トップ :: B 処理操作 運輸 :: B05 霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般




【発明の名称】 塗膜形成方法
【発明者】 【氏名】羽石 秀彦

【氏名】室伏 重雄

【氏名】花谷 稔

【要約】 【課題】自動車ボディの塗膜形成において、仕上り性、チッピング性良好な総合塗膜を開発すること。

【解決手段】下記工程、工程1:自動車ボディなどの金属製被塗物に、その組成物中に導電剤を含有し硬化塗膜の塗膜固有抵抗が1012Ω・cm以下となるカチオン電着塗料(A)を塗装し、水洗後、得られた塗膜を硬化乾燥する工程、工程2:カチオン電着塗膜(A)を有する被塗物に、塗色が有彩色、又は白であるカチオン電着塗料(B)を塗装し、水洗後、得られた塗膜を硬化乾燥する工程、工程3:さらに上塗り塗料(C)を塗装し、得られた塗膜を硬化乾燥する工程、により塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記工程、工程1:自動車ボディなどの金属製被塗物に、その組成物中に導電剤を含有し硬化塗膜の塗膜固有抵抗が1012Ω・cm以下となるカチオン電着塗料(A)を塗装し、水洗後、得られた塗膜を硬化乾燥する工程、工程2:カチオン電着塗膜(A)を有する被塗物に、塗色が有彩色、又は白であるカチオン電着塗料(B)を塗装し、水洗後、得られた塗膜を硬化乾燥する工程、工程3:さらに上塗り塗料(C)を塗装し、得られた塗膜を硬化乾燥する工程、により塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法。
【請求項2】上塗り塗料(C)が、カチオン電着塗膜の塗色とマンセル表示の色相で同系色の有彩色、又は白である上塗り塗料(C)を塗装する請求項1記載の塗膜形成方法。
【請求項3】上塗り塗料(C)が、ソリッドカラーコート(a)である請求項1、又は2に記載の塗膜形成方法。
【請求項4】上塗り塗料(C)が、メタリックベースコート(b)を塗装後、メタリックベースコート(b)を硬化させないで、クリアートップコート(c)を塗装する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の塗膜形成方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属などの被塗物に、1回目に導電剤を有するカチオン電着塗料(A)を塗装して硬化乾燥し、さらにカチオン電着塗料(B)を塗装して硬化乾燥した後、次に上塗り塗料(C)を塗装して硬化乾燥する塗膜形成方法で、2回目に塗装されるカチオン電着塗料(B)の塗色が、上塗り塗料(C)の塗色とマンセル表示の色相で同系色である有彩色、又は白である塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来技術及びその課題】自動車ボディにおいて、その下塗り塗料として塗装されるカチオン電着塗装は、1コート電着塗装のほかに2コート電着塗装(以下、「Wコート電着塗装」と略す場合がある。)がある。ここで、Wコート電着塗装には、1回目に塗装されるカチオン電着塗料とは別の機能を持ったカチオン電着塗料を2回目に塗り重ねることができ、特開平7−41994号、特開平9−324292号、特開平10−8291号などが挙げられる。
【0003】一方、ボディ塗装のコストダウンや生産性の向上を目的として、ウェットオンウェット(Wet on Wet)塗装による焼き付け工程の省略や、さらには中塗り塗装工程を省略したり、塗装膜厚を薄くする傾向がある。しかし最近のユーザーの要求に「高仕上がり外観」、「より外観を白く」、「耐チッピング性の向上」などの要求があり、中塗り塗装省略、塗膜減少による隠蔽性や耐チッピング性を確保するために、上塗り塗膜のフロー性や耐チッピング性向上の為に顔料濃度を下げたり、または塗装膜厚を厚くすることにより仕上がり性を上げていた。
【0004】この場合、顔料濃度を下げた場合、隠蔽性の低下、また塗装膜厚を厚くした場合コスト増や、特に水性上塗り塗膜が垂直塗装時(例えば、ドアパーツのプレスライン下や鍵穴部の周りで)タレることによる仕上がり性低下が問題点として発生し改良が求められていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、Wコート電着塗装において1回目に塗装されるカチオン電着塗料(A)中に導電剤を添加し、電着した塗膜を焼き付け硬化させ体積固有抵抗値が1012Ω・cm以下であり、電着時のガス穴や析出時のラウンドがフローし平滑性のあるカチオン電着塗膜が得られる。
