| 【発明の名称】 |
ロープストランド曲げ治具 |
| 【発明者】 |
【氏名】分 園 正 勝
【氏名】佐々木 孝 有
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| 【要約】 |
【課題】ロープストランドを作業員1人で容易に曲げることができ、省労力で且つ簡単にロープ端末処理作業を行えるロープストランド曲げ治具を提供する。
【解決手段】一対の部材1を交差させると共にその交差部を枢着して構成したプライヤ機構3と、部材1の一端の対向する部分に設けられ、ロープストランドSを把持可能な一対のストランド把持部4と、を備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】一対の部材を交差させると共にその交差部を枢着して構成したプライヤ機構と、前記部材の一端の対向する部分に設けられ、ロープストランドを把持可能な一対のストランド把持部と、を備えたことを特徴とするロープストランド曲げ治具。 【請求項2】前記ストランド把持部は、前記ロープストランドをその長さ方向に沿って把持するために前記部材の長手方向に沿って形成された第1の溝と、前記ロープストランドをその長さ方向に対して直交する方向に沿って把持するために前記第1の溝に直交する方向に形成された第2の溝と、を有することを特徴とする請求項1記載のロープストランド曲げ治具。 【請求項3】前記プライヤ機構を閉じて前記部材の先端部同士を最も近接させた状態において、前記一対のストランド把持部が互いに略平行となり且つ前記一対のストランド把持部に把持されて曲げられた前記ロープストランド同士の間に隙間が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のロープストランド曲げ治具。 【請求項4】前記一対の部材はその交差部に設けられた支軸によって互いに枢着されており、前記プライヤ機構を閉じた状態における前記一対のストランド把持部と前記支軸との間の位置に、前記ロープストランドの折曲部を支持する支持部材を配置すると共に、前記支持部材と前記支軸とを連結したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のロープストランド曲げ治具。 【請求項5】前記プライヤ機構の開閉角度が約0度〜約170度の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のロープストランド曲げ治具。 【請求項6】前記プライヤ機構を所定の開き角度で保持するために前記一対の部材を互いに固定する手段をさらに設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のロープストランド曲げ治具。 【請求項7】前記プライヤ機構を閉じた状態で保持するために前記一対の部材を互いに固定する手段をさらに設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のロープストランド曲げ治具。 【請求項8】請求項1記載のロープストランド曲げ治具を用いてロープストランドを曲げる方法において、開いた状態にある前記プライヤ機構の前記一対のストランド把持部のそれぞれに前記ロープストランドを把持させ、しかる後、前記プライヤ機構を閉じて前記ロープストランドを曲げることを特徴とするロープストランド曲げ方法。 【請求項9】請求項4記載のロープストランド曲げ治具を用いてロープストランドを曲げる方法において、開いた状態にある前記プライヤ機構の前記一対のストランド把持部と前記支持部材との間に前記ロープストランドをはめ込んで前記一対のストランド把持部のそれぞれに前記ロープストランドを把持させ、しかる後、前記プライヤ機構を閉じて前記支持部材を支点として前記ロープストランドを曲げることを特徴とするロープストランド曲げ方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータのメインロープやコンペンロープのストランドを曲げるためのロープストランド曲げ治具及び曲げ方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のエレベータメインロープ及びコンペンロープの端末処理作業は、図7(a)、(b)に示すように市販のプライヤまたはペンチを使用し、ロープストランドSの先端部を挟み、手首を返してストランドSを折り曲げていた。更に折り曲げた部分を外側から挟み、曲げたストランドSが開かぬ様に曲げた湾曲部に癖を付けていた。 【0003】またコンペンロープは、芯材が違う為ストランドSを曲げても癖が付きにくく、ロープソケットヘの挿入が非常に困難であり、このため、針金等で縛り、曲げた状態を保持する必要がある。その際、ストランドSを片手で曲げた状態を保持しながら、もう片方の手で針金を巻いて強引に絞ったり、或いは2人で作業を行い、1人が曲げた状態を保持し、もう1人が針金を巻いていた。 【0004】また、ロープ曲げ治具として特開平7−113442号公報に記載されたものがあるが、これは、一方の手で、ロープを支持する第1、第2のレバを把持し、他方の手で第3のレバを第1、第2のレバ側に回転させるようにしてロープを曲げる構成である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところが、市販のプライヤ又はペンチを使用する従来の作業においては、ストランド先端を挟み且つ手首を返して折り曲げる為、労力を費し、また熟練した技術が必要であった。