| 【発明の名称】 |
ドクター自動洗浄装置およびその洗浄方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】山田 義則
【氏名】鈴木 清
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| 【要約】 |
【課題】グラビア印刷などに用いるドクターの洗浄において、その洗浄の度合いにバラツキがなく、かつ作業効率のよいドクター自動洗浄装置とその洗浄方法の提供にある。
【解決手段】少なくとも洗浄液18を収容する洗浄槽本体10と、その底部に設けられた微小孔14aが穿設されているフィルター14と、圧縮空気Aを噴出せしめる圧縮空気発生体16とを具備しているドクター自動洗浄装置で、該洗浄液18に浸けるようにしてドクター20をドクターセット枠12に載置し、圧縮空気発生体16から微小孔14aを通して圧力(9.8〜490)×10-4Paの範囲の圧縮空気Aを上方にジェット流の如く噴出させて洗浄せしめるドクターの洗浄方法とするものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】少なくとも洗浄液を収容する洗浄槽本体と、該洗浄槽本体の底部に設けられた多数の微小孔が穿設されているフィルターと、該フィルターの下部に圧縮空気を噴出せしめる圧縮空気発生体とを具備してなることを特徴とするドクター自動洗浄装置。 【請求項2】前記ドクター自動洗浄装置を構成する洗浄槽に洗浄液を収容し、該洗浄液に浸けるようにしてドクターをドクターセット枠もしくはフィルター上に載置し、圧縮空気発生体から前記フィルターの微小孔を通して圧縮空気を上方に噴出させて前記ドクターを洗浄せしめることを特徴するドクターの洗浄方法。 【請求項3】前記圧縮空気の圧力は、9.8×10-4〜490×10-4Paの範囲であることを特徴とする請求項2記載のドクターの洗浄方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、グラビア印刷やグラビアコートに用いるグラビア版の余分なインキを掻き落とすためのドクターの洗浄に関するものであり、特に人手によらない自動洗浄装置とそれを用いた洗浄方法に関する。 【0002】 【従来の技術】グラビア印刷やグラビアコートでは、そのシリンダー版のセル(凹部)内のインキを残して、余分を掻き落とすため、ドクターホルダーにドクターブレード(刃)を挟んだドクターが使用されるが、例えば使用するインキや塗工液が替わる度になど、これに付着したインキ等を洗浄しなければならない。従来、この洗浄は、ドクター全体を洗浄液に浸けておき、その後取り出して、ウエスや不織布などに洗浄液を含ませ、人手で洗浄していた。この洗浄液としては、使用するインキや塗工液に応じて、それに使用している溶剤が主に使用され、具体的には、水、アルコール(イソプロピルアルコール等)、トルエン、メチルエチルケトンなどそれら混合液が使用されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の人手による洗浄方法では、鋭利なドクターブレード(刃)によって怪我をしたり、溶剤によって手が荒れたりする危惧があり、それを防ぐため厚手のゴム手袋をしたりすると作業性(能率等)が悪くなり、また、使用している有機溶剤は、労働安全法の有機溶剤中毒予防規則に該当する溶剤であって、その遵守(例えば作業環境の測定とその対策、作業者の健康診断等々)のための、コスト面を含めた多くの困難性があるという問題点があった。 【0004】また、手作業なので、その洗浄の度合いにバラツキが発生し、再洗浄を必要とするものがあったりして非能率的という問題があった。 【0005】本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、グラビア印刷やグラビアコートに用いるドクターの洗浄において、その洗浄の度合いにバラツキがなく、かつ作業効率のよいドクター自動洗浄装置とその洗浄方法を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、少なくとも洗浄液を収容する洗浄槽本体と、該洗浄槽本体の底部に設けられた多数の微小孔が穿設されているフィルターと、該フィルターの下部に圧縮空気を噴出せしめる圧縮空気発生体とを具備してなることを特徴とするドクター自動洗浄装置としたものである。 