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【発明の名称】 電動工具
【発明者】 【氏名】寺西 卓也

【要約】 【課題】ハウジングの表面に二層成形にて施したゴム部材等の弾性体により、振動を吸収し且つシール性を確保できる電動工具を提供する。

【解決手段】蓄電池によって作動する衝撃電動工具の二つ割ハウジングにおいて、二つ割ハウジングの当接する表面15に二層成形により施こされた弾性ゴムを備えるとともに、モータ6、減速機構部7或は打撃機構部8等のハウジングと当接する部分に弾性ゴムを設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 蓄電池と、該蓄電池によって回転駆動するモータと、該モータの回転動力を伝達する減速機構部と、該減速機構部の回転動力を打撃力に変換する打撃機構部と、該打撃機構部を収容するハンマケースと、該ハンマケースと隣接し且つ前記モータを収容する二つ割ハウジングと、該二つ割ハウジングの表面に二層成形により施される弾性ゴムとを備えた電動工具において、前記二つ割ハウジングに当接する部分に前記弾性ゴムを設けることを特徴とする電動工具。
【請求項2】 前記二つ割ハウジング間の当接部に前記弾性ゴムを設けることを特徴とする請求項1記載の電動工具。
【請求項3】 前記当接部は、凹凸形状から成ることを特徴とする請求項1又は請求項2の何れかに記載の電動工具。
【請求項4】 前記二つ割ハウジングと前記ハンマケースとの当接部に前記弾性ゴムを設けることを特徴とする請求項1記載の電動工具。
【請求項5】 前記二つ割ハウジングと前記蓄電池との当接部に前記弾性ゴムを設けることを特徴とする請求項1記載の電動工具。
【請求項6】 前記二つ割ハウジングと前記減速機構部との当接部に前記弾性ゴムを設けることを特徴とする請求項1記載の電動工具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動工具の防振構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来における電動工具の防振構造を図7及び図8を用いて説明する。図7は従来における電動工具の二つ割ハウジングを示す側面図、図8は図7に示す二つ割ハウジングの一方を示すその正面図である。図7及び図8において、二つ割ハウジングの表面には、軟質材よりなる当て部21,22,23が設けられている。この当て部は、作業者が電動工具を確実に把持するための滑り止め機能、或いは握り心地を良くし操作性及び作業性を向上させるものである。また、地面に落とした時の衝撃を吸収することで電動工具が破損してしまうことを防いだり、傾斜面に電動工具を置いた時に傾斜に沿って電動工具が滑り落ちないようにするものである。そのため、上記当て部は、主に二つ割ハウジングのハンドル握り部21、胴体部後面22、蓄電池収容部周辺23に設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】軟質材は、電動工具の操作性及び工具接地面の保護を目的として設けられているが、電動工具の防振或いはシール性を考慮し設けられているものではなかった。よって、防振やシール性を確保するためには、別途、ダンパやパッキン等の部品を設ける必要があり、コスト高になってしまうという問題があった。
【0004】本発明の目的は、上記問題を解消し、ハウジングの表面に二層成形にて施したゴム部材等の弾性体により、振動を吸収し且つシール性を確保できる電動工具を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、蓄電池と、蓄電池によって回転駆動するモータと、モータの回転動力を伝達する減速機構部と、減速機構部の回転動力を打撃力に変換する打撃機構部と、打撃機構部を収容するハンマケースと、ハンマケースと隣接し且つモータを収容する二つ割ハウジングと、二つ割ハウジングの表面に二層成形により施される弾性ゴムとを備えた電動工具において、二つ割ハウジングに当接する部分に弾性ゴムを設けることにより達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本実施例における電動工具を図1〜図6を用いて説明する。図1は本実施例における電池式回転打撃工具を示す断面図であり、この電池式回転打撃工具は、外枠となるハウジング1、ハンマケース2、電源である充電電池3、本体を駆動するスイッチ4、充電電池3との接点となるスイッチターミナル部5、駆動源であるモータ部6、モータ部6から回転出力を減速する減速機構7、減速機構7からの回転出力を回転打撃へと変換する回転打撃機構8を有している。
【0007】図2はゴム部材等の弾性体(弾性ゴム)にて二層成形処理が施されたハウジング1を示す図1の正面図、図3は図2の側面図である。なお、図中の斜線部は、ゴム部材等の弾性体で二層成形処理を施した部分を示している。図2及び図3において、ハウジング1とハンマケース2との当接面11には、二層成形処理が施されており、施された弾性体により回転打撃機構7の打撃時に発生する軸方向の振動を緩和することができる。更にハウジング1とハンマケース2との間の気密性を確保することにより、減速機構6及び回転打撃機構7に充填されているグリス等の潤滑材がハウジング1外に漏れ出てしまうことを防ぐことができる。
【0008】また、ハウジング1の電池挿入部12、スイッチ保持部13、減速機構6との勘合部14、ハウジング1と二つ割りの他方のハウジングとの合わせ部15に二層成形処理を施すことで、打撃時に発生する振動に起因するハウシング1と充電電池3との間に生ずる摩耗及びスイッチターミナル部5と充電電池3の端子部との間での振動に起因するチャタリングによる酸化物の発生による導通不良を防ぐことができ、ハウジング1、充電電池3の寿命を向上させることができる。
【0009】また、ハウジング1内の減速機構7との勘合部14への二層成形処理は、図4及び図5に示すように減速機構7中のインナカバ周止め部16及びハウジング1との突き当て部17、側面部18に施している。これにより、回転打撃機構7にて打撃時に発生する軸、径の両方向の振動に対して防振効果を得られる。
【0010】また、ハウジング1のスイッチ保持部13への二層成形処理は、回転打撃機構7にて打撃時に発生する振動により、摩耗の影響でスイッチ4の接点部が位置ずれを起こすことに起因する導通不良を防ぎ、スイッチの寿命の向上を図れる。
【0011】図6はハウジング1の合わせ部側面図で、上記合わせ部に二層成形処理されたゴム部材等の弾性体にて、一方に凸形状のつば19を有し、他方には凸形状のつばと勘合する凹形溝20を設けたことにより接触面積を大きくすることにより、振動の低減及び合わせ部におけるグリス漏れの防げる。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、電動工具のハウジングにゴム部材等の弾性体にて二層成形処理を施す際、ハンマケース、充電電池等のハウジングと接合する部品との当接面に二層成形処理を行うことにより、新たな部品を用いることなくダンパ、シール性が付加でき、製品本体の寿命及び操作性の向上を図ることができる。
【0013】また、ハウジング合わせ部に配設した凸形状のつばと勘合する凹形溝にも二層成形処理を行うことにより、両者の接触面積が増すことに起因する更なるダンパ、シール性の効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】000005094
【氏名又は名称】日立工機株式会社
【出願日】 平成13年3月2日(2001.3.2)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−254356(P2002−254356A)
【公開日】 平成14年9月10日(2002.9.10)
【出願番号】 特願2001−58630(P2001−58630)