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【発明の名称】 電動工具スイッチ
【発明者】 【氏名】矢作 裕之

【要約】 【課題】携帯用の電動ドリルやその他の電動工具に用いられ正転と逆転とで異なる回転数が得られるようにした電動工具スイッチを提供するにある。

【解決手段】切替レバーにより正逆方向にモータの回転方向を切り替える切替スイッチ部と、モータの回転速度を制御する回転数制御回路を有するスイッチ本体と、回転数制御回路の設定を制御するトリガーとを有する電動工具スイッチであって、切替レバーの回動操作により、スイッチ本体とトリガーの間に介在する可動ストッパに設けられたストローク規制部とトリガの内部に設けられた操作規制部とを着脱させて、正転と逆転の回転速度を変更するようにしたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 切替レバーにより正逆方向にモータの回転方向を切り替える切替スイッチ部と、該モータの回転速度を制御する回転数制御回路を有するスイッチ本体と、該回転数制御回路の設定を制御するトリガーとを有する電動工具スイッチであって、前記切替レバーの回動操作により、該スイッチ本体と該トリガーの間に介在する可動ストッパに設けられたストローク規制部と該トリガの内部に設けられた操作規制部とを着脱させて、正転と逆転の回転速度を変更するようにしたことを特徴とする電動工具スイッチ。
【請求項2】 切替レバーにより正転逆転のいずれかの方向にモータの回転方向を切り替える切替スイッチ部と、内部に操作規制部を有するトリガーにより、1個の回転数制御回路を用いて該正転逆転のいずれに対しても該モータの回転速度を制御するスイッチ本体と該スイッチ本体と該トリガーの間に配設されストローク規制部を有する可動ストッパとを有し、前記切替レバーの回動操作により、該ストローク規制部と該操作規制部とを着脱させて、正転と逆転の回転速度を変更するようにしたことを特徴とする電動工具スイッチ。
【請求項3】 前記可動ストッパは、前記切替レバーの下端に突設された突起部が斜めにスライドできるスライド部を有する請求項1又は2に記載の電動工具スイッチ。
【請求項4】 前記可動ストッパは、長方枠状に形成され、該長方枠状の内部空間に前記スイッチ本体から突設された保持部と該周壁の上部との間に介挿されたスプリングにより押圧される請求項1又は2に記載の電動工具スイッチ。
【請求項5】 前記ストローク規制部は、長方枠状に形成された可動ストッパの枠壁からトリガーの操作方向に所定長で突設された請求項1又は2に記載の電動工具スイッチ。
【請求項6】 前記操作規制部は、前記ストローク規制部と係合できるように前記トリガ内部において突設されている請求項1又は2に記載の電動工具スイッチ。
【請求項7】 前記切替レバーは、前記回転方向の正逆を切り替える切替ロータの支持軸から離れた位置に突設されたボスに先端の係合孔が係合し、該ボスを前記支持軸の回りに回動させる支点軸を有する請求項1又は2に記載の電動工具スイッチ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、携帯用の電動ドリルやその他の電動工具に用いられる電動工具スイッチに係り、特にモータの回転速度が正逆の回転方向で異なるように改良した電動工具スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、業務用或いは家庭用に用いられる電動工具に用いられる電動工具スイッチにおいては、モータの回転の正逆方向を切り替えるために、切替スイッチ部がスイッチ本体に併設され、これにより正逆方向を切り替えているが、この種の電動工具スイッチの構成を、図12〜図14に略示的に示し、以下これらについて説明する。
【0003】電動工具スイッチ10は、図12に示すように、モータの回転数を制御する回転数制御回路が内蔵されロックボタン9を有するスイッチ本体12、このスイッチ本体12に搭載され切替レバー13により正逆の回転を切り替える切替スイッチ部14、およびスイッチ本体12から突出される操作子15を押圧して回転速度を変更するトリガー16などから構成されている。
【0004】切替スイッチ部14は、図13(A)(B)に示すように、絶縁体で形成された矩形状のケース17の上面に、先端部に係合孔18が形成されこの係合孔18より離れた位置にケース17の長手方向に一体に突設された支点軸19を有しこの支点軸19を中心として回動する板状の切替レバー13が、配設されている。
