トップ :: B 処理操作 運輸 :: B05 霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般




【発明の名称】 回転霧化頭型塗装装置
【発明者】 【氏名】近 将俊

【氏名】園田 哲也

【要約】 【課題】回転軸に対して回転霧化頭が緩みを生じたときに、この回転霧化頭が脱落するのを防止する。

【解決手段】霧化頭本体5の取付筒部7には、径方向の外側に突出する半鍔状外向き突部12と、この半鍔状外向き突部12を挟む切欠部13とを設ける。一方、シェーピングエアリング10の内周面10B,10C間の境界部には、切欠部13に対応して径方向の内側に突出するD字状内向き突部14と、半鍔状外向き突部12に対応する外向き突部通過空間15とを設ける。従って、回転霧化頭4を回転軸3に取付けるときには、外向き突部12を外向き突部通過空間15に位置決めすることにより、外向き突部12は内向き突部14を通過できる。一方、回転軸3に対して回転霧化頭4が緩んで前側に移動したときには、外向き突部12が内向き突部14に当接し、回転霧化頭4の脱落を防止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高速回転する回転源と、軸方向の基端側が該回転源によって回転可能に支持され、先端側が該回転源から突出した回転軸と、前部側が供給された塗料を霧化する塗料霧化部となり、後部側が該回転軸の先端側に取付けられる取付筒部となった回転霧化頭と、内周面側が該回転霧化頭の外周側を囲んで設けられ、該回転霧化頭から噴霧された塗料に向けシェーピングエアを噴出するシェーピングエア噴出手段とからなる回転霧化頭型塗装装置において、前記回転霧化頭には取付筒部の外周面から径方向の外側に突出する外向き突部を設け、前記シェーピングエア噴出手段には内周面から径方向の内側に突出し、前記回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じたときに該外向き突部が当接して回転霧化頭の抜止めを行う内向き突部を設けたことを特徴とする回転霧化頭型塗装装置。
【請求項2】 前記回転軸の先端部には雄ねじ部を設け、前記回転霧化頭の取付筒部内には該雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を設け、前記外向き突部と内向き突部は、前記雄ねじ部と雌ねじ部とが緩んで回転霧化頭が前側に移動したときに当接する構成としてなる請求項1に記載の回転霧化頭型塗装装置。
【請求項3】 前記回転軸の先端側に回転霧化頭を取付けた状態では、前記外向き突部は前記内向き突部よりも軸方向の後側に位置する構成としてなる請求項1または2に記載の回転霧化頭型塗装装置。
【請求項4】 前記シェーピングエア噴出手段の内周面は、前記塗料霧化部が収容される前側の内周面と取付筒部が収容される後側の内周面とからなり、前記内向き突部は前記前側内周面と後側内周面との境界部近傍に設けてなる請求項1,2または3に記載の回転霧化頭型塗装装置。
【請求項5】 前記外向き突部は前記回転霧化頭の取付筒部の外周面に周方向に間隔をもって複数個設け、前記内向き突部は前記シェーピングエア噴出手段の内周面に周方向に間隔をもつと共に前記外向き突部に対応する位置に複数個設け、前記各内向き突部間には外向き突部が通過する外向き突部通過空間を設ける構成としてなる請求項1,2,3または4に記載の回転霧化頭型塗装装置。
【請求項6】 前記外向き突部は、前記回転霧化頭の取付筒部の軸中心から径方向外側に突出した複数個の半鍔状外向き突部として形成し、該各半鍔状外向き突部間には、複数個の切欠部を設け、前記内向き突部は、前記各切欠部に対応するようにシェーピングエア噴出手段の内周面から軸中心に向け径方向内側に突出した複数個のD字状内向き突部として形成し、該各D字状内向き突部間には、前記各半鍔状外向き突部が通過する外向き突部通過空間を設けてなる請求項1,2,3または4に記載の回転霧化頭型塗装装置。
【請求項7】 前記外向き突部、内向き突部のうち、少なくとも一方の突部は、軸方向と周方向に位置をずらして複数箇所に設けてなる請求項1,2,3,4,5または6に記載の回転霧化頭型塗装装置。
【請求項8】 前記シェーピングエア噴出手段は、前記回転軸側に対し着脱可能に設け、前記外向き突部は全周に亘って鍔状をなす全周鍔状外向き突部として形成し、前記内向き突部はその内径寸法を前記回転霧化頭の塗料霧化部の外径寸法よりも大きな寸法に設定し、前記回転軸に対して回転霧化頭を着脱するときには予めシェーピングエア噴出手段を取外しておく構成としてなる請求項1,2,3または4に記載の回転霧化頭型塗装装置。
【請求項9】 高速回転する回転源と、軸方向の基端側が該回転源によって回転可能に支持され、先端側が該回転源から突出した回転軸と、前部側が供給された塗料を霧化する塗料霧化部となり、後部側が該回転軸の先端側に取付けられる取付筒部となった回転霧化頭と、内周面側が該回転霧化頭の外周側を囲んで設けられ、該回転霧化頭から噴霧された塗料に向けシェーピングエアを噴出するシェーピングエア噴出手段とからなる回転霧化頭型塗装装置において、前記回転霧化頭には取付筒部の外周面から径方向の外側に突出する全周鍔状外向き突部を設け、前記シェーピングエア噴出手段には内周面よりも軸中心に近い位置を通るストッパ装着穴を設け、該ストッパ装着穴には前記回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じたときに前記全周鍔状外向き突部に当接して回転霧化頭の抜止めを行うストッパ部材を装着して設けたことを特徴とする回転霧化頭型塗装装置。
【請求項10】 前記ストッパ装着穴は、前記回転霧化頭が前記回転軸に取付けられた状態で、前記全周鍔状外向き突部よりも軸方向の前側に位置して設けてなる請求項9に記載の回転霧化頭型塗装装置。
【請求項11】 前記回転源の外周側には塗装機カバーを設け、前記シェーピングエア噴出手段は該塗装機カバーの前側に設ける構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9または10に記載の回転霧化頭型塗装装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車の車体等の被塗物を塗装するのに用いて好適な回転霧化頭型塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車の車体等の被塗物を塗装する塗装装置としては、回転霧化頭型塗装装置が広く知られている。そこで、このような従来技術による回転霧化頭型塗装装置について図16および図17を用いて説明する。
【0003】100は回転霧化頭型塗装装置で、該回転霧化頭型塗装装置100は筒状に形成された塗装機カバー101と、該塗装機カバー101内に設けられたエアモータ102と、該エアモータ102に軸方向に挿通され、該エアモータ102によって回転せしめられる回転軸103と、前記塗装機カバー101の前側に位置して該回転軸103に取付けられ、例えば3000〜100000rpmで高速回転することにより塗料を噴霧する回転霧化頭104とによって大略構成されている。
【0004】ここで、回転軸103の先端側は、エアモータ102外に突出し、その先端部外周側には、図17に示すように雄ねじ部103Aが刻設されている。また、回転霧化頭104の後部側は、回転軸103の先端側が挿入される円筒状の取付筒部104Aとなり、該取付筒部104Aの奥所内周側には、回転軸103の雄ねじ部103Aに螺合する雌ねじ部104Bが刻設されている。そして、回転軸103と回転霧化頭104とは、雄ねじ部103Aと雌ねじ部104Bとを螺合して締結することにより一体的に固定されている。
