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【発明の名称】 電動工具
【発明者】 【氏名】中立 英幸

【氏名】梅村 新吾

【要約】 【課題】コードが作業の邪魔にならないようにすることのできる電動工具を提供する。

【解決手段】電動工具本体10には、その電動工具本体10につながる延長コード40をロック可能なコードロック部材30がボールジョイント35を介して移動可能に連結される。電動工具本体10につながる延長コード40をロックしたコードロック部材30がその延長コード40とともに移動することができる。電動工具を使用する作業者の姿勢に応じて、電動工具本体10に対し延長コード40が全方向にフレキシブルに移動することにより、延長コード40が周辺の物に引っ掛かるといった不具合が解消される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電動工具本体には、その電動工具本体につながるコードをロック可能なコードロック部材が移動可能に設けられたことを特徴とする電動工具。
【請求項2】 請求項1記載の電動工具であって、前記電動工具本体に前記コードロック部材がボールジョイントを介して連結されたことを特徴とする電動工具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、生垣、植え込みの刈り込み作業や街路樹の剪定作業等に用いられる電動式のヘッジトリマ(生垣バリカンともいう)や、木材の穴あけや木ねじ等のねじ類の締付けや緩め作業に用いられる電動式のドリル等のように手に持って作業を行なう電動工具いわゆる携帯型の電動工具に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電動工具、例えばヘッジトリマでは、延長コードの使用が前提になっている。このため、ヘッジトリマ自体が備えるコード(電源コードという)は短いものになっている。また、ヘッジトリマの電源コードに延長コードを接続して作業が行われるが、このとき延長コードが不用意に抜け外れることがないように、ヘッジトリマには延長コードを拘束いわゆるロック可能な固定のコードロック部が設定されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ヘッジトリマを使用する作業者は、周知のように、ヘッジトリマを持って様々な姿勢をとりながら作業を行なう。この際、従来のヘッジトリマでは、固定のコードロック部によって延長コードがロックされていたため、その延長コードが作業者や生垣等の周辺の物に引っ掛かり、作業の邪魔になりやすいという問題があった。
【0004】本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、コードが作業の邪魔にならないようにすることのできる電動工具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題は、特許請求の範囲の欄に記載された構成を要旨とする電動工具により解決することができる。すなわち、請求項1に記載された電動工具によると、電動工具本体につながるコードをロックしたコードロック部材がそのコードとともに移動することができる。したがって、電動工具を使用する作業者の姿勢に応じて、電動工具本体に対しコードがフレキシブルに移動することにより、コードが周辺の物に引っ掛かるといった不具合が解消される。これによって、コードが作業の邪魔にならなくなる。なお、コードロック部材によってロックされるコードには、電動工具が備える電源コード、又は、電動工具のコードに接続される延長コードをいう。また、コードロック部材の移動とは、回動、傾動及びスライド並びにそれらの複合した移動をいう。
【0006】また、請求項2に記載された電動工具によると、コードロック部材の回動と傾動との複合した移動が可能になるため、電動工具本体に対しコードを全方向にフレキシブルに移動させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]本発明の実施の形態1を図面に基づいて説明する。本実施の形態では、電動工具としてヘッジトリマを例示する。なお、ヘッジトリマの基本的構成は周知のものと同様であるから、その詳細な説明については省略する。
