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【発明の名称】 流動層造粒装置
【発明者】 【氏名】本間 大章

【氏名】恒成 嘉伸

【氏名】小山 雄二

【氏名】山崎 孝

【氏名】牧 亨

【氏名】竹沢 正広

【要約】 【課題】粉粒体の最大許容仕込み量が15kg以下のように小型であって、粉粒体の仕込み層高を所定の範囲内で大きくしても、温風による粉粒体の流動状態や乾燥状態と、液体の噴霧による粉粒体への水分の蓄積状態とのバランスを図ることができる流動層造粒装置を提供すること。

【解決手段】下部に内周面が逆円錐台状を呈していて通風底3が設けられた材料受入部10を有する造粒容器1を備え、材料受入部10へ粉粒体を投入し、通風部材3の下方から造粒容器1内に温風を通過させて前記粉粒体を流動させながら、当該粉粒体に液体を連続的に噴霧して造粒する装置であって、材料受入部10の底部内径Dが130mmよりも大きく300mm以下で、造粒容器1の内高Hが材料受入部10の底部内径Dの5倍以上であることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも下部に、内周面が逆円錐台状を呈していて通風底(3)が設けられた材料受入部(10)を有する造粒容器(1)を備え、当該造粒容器(1)の前記材料受入部(10)へ粉粒体を投入し、前記通風底(3)の下方から前記造粒容器(1)内に温風を通過させて前記粉粒体を流動させながら、当該粉粒体に液体を連続的に噴霧して造粒する造粒装置であって、前記材料受入部(10)の底部内径(D)が130mmよりも大きく300mm以下であり、前記造粒容器(1)の内高(H)が材料受入部の底部内径(D)の5倍以上であることを特徴とする、流動層造粒装置。
【請求項2】 前記粉体受入部(10)の内高(H1)が前記造粒容器(1)の内高(H)の1/2以下である場合において、前記粉体受入部(10)の内周面のテーパ角度は80°以上であることを特徴とする、請求項1に記載の流動層造粒装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的には、造粒容器内に投入された粉粒体を下方より供給される温風によって流動させながら、当該粉粒体へ液体を連続的に噴霧して、造粒(コーティング造粒を含む)を行う流動層造粒装置に関するものである。さらに具体的には、粉粒体(材料)の最大許容仕込み量が15kg以下の小型の流動層造粒装置に関するものである。なお、この明細書で「粉粒体」とは粉体,粒体又は両者の混合物を含む概念であり、それらに噴霧する「液体」とは固形分を溶解または分散させた液体を含むものを言う。
【0002】
【従来の技術】この種の装置による通常の造粒のときは、造粒容器内で温風により粉粒体を流動・乾燥させながら、当該粉粒体に所定の液体を噴霧して粒子相互の付着を促進し、粒子を徐々に成長させることにより造粒する。他方コーティング造粒の際は、造粒容器内で温風により粒体を流動させながらそれらに液体(コーティング液)を噴霧し、粒体表面へのコーティング液の展延と乾燥を繰り返し、粒体表面へ所望の皮膜を形成しつつ造粒する。前述のような造粒の過程では、供給温風による粉粒体の流動状態や乾燥状態と液体の噴霧による粉粒体への水分の蓄積状態とのバランスが重要であり、このバランスは、造粒された製品の粒度分布,見掛け密度,強度及び溶出性(粒体成分の溶出性)等の品質に少なからず影響を与える。
【0003】図3を参照しながら従来の小型の流動層造粒装置の一例を説明する。温風導入ケーシング2の上には、造粒容器1が垂直状態にかつ気密に連通している。造粒容器1は、内周面が逆円錐台状を呈していて通風底3を有する下部の材料受入部10と、この材料受入部10の上部へ気密に連通した円筒部11とにより構成されている。造粒容器1の円筒部11内には、側方より図示しない噴霧装置の液体供給パイプ40が気密に挿入されており、この液体供給パイプ40の先端部には下方に向けて噴霧ノズル4が連通されている。造粒容器1の上部には、上部に排気口51を有するフィルタケーシング5が気密に連通されており、このケーシング5内にはバグフィルタ50が内蔵されている。10aは材料受入部10内に挿入された温度センサである。図3の流動層造粒装置において、造粒容器1の内高H=720mm、材料受入部10の内高H1=312mm、上部の円筒部11の内高H2=408mm、円筒部11の内径R=310mm、材料受入部10のテーパ角度=75°、材料受入部10の底面内径D=170mm、造粒容器1の内高H/材料受入部10の底部内径D≒4.2である。