【0005】また、回転軸103内には、フィードチューブ105が挿通して設けられ、該フィードチューブ105の先端側は、回転軸103から突出して回転霧化頭104内に延在している。そして、フィードチューブ105内には、塗料通路105Aとシンナ通路105Bが設けられている。
【0006】さらに、塗装機カバー101の前部側には、回転霧化頭104の外周側に位置して円筒状のシェーピングエアリング106が着脱可能に設けられている。このシェーピングエアリング106には、回転霧化頭104から噴霧された塗料の噴霧パターン等を制御するために、噴霧塗料に向けエアを噴出するエア噴出口106Aが周方向に多数個形成されている。
【0007】このように構成された回転霧化頭型塗装装置100は、エアモータ102によって回転霧化頭104を高速回転させ、この状態でフィードチューブ105を通じて該回転霧化頭104に塗料を供給する。これにより、回転霧化頭型塗装装置100は、回転霧化頭104が回転するときの遠心力によって塗料を微粒化して噴霧すると共に、シェーピングエアリング106を通じてシェーピングエアを供給することによって噴霧パターンを制御しつつ塗料粒子を被塗物に塗着させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従来技術による回転霧化頭型塗装装置100によると、回転軸103と回転霧化頭104とは、雄ねじ部103Aと雌ねじ部104Bとによって固定している。そして、ねじ部103A,104Bは、回転軸103が図16中の矢示aで示される反時計回り方向(回転霧化頭104の正面からみて左回り方向)に回転するときには右ねじとなる方向、即ち回転軸103の回転方向と逆方向にねじ部103A,104Bが形成されている。このため、エアモータ102の回転が上昇するときには、回転霧化頭104に対して回転軸103が締付ける方向に作用する。一方、エアモータ102の回転が降下するときには、回転霧化頭104に対して回転軸103は弛緩する方向に作用している。
【0009】そして、エアモータ102の高速回転中に該エアモータ102の駆動部等に不具合が生じた場合には、急激にエアモータ102の回転数が低下したり、回転自体が急停止することがある。また、回転霧化頭104へ供給する塗料の吐出量の変更や、色替による回転霧化頭104の洗浄に伴って、エアモータ102の回転数を30000rpmから10000rpm程度まで急激に低下させることがある。
【0010】このような場合、回転軸103は回転数が低下するのに対し、回転霧化頭104はその慣性の作用によって現在の回転数を維持しようとするから、ねじ部103A,104Bには、弛緩方向の力が働き、回転軸103に対し回転霧化頭104が緩むことがある。このため、エアモータ102の高速回転中に該エアモータ102の回転数を急激に低下させると、回転霧化頭104が回転軸103から緩み、脱落し易くなるという問題がある。
【0011】また、高速回転中の回転霧化頭104には、大きな遠心力が作用し、回転霧化頭104の取付筒部104Aが径方向に広がり、回転霧化頭104の雌ねじ部104Bと回転軸103の雄ねじ部103Aとの締結力が低下する傾向がある。このため、回転軸103の回転数が大きく低下したり、また回転軸103の回転が急停止した場合には、雄ねじ部103Aと雌ねじ部104Bとは、容易に弛緩し、回転軸103から回転霧化頭104が容易に脱落することがある。
【0012】そして、高速回転中の回転霧化頭104が回転軸103から脱落したときには、回転霧化頭104が飛散し、回転霧化頭型塗装装置100の周辺の機器、被塗物等に衝突して、回転霧化頭104自体が損傷するだけでなく、周辺の機器、被塗物等をも損傷させるという問題がある。
【0013】一方、他の従来技術による回転霧化頭型塗装装置として、回転軸の先端外周側または回転霧化頭の取付筒部内周側にOリングを取付け、このOリングの弾性力によって回転霧化頭を回転軸に取付けるものが知られている(例えば、特開平11−28391号公報等)。
【0014】しかし、他の従来技術では、回転霧化頭を回転軸から着脱するときに、Oリングの表面を擦ることになるから、Oリングが損傷する可能性がある。そして、損傷したOリングをそのまま使用したときには、回転霧化頭を回転軸に固定する力が弱まり、高速回転中に回転霧化頭が回転軸から脱落してしまう虞がある。
【0015】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、回転軸に対して回転霧化頭が緩みを生じたときに、この回転霧化頭が脱落したり、飛散したりするのを防止し、信頼性、生産性を向上することができるようにした回転霧化頭型塗装装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による回転霧化頭型塗装装置は、高速回転する回転源と、軸方向の基端側が該回転源によって回転可能に支持され、先端側が該回転源から突出した回転軸と、前部側が供給された塗料を霧化する塗料霧化部となり、後部側が該回転軸の先端側に取付けられる取付筒部となった回転霧化頭と、内周面側が該回転霧化頭の外周側を囲んで設けられ、該回転霧化頭から噴霧された塗料に向けシェーピングエアを噴出するシェーピングエア噴出手段とからなる。
【0017】そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、回転霧化頭には取付筒部の外周面から径方向の外側に突出する外向き突部を設け、シェーピングエア噴出手段には内周面から径方向の内側に突出し、回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じたときに該外向き突部が当接して回転霧化頭の抜止めを行う内向き突部を設けたことにある。
【0018】このように構成したことにより、回転軸と回転霧化頭が回転しているときに、回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じ、軸方向に移動したときには、回転霧化頭の取付筒部外周面から径方向の外側に突出した外向き突部は、シェーピングエアリングの内周面から径方向の内側に突出した内向き突部に当接するから、これらの突部間の当接によって回転霧化頭が脱落したり、飛散したりするのを防止する。
【0019】請求項2の発明によると、回転軸の先端部には雄ねじ部を設け、回転霧化頭の取付筒部内には該雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を設け、外向き突部と内向き突部は、前記雄ねじ部と雌ねじ部とが緩んで回転霧化頭が前側に移動したときに当接する構成としたことにある。
【0020】このように構成したことにより、例えば回転軸の回転数が急激に低下したときには、雄ねじ部と雌ねじ部とが緩んで回転霧化頭が前部側に移動する。しかし、回転霧化頭が前側に移動したときには、外向き突部が内向き突部に当接して回転霧化頭の抜止めをする。
【0021】請求項3の発明では、回転軸の先端側に回転霧化頭を取付けた状態では、外向き突部は内向き突部よりも軸方向の後側に位置する構成としている。
【0022】請求項4の発明のように、シェーピングエア噴出手段の内周面は、塗料霧化部が収容される前側の内周面と取付筒部が収容される後側の内周面とからなり、内向き突部は前記前側内周面と後側内周面との境界部近傍に設けてもよい。
【0023】請求項5の発明によると、外向き突部は回転霧化頭の取付筒部の外周面に周方向に間隔をもって複数個設け、内向き突部はシェーピングエア噴出手段の内周面に周方向に間隔をもつと共に前記外向き突部に対応する位置に複数個設け、前記各内向き突部間には外向き突部が通過する外向き突部通過空間を設ける構成としたことにある。
