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【発明の名称】 静電塗装機のワーク吊下搬送用2列ハンガー
【発明者】 【氏名】鵜沼 崇郎

【氏名】松本 明雄

【要約】 【課題】ワークの静電塗装機内への搬入から搬出の間に亘って使用するワーク吊下搬送用ハンガーあって、多数個のワークの端面を突き合わせた状態で縦2列に積み重ねて保持する形式とした新規の静電塗装機のワーク吊下搬送用2列ハンガーを提供する。

【解決手段】多数個のワークを縦列で多段まで積み重ねた状態として2列まで保持して静電塗装機内に搬入したり、同静電塗装機による静電塗装終了後に搬出したりするのに用いるものであって、上端に吊下げフックをもつハンガー支柱と、ハンガー支柱に上・下配置で設けた左右の上側アームおよび左右の下側アームと、各上側アームの先端部に設けた非伸縮型の下向き軸と、下向き軸の下端に固定したワークの上端面が圧接する上側センター板と、各下側アームの先端部に可動軸が上側に復帰する状態で設けた伸縮型の上向き軸と、可動軸の上端に設けたワークの下端面が圧接する下側センター板と、可動軸の下端に設けた引掛り部とを備えたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 多数個のワークを縦列で多段まで積み重ねた状態として2列まで保持して静電塗装機内に搬入したり、同静電塗装機による静電塗装終了後に搬出したりするのに用いるものであって、上端に吊下げフックをもつハンガー支柱と、ハンガー支柱に上・下配置で設けた左右の上側アームおよび左右の下側アームと、各上側アームの先端部に設けた非伸縮型の下向き軸と、下向き軸の下端に固定したワークの上端面が圧接する上側センター板と、各下側アームの先端部に可動軸が上側に復帰する状態で設けた伸縮型の上向き軸と、可動軸の上端に設けたワークの下端面が圧接する下側センター板と、可動軸の下端に設けた引掛り部とを備えた静電塗装機のワーク吊下搬送用2列ハンガー。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ワークの静電塗装機内への搬入から静電塗装中を経て静電塗装終了後の搬出の間に亘って使用するワーク吊下搬送用ハンガーに関し、詳しくは、多数個のワークの端面を突き合わせた状態で縦2列に積み重ねて保持する形式とした静電塗装機のワーク吊下搬送用2列ハンガーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多数個のワークの端面を突き合わせた状態で縦1列に積み重ねて保持する形式とした静電塗装機のワーク吊下搬送用1列ハンガーは、知られていたが、これには■生産性が悪い、■長さ・外形の異なる別種類のワークの2品種同時生産ができない、という致命的な欠陥があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠陥を解消する新規の静電塗装機のワーク吊下搬送用2列ハンガーを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明に係る静電塗装機のワーク吊下搬送用2列ハンガーは、多数個のワークを縦列で多段まで積み重ねた状態として2列まで保持して静電塗装機内に搬入したり、同静電塗装機による静電塗装終了後に搬出したりするのに用いるものであって、上端に吊下げフックをもつハンガー支柱と、ハンガー支柱に上・下配置で設けた左右の上側アームおよび左右の下側アームと、各上側アームの先端部に設けた非伸縮型の下向き軸と、下向き軸の下端に固定したワークの上端面が圧接する上側センター板と、各下側アームの先端部に可動軸が上側に復帰する状態で設けた伸縮型の上向き軸と、可動軸の上端に設けたワークの下端面が圧接する下側センター板と、可動軸の下端に設けた引掛り部とを備えて成るものである。
【0005】
【実施例】本発明の実施例を図面に依拠して説明する。先ず、上端に吊下げフック1をもつハンガー支柱2を構成し、このハンガー支柱2の上端寄り個所に横向きの左右上側アーム3,4を同じく下端に横向きの左右下側アーム5,6をそれぞれ設けると共に左右上側アーム3,4の先端部に短い左右の非伸縮型下向き軸7,8を設け、これ等各非伸縮型各下向き軸7,8の下端にワーク9もしくはダミー10の上端面が圧接する左右のセンターダボ11付き上側センター板12,13を取付け、また左右下側アーム5,6の先端部に短い左右の伸縮型上向き軸14,15を設け、これ等各伸縮型上向き軸14,15の上端にワーク9もしくはダミー10の下端面が圧接する左右のセンターダボ16付き下側センター板17,18を取付けることによって、多数個のワーク9もしくはダミー10を縦縦列で多段まで積み重ねた状態として2列まで保持する2列ハンガー19を構成する。