【0008】ヘッジトリマを一部破断した左側面図で示した図1において、ヘッジトリマ本体10のハウジング11は、前半部(図1において右半部)のメイン収容部12と、後半上部(図1において左半上部)のメインハンドル部13、及び、後半下部(図1において左半下部)の補助ハンドル部14を備えている。ハウジング11は、左右方向(図1において紙面表裏方向)に関しほぼ半割り状に形成された左右一対をなすハウジング半体の組み合わせによって構成されている。なお、メインハンドル部13の後端部は、補助ハンドル部14の後端部に向かって湾曲している。
【0009】前記ハウジング11のメイン収容部12の下端部には、アッパーステー15A及びロアステー15Bが支持されている。アッパーステー15A及びロアステー15Bは、メイン収容部12より前方(図1において右方)に向かって平行状に突出されている。アッパーステー15Aとロアステー15Bとの間には、上下2枚の剪断刃16A,16Bが前後方向(図1において左右方向)に関し往復運動可能に支持されている。両剪断刃16A,16Bには、メイン収容部12に内蔵されたモータ(図示省略)の駆動により、駆動機構(図示省略)等を介して相反方向への往復運動すなわち剪断動作が付与される。
【0010】前記ハウジング11のメインハンドル部13の下側部には、メインスイッチレバー18Aが設けられている。前記ハウジング11のメイン収容部12の前側部(図1において右側部)には、フロントハンドル17が取付けられている。フロントハンドル17の後側(図1において左側)には、フロントスイッチレバー18Bが設けられている。メインスイッチレバー18Aとフロントスイッチレバー18Bの双方をともに操作した時にのみ、前にも述べたように、前記メイン収容部12に内蔵のモータ(図示省略)が駆動されることによって、両剪断刃16A,16Bに剪断動作が付与される。
【0011】前記ハウジング11のメイン収容部12の前側部(図1において右側部)には、セーフティガード19が取付けられている。セーフティガード19は、ヘッジトリマによる樹木等の刈込み時等において両剪断刃16A,16Bで剪断された樹木等の破片が作業者に向かって飛散することを防止し、その破片から作業者を防護するガード部材である。
【0012】図2に図1の要部拡大図が示されているように、前記メインハンドル部13の後側壁(図1において左側壁)13aには、電源コード20の端末部20aがハウジング11の前記両ハウジング半体の組み合わせによって挟み込まれている。電源コード20は、周知のとおり、前記モータ(図示省略)に対し電気的に接続されている。
【0013】そして、上記したヘッジトリマ本体10(図1参照)において、剪断刃16A,16Bから離れた部位すなわちハウジング11のメインハンドル部13の後端部(図1において左端部)には、次に詳述するコードロック部材30が設けられている。コードロック部材30は、図3に斜視図、図4に正面図、図5に底面図、図6に図4のVI−VI線断面図で示されている。図3〜図6において、コードロック部材30は、ロック板部31とボール部33とフック部34とを有している。
【0014】前記ロック板部31は、ほぼ三角形板状をなしている。ロック板部31の後部(図6において左部)には、ほぼ四角形状のロック孔32が形成されている。また、前記ボール部33は、ロック板部31の前端部(図6において右端部)の上面に突出されており、ほぼ球形をなしている。また、前記フック部34は、前記ロック板部31の中央部下面に突出されており、ほぼ逆L字状をなしかつその先端部34aが前方(図6において右方)に向けられている。
【0015】一方、図2に示すように、ハウジング11のメインハンドル部13の後端部(図2において左端部)の底壁13bには、球形溝13cが形成されている。その球形溝13cは、ハウジング11の両ハウジング半体に対してほぼ半割り状に形成されており、両ハウジング半体の組み合わせによって完成する。
【0016】前記ハウジング11の球形溝13cに対し、前記コードロック部材30のボール部33が全方向に回転可能に嵌合されている。これにより、球形溝13cとボール部33とによって構成されるボールジョイント35を介して、ヘッジトリマ本体10にコードロック部材30が移動可能に連結されている。すなわち、ヘッジトリマ本体10(図1参照)に対しコードロック部材30は、図5に矢印Aで示す方向に回動可能に、かつ、図2、図4及び図6に矢印Bで示す方向に傾動可能になっている。なお、ヘッジトリマ本体10の底壁13b(図2参照)に対するコードロック部材30のロック板部31の当接によって、コードロック部材30の傾動角度が所定量に制限される。
【0017】ところで、前記ヘッジトリマ本体10(図1参照)の電源コード20は、その他端部に図3に示される差込みプラグ21を有している。図3に示すように、差込みプラグ21には、延長コード40のコンセント41が接続される。この延長コード40は、前記ヘッジトリマ本体10(図1参照)に連結された前記コードロック部材30によってロックされる。