【0024】このように構成したことにより、回転霧化頭を回転軸に取付け、取外しするときには、回転霧化頭の各外向き突部をシェーピングエア噴出手段の各内向き突部間に設けられた外向き突部通過空間に合わせて位置決めし、この状態で回転霧化頭の取付筒部をシェーピングエア噴出手段内に向け軸方向に真直ぐに挿入する。これにより、外向き突部は、隣合う内向き突部間を通過することができるから、回転軸に対して回転霧化頭を取付け、取外しすることができる。
【0025】一方、回転軸と回転霧化頭が回転している状態では、外向き突部も回転しているから、回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じたときには、回転している複数個の外向き突部は、外向き突部通過空間を容易に通過することはできず、内向き突部に当接し、抜止め状態とする。
【0026】請求項6の発明によると、外向き突部は、回転霧化頭の取付筒部の軸中心から径方向外側に突出した複数個の半鍔状外向き突部として形成し、該各半鍔状外向き突部間には、複数個の切欠部を設け、内向き突部は、前記各切欠部に対応するようにシェーピングエア噴出手段の内周面から軸中心に向け径方向内側に突出した複数個のD字状内向き突部として形成し、該各D字状内向き突部間には、前記各半鍔状外向き突部が通過する外向き突部通過空間を設けたことにある。
【0027】このように構成したことにより、回転霧化頭を回転軸に取付け、取外しするときには、回転霧化頭の切欠部をシェーピングエア噴出手段のD字状内向き突部に合わせ、回転霧化頭の半鍔状外向き突部をシェーピングエア噴出手段の外向き突部通過空間に合わせて位置決めし、この状態で回転霧化頭の取付筒部をシェーピングエア噴出手段内に向け軸方向に真直ぐに挿入する。これにより、各半鍔状外向き突部は、外向き突部通過空間を通過することができるから、回転軸に対して回転霧化頭を取付け、取外しすることができる。
【0028】一方、回転軸と回転霧化頭が回転している状態では、各半鍔状外向き突部も回転しているから、回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じたときには、回転している半鍔状外向き突部は、外向き突部通過空間を容易に通過することはできず、D字状内向き突部に当接する。
【0029】請求項7の発明によると、外向き突部、内向き突部のうち、少なくとも一方の突部は、軸方向と周方向に位置をずらして複数箇所に設けたことにある。
【0030】このように構成したことにより、非常に低い確率で、外向き突部が内向き突部を通過したとしても、もう一つ外向き突部または内向き突部があるから、この突部によって回転霧化頭の抜止めを二段階で確実に行うことができる。
【0031】請求項8の発明によると、シェーピングエア噴出手段は、回転軸側に対し着脱可能に設け、外向き突部は全周に亘って鍔状をなす全周鍔状外向き突部として形成し、内向き突部はその内径寸法を回転霧化頭の塗料霧化部の外径寸法よりも大きな寸法に設定し、回転軸に対して回転霧化頭を着脱するときには予めシェーピングエア噴出手段を取外しておく構成としたことにある。
【0032】このように構成したことにより、回転霧化頭を回転軸に取付けるときには、回転軸に回転霧化頭を取付けた後に、回転霧化頭の塗料霧化部の外周側で内向き突部を通過させるようにしてシェーピングエア噴出手段を回転霧化頭の外周側を囲むように取付ける。これにより、回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じたときには、全周鍔状外向き突部は内向き突部に当接するから、この突部間の当接によって回転霧化頭が脱落したり、飛散したりするのを防止する。
【0033】一方、回転霧化頭を回転軸から取外すときには、シェーピングエア噴出手段を、回転霧化頭の塗料霧化部の外周側で内向き突部を通過させるようにして取外す。これにより、回転霧化頭を回転軸から取外すことができる。
【0034】請求項9の発明が採用する構成の特徴は、回転霧化頭には取付筒部の外周面から径方向の外側に突出する全周鍔状外向き突部を設け、シェーピングエア噴出手段には内周面よりも軸中心に近い位置を通るストッパ装着穴を設け、該ストッパ装着穴には回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じたときに前記全周鍔状外向き突部に当接して回転霧化頭の抜止めを行うストッパ部材を装着して設けたことにある。
【0035】このように構成したことにより、回転霧化頭を回転軸に取付け、取外しするときには、シェーピングエア噴出手段のストッパ装着穴からストッパ部材を取外す。これにより、回転霧化頭は回転軸に対して取付け、取外しすることができる。そして、回転軸に回転霧化頭を取付けたら、シェーピングエア噴出手段のストッパ装着穴にストッパ部材を装着する。このときにストッパ部材は、シェーピングエア噴出手段の内周面よりも軸中心に近い位置を通るから、その一部が内周面から径方向の内向きに突出した状態となる。従って、回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じたときには、該回転霧化頭の全周鍔状外向き突部はストッパ部材に当接するから、全周鍔状外向き突部とストッパ部材とは、互いに当接することによって回転霧化頭が脱落したり、飛散したりするのを防止する。
【0036】請求項10の発明は、ストッパ装着穴は、回転霧化頭が回転軸に取付けられた状態で、全周鍔状外向き突部よりも軸方向の前側に位置して設ける構成としている。
【0037】請求項11の発明のように、回転源の外周側には塗装機カバーを設け、シェーピングエア噴出手段は該塗装機カバーの前側に設ける構成としてもよい。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による回転霧化頭型塗装装置を添付図面に従って詳細に説明する。
【0039】まず、図1ないし図6は本発明の第1の実施の形態を示している。1は回転霧化頭型塗装装置の外周を覆う塗装機カバーで、該塗装機カバー1は、円筒状に形成され、その内部には後述のエアモータ2を収容している。
【0040】2は塗装機カバー1内に収容された回転源としてのエアモータで、該エアモータ2は、筒状に形成されたモータケーシング2Aと、該モータケーシング2A内に収容されたエアタービンと、後述する回転軸3を回転可能に軸支する静圧エア軸受(いずれも図示せず)とによって大略構成されている。そして、エアモータ2は、エアタービンに圧縮エアが供給されることにより、回転軸3を例えば3000〜100000rpmで回転駆動するものである。
【0041】3はエアモータ2の静圧エア軸受に回転可能に支持された中空の回転軸で、該回転軸3の先端はエアモータ2の前側に突出し、その先端部外周側には雄ねじ部3Aが刻設されている。また、回転軸3の基端側はエアモータ2のエアタービンに取付けられている。
【0042】4は回転軸3の先端側に取付けられた回転霧化頭を示し、該回転霧化頭4は、後述する霧化頭本体5、ハブ部材8等によって構成されている。
【0043】5は回転霧化頭4の外形をなし、後部側から前部側に向けて拡開するベル形に形成された霧化頭本体で、該霧化頭本体5は、図2、図3に示す如く、前部側に位置する塗料霧化部6と後部側に位置する取付筒部7とによって構成されている。
【0044】6は霧化頭本体5の前部側に位置して供給された塗料を霧化する塗料霧化部で、該塗料霧化部6は、霧化頭本体5の前面側に位置して円皿状に拡開する塗料薄膜化面6Aと、霧化頭本体5の前端(内周端)に位置して塗料薄膜化面6Aに連続した放出端縁6Bとによって構成されている。そして、塗料霧化部6は、回転霧化頭4が高速回転している状態で、塗料薄膜化面6Aに塗料が供給されると、この塗料を放出端縁6Bから塗料粒子として噴霧する。
