| 【発明の名称】 |
微粉炭ミルにおける適応制御方法及び装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮本 裕一
【氏名】寺本 徹夫
【氏名】伊藤 俊郎
【氏名】森 芳信
【氏名】村上 昭二
【氏名】和佐田 憲彦
【氏名】梅木 徹也
【氏名】真鍋 賢
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| 【要約】 |
【課題】石炭性状の影響を最も受ける微粉炭ミルのAPCパラメータを、ボイラ運転状態に影響を与えることなく、自律的に適応させ、石炭焚ボイラの安定運転、高効率運転を維持する。
【解決手段】複数台の微粉炭ミル18を有する石炭焚ボイラにおいて、APCにて利用するAPCパラメータに対して補正処理を行う状態適応部を設け、この状態適応部にAPCパラメータ補正関数を自律的に修正する機能をもたせるとともに、新たな適応データ探索時に微粉炭ミル18に与えられる擾乱操作によるボイラへの影響を抑制するために、ミル運転台数に基づいて導出した擾乱操作を各ミルに与えることにより、擾乱操作によるボイラ運転状態への影響を抑制しつつ、燃料性状変化などの外乱要因に対して自律的にAPCパラメータを適応させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数台の微粉炭ミルを主要構成機器として備えた石炭焚ボイラを、ミルの状態量からボイラの負荷要求に対応したミルの操作量を制御するプラント自動制御装置を用い、プラント自動制御装置にて利用するAPCパラメータを状態適応部でミル状態量に応じて補正し、種々の外乱要因に対して自律的にAPCパラメータを適応させるミル適応制御装置により制御する方法において、状態適応部が、適応操作部と状態認識部と適応データ管理部と適応データ記憶部とから構成されており、状態適応部での処理として、適応操作部にてミル状態量からAPCパラメータ補正量を算出し、状態認識部にてミル状態量から状態評価値を算出してAPCパラメータ補正の成否を定量化し、適応データ記憶部にてミル状態量、APCパラメータ補正量及び状態評価値からなる複数の適応データを記憶し、適応データ管理部にて状態評価値を指標として新たなAPCパラメータ探索実行の要否を判断するとともに適応データ記憶部の更新を行い、適応データ管理部で適応データの探索を行う場合は、適応操作部から出力されたAPCパラメータ補正量に、適応データ管理部から出力される適応データ探索用出力を付加した補正量を用いて算出した適応APCパラメータをプラント自動制御装置に反映させ、各ミルの適応データ探索用出力をミル運転台数に基づいて導出した擾乱操作となるように設定して、複数台のミルに与える擾乱操作によるボイラ全体の運転状態への影響を抑制し、適応データの探索が不要な場合は、適応操作部から出力されたAPCパラメータ補正量を用いて算出した適応APCパラメータをプラント自動制御装置に反映させることを特徴とする微粉炭ミルにおける適応制御方法。 【請求項2】 適応操作部でミル状態量からAPCパラメータ補正量を算出するに際してニューラルネットワークを利用し、ニューラルネットワークを適応データ記憶部の適応データにより更新して、優れた適応データとして適応データ記憶部に反映された入出力関係を適応操作部に反映させる請求項1記載の微粉炭ミルにおける適応制御方法。 【請求項3】 適応データ管理部でのAPCパラメータ探索に正弦波を用い、運転中の各ミルより求めた振幅設定値の最大値をすべてのミルの適応データ探索用出力に与える正弦波の振幅とし、運転中の各ミルの適応データ探索用出力に与える正弦波の位相を運転台数に応じた位相差に設定する請求項1又は2記載の微粉炭ミルにおける適応制御方法。 【請求項4】 ミルモデルを用いて推定した出炭特性により、各ミルの適応データ探索用出力に与える正弦波の振幅及び/又は位相を補正する請求項3記載の微粉炭ミルにおける適応制御方法。 【請求項5】 各ミルの適応データ探索用出力に与える正弦波の振幅及び/又は位相を補正するに際して、ミルモデルにより推定した各ミルの出炭量をX−Y軸とした軌道を観測することにより出炭特性を判定する請求項4記載の微粉炭ミルにおける適応制御方法。 