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【発明の名称】 パンチング装置およびワークの加工方法
【発明者】 【氏名】石井 徹

【氏名】松井 洋道

【氏名】水野 保明

【氏名】寺岡 誠人

【要約】 【課題】ワークを移動させて位置ずれや振動を生じさせたり、撮影装置を移動させて画像の位置認識の精度を低下させたりすることなく、高精度な位置決めが可能になるパンチング装置およびそれを用いたワークの加工方法を提供すること。

【解決手段】下型21におけるダイ穴21bの位置とワーク24の打ち抜き位置を示すパターン24aの位置を撮影できるCCDカメラ47をパンチプレート27の昇降軌道から外れた部分に固定配設した。また、CCDカメラ47と金型21のダイ穴21bの間にミラー56を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】上面にダイ穴が設けられた金型を固定する基台と、前記基台に対して移動可能に組み付けられ略中央部に前記金型を露呈させるための穴を形成してなるとともに上面にてワークが取付けられるように構成したテーブルと、前記テーブルを前記基台に対して移動させる移動機構と、前記テーブルの上方に配置され前記ダイ穴に嵌合されるパンチを取付けたパンチプレートを昇降させる昇降機構とを備えたパンチング装置において、前記パンチプレートの昇降軌道から外れた位置に固定され前記金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンの位置とを示す画像を撮影する第1撮影装置と、前記第1撮影装置によって撮影された画像に応じて前記移動機構を制御して前記テーブルを移動させ前記金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンとを位置合わせする移動制御手段とを設けたことを特徴とするパンチング装置。
【請求項2】前記請求項1に記載したパンチング装置において、前記パンチプレートの昇降軌道から外れた位置に固定され前記金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンの位置とを示す画像を撮影する第2撮影装置と、前記第2撮影装置によって撮影された画像を表示するモニタ装置とを設けたことを特徴とするパンチング装置。
【請求項3】前記請求項1又は2に記載したパンチング装置において、前記第1撮影装置と前記テーブルとの間の光路にミラーを介装して、前記金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンの位置とを示す画像を同ミラーを介して同第1撮影装置にて撮影するようにしたことを特徴とするパンチング装置。
【請求項4】前記請求項1乃至請求項3のうちのいずれか一つに記載したパンチング装置において、前記移動機構を、前記テーブルを前記基台に対して平面内にて直交する2方向に移動させるもので構成したパンチング装置。
【請求項5】前記請求項4に記載したパンチング装置において、前記移動機構を、前記2方向に加えて、前記テーブルを前記基台に対して平面内にて垂直軸周りに回転させるもので構成したパンチング装置。
【請求項6】上面にダイ穴が設けられた金型を固定する基台と、前記基台に対して移動可能に組み付けられ略中央部に前記金型を露呈させるための穴を形成してなるとともに上面にてワークが取付けられるように構成したテーブルと、前記テーブルの上方に配置され前記ダイ穴に嵌合されるパンチを取付けたパンチプレートを昇降させる昇降機構とを備えたパンチング装置を用いて、ワークをパンチング加工するワークの加工方法において、前記金型を前記テーブルの穴から露呈させて前記基台に固定した状態で、ワークを前記テーブルと前記パンチプレートとの間に搬入して同テーブル上に固定する搬入固定工程と、前記ワークの固定後に、前記金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンの位置とを示す画像を前記パンチプレートの昇降軌道から外れた位置に固定した第1撮影装置により撮影しながら、同撮影画像に応じて前記テーブルを移動させてワークの打ち抜き位置を示すパターンの位置を前記金型におけるダイ穴の位置に位置合わせする位置合わせ工程と、前記位置合わせ後に、前記パンチを取付けたパンチプレートを降下させてワークをパンチング加工するパンチング工程とで構成したワークの加工方法。