【0045】7は霧化頭本体5の後部側に設けられた有底円筒状の取付筒部で、該取付筒部7の奥部には、回転軸3の雄ねじ部3Aに螺合する雌ねじ部7Aが刻設されている。さらに、霧化頭本体5には、取付筒部7と塗料霧化部6とを隔てる環状隔壁7Bが径方向内向きに突出して形成され、該環状隔壁7Bの内周側には、回転軸3の先端側から突出した後述するフィードチューブ9の先端が挿通される。ここで、取付筒部7の外径寸法D1は、図3、図5に示すように、後述するD字状内向き突部14間の間隔寸法W2よりも小さな寸法に設定されている(D1<W2)。
【0046】8は霧化頭本体5の塗料霧化部6に設けられた円板状のハブ部材で、該ハブ部材8の外周側には、塗料、シンナを塗料霧化部6の塗料薄膜化面6Aに導く第1のハブ孔8A,8A,…が多数個設けられ、中央部側にはハブ部材8の前面にシンナを供給する第2のハブ孔8B,8B,…が複数個設けられている。
【0047】このように構成された回転霧化頭4は、霧化頭本体5の取付筒部7内に回転軸3の先端側を挿入し、雌ねじ部7Aを回転軸3の雄ねじ部3Aにねじ込むことにより、回転軸3に取付けられている。ここで、回転軸3の雄ねじ部3A、回転霧化頭4の雌ねじ部7Aは、従来技術で述べたように例えば回転軸3が正面からみて左回り方向(反時計回り方向)に回転するときに右ねじとなる方向、即ち回転軸3の回転方向と逆方向に形成されている。これにより、雄ねじ部3Aと雌ねじ部7Aは、回転軸3が回転したときに互いに締付ける方向に螺合している。
【0048】そして、回転霧化頭4は、高速回転している状態で、フィードチューブ9から塗料が供給されると、この塗料をハブ部材8の第1のハブ孔8Aから塗料薄膜化面6Aに供給する。これにより、塗料薄膜化面6Aに供給された塗料は、放出端縁6Bから塗料粒子となって噴霧される。
【0049】9は回転軸3内に挿通して設けられたフィードチューブで、該フィードチューブ9の先端部は、図1に示すように、回転軸3から突出して回転霧化頭4内に延在している。そして、フィードチューブ9内には、塗料通路とシンナ通路が設けられている。これにより、フィードチューブ9は、回転霧化頭4に塗料、洗浄流体としてのシンナ等を供給するものでる。
【0050】10は回転霧化頭4の外周側に位置して塗装機カバー1の前部側に着脱可能に取付けられたシェーピングエア噴出手段としてのシェーピングエアリングで、該シェーピングエアリング10は、図4、図5に示す如く、円筒状に形成され、その先端側にはエア噴出口10A,10A,…が周方向に多数個形成されている。また、シェーピングエアリング10の内周面は、前側に拡径する前側の内周面10Bと、径寸法がほぼ等しい後側の内周面10Cとが形成されている。そして、各エア噴出口10Aは、塗装機カバー1から延びるエア通路11を介して供給されるエアを、回転霧化頭4から噴霧された塗料に向け噴出することにより、この塗料の噴霧パターン等を制御するものである。
【0051】ここで、シェーピングエアリング10の内周面のうち、後述するD字状内向き突部14よりも前側の内周面10Bは、回転霧化頭4を収容できるように前端に向けて徐々に拡径して形成されている。また、D字状内向き突部14を挟んでシェーピングエアリング10の後側の内周面10Cは、その内径寸法D2が後述する各半鍔状外向き突部12の先端部間の外径寸法D3よりも大きな寸法に設定されている(D2>D3)。
【0052】12,12は霧化頭本体5の取付筒部7の後端部に設けられた2個の半鍔状外向き突部である。ここで、該各半鍔状外向き突部12は、例えば取付筒部7の外周面から拡径して形成された鍔部の一部を該取付筒部7の外径寸法D1の位置でほぼ平行に切取ることにより、図3に示すように、周方向の対称位置で取付筒部7の軸中心から径方向の外側に突出する半鍔状に形成されている。
【0053】ここで、半鍔状外向き突部12,12は、それぞれの先端部間の外径寸法D3が後述するD字状内向き突部14間の間隔寸法W2よりも大きく、シェーピングエアリング10の後側の内周面10Cの内径寸法D2よりも小さな寸法に設定されている(W2<D3<D2)。
【0054】また、13,13は隣合う半鍔状外向き突部12,12間に位置し、該半鍔状外向き突部12を形成する2個の切欠部で、該各切欠部13は、霧化頭本体5の取付筒部7外周面に接する位置でほぼ平行に延びるように、各半鍔状外向き突部12を挟む両側を切欠いて形成されている。ここで、各切欠部13間の間隔寸法W1は、霧化頭本体5の取付筒部7の外径寸法D1とほぼ同じ寸法に設定されている(W1≒D1)。
【0055】14,14はシェーピングエアリング10の内周面10C前端部(前側内周面10Bとの境界部)に設けられた2個のD字状内向き突部である。ここで、該各D字状内向き突部14は、図5に示すように、周方向の対称位置でほぼ平行をなすように後側の内周面10Cから軸中心に向け径方向の内側に突出したD字状に形成されている。ここで、D字状内向き突部14,14は、その間隔寸法W2が切欠部13間の間隔寸法W1(取付筒部7の外径寸法D1)よりも僅かに大きな寸法に設定されている(W2>W1)。なお、回転霧化頭4を回転軸3に組付けた状態では、D字状内向き突部14は半鍔状外向き突部12よりも軸方向の前側に位置していることは無論である。
【0056】15は各D字状内向き突部14間に位置して設けられた外向き突部通過空間で、該外向き突部通過空間15は、図5、図6に示すように、取付筒部7と2個の半鍔状外向き突部12が通過する小判状の空間として形成されている。そして、突部通過空間15は、回転霧化頭4を回転軸3に対して取付け、取外しするときに、図6に示すように、各半鍔状外向き突部12を位置決めし、この状態で回転霧化頭4を軸方向に真直ぐに移動したときにのみ、半鍔状外向き突部12がD字状内向き突部14を通り抜けるのを許すものである。
【0057】以上の点から霧化頭本体5の取付筒部7の外径寸法D1と、シェーピングエアリング10の内周面10Cの内径寸法D2と、各半鍔状外向き突部12の先端部間の外径寸法D3と、切欠部13間の間隔寸法W1と、各D字状内向き突部間の間隔寸法W2とは、下記数1の関係にある。
【0058】
【数1】D1≒W1<W2<D3<D2【0059】このように構成された回転霧化頭4側の半鍔状外向き突部12、切欠部13とシェーピングエアリング10側のD字状内向き突部14、外向き突部通過空間15とは、該各半鍔状外向き突部12を外向き突部通過空間15に位置決めした状態では、回転霧化頭4は回転軸3に対して取付け、取外しが可能となっている。一方、回転軸3に対し回転霧化頭4が緩みを生じ、該回転霧化頭4が前側に移動してきたときには、半鍔状外向き突部12も回転しており、外向き突部通過空間15に対して一致することはない。このため、該半鍔状外向き突部12は、D字状内向き突部14に当接するように干渉し、この干渉した位置よりも回転霧化頭4が軸方向の前側に移動するのを規制している。
【0060】本実施の形態による回転霧化頭型塗装装置は上述の如き構成を有するもので、次に、その作用について説明する。
【0061】まず、回転軸3に回転霧化頭4を取付ける場合について説明する。このときには、回転霧化頭4に設けられた半鍔状外向き突部12をシェーピングエアリング10の外向き突部通過空間15に合うように位置決めし、この状態で回転霧化頭4を回転軸3に向け軸方向の後側に真直ぐに移動する。これにより、半鍔状外向き突部12は、外向き突部通過空間15を介してD字状内向き突部14を通り抜けるから、取付筒部7をシェーピングエアリング10内に配置することができる。この状態で、取付筒部7の雌ねじ部7Aを回転軸3の雄ねじ部3Aに螺着することにより、回転霧化頭4を回転軸3に取付けることができる。また、前述と逆の手順により、回転軸3から回転霧化頭4を取外すこともできる。