【請求項6】 複数台の微粉炭ミルを主要構成機器として備えた石炭焚ボイラを、ミルの状態量からボイラの負荷要求に対応したミルの操作量を制御するプラント自動制御装置と、プラント自動制御装置にて利用するAPCパラメータに対して補正処理を行うためのAPCパラメータ補正関数を自律的に修正する機能を有する状態適応部とを備えたミル適応制御装置により制御する装置において、状態適応部が、ミル状態量からAPCパラメータ補正量を算出する適応操作部と、ミル状態量から適応状態評価を行ってミル状態量から状態評価値を算出する状態認識部と、ミル状態量、APCパラメータ補正量及び状態評価値からなる複数の適応データを記憶する適応データ記憶部と、状態評価値に基づいて新たな適応データの探索と適応データ記憶部の更新を行う適応データ管理部とから構成され、適応操作部から出力されたAPCパラメータ補正量、又は適応データ探索時には適応データ管理部から出力された適応データ探索用出力を付加した補正量を用いて算出した適応APCパラメータが、プラント自動制御装置に反映されるようにし、適応データ探索時にミルに与えられる擾乱操作によるボイラ全体の運転状態への影響を抑制するために、各ミルの適応データ探索用出力がミル運転台数に基づいて導出した擾乱操作となるように設定されたことを特徴とする微粉炭ミルにおける適応制御装置。 【請求項7】 適応操作部が、ミル状態量からAPCパラメータ補正量を算出するニューラルネットワークであり、ニューラルネットワークが適応データ記憶部の適応データにより更新されるようにした請求項6記載の微粉炭ミルにおける適応制御装置。 【請求項8】 適応データ管理部において、適応データ探索用出力が正弦波として与えられ、運転中の各ミルより求めた振幅設定値の最大値がすべてのミルの適応データ探索用出力に与える正弦波の振幅とされ、運転中の各ミルの適応データ探索用出力に与える正弦波の位相は運転台数に応じた位相差に設定されるようにした請求項6又は7記載の微粉炭ミルにおける適応制御装置。 【請求項9】 ミルモデルを用いて推定した出炭特性を判定し、各ミルの適応データ探索用出力に与える正弦波の振幅及び/又は位相の補正量を設定する機能を有する振幅・位相補正部を設けた請求項8記載の微粉炭ミルにおける適応制御装置。 【請求項10】 振幅・位相補正部での出炭特性の判定が、ミルモデルにより推定した各ミルの出炭量をX−Y軸とした軌道の観測により行われる請求項9記載の微粉炭ミルにおける適応制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、石炭焚ボイラの主要機器の一つである微粉炭ミルにおいて、燃料性状変化など種々の外乱要因によらず、運転状態を適切な状態に維持するため、外乱要因に対して自律的、かつ安定的に適応可能なプラント制御方法及び装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】事業用石炭焚ボイラでは広範な性状の燃料を利用するため、燃料性状変化などの外乱要因により、プラント各機器の動特性や運転状態が変化し、プラントの安定運転や高効率運転を維持することが困難になる場合があった。一方、微粉炭ミルを有する石炭焚ボイラの制御は、負荷要求(発電量)に対応した石炭供給量操作及び先行信号付加に加え、その過不足分をPID制御等にて修正するプラント自動制御装置(APC: Automatic PlantController)にて構成されている。従来の微粉炭ミルを有する石炭焚ボイラの制御では、例えば、図22に示すように、プラント10の安定運転や高効率運転を実現するために、燃料種類毎に(石炭で言えば炭種等)試験運転を実施し、プラント自動制御装置(APC)12にて利用するAPCパラメータ等の調整を行う必要があった。したがって、図22に示すように、燃料種類毎にあらかじめ用意した複数のAPCパラメータ14を切り替える必要があった。 【0003】これに対して、燃料性状変化によるプラント特性の低下を防止することを目的に、以下のような従来技術が提案されている。特開2001−117606号公報には、図23に示すように、火力プラント10を構成する機器のプラント状態量から負荷要求に対応した該機器の操作量を制御するプラント自動制御装置(APC)12を用いた制御において、火力プラントのAPCパラメータ14に対して現状の運転状態に適した補正処理を行う状態適応部16を備え、この状態適応部16にニューラルネットワークを利用し、さらに状態適応部16のニューラルネットワーク教示用のデータを探索するため、正弦波又はランダム波をAPCパラメータに与えることが記載されている。このように、状態適応部はAPCパラメータ補正関数を自律的に修正する機能を有しており、これにより、燃料性状変化だけでなく種々の外乱要因(経年変化、機器劣化等)に対して自律的にAPCパラメータを適応させることができる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上述したように、図22に示すような従来の火力プラント制御では、プラントの安定運転や高効率運転を実現するために、燃料種類毎に(石炭で言えば炭種等)試験運転を実施し、APC12にて利用するAPCパラメータ等の調整を行う必要があり、燃料種類毎にあらかじめ用意した複数のAPCパラメータテーブルを切り替える必要があった。