またロープ径が太くなると、更に作業が困難となり2人がかりで作業していた。 【0006】また、上述した特開平7−113442号公報に記載の治具は、まず初めに上型と下型とでストランドを把持するという動作を行い、その後、ストランドを把持したままで曲げ型を操作するという動作を行うものであり、このようにストランドを曲げるために二挙動を必要とするものである。 【0007】また、曲げられたストランドは塑性変形により元の開いた状態に戻ろうとする傾向があり、特に強い芯材を持つストランドを曲げる場合には、一旦曲げたストランドが開かないようにするためにシージング作業を行う必要がある。従来はこのシージング作業を行うために、ストランドが開かないように作業員が手で押さえておく必要があった。特開平7−113442号公報に記載の治具を用いた場合でも、ストランドを曲げた状態で治具から手を離すことはできない。 【0008】また、特開平7−113442号公報に記載の治具においては、曲げ型をストランドの根本の方向に向かって閉じるために、他のストランドが曲げ型やそのレバに干渉してしまう可能性もある。 【0009】本発明は、上述した事情を考慮してなされたものであって、ロープストランドを作業員1人で容易に曲げることができ、省労力で且つ簡単にロープ端末処理作業を行うことができるロープストランド曲げ治具及び曲げ方法を提供することを目的とする。 【0010】 【問題を解決する為の手段】上記課題を解決するために本発明によるロープストランド曲げ治具は、一対の部材を交差させると共にその交差部を枢着して構成したプライヤ機構と、前記部材の一端の対向する部分に設けられ、ロープストランドを把持可能な一対のストランド把持部と、を備えたことを特徴とする。 【0011】また、好ましくは、前記ストランド把持部は、前記ロープストランドをその長さ方向に沿って把持するために前記部材の長手方向に沿って形成された第1の溝と、前記ロープストランドをその長さ方向に対して直交する方向に沿って把持するために前記第1の溝に直交する方向に形成された第2の溝と、を有する。 【0012】また、好ましくは、前記プライヤ機構を閉じて前記部材の先端部同士を最も近接させた状態において、前記一対のストランド把持部が互いに略平行となり且つ前記一対のストランド把持部に把持されて曲げられた前記ロープストランド同士の間に隙間が形成される。 【0013】また、好ましくは、前記一対の部材はその交差部に設けられた支軸によって互いに枢着されており、前記プライヤ機構を閉じた状態における前記一対のストランド把持部と前記支軸との間の位置に、前記ロープストランドの折曲部を支持する支持部材を配置すると共に、前記支持部材と前記支軸とを連結する。 【0014】また、好ましくは、前記プライヤ機構の開閉角度が約0度〜約170度の範囲内である。 【0015】また、好ましくは、前記プライヤ機構を所定の開き角度で保持するために前記一対の部材を互いに固定する手段をさらに設ける。 【0016】また、好ましくは、前記プライヤ機構を閉じた状態で保持するために前記一対の部材を互いに固定する手段をさらに設ける。 【0017】本発明は、上述したロープストランド曲げ治具を用いてロープストランドを曲げる方法において、開いた状態にある前記プライヤ機構の前記一対のストランド把持部のそれぞれに前記ロープストランドを把持させ、しかる後、前記プライヤ機構を閉じて前記ロープストランドを曲げることを特徴とする。 【0018】本発明は、上述したロープストランド曲げ治具を用いてロープストランドを曲げる方法において、開いた状態にある前記プライヤ機構の前記一対のストランド把持部と前記支持部材との間に前記ロープストランドをはめ込んで前記一対のストランド把持部のそれぞれに前記ロープストランドを把持させ、しかる後、前記プライヤ機構を閉じて前記支持部材を支点として前記ロープストランドを曲げることを特徴とする。 【0019】 【発明の実施形態】以下、本発明の一実施形態によるエレベータのロープストランド曲げ治具(以下「ストランド曲げ治具」と略称する。)及びこのストランド曲げ治具を用いたロープストランド曲げ方法について説明する。 【0020】図1に示したように本実施形態によるストランド曲げ治具は、一対の細長部材1を交差させると共にその交差部を支軸2により枢着して構成したプライヤ機構3を備えている。各細長部材1の先端部8には、ストランドSを把持するためのストランド把持部4が設けられている。各細長部材1の基端部はグリップ5を構成している。 【0021】各ストランド把持部4には、ストランドSをその長さ方向に沿って受け入れるために細長部材1の長手方向に沿って形成された第1の溝13と、ストランドSをその長さ方向に直交する方向に沿って受け入れるために第1の溝13に直交する方向に形成された第2の溝6と、が形成されている。 【0022】さらに、本実施形態によるロープストランド曲げ治具は、プライヤ機構3を閉じた状態における一対のストランド把持部4と支軸2との間の位置に、ロープストランドSの折曲部を支持する支持ピン7が配置されている。