| 【発明の名称】 |
ダイオキシン除去用触媒及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】イー サン ホ
【氏名】アン ジュン ソン
【氏名】キム ジョン ヒョン
【氏名】キム ボン ゼ
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| 【要約】 |
【課題】ダイオキシンの高い除去効率を有する触媒及びその製造方法の提供。
【解決手段】本質的に10〜50重量%のアルミナと50〜90重量%のチタニアとからなる混合担体に、1〜10重量%のバナジウム、0.1〜5重量%のニッケル、0.1〜5重量%のモリブデン及び1〜15重量%のタングステンを含むダイオキシン除去用触媒、並びに廃触媒の前処理段階、タングステン担持チタニアの提供段階、前記前処理した廃触媒を水及び酸を加えながら前記タングステン担持チタニアと均質に混合する段階、前記混合物を脱水する段階、前記脱水した混合物を乾燥した後、前記乾燥した混合物をすりつぶす段階、及び前記すりつぶした混合物を押出成形による触媒体を形成する段階又は前記すりつぶした混合物を構造体に被覆した後乾燥し、次いで前記乾燥した構造体の焼成する段階からなるダイオキシン除去用触媒の製造方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 本質的に10〜50重量%のアルミナと50〜90重量%のチタニアとからなる混合担体に、1〜10重量%のバナジウム、0.1〜5重量%のニッケル、0.1〜5重量%のモリブデン及び1〜15重量%のタングステンを含むダイオキシン除去用触媒。 【請求項2】 下記の段階を含むことを特徴とするダイオキシン除去用触媒の製造方法。 a)精油工場の水素脱硫工程で排出される廃触媒であって、アルミナ担体に5〜30重量%のバナジウム、1〜10重量%のニッケル、1〜10重量%のモリブデン、0.1〜5重量%の鉄、1〜10重量%の硫黄、0.1〜5重量%のケイ素及び0.1〜5重量%のリンを含む廃触媒を熱処理してから水洗することにより前処理する段階b)1〜20重量%のタングステンを担持したチタニアを提供する段階c)前記前処理した廃触媒を水及び酸を加えながら前記タングステン担持チタニアと均質に混合する段階d)前記混合物を脱水してその中に含まれる余剰水分及び活性金属成分を除去する段階e)前記脱水した混合物を乾燥してから該乾燥した混合物をすりつぶす段階、及びf)前記すりつぶした混合物を押出成形した後、又は前記すりつぶした混合物を構造体に被覆した後に乾燥し、次いで前記構造体を焼成することにより触媒体を形成する段階【請求項3】 前記a)段階の熱処理を300〜400℃で3〜5時間行う請求項2に記載の製造方法。 【請求項4】 前記タングステン担持チタニアが60〜100m2/gの比表面積及び150〜200Åの孔径を有し、かつアナターゼ結晶構造を有する請求項2又は3に記載の製造方法。 【請求項5】 前記廃触媒中のアルミナ担体がγ−アルミナ担体であり、かつ40〜100m2/gの比表面積及び150〜300Åの孔径を有する請求項2〜4のいずれか一項に記載の製造方法。 【請求項6】 前記c)段階における前記酸がシュウ酸又はクエン酸であり、かつ前記酸を廃触媒及びタングステン担持チタニアに対して3〜7重量%の量で添加する請求項2〜5のいずれか一項に記載の製造方法。 【請求項7】 前記c)段階を2〜3μmの粒子の量が40〜60体積%になるまでボールミルで行う請求項2〜6のいずれか一項に記載の製造方法。 【請求項8】 前記c)段階における前記廃触媒及びタングステン担持チタニアを10:90〜50:50の重量比で混合する請求項2〜7のいずれか一項に記載の製造方法。 【請求項9】 前記d)段階を10〜15kg/cm2の圧力下でフィルタプレスを用いて行う請求項2〜8のいずれか一項に記載の製造方法。 【請求項10】 前記e)段階を連続式乾燥粉砕機を用いて行う請求項2〜9のいずれか一項に記載の製造方法。 【請求項11】 前記e)段階の乾燥を80〜120℃で0.5〜2時間行う請求項2〜10のいずれか一項に記載の製造方法。 【請求項12】 前記f)段階の乾燥を熱風乾燥機、マイクロ波乾燥機又はサーモハイドロスタットを用いて60〜120℃で3〜48時間行う請求項2〜11のいずれか一項に記載の製造方法。 【請求項13】 前記f)段階の焼成を450〜550℃で3〜5時間行う請求項2〜12のいずれか一項に記載の製造方法。 