【請求項7】前記請求項6に記載したワークの加工方法において、前記搬入固定工程を、前記金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンの位置とを示す画像を前記パンチプレートの昇降軌道から外れた位置に固定した第2撮影装置により撮影しながら、同撮影画像に応じてワークを前記テーブル上に搬入する搬入工程と、前記ワークの搬入後に、同搬入されたワークを前記テーブル上に固定する固定工程とで構成したワークの加工方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板状のワークに所定形状の穴を打ち抜くパンチング装置及び同装置を用いたワークの加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、板状のワークに所定形状の穴を打ち抜く場合、上面にダイ穴が穿設された金型と、この金型に対して昇降可能で金型のダイ穴に嵌合可能なパンチを備えたパンチング装置が用いられている。そして、このようなパンチング装置でパンチング加工されるワークには、打ち抜き位置を示すパターンが設けられており、このパターンとダイ穴が正確に一致したときに精度のよいパンチング加工ができるようになっている。このため、ワークの位置を検知するための撮影装置を設け、この撮影装置による撮影位置までワークを移動させて位置決めを行い、パンチングの際には、そのワークをパンチの位置に移動させてパンチング加工を行うパンチング装置が開発されている。
【0003】また、ワークを移動させることなく、ワークの位置を撮影により検知するパンチング装置として、特開平10−118995号公報に開示されたパンチング装置が開発されている。このパンチング装置は、金型のダイ穴とパンチを結ぶ軸上に撮影装置を移動させてワークの位置決めを行い、パンチングの際には、撮影装置を上記軸上から退避させてパンチング加工を行うというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者のパンチング装置では、ワークを撮影位置からパンチの位置まで移動させる際に、金型との間で位置ずれが生じて精度が悪くなり、また、その移動距離が長いためさらに精度が悪くなるという問題がある。さらに、移動停止後、移動によって生じる振動の収まりを待つ必要があり作業性が悪いという問題も有している。
【0005】また、後者のパンチング装置では、撮影装置が頻繁に移動するため、ワークの位置を検知するときの撮影装置の位置が必ずしも一定にならず、高精度のワーク位置の検知は望めないという問題がある。
【0006】
【発明の概要】本発明は、上記した問題に対処するためになされたもので、その課題は、ワークを移動させて位置ずれや振動を生じさせたり、撮影装置を移動させてワークの位置検知の精度を低下させたりすることなく、高精度な位置決めが可能になるパンチング装置および同装置を用いたワークの加工方法を提供することである。
【0007】上記の課題を解決するため、本発明に係るパンチング装置の特徴は、上面にダイ穴が設けられた金型を固定する基台と、基台に対して移動可能に組み付けられ略中央部に金型を露呈させるための穴を形成してなるとともに上面にてワークが取付けられるように構成したテーブルと、テーブルを基台に対して移動させる移動機構と、テーブルの上方に配置されダイ穴に嵌合されるパンチを取付けたパンチプレートを昇降させる昇降機構とを備えたパンチング装置において、パンチプレートの昇降軌道から外れた位置に固定され金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンの位置とを示す画像を撮影する第1撮影装置と、第1撮影装置によって撮影された画像に応じて移動機構を制御して前記テーブルを移動させ前記金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンとを位置合わせする移動制御手段とを設けたことにある。
【0008】なお、前記記述において、パンチプレートの昇降軌道から外れた部分とは、ダイ穴とパンチを結ぶ軸線上から離れた部分の意味であり、パンチが取付けられたパンチプレートの昇降を妨げない位置に第1撮影装置が配設されていればよい。例えば、ダイ穴とパンチを結ぶ軸線の側方に第1撮影装置を固定し、テーブル上のワーク及びダイ穴を斜め上方から撮影するようにすればよい。
【0009】この場合、前記移動機構を、テーブルを基台に対して平面内にて直交する2方向に移動させるもので構成するとよい。また、前記移動機構を、前記直交する2方向に加えて、前記テーブルを前記基台に対して平面内にて垂直軸周りに回転させるもので構成するとさらによい。
【0010】前記のように構成した本発明の特徴によれば、金型のダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンとを検知する第1撮影装置が、パンチが取付けられたパンチプレートの昇降軌道から外れた部分に配置されているため、第1撮影装置を固定したまま、かつワークを移動させることなく、金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンの位置とを示す画像が撮影される。そして、移動制御手段が、この撮影された画像に応じて移動機構を制御してテーブルを移動させ、金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンとを位置合わせする。その結果、この発明によれば、ワークや第1撮影装置の移動による位置ずれや、振動の発生が生じることがなく、ワークを精度よく位置決めできるようになる。