【0006】2回目にカチオン電着塗料(B)の電着塗装を行うが、好ましくはカチオン電着塗料(B)の塗色が、次に塗装される上塗り塗料(C)とマンセル表示の色相で同系色の有彩色、又は白であるカチオン電着塗料(B)を電着塗装を行うことを特徴としている。このことによって、仕上がり性(隠蔽性、平滑性)、耐チッピング性、さらにはタレ抵抗性の向上も得られ本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、1.下記工程、工程1:自動車ボディなどの金属製被塗物に、その組成物中に導電剤を含有し硬化塗膜の塗膜固有抵抗が1012Ω・cm以下となるカチオン電着塗料(A)を塗装し、水洗後、得られた塗膜を硬化乾燥する工程、工程2:カチオン電着塗膜(A)を有する被塗物に、塗色が有彩色、又は白であるカチオン電着塗料(B)を塗装し、水洗後、得られた塗膜を硬化乾燥する工程、工程3:さらに上塗り塗料(C)を塗装し、得られた塗膜を硬化乾燥する工程、により塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法、2.上塗り塗料(C)が、カチオン電着塗膜の塗色とマンセル表示の色相で同系色の有彩色、又は白である上塗り塗料(C)を塗装する1項記載の塗膜形成方法、3.上塗り塗料(C)が、ソリッドカラーコート(a)である1項、又は2項に記載の塗膜形成方法、4.上塗り塗料(C)が、メタリックベースコート(b)を塗装後、メタリックベースコート(b)を硬化させないで、クリアートップコート(c)を塗装する1項乃至3項のいずれか1項に記載の塗膜形成方法、に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】 以下、本発明における工程1〜工程3、及びカチオン電着塗料(A)、カチオン電着塗料(B)、上塗り塗料(C)のソリッドカラーコート(a)、メタリックベースコート(b)、クリアートップコート(c)について説明する。
【0009】工程1:工程1で使用する被塗物は、自動車ボディ、自動車部品などの袋部構造を有するものも挙げることができる。被塗物の材質としては、金属を挙げることができ防食性の面から防錆鋼板が好適である。
【0010】防錆鋼板としては、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛−鉄二層めっき鋼板及び有機複合めっき鋼板、アルミニウム鋼板、さらにこれらの鋼板や冷延鋼板などの鋼板を、必要に応じてアルカリ脱脂などによって表面を清浄化した後、リン酸塩化成処理、クロメート処理などの表面処理を行ったものが挙げられる。
【0011】本発明方法において、1回目に電着塗装されるカチオン電着塗料(A)としては、カチオン電着塗料である限り特に制限なく使用することができ、目標とする塗膜性能に応じて適宜選択して使用すればよい。カチオン電着塗料(A)は、金属などの被塗物に無処理又は化成処理を施した後、電着塗装する電着塗料であり、その硬化塗膜の体積固有抵抗値が1012Ω・cm以下の塗膜を形成するカチオン電着塗料が使用できる。具体的には、カチオン性樹脂を必須成分として含有し、さらに塗膜の体積固有抵抗値を上記範囲に調整するための導電剤を配合し、これらを水に混合・分散させてなるカチオン電着塗料があげられる。
【0012】カチオン性樹脂は、カチオン電着塗料に使用されているそれ自体既知のものが使用でき、例えば、水酸基及びカチオン性基を有する基体樹脂とブロック化ポリイソシアネ−ト化合物などの架橋剤を含有する組成物が好適に使用される。
【0013】基体樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂とカチオン化剤との反応生成物、ポリカルボン酸とポリアミンとの重縮合物(米国特許第2450940号明細書参照)を酸(中和剤)でカチオン化したもの、ポリイソシアネ−ト化合物及びポリオ−ルとモノ、又はポリアミンとの重付加物を酸(中和剤)でカチオン化したもの、水酸基及びアミノ基含有アクリル系またはビニル系モノマ−の共重合体を酸(中和剤)でカチオン化したもの(特公昭45−12395号公報、特公昭45−12396号公報参照)、ポリカルボン酸樹脂とアルキレンイミンとの付加物を酸(中和剤)でカチオン化したもの(米国特許第3403088号明細書参照)などが挙げられる。
【0014】このうち、ポリフェノ−ル化合物とエピクロルヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂にカチオン化剤を反応させた基体樹脂は、防食性が優れているので特に好ましい。このエポキシ樹脂は、エポキシ基を1分子中に2個以上有し、数平均分子量が200以上、特に400〜4000、エポキシ当量が190〜2000、特に400〜1000の範囲内にあることが適している。
