周から外側に突出した突出部33gが形成され、この突出部33gの先端には鉤状の鉤部33hが形成されている。さらに、スリーブ33には、図4によく示されているようにカム33cが形成されている。このカム33cのカム面は、スリーブ33の回動角度に応じてスリーブ33の回動中心との距離が次第に変化する形状に形成されている。また、カム33cの両端には、軸中心方向に突出した当接部33d、33eが形成されている。 【0012】ロッド37には、図3、図4に示されているように、その下端から上方に向けて深く切り込まれたスリット37aが形成されている。また、ロッド37には、その外側面からスリット37aまで貫通する断面形状が矩形の貫通穴37bが形成され、この貫通穴37bに上下に長い略直方体形状のピン42が差し込まれている。このピン42のカム33c側の頭部42bは、図4によく示されているように、ロッド37の外周方向に拡がるピン当接部42a、42aが形成されている。また、ピン42には、斜面部42cが形成されている。この斜面部42cは、ブレード22がクランプ装置26に挿入される際に、ピン42をカム33c側に押し戻す機能を有している。上述したロッド37の周囲には、つるまき状のコイルスプリング44が装着されている。このコイルスプリング44は、図3、図4によく示されているように、その一端44aがスリーブ33の突出部33gに形成された穴33jに差し込まれ、他端44bがロッド37に形成された穴37dに付勢状態で差し込まれている。このため、スリーブ33は、コイルスプリング44によって矢印43方向に付勢され、カム33の当接部33dとピン42のピン当接部42aとが当接することにより、図4に示されている回動位置に規制される(このスリーブ33の位置を「初期位置」とする。以下同じ)。この状態では、ピン42の端部42dが、ロッド37のスリット37a内に突き出ている。 【0013】また、ロッド37のスリット37a内には、図16に示されているように、一端をサークリップ35とロッド37の鍔部37kに挟み込まれたリーフスプリング62(板バネ)が装着されている。このリーフスプリング62は、ブレード22がロッド37のスリット37aに挿入されると、ブレード22の上端面22dに沿って変形し、ブレード22を下方向に付勢する。 【0014】操作部材52は、透明な材料を用いて形成され、図1に示されているようにハウジング12の前方下部に装着されている。図11、図15に示されているように、操作部材52の平面形状は、略コの字状に形成され、この略コの字状形状の一端には軸穴52aが形成されている。そして、この軸穴52aにハウジング12に固定されている棒状のシャフト53が差し込まれることで、操作部材52がハウジング12に対して棒状のシャフト53周りに回動可能に装着される。この操作部材52とハウジング12との間には、図11に示されているようにシャフト53に巻回された状態でコイルスプリング54が装着されている。したがって、操作部材52は、コイルスプリング54によって矢印56と反対の方向(以下、矢印56の方向を開方向、反対を閉方向とする。)に付勢される。 【0015】この操作部材52の他端には、図11に示されているように操作部52b、係止部52c、掛かり部52dが形成されている。操作部52bは、使用者が操作部材52をシャフト53周りに回動させるために操作できるよう外側に突出して形成されている。一方、掛かり部52dは、操作部52bと反対の方向(内側)に突出して形成され、その先端には、鉤状の鉤部52eが形成されている。この掛かり部52dの鉤部52eは、使用者が操作部材52を開方向に回動させる際に、スリーブ33の突出部33gの鉤部33hに掛かり、これによってスリーブ33が操作部材52とともに回動するようになっている。操作部材52の係止部52cは、操作部材52の操作部52bからハウジング12側に突出して形成され、その先端には鉤部52fが形成されている。一方、ハウジング12には、ストッパ12eと、係止部材58が設けられ、この係止部材58の先端には鉤状の鉤部58aが形成されている。そして、操作部材52を使用者が保持しない状態では、操作部材52はコイルスプリング54に付勢されて閉方向に回動し、ハウジング12に形成されているストッパ12eに当接すると同時に、係止部材58の鉤部58aを操作部材52の鉤部52fが乗り越え、操作部材52がハウジング12(係止部材58)に係止される。この係止状態を解除するためには、操作部材52にコイルスプリング54の付勢力以上で、かつ鉤部52fと鉤部58aとの係止状態を解除できる力を加える必要がある。(操作部材52が、ストッパ12eに当接した位置を操作部材52の「閉位置」とする。以下同じ)。 【0016】図17は、ブレード22の側面を図示している。ブレード22の厚さ(図面の紙面に直角方向)は、その切断対象(木材板、軟鋼板等)や切断方法(高速切断、挽き回し切断等)によって異なるもの(例えば、0.9ミリ、1.8ミリ)が使用される。ブレード22は、複数の刃22aを備えており、この刃22aが往復運動しながら切断対象である木材板等に対して押しつけられ、切断が行われる。ブレード22の上端面22dは、台形状に形成されている。また、ブレード22の上端側には抜け止め突起22bが形成されており、ブレード22がクランプ装置26に装着された状態では、この抜け止め突起22bが抜け止めとして機能する(詳しくは、後述する)。 