【0011】また、本発明の他の構成上の特徴は、前記パンチング装置に、さらにパンチプレートの昇降軌道から外れた位置に固定され金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンの位置とを示す画像を撮影する第2撮影装置と、第2撮影装置によって撮影された画像を表示するモニタ装置とを設けるとよい。
【0012】この場合、作業者が、モニタ装置を見ながら、ワークをテーブルの適当な位置に固定するようにすれば、移動制御手段は、第1撮影装置と協働して、テーブルを移動させ金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンとを位置合わせするようになる。
【0013】この場合、作業者がワークを固定する位置の精度を上げる必要はないので、第2撮影装置としては高精度の撮影装置を用いることもない。また、この作業により、高精度ではないが、金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンとの位置合わせが一応終了しているので、第1撮影装置はそれほど広い領域の画像を再生する必要がなくなって、移動機構がワークを移動させる範囲を小さくすることができる。その結果、この発明によると、パンチング装置を低コストで製造できるようになるとともに、ワークを固定する位置の精度をより向上させることができる。
【0014】また、本発明の他の構成上の特徴は、第1撮影装置と前記テーブルとの間の光路にミラーを介装して、金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンの位置とを示す画像を同ミラーを介して同第1撮影装置にて撮影するようにしたことにある。これによれば、撮影装置を配置できる場所に自由度が増し、パンチング装置自体の構成の自由度が増すので、同パンチング装置の設計も自由になる。
【0015】また、本発明の他の特徴は、上面にダイ穴が設けられた金型を固定する基台と、基台に対して移動可能に組み付けられ略中央部に金型を露呈させるための穴を形成してなるとともに上面にてワークが取付けられるように構成したテーブルと、テーブルの上方に配置され前記ダイ穴に嵌合されるパンチを取付けたパンチプレートを昇降させる昇降機構とを備えたパンチング装置を用いて、ワークをパンチング加工するワークの加工方法を、金型をテーブルの穴から露呈させて基台に固定した状態で、ワークをテーブルとパンチプレートとの間に搬入してテーブル上に固定する搬入固定工程と、前記ワークの固定後に、金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンの位置とを示す画像をパンチプレートの昇降軌道から外れた位置に固定した第1撮影装置により撮影しながら、同撮影画像に応じて前記テーブルを移動させてワークの打ち抜き位置を示すパターンの位置を金型におけるダイ穴の位置に位置合わせする位置合わせ工程と、前記位置合わせ後に、パンチを取付けたパンチプレートを降下させてワークをパンチング加工するパンチング工程とで構成したことにある。
【0016】このワーク加工方法においては、搬入固定工程、位置合わせ工程及びパンチング工程からなる一連の工程の間、第1撮影装置はパンチプレートの昇降軌道から外れた位置に固定されたままに保たれる。また、位置合わせ工程の後にはワークが移動させることもない。その結果、この発明によれば、ワークや第1撮影装置の移動による位置ずれや、振動の発生が生じることがなく、ワークを精度よく位置決めできて同ワークは精度よくパンチング加工されるようになる。
【0017】また、本発明の他の特徴は、前記搬入固定工程を、金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンの位置とを示す画像をパンチプレートの昇降軌道から外れた位置に固定した第2撮影装置により撮影しながら、同撮影画像に応じてワークをテーブル上に搬入する搬入工程と、前記搬入後に、同搬入されたワークをテーブル上に固定する固定工程とで構成したことにある。
