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【発明の名称】 軟弱部材の把持装置
【発明者】 【氏名】馬場 剛

【要約】 【課題】不安定な変形が無いようにワークを把持することができる軟弱部材の把持装置を提供する。

【解決手段】軟弱部材W1を少なくとも3箇所の吸引部401,402,403で吸引することにより、軟弱部材を把持する把持ハンド41と、軟弱部材の把持ハンドで把持された面と反対側の面の少なくとも3箇所の位置を検出する検出センサ501,502,503と、検出センサの検出結果に基づいて、検出された少なくとも3箇所の位置が略一致するように、把持ハンドに把持された軟弱部材の変形状態を修正する修正装置417,418,419とを具備する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 軟弱部材を少なくとも3箇所の吸引部で吸引することにより、前記軟弱部材を把持する把持ハンドと、前記軟弱部材の前記把持ハンドで把持された面と反対側の面の少なくとも3箇所の位置を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果に基づいて、検出された少なくとも3箇所の位置が略一致するように、前記把持ハンドに把持された前記軟弱部材の変形状態を修正する修正手段とを具備することを特徴とする軟弱部材の把持装置。
【請求項2】 前記修正手段は、前記把持ハンドの少なくとも3箇所の吸引部の吸引力を調整する調整装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の軟弱部材の把持装置。
【請求項3】 前記修正手段は、前記軟弱部材を前記把持ハンド側から押す押し部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の軟弱部材の把持装置。
【請求項4】 前記押し部材は、前記把持ハンドの少なくとも3箇所に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の軟弱部材の把持装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡ウレタン部材などの軟弱部材を把持するための軟弱部材の把持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、LBPトナーカートリッジ等では、トナーもれを防ぐため、自動もしくは人手により発泡ウレタン(軟弱部材)シールを貼り付けている。そのため軟弱部材の加工及び供給を自動で行う装置も提案されている。
【0003】図3は、従来の軟弱部材の加工供給装置を示す図である。
【0004】図3において、W1は容器W2に貼り付けるために抜き加工されたワークであり、ワークW1は軟弱部材(発泡ウレタン部材)と両面テープを貼り合せたものであり、両面テープのもう片方の粘着層で容器W2に接合できる。
【0005】10はワークW1を供給する供給装置である搬送コンベア、101は搬送コンベアベルト、102は搬送コンベアベルト101を移動させるプーリ、20はワークW1を位置決めする位置決め装置である。また、位置決め台205はボール206上に搭載されており、ワークW1ごと自由移動可能にされている。
【0006】位置決め台205のワークW1と接する面には、ワークW1と接触する面積を減らすための凹凸形状が形成されており、両面テープの粘着性を軽減するため、シリコン等の材質を用いている。
【0007】また、201,207はワークW1を圧縮するための爪、204,210はそれらを駆動するシリンダ、203,209は、ワークW1の圧縮量を決めるストッパネジ、202,208はストッパである。
【0008】不図示の剥離移載ロボットは、剥離移載ハンド30によりワークW1を吸引把持して、搬送コンベア10上から位置決め台205上に移載する。
【0009】また、W1を位置決め台205から容器W2に移載する貼り付け移載ロボット(不図示)と貼り付け移載ハンド140も吸引によりワークW1を把持する。
【0010】次に、上記のように構成される従来の装置の動作について説明する。
【0011】搬送コンベア10により搬送された抜き加工ワ一クW1は、不図示の剥離移載ロボットと剥離移載ハンド30により位置決め装置20の位置決め台205に移載される。
【0012】位置決め台205はボール206上に搭載されているため平面を自由移動可能になる。
【0013】その状態で、シリンダ204,210が駆動され、ストッパ202,208がストッパネジ203,209に突き当たり、ワークW1は爪201,207により圧縮される。これでワークW1が位置決めされる。
【0014】その後、不図示の貼り付け移載ロボットと貼り付け移載ハンド140により、ワークW1を、位置決め台205から容器W2に移載して貼り付ける。
【0015】この場合、ワークW1の基準面K1と容器W2の基準面K2とを、精度良く貼り付ける必要がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の装置において、移載ハンド140は吸着によりワークW1を把持しているが、それは、例えば図5に示すように把持爪1502などにより機械的に把持するとシールを変形させることになり、その分だけ貼り付け精度が不安定になるからである。
【0017】しかしながら、上記のような吸着把持でも次のような問題を生じる。
【0018】柔らかな発泡ウレタン材は場所によって発泡密度のバラツキがあり、吸着した際に図4に示すように変形を生じる。またその変形のしかたが不定であるため、貼り付け精度が不安定になる。
【0019】従って、本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、不安定な変形が無いようにワークを把持することができる軟弱部材の把持装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わる軟弱部材の把持装置は、軟弱部材を少なくとも3箇所の吸引部で吸引することにより、前記軟弱部材を把持する把持ハンドと、前記軟弱部材の前記把持ハンドで把持された面と反対側の面の少なくとも3箇所の位置を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果に基づいて、検出された少なくとも3箇所の位置が略一致するように、前記把持ハンドに把持された前記軟弱部材の変形状態を修正する修正手段とを具備することを特徴としている。