【0062】次に、組立てられた塗装装置を用いて車体等の被塗物に塗装を行なう場合には、エアモータ2を回転駆動させることにより、回転軸3と共に回転霧化頭4が例えば30000rpm程度の回転数で高速回転する。そして、回転軸3と共に回転霧化頭4を回転駆動した状態で、フィードチューブ9の先端から回転霧化頭4に向けて塗料を供給する。このとき、回転霧化頭4に供給された塗料は、遠心力によってハブ部材8の第1のハブ孔8Aから塗料霧化部6の塗料薄膜化面6Aに流出する。これにより、塗料薄膜化面6Aに供給された塗料は、放出端縁6Bから塗料粒子となって噴霧され、被塗物に塗着する。このときには、シェーピングエアリング10のエア噴出口10Aからエアを噴出し、噴霧された塗料粒子の噴霧パターン等を制御する。
【0063】一方、塗料の色替を行う場合には、回転軸3の回転数を例えば30000rpmから10000rpm程度に低下させた状態で、塗料に替えてシンナ等を回転霧化頭4に供給する。これにより、ハブ部材8の第1のハブ孔8Aから流出したシンナにより塗料霧化部6の塗料薄膜化面6A、放出端縁6Bに付着した塗料を洗浄すると共に、第2のハブ孔8Bから流出したシンナによりハブ部材8の前面を洗浄する。
【0064】然るに、前述のように回転霧化頭4の洗浄作業時には、回転軸3の回転数を例えば30000rpmから10000rpmに低下させる。また、エアモータ2の高速回転中に該エアモータ2の駆動部等に不具合が生じた場合には、急激にエアモータ2(回転軸3)の回転数が低下する。このような各場合には、回転軸3の回転数が低下するのに対し、回転霧化頭4はその慣性の作用によって回転を維持しようとする。このため、回転霧化頭4と回転軸3との間には、回転霧化頭4を緩み方向に回転させる力が作用するから、緩みを生じた回転霧化頭4は回転しながら前側に移動する。
【0065】このときに、回転霧化頭4に設けられた半鍔状外向き突部12は、回転霧化頭4と一緒に回転しているため、着脱時に通り抜けることができた外向き突部通過空間15を容易に通過することはできない。従って、半鍔状外向き突部12は、シェーピングエアリング10に設けられたD字状内向き突部14に当接するから、この位置で回転霧化頭4の前側への移動を規制し、該回転霧化頭4が脱落するのを防止する。
【0066】しかも、回転軸3に対して回転霧化頭4に緩みを生じたときには、回転軸3の回転中心と回転霧化頭4の回転中心とにずれが生じるから、回転霧化頭4は、回転軸3、シェーピングエアリング10等に対して偏心して回転するようになる。従って、このような場合には、半鍔状外向き突部12と外向き突部通過空間15とは、径方向に位置ずれを生じて殆ど一致することがなくなるため、回転霧化頭4の脱落をより確実に防止することができる。
【0067】以上のように、本実施の形態によれば、回転霧化頭4を回転軸3に取付けるときには、各半鍔状外向き突部12を外向き突部通過空間15に位置決めし、各切欠部13をD字状内向き突部14に位置決めすることにより、該半鍔状外向き突部12は、D字状内向き突部14に当接することなく、当該D字状内向き突部14を通り抜けることができる。一方、回転霧化頭4が回転軸3に対して緩みを生じ、前側に移動してきたときには、半鍔状外向き突部12がD字状内向き突部14に当接するから、この当接によって回転霧化頭4が脱落するのを防止することができる。従って、回転霧化頭4の着脱作業は、通常の着脱作業と同様に行うことができる。しかも、塗装作業、洗浄作業時等には、半鍔状外向き突部12とD字状内向き突部14によって回転霧化頭4の脱落、飛散を防止でき、信頼性、生産性等を向上することができる。
【0068】次に、図7ないし図9は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、シェーピングエアリングのD字状内向き突部を軸方向と周方向に位置をずらして複数箇所に設けたことにある。なお、本実施の形態では、回転霧化頭4等の構成は前述した第1の実施の形態と変わるところがないので、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0069】21は本実施の形態によるシェーピングエアリングで、該シェーピングエアリング21は、図7、図8に示すように、前述した第1の実施の形態によるシェーピングエアリング10とほぼ同様に、円筒状に形成され、その先端側にはエア噴出口21A,21A,…が周方向に多数個形成されている。しかし、本実施の形態によるシェーピングエアリング21は、その前側の内周面21Bと後側の内周面21Cとの境界に後述する第1のD字状内向き突部22、第1の外向き突部通過空間23、第2のD字状内向き突部24、第2の外向き突部通過空間25が形成されている点で第1の実施の形態によるシェーピングエアリング10と相違している。
【0070】22,22はシェーピングエアリング21の後側の内周面21C前端部に設けられた2個の第1のD字状内向き突部で、該各D字状内向き突部22は、第1の実施の形態によるD字状内向き突部14と同様に、周方向の対称位置でほぼ平行をなすように内周面21Cから軸中心に向け径方向の内側に突出したD字状に形成されている。
【0071】また、23は第1のD字状内向き突部22間に位置して設けられた第1の外向き突部通過空間で、該外向き突部通過空間23は、図8、図9に示すように、第1の実施の形態による外向き突部通過空間15と同様に、取付筒部7と2個の半鍔状外向き突部12が通過する小判状の空間として形成されている。
【0072】次に、24,24は第1のD字状内向き突部22よりも後側に位置してシェーピングエアリング21の後側の内周面21Cに設けられた2個の第2のD字状内向き突部で、該各D字状内向き突部24は、第1の実施の形態によるD字状内向き突部14と同様に、周方向の対称位置でほぼ平行をなすように内周面21Cから軸中心に向け径方向の内側に突出したD字状に形成されている。しかし、第2のD字状内向き突部24は、第1のD字状内向き突部22から周方向にほぼ90度回転させた位置に配置されている。
【0073】また、25は第2のD字状内向き突部24間に位置して設けられた第2の外向き突部通過空間で、該外向き突部通過空間25は、図9に示す如く、第1の実施の形態による外向き突部通過空間15と同様に、取付筒部7と2個の半鍔状外向き突部12が通過する小判状の空間として形成されている。しかし、第2の外向き突部通過空間25は、第1の外向き突部通過空間23から周方向にほぼ90度回転させた位置に配置されている。
【0074】かくして、このように構成された本実施の形態によれば、回転霧化頭4を回転軸3に取付けるときには、まず、図9に示すように、半鍔状外向き突部12を第1の外向き突部通過空間23に位置決めし、この状態で半鍔状外向き突部12を軸方向に真直ぐ移動して第1のD字状内向き突部22を通過させる。次に、回転霧化頭4(半鍔状外向き突部12)を周方向に90度回転し、該半鍔状外向き突部12を第2の外向き突部通過空間25に位置決めする。そして、この状態で半鍔状外向き突部12を軸方向に真直ぐ移動して第2のD字状内向き突部24を通過させることにより、回転霧化頭4を回転軸3に取付けることができる。また、上述した手順を逆の手順で行うことにより、回転霧化頭4を取外すこともできる。
【0075】一方、回転霧化頭4が緩みを生じ、回転しながら前側に移動したときには、まず、回転霧化頭4の半鍔状外向き突部12は、第2のD字状内向き突部24に当接するから、この位置で回転霧化頭4の脱落を防止することができる。しかも、非常に低い確率で、半鍔状外向き突部12が第2の外向き突部通過空間25(第2のD字状内向き突部24)を通過したとしても、半鍔状外向き突部12は続けて第1のD字状内向き突部22に当接するから、回転霧化頭4の脱落をより確実に防止することができ、信頼性等をより一層向上することができる。