【0017】以上でクランプ装置26、操作部材52等の構成について説明した。続いて、クランプ装置26へのブレード22の装着、固定、取り外し等の操作について図面を参照しながら説明する。上述したように、クランプ装置26にブレード22が装着されていない状態では、図11に示されているように、操作部材52は、係止部材58によって閉位置に係止されている。また、図4に示されているように、スリーブ33は、スリーブ33の当接部33dとピン42のピン当接部42aが当接することにより回動が規制され、初期位置に位置している。このため、図11に示されているように、初期位置におけるスリーブ33の突出部33gと操作部材52の掛かり部52dとは、隙間を持たせた位置関係に配置されている。 【0018】クランプ装置26にブレード22を装着する場合には、操作部材52の操作部52bを指で操作して開方向へ力を加える。操作部52bに開方向への力が加えられると、操作部材52の係止部52cと、ハウジング12に固定されている係止部材58との係止状態が解除され、操作部材52は開方向に回動する。操作部材52が開方向に回動すると、操作部材52の掛かり部52dとスリーブ33の突出部33gが当接する。そして、掛かり部52dと突出部33gが当接した状態で、コイルスプリング44の付勢力以上の力を操作部材52に加えると、スリーブ33が開方向に回動する。ここで、掛かり部52dに鉤部52eが形成され、突出部33gに鉤部33hが形成されているので、スリーブ33が回動される過程で掛かり部52dと突出部33gの当接が外れることはない。さらにスリーブ33を回動させると、図5、図6によく示されているように、カム33cの当接部33eがピン42のピン当接部42aと当接し、それ以上のスリーブ33の回動が規制される。このスリーブ33の回動位置が、クランプ装置26に対してブレード22の装着、取り外しを行う位置(アンロック位置)である。スリーブ33がアンロック位置に位置している状態では、図12によく示されているように、スリーブ33のスリット33fと、ロッド37のスリット37aが長手方向に合致する。すなわち、ロッド37のスリット37aの両端にスリーブ33のスリット33fが加わり、より長手方向長さが長いスリットが形成される。このロッド37とスリーブ33により形成されるスリットの長手方向長さは、図17に示されるブレード22の抜け止め突起22bの幅22cよりも僅かに大きな長さに形成されている。このため、スリーブ33がアンロック位置に位置している状態では、スリーブ33とロッド37の両者により形成されるスリットに、ブレード22を挿入することができる。また、スリーブ33が初期位置からアンロック位置に回動されると、スリーブ33に形成されているカム33cも同時に回動し、カム33cはピン42の頭部42bから離れる。この状態が図5、図6に示されている。この状態でブレード22をクランプ装置26に挿入すると、ブレード22の上端面22dがピン42の斜面部42cに接触し、ピン42をカム33c側に移動させる。さらにブレード22を挿入すると、図16によく示されているように、ブレード22の上端面22dがリーフスプリング62を押し上げて変形させながらロッド37のスリット37aの奥にまで達する。この状態では、ブレード22には、ブレード22を押し戻そうとするリーフスプリング62の付勢力が作用する。 【0019】ブレード22をクランプ装置26に挿入後、操作部材52に加えていた力を緩めると、コイルスプリング44の付勢力によってスリーブ33は操作部材52とともに初期位置方向に回動する。スリーブ33が初期位置方向に回動すると、合致していたスリーブ33のスリット33fとロッド37のスリット37aの位置がズレるので、図2によく示されているように、ブレード22の抜け止め突起22bがスリーブ33の下端部33bの上面に当接し、ブレード22をクランプ装置26から引き抜くことができなくなる。そして、スリーブ33の回動とともにカム33cも回動し、カム33cがピン42の頭部42bをブレード22側に押す。カム33cがピン42をブレード22側に押すと、ブレード22はピン42の端部42dとスリット37aの壁面37jとの間に挟み込まれ、圧着されることにより固定される。この状態が、図7〜図10に示されている。このようにしてブレード22は固定されるため、ブレード22とクランプ装置26との間にガタが発生することはない。このためジグソー10は、切断作業を正確に行うことができる。 【0020】このように、ブレード22はピン42の端部42dとスリット37aの壁面37jに挟み込まれて圧着されることによりクランプ装置26に固定されるので、厚さが異なるブレード22を固定することができる。図7、図8には薄いブレード22(例えば、厚さ0.9ミリ)を固定した状態を図示し、図9、図10には厚いブレード(例えば、厚さ1.8ミリ)を固定した状態を図示している。なお、ブレード22が固定された状態では、ブレード22の側面を押しているピン42の頭部42bは、スリーブ33が初期位置に位置していた状態(図4参照)に比較してロッド37の外周側に突き出た位置にある。このため、スリーブ33の回動は、ピン42の頭部42bとスリーブ33のカム33cが当接する位置で規制される。よって、操作部材52とともに初期位置方向に回動したスリーブ33は、図13、図14に示された位置で回動を停止する(図13は厚いブレードが固定された状態、図14は薄いブレードが固定された状態である)。