【0015】エポキシ樹脂を調製するためのポリフェノ−ル化合物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン、4,4´−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert−ブチル−フェニル)−2,2−プロパン、ビス(2−ヒドロキシブチル)メタン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,2,2−エタン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルエ−テル、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、フェノ−ルノボラック、クレゾ−ルノボラックなどがあげられる。また、アクリル樹脂、ポリブタジエン、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂などで上記の基体樹脂を変性したものも適用できる。
【0016】カチオン化剤としては、例えば、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、ポリアミンなどのアミン化合物があげられれ、これらはエポキシ樹脂中に存在するエポキシ基のほとんど、又は全てと反応させることが好ましい。これらはエポキシ基と反応して、第2級アミノ基、第3級アミノ基、第4級アンモニウム塩基などのカチオン性基を形成する。また、アンモニア、ヒドロキシアミン、ヒドラジン、ヒドロキシエチルヒドラジン、N−ヒドロキシエチルイミダゾリン等の塩基性化合物をカチオン化剤としてエポキシ基と反応させ、それにより形成される塩基性基を酸でカチオン化してカチオン性基としてもよい。
【0017】基体樹脂の水酸基は、例えば、カチオン化剤として使用できるアルカノ−ルアミンとの反応によって付加された第1級水酸基が、ブロック化ポリイソシアネ−ト化合物(架橋剤)との架橋反応性が優れており好適である。
【0018】基体樹脂は、20〜5000、特に100〜1000mgKOH/gの水酸基当量を有することが好ましく、特に、第1級水酸基当量は200〜1000mgKOH/gにあることが好ましい。一方、カチオン性基は、安定に基体樹脂を水中に分散する必要な量が存在すればよく、KOH(mg/g固形分)(アミン価)換算で一般に3〜200、特に10〜80にあることが好ましい。このような基体樹脂は、原則として遊離エポキシ基を有していないことが望ましい。
【0019】ブロック化ポリイソシアネ−ト化合物は、基体樹脂を三次元の架橋硬化させるための架橋剤であり、1分子中に2個以上のイソシアネ−ト基を有するポリイソシアネ−ト化合物のイソシアネ−ト基をブロック剤で封鎖したものである。このブロックポリイソシアネ−ト化合物は、加熱すると、ブロック剤が解離し、遊離のソシアネ−ト基が再生され、それが基体樹脂中の水酸基などの活性水素と架橋反応する。
【0020】ポリイソシアネ−ト化合物は、1分子中に2個以上の遊離イソシアネ−ト基を有する化合物であり、それ自体既知のものが使用でき、例えば、トリレンジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、ナフタレンジイソシアネ−トなどの芳香族ジイソシアネ−ト;トリメチレンジイソシアネ−ト、テトラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、ダイマ−酸ジイソシアネ−ト、リジンジイソシアネ−トなどの脂肪族ジイソシアネ−ト;メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネ−ト)、イソホロンジイソシアネ−ト、メチルシクロヘキサンジイソシアネ−ト、シクロヘキサンジイソシアネ−ト、シクロペンタンジイソシアネ−トなどの脂環族ジイソシアネ−ト;該ポリイソシアネ−トのビユ−レットタイプ付加物、イソシアヌル環タイプ付加物;これらのポリイソシアネ−トと低分子量もしくは高分子量のポリ−ル類とをイソシアネ−ト基過剰で反応させてなる遊離イソシアネ−ト基含有ウレタン化プレポリマ−などがあげられる。
【0021】ブロック剤としては、フェノ−ル系、ラクタム系、アルコ−ル系、オキシム系、活性メチレン系、メルカプタン系、酸アミド系、イミド系、アミド系、イミダゾ−ル系、イミン系など既知のものが使用できる。
【0022】基体樹脂とブロック化ポリイソシアネ−ト化合物などの架橋剤との比率は、目的により任意に選択できるが、例えば、この両成分の合計重量を基準に、前者の基体樹脂は50〜90%、好ましくは60〜80%、後者のブロック化ポリイソシアネ−ト化合物は50〜10%、好ましくは40〜20%の範囲内が適している。
【0023】基体樹脂と架橋剤とを撹拌混合してから、基体樹脂中のカチオン性基を酢酸、ギ酸、乳酸、りん酸などの酸で中和したのち、水と混合することにより水分散(エマルション)化することができる。
