| 【発明の名称】 |
ガラス粉体品分級装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 隆
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| 【要約】 |
【課題】ボールミルなどの粉砕機で粉砕したガラスの粉体品を振動篩を用いて篩分け分級する場合には、ガラスの小粒子によって篩の目が目づまりを起し、篩分け分級かできなくなるという問題があることから、予め分級を行って小粒子を除いておく必要があり、この目的に合った簡便な分級装置が望まれた。
【解決手段】気流にのせた粉体品を配管を介して搬送する搬送機と、気流に対して直立または前傾配置された搬送される粉体品を遮る分級板を備えた第1の粉体品回収部と、この第1の粉体品回収部を通過した第2の粉体品を回収する第2の粉体品回収部と、第1の粉体品回収部と前記第2の粉体品回収部とを連結する配管に設けた風量調整弁とを備え、風力を用いて粉体品を搬送する途中で分級する粉体品分級装置を用いる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 風力を用いて粉体品を搬送する途中で分級する粉体品分級装置において、気流にのせた粉体品を配管を介して搬送する搬送機と、気流に対して直立または前傾配置された搬送される粉体品を遮る分級板を備えた第1の粉体品回収部と、この第1の粉体品回収部を通過した第2の粉体品を回収する第2の粉体品回収部と、前記第1の粉体品回収部と前記第2の粉体品回収部とを連結する配管に設けた風量調整弁とを備えたことを特徴とするガラス粉体品分級装置。 【請求項2】 前記第1の粉体品回収部が、側壁に流入口を備えこの流入口から離れた側の上部に排出口を備えたほぼ逆錐台形内面の回収部本体と、前記本体内に前記流入口に向け45〜90°の範囲で直立または前傾して垂下された分級板とからなることを特徴とする請求項1記載のガラス粉体品分級装置。 【請求項3】 前記第1の粉体品回収部の前記分級板の遮蔽度が、60〜80%であることを特徴とする請求項2記載のガラス粉体品分級装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス粉体の分級装置に係り、特に気流を用いて分級を行う乾式分級装置に関する。 【0002】 【従来の技術】粉体粒子を分級する信頼性の高い方法として、篩を用いて粒子を1個ずつ篩の網目を通過させる篩分け分級法が知られている。一般の篩分け分級では粒径がある程度以上大きい場合には問題がないが、粒径が小さくなるにつれて、目づまりが生じるという問題がある。 【0003】例えばボールミルなどの粉砕機で粉砕したガラスの粉体品を分級する場合には、振動篩(ふるい)を用いて篩分けする方法が用いられているが、粉体品に含まれるガラスの小粒子によって、篩の目が目づまりを起し、所定の篩分けができなくなるという問題があった。 【0004】振動ボールミルなどの粉砕機で粉砕したガラスの粉体品などでは、小粒子を比較的多く含むことや、小粒子の粒子形状が不定形であることから、篩の目づまりが特に起こり易い。 【0005】このため、ボールミルなどの粉砕機で粉砕したガラスの粉体品について、篩を用いて篩分け分級を行うには、篩を用いる前に予備的に小粒子を除く、いわゆる予備分級の工程を設けることが好ましい。 【0006】このような小粒子を予備的に分離する分級機としては、例えば風力による分級機が考えられるが、大掛かりとなる上にメンテナンスに手間がかかり、そのコストが大となるという難点があった。 【0007】このような風力による分級機は、例えば特開平8−24792号公報に記載されている。この分級機は風力によって家屋などの破砕物から木屑、紙屑を分別するとともに、粒度に応じた分別を行うものであり、次のようにして分級が行われる。 【0008】まず破砕物がベルトコンベヤで運ばれ、傾斜シュートで落下される。落下の途中で傾斜シュートの背面からの送風により、破砕物中の軽量物が浮上し、ダクトに吸引される。送風で浮上しない重量物は傾斜シュートで直ちに落下して分別される。ダクトに吸引された軽量物は、ダクトの途中に設けられた分断吸込口において比較的重いものが収容容器に収容され、比較的軽いものがさらにダクトに吸い込まれるというプロセスを繰り返し、順次収容容器に収容されてゆく。 【0009】この例からもわかるように風力による分級装置では、構成が大掛かりとなり、そのコストも大であるなど、ガラス粉体品の分級に用いるには多くの難点があった。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】本発明のガラス粉体品分級装置は、上記従来技術の問題点に着目し、単純かつコンパクトな構造でガラス粉体品に含まれる小粒子を効率よく分離し、所要の粒度の粉体品粒子を得ることのできる分級装置を提供するものである。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明のガラス粉体品分級装置は、風力を用いて粉体品を搬送する途中で分級する粉体品分級装置において、気流にのせた粉体品を配管を介して搬送する搬送機と、気流に対して直立または前傾配置された搬送される粉体品を遮る分級板を備えた第1の粉体品回収部と、この第1の粉体品回収部を通過した第2の粉体品を回収する第2の粉体品回収部と、第1の粉体品回収部と前記第2の粉体品回収部とを連結する配管に設けた風量調整弁とを備えたことを特徴とする。 