【0076】次に、図10および図11は本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、回転霧化頭の取付筒部には外周面から径方向の外側に突出する全周鍔状外向き突部を設け、シェーピングエア噴出手段には内周面よりも軸中心に近い位置を通るストッパ装着穴を設け、該ストッパ装着穴には回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じたときに前記全周鍔状外向き突部に当接して回転霧化頭の抜止めを行うストッパ部材を装着して設けたことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0077】31は本実施の形態による回転霧化頭、32は該回転霧化頭31の霧化頭本体で、該霧化頭本体32は、第1の実施の形態による霧化頭本体5とほぼ同様に、塗料薄膜化面33A、放出端縁33Bを有する塗料霧化部33と、雌ねじ部34A、環状隔壁34Bを有する取付筒部34とによって構成されている。しかし、本実施の形態による霧化頭本体32は、取付筒部34に後述の全周鍔状外向き突部35が形成されている点で第1の実施の形態による霧化頭本体5と相違している。
【0078】35は霧化頭本体32の取付筒部34後端部に設けられた全周鍔状外向き突部で、該全周鍔状外向き突部35は、取付筒部34の外周面から径方向の外側に突出して形成されている。ここで、全周鍔状外向き突部35は、その外径寸法D4が後述するストッパ部材38の各脚体38A間の距離寸法Lよりも大きく、シェーピングエアリング36の内周面36Cの内径寸法D5よりも小さな寸法に設定されている(L<D4<D5)。
【0079】36は本実施の形態によるシェーピングエアリングで、該シェーピングエアリング36は、図10、図11に示すように、前述した第1の実施の形態によるシェーピングエアリング10とほぼ同様に、円筒状に形成され、その先端側にはエア噴出口36A,36A,…が周方向に多数個(2個のみ図示)形成されている。また、シェーピングエアリング36の内周面は、前側内周面36Bと後側内周面36Cとから形成されている。しかし、本実施の形態によるシェーピングエアリング36は、後側の内周面36CにD字状内向き突部が形成されていない点と、後述のストッパ装着穴37が形成されている点で第1の実施の形態によるシェーピングエアリング10と相違している。
【0080】37はシェーピングエアリング36の後側内周面36Cの長さ方向中間位置に形成されたストッパ装着穴で、該ストッパ装着穴37は、後述のストッパ部材38が装着されるもので、全体としてU字状に形成されている。そして、ストッパ装着穴37は、内周面36Cよりも軸中心に近い位置を貫くように、回転軸3に直交して平行に延びた2本の脚体挿入部37Aと、該各脚体挿入部37Aを接続するようにシェーピングエアリング36の外周側に形成された接続溝部37Bとによって形成されている。
【0081】38はシェーピングエアリング36のストッパ装着穴37に着脱可能に取付けられたストッパ部材で、該ストッパ部材38は、全体としてストッパ装着穴37と同様にU字状に形成されている。ここで、ストッパ部材38は、図11に示すように、ほぼ平行に延びた2本の脚体38A,38Aと、該各脚体38Aを一体に成形した握り部38Bとによって形成されている。また、ストッパ部材38は、弾性を有する材料からなり、各脚体38Aは自由状態で先端側が僅かに開くように形成されている。
【0082】そして、ストッパ部材38は、脚体38A,38Aの先端側を狭めながら、ストッパ装着穴37の脚体挿入部37A,37A内に挿入し、握り部38Bを接続溝部37Bに収めることにより、シェーピングエアリング36に取付けられる。このときに、各脚体38Aは、弾性力によって脚体挿入部37A内面に押付けられるから、ストッパ部材38はこの押付け力(摩擦力)によって抜止め状態に支持される。
【0083】ここで、脚体38A,38Aは、ストッパ装着穴37の脚体挿入部37Aに挿入した状態では、シェーピングエアリング36の後側内周面36Cから内側に突出して内向き突部を構成している。このときの脚体38A,38A間の距離寸法Lは、霧化頭本体32の取付筒部34の外径寸法D6よりも大きく、全周鍔状外向き突部35の外径寸法D4よりも小さな寸法に設定されている(D6<L<D4)。
【0084】以上の点から全周鍔状外向き突部35の外径寸法D4と、シェーピングエアリング36の後側内周面36Cの内径寸法D5と、霧化頭本体32の取付筒部34の外径寸法D6と、ストッパ部材38の各脚体38A間の距離寸法Lとは、下記数2の関係にある。
【0085】
【数2】D6<L<D4<D5【0086】このように構成された本実施の形態では、回転霧化頭31を回転軸3に取付ける場合には、ストッパ装着穴37からストッパ部材38を取外すことにより、回転霧化頭31を回転軸3に容易に取付けることができる。そして、回転霧化頭31を回転軸3に取付けたら、ストッパ装着穴37にストッパ部材38を装着する。これにより、回転霧化頭31が緩んで前側に移動したときには、全周鍔状外向き突部35は脚体38Aに当接するから、この位置で回転霧化頭31の脱落を防止することができる。
【0087】かくして、本実施の形態によれば、回転霧化頭31側には全周鍔状外向き突部35を設けているから、いずれの回転位置でも該全周鍔状外向き突部35をストッパ部材38の脚体38Aに当接させることができ、回転霧化頭31の脱落を完全に防止することができる。
【0088】次に、図12および図13は本発明の第4の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、外向き突部は全周に亘って鍔状をなす全周鍔状外向き突部として形成し、内向き突部はその内径寸法を回転霧化頭の塗料霧化部の外径寸法よりも大きな寸法に設定したことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0089】41は本実施の形態による回転霧化頭、42は該回転霧化頭41の霧化頭本体で、該霧化頭本体42は、第1の実施の形態による霧化頭本体5とほぼ同様に、塗料薄膜化面43A、放出端縁43Bを有する塗料霧化部43と、雌ねじ部44A、環状隔壁44Bを有する取付筒部44とによって構成されている。しかし、本実施の形態による霧化頭本体42は、取付筒部44に後述の全周鍔状外向き突部45が形成されている点で第1の実施の形態による霧化頭本体5と相違している。
【0090】45は霧化頭本体42の取付筒部44後端部に設けられた全周鍔状外向き突部で、該全周鍔状外向き突部45は、図13に示すように、取付筒部44の外周面から径方向の外側に突出して全周に亘って、または周方向に間隔をもって形成されている。ここで、全周鍔状外向き突部45は、その外径寸法D7が塗料霧化部43前端の最大外径寸法D8よりも大きく、後述するシェーピングエアリング46の内周面46Bの内径寸法D9よりも小さな寸法に設定されている(D8<D7<D9)。
【0091】46は回転霧化頭41の外周側に位置して塗装機カバー1の前部側に着脱可能に取付けられた本実施の形態によるシェーピングエアリングで、該シェーピングエアリング46は、前述した第1の実施の形態によるシェーピングエアリング10とほぼ同様に、円筒状に形成され、その先端側にはエア噴出口46A,46A,…が周方向に多数個形成されている。しかし、本実施の形態によるシェーピングエアリング46は、内周面46Bがその長さ方向に一定の径寸法で形成されている点と、その内周面46Bに後述の全周筒状内向き突部47が形成されている点で、第1の実施の形態によるシェーピングエアリング10と相違している。ここで、シェーピングエアリング46の内周面46Bは、その内径寸法D9が全周鍔状外向き突部45の外径寸法D7よりも大きな寸法に設定されている(D7<D9)。