【0024】導電剤は、カチオン電着塗料(A)の硬化塗膜の体積固有抵抗値を1012Ω・cm以下に調整するためのものであり、例えば、粒子状、又は粉末状のカ−ボンブラック、グラファイト、銀、銅、ニッケル、酸化錫などが挙げられ、これらから選ばれた1種、又は2種以上を使用することができる。導電剤の配合比率は、樹脂成分100重量部(固形分)あたり、1〜50重量部、特に3〜30重量部の範囲内が好ましい。
【0025】本発明で使用するカチオン電着塗料(A)の硬化塗膜の体積固有抵抗値は、1012Ω・cm以下、好ましくは10Ω・cm以下の範囲内である。この抵抗値が1012Ω・cmより大きくなると、次に塗装されるカチオン電着塗料(B)の電着塗装性が低下し、仮りに塗装できたとしても、その塗膜の平滑性などが低下するので好ましくない。
【0026】体積固有抵抗値の測定方法は、JIS−K6911−1955に準じて測定したものであり、測定器として東亜電波工業(株)製、「DSM−8103」を使用した。
【0027】カチオン電着塗料(A)は、基体樹脂、架橋剤及び導電剤を含有し、基体樹脂中のカチオン性基を酢酸、ギ酸、乳酸、りん酸などの酸で中和し、かつ脱イオン水に分散させることによって得られるエマルション、及び顔料ペーストからなるが、塗色が被塗物の素地を隠蔽する目的のため灰色や黒である。
【0028】顔料組成として、例えば、カーボンブラック、チタン白のような着色顔料;クレー、タルク、炭酸カルシウムのような体質顔料;クロム酸ストロンチウム、クロム酸鉛、ケイ酸鉛、トリポリりん酸アルミ、トリポリりん酸亜鉛、亜鉛華、無機ビスマス、有機酸ビスマスなどの防錆顔料;さらに、分散用樹脂として3級アミン型エポキシ樹脂系、4級アンモニウム塩型エポキシ樹脂系、3級アミン型アクリル樹脂系などと、中和剤、脱イオン水を加えたのち、ボールミル、サンドミルなどで分散して得られる顔料ペーストである。
【0029】また、特に、顔料ペーストにおいて、防錆顔料として鉛含有化合物などの有害物質を使用せず(鉛フリ−)、これに代えて、水酸化ビスマスや、乳酸ビスマスなどのビスマス含有化合物を配合することが環境対策からも好ましい。
【0030】このカチオン電着塗料(A)の電着塗装条件は特に制限されるものではないが、一般的には、浴温は、15〜35℃(好ましくは20〜30℃)、電圧は、100〜400V(好ましくは200〜300V)、通電時間は、30秒〜10分、極面積比(A/C)=8/1〜1/8、極間距離10〜300cmの塗装条件で撹拌状態によって電着塗装することが望ましい。カチオン電着塗料(A)の膜厚は、目的とする性能に応じて適宜選定すればよいが、5〜60μm 、好ましくは10〜40μm の範囲であることがよい。電着塗装後は、UFろ液、RO水洗水、工業用水、脱イオン水などにより塗装物表面にカチオン電着塗料(A)が残らないよう、2回以上の回数を経て十分に水洗する。この水洗設備は、自動車ボディや部品を水洗槽内に浸漬するディピング水洗、又はスプレー水洗で行うことができる。
【0031】次に、その塗膜の硬化乾燥であるが、140〜200℃の温度で、5〜60分間で焼き付け硬化乾燥する。乾燥設備としては、電気熱風乾燥炉、ガス熱風乾燥炉のいずれでもよい。
【0032】また、カチオン電着塗料(A)として、基体樹脂にエポキシ樹脂を主成分とするカチオン電着塗料を使用することによって防食性の良好な塗膜を得ることができ、ビニル系共重合体を主成分とするカチオン電着塗料を使用することによって耐候性の良好な塗膜を得ることができる。
【0033】工程2は、カチオン電着塗膜を有する被塗物に、カチオン電着塗料(B)を塗装し、水洗後、得られた塗膜を硬化乾燥する工程である。塗色は、グレーであってもさしつかえないが、好ましくは、次に塗装される上塗り塗料(C)とマンセル表示の色相(R、Y、G、B、P)で、同系色の有彩色、又は白であることを本発明は特徴としている。
【0034】カチオン電着塗料(B)はカチオン電着塗料(A)と同様に、エマルションと顔料ペーストからなる水性の電着塗料である。エマルションとしては、例えば、エポキシ樹脂とカチオン化剤との反応生成物、耐候性などを重視する場合は、水酸基及びアミノ基含有アクリル樹脂、又はビニル系モノマ−の共重合体を、酸(中和剤)でカチオン化したもの等、カチオン電着塗料(A)と同様のエマルションが使用できる。
【0035】カチオン電着塗料(B)における架橋剤としては、特に制限されるものではないが、例えば、ブロック化ポリイソシアネ−ト化合物、メラミン樹脂、ポリオキサゾリン化合物などがあげられる。このうち、ブロック化ポリイソシアネ−ト化合物を使用することが特に好ましい。上記のカルボキシル基及び水酸基を付加したアクリル樹脂は、カルボキシル基含有不飽和単量体、水酸基含有アクリル系単量体、さらに必要に応じてその他の重合性単量体を用い、これらの単量体をラジカル重合させた共重合体が使用できる。
【0036】顔料ペーストは、分散用樹脂としてカルボキシル基や水酸基を付加した水溶性のアクリル樹脂、中和剤、脱イオン水を加え、ボールミル、サンドミル、シェーカーなどで分散して得ることができる。