【0006】上記センターダボ11付き上側センター板12,13は、図4に示すように、非伸縮型各下向き軸7,8の下端に後述するスペーサ26を当該スペーサ26がセンターダボ11を中心として僅かに揺動可能な状態でゴム輪25により止着することによって構成であり、ワークの端面の傾きや凸凹、微妙な狂い等による不都合を吸収するようにしてある。
【0007】また、センターダボ16付き下側センター板17,18は、図5に示すように、伸縮型各下向き軸14,15の円錐形のダボ16に後述するスペーサ26を当該スペーサ26がセンターダボ11を中心として僅かに揺動可能な状態で載せ置くことによって構成してあり、ワークの端面の傾きや凸凹、微妙な狂い等による不都合を吸収するようにしてある。
【0008】尚、上側センター板12,13および下側センター板17,18は、揺動しない固定型とすることができる。
【0009】上記の各伸縮型上向き軸14,15は、その下端に逆さ向きTの字の引掛り部21,22をもち、各軸14,15に捲着したコイルバネ23の作用力によって上方への戻し力を常に受け、外力から解放された状態のときには上側センター板12,13と下側センター板17,18との距離が一定に保たれる状態としてある。
【0010】上記のワーク9もしくはダミー10は、全体としては短い丸棒状を呈しているものであって、その正面の中央部には比較的複雑な形の凹所24をもっている外形のものである。
【0011】そして、斯かるワーク9もしくはダミー10の多数個を上記したように縦縦列で多段まで積み重ねた状態とするときには、次のようなスペーサ26を各々の間に挟入して使用する。
【0012】上記のスペーサ26は、その外周縁の内側に沿うオモテ面に多数個の低いオモテ側突起27を一定の間隔配置で設け、同じくウラ面に多数個の低いウラ側突起28をこれ等各ウラ側突起28がオモテ側突起27の間に存する配置として設け、また中央に上記上側センター板12,13および下側センター板17,18のセンターダボ11,16の嵌合孔29を開設してある。
【0013】このスペーサ26は、図11(a)〜(e)に示す構成等とすることもできる。すなわち、図11(a)は、嵌合孔29を中心とする個所を水紋(波)状に凹凸させてオモテ側突起27およびウラ側突起28を設けたものである。図11(b)は、径の小さいリング状の板をオモテ面およびウラ面に嵌合孔29を中心として重ね止めたものである。図11(c)は、扁平なそろばん玉の形としたものである。図11(d)は、オモテ側突起27およびウラ側突起28を海鼠形とし、円線上に配置したものである。図11(e)は、オモテ側突起27およびウラ側突起28を海鼠形とし、放射線上に配置したものである。また、嵌合孔29は四角、六角等異形の孔とする。
【0014】そして、上記の2列ハンガー19は、これに次に説明する整列装填装置を利用することによりワーク9等を装填してから静電塗装機(図示せず)内に搬入したり、同静電塗装機による静電塗装終了後に搬出したりする等の用法に供するものである。
【0015】ここで、整列装填装置を図面に依拠して説明する。先ず、前側脚32と後ろ側脚33により後方に僅かに倒れた状態に支持した傾斜壁面34をもつ架台35を構成し、この架台35の傾斜壁面34の左右一対の縦線上個所に同線に沿って長いV溝付きブロック36,37を配してこれ等を多数個の支え脚38,39を用いて傾斜壁面34に固定すると共に傾斜壁面34の上部および下方寄り部に横向き張り出した上側アーム3,4の載架上側板40および下側アーム5,6の載架下側板41を対設する。
【0016】また、載架上側板40において左右のV溝付きブロック36,37の上端開放口42と対応する左右個所およびこれ等左右個所の中間個所に上記下向き軸7,8およびハンガー支柱2の通し用上側切欠44,45、46を切設し、また載架下側板41において左右のV溝付きブロック36,37の下端開放口43と対応する左右個所およびこれ等左右個所の中間個所に上記上向き軸14,15およびハンガー支柱2の通し用下側切欠47,48、49を切設する。
【0017】更に、傾斜壁面34の下部において左右のV溝付きブロック36,37の下端開放口43の延長線上個所に左右のエアシリンダ51,52をその伸縮軸53,54が上向きに可動する状態として配装すると共に伸縮軸53,54の先端に先端が二股になっている上記Tの字引掛り部21,22の引っ掛け部材55,56を取付け、よって完成したものである。