【0005】ケース17の内部は、上部側に上壁21を有する円筒状の空間22が形成され、この空間22の中に円板状の切替ロータ23が収納されているが、この切替ロータ23はその中心に突設された支持軸24が上壁21の中心に穿設された貫通孔25に挿入されている。
【0006】そして、切替ロータ23は、支持軸24に対して偏心して上面に突接されたボス26を有しており、このボス26の円弧状の回動により支持軸24を中心として回動して図示しない切替スイッチを切り替える。
【0007】さらに、ケース17には、切替レバー13の支点軸19が挿入される嵌合孔27が一端側に形成され、貫通孔25の右側にはボス26が回動するための円弧状の貫通孔20が、さらに断面がE字型の円板状のカバー30が上壁21の上側から挿入するための円形の周壁31が、それぞれ形成されている。
【0008】そして、カバー30には、上壁21に形成された貫通孔25に挿入される回転軸28が中央に突設され、ボス26が貫通する貫通孔29がカバー30の中心から偏心して形成されており、またこのカバー30に対向する切替レバー13には座繰部32が形成されている。
【0009】さらに、カバー30の上部には、支点軸19を支点として回動する切替レバー13が配設され、この切替レバー13の係合孔18には円弧状に回動するボス26が貫通している。
【0010】以上の構成において、切替レバー13を支点軸19に対して切替スイッチ部14の上から見て反時計方向に切替レバー13を回動させると、切替レバー13の先端部にある係合孔18に係合されたボス26は円弧状の貫通孔20に沿って反時計方向の端部に移動し、この端部位置では例えば切替ロータ23により所定値に設定された後述する正転制御回路に切替えられる。
【0011】逆に、切替レバー13を支点軸19に対して切替スイッチ部14の上から見て時計方向に回動させると、切替レバー13の先端部にある係合孔18に係合されたボス26は円弧状の貫通孔20において時計方向の右端に移動し、この右端位置では例えば切替ロータ23に正転側と同じ所定値に設定された後述する逆転制御回路側に切替えられる。
【0012】以上の切替スイッチ部14により、モータの正転と反転を切り替えることができるが、切り替えた後は、切替スイッチ部14に隣接配設されたスイッチ本体12において、トリガー16によるストロークに対応してモータの回転を制御することとなる。
【0013】このようなスイッチ本体12を中心とする回路構成は、例えば図14に示すように、電源37は、電源スイッチ33とモータ34と切替スイッチ部14との直列回路と、切替レバー13により切り替えられる正転制御回路35か逆転制御回路36のいずれかに印加されており、正転制御回路35には入力端と出力端との間に並列に短絡スイッチ11が接続されている。
【0014】この切替レバー13により正回転或いは逆回転に切替えた後は、トリガー16による操作子15のスイッチ本体12側への押圧によりそのストロークが変更され、これにより正転制御回路35或いは逆転制御回路36に内蔵される可変抵抗体38、39の上をこの操作子15に連動する摺動子40、41が摺動されてモータ34に印加する電圧が変更されてモータ34の回転速度が制御される。
【0015】具体的には、正回転の場合は、切替レバー13により正回転側に切り替えられ、先ずトリガー16により操作子15が押圧されて電源スイッチ33がオンとされ、この後で操作子15に連動している摺動子40が可変抵抗体38上を摺動してモータ34への電圧が変更され、さらに操作子15を押圧すると短絡スイッチ11がオンして正転制御回路35を介さないでもモータ34に所定電圧が印加されるようになる。
【0016】一方、逆回転の場合は、切替レバー13により逆回転側に切り替えられ、正転制御回路35と同一のストロークで操作子15が移動され、これに伴い逆転制御回路36の摺動子41が摺動されて正転側と同一の電圧がモータ34に供給される。
【0017】これらの場合に、モータ34に印加する電圧は、適正な値でないと整流ノイズを拾ったり、不規則な回転をしたり、或いは振動しながら回転するなどスムーズな動きをしないので、正逆のいずれの回転にも適正な電圧が印加されることが望まれる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上のような電動工具スイッチ10は、トリガー16による操作子15の同一のストロークに対して正回転も逆回転も同じ電圧であるので、正転逆転とも100%効率の良い回転数に設定することができず、このため正逆転を考慮すると、正転でモータ34の効率を重点的に向上させることができないという問題がある。