【0037】使用できる顔料は、着色顔料として、白系:二酸化チタン、酸化亜鉛、塩基性硫酸鉛、鉛酸カルシウム、リン酸(Zn、Al)、モリブデン酸(Zn、Ca)、青系:無機系として、紺青、群青、コバルトブルー、有機系として、銅フタロシアニンブルー、インダンスロンブルー、黄系:無機系として、黄鉛、合成黄色酸化鉄、透明べんがら(黄)、ビスマスバナデート、チタンイエロー、亜鉛黄(ジンクエロー)、クロム酸ストロンチウム、アナミド鉛、有機系として、モノアゾイエロー、モノアゾイエロー、ジスアゾ、モノアゾイエロー、イソインドリノンイエロー、金属錯塩アゾイエロー、キノフタロンイエロー、イソインドリンイエロー、ベンズイミダゾロンイエロー、赤系:無機系として、べんがら、透明べんがら(赤)、鉛丹、有機系として、モノアゾレッド、モノアゾレッド、無置換キナクリドンレッド、アゾレーキ(Mn塩)、キナクリドンマゼンダ、アンサンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ペリレンマルーン、キナクリドンマゼンダ、ペリレンレッド、ジケトピロロピロールクロムバーミリオン、塩基性クロム酸鉛、緑系:無機系として、酸化クロム、有機系として、塩素化フタロシアニングリーン、臭素化フタロシアニングリーン、その他:ピラゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンオレンジ、ジオキサジンバイオレット、ペリレンバイオレットなどが挙げられる。
体質顔料としては、マイカ、クレー(カオリン)、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなど、他にアルミニウム粉、亜鉛末、パールマイカなどが挙げられる。
【0038】カチオン電着塗料(B)には、上記した成分に加えて、さらに顔料、界面活性剤、表面調整剤、はじき防止剤、有機溶剤などの塗料用添加剤を適宜配合することができる。
【0039】このカチオン電着塗料(B)の電着塗装条件は特に制限されるものではないが、一般的には、浴温は、15〜35℃(好ましくは20〜30℃)、電圧は、100〜400V(好ましくは200〜300V)、通電時間は、30秒〜10分、極面積比(A/C)=8/1〜1/8、極間距離10〜300cmの塗装条件で撹拌状態によって電着塗装することが望ましい。カチオン電着塗料(B)の膜厚は、目的とする性能に応じて適宜選定すればよいが、5〜60μm、好ましくは10〜40μmの範囲であることがよい。
【0040】電着塗装後は、UFろ液、RO水洗水、工業用水、脱イオン水などにより塗装物表面にカチオン電着塗料(B)が残らないよう、2回以上の回数を経て十分に水洗する。この水洗設備は、自動車ボディや部品を水洗槽内に浸漬するディピング水洗、又はスプレー水洗で行うことができる。その塗膜の硬化乾燥は、140〜200℃の温度で、5〜60分間で焼き付け硬化乾燥する。乾燥設備としては、電気熱風乾燥炉、ガス熱風乾燥炉のいずれでもよい。
【0041】工程3は、カチオン電着塗装した後、上塗り塗料(C)を塗装する工程である。上塗り塗料(C)としては、溶剤型・水性・粉体のいづれでもかまわないが、VOC低減(VOC:Volatile Organic Compounds揮発性有機化合物、WHOでは沸点50−100〜240−260℃の範囲のものを言う)の点から水性塗料が好ましい。
【0042】上塗り塗料(C)には、ソリッドカラーコート(a)としてを塗装して、硬化乾燥する塗膜形成方法(1コート1ベーク方法:1C1B)がある。また、上塗り塗料(C)には、メタリックベースコート(b)を塗装後、メタリックベースコート(b)を硬化させないで、溶剤型でハイソリッドのクリアートップコート(c)を塗装し、同時に焼き付け硬化乾燥させる塗膜形成方法(2コート1ベーク方法、2C1B)がある。
【0043】ソリッドカラーコート(a)は、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂などの基体樹脂を、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリイソシネート化合物(ブロック体も含む)などの架橋剤と併用したものが挙げられる。またここで使用される着色顔料としては、カチオン電着塗料で用いた有機系顔料、無機系顔料などが使用でき、1種、又は2種以上の併用も可能である。ソリッドカラーコート(a)の塗装方法は、スプレー塗装、静電塗装及び非静電塗装のいずれでもよい。また、焼き付け条件は、従来と異なるものではなく、例えば120〜150℃の温度で20〜40分焼き付け硬化させる。
【0044】他に、メタリックベースコート(b)とクリアートップコート(c)の2層からなる上塗り塗料(C)は、メタリックベースコート(b)を塗装した後、未硬化のままクリアートップコート(c)を塗装し同時に焼き付け硬化させる。