【0012】本発明のガラス粉体品分級装置において、搬送機は、配管内に気流を発生させる例えば送風機を備えており、この送風機が気流の上流側に設置されてもよく、また下流側に設置されてもよく、さらにこれらを併用するものであってもよい。簡便な方法として、最下流側に空気清浄機を配置し、この空気清浄機の吸引機能を気流発生器として用いるとともに、分級装置の排気を清浄化するようにしてもよい。 【0013】本発明のガラス粉体品分級装置において、分級板は第1の粉体品回収部、例えば逆錐台状内面をもつ粉粒品落下槽内に流入口側を向けて垂下された仕切り板で、この仕切り板の下方に気流の通過路を残したものである。気流で搬送されて第1の粉体品回収部に送り込まれたガラス粉の粒子は、この分級板によって反跳されるなどして粒子の流れが下方に向けられる。この結果、粒子サイズが相対的に大きいガラス粒子は、第1の粉体品回収部に到来し沈降して回収される。他方でガラス粉体品の中で相対的に小さい粒子は、沈降せずに下方の通過路から気流に乗ってこの第1の粉体品回収部を通過する。ここを通過した小粒子は、第2の粉体品回収部で捕集され回収される。小粒子を捕集し回収する第2の粉体品回収部としては、例えばサイクロンなどの遠心力を用いた回収装置を用いることができる。 【0014】このようにして本発明のガラス粉体品分級装置を用いれば、第1の粉体品回収部から小粒子の除去されたガラス粉体品が回収できる。回収されたガラス粉体品は、目づまりの原因となる小粒子ガラス粉が除かれているので、篩を用いた分級工程を生産性よく行なうことができる。 【0015】本発明のガラス粉体品分級装置においては、第1の粉体品回収部と第2の粉体品回収部との間に、風量調整弁を配置している点に一つの特徴がある。本発明のガラス粉体品分級装置においては、風量は主として気流を発生する搬送機で制御され調整される。しかし気流を発生する搬送機と第1の粉体品回収部との間には気流に対して比較的大きな抵抗が存在しているので、第1の粉体品回収部の風量をきめ細かく調整するには、気流を発生する搬送機の風量調整だけでは必ずしも十分ではない。本発明においては、第1の粉体品回収部と第2の粉体品回収部との間の小粒子排出配管に風量調整弁を配置して調整するようにした結果、きめ細かな風量調整が可能になり、第1の粉体品回収部に回収されるガラス粉体品の粒度を細かく調整することができるようになったものである。 【0016】本発明のガラス粉体品分級装置においては、第1の粉体品回収部が、側壁に流入口を備えこの流入口から離れた側の上部に排出口を備えたほぼ逆錐台形内面の回収部本体と、前記本体内に前記流入口に向け45〜90°の範囲で直立または前傾して垂下された分級板とからなることが好ましい。 【0017】分級板が水平面に対し45°未満では、分級板に衝突した粒子が十分に失速せず第1の粉体品回収部を通過してしまう。また分級板が水平面に対し90°を超えると抵抗が大き過ぎ、小粒子が第1の粉体品回収部を通過するのを妨げてしまう。より効率的に分級を行うには60〜90°であることが好ましい。 【0018】さらに本発明のガラス粉体品分級装置においては、第1の粉体品回収部の分級板の遮蔽度が、60〜80%であることが好ましい。 【0019】ここに遮蔽度とは、分級板がない場合の通過路の有効断面積に対する通過路を遮る分級板の面積の比である。遮蔽度60%未満では、粒子が十分に失速せず第1の粉体品回収部を通過してしまい、また遮蔽度が80%を超えると抵抗が大き過ぎ、小粒子が第1の粉体品回収部を通過するのを妨げてしまう。 【0020】本発明のガラス粉体品分級装置に用いる分級板は、枚数を多くすることもできる。しかしながら、本発明のガラス粉体品分級装置においては、風力によって第1の粉体品回収部内に搬送されてきた粉体品粒子の流れを下方に曲げ、風力によって再び移送される小粒子だけを通過させればよく、また装置のメンテナンスとしては分級板とも構造が簡単な方が好ましい。このため、その機能からすると、第1の粉体品回収部の入口側と出口側に各1枚の計2枚が好ましい枚数である。 【0021】 【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態のガラス粉体品分級装置の一実施形態を模式的に示した図である。図1において、振動ボールミル11によって粉砕されて得られたガラスの粉体品12は、風力で搬送され、粉体品供給配管13によって第1の粉体品回収部14に導かれる。ここで用いる粉体品供給配管13には耐磨耗性のある配管、例えば輸送用耐磨耗ホースを用いる。 【0022】ここでは、搬送機として粉体品を搬送する気流を発生させるのには、集塵機22の吸引機能を利用している。また風量の制御には集塵機に設けたインバータ制御を用いている。この集塵機における風量のインバータ制御により、負荷抵抗の変動があってもフィードバック制御によりほぼ一定の風量が保たれるようにすることができる。さらに風量調整弁17を第1の粉体品回収部とサイクロン19との間に設けているので、この風量調整弁により、第1の粉体品回収部14における風量調整を直接に微調整することができる。 【0023】第1の粉体品回収部14には分級板151および152が水平面に対し角度αをなして設けられており、気流によって搬送されて第1の粉体品回収部14に送り込まれたガラス粉の粒子は、ここで分級板151、152に衝突して反跳するなどしながら、その流れの方向を下方に変える。