【0004】前記装置により通常の造粒を行う際は、造粒容器1の円筒部11を上方に移動させ、下方の材料受入部10内へ許容量の粉体を投入し、円筒部11を材料受入部10の上部へセットする。hはこのときの粉粒体の層高であり、Lはその層の上部レベルを示す。この状態で、温風導入ケーシング2を通じて造粒容器1内へ所定の圧力で温風を供給し、内部の粉体の上昇・分散を促進させてそれらを流動させながら噴霧ノズル4より液体を噴霧する。温風の供給圧力や温風の温度及び液体の噴霧量等は、内部の造粒状態やその進行状態に応じて加減する。容器1内の造粒物が所定の大きさになった時点で運転を停止し、内部の粉粒体を取り出し、これらを篩にかけて所定の範囲の粒径のものを選んで製品又は半製品とする。運転中、温風は造粒容器1を通過して上方のフィルタケーシング5へ導入され、その内部のバグフィルタ50でろ過され、図示しないブロアにより排気口51から所定の図示しないダクトに導入され、さらにろ過された後大気中に放出される。バグフィルタ50のろ過能力が低下したときは、上部のエアシリンダ52を作動させてこれらを払い落とす。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のような従来の小型の流動層造粒装置は、ほとんどの場合大型の装置を小型に設計・製造したもの、すなわち、多少の差はあるが、大型の装置の各部の寸法を最大許容仕込み量に応じて小さく設計したものであった。発明者らは、前述のような小型の流動層造粒装置で造粒した造粒物は、大型の造粒装置で造粒した造粒物と比べて品質や物性が異なることに気付き、その改善のため、温風の温度や供給圧力,液体の噴霧量等の運転条件を工夫したが改善されなかった。
【0006】多くの実験によれば、図3のような小型の造粒装置では造粒中以下のような現象がしばしば確認された。すなわち、材料受入部10への粉粒体(見掛け密度が0.6g/mL)の層高(投入時の静止状態層高)hが200mm以上では、層高を大きくするにしたがって、第1に、粉粒体の濡れが過剰になり粒子が急速に粗大化する傾向、第2に、粉粒体の流動層に流動むらが発生し、粗い粒子と造粒されない粒子とに分離する傾向、第3に、造粒の進行に伴って粉粒体の流動が著しく緩慢になり、粉粒体層にチャンネリング(粉粒体層にいくつかの温風の通路が形成され、当該部分では粉粒体の流動が停止する現象)が発生して造粒不能になる傾向が認められた。他方、材料受入部10への粉粒体の仕込み層高hが200mm未満では、層高hを小さくするにしたがって、造粒物の見掛け密度,強度,溶出性等の物性が低下する傾向が認められた。
【0007】発明者らは、様々な造粒実験によりその原因を追求したところ、以下のことが判明した。すなわち、図3のような従来の小型の流動層造粒装置では、造粒容器1の容積が粉粒体の許容仕込み量に適合している場合でも、粉粒体の仕込み層高hが一定以上になると上下方向の流動空間が不足し、許容範囲内で温風の供給量を増大(供給圧力を増大)させ、あるいは液体の噴霧量を加減しても、造粒の進行に応じて粉粒体の上昇・分散を十分に促進させることができなくなり、それらの流動が緩慢になったり流動むら(流動の不均一)が発生する。その結果、温風流動による粉粒体の乾燥と液体の噴霧による粉粒体への水分蓄積とのバランスが崩れる。他方、粉粒体の仕込み層高hが一定以下になるにしたがって、上下方向の流動空間は足りても、粉粒体自体の荷重による圧密(通風底3が受ける単位面積当たりの圧力)が小さくなり、その結果、造粒物の見掛け密度,強度,溶出性等の物性が低下する。