【0007】また、請求項2の発明では、前記ドクター自動洗浄装置を構成する洗浄槽に洗浄液を収容し、該洗浄液に浸けるようにしてドクターをドクターセット枠もしくはフィルター上に載置し、圧縮空気発生体から前記フィルターの微小孔を通して圧縮空気を上方に噴出させて前記ドクターを洗浄せしめることを特徴するドクターの洗浄方法としたものである。 【0008】さらにまた、請求項3の発明では、前記圧縮空気の圧力は、9.8×10-4〜490×10-4Paの範囲であることを特徴とする請求項2記載のドクターの洗浄方法としたものである。 【0009】上記発明のドクター自動洗浄装置を用いた洗浄方法では、ドクターセット枠もしくはフィルター上にドクターをセットして洗浄液に浸漬させ、適当な時間浸漬させた後、その洗浄槽の底部にあるフィルターの微小孔を通して、そのフィルターの下部にある圧縮空気発生体から前記のドクターに対し、圧力9.8×10-4〜490×10-4Paの範囲の圧縮空気を垂直に噴出させることによって、ドクターに付着したインキ等を洗浄するもので、従来のように人手によらず、よって怪我をしたり、手が荒れたりすることがなく、短時間でバラツキのない均一な洗浄が可能となるドクター自動洗浄装置とその洗浄方法を提供できる。 【0010】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を用いながら説明する。本発明のドクター自動洗浄装置は、例えば図1の斜視図に示すように、洗浄液(18)を収容する洗浄槽本体(10)と、その洗浄槽本体(10)の上部壁側に設けられたドクターセット枠(12)と、洗浄槽本体(10)の底部に設けられた多数の微小孔(14a)が穿設されているフィルター(14)と、このフィルター(14)の下部に、コンプレッサー(図示せず)からパイプ(15)を通じて送られてくる圧縮空気をフィルター(14)の微小孔(14a)から噴出させる圧縮空気発生体(16)とを具備しているドクター自動洗浄装置(100)である。 【0011】上記フィルター(14)としては、鉄、ステンレス等の鋼材あるいは洗浄液であるトルエンやメチルエチルケトンなどに侵されない材料であればよく、ポリエステル樹脂であってもよい。またこのフィルター(14)に穿設されている微小孔(14a)は、0.5〜20mm好ましくは1〜5mmの範囲の径を有し、それら微小孔(14a)のお互いの間隔が1〜50mm好ましくは3〜20mmの範囲の間隔を有するフィルターとし、できるだけ効率よく洗浄されるように選定すればよい。 【0012】以下に上記ドクター自動洗浄装置(100)を用いたドクターの洗浄方法について説明する。まず、図2の側面概略図に示すように、例えば洗浄槽本体(10)に洗浄液(18)を入れる。続いてこの洗浄槽本体(10)の両側壁に設けられたドクターセット枠(12)に洗浄すべきドクター(20)を必要数載せてセットする。このときの洗浄液(18)の量は、このドクター(20)が完全に浸かっている程度とする必要がある。 【0013】また、図3の側断面概略図に示すように、例えばフィルター(14)上にドクター(20)を直接載せることもできる。この場合はドクターセット枠が不必要になるが、フィルター(14)の強度を重いドクター(20)に耐えるものとする必要がある。このときのドクター(20)の載置は、2枚のドクターホルダー(21)に挟まれたドクターブレード(22)の刃先と、一方のドクターホルダーの側面にあるインキ返し(23)とをフィルター(14)に接するようにすることもできる。 【0014】このようにしてドクター(20)を洗浄液(18)に浸けて数分後、外部にあるコンプレッサーより圧力9.8×10-4〜490×10-4Paの範囲、好ましくは20×10-4〜100×10-4Paの範囲の圧縮空気(A)をパイプ(15)を通してフィルター(14)の下部にある圧縮空気発生体(16)に送り込み、この圧縮空気発生体(16)よりフィルター(14)の微小孔(14a)を通して略垂直上方に圧縮空気(A)をジェット流として噴出させて、その上方にあるドクター(20)を洗浄するものである。上記圧縮空気の圧力として、フィルター(14)の微小孔(14a)の径と数にもよるが9.8×10-4Paに満たないと圧縮空気(A)によるジェット流が弱すぎて洗浄時間の短縮にならないかあるいは洗浄不足となる危惧があり、また490×10-4Paを越えるとジェット流が強すぎて洗浄液(18)が洗浄槽本体(10)の外部に零れたりする危惧があるので好ましくない。 