この際に粉体品中の粒子サイズの比較的大きいものは下方に到達し、ここで第1の粉体品回収部の取出し口16から回収される。 【0024】他方、粉体品粒子のうち粒子サイズの小さいものは、到達の途中で再び気流に乗り、この第1の粉体品回収部14を通過する。第1の粉体品回収部14を通過した小粒子は小粒子排出配管18を通ってサイクロン19に達し、ここで旋回して遠心力で捕集され、第2の粉体品回収部の回収容器20に収容される。 【0025】第1の粉体品回収部の取出し口16から回収される粒子の粒度は、風量の調整によって変えることができる。この際の風量の調整は、集塵機側で風量を設定し、さらに風量調整弁を用いて集塵機側で設定した風量の約10%の風量について設定の微調整を行う。こうして第1の粉体品回収部の取出し口16から回収される粒子の粒度を細かく変えることができる。 【0026】サイクロン19から排出される空気は配管21を通って集塵機22に送られ、ここで排気中に残った粉塵がさらに除かれて清浄化され、配管23を通って排気口24から外部に排出される。 【0027】(実施例)図1に模式的に示した装置にて、粉砕したガラス粉の分級を行った。フレーク成形された鱗片状のガラス(1〜5mm角、厚さ50〜100μm程度で、かさ密度約0.6)と、すでに粉砕した粉の篩分工程で篩分けにて粒径が大となって再度の粉砕を行うガラス粉とを混合し、振動ボールミル11にて粉砕し、粒子サイズがおよそ0.5〜120μm程度になるまで粉砕した後、風量約18m3/分の搬送気流に乗せ、粉体品供給配管13を通して第1の粉体品回収部14に搬送した。 【0028】第1の粉体品回収部14には、入口側の分級板151と出口側の分級板152を各1枚ずつ設け、その角度と遮蔽度とを変えて、20μm以上の粒子が分級されて大粒子回収容器に回収される割合を調べた。 【0029】まず、分級板151、152の遮蔽度を入口側、出口側ともに70%一定とし、これら分級板の水平面となす角度αを変えて、第1の粉体品回収部の取出し口16からの20μm以上の粒子の回収率を調べた結果を表1に示す。 【表1】
【0030】この表1の結果から、入口側分級板151の水平面となす角度αが45°以上90°以下で、第1の粉体品回収部での20μm以上の粒子の回収率が高くなることがわかる。また同様に出口側分級板152の水平面となす角度についても、45°以上90°以下が良好であった。 【0031】次に分級板151、152の水平面となす角度を入口側出口側ともに75°一定とし、これら分級板の遮蔽度を変えて、第1の粉体品回収部の取出し口16からの20μm以上の粒子の回収率を調べた結果を表2に示す。 【表2】
【0032】この表2の結果から、入口側分級板151の遮蔽度が60%以上で、第1の粉体品回収部での20μm以上の粒子の回収率が高くなることがわかる。また同様に出口側分級板152の遮蔽度についても、60%以上が良好であった。 【0033】また入口側および出口側の分級板151、152の遮蔽度は80%を超えると気流発生に対する抵抗が大きくなり、急激に分級能力が低下することがわかった。 【0034】次に分級板151、152の水平面となす角度をともに75°、遮蔽度をともに70%とし、集塵機22によって風量設定を行い、風量調整弁によって風量の微調整を行った結果、分級されて第1の粉体品回収部に回収される粒子の粒度を広範囲にきめ細かく変えることができた。 【0035】なお、ここで示した実施形態および実施例は本発明を具体的に説明するためにその例を示したものであって、本発明の範囲はこれらの例示に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲の各請求項の記載に属する変形や変更はすべて本発明の範囲のものである。 【0036】 【発明の効果】本発明のガラス粉体品分級装置を用いて分級を行って小粒子を除いた後に篩分け分級を行えば、篩目の目づまりを防ぎ、生産性よくガラス粉の分級を行うことができる。しかも本発明のガラス粉体品分級装置は装置の構成が単純かつコンパクトであるため、低コストで構成できる上にメンテナンスが容易であり故障の可能性が少ないという利点がある。さらに第1の粉体品回収部と第2の粉体品回収部との間に配置された風量調整弁によって、風量を細かく調節することができ、これによって分級される粉体品粒子の粒度を細かく変えることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000158208 【氏名又は名称】旭テクノグラス株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年6月6日(2001.6.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077849 【弁理士】 【氏名又は名称】須山 佐一
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| 【公開番号】 |
特開2002−361179(P2002−361179A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月17日(2002.12.17) |
| 【出願番号】 |
特願2001−171659(P2001−171659) |
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