なお、操作部材52は、コイルスプリング54に付勢されているので、図13、図14の位置からさらに閉位置まで回動する。従って、スリーブ33と操作部材52は非接触状態となり、クランプ装置26は自由に往復運動することができる。 【0021】クランプ装置26からブレード22を取り外す場合には、操作部材52を操作してスリーブ33をアンロック位置方向に回動させる。スリーブ33をアンロック位置の方向に回動させると、ピン42を押していたカム33cの力がなくなり、ブレードはロック状態から解除される。さらにスリーブ33を回動させてアンロック位置に位置させると、スリーブ33のスリット33fとロッド37のスリット37aが長手方向に合致する。したがって、この合致したスリットを通ってブレード22の抜け止め突起22bがクランプ装置26から抜け出すことができる状態となる。また、ブレード22にはリーフスプリング62の付勢力が作用するため、ブレード22はクランプ装置26から押し出される。 【0022】上述したことから明かなように、本実施例のジグソー10は、スリーブ33に形成したカム33cの当接部33eと、ピン42のピン当接部42aとが当接することでスリーブ33の回動を規制し、スリーブ33のスリット33fとロッド37のスリット37aを長手方向に合致させることができる。このため、スリーブ33、ロッド37、ピン42という3部材の精度を高めるだけで、スリーブ33をアンロック位置に位置させることができる。すなわち、スリーブ33とピン42のピン当接部42aとが当接しない構成とすると、ハウジング12に操作部材52の開位置を規定するストッパを形成し、このストッパによって操作部材52を開位置に位置決めし、操作部材52が開位置に位置されることでスリーブ33をアンロック位置に位置決めする必要がある。このような構成では、スリーブ33をアンロック位置に位置決めするためには、操作部材52とスリーブ33の相対的位置の精度を向上する必要がある。しかしながら、操作部材52とスリーブ33の相対的位置の精度を向上しようとすると、操作部材52とスリーブ33の相対位置関係を定めるために介在する多くの部材(ハウジング12、駆動軸24を往復運動させる伝達機構、操作部材52、駆動軸24、クランプ装置26等)を高精度に製作しなければならない。また、スリーブ33はコイルスプリング44に付勢されて操作部材52を閉位置方向に押し戻そうとするので、操作部材52を高剛性としないと操作部材52が変形してしまい、スリーブ33をアンロック位置に正確に位置させることができない。操作部材52を高剛性とするためには、その形状を大きくしたり、高剛性の材料を用いて形成したりしなければならずコストの増加を招く。これに対して、本実施例のジグソー10では、スリーブ33、ロッド37、ピン42という3部材によってスリーブ33のアンロック位置が決まるため、これら3部材の精度を高めるだけで良い。 【0023】また、本実施例のジグソー10では、クランプ装置26にブレード22が装着されていない状態で使用者が誤ってトリガースイッチ14を押し込んでしまった場合にも、閉位置に位置する操作部材52と初期位置に位置するスリーブ33とが接触していないので、操作部材52やクランプ装置26等が破損することはない。さらに、本実施例のジグソー10では、操作部材52によってスリーブ33を回動させることができ、また、ブレード22がクランプ装置26に取り付けられた状態でスリーブ33がアンロック位置まで回動させられると、リーフスプリング62に付勢されてブレード22がクランプ装置26から押し出される。このため、切断熱で熱くなったクランプ装置26、ブレード22に直接触れることなくブレードの着脱を行うことができる。また、操作部材52は、閉位置においてはクランプ装置26を囲むように配置される。よって、ジグソー10が作動中に往復運動しているクランプ装置26に誤って触れてしまうことが防止され、さらに、周囲に切粉が飛び散ることが防止される。また、操作部材には透明な材料を用いて形成されているので、使用者がジグソー10を操る際にはブレード22が木材等を切断している部分を視認することができ、切断作業が容易になる。 【0024】以上、本発明の実施例に係るジグソーについて説明したが、本発明は上記の実施例になんら限定されるものではなく、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000137292 【氏名又は名称】株式会社マキタ
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| 【出願日】 |
平成13年3月1日(2001.3.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091742 【弁理士】 【氏名又は名称】小玉 秀男 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−254403(P2002−254403A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月11日(2002.9.11) |
| 【出願番号】 |
特願2001−57158(P2001−57158) |
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