また、図23に示すような制御手法では、APCパラメータ補正関数の修正時、並びにニューラルネットワーク教示用データの作成時に、各パラメータに対して擾乱操作を加える必要があり、適応データ探索時に擾乱操作を与えることにより、ボイラの運転状態の変動して発電量変動などの動的な外乱要因となる恐れがあった。すなわち、APCパラメータ探索のために与えられた正弦波又はランダム波がボイラ運転状態への外乱となるため、修正/再学習処理のオンライン化及び自動化の障害となる。 【0005】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもので、本発明の目的は、複数台の微粉炭ミルを有する石炭焚ボイラにおいて、APCにて利用するAPCパラメータに対して補正処理を行う状態適応部を設け、この状態適応部にAPCパラメータ補正関数を自律的に修正する機能をもたせるとともに、新たな適応データ探索時に微粉炭ミルに与えられる擾乱操作によるボイラへの影響を抑制するために、ミル運転台数に基づいて導出した擾乱操作を各ミルに与えることにより、擾乱操作によるボイラ運転状態への影響を抑制しつつ、燃料性状変化などの種々の外乱要因(経年変化、機器劣化等)に対して自律的にAPCパラメータを適応させ、石炭焚ボイラの安定運転、高効率運転を維持することができる適応制御方法及び装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明の微粉炭ミルにおける適応制御方法は、複数台の微粉炭ミルを主要構成機器として備えた石炭焚ボイラを、ミルの状態量からボイラの負荷要求(発電量)に対応したミルの操作量を制御するプラント自動制御装置(APC)を用い、APCにて利用するAPCパラメータを状態適応部でミル状態量に応じて補正し、種々の外乱要因に対して自律的にAPCパラメータを適応させるミル適応制御装置により制御する方法において、状態適応部が、適応操作部と状態認識部と適応データ管理部と適応データ記憶部とから構成されており、状態適応部での処理として、適応操作部にてミル状態量からAPCパラメータ補正量を算出し、状態認識部にてミル状態量から状態評価値を算出してAPCパラメータ補正の成否を定量化し、適応データ記憶部にてミル状態量、APCパラメータ補正量及び状態評価値からなる複数の適応データを記憶し、適応データ管理部にて状態評価値を指標として新たなAPCパラメータ探索実行の要否を判断するとともに適応データ記憶部の更新を行い、適応データ管理部で適応データの探索を行う場合は、適応操作部から出力されたAPCパラメータ補正量に、適応データ管理部から出力される適応データ探索用出力を付加した補正量を用いて算出した適応APCパラメータをAPCに反映させ、各ミルの適応データ探索用出力をミル運転台数に基づいて導出した擾乱操作となるように設定して、複数台のミルに与える擾乱操作によるボイラ全体の運転状態への影響を抑制し、適応データの探索が不要な場合は、適応操作部から出力されたAPCパラメータ補正量を用いて算出した適応APCパラメータをAPCに反映させるように構成されている。 【0007】上記の方法においては、適応操作部でミル状態量からAPCパラメータ補正量を算出するに際し、ニューラルネットワークを利用することが好ましい。この場合、一例として、ミル状態量偏差からAPCパラメータ補正量を算出することができる。また、ニューラルネットワークを適応データ記憶部の適応データにより更新して、優れた適応データとして適応データ記憶部に反映された入出力関係を適応操作部に反映させることが好ましい。 【0008】また、上記の方法においては、適応データ管理部でのAPCパラメータ探索に正弦波を用い、運転中の各ミルより求めた振幅設定値の最大値をすべてのミルの適応データ探索用出力に与える正弦波の振幅とし、運転中の各ミルの適応データ探索用出力に与える正弦波の位相を運転台数に応じた位相差に設定することが好ましい。各ミルの出炭特性が同じであれば、上記の制御手法により、ボイラ全体の運転状態への擾乱操作による影響を抑制することができる。各ミルの出炭特性が異なる場合等は、ミルモデルを用いて推定した出炭特性により、各ミルの適応データ探索用出力に与える正弦波の振幅及び/又は位相を補正する。また、上記の補正に際しては、ミルモデルにより推定した各ミルの出炭量をX−Y軸とした軌道を観測することにより出炭特性を判定することができる。 