【0008】本発明の目的は、粉粒体の最大許容仕込み量が15kg以下(材料受入部の底部内径が130〜300mm)の造粒装置であって、粉粒体の仕込み層高を所定の範囲内で大きくしても、造粒容器内へ供給される温風による粉粒体の流動状態や乾燥状態と、液体の噴霧による粉粒体への水分の蓄積状態とのバランスを図ることができる流動層造粒装置を提供することにある。本発明の他の目的は、粉粒体の仕込み量が所定の限界内で少ない場合でも必要な層高と圧密とが確保され、物性の良好な造粒物やコーティング顆粒を製造することができる流動層造粒装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る流動層造粒装置は、前述の課題を解決するため以下のように構成したものである。すなわち、請求項1に記載の流動層造粒装置は、少なくとも下部に、内周面が逆円錐台状を呈していて通風底(3)が設けられた材料受入部(10)を有する造粒容器(1)を備え、当該造粒容器(1)の前記材料受入部(10)へ粉粒体を投入し、前記通風部材(3)の下方から前記造粒容器(1)内に温風を通過させて前記粉粒体を流動させながら、当該粉粒体に液体を連続的に噴霧して造粒する造粒装置であって、前記材料受入部(10)の底部内径(D)が130mmよりも大きく300mm以下であり、前記造粒容器(1)の内高(H)が材料受入部の底部内径(D)の5倍以上であることを特徴としている。
【0010】請求項2に記載の流動層造粒装置は、請求項1の造粒装置において、粉体受入部(10)の内高(H1)が前記造粒容器(1)の内高(H)の1/2以下である場合において、前記粉体受入部(10)の内周面のテーパ角度が80°以上であることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】図1及び図2を参照しながら、本発明に係る流動層造粒装置の好ましい実施形態を説明する。図1は本発明に係る流動層造粒装置の一実施形態を示す概略正面図、図2は図1の造粒装置における造粒容器の拡大断面図である。なお、以下の実施形態の各構成部分には、図3の従来の装置におけると同様な符号を使用する。
【0012】キャスタ60を有する機台6を含む図示しない機枠に支持されるように、下部より順に、温度センサ10aを有する温風導入ケーシング2、造粒容器1、及びフィルタケーシング5がそれぞれ気密に連通するように設置されている。造粒容器1は、内周面が逆円錐台状を呈していて底部が通風底3で塞がれた下部の材料受入部10と、この材料受入部10の上部へ気密に連通した円筒部11とにより構成されている。円筒部11の上部には、上部のフィルタケーシング5の内径と合わせるため、内周面が逆円錐台状を呈する短い漏斗状部11aが形成されている。通風底3は、図2で示すように多数の孔が形成された多孔板30と、その上に張られた小さなメッシュの網31とによって構成されている。造粒容器1の円筒部11内には、側方より図示しない噴霧装置の液体供給パイプ40が気密に挿入されており、この液体供給パイプ40の先端部には下方に向けて噴霧ノズル4が連通されている。
【0013】造粒容器1の上部のフィルタケーシング5にはバグフィルタ50が内蔵されてており、各バグフィルタ50にはケーシング5の上部に設置されたエアシリンダ52その他のアクチュエータが連結され、必要に応じ当該アクチュエータによりバグフィルタ50を上下方向へ振動させるように構成されている。フィルタケーシング5の上部には排気口51が設けられ、この排気口51には垂直方向に沿う排気ダクト53が連通しており、この排気ダクト53は途中に排気フィルタ55が設置された排気パイプ54へ連通されている。
【0014】この実施形態において、造粒容器1における材料受入部10の底部内径Dは130mmよりも大きくかつ300mm以下に設定されている。造粒容器1の内高Hは、粉粒体の層高hが比較的高くても上下方向へ必要かつ十分な流動空間が形成されるように、材料受入部10の底部内径Dの5倍以上に設定されている。前記内高Hは、前記底部内径Dの大きさに反比例するように当該底部内径Dの5倍以上の範囲で加減するのが好ましい。例えば、材料受入部10の底部内径Dが下限値に近い135mmである場合には、前記内高Hは当該底部内径Dの少なくとも9倍以上であるのが好ましく、前記底部内径Dが上限値である300mmである場合には、当該底部内径Dの5倍程度で十分である。材料受入部10の内周面のテーパの角度は、材料投入量が比較的少ない場合でも必要十分な層高hが確保できるように、急峻にしてある。130mm<D≦300mm,H≧5Dであって、材料受入部10の内高H1が造粒容器1の内高Hの1/2以下である場合、材料受入部10の内周面のテーパ角度は80°以上であるのが好ましい。