【0019】さらに、図14に示すように、正転制御回路35の他に逆転制御回路36を設けなければならず、このため回路構成が複雑になり、形状も大きくなって小形化の障害になり、コストも上昇するという問題がある。
【0020】そこで、本発明は、従来の機械的な切替スイッチ部の構成を生かしながら、小形で簡単な構成とすることにより逆方向へのモータの回転速度を正方向とは異なるようにすることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の課題を解決するための電動工具スイッチの第一構成として、切替レバーにより正逆方向にモータの回転方向を切り替える切替スイッチ部と、該モータの回転速度を制御する回転数制御回路を有するスイッチ本体と、該回転数制御回路の設定を制御するトリガーとを有する電動工具スイッチであって、前記切替レバーの回動操作により、該スイッチ本体と該トリガーの間に介在する可動ストッパに設けられたストローク規制部と該トリガの内部に設けられた操作規制部とを着脱させて、正転と逆転の回転速度を変更するようにしたものである。
【0022】本発明は、以上の第一構成により、正方向の回転の場合は切替レバーにより可動ストッパの動きを制御してストローク規制部と操作規制部とを当接させない状態としてトリガーによる大きなストロークを確保して効率の良いモータの回転数とし、逆方向の回転の場合はストローク規制部と操作規制部とを当接させた状態としてトリガーによるストロークを制限するようにして逆方向でのモータの回転を制限することができる。
【0023】さらに、本発明は、以上の課題を解決するための電動工具スイッチの第二構成として、切替レバーにより正転逆転のいずれかの方向にモータの回転方向を切り替える切替スイッチ部と、内部に操作規制部を有するトリガーにより、1個の回転数制御回路を用いて該正転逆転のいずれに対しても該モータの回転速度を制御するスイッチ本体と、該スイッチ本体と該トリガーの間に配設されストローク規制部を有する可動ストッパとを有し、前記切替レバーの回動操作により、該ストローク規制部と該操作規制部とを着脱させて、正転と逆転の回転速度を変更するようにしたものである。
【0024】本発明は、以上の第二構成により、トリガーによる操作により正転と逆転とで回転数を変更することができると共に、1つの回転数制御回路を正転逆転ともに使用できるようにしているので、新たに逆転制御回路を付加する必要はなく、このため回路構成が簡単となり、形状も小形化することができ、コスト上昇も抑えることができ、安価な電動工具スイッチとすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電動工具スイッチの実施の形態について図を用いて説明する。図1〜図8は本発明の実施の1形態を略示的に示した構成図である。なお、理解を容易にするため従来の電動工具スイッチと同一部分には同一の符号を付して説明する。
【0026】電動工具スイッチ50は、図1に示すように、全体構成としては、図4に示すモータ49(49A、49B、49C)の回転数を制御する回転数制御回路51などが内蔵されロックボタン9を有するスイッチ本体52、このスイッチ本体52に搭載され切替レバー53により正逆の回転を切り替える切替スイッチ部54、スイッチ本体52から突出される図5に示す操作子55を押圧してモータ49の回転速度を変更するトリガー57、およびスイッチ本体52とトリガー57との間に介在しトリガー57のストロークをモータ49の正転と逆転で制限する可動ストッパ58などから構成されているが、以下これらの各部について順次説明する。
【0027】切替スイッチ部54は、図2と図3に詳細に示すように、絶縁体で形成された矩形状のケース59の上面に、先端から板状に延長され途中の屈曲部60で傾斜状に立ち上がり水平に延長されて端部で掌状に広がり下方に緩やかに厚みを増す形状をした切替レバー53が配設され、さらに屈曲部60から端部側に向かって所定の距離だけ離れた切替レバー53の底面に突設部53Aが突設されている。
【0028】さらに、切替レバー53は、図3(B)に示すように、先端部に係合孔18が形成され、この係合孔18より屈曲部60側の位置に離れてケース59に一体に突設されこれを支点として回動する支点軸19を有し、さらに屈曲部60には下方に突起部61が突設されており、カバー30に対向する位置には座繰部32が形成されている。