【0009】本発明の微粉炭ミルにおける適応制御装置は、複数台の微粉炭ミルを主要構成機器として備えた石炭焚ボイラを、ミルの状態量からボイラの負荷要求(発電量)に対応したミルの操作量を制御するプラント自動制御装置(APC)と、APCにて利用するAPCパラメータに対して補正処理を行うためのAPCパラメータ補正関数を自律的に修正する機能を有する状態適応部とを備えたミル適応制御装置により制御する装置において、状態適応部が、ミル状態量からAPCパラメータ補正量を算出する適応操作部と、ミル状態量から適応状態評価を行ってミル状態量から状態評価値を算出する状態認識部と、ミル状態量、APCパラメータ補正量及び状態評価値からなる複数の適応データを記憶する適応データ記憶部と、状態評価値に基づいて新たな適応データの探索と適応データ記憶部の更新を行う適応データ管理部とから構成され、適応操作部から出力されたAPCパラメータ補正量、又は適応データ探索時には適応データ管理部から出力された適応データ探索用出力を付加した補正量を用いて算出した適応APCパラメータが、APCに反映されるようにし、適応データ探索時にミルに与えられる擾乱操作によるボイラ全体の運転状態への影響を抑制するために、各ミルの適応データ探索用出力がミル運転台数に基づいて導出した擾乱操作となるように設定されたことを特徴としている。 【0010】上記の装置においては、適応操作部が、ミル状態量からAPCパラメータ補正量を算出するニューラルネットワークであり、ニューラルネットワークが適応データ記憶部の適応データにより更新されるように構成することが好ましい。また、適応データ管理部において、適応データ探索用出力が正弦波として与えられ、運転中の各ミルより求めた振幅設定値の最大値がすべてのミルの適応データ探索用出力に与える正弦波の振幅とされ、運転中の各ミルの適応データ探索用出力に与える正弦波の位相は運転台数に応じた位相差に設定されるように構成することが好ましい。各ミルの出炭特性が同じであれば、上記の制御手段により、ボイラ全体の運転状態への擾乱操作による影響を抑制することができる。各ミルの出炭特性が異なる場合等には、ミルモデルを用いて推定した出炭特性を判定し、各ミルの適応データ探索用出力に与える正弦波の振幅及び/又は位相の補正量を設定する機能を有する振幅・位相補正部を設けて制御することが好ましい。振幅・位相補正部での出炭特性の判定は、ミルモデルにより推定した各ミルの出炭量をX−Y軸とした軌道の観測により行うことができる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定されるものではなく、適宜変更して実施することができるものである。図1は、微粉炭ミルの適応制御装置の概略構成を示しており、図1に示すように、石炭焚ボイラの主要機器の一つである微粉炭ミル18の制御装置は、負荷要求(発電量)に対応した燃料供給操作及び先行信号付加に加え、その過不足分をPID制御等にて修正するプラント自動制御装置(APC)20と、APC20にて利用するAPCパラメータ22に対して補正処理を行う状態適応部24とから構成されている。この状態適応部24はAPCパラメータの補正関数を自律的に修正する機能を有しており、これにより、燃料性状変化だけでなく種々の外乱要因(プラント機器の経年変化、機器劣化等)に対して自律的にAPCパラメータを適応させることができる。 【0012】本発明では、図2に示すような複数台の微粉炭ミルを有する石炭焚ボイラにおいて、石炭性状の影響を最も受ける微粉炭ミルのAPCパラメータを、ボイラ運転状態に影響を与えることなく、自律的に適応させることが可能な制御方法及び装置を提供する。図2では、一例として、A〜Eの5台の微粉炭ミル18を有しており、これらのミル18が上記の状態適応部を備えたミル適応制御装置26で制御される。A〜Eのホッパー(石炭貯槽)28からそれぞれのミル18に石炭が供給され、粉砕・分級により得られた微粉炭が、燃焼・搬送用空気とともにボイラ火炉30のバーナ(図示略)に供給される。これらの詳細は後述する。ボイラ火炉30で発生した蒸気によりタービン32が駆動され、発電機34によって発電が行われる。 【0013】図3は、本実施の形態にて用いる竪型微粉炭ミルの構成を示している。微粉炭ミル18は、燃料である石炭(原炭)を粉砕・分級し、燃焼・搬送用空気とともにボイラ火炉へ供給する装置であり、石炭をミル内へ供給する石炭供給機36、回転している粉砕皿38上の石炭を加圧・粉砕するローラ40、ミル下部より燃焼・搬送用空気を供給する空気供給手段42(送風機等の図示略)、粉砕後の微粉炭を粒度により選別し粒径の大きな微粉炭を再びミル内に戻す分級機44などから構成されている。 【0014】図3に示すように、石炭貯槽28内の石炭は、石炭供給機36によりミルケーシング46内に投入され、回転している粉砕皿38上に供給された石炭が遠心力により外周方向に飛ばされて、粉砕皿38の上面とローラ40との間で粉砕され、空気供給手段42により空気供給ノズル48から供給される燃焼・搬送用空気によりミルケーシング46内の外側を粉砕された微粉炭が吹き上げられる。なお、ローラ40は、バネ等の加圧手段50により粉砕皿38上面に圧接するようになっている。