【0015】ちなみに図示の造粒容器1は、その容積は図3の造粒装置における造粒容器とほとんど同じであるが、造粒容器1の内高H=1260mm、材料受入部10の内高H1=550mm、上部の円筒部11の内高H2=710mm、円筒部11の内径R=220mm、材料受入部10のテーパ角度≒87°、材料受入部10の底部内径D=170mm、造粒容器1の内高H/材料受入部10の底部内径D≒7.4、漏斗状部11aの上端内径=360mmである。また、漏斗状部11aは、内面テーパの傾斜角度=35°,内高=85mmである。
【0016】前記実施形態の造粒装置により通常の造粒運転を行う際は、造粒容器1の円筒部11を上方に移動させ、下方の材料受入部10内へ適当な層高がh(200mm以上)となるようにレベルLまで粉体を投入し、円筒部11を材料受入部10の上部へセットする。この状態で、温風導入ケーシング2を通じて造粒容器1内へ所定の圧力で温風を供給し、内部の粉体の上昇・分散を促進させてそれらを流動させながら噴霧ノズル4より液体を噴霧する。温風の温度は、造粒の進行に応じて図示しないヒータにより80℃〜室温の範囲で調整されるように制御される。温風の供給風量は粉体の見掛け密度によるが、通常1m3 〜2.0m3 /min程度であり、造粒の進行に応じて徐々に上げる。液体の噴霧量は、粉粒体の流動状態と粉粒体への水分の付着状態に応じて0〜70g/minの範囲で適宜調節する。容器1内の造粒物が所望の粒径になった時点で運転を停止し、内部の粉粒体を取り出し、これらを篩にかけて所定の範囲の粒径のものを選んで製品又は半製品とする。
【0017】運転中、温風は造粒容器1を通過して上方のフィルタケーシング5へ導入され、その内部のバグフィル50でろ過され、図示しないブロアにより排気口51、排気ダクト53、排気フィルタ55を有する排気パイプを順に経由して大気中に放出される。バグフィルタ50のろ過能力が低下したときは、上部のエアシリンダ52を作動させてこれらを払い落とす。
【0018】前記実施形態の流動層造粒装置によれば、造粒の過程において粉粒体は温風により上昇・分散して流動しつつ、液体の噴霧により徐々に濡れて付着性を増し、粉粒体相互が付着し合って徐々に粒径が成長する。造粒容器1はその内高Hが材料受入部10の底部内径Dに対して5倍以上であって、十分な上下方向の流動空間を有しているので、造粒の全過程において粉粒体が好ましく分散流動し、粉粒体の流動状態や乾燥状態と、粉粒体への水分の蓄積状態とのバランスが良好に保たれ、しかも、材料受入部10の底部における粉粒体の荷重による圧密も必要十分であるので、粒度分布,見掛け密度,強度及び溶出性(粒体成分の溶出性)等の品質が良好な製品が得られる。すなわち、粉粒体の流動むらによる粒子の極端な不揃いや、粉粒体の緩慢な流動による水分の過剰の付着(粒子の粗大化)、及びチャンネリング等を防止することができる。また、コーティングした顆粒についても過剰な濡れによる凝集粒の発生を防ぎ、均一な皮膜の形成を促すことができる。さらに、粉粒体の最小許容仕込み量が従来の装置に比べて小さくなる。
【0019】造粒容器1の内高Hが材料受入部10の底部内径Dの5倍以上であって、材料受入部10の底部内径Dが種々異なる造粒装置を製造して造粒実験を行い、粉粒体への液体の噴霧によりその付着性が増大したときの粉粒体の流動状態を観察し、底部内径Dの変化と粉粒体の流動状態との関係を調査した。その結果、材料受入部10の底部内径Dが130mm以下で小さくなるにしたがって、粉粒体の性質によっては、造粒容器1の内面と粉粒体との摩擦が大きくなり、流動むらやチャンネリングを起こし易くなり、良好な流動状態が得られない場合が認められた。したがって、材料受入部10の底部内径Dは130mmを超える値であることが必要である。他方、材料受入部10の底部内径Dが300mmを超える(粉粒体の最大許容仕込み量が15kg以上)の流動層造粒装置では、多くの場合、造粒容器1の内高Hが前記底部内径Dの5倍以上でなくても、造粒容器1内での上下方向の流動空間が十分に得られ、粉粒体の流動による乾燥状態と、粉粒体への水分の蓄積状態とのバランスが保たれる。したがって、材料受入部10の底部内径Dを300mm以下とした。