この支持ピン7は支軸2に連結されており、ストランドSの曲げ作業中常に両ストランド把持部4が支持ピン7に関して対称の位置にある。 【0023】上記構成より成るストランド曲げ治具を用いてストランドSを折り曲げる際には、図1(a)に示したようにストランド把持部4の第1の溝13と支持ピン7との間にストランドSをはめ込み、プライヤ機構3のグリップ部5を手で閉じていく。すると、図1(b)に示したように支持ピン7にストランドSが押し当てられて湾曲する。そして、図1(c)に示したように更にプライヤ機構3を閉じることにより、支持ピン7を支点としてストランドSが曲がる。 【0024】このように本実施形態によるストランド曲げ治具及び曲げ方法によれば、従来のように手首を返したりすることなく、ストランドSをストランド把持部4の第1の溝13にセットしたら一挙動にてストランドSを曲げることが可能であり、しかも支持ピン7によってストランドSの曲げ挙動が促進されるので、ストランドSを省労力で且つ簡単に曲げることができる。 【0025】また、本実施形態によるストランド曲げ治具は、ストランドSを曲げる際に治具が他のストランドに干渉するようなことがない。 【0026】図2は、プライヤ機構3を閉じて細長部材1の先端部8同士を最も近接させた状態を示しており、この状態においては、一対のストランド把持部4同士が互いに平行となり、且つ、曲げられたストランドS同士の間に隙間が形成される。このようにすれば、ストランドS同士が平行になるまで曲げてもストランド把持部4の第1の溝13全体にストランドSが接触することになる。これにより、プライヤ機構3のどの開き角度でもストランドSの曲げ方向が矯正される為、ストランドSが斜めに曲がることがない。 【0027】図3は、図1に示したストランド曲げ作業を実施した後にストランドSに癖付する作業を示している。つまり、図1に示したストランド曲げ作業を実施した後にストランドSをストランド曲げ治具から一旦外し、次にストランド把持部4の第2の溝6で、ストランドSの折曲部近傍を外側から挟み、曲げたストランドSが開かぬ様にストランドSに癖を付ける。 【0028】このとき、図3(b)に示したように、一方の細長部材1のグリップ5側の部分に枢着されたフック部材9を回転させ、その第1の切欠部10を、他方の細長部材1のグリップ5側に突設されたピン部材11に掛止する。 【0029】このようにすれば、作業員がストランド曲げ治具から手を離しても、ストランド把持部4の第2の溝6でストランドSを挟み込んでプライヤ機構3を完全に閉じた状態を保持することができる。 【0030】図4は、プライヤ機構3を最大まで開いた状態を示している。プライヤ機構3はその開閉角度が約0度〜約170度の範囲内である。このようにプライヤ機構3の開き角度を全開にしても若干角度を持たせることにより、支持ピン2とストランド把持部4の第1の溝13との間に挿入したストランドSが、図4中矢印で指し示したように双方に軽く押し当てられる。このため、ストランドSがストランド把持部4の第1の溝13から外れにくくなり、作業中にストランド曲げ治具からストランドSが脱落することを防止できる。 【0031】図5は、エレベータのコンペンロープのストランドSをストランド把持部4の第2の溝で挟み込んだ状態を示している。図5(b)に示したように、フック部材9には、第1の切欠部10よりも回転中心から遠い位置に第2の切欠部12が形成されており、この第2の切欠部12がピン部材11に掛止されている。 【0032】このように一対の細長部材1を所定の開き角度、すなわち第2の溝6でコンペンロープのストランドSを挟持した状態の開き角度で保持するようにすれば、ストランド曲げ治具によって曲げた状態を保持されたストランドSに対して、作業者はその両手を使用して針金を巻くことができる。 【0033】また、本実施形態によるストランド曲げ治具を使用していない時には、図6に示したようにフック部材9の第1の切欠部10をピン部材11に掛止することにより、未使用時にプライヤ機構3が不意に開くことを防止することができる。 【0034】 【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、ロープストランドを作業員1人で容易に曲げることができ、省労力で且つ簡単にロープ端末処理が可能なストランド曲げ治具及び曲げ方法を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390025265 【氏名又は名称】東芝エレベータ株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年5月28日(2001.5.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075812 【弁理士】 【氏名又は名称】吉武 賢次 (外5名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−346940(P2002−346940A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月4日(2002.12.4) |
| 【出願番号】 |
特願2001−158763(P2001−158763) |
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