【0045】メタリックベースコート(b)は、樹脂成分、着色顔料、有機溶剤を含有し、さらに必要に応じて体質顔料、その他の塗料添加剤などを配合してなる熱硬化性塗料である。樹脂成分として、具体的には、架橋性官能基を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂などの基体樹脂を、メラミン樹脂、尿素樹脂、(ブロック化)ポリイソシアネート化合物などの架橋剤と併用したものが挙げられる。
【0046】着色顔料としては、カチオン電着塗料に用いたものと同様のものが使用でき、例えば、チタン白は、二酸化チタンを主成分とする白色顔料であり、一般に、その粒径が0.2〜0.35μm、特に0.25〜0.30μmの範囲内にあるものが好ましい。
【0047】他に、アルミニウムフレーク等を用いることができ、形状はりん片状の金属アルミニウムであって、通常、その厚さが0.1〜1.0μm、特に0.2〜0.5μmの範囲内にあり、粒径が1〜20μmの範囲内及び平均粒径が10μm以下であるものが好ましい。
【0048】他に、酸化チタンで被覆された燐片状雲母なども配合でき、一般にホワイトマイカ、又はシルバーマイカと称されているものである。一般に、その最大直径が5〜60μm、特に5〜25μmの範囲内にあり、かつ厚さが0.25〜1.5μm、特に0.5〜1μmの範囲内にあるものが好ましい。
【0049】酸化チタン被覆燐片状雲母の配合量は、厳密に制限されるものではないが、通常、樹脂成分の固形分合計100重量部あたり3〜20重量部、特に7〜13重量部の範囲内が好ましい。また必要に応じて、銀メッキガラスフレーク、チタンコートグラファイト、金属チタンフレーク、板状酸化鉄、フタロシアニンフレークなどを配合することができる。
【0050】メタリックベースコート(b)の塗装は、静電塗装、エアースプレー、エアレススプレーなどの方法で塗装することができ、その膜厚は硬化塗膜に基づいて、一般に5〜20μmの範囲内が好ましい。
【0051】クリアートップコート(c)は、樹脂、及び有機溶剤を主成分とし、さらに必要に応じて該塗膜の透明感を損なわない程度で、着色顔料及びその他の塗料用添加剤などを配合してなる無色、もしくは有色の透明塗膜を形成する塗料である。
【0052】クリアートップコート(c)で使用する樹脂は熱硬化性樹脂が好ましく、具体的には、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基などの架橋性官能基を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂などの基体樹脂を、メラミン樹脂、尿素樹脂、(ブロック化)イソシアネート化合物、カルボキシル基含有化合物(又は樹脂)、エポキシ基含有化合物(又は樹脂)などの架橋剤と併用したものが挙げられる。
【0053】クリアートップコート(c)は、未硬化のメタリックベースコート(b)の塗面に、エアースプレー、エアレススプレー、静電塗装などの方法で塗装することができ、その膜厚は硬化塗膜に基づいて10〜100μmの範囲内とするのが好ましい。クリアートップコート(c)の形成は、溶剤で塗装に適した粘度に希釈した後、被塗物にスプレー等により、静電塗装、非静電塗装などにより行われる。
【0054】水性メタリックベースコート(b)及びクリアートップコート(c)の膜厚としては、特に制限されるものではないが、水性メタリックベースコート(b)の硬化膜厚が通常10〜30μm程度、好ましくは15〜20μm範囲、また溶剤型ハイソリッドクリアートップコート(c)の膜厚は、通常20〜60μm程度、好ましくは30〜50μm範囲がよい。
【0055】
【発明の効果】 2コート電着塗装において、1回目のカチオン電着塗料(A)に導電剤を含有した塗膜を焼き付け硬化乾燥することによって、電着時のガス穴や析出膜がフローして平滑性良好なカチオン電着塗膜を形成する。さらに、カチオン電着塗料(B)の電着塗装を行い2層からなる塗膜を得る。また2回目の電着塗膜は、目的とする機能も変えることができ、例えば、カチオン電着塗膜(B)の塗色が、その上に塗装される上塗り塗料(C)とマンセル表示の色相で同系色の有彩色、又は白にする。そのことによって、上塗り塗料(C)による隠蔽性が向上し、顔料濃度を調整することによる耐チッピング性、仕上がり性、タレ抵抗性も得られた。
【0056】
【実施例】 以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明はこれによって限定されるものではない。尚、「部」及び「%」は「重量部」及び「重量%」を示す。