【0018】この場合、テーブル上へのワークの搬入においては、搬入位置の精度を上げる必要がないので、第1撮影装置として高精度なものを用いなくても、ワークは適当な位置に搬入固定される。そして、この搬入固定工程により、高精度ではないが、金型におけるダイ穴の位置とワークの打ち抜き位置を示すパターンとを位置合わせが一応終了しているので、第1撮影装置として広い領域の画像を撮影しなくても、ワークの打ち抜き位置を示すパターンの位置を金型におけるダイ穴の位置に精度よく位置合わせできる。また、この位置合わせにおいては、テーブルを少しだけ移動させるだけで済み、大規模な第1撮影装置を用いることもなく、高精度かつ短時間でワークの位置合わせが可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1は同実施形態に係るパンチング装置の概略側面図であり、図2は同パンチング装置のモニタ装置部分を取り外した状態を示す正面図であり、図3は同パンチング装置の基台を示す平面図である。このパンチング装置10は、作業台上に設置される略方形状の基台11と、基台11の上部に設けられた本体部12で構成されている。
【0020】基台11には、テーブル13が水平面内にて移動可能に組付けられている。テーブル13は、X軸移動機構14,Y軸移動機構15及びθ軸移動機構16によって、それぞれX軸方向(図3における紙面左右方向)、水平面内にてX軸方向に直交するY軸方向(図3における紙面上下方向)、X軸方向、Y軸方向にそれぞれ直交する垂直軸周りのθ軸方向(図3における紙面垂直軸周りに回転する方向)に移動可能になっている。
【0021】テーブル13は、基台11における固定側部分に支持されY軸方向に移動可能になったY軸移動部13aと、このY軸移動部13aに支持されX軸方向に移動可能になったX軸移動部13bと、このX軸移動部13bに支持されθ軸方向に回転可能になったθ軸移動部13cとで構成されている。すなわち、Y軸移動部13aは、基台11の内部底面にY軸方向に沿って設けられた2本のガイドレール17に沿って移動可能な4個の摺動支持部17a上に固定され、X軸移動部13bは、Y軸移動部13aの上面にX軸方向に沿って設けられた2本のガイドレール18に沿って移動可能な4個の摺動支持部18a上に固定されている。そして、θ軸移動部13cは、X軸移動部13bの上面に設けられた軸部19を中心として回転自在の状態でX軸移動部13b上に取り付けられている。
【0022】したがって、Y軸移動部13aがY軸方向に移動すると、X軸移動部13b及びθ軸移動部13cもY軸移動部13aとともにY軸方向に移動し、X軸移動部13bがX軸方向に移動するとθ軸移動部13cもX軸移動部13bとともにX軸方向に移動する。そして、θ軸移動部13cがθ軸方向に回転するとθ軸移動部13cだけがθ軸方向に回転する。
【0023】また、Y軸移動機構15は、モータ15aを駆動させることにより、Y軸移動部13aに連結されモータ15aの軸部15bに設けられたねじに螺合するナット15cをY軸方向に進退させ、Y軸移動部13a、X軸移動部13bおよびθ軸移動部13cをY軸方向に移動させる。X軸移動機構14は、モータ14aを駆動させることにより、X軸移動部13bに連結されモータ14aの軸部14bに設けられたねじに螺合するナット14cをX軸方向に進退させ、X軸移動部13b及びθ軸移動部13cをX軸方向に移動させる。θ軸移動機構16は、モータ16aを駆動させることにより、θ軸移動部13cに係合部を介して連結されモータ16aの軸部16bに設けられたねじに螺合するナット16cをY軸方向に進退させ、θ軸移動部13cをθ軸方向に回転させるようになっている。上記係合部は、ナット16cに突設されたピンと、θ軸移動部13cの縁部に設けられた溝からなり、この溝の幅はピンがある程度の余裕をもってその内部で移動でき、かつ、θ軸移動部13cの回転によってはその係合が外れることのないように設定されている。
【0024】また、テーブル13の略中央部には、図3に示すような穴20が設けられ、この穴20から露呈した状態で、中央部に矩形のダイ21aが取り付けられた金型21が取り付けられている。金型21は、穴20の縁部から少し間隔を保つようにして、ダイベース(図4参照)22上に固定されており、ダイベース22は基台11の底面に固定されている。また、ダイ21aの上面には、図5に示すようなコ字状のダイ穴21bおよび2個の位置合わせ用穴21cが穿設されている。そして、θ軸移動部13cには、所定箇所にエア抜き用の小孔(図示せず)が穿孔されており、ホース23を介して連結された吸引装置(図示せず)を作動させることにより、θ軸移動部13cの上面に載置されるワーク(図6参照)24を吸引固定できる。なお、θ軸移動部13cの外周部と基台11の上面部11aとの間には、穴部20の縁部と金型21の間の隙間と等しい幅の隙間11bが設けられており、この隙間の長さ分だけθ軸移動部13cが水平移動できるようになっている。
【0025】また、本体部12は、各種制御部やCPUが収容される箱状の収容部25及び昇降機構26を備えている。昇降機構26は、金型21のダイ穴21bと嵌合することによりワーク24にコ状の穴を穿孔するパンチ27aが設けられたパンチプレート27(図7参照)を昇降させるためのものであり、収容部25の側面に設けられたベースフレーム28を介して金型21の上方に配設されている。ベースフレーム28には、4本の支持筒29が固定され、その支持筒29内にガイド軸30が摺動自在に設けられている。そして、ガイド軸30の上端に固定された天井板31の中央部にボールナット32が固定されている。