【0020】その他の実施形態前記実施形態では、造粒容器1は内周面が逆円錐台状を呈する下部の材料受入部10と、この材料受入部10の上部へ連通する円筒部11とにより構成されているが、円筒部11はこれに代えて内周面が逆円錐台状を呈する部材であっても実施することができる。また、造粒容器1は内周面が急峻なテーパを有して逆円錐台状を呈するように一体に形成することができる。この場合には、造粒容器1の上部から粉粒体を投入するか、あるいは、造粒容器1の上部側面に開閉可能な図示しない材料投入口を設ける。
【0021】造粒実験前述の実施形態のような造粒装置Aと、図3を参照して説明した従来の造粒装置Bとを使用し、沈降炭酸カルシウム30%、マンニトール40%、馬鈴薯澱粉25%、ヒドロキシプロピルセルロース5%(うち、3%は8%の水溶液として噴霧添加)の粉粒体について、造粒実験を行った。粉粒体の投入量は同量であり、その初期の仕込み層高hは静止状態でそれぞれ270mm、190mmであった。なお、造粒装置Bにおいて、仕込み層高hが造粒装置Aと同じになるように粉粒体を投入した場合には、流動むらが観察され、円滑に造粒することができなかった。
【0022】前記造粒実験による造粒物の物性を表2に示した。その結果、造粒装置Aと造粒装置Bでは、大差のない平均粒子径をもった造粒物が製造されたが、見かけ密度は、装置Aで造粒した造粒物の方がより重質であった。すなわち、造粒装置Bでは200号篩下の割合が造粒装置Aよりも約3.5倍多く、この傾向は通常見かけ密度には大きくなる方に働くと考えられるから、装置Aによる造粒物の方がより重質な造粒物であると判断される。
【0023】
表2(造粒物の粒度分布の比較)
────────────────────────────── 装置A 装置B ────────────────────────────── 30号篩上 〔%〕 2.5 1.4 平均粒子径 〔μm〕 158 150 200号篩下〔%〕 3.8 13.2 見かけ密度(ゆるめ)〔g/mL〕 0.54 0.50 見かけ密度(かため)〔g/mL〕 0.64 0.60 ──────────────────────────────※ 見掛け密度(ゆるめ)は振動させない状態のものを、見掛け密度(かため)は同じ時間,同一振幅,同一振動数で振動させた状態のものを示す。
【0024】
【発明の効果】請求項1の発明に係る流動層造粒装置によれば、造粒容器1の内高Hが材料受入部10の底部内径Dに対して5倍以上であって、十分な上下方向の流動空間を有しているので、造粒の全過程において粉粒体が好ましく分散流動し、しかも、材料受入部10の底部における粉粒体の荷重による圧密も必要十分であるので、粒度分布,見掛け密度,強度及び溶出性(粒体成分の溶出性)等の品質が良好な製品が得られる。すなわち、粉粒体の流動状態や乾燥状態と、粉粒体への水分の蓄積状態とのバランスが良好に保たれ、粉粒体の流動むらによる粒子の極端な不揃いや、粉粒体の緩慢な流動による水分の過剰の付着(粒子の粗大化)、及びチャンネリング等を有効に防止することができる。また、コーティングした顆粒についても過剰な濡れによる凝集粒の発生を防ぎ、均一な皮膜の形成を促すことができる。
【0025】請求項2の発明に係る流動層造粒装置によれば、材料受入部10の内面のテーパが急峻であるので、前述の効果をさらに一層よく奏するほか、粉粒体の最小許容仕込み量が従来の装置に比べてより小さくなる。
【出願人】 【識別番号】000002819
【氏名又は名称】大正製薬株式会社
【識別番号】591011384
【氏名又は名称】株式会社パウレック
【出願日】 平成13年6月5日(2001.6.5)
【代理人】 【識別番号】100074284
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 茂夫
【公開番号】 特開2002−361066(P2002−361066A)
【公開日】 平成14年12月17日(2002.12.17)
【出願番号】 特願2001−169646(P2001−169646)