【0029】ケース59の内部は、上部側に上壁21を有する円筒状の空間22が形成され、この空間22の中に円板状の切替ロータ62が収納されているが、この切替ロータ62はその中心に突設された支持軸24が上壁21の中心に穿設された貫通孔25に挿入されている。
【0030】そして、切替ロータ62は、支持軸24に対して偏心して上面に突設されたボス26を有しており、このボス26の円弧状の回動により支持軸24を中心として回動して後述する切替スイッチを切り替える。
【0031】さらに、ケース59には、切替レバー53の支点軸19が挿入される嵌合孔27が一端側に形成され、貫通孔25の右側にはボス26が回動するための円弧状の貫通孔20が、さらに断面がE字型の円板状のカバー30が上壁21の上側から挿入できる円形の周壁31が、それぞれ形成されている。
【0032】カバー30は、上壁21に形成された貫通孔25に挿入される回転軸28が中央に突設され、ボス26が貫通する貫通孔29がカバー30の中心から偏心して穿設されている。
【0033】以上の構成において、切替スイッチ部54の上から見て反時計方向に切替レバー53を回動させると、この切替レバー53の先端部にある係合孔18に係合されたボス26は円弧状の貫通孔20に沿って反時計方向の左端に移動し、この左端位置で後述する切替スイッチが正回転方向に切り替わる。
【0034】逆に、切替スイッチ部54に対して上から見て時計方向に切替レバー53を回動させると、この切替レバー53の先端部にある係合孔18に係合されたボス26は円弧状の貫通孔20において時計方向の右端に移動し、この右端位置で後述する切替スイッチが逆回転方向に切り替わる。
【0035】以上の切替スイッチ部54に配設された切替レバー53により、モータ49の正転と反転を切り替えることができるが、切り替えた後は、切替スイッチ部54に隣接配設されたスイッチ本体52において、トリガー57によるストロークに対応してモータ49の回転が制御される。
【0036】次に、先ずスイッチ本体52の内部構成について詳細に説明するが、スイッチ本体52の内部の電気的構成としては、図4に示すように、正負の電圧が両端に印加された摺動抵抗器63とこの摺動抵抗器63の上をトリガー57のストロークに従って摺動する摺動子64と図示しない電圧制御回路などが内蔵された回転数制御回路51、電源スイッチ33、及び回転数制御回路51の入出力端に並列に接続された短絡スイッチ11などで構成され、トリガー57により押圧される操作子55は電源スイッチ33と摺動子64に連動している。
【0037】そして、電源37は、電源スイッチ33、モータ49の界磁コイル49Aと49B、短絡スイッチ11が並列に接続された回転数制御回路51が双投の切替スイッチ66の各共通端に直列に接続されている。
【0038】さらに、モータ49の電機子49Cは、互いにクロスに接続された2対の切替スイッチ66の各切替端に接続され、切替レバー53の回動により、電機子49Cへの接続が互いに逆になるように接続される。
【0039】この構成において、正転方向、例えば切替スイッチ部54の上側から見て反時計方向に切替レバー53を回動すると、これにより切替スイッチ部54内の切替ロータ62は、これに連動する図4に示す切替スイッチ66をモータ49の電機子49Cの接続を正方向に回転するように切替える。
【0040】そして、正転方向の場合は、切替レバー53の回動により、この切替レバー53に突設された突起部61が、後述するように可動ストッパ58を押下しないので、トリガー57を押圧してもそのストロークは制限されずに、フルストロークまで自由に移動させることができる。
【0041】切替レバー53により切替スイッチ66が正回転側に切り替えられた後は、先ずトリガー57により操作子55を押圧して電源スイッチ33をオンとし、この後でトリガー57をさらに押圧して摺動抵抗器63の上をトリガー57に連動する摺動子64を摺動させてモータ49への電圧を変更する。
【0042】そして、トリガー57がフルストローク直前に移動すると、操作子55に連動した短絡スイッチ11がオンし回転数制御回路51を介さないでモータ49に所定電圧を印加することができる。
【0043】また、トリガー57を押圧し続けなくても良いように、トリガー57をスイッチ本体52側に押圧した状態で、必要に応じてロックボタン9をスイッチ本体52側に押圧するとトリガー57がロックされるようになっている。