【0026】そして、ボールナット32にボールネジ33が螺合し、このボールネジ33の下端がベースフレーム28側に固定されたプーリ34に連結固定されている。また、このプーリ34は無端ベルト35を介してモータ36に連結されている。したがって、モータ36を回転駆動させるとプーリ34が回転してボールネジ33を回転させ、これによって、ボールナット32が下降又は上昇するようになり、天井板31およびガイド軸30も一緒に下降又は上昇する。なお、モータ36もベースフレーム28側に固定されている。
【0027】ガイド軸30の下端には、図4に示すように、ガイドプレート37が取付けられ、その下面にパンチ取付プレート38が取付けられている。このパンチ取付プレート38の内部には、間隔を保って2個のばね収容穴39が設けられており、このばね収容穴39内にそれぞれコイルばね40が収容されている。このコイルばね40は上端がガイドプレート37に当接し下端がCリング41によって抜け止めされている。
【0028】そして、パンチ取付プレート38の下側にバッキングプレート42が配設され、バッキングプレート42の下側にパンチプレート27が配設され、さらに、パンチプレート27の下側に少し間隔を保ってストリッパ43が配設されている。バッキングプレート42は、上面視が図8に示したようになっており、2個のピン挿通穴42aと2個の位置合わせ用穴42bが穿設されている。また、パンチプレート27は上面視が、図7に示したようになっており、バッキングプレート42のピン挿通穴42aよりもやや大径の2個のピン挿通穴27bと、バッキングプレート42の位置合わせ用穴42bと同様の2個の位置合わせ用穴27cが穿設されている。
【0029】そして、ピン挿通穴27bに円筒状のミニチュアガイド44が内嵌されている。また、パンチプレート27の中央部には断面形状がコ字状のパンチ27aが埋設され、このパンチ27aは下端がパンチプレート27から突出してストリッパ43の下端まで延びている。ストリッパ43は、上面視が、図9に示したようになっており、2個のピン固定穴43aと2個の位置合わせ用穴43bが穿設されている。そして、中央部に、パンチ27aが挿通できる断面コ字状のパンチ挿通穴43cが穿設されている。
【0030】また、バッキングプレート42のピン挿通穴42a及びパンチプレート27のミニチュアガイド44にはピン45が挿通し、そのピン45の下端がストリッパ43のピン固定穴43aに固定されている。ピン45は上端に前記Cリング41が固定されてコイルばね40と上下に連なった状態になっている。また、ガイドプレート37,パンチ取付プレート38及びバッキングプレート42は、固定ボルト46によって固定されている。したがって、コイルばね40は、パンチプレート27とストリッパ43の隙間分だけ収縮でき伸張はできない状態になっている。なお、バッキングプレート42とパンチプレート27もボルト(図示せず)によって固定されている。
【0031】また、本体部12における収容部25の側面には、第1撮影装置としてのCCDカメラ47が金型21のダイ穴21bに向けて固定されている。このCCDカメラ47は、ダイ穴21bの位置及び金型21上に固定されるワーク24のパターン24aの位置を撮影する撮影装置として機能するようになっており、パンチプレート27等の昇降を妨げないように昇降軌道を避け、ダイ穴21bを斜め上方から傾斜した状態で撮影できるように取り付けられている。
【0032】また、昇降機構26を支持するベースフレーム28の先端部には、第2撮影装置としてのモニタ用カメラ48が金型21のダイ穴21bに向けて設けられ、このモニタ用カメラ48が捉えるダイ穴21bやワーク24のパターン24aの画像が昇降機構26の前方に配設されたモニタ装置49に写し出される。このモニタ用カメラ48もCCDカメラ47と同様に前記昇降軌道を避け傾斜した状態で配設されている。
【0033】そして、収容部25内における下部側には、X軸移動部13bのX軸方向の移動を制御するX軸制御部50、Y軸移動部13aのY軸方向の移動を制御するY軸制御部51、θ軸移動部13cの回転を制御するθ軸制御部52及びパンチ27aの昇降を制御するパンチ制御部53が収容されている。
【0034】また、収容部25内における上部側には、画像処理及び位置制御用のCPU54及び吸引装置を制御するためのバルブ55が設けられている。CPU54は、CCDカメラ47が捉える画像が入力され、これを画像処理して位置データに変換するとともに、二つの位置データの差を補正データとしてX軸制御部50、Y軸制御部51及びθ軸制御部52に出力する機能を有する。
