トップ :: B 処理操作 運輸 :: B26 切断手工具;切断;切断機




【発明の名称】 造粒用カッタヘッド装置
【発明者】 【氏名】西本 賢二

【氏名】上田 正信

【氏名】堀江 邦弘

【氏名】牧田 哲生

【要約】 【課題】ダイス面とカッタ刃の隙間を常に小さく保持できる造粒用カッタヘッド装置を提供する。

【解決手段】カッタホルダ3の反カッタ側の外周近傍には、上下一対の凹部8が円周方向に等間隔で複数設けられ、カッタ刃1は、前記凹部8に嵌め込まれたバネ9を介して一対のボルト9でカッタホルダ3に所定のセット力で締め付けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 カッタホルダ(3)の反カッタ側の外周近傍には、上下一対の凹部(8)が円周方向に等間隔で複数設けられ、カッタ刃(1)は、前記凹部(8)に嵌め込まれたバネ(9)を介して上下一対のボルト(11)により所定のセット力でカッタホルダ(3)に締め付けられていることを特徴とする造粒用カッタヘッド装置。
【請求項2】 前記カッタ刃(1)をカッタホルダ(3)に締め付けたとき、バネ(9)は凹部(8)より縮み代(B)だけ突出していることを特徴とする請求項1記載の造粒用カッタヘッド装置。
【請求項3】 前記カッタ刃(1)またはカッタホルダ(3)の一方または両方の対向面であって上側のボルト(11)より外方位置から、相反する方向に逃げ部(12)が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の造粒用カッタヘッド装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂のペレットを製造する造粒用カッタヘッド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の造粒用カッタヘッド装置としては、図3に示すものが一般的である。同図に示すように、造粒用カッタヘッド装置は、複数のカッタ刃21と、この複数のカッタ刃21を周方向に等間隔で固定するカッタホルダ23とからなる。カッタホルダ23は、回転駆動軸24に取り付けられ、多数のダイ穴の面上で駆動装置により一定方向に回転される。
【0003】なお、カッタホルダ23は、図4に示すように、回転駆動軸24の先端部にキー25を介して挿入され、ボルト26で締め付けられている。
【0004】上記造粒用カッタヘッド装置の動作について説明する。
【0005】図3において、図示しない混練押出機やギャポンプなどからの溶融樹脂がダイス27のダイ穴から押し出されると、ダイス面27a上で回転する複数枚のカッタ刃21によって細かく切断されて、ペレットに造粒される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】通常、ペレットのカッティングを良くするため、ダイス面とカッタ刃の隙間は、極力小さくなるように調整されている。しかしながら、装置の機械的な強度や精度あるいは加熱による熱変位などにより、ダイス面とカッタ刃の隙間を小さく安定的に維持するには限界がある。そのため、低粘度樹脂のようにカッティングが難しいものでは、ダイス面とカッタ刃間の隙間が大きいとペレットのカッティングが出来なくなるという問題がある。
【0007】また、特開平11−179723号公報には、上述した問題を解決するために、カッタ刃とカッタホルダとの間にバネを介在させて上下のボルトで締め付けるものが開示されているが、この構成では、複数のカッタ刃の平面度およびカッタホルダの軸心に対する直角度の精度が出しにくい。また、前記ボルトは、カッタを締め付けた位置からバネにより反カッタ側には移動するがカッタ側には移動しないので、カッタ刃のダイス面の変化に対する追従が不十分となる。
【0008】本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであって、ダイス面とカッタ刃の隙間を常に小さく保持できる造粒用カッタヘッド装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の造粒用カッタヘッド装置では、カッタホルダの反カッタ側の外周近傍に、上下一対の凹部が円周方向に等間隔で複数設けられ、カッタ刃は、前記凹部に嵌め込まれたバネを介して上下一対のボルトによりカッタホルダに所定のセット力で締め付けられている。前記カッタ刃をカッタホルダに締め付けたとき、バネは凹部より縮み代だけ突出していることが好ましい。