【0092】47はシェーピングエアリング46の内周側に位置し軸方向の後側寄りに設けられた全周筒状内向き突部で、該内向き突部47は、内周面46Bから径方向の内向きに突出して全周に亘って設けられている。また、回転霧化頭41を回転軸3に取付けた状態では、全周筒状内向き突部47は、全周鍔状外向き突部45よりも前側に配置される。ここで、全周筒状内向き突部47の内径寸法D10は、回転霧化頭41の塗料霧化部43前端の最大外径寸法D8よりも大きく、回転霧化頭41の全周鍔状外向き突部45の外径寸法D7よりも小さな寸法に設定されている(D8<D10<D7)。
【0093】以上の点から全周鍔状外向き突部45の外径寸法D7と、塗料霧化部43前端の最大外径寸法D8と、シェーピングエアリング46の内周面46Bの内径寸法D9と、全周筒状内向き突部47の内径寸法D10とは、下記数3の関係にある。
【0094】
【数3】D8<D10<D7<D9【0095】このように構成された本実施の形態では、全周筒状内向き突部47の内径寸法D10が塗料霧化部43前端の最大外径寸法D8よりも大きく形成されているから、シェーピングエアリング46は、回転軸3に回転霧化頭41を取付けたままの状態で塗装機カバー1に取付け、取外しすることができる。
【0096】従って、回転霧化頭41を回転軸3に取付ける場合には、塗装機カバー1からシェーピングエアリング46を取外すことにより、回転霧化頭41を回転軸3に容易に取付けることができる。そして、回転霧化頭41を回転軸3に取付けたら、全周筒状内向き突部47を、回転霧化頭41の塗料霧化部43の外周側で通過させ、シェーピングエアリング46を塗装機カバー1に取付ける。これにより、回転霧化頭41が緩んで軸方向の前側に移動したときには、全周鍔状外向き突部45は全周筒状内向き突部47に当接するから、この位置で回転霧化頭41の脱落を防止することができる。
【0097】一方、回転霧化頭41を回転軸3から取外すときには、全周筒状内向き突部47を、回転霧化頭41の塗料霧化部43の外周側で通過させ、シェーピングエアリング46を取外す。これにより、回転霧化頭41を回転軸3から取外すことができる。
【0098】かくして、本実施の形態によれば、回転霧化頭41の全周鍔状外向き突部45とシェーピングエアリング46の全周筒状内向き突部47とにより、いずれの回転位置でも該全周鍔状外向き突部45を全周筒状内向き突部47に当接させることができ、回転霧化頭41の脱落を完全に防止することができる。しかも、既存のシェーピングエアリング46を利用しているから、部品点数の増大を抑えてコストの低減を図ることができる。
【0099】次に、図14は本発明の第5の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、回転霧化頭の半鍔状外向き突部を軸方向と周方向に位置をずらして複数箇所に設けたことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0100】51は本実施の形態による回転霧化頭、52は該回転霧化頭51の霧化頭本体で、該霧化頭本体52は、第1の実施の形態による霧化頭本体5とほぼ同様に、塗料を噴霧する前側の塗料霧化部53と、回転軸3に取付けられる後側の取付筒部54とによって構成されている。
【0101】55,55は取付筒部54に設けられた第1の半鍔状外向き突部55,55で、該各半鍔状外向き突部55間には第1の切欠部56,56が設けられている。また、57,57は前記各第1の半鍔状外向き突部55と軸方向にD字状内向き突部14の厚さ以上に離間すると共に、周方向に約90度ずらした位置に設けられた第2の半鍔状外向き突部で、該各半鍔状外向き突部57間には第2の切欠部58,58が設けられている。
【0102】かくして、このように構成された本実施の形態によれば、回転霧化頭51を取付ける場合には、まず、回転霧化頭51の第1の半鍔状外向き突部55をシェーピングエアリング10の外向き突部通過空間15に位置決めし、この状態で回転霧化頭51を回転軸3に向け軸方向に真直ぐに移動する。これにより、第1の半鍔状外向き突部55を外向き突部通過空間15を介してD字状内向き突部14を通過させる。
【0103】次に、回転霧化頭51(第2の半鍔状外向き突部57)を周方向に90度回転し、第2の半鍔状外向き突部57を外向き突部通過空間15に位置決めする。そして、この状態で第2の半鍔状外向き突部57を軸方向に真直ぐ移動してD字状内向き突部14を通過させることにより、回転霧化頭51を回転軸3に取付けることができる。また、上述した手順を逆の手順で行うことにより、回転霧化頭4を取外すこともできる。
【0104】本実施の形態によると、シェーピングエアリング10に設けられたD字状内向き突部14に半鍔状外向き突部55,57が二段階で当接するから、回転霧化頭51の脱落をより確実に防止することができる。
【0105】なお、第1の実施の形態では、外向き突部として霧化頭本体5の取付筒部7に一体的に半鍔状外向き突部12を設け、内向き突部としてシェーピングエアリング10にD字状内向き突部14を設け、該半鍔状外向き突部12、D字状内向き突部14は、それぞれ対称位置に配置した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図15に示す変形例による回転霧化頭61のように構成してもよい。
【0106】即ち、回転霧化頭61を、霧化頭本体62を塗料霧化部63と取付筒部64とから形成し、該取付筒部64には、周方向に間隔をもって3個の外向き突部65,65,65と、隣合う外向き突部65間の切欠部66,66,66とを設け、シェーピングエアリング67の内周面67Aには、各切欠部66、外向き突部65に対応するように3個の内向き突部68,68,68、ほぼ三角形状の外向き突部通過空間69を設ける構成としてもよい。また、外向き突部、切欠部、内向き突部は、1個または4個以上設けてもよい。この構成は第2,第5の実施の形態にも同様に適用することができる。
【0107】また、第3の実施の形態では、内向き突部を構成するストッパ部材38の脚体38Aを2本設けた場合を例示したが、本発明はこれに限らず、例えば脚体を1本としてもよい。
【0108】また、第1の実施の形態では、回転霧化頭4は、霧化頭本体5の雌ねじ部7Aを回転軸3の雄ねじ部3Aに螺合することにより、着脱可能に取付けるものとして説明したが、本発明はこれに限るものではなく、止めねじを用いて回転霧化頭4を回転軸3に取付ける構成としてもよい。また、他の従来技術として述べた特開平11−28391号公報等のように、Oリング等の弾性部材を用いて回転霧化頭4を回転軸3に嵌合する構成としてもよい。これらの構成は、第2,第3,第4,第5の実施の形態、変形例にも適用することができる。
【0109】一方、第4の実施の形態では、全周筒状内向き突部47はシェーピングエアリング46の内周面46Bに位置して軸方向の後側寄りに配置した場合を例示した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば全周筒状内向き突部47を厚肉に形成し、該内向き突部47をシェーピングエアリング46の前端部まで延ばして形成してもよい。
【0110】また、第4の実施の形態では、内向き突部として、シェーピングエアリング46の内周面46Bから内向きに突出し、全周に亘って延びた全周筒状内向き突部47を図示したが、本発明はこれに限らず、例えば内向き突部を周方向に間隔をもって2個,3個等の複数個設ける構成としてもよい。
【0111】さらに、各実施の形態では、回転源としてエアモータ2を用いた場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、回転源として例えば電動モータ等を用いる構成としてもよい。