【0018】すなわち、図3に示すように、前記延長コード40にループ40aを形成した後、そのループ40aを図3に二点鎖線40aで示すようにコードロック部材30のロック孔32を通してフック部34に引っ掛ける。このようにして、延長コード40がコードロック部材30に引き抜けないように拘束すなわちロックされる。なお、ヘッジトリマ本体10の電源コード20の差込みプラグ21と延長コード40のコンセント41との接続は、前に述べたようにコードロック部材30に延長コード40をロックする前だけに限らず、そのロックした後に行なってもよい。
【0019】上記したヘッジトリマによれば、ヘッジトリマ本体10(図1参照)につながる延長コード40(図3参照)をロックしたコードロック部材30がその延長コード40とともに移動(図3における矢印A,B参照)することができる。したがって、ヘッジトリマを使用する作業者の姿勢に応じて、ヘッジトリマ本体10に対し延長コード40がフレキシブルに移動することにより、延長コード40が周辺の物、例えば作業者、生垣等に引っ掛かるといった不具合が解消される。これによって、延長コード40が作業の邪魔にならない。
【0020】また、ヘッジトリマ本体10にコードロック部材30がボールジョイント35を介して連結されている。これにより、コードロック部材30の回動(図3における矢印A参照)と傾動(図3における矢印B参照)との複合した移動が可能になるため、ヘッジトリマ本体10に対し延長コード40を全方向にフレキシブルに移動させることができる。
【0021】また、ヘッジトリマ本体10(図1参照)において剪断刃16A,16Bから離れた部位にコードロック部材30を配置している。これにより、剪断刃16A,16Bに延長コード40が不用意に接触して損傷を受けるといった不具合を防止することができる。
【0022】[実施の形態2]本発明の実施の形態2について図7を参照して説明する。実施の形態2は、実施の形態1のコードロック部材30のボール部33(図3参照)を変更したものであるからその変更部分について詳述し、重複する説明は省略する。図7にコードロック部材30の斜視図を示すように、本実施の形態は、実施の形態1におけるボール部33(図3参照)を、左右方向に延びる円柱状の支軸部36に変更したものである。上記コードロック部材30の支軸部36を、ヘッジトリマ本体10(図1参照)に対し回動可能に支持することにより、ヘッジトリマ本体10(図1参照)に対しコードロック部材30を延長コード40とともにフレキシブルに移動すなわち傾動(図7における矢印B参照)させることができ、延長コード40が邪魔にならずに作業を行なうことができる。なお、支軸部36の延びる方向は適宜変更することができる。
【0023】本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本発明は、ヘッジトリマに限らず、電動式のドリル、草刈機等の電動工具にも適用することが可能である。また、ヘッジトリマ本体10に対しコードロック部材30をスライド可能に設けたり、スライド可能を含む回動及び/又は傾動の複合した移動を可能に設けたりすることも考えられる。また、コードロック部材30には、延長コード40に代え、ヘッジトリマ本体10の電源コード20をロックしてもよい。また、コードロック部材30は、実施の形態で説明したように、延長コード40をフック部34に引掛けることによりロックするものだけでなく、例えばクリップ手段やねじ締め手段等によって延長コード40をロックするものに変更することが考えられる。
【0024】
【発明の効果】本発明の電動工具によれば、電動工具を使用する作業者の姿勢に応じて、電動工具本体に対しコードロック部材とともにコードがフレキシブルに移動するものであるから、コードが周辺の物に引っ掛かるといった不具合が解消されることによって、コードが邪魔にならずに作業が行なえる。
【出願人】 【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
【出願日】 平成12年12月7日(2000.12.7)
【代理人】 【識別番号】100064344
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 英彦 (外3名)
【公開番号】 特開2002−172568(P2002−172568A)
【公開日】 平成14年6月18日(2002.6.18)
【出願番号】 特願2000−373111(P2000−373111)