【0021】また、この発明に係わる軟弱部材の把持装置において、前記修正手段は、前記把持ハンドの少なくとも3箇所の吸引部の吸引力を調整する調整装置を備えることを特徴としている。
【0022】また、この発明に係わる軟弱部材の把持装置において、前記修正手段は、前記軟弱部材を前記把持ハンド側から押す押し部材を備えることを特徴としている。
【0023】また、この発明に係わる軟弱部材の把持装置において、前記押し部材は、前記把持ハンドの少なくとも3箇所に配置されていることを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0025】図1は、一実施形態の軟弱部材の貼り付け移載ハンド41の構成を示す図である。
【0026】なお、一実施形態を示す図1においても、貼り付け移載ハンド41の右方には、位置決め装置、剥離移載ハンド、コンベア装置が配置されており、またその対称な位置には容器W2が配置されているが、その構成は図3と同様であるので、その図示及び説明を省略する。
【0027】図1において、W1は容器W2に貼り付けるために抜き加工されたワークであり、ワークW1は発泡ウレタンなどの軟弱部材に両面テープを貼り付けて構成されており、両面テープのもう片方の粘着層で容器W2に接合できる。
【0028】ワークW1を図3に示した位置決め台205から容器W2に移載する貼り付け移載ハンド41は、吸着個所が3個所以上設けられており、吸着力を変化させることができる。
【0029】具体的には、貼り付け移載ハンド41は、真空源411,412,413と、吸着管401,402,403と、真空の切り換え弁414,415,416と、真空の強弱の切り換え弁417,418,419とを備えている。
【0030】貼り付け移載ハンド41に把持された軟弱部材の姿勢検出器であるセンサ501,502,503は、姿勢検出部50の少なくとも3ヶ所以上で、ワークW1の把持される側とは反対側に配置されている。
【0031】次に上記のように構成される貼り付け移載ハンド及び図3に示す装置に本実施形態の貼り付け移載ハンドを適用した場合の動作について、図1及び図3を参照して説明する。
【0032】搬送コンベア10により搬送された抜き加工ワ一クW1は、不図示の剥離移載ロボットと剥離移載ハンド30により位置決め装置20の位置決め台205に移載される。
【0033】位置決め台205はボール206上に搭載されているため平面を自由移動可能になる。
【0034】その状態で、シリンダ204,210が駆動され、ストッパ202,208がストッパネジ203,209に突き当たり、ワークW1は爪201,207により圧縮される。これでワークW1が位置決めされる。
【0035】その後、貼り付け移載ハンド41により、高吸着力でワークW1を吸着し、位置決め台205から剥離させ、貼り付け移載ハンド41が上昇する。その後、貼り付け移載ハンド41の吸着力を弱くし、高吸着力で吸着した時の軟弱部材の変形を復帰させる。
【0036】次に、貼り付け移載ハンド41は姿勢検出部50が配置されているエリアに移動する。姿勢検出部50は、センサ501,502,503によりワークW1の下面との距離を3点で検出し、3点の距離が等しくなるように、ワークW1の姿勢矯正の吸引力を、真空強弱切り換え弁417,418,419の開閉量を変化させることにより変化させ、軟弱部材が平行になるよう姿勢を調整する。
【0037】その後、貼り付け移載ハンド41によりワークW1を容器W2に貼り付ける。
【0038】(他の実施形態)図2は、他の実施形態の貼り付け移載ハンド42の構成を示す図である。
【0039】図2において、貼り付け移載ハンド42は、ハンド本体43と、真空源451と、ホース452と、切り換え弁453と、発泡ウレタンの姿勢を矯正する矯正棒454,455,456と、雌ねじ部467,468,469と、ボールねじ460,461,462と、モータ463,464,465と、メッシュ466とを備えている。
【0040】次に上記のように構成される貼り付け移載ハンド及び図3に示す装置に本実施形態の貼り付け移載ハンドを適用した場合の動作について、図2及び図3を参照して説明する。
【0041】搬送コンベア10により搬送された抜き加工ワ一クW1は、不図示の剥離移載ロボットと剥離移載ハンド30により位置決め装置20の位置決め台205に移載される。
【0042】位置決め台205はボール206上に搭載されているため平面を自由移動可能になる。
【0043】その状態で、シリンダ204,210が駆動され、ストッパ202,208がストッパネジ203,209に突き当たり、ワークW1は爪201,207により圧縮される。これでワークW1が位置決めされる。
【0044】その後、貼り付け移載ハンド42により、高吸着力でワークW1を吸着し、位置決め台205から剥離させ、貼り付け移載ハンド42が上昇する。その後、貼り付け移載ハンド42の吸着力を弱くし、高吸着力で吸着した時の軟弱部材の変形を復帰させる。
【0045】次に、貼り付け移載ハンド42は姿勢検出部50が配置されているエリアに移動する。姿勢検出部50は、センサ501,502,503によりワークW1の下面との距離を3点で検出し、3点の距離が等しくなるように、矯正棒454,455,456の出し入れによりワークW1が平行になるよう姿勢を調整する。
【0046】その後、貼り付け移載ハンド42によりワークW1を容器W2に貼り付ける。
【0047】以上説明したように、上記の実施形態によれば、発泡ウレタンの変形を矯正出来るため、容器に貼り付ける際に発泡ウレタンがゆがんだまま貼り付けられたり、貼りつけ位置がズレることがなくなる。即ち、貼り付け精度が向上する。
【0048】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、不安定な変形が無いようにワークを把持することが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成13年4月19日(2001.4.19)
【代理人】 【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳 (外3名)
【公開番号】 特開2002−307358(P2002−307358A)
【公開日】 平成14年10月23日(2002.10.23)
【出願番号】 特願2001−121502(P2001−121502)