【0057】カチオン電着用 アミン付加エポキシ樹脂の製造例エピコート828EL(油化シェル社製、商品名、エポキシ樹脂)1010g、ビスフェノールA390g、ジメチルベンジルアミノ0.2gを加え、130℃でエポキシ当量800になるまで反応させた。次にε−カプロラクトン260g、テトラブトキシチタン0.03gを加えて170℃に昇温し、この温度を保ちながら経時でサンプリングを行い、赤外吸収スペクトル測定において未反応のε−カプロラクトン量を追跡して反応率が98%以上になった時点で120℃に温度を下げた。次にジエタノールアミン160g、ジエチレントリアミンのメチルイソブチルジケチミン化物65gを加え、120℃で4時間反応させ、ブチルセロソルブ420gを加え、アミン価58、樹脂固形分80%のアミン付加エポキシ樹脂を得た。
【0058】カチオン電着用 ブロック化ポリイソシアネート化合物(MDI)の製造例MDI(ジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート)250g、メチルイソブチルケトン44gを加え70℃に昇温した。メチルアセトアミド146gをゆっくり加えた後、90℃に昇温した。この温度を保ちながら、経時でサンプリングし赤外吸収スペクトル測定にて未反応のイソシアネートの吸収がなくなったことを確認することにより、固形分90%のブロック化ポリイソシアネート化合物を得た。
【0059】カチオン電着用 ブロック化ポリイソシアネート化合物(HMDI)の製造例HMDI(ヘキサメチレンジイソシアヌレート)50部を、メチルケトオキシム40部に40〜60℃で滴下した後、80℃で1時間加熱し、樹脂固形分90%のブロック化ポリイソシアネート化合物(HMDI)を得た。
【0060】カチオン電着用 エマルションNo.1の製造例上記、アミン付加エポキシ樹脂を87.5部(固形分70%)、ブロック化ポリイソシアネート化合物(MDI)を33.3部(固形分30部)、液状有機錫2.5部、10%ギ酸8.2部を配合し、均一に攪拌した後、脱イオン水184.1部を強く攪拌しながら約15分かけて滴下し、固形分32.0%のカチオン電着用 エマルションNo.1を得た。
【0061】カチオン電着用 エマルションNo.2の製造例上記、アミン付加エポキシ樹脂を87.5部(固形分70%)、ブロック化ポリイソシアネート化合物(HMDI)を33.3部(固形分30部)、液状有機錫2.5部、10%ギ酸8.2部を配合し、均一に攪拌した後、脱イオン水184.1部を強く攪拌しながら約15分かけて滴下し、固形分32.0%のカチオン電着用 エマルションNo.2を得た。
【0062】顔料ペーストAの製造例固形分85%の3級アミン中和型分散樹脂5.88部(固形分5部)、10%酢酸1.4部を配合した後、さらに脱イオン水を加え混合攪拌した。ついでこの中に、チタン白14部、導電剤バルカンXC72(キャボット社製、商品名、導電性カーボンブラック)10部、水酸化ビスマス2部、ジオクチル錫オキサイド1部を配合し、ボールミルにて20時間分散を行い、50%の顔料ペーストAを得た。
【0063】顔料ペーストB〜Eの製造例表1のような配合にて、顔料ペーストAと同様の操作で、カチオン電着用顔料ペーストB〜Eを得た。
【0064】
【表1】

【0065】カチオン電着塗料No.1の製造例作成した32%のカチオン電着用エマルションNo.1 318.5部(固形分101.9部)、50%のカチオン電着用 顔料ペースト70部(固形分35部)、及び脱イオン水296部を加え、固形分20%のカチオン電着塗料No.1を得た。
【0066】カチオン電着塗料No.2〜No.5の製造例カチオン電着塗料No.1の製造と同様に、表2のような配合で固形分20%のカチオン電着塗料No.2〜No.5を得た。【0067】【表2】
【0068】上塗り塗料用 アクリルエマルションの製造例撹拌機、温度計、冷却管を装備した2リットルのガラス製フラスコに、脱イオン水300部とドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1部を仕込み、内部の空気を窒素で置換した後撹拌しつつ内部温度を82℃までに上げ溶解させた。次に、別容器に脱イオン水320部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ50部、ペルオキソ2−硫酸アンモニウム2部を添加し、よく撹拌して泡立て、以下の組成でモノマー混合溶液を加えて撹拌し乳化物を作り、それを4時間を要して反応容器中へ連続滴下した。
スチレン 275部n−ブチルアクリレート 170部2−ヒドロキシメタクリレート 50部アクリル酸 5部滴下終了後、82℃で2時間撹拌した後、40℃まで冷却して、固形分濃度50重量%上塗り塗料用アクリルエマルションを得た。