【0112】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、回転霧化頭には取付筒部の外周面から径方向の外側に突出する外向き突部を設け、シェーピングエア噴出手段には内周面から径方向の内側に突出し、回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じたときに該外向き突部が当接して回転霧化頭の抜止めを行う内向き突部を設けている。従って、回転軸と回転霧化頭が回転しているときに、該回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じ、軸方向に移動したときには、回転霧化頭の取付筒部外周面から径方向の外側に突出した外向き突部は、シェーピングエア噴出手段の内周面から径方向の内側に突出した内向き突部に当接することができる。これにより、これらの突部間の当接によって回転霧化頭が脱落したり、飛散したりするのを防止することができ、信頼性、生産性を向上することができる。
【0113】請求項2の発明によれば、回転軸の先端部には雄ねじ部を設け、回転霧化頭の取付筒部内には該雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を設け、外向き突部と内向き突部は、前記雄ねじ部と雌ねじ部とが緩んで回転霧化頭が前部側に移動したときに当接する構成としているので、例えば回転軸の回転数が急激に低下したときには、雄ねじ部と雌ねじ部とが緩んで回転霧化頭が前部側に移動する。しかし、回転霧化頭が前部側に移動したときには、外向き突部と内向き突部が互いに当接して回転霧化頭の抜止めをすることができる。
【0114】請求項5の発明によれば、外向き突部は回転霧化頭の取付筒部の外周面に周方向に間隔をもって複数個設け、内向き突部はシェーピングエア噴出手段の内周面に周方向に間隔をもつと共に前記外向き突部に対応する位置に複数個設け、各内向き突部間には前記外向き突部が通過する外向き突部通過空間を設ける構成としている。従って、回転霧化頭を回転軸に取付け、取外しするときには、回転霧化頭の各外向き突部をシェーピングエア噴出手段の各内向き突部間に設けられた外向き突部通過空間に合わせて位置決めし、この状態で回転霧化頭の取付筒部をシェーピングエア噴出手段内に向け軸方向に真直ぐに挿入する。これにより、外向き突部は、隣合う内向き突部間を通過することができるから、回転軸に対して回転霧化頭を容易に取付け、取外しすることができる。
【0115】一方、回転軸と回転霧化頭が回転している状態では、外向き突部も回転しているから、回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じたときには、回転している複数個の外向き突部は、外向き突部通過空間を容易に通過することはできず、内向き突部に当接する。これにより、回転霧化頭はこの当接位置で抜止め状態となり、該回転霧化頭が脱落、飛散するのを防止することができる。
【0116】請求項6の発明によれば、外向き突部は、回転霧化頭の取付筒部の軸中心から径方向外側に突出した複数個の半鍔状外向き突部として形成し、該各半鍔状外向き突部間には、複数個の切欠部を設け、内向き突部は、前記各切欠部に対応するようにシェーピングエア噴出手段の内周面から軸中心に向け径方向内側に突出した複数個のD字状内向き突部として形成し、該各D字状内向き突部間には、前記各半鍔状外向き突部が通過する外向き突部通過空間を設けている。
【0117】従って、回転霧化頭を回転軸に取付け、取外しするときには、回転霧化頭の切欠部をシェーピングエア噴出手段のD字状内向き突部に合わせ、回転霧化頭の半鍔状外向き突部をシェーピングエア噴出手段の外向き突部通過空間に合わせて位置決めし、この状態で回転霧化頭の取付筒部をシェーピングエア噴出手段内に向け軸方向に真直ぐに挿入する。これにより、各半鍔状外向き突部は、各D字状内向き突部を通過することができるから、回転軸に対して回転霧化頭を容易に取付け、取外しすることができる。
【0118】一方、回転軸と回転霧化頭が回転している状態では、各半鍔状外向き突部も回転しているから、回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じたときには、回転している半鍔状外向き突部は、外向き突部通過空間を容易に通過することはできず、D字状内向き突部に当接するから、この当接によって回転霧化頭が脱落、飛散するのを防止することができる。
【0119】請求項7の発明によれば、外向き突部、内向き突部のうち、少なくとも一方の突部は、軸方向と周方向に位置をずらして複数箇所に設けているので、非常に低い確率で、外向き突部が内向き突部を通過したとしても、もう一つの外向き突部または内向き突部があるから、この突部によって回転霧化頭の抜止めを二段階で確実に行うことができる。
【0120】請求項8の発明によると、シェーピングエア噴出手段は、回転軸側に対し着脱可能に設け、外向き突部は全周に亘って鍔状をなす全周鍔状外向き突部として形成し、内向き突部はその内径寸法を回転霧化頭の塗料霧化部の外径寸法よりも大きな寸法に設定し、回転軸に対して回転霧化頭を着脱するときには予めシェーピングエア噴出手段を取外しておく構成としている。
【0121】従って、回転霧化頭を回転軸に取付けるときには、回転軸に回転霧化頭を取付けた後に、回転霧化頭の塗料霧化部の外周側で内向き突部を通過させるようにしてシェーピングエア噴出手段を回転霧化頭の外周側を囲むように取付ける。この状態で、回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じたときには、全周鍔状外向き突部は内向き突部に当接することができる。この結果、全周鍔状外向き突部と内向き突部とは、いずれの回転位置でも互いに当接するから、回転霧化頭が脱落、飛散するのを完全に防止することができる。
【0122】一方、回転霧化頭を回転軸から取外すときには、回転霧化頭の塗料霧化部の外周側で内向き突部を通過させるようにしてシェーピングエア噴出手段を取外す。これにより、回転霧化頭を回転軸から取外すことができる。
【0123】請求項9発明によれば、回転霧化頭には取付筒部の外周面から径方向の外側に突出する全周鍔状外向き突部を設け、シェーピングエア噴出手段には内周面よりも軸中心に近い位置を通るストッパ装着穴を設け、該ストッパ装着穴には回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じたときに前記全周鍔状外向き突部に当接して回転霧化頭の抜止めを行うストッパ部材を装着して設けている。
【0124】従って、回転霧化頭を回転軸に取付け、取外しするときには、シェーピングエア噴出手段のストッパ装着穴からストッパ部材を取外す。これにより、回転霧化頭は回転軸に対して容易に取付け、取外しすることができる。そして、回転軸に回転霧化頭を取付けたら、シェーピングエア噴出手段のストッパ装着穴にストッパ部材を装着する。このときにストッパ部材は、シェーピングエア噴出手段の内周面よりも軸中心に近い位置を通るから、その一部が内周面から径方向の内向きに突出した状態となる。
【0125】これにより、回転霧化頭が回転軸に対して緩みを生じたときには、該回転霧化頭の全周鍔状外向き突部はストッパ部材に当接するから、全周鍔状外向き突部とストッパ部材とは、互いに当接することによって回転霧化頭が脱落したり、飛散したりするのを防止することができる。しかも、全周鍔状外向き突部は、いずれの回転位置でもストッパ部材に当接するから、回転霧化頭が脱落、飛散するのを完全に防止することができる。
【出願人】 【識別番号】399055432
【氏名又は名称】エービービー株式会社
【出願日】 平成13年11月26日(2001.11.26)
【代理人】 【識別番号】100079441
【弁理士】
【氏名又は名称】広瀬 和彦
【公開番号】 特開2002−248382(P2002−248382A)
【公開日】 平成14年9月3日(2002.9.3)
【出願番号】 特願2001−359687(P2001−359687)