【0035】このような構成において、図6に示すようなワーク24のパターン24aに沿ってワーク24にパンチング加工を行う際には、まず、昇降機構26におけるパンチ27a等を上方に上げた状態で、CCDカメラ47によって金型21のダイ穴21bを撮影する。それによって、その画像データはCPU54に送られ画像処理されて位置データとして記憶部(図示せず)に記憶される。ついで、モニタ用カメラ48が捉える画像をモニタ装置49で見ながら、ワーク24のパターン24aがダイ穴21bと略一致するようにしてθ軸移動部13c上にワーク24を載置する。つぎに、収容部25のバルブ55を操作することにより、吸引装置を作動させ、ワーク24をθ軸移動部13c上に固定する。
【0036】そして、CCDカメラ47によってワーク24のパターン24aを撮影する。この画像データはCPU54に送られて画像処理され位置データとして記憶部に記憶される。このパターン24aの位置データとダイ穴21bの位置データの差は、CPU54によって誤差として演算処理され補正データが求められる。そして、この補正データに基づいて、CPU54からX軸制御部50,Y軸制御部51及びθ軸制御部52に補正指令が出力される。
【0037】これらの補正指令を受けた各制御部は、対応するモータを駆動させてテーブル13を移動させることにより、ワーク24を適正な位置に移動させる。すなわち、X軸制御部50はモータ14aを駆動させて、X軸移動部13bをX軸における適正位置に移動させ、Y軸制御部51はモータ15aを駆動させて、Y軸移動部13aをY軸における適正位置移動させる。また、θ軸制御部52はモータ16aを駆動させて、θ軸移動部13cをX軸およびY軸に対してずれがないように回転させる。その結果、ワーク24のパターン24aがダイ穴21bと一致するようになる。そして、パンチ27aが降下され、ワーク24にコ字状の孔が穿設される。
【0038】この際の動作は、まず、パンチプレート27等の昇降機構26における昇降する部分が降下し、金型21とストリッパ43が当接する。その後、さらに、降下が続くと、パンチプレート27とバッキングプレート42はピン45に対して摺動自在になっているため、ストリッパ43とピン45がコイルばね40を収縮させて、パンチプレート27等から相対的に上昇した状態になる。その結果、パンチ27aがストリッパ43の下面から突出してダイ穴21b嵌合し、ワーク24を穿孔する。
【0039】上記の操作を繰り返すことにより、ワーク24のすべてのパターン24aに沿って穿孔することができる。このように、このパンチング装置10では、CCDカメラ47が昇降機構26の昇降軌道から外れた部分に固定して設けられているため、CCDカメラ47やワーク24を移動させる必要がなくなる。その結果、ワーク24の精度のよい位置決めができるようになり、高精度のパンチング加工が可能になる。
【0040】なお、この一連の操作のうちのワーク24の取付け及びバルブ55の操作以外の操作は予め準備されたプログラムに沿って進むようになっている。また、パンチプレート27等の降下は、ワーク24のパターン24aがダイ穴21bと一致したのち、CPU54からパンチ制御部53に指令が出され、その指令に基づいてパンチ制御部53がモータ36を駆動させることによって行われる。
【0041】また、他の実施形態として、図10に示すように、想像線で示したCCDカメラ47と金型21の間の光路におけるストリッパ43の下側にミラー56を配設することもできる。この場合、CCDカメラ47は、θ軸移動部13cの上方に傾斜して配設するだけでなく、図示の実線で示したCCDカメラ47のように、θ軸移動部13cに平行して配設する等種々の位置に配設することができるようになる。また、この場合、パンチング加工を行う際には、ミラー56をパンチプレート27等の昇降軌道から外れた場所に移動させることが行われる。
【0042】この場合も、移動させるのは、位置決めの精度に特に影響のないミラー56だけであるため、高精度の位置決めが行える。また、ミラー56を最初めから昇降軌道から外れた場所に設置しておくこともできる。これによると、ミラー56を移動させるための機構が不要になり装置の構造がより簡単になる。それ以外の作用効果については前記実施形態と同様である。
【0043】なお、前記実施形態では、基台11が固定され、テーブル13が移動するものとしたが、基台11が移動するようにして、テーブル13を固定することでも実施可能である。この場合、テーブル13を固定するための固定台を設け、この固定台に対して基台11が移動するように構成する。本発明にかかるパンチング装置10は基台11とテーブル13の相対位置を変えられるものであればよい。
【出願人】 【識別番号】594123387
【氏名又は名称】ヤマハファインテック株式会社
【出願日】 平成13年3月7日(2001.3.7)
【代理人】 【識別番号】100088971
【弁理士】
【氏名又は名称】大庭 咲夫 (外1名)
【公開番号】 特開2002−264083(P2002−264083A)
【公開日】 平成14年9月18日(2002.9.18)
【出願番号】 特願2001−63409(P2001−63409)