ミルケーシング46内を吹き上げられた微粉炭は、多数の羽状部材を有する回転式の分級機44により分級が行われ、分級機44の羽状部材の間を通過した粒径の小さい微粉炭は、燃焼・搬送用空気とともに燃料・空気搬送ノズル52を介してボイラ火炉(図示略)に供給される。一方、粒径の大きい微粉炭は再びミルケーシング46内に戻される。54は駆動源であるモータ、56は燃焼・搬送用空気の流量を調節するダンパである。なお、APC58では、発電量(負荷要求)に対応して、分級機44の回転数、ローラ40の加圧力、石炭の供給量、燃焼・搬送用空気の流量等を出力している。 【0015】通常、竪型微粉炭ミルでは、ミルに供給された石炭は所望の粒度の微粉炭として排出されるまで、ミル内を複数回循環するため、粉砕途上の種々の粒度の微粉炭が粉砕皿上を中心に滞留する構造となっている。ゆえに、負荷設定変更などにより石炭供給機を操作しても、実際にボイラ火炉へ供給される微粉炭量が変化するには、数秒〜数十秒の遅れを伴うような動特性を有している。この動特性によるボイラ制御への影響を補償すべく、分級機回転数、ローラ加圧力などのAPCパラメータが設定されている。例えば、ミル動特性は負荷の影響を受けるため、APCパラメータは負荷に対して、図4に示すような設定テーブルにて設定されている(図4は、一例として、APCパラメータが分級機回転数の場合)。しかし、オンラインで計測できない石炭性状変化(硬さ、含水率等)によるミル動特性の変化を補償するためには、事前の試験運転にて調整した炭種別のAPCパラメータを現在使用中の炭種に合わせて切り替える必要があり、同一炭種内での性状のばらつきや石炭性状以外の外乱要因に対するAPCパラメータの調整は困難であった。 【0016】ここで、微粉炭ミルのAPCパラメータに対して補正処理を行う状態適応部の構成を図5に示す。一例として、状態適応部は、ミル状態量偏差からAPCパラメータ補正量を算出するニューラルネットワークからなる適応操作部60、ミル状態量から適応状態評価を行って設計基準からのミル状態量偏差から状態評価値を算出する状態認識部62、ニューラルネットワークの学習に利用するミル状態量、APCパラメータ補正量、状態評価値からなる複数の適応データを記憶する適応データ記憶部64、及び状態評価値に基づいて新たな適応データの探索と適応データ記憶部64の更新を行う適応データ管理部66から構成されている。68はAPCパラメータテーブル、70は基準状態量テーブルである。適応操作部60から出力されたAPCパラメータ補正量は、適応データ探索時には適応データ管理部66から出力される適応データ探索用出力を付加した後、適応APCパラメータの導出に用いられる。 【0017】適応操作部60は、適応データ記憶部64に保存した適応データ群をもとに、ミル状態量からAPCパラメータ補正量を導出する非線形関数を構築している。非線形関数の構築方法としては、回帰演算など演算の都度非線形関数を導出する手段もあるが、本実施の形態では、より容易に、かつ連続的に所望の非線形関数を導出可能なニューラルネットワークを利用する。ニューラルネットワークは、学習と呼ばれる手続きを行うことにより、適応データ記憶部64に保存した適応データ群の入出力特性を再現する非線形関数を構築することができる。 【0018】適応データ管理部66は、適応データ探索用出力をAPCパラメータ補正量に付加することにより、より優れた適応データを探索する。すなわち、適応データ探索用出力の付加によりAPCパラメータ補正量が変化し、その結果、ミル状態量が変化して、状態認識部62にて算出する状態評価値が向上した場合、適応操作部60への入力と、適応データ探索用出力を付加した後のAPCパラメータ補正量を優れた適応データとして適応データ記憶部64に反映する。適応データ記憶部64にて反映された入出力関係は、先のニューラルネットワーク学習手段により連続的に適応操作部60に反映される。これを繰り返すことにより、炭種変化など種々の外乱要因に対して、状態評価値の良好な運転条件を維持するようAPCパラメータを適応させることができる。 【0019】さらに、図6に示すフローチャートにしたがって処理内容を説明する。まず、プラント状態量Yとしてミル動特性に影響を与える微粉炭滞留量に相関のあるノズル差圧とミル電力を検出し、負荷(給炭量)Lに対する基準状態量y(L)との偏差を下式の通り算出する。なお、ノズル差圧は、ミル内に燃焼・搬送用空気を供給する空気供給ノズルの前後(入口側と出口側)の圧力差である。 dYj(t)=Yj(t)/yj(L) t:時間, j:各状態変数(=1,2) なお、上式右辺は、これに限定されるものではなく、(Yj(t)−yj(L))/yj(L)、Yj(t)−yj(L)等でもよい。また、基準状態量はミル設計データより作成した各負荷に対する基準状態量テーブル70から求めることができる。図7に基準状態量テーブルの一例を示す。