【0069】アクリル樹脂水溶液の製造例反応容器にブチルセロソルブ60部およびイソブチルアルコール15部を加えて窒素気流中で115℃に加温し、同温度でアクリル酸n−ブチル26部、メタクリル酸メチル47部、スチレン10部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10部、アクリル酸6部およびアゾイソブチロニトリル1部からなる混合物を3時間かけて加えた。その後、同温度で30分熟成し、アゾビスイソブチロニトリル1部とブチルセロソルブ115部との混合物を1時間にわたって加え30分熟成してから、固形分55%ものをジメチルエタノールアミンで当量中和してから、脱イオン水を加えて固形分50%のアクリル樹脂水溶液を得た。
【0070】上塗り塗料用 顔料ペーストNo.1の製造例上記、製造例で得られたアクリルエマルション10部(固形分5部)、チタン白80部、トリエチルアミン(1.0中和当量)、脱イオン水を加え、これを混合・分散して固形分30%の上塗り用 顔料ペーストNo.1を得た。
【0071】上塗り塗料用 顔料ペーストNo.2、No.3の製造例上塗り塗料用 顔料ペーストNo.1と同様に、表3のような配合内容で上塗り塗料用 顔料ペーストNo.2、No.3を得た。
【0072】
【表3】

【0073】上塗り塗料No.1〜No.3の製造例次に、固形分濃度50%アクリルエマルションを60部(固形分30部)、架橋剤として「スタフィロイドWD−220」(武田薬品株式会社製、商品名、HMDI−MEKオキシムブロック化物)30部、アクリル樹脂水溶液60部(固形分30部)、固形分30重量%の上塗り用 顔料ペーストNo.1を283部(固形分85部)、及び脱イオン水を加えてディスパーで十分に攪拌し、固形分30重量%の上塗り塗料 No.1を得た。
【0074】表4に、上塗り塗料No.1〜No.3の配合内訳を示す。上塗り塗料No.3は、塗装後7分間セッティングを行ったのち「マジクロンHK−4」(関西ペイント社製、商品名、アクリルメラミン系クリヤートップコート)を塗装した。
【0075】
【表4】

【0076】実施例及び比較例実施例1工程1:化成処理パルボンド#3020(日本パーカライジング社製、商品名、りん酸亜鉛化成処理剤)にて処理した冷延鋼板(70×150×0.8mm)、及び図1のようなドアパーツの鍵穴を想定した試験板を被塗物とし、導電剤を含有したカチオン電着塗料(A)を浴温28℃、塗装電圧250Vで膜厚20μmになるように塗装し、余分なカチオン電着塗料No.1を水洗により除去した後、電気熱風乾燥機によって170℃−20分間焼き付け乾燥しカチオン電着塗膜を得た。
工程2:上記、工程1で得られたカチオン電着塗膜を有する被塗物に、塗色が白であるカチオン電着塗料No.3を浴温28℃、塗装電圧250Vで膜厚20μmになるように塗装した。その後、水洗し余分なカチオン電着塗料No.3を除去した後、電気熱風乾燥機によって170℃−20分間焼き付け乾燥しカチオン電着塗膜を得た。
工程3:次に、上塗り塗料No.1を35μm塗装して工程1〜工程3で作成した総合塗膜を電気熱風乾燥機にて140℃−20分間焼き付け乾燥した後、性能試験用の塗装板を得た。
【0077】実施例2、比較例3、比較例1〜4表5に示すような塗料、工程にて塗板を作成し試験に供した。
【0078】
【表5】

【0079】(注1)60°グロス:JIS K−5400 7.6(1990)の60°グロスに従い、塗膜の光沢の程度を、入射角と受光角とがそれぞれ60°のときの反射率を測定して、鏡面光沢度の基準面の光沢度を100としたときの百分率で表す。
(注2)耐チッピング性:Q−G−Rグラベロメーター(Qパネル株式会社製)を用い7号砕石100gを0.392MPa(4kgf/cm)のエア圧、20℃の温度条件で試験板に砕石を吹き付け、塗膜に衝撃を与えた後JIS Z−2371に規定された方法に準じて塩水噴霧試験を48時間実施した。錆発生の状態を総合的に評価し次の基準で表示する。
○:良好 (70×150mmの試験板に錆発生 5個以下 )
△:やや劣る (70×150mmの試験板に錆発生 6〜9個 )
×:劣る (70×150mmの試験板に錆発生 10個以上 )
(注3)タレ性:被塗物としてドアパーツの鍵穴部分ドアパーツの鍵穴部分を想定し、図1のような直径10mmのポンチ○穴が開けてある鋼板を用いた。各塗装工程により作成した塗板を、上塗り塗料の垂直塗装にて図1の一般部が表4の上塗り膜厚のとき、ポンチ○穴周辺の塗膜のタレ状態を焼き付け塗膜にて観察した。
○:問題なく良好△:鍵穴の周りに1mmくらいの塗膜のタレがみられる×:鍵穴の周りに2mm以上の塗膜のタレがみられる。
【出願人】 【識別番号】000001409
【氏名又は名称】関西ペイント株式会社
【出願日】 平成13年2月23日(2001.2.23)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−248412(P2002−248412A)
【公開日】 平成14年9月3日(2002.9.3)
【出願番号】 特願2001−47933(P2001−47933)