【0044】この場合に、回転数制御回路51は、フルストロークの移動に対して100%効率の良いモータ49の回転数になるように図示しない内蔵される電圧制御回路によりモータ49への印加電圧を設定する。
【0045】逆に、切替レバー53を逆転方向、例えば切替スイッチ部54の上側から見て時計方向に回動すると、これにより切替スイッチ部54内の切替ロータ62は、モータ49が逆方向に回転するように、切替ロータ62に連動する図4に示す切替スイッチ66によりモータ49の電機子49Cの接続を正方向とは逆に変更する。
【0046】逆方向の場合は、切替レバー53の回動により、この切替レバー53に突設された突起部61が、後述するように可動ストッパ58を押下する状態となるので、可動ストッパ58がトリガー57とスイッチ本体52との間に挿入された状態となってトリガー57のストロークが制限され、トリガー57の押圧により操作子55は例えばハーフストロークしか移動させることができない。
【0047】切替レバー53により逆回転側に切替スイッチ部54が切替えられた後は、先ずトリガー57により操作子55を押圧して電源スイッチ33をオンとし、この後でトリガー57をさらに押圧すると、摺動抵抗器63の上をトリガー57に連動する摺動子64が摺動されてモータ49への電圧が変更され、最終的にトリガー57の例えばハーフストロークなどに対応する適切な電圧がモータ49に印加される。
【0048】次に、スイッチ本体52の外部構成について詳細に説明するが、トリガー57側の側壁52Aには、図5と図6に示すように、長方枠状に形成された可動ストッパ58が配設されており、この可動ストッパ58の内部空間67の中央には円筒状のガイド68が突設されており、このガイド68を貫通して操作子55がスイッチ本体52の内部から突出されている。
【0049】この操作子55は、ガイド68の部分では円筒状であるが、その先端部分は矩形ブロック55Aとして形成され、その中央部には円形状の孔55Bを持ち切替レバー53に対して上下方向に幅広で所定の深さで孔55Bを貫通してスリット55Cが、矩形ブロック55Aの左右の側壁には係止爪55D、55Eが、それぞれ形成されている。
【0050】さらに、可動ストッパ58の内部空間67には、切替レバー53に対してガイド68から若干離れた上下位置にそれぞれスイッチ本体52の側壁52Aに突設された保持部69、70が配設されている。
【0051】保持部69は上部が平坦面69Aのほぼ半円筒状に形成されてその内部には復帰スプリング71が挿入されており、平坦面69Aと可動ストッパ58との間にスプリング72が配設され、さらに保持部70は円筒状に形成されてその内部には復帰スプリング73が挿入されている。
【0052】次に、可動ストッパ58について詳細に説明するが、可動ストッパ58は、図7に示すように、全体としては中央に内部空間67を有する長方枠状に形成されているが、右側壁58Aは中央部で内部が外部側に広がる肉薄の枠壁となっており、厚肉の上端と下端には図5に示すトリガー57側に矩形ブロックとして突出するストローク規制部58B、58Cが形成されている。
【0053】さらに、可動ストッパ58の左側壁58Dは、右側壁58Aと同様に、中央部で内部が外部側に広がる肉薄の枠壁となっており、厚肉の上端と下端にはトリガー57側に矩形ブロックとして突出するストローク規制部58E、58Fが形成されている。
【0054】そして、左側壁58Dと右側壁58Aは、U字状をした薄肉の連結部58Gで底部においてこれ等と一体に連結され、上壁58Hをコ字状の上辺とする連結部材58Jにより、ストローク規制部58B、58Eとその両側辺の端部が一体に形成されている。
【0055】連結部材58Jは、トリガー57側の側面58Kに連結部材58Jの一端側から上壁58Hの上面58Lと一致するように所定幅で所定の長さに亘って庇状に延設される水平部58Mが形成され、更にこの水平部58Mから内部空間67側に斜めに傾斜するスライド部58Nが側設されている。
【0056】連結部材58Jの上壁58Hの底部と、スイッチ本体52に固定された保持部69の平坦面69Aとの間には、点線で示すスプリング72が挿入され、スイッチ本体52に対して可動ストッパ58を上方に押圧する。