【0015】なおこのドクター自動洗浄装置(100)の上部開口部に蓋(図示せず)を取り付けて、洗浄液を封ずるようにするのが一般的であるが、本発明のドクター自動洗浄装置では、人手によるところが殆どないので、必ずしも密閉構造とする必要がなく、必要に応じて局所排気装置を設置するだけの開放式とし、コスト面からもより省力化をはかることも可能である。 【0016】本発明のドクター自動洗浄装置(100)に使用する洗浄液(18)としては、前述したようにグラビア印刷あるいはグラビアコーティングに使用するインキあるいは塗工液によって異なるもので、例えばインキあるいは塗工液がエマルジョンタイプを含めた水系のものであれば、水にイソプルピルアルコールを1対9の割合で混合したものが用いられ、トルエンなどケトン類等を主体とした有機溶剤の場合は、トルエンとメチルエチルケトンの混合溶液とすることが一般的である。 【0017】 【実施例】次に実施例により、本発明を具体的に説明する。図1に示すように、横1300×縦200×奥行き700mmの洗浄槽本体(10)に、トルエン5部、メチルエチルケトン4部、イソプロピルアルコール1部でなる洗浄液(18)を100リットル入れた。次いで図3に示すように、長さ1100mmで、有機溶剤系のグラビアインキ:商品名New−LPスーパー(東洋インキ製造社製)で汚れているドクター(20)をフィルター(14)上に直接10本載せてセットし、約2分間洗浄液(18)に浸漬後、圧力50×10-4Paの圧縮空気(A)を圧縮空気発生体(16)に送り込み、その圧縮空気発生体(16)より径が3mmで、それぞれの間隔が5mmの微小孔(14a)が穿設されている1200×600mmのステンレス製のフィルター(14)を通して圧縮空気(A)を垂直上方に20秒間噴出せしめることによってドクター(20)の洗浄が完了した。 【0018】上記実施例1で洗浄されたドクター(20)は、10本とも均一に洗浄されていた。なお、同じインキで汚れている10本のドクターを洗浄液に約10分間浸けておいたものを、従来のように一人で手作業で洗浄すると、比較的重労働として約11分間という長時間を要し、かつその洗浄の度合いが不均一なものであった。 【0019】 【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。即ち、洗浄液を収容する洗浄槽本体と、該洗浄槽本体の底部に設けられた多数の微小孔が穿設されているフィルターと、該フィルターの下部に圧縮空気を噴出せしめる圧縮空気発生体とを具備しているドクター自動洗浄装置を用いた洗浄では、ドクターセット枠もしくは前記フィルター上にドクターをセットして洗浄液中に浸漬させ、適当な時間浸漬させた後、その洗浄槽の底部にあるフィルターの微小孔を通して、そのフィルターの下部にある圧縮空気発生体から前記のドクターに向けて、圧力9.8〜490×10-4Paの範囲の圧縮空気を垂直に噴出させることによって、ドクターに付着したインキ等を素早く洗浄するもので、従来のように人手によらず、よって怪我をしたり、手が荒れたりすることがなく、かつ短時間でバラツキのない均一な洗浄が可能となるドクター自動洗浄装置とその洗浄方法を提供できる。 【0020】従って本発明は、グラビア印刷や塗布に使用するドクターの洗浄装置とその方法として、優れた実用上の効果を発揮する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003193 【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年4月25日(2001.4.25) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−320900(P2002−320900A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月5日(2002.11.5) |
| 【出願番号】 |
特願2001−127346(P2001−127346) |
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