【0018】次に、上記の整列装填装置を利用して2列ハンガー19にワーク9もしくはダミー10を装填するには、先ず、2列ハンガー19の下向き軸7,8およびハンガー支柱2の上部を通し用上側切欠44,45、46に嵌入した状態で上側アーム3,4を載架上側板40の上に配し且つ同2列ハンガー19の上向き軸14,15およびハンガー支柱2の下部を通し用下側切欠47,48、49に嵌入した状態で下側アーム5,6を載架下側板41の上に配すると共に上向き軸14,15の下端に設けたTの字引掛り部21,22を引っ掛け部材55,56の二股に掛け止め、然るのち左右のエアシリンダ51,52の伸縮軸53,54を縮短状態として上側センター板12,13と下側センター板17,18との間を広くした状態とする。この時、上側センター板12,13は左右のV溝付きブロック36,37の上端開放口42と対応した位置関係となり、下側センター板17,18は、下端開放口43と対応した位置関係となる。
【0019】このような位置関係になった下側センター板17,18の上にダミー10を載せ立ててその上半分をV溝付きブロック36,37の溝の下端部に嵌入させてから、当該ダミー10の上端面上にスペーサ26を載置し、この載置したスペーサ26の上に次のワーク9を載せ立ててその全体をV溝付きブロック36,37の溝に嵌入させ、このようにしてスペーサ26とワーク9を交互に所定の段数まで積み重ね、最後にダミー10を積み重ねる。
【0020】この積み重ねが終ったところで左右のエアシリンダ51,52の伸縮軸53,54を伸長状態とし、するとこれに伴い上向き軸14,15が内蔵のコイルバネ23の反撥力により伸びて上側センター板12,13と下側センター板17,18との間の距離を狭くし、よって上記積み重ねのワーク9およびスペーサ26を上昇させて最上位のダミー10の上端面を上側センター板12,13の下面に圧接させる。
【0021】この圧接が完了すると上記の積み重ねのワーク9およびスペーサ26ならびにダミー10は、V溝付きブロック36,37の溝の案内により縦縦列の多段まで積み重ねた整列状態を確保したままで、コイルバネ23の力によって上側センター板12,13と下側センター板17,18の間に強く挟着されて上記整列状態を保持する。
【0022】そして、この整列状態保持後には、通し用下側切欠47,48、49から2列ハンガー19の上向き軸14,15およびハンガー支柱2の下部を抜去し且つ通し用上側切欠44,45、46から2列ハンガー19の下向き軸7,8およびハンガー支柱2の上部を抜去し、よってワーク9を2列に整列した状態に装填した2列ハンガー19を得る。これを静電塗装機(図示せず)内に搬入し、同機内で公転および自転させる等して静電塗装工程を行い、終了後に機外に搬出する等の用法に供する。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る静電塗装機のワーク吊下搬送用2列ハンガーは、多数個のワークを縦列で多段まで積み重ねた状態として2列まで保持して静電塗装機内に搬入したり、同静電塗装機による静電塗装終了後に搬出したりするのに用いるものであって、上端に吊下げフックをもつハンガー支柱と、ハンガー支柱に上・下配置で設けた左右の上側アームおよび左右の下側アームと、各上側アームの先端部に設けた非伸縮型の下向き軸と、下向き軸の下端に固定したワークの上端面が圧接する上側センター板と、各下側アームの先端部に可動軸が上側に復帰する状態で設けた伸縮型の上向き軸と、可動軸の上端に設けたワークの下端面が圧接する下側センター板と、可動軸の下端に設けた引掛り部とを備えた構成であるので、上記説明したようにして用いれば、多数個のワークを縦列で多段まで積み重ねた状態として2列まで保持して静電塗装機内に搬入したり、同静電塗装機による静電塗装終了後に搬出したりすることができるものであって、上記欠陥のすべてを解消するという所期の目的を完全に達成する著効を奏するものである。
【出願人】 【識別番号】000187013
【氏名又は名称】昭和機器工業株式会社
【出願日】 平成12年11月16日(2000.11.16)
【代理人】 【識別番号】100060896
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 泰三
【公開番号】 特開2002−153779(P2002−153779A)
【公開日】 平成14年5月28日(2002.5.28)
【出願番号】 特願2000−349134(P2000−349134)