【0057】次に、先ずトリガー57の外観について説明するが、トリガー57のカバー74は、図5と図6に示すように、オペレータが掌で押圧する所定の肉厚で蒲鉾状に円弧で形成されたルーフ部74Aと、このルーフ部74Aから上方に向かって後方に立上るように張り出した張出部74Bと、U字状の上端74Cを除いて各面が互いにほぼ平行になるように覆われた側面74Dとから構成され、スイッチ本体52側のカバー74の側端74EはU字状となっている。
【0058】次に、トリガー57の内部について説明するが、トリガー57の内部は、図8に示すように、カバー74の上端74Cから内部側に所定の距離L2だけ離れた位置であってカバー74の側端74Eより内部側に距離L1だけ離れた位置に半円状の上板75がカバー74と一体となって配設されている。
【0059】この上板75には、左右の側面74Dに対して中央の位置であってカバー74の張出部74B側から上板75の上端部75Aに亘って矩形状の切替ブロック75Bが上板75と一体になって配設され、切替ブロック75Bの先端部75Cは三角形に形成されている。
【0060】そして、切替レバー53の突設部53Aは切替ブロック75Bに当接して切替レバー53が操作中に逆に移動しないようにする。
【0061】上板75の中央の一端からは下方に矩形状のリブ材76が伸延され、リブ材76の他端は中央に空間部77Aを有し周壁が所定の厚みを持ってD字状に形成されたスプリングガイド77の平坦部77Bに一体に形成されている。
【0062】そして、このスプリングガイド77の上端は、カバー74の側端74Eより長さL3だけ内側に位置するように選定され、スプリングガイド77の円弧状の両側面はカバー74の両側の側面74Dに板状の操作規制部77C、77Dにより一体に形成されている。
【0063】また、スプリングガイド77の空間部77Aの中心には、カバー74のルーフ部74Aから円柱状のガイド部材77Eが一体に突設されており、このガイド部材77Eと空間部77Aとの間には図5と図6に示す復帰スプリング71が挿入される。
【0064】スプリングガイド77の下端は、周囲がII字形状をした収納係止部78の上板78Aの中央部が連結部材79で連結されており、上板78Aに対してこの連結部材79の反対側に位置する収納係止部78の内部中央には上板78AからL4だけ離れた位置に所定の長さに亘って係止板78Bが一体に延設されている。
【0065】また、収納係止部78の上板78Aの両側には側板78C、78Dの一端が側面74Dから若干離れて一体に形成され、これ等の側板78C、78Dの中央部には係止溝78E、78F(78Fは見えず)がそれぞれ形成されている。
【0066】そして、収納係止部78には、図5と図6に示す操作子55の矩形ブロック55Aが挿入されて係止されるが、この際に係止板78Bはスリット55Cに挿入され、側壁に設けられた係止爪55D、55Eは係止溝78E、78Fにそれぞれ係合する。
【0067】これらの側板78C、78Dの他端は、上部を除く周囲がカバー74と一体に突設された下板78Gと一体に形成され、下板78Gの中央にはスプリングガイド77と同じ高さのスプリングガイド80と連結する連結部材81が連結されている。
【0068】連結部材81には円筒状のスプリングガイド80が連結されているが、スプリングガイド80の空間部80Aの中心には、カバー74のルーフ部74Aから円柱状のガイド部材80Bが一体に突設されており、このガイド部材80Bと空間部80Aとの間には図5と図6に示す復帰スプリング73が挿入される。
【0069】また、スプリングガイド80の両側には、スプリングガイド80の高さより内部に後退した側面位置から、カバー74の両側面74Dとカバー74のルーフ部74Aに亘って、板状の操作規制部80C、80Dがこれ等と一体になって形成されている。
【0070】次に、以上のように構成された電動工具スイッチ50の動作について、図9〜図11を用いて説明するが、先ず切替レバー53を正転側に切り替え、トリガー57を押圧していないフリーの状態を示す電動工具スイッチ50は、図9に示す状態となっている。
【0071】正転の場合は、切替レバー53は、図9(A)に示すように、切替ブロック75Bの下側、つまり上から見て切替レバー53の支点軸19に対して反時計方向に回動させてある。
【0072】そして、可動ストッパ58は、図9(B)に示すように、その全体がトリガー57と本体スイッチ52との間に挿入されて露出し、しかも切替レバー53の突起部61がスライド部58Nにスライドされているので、可動ストッパ58が上に移動している状態となっている。