【0010】また、前記カッタ刃またはカッタホルダの一方または両方の対向面であって上側のボルトより外方位置から、相反する方向に逃げ部が設けられていることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
【0012】図1に示すように、本発明による造粒用カッタヘッド装置は、複数のカッタ刃1と、この複数のカッタ刃1を位置サポート2により周方向に等間隔で固定するッタホルダ3とからなる。カッタホルダ3は、回転駆動軸4の先端凹部にキー5を介して挿入され、中心部に設けられたボルト6で締め付けられる。回転駆動軸4に取り付けられたカッタホルダ3は、多数のダイ穴を有するダイス7の面上で、図示しない駆動装置により一定方向に回転される。
【0013】次に、本発明の一実施例であるカッタホルダへのカッタ刃の取り付け構造について説明する。
【0014】前記カッタ刃1の根本側には、長手方向に間隔を置いて2つの雌ネジが貫通して設けられている。また、カッタホルダ3の外周近傍には、半径方向からカッタ刃1の回転方向に傾斜して前記雌ネジの間隔と同じ間隔で穴が貫通して設けられている。この穴はカッタ側より反カッタ側の径が大きくされ、これにより反カッタ側に上下一対の凹部8が形成されている。
【0015】前記反カッタ側の凹部8には、コイルバネまたは皿バネなどのバネ9が嵌め込まれ、このバネ9の一端は、凹部8から突き出ている。この突き出た2つのバネの表面に共通の座金10を置き、座金10、バネ9およびカッタホルダ3の穴を通してボルト11を挿入し、ボルト11の先端に形成した雄ネジをカッタ刃1の雌ネジに螺合して締め付けることによりカッタ刃1はカッタホルダ3に取り付けられる。なお、座金10は、共通とせず別個に設けてもよい。
【0016】カッタ刃1をカッタホルダ3を取り付ける際のバネ9のセット力は、カッタ刃に作用する力(反力)やカッタ刃1の長さなどにより適正化する。なお、カッタ刃1をカッタホルダ3に締め付けたとき、バネ9は凹部8より縮み代Bだけ突出していることが好ましい。
【0017】カッタ刃1またはカッタホルダ3の一方または両方の対向面であって上側のボルト6より外方位置(図中支点A)から、相反する方向に逃げ部12が設けられている。
【0018】次に、上記カッタヘッド装置の動作原理について説明する。
【0019】図2(a)に示すように、ダイス面7aと回転駆動軸4の直角度が悪い場合、カッタ刃1をダイス面7aに近づけると、まず、カッタ刃1の先端部とダイス面7aの外周面側が接触する。このとき、カッタ刃1とダイス面7aの下側には、隙間Cが生じている。
【0020】図2(b)に示すように、カッタ刃1をダイス側に前進すると、カッタ刃1の先端部に反力が発生し、カッタ刃1を固定しているバネ9に反力による圧縮力が加わる。バネ9のセット力により反力による圧縮力が高くなるとバネ9が圧縮し、カッタ刃1が支点Aを中心として反ダイス側に傾斜する。これにより、各々のカッタ刃1が単独にダイス面7aに沿って動くようになるので、カッタ刃1とダイス面7aの隙間Cを小さく保持できる。
【0021】本発明では、カッタ刃1はカッタホルダ3の前面に直接接触して締め付けられているので、複数のカッタ刃1の平面度およびカッタホルダ3の軸心に対する直角度の精度は、上下ボルト11の締め付け力の大小に係わらず確実に得られる。
【0022】また、カッタ刃1を締め付けるボルト9は、上下のバネ9の収縮によって前後に移動するのように構成されているので、カッタ刃1に作用する反力により、カッタ刃1は、支点Aを中心にして容易に傾斜しダイス面7aに沿うことができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、カッタ刃はダイス面の変化に追従して動くので、ダイス面の平面度や、ダイス面と回転駆動軸との直角度の精度が悪化しても、カッタ刃とダイス面の隙間を常に小さく保ち、低粘度樹脂などの、カッティングが難しい材料に対しても良好なカッティングをすることができる。また、カッタ刃はダイス面に対して平行となるため、カッタ刃とダイス面との接触面積が広くなって接触面圧が上がるため、カッタ刃の摩耗も少なくなる。
【出願人】 【識別番号】000004215
【氏名又は名称】株式会社日本製鋼所
【出願日】 平成13年5月29日(2001.5.29)
【代理人】 【識別番号】100088328
【弁理士】
【氏名又は名称】金田 暢之 (外2名)
【公開番号】 特開2002−346977(P2002−346977A)
【公開日】 平成14年12月4日(2002.12.4)
【出願番号】 特願2001−160364(P2001−160364)