なお、図7は、状態量がノズル差圧の場合を示している。 【0020】次に、状態量偏差を用いてAPCパラメータ補正量を求める処理と適応操作部60を更新する処理を並行して行う。APCパラメータ補正量を求める処理では、先に求めたノズル差圧偏差とミル電力偏差を適応操作部60の非線形関数であるニューラルネットワークに入力する。そして、ニューラルネットワーク出力としてAPCパラメータ補正量、ここでは分級機回転数補正量とローラ加圧力補正量を得る。適応操作部60にて用いるニューラルネットワークは、教師ありの階層型ニューラルネットワークである。このニューラルネットワークの全体は、図8に示すように、入力層72と隠れ層74と出力層76との合計3層からなり、各層はユニット78と呼ばれる非線形連続関数で構成されている。また、ユニット78は各層間でリンク80と呼ばれる情報伝達器で接続されている。ネットワークに入った入力は入力層のユニットに伝えられ、さらに隠れ層及び出力層へと伝播し、最終的に出力層のユニットから出力される。隠れ層以外のユニット数はニューラルネットワーク入力数及び出力数により決定されるため、ここでは、入力層、出力層ともに2ユニットである。隠れ層のユニット数は特に限定されないが、ここでは3ユニットの場合を示している。 【0021】次に、状態認識部62にてノズル差圧偏差dY1(t)とミル電力偏差dY2(t)から状態評価値E(t)を下記の数1で示す式の通り算出する。 【0022】 【数1】
【0023】t:時間, j:各状態変数(=1,2) なお、上式はこれに限定されるものではなく、下記の数2で示す式等でもよく、また、これらの式は右辺をその逆数としたものでもよい。上式により算出した状態評価値E(t)が小さいほどミル設計基準の運転特性に近いことから、適応目標は状態評価値E(t)を小さくするAPCパラメータ補正量を導出することとする。 【0024】 【数2】
【0025】次に、適応データ管理部66にて状態評価値E(t)が基準評価値を満たしているかどうかの判断を行い、基準を満たしていない場合、例えば、石炭性状変化などの外乱要因により状態評価値E(t)が大きくなった場合、適応操作部60にて算出したAPCパラメータ補正量dX(t)に対して適応データ探索用出力S(t)を付加する。 dXi(t)=dXi(t)*Si(t) t:時間, i:各APCパラメータ(=1,2) なお、適応データ探索用出力S(t)には正弦波を用い、上式右辺はこれに限定されるものではなく、dXi(t)+Si(t)等でもよい。適応データ探索用出力Si(t)付加の後、図4に示されるようなAPCパラメータテーブル68にて設定した負荷Lに対するAPCパラメータx(L)とAPCパラメータ補正量dX(t)から適応APCパラメータX(t)を下式の通り算出する。 Xi(t)=xi(L)*dXi(t) t:時間, i:各APCパラメータ(=1,2) なお、上式右辺は、これに限定されるものではなく、xi(L)+xi(L)*dXi(t)、xi(L)+dXi(t)等でもよい。そして、この適応APCパラメータを用いたAPC58にて微粉炭ミル18を運転する。 【0026】適応操作部60を更新する処理では、先に算出した状態評価値E(t)を用いて適応データ記憶部64の更新候補データを作成する。適応データ記憶部64の適応操作データ群は、図9に示すように、状態量偏差dYと状態量偏差dYを用いて導出したAPCパラメータ補正量dXとその結果得られた状態評価値eからなる複数組の適応データにて構成されている。同様に、先に算出した状態評価値E(t)はT時点前の前後数時点に補正したAPCパラメータの影響を受けているため、T時点前の前後数時点よりm個(≧1)の更新候補データを作成する。ただし、T時点前の状態量偏差dY(t−T)とAPCパラメータ補正量dX(t−T)には状態評価値E′=E(t)をそのまま組み合わせ、その前後の状態量偏差dY(t−T±dT)とAPCパラメータ補正量dX(t−T±dT)には減衰係数ζ(≧1)により下式の通り減衰させた状態評価値E′を組み合わせる。なお、dTはサンプリング周期(≧1)である。 E′=E(t)*ζ*dTなお、上式右辺はこれに限定されるものではなく、E(t)*ζ*(dT)2等でもよい。 【0027】このようにして作成したm組の更新候補データの状態評価値E′1、E′2、…、E′mと適応データ記憶部64に保存されているk組の適応データの状態評価値e1、e2、…、ekをそれぞれ1対1で比較し、更新候補データの状態評価値E′が適応データ記憶部64のデータの状態評価値eより優れている場合、すなわち、状態評価値E′がeより小さい場合、適応データの入れ替えを行う。 【0028】適応データ管理部66により適応データ群が更新された場合、更新結果を適応操作部60に反映するため、更新後の適応データ群を用いてニューラルネットワークの学習を行う。