【0073】次に、正転側に切替レバー53を切り替えてトリガー57を押圧した状態では、図10(A)に示すように、トリガー57は点線で示すフリー状態の位置FLから押圧されて距離S1まで移動できる状態となっている。
【0074】この場合は、図10(B)に示すように、切替レバー53の突起部61がスライド部58Nにスライドされているので可動ストッパ58が上に移動し、トリガー57の4つの操作規制部77C(77D)、80C(80D)の位置に対して、可動ストッパ58の4つのストローク規制部58B(58E)、58C(58F)が上側に移動されている。
【0075】この結果として、操作規制部77C(77D)、80C(80D)とストローク規制部58B(58E)、58C(58F)との係合が離脱され、図10(B)に示すように、トリガー57が可動ストッパ58の左側壁58Dと右側壁58Aにまで達する長いストロークが可能となっている。
【0076】この場合には、切替レバー53の突起部61がスライド部58Nにスライドしているので、可動ストッパ58は、図10(C)に示すように、スイッチ本体52に固定された保持部69の上部の平坦面69Aと可動ストッパ58の上壁58Hとの間に介在するスプリング72の伸長力により、上に移動することが可能となる。
【0077】さらに、逆転側に切替レバー53を切り替えてトリガー57を押圧した状態では、図11(A)に示すように、トリガー57は点線で示すフリー状態の位置FLから図10(A)に示す距離S1の状態に対して距離S2(S2<S1)までしか移動できない状態となっている。
【0078】これは、図11(B)に示すように、切替レバー53により突起部61がスライド部58Nの上に位置する水平部58Mに移動されるので、可動ストッパ58が突起部61に押圧されて下に移動するためである。
【0079】この結果、トリガー57の4つの操作規制部77C(77D)、80C(80D)と、可動ストッパ58の4つのストローク規制部58B(58E)、58C(58F)の位置が一致して係合し、トリガー57のストロークが制限を受け、位置FLからS2だけしか移動することができないからである。
【0080】この場合には、切替レバー53の突起部61がスライド部58Nの上に上がっているので、可動ストッパ58は、図11(C)に示すように、スイッチ本体52に固定された保持部69の上部の平坦面69Aと可動ストッパ58の上壁58Hとの間に介在するスプリング72が収縮された状態となり、可動ストッパ58が下に移動している。
【0081】このように、切替レバー53を左右に回動させることにより、切替レバー53の突起部61がスライド部58Nを上下させるので、これに伴い可動ストッパ58が上下に移動されてトリガー57の操作規制部77C(77D)、80C(80D)と可動ストッパ58のストローク規制部58B(58E)、58C(58F)との着脱が制御されて、トリガー57のストロークが正転と逆転とで異なることとなる。
【0082】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係る電動工具スイッチの第一構成によれば、正方向の回転の場合は切替レバーにより可動ストッパの動きを制御してストローク規制部と操作規制部とを当接させない状態としてトリガーによる大きなストロークを確保して効率の良いモータの回転数とし、逆方向の回転の場合はストローク規制部と操作規制部とを当接させた状態としてトリガーによるストロークを制限するようにして逆方向でのモータの回転を制限することができる。
【0083】また、本発明に係る電動工具スイッチの第二構成によれば、トリガーによる操作により正転と逆転とで回転数を変更することができると共に、1つの回転数制御回路を正転逆転ともに使用できるようにしているので、新たに逆転制御回路を付加する必要はなく、このため回路構成が簡単となり、形状も小形化することができ、コスト上昇も抑えることができ、安価な電動工具スイッチとすることができる。
【出願人】 【識別番号】591148602
【氏名又は名称】佐鳥電機株式会社
【出願日】 平成12年11月17日(2000.11.17)
【代理人】 【識別番号】100063174
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 功 (外1名)
【公開番号】 特開2002−154073(P2002−154073A)
【公開日】 平成14年5月28日(2002.5.28)
【出願番号】 特願2000−351292(P2000−351292)