ニューラルネットワークの学習では、適応データ記憶部64に保存しているk個の適応データから、教師入力として状態量偏差dY1、dY2、…、dYkを、教師出力としてAPCパラメータ補正量dX1、dX2、…、dXkを作成し、入力層の各ユニットに教師入力を入力した時、出力層の各ユニットから教師出力に近い出力がでるよう、リンクの伝達効率、ユニットの出力関数のパラメータ等のネットワーク内部パラメータを更新する。この操作をk組の教師入出力データに対して繰り返し行うことによって、所望の非線形関数を獲得することができる。なお、ニューラルネットワークは今回更新手続きを行われなかった適応データによりすでに学習が進んでいるため、新たに更新された適応データに関する入出力関係を学習するためには数回又は数十回程度の繰り返し計算を行えばよい。このため、ニューラルネットワークの学習、すなわち、適応操作部60を更新する処理は、APCパラメータ補正量を求める処理と同様、高速に実行することができる。 【0029】以上のような手法により、炭種変化など種々の外乱要因に対して、状態評価値の良好な運転条件を維持するようAPCパラメータを適応させることができる。しかし、APCパラメータ補正の過程でAPCパラメータ補正量dX(t)に付加した適応データ探索用出力S(t)は、分級機回転数とローラ加圧力を周期的に変化させるため、その結果としてミルからボイラに供給される微粉炭の出炭量が周期的に変動し、これがボイラの燃焼特性、収熱特性の動的外乱となる可能性がある。 【0030】図10は上記制御手法を竪型微粉炭ミルの動特性モデルを用いて計算機シミュレーションした例であるが、石炭性状指標の一つであるHGI(ハードグルーブ指数:硬さ)と含水率の変化に対して、APCパラメータである分級機回転数とローラ加圧力を補正し、ノズル差圧とミル電力を基準値に保持、すなわち、微粉炭滞留量を基準値に保持して、ミル動特性を該当負荷に対応した特性に維持できることがわかる。その反面、ミルからボイラに供給される微粉炭出炭量が周期的に10〜20%程度変動し、無視できないレベルの外乱となっている。 【0031】本発明では、このような微粉炭出炭量の変動によるボイラ運転特性への影響を抑制するために、図11に示すように複数台で構成されるミル制御システム(この例ではA〜Eの5台)において、適応データ探索用出力として与える正弦波の振幅を運転中のミルの状態評価値の最大値によって算出し、運転中のミルの適応データ探索用出力に同振幅の正弦波を与える。さらに、各ミルの適応データ探索用出力に与える正弦波の位相を、表1に示す設定テーブルに基づいて互いにずらす。例えば、A、Bミルのみ運転中の場合、Aミルに与える正弦波に対してBミルに与える正弦波は半波長(π)遅れた正弦波とする。これにより、各ミルに与えられる分級機回転数設定とローラ加圧力設定の周期変化の位相がずれることになり、結果として各ミルからボイラに供給される微粉炭の出炭量の周期変動がずれ、最終的にボイラに供給される微粉炭量の変動を抑制することができる。 【0032】 【表1】
【0033】図12は上記制御手法を採用したA、Bミル2台運転中において、図10と同じ石炭性状変化が発生した場合を計算機シミュレーションした例である。図10と同様に、石炭性状指標の一つであるHGIと含水率の変化に対して、APCパラメータである分級機回転数とローラ加圧力を補正し、ノズル差圧とミル電力を基準値に保持、すなわち、微粉炭滞留量を基準値に保持して、ミル動特性を該当負荷に対応した特性に維持することができる。さらに、ミルからボイラに供給される微粉炭出炭量の周期変動が大幅に抑制されており、ボイラ運転特性への影響を抑制できる。これにより、従来の手法では困難であった修正/再学習処理のオンライン化及び自動化をボイラに対する外乱をほとんど与えずに実現することができる。 【0034】さらに別の例を示す。図13は図11のミル制御システムを採用し、A、Bミル2台にて図12の場合と比較してAミルへの給炭量が30%増、Bミルへの給炭量が30%減で運転している状態で、図10及び図12と同じ石炭性状変化が発生した場合を計算機シミュレーションした例である。AミルとBミルへの給炭量が異なることにより、図12の場合と比較して、ミルからボイラに供給される微粉炭出炭量の周期変動が増加している。このように、図11のミル制御システムでは各ミルへの給炭量が異なる場合、あるいは石炭性状などにより各ミルの出炭特性(応答時定数、無駄時間など)がずれている場合には、出炭量変動抑制の効果が低下する恐れがある。 【0035】図14は、図11のミル制御システムに出炭特性判定・補正量設定機能を有する振幅・位相補正部82を加えた制御システムである。本制御システムでは、現在のミル運転状況より算出した各ミルへのAPCパラメータ補正量探索用信号の位相及び/又は振幅を、振幅・位相補正部82により補正する。振幅・位相補正部は、図15に示すように、ミル適応制御装置モデル84及びミルモデル86を用いて、現在設定しているAPCパラメータ補正量により運転した際の各ミルからの出炭量を算出する。さらに、出炭特性判定・補正量設定部88により探索用信号の位相及び振幅の良否を判断し、その結果に基づいて補正した位相及び振幅により、良好な判定結果が得られるまで繰り返し補正を行う。 【0036】出炭特性判定・補正量設定部での出炭特性判定には、図16に示す目標軌道テーブルを使用する。例えば、A、B、Cミル3台にて運転している場合、AミルとBミルの出炭量をそれぞれ横軸と縦軸にとると、出炭量変動が相殺されるためには図のように長軸が右斜め下45度の楕円軌道をとる必要がある。他の場合についても、複数台のミルを運転する際に出炭量変動が相殺されるためには、それぞれ図16のような軌道をとる必要がある。 【0037】これに対して、APCパラメータ補正量探索用信号の位相及び/又は振幅の設定が不適当であると、例えば、図17に示すように、目標軌道とミルモデルにより推定した計算軌道がずれるため、楕円軌道などの軌道の形状のずれに対しては位相を、軌道の傾きのずれに対しては振幅を補正することにより、計算軌道を目標軌道に近づけ、その結果として出炭量の周期変動を抑制することができる。なお、ここで使用するミルモデル86は、図18に示すように、実機(微粉炭ミル)18の運転データ(例えば、ノズル差圧、ミル電力、入口空気温度など)により修正回路90にて石炭性状の主要指標であるHGIと含水率を修正し、ミルモデルのシミュレーション精度を保持する。 【0038】図19は、図14〜図18に示すミル制御システムを採用したA、Bミル2台運転中において、図13の場合と同じ状況が発生した場合を計算機シミュレーションした例である。このように、各ミルへの給炭量が異なる場合に本制御システムが動作した際の出炭量の周期変動を抑制することができる。なお、図20は図13における出炭量及び出炭特性判定結果で、図21は図19における出炭量及び出炭特性判定結果であり、振幅・位相補正部でのAPCパラメータ補正量探索用信号の位相及び振幅の補正が有効に機能していることがわかる。 【0039】なお、本実施形態では、適応操作部の入力としてノズル差圧とミル電力を、出力として分級機回転数とローラ加圧力を用い、状態評価値としてノズル差圧とミル電力の偏差の和を用いているが、これらの状態変数及びAPCパラメータはこれらに限定されるものではない。また、本発明のAPCパラメータの適応制御は、新しい種類の石炭に対して適応したAPCパラメータを保存することにより、従来人手による試行錯誤にて調整していた炭種毎のAPCパラメータの設定の自動化に利用することも可能である。 【0040】 【発明の効果】本発明は上記のように構成されているので、つぎのような効果を奏する。 (1) 状態適応部、すなわち、APCパラメータ補正を行う補正関数を自律的に修正する機能を有する適応制御手法を採用した複数台の微粉炭ミルで構成される石炭焚ボイラにおいて、石炭性状の影響を最も受ける微粉炭ミルのAPCパラメータを、ボイラ運転状態に影響を与えることなく、自律的に適応させ、石炭焚ボイラの安定運転、高効率運転を維持することができる。 (2) 新たな適応データ探索時に微粉炭ミルに与えられる擾乱操作によるボイラへの影響を抑制するために、ミル運転台数に基づいて導出した協調擾乱操作を各ミルに与えることにより、擾乱操作によるボイラ運転状態への影響を抑制しつつ、燃料性状変化など種々の外乱要因に対してボイラを適応させることができ、これにより、従来の手法では困難であった修正/再学習処理のオンライン化及び自動化をボイラに対する外乱をほとんど与えずに実現することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000974 【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年6月7日(2001.6.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076705 【弁理士】 【氏名又は名称】塩出 真一 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−361116(P2002−361116A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月17日(2002.12.17) |
| 【出願番号】 |
特願2001−172299(P2001−172299) |
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