【請求項14】 前記押出成形段階が、前記すりつぶされた混合物を有機結合剤、無機結合剤及びガラス繊維と乾式混合する段階と、1〜2日間5℃以下の温度で、水、可塑剤、潤滑剤及び分散剤と共に前記乾燥混合物を熟成する段階と、前記熟成した混合物を混練機内で2〜5回混練する段階と、前記混練した混合物を5℃以下で1〜5日間保存する段階と、前記保存した混合物から真空押出機を介してハニカム形状を成形する段階とを含む請求項2〜13のいずれか一項に記載の製造方法。 【請求項15】 前記被覆が、前記すりつぶされた混合物、無機結合剤及び水を含有する被覆材料をハニカム形状の金属板又はコーディエライト型セラミックハニカムに塗布し、注入し又は圧着することを含む請求項2〜14のいずれか一項に記載の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、一般に、ダイオキシン除去用触媒に関する。より詳しくは、本発明は精油工場の水素脱硫工程で排出されるアルミナ系廃触媒を再利用することにより製造される、ダイオキシンの高い除去効率を有する触媒に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、産業廃棄物及び都市廃棄物を処理する焼却設備、鉄鋼製造プラント、金属精錬工場などから生成された排気ガスは、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)及び塩素のようなハロホルム物質のほか、微量のダイオキシン、PCB及びクロロフェノールのような毒性有機塩化物を含んでいる。 【0003】各種の癌と奇形児出産の原因となる有毒物質として知られているダイオキシン類は、都市廃棄物や医療廃棄物のようなダイオキシン前駆体を含有する化学廃棄物がゴミ焼却炉や資源回収施設のような焼却炉で焼却されるときに発生する。ダイオキシンと呼ばれる物質は、二つの置換した塩素原子を含む二つのベンゼン環が二つの酸素を介して結合したダイオキシン系化合物(PCDD;polychlorinated dibenzo-p-dioxin)と、一つの酸素原子を介して連結されたフラン系化合物(PCDF;polychlorinated dibenzofuran)とに分類される。ダイオキシン類は、置換された塩素原子の位置と数とにより、ダイオキシン系で75個、フラン系で135個の異性体を含有する。換言すれば、全部で210個のダイオキシン化合物が存在する。そのうち2,3,7,8−TCDDは、人体及び環境に長期間残留する、人体及び環境に対して最も有毒な物質として知られている。その上、ダイオキシン類はかなり安定した不溶性物質であり、その毒性はかなり永続的であるため、ダイオキシン類は、環境汚染を引き起こす最も問題視される化学物質であると思われている。ダイオキシン類の生成は、焼却及び熱処理における温度、塩素(HCl、Cl2)濃度、酸素及び一酸化炭素濃度に依存すると報告されている。ダイオキシン類は、新規合成において250〜450℃で最大量生成されるが、600℃では分解される。 【0004】焼却炉から生成されるダイオキシンは、2つの方法、すなわち、前処理技術と後処理技術により処理できる。前処理技術の場合、ダイオキシンの排出は、廃棄物の事前の分離、燃焼器の構造変更、燃焼条件の最適化により低減させることはできるが、ダイオキシンの生成を完全に制御することは不可能である。この点を考慮すると、合成されたダイオキシンは、前処理技術と組み合わせた後処理技術により効率よく除去することができる。 【0005】後処理技術の場合、排気ガスの処理及び/又は燃焼で生成されるダイオキシン類は、大気中に排出される前に除去される。これらの技術は、例えば、触媒酸化分解、熱焼却及び分解、吸着分離などに分類される。触媒酸化分解は、排気ガスを触媒と接触させてダイオキシン類をCO2、H2O、HClなどの物質に分解するものである。最近、この技術について様々な研究が行われている。熱焼却及び分解では、ダイオキシンを含む排気ガスを1000℃以上の高温で再加熱してダイオキシン類を分解するものであり、韓国特許公開第98−019531号及び第98−019532号で公開されている焼却炉内の燃焼を主として制御する技術である。しかし、前記技術は、消費エネルギーと装置の設置のための膨大な費用と、さらには熱分解後の冷却過程におけるダイオキシン類の再合成という難点もある。それ故、この方法は、主に焼却炉における灰処理に用いられる。 【0006】排気ガスを吸着剤に接触させてダイオキシン化合物を吸着除去する吸着分離は、吸着剤の再生と廃吸着剤の処理による二次汚染物質を生成し得る。この点に関し、韓国特許公開第2000−41789号には、ダイオキシンを一定温度でポリエチレン(PE)、ポリプロピレンを吸着剤として使用して吸着除去した後、この使用した吸着剤が再生される、ダイオキシン類の除去方法が開示されている。しかし、この方法は前述した問題点を有している。 【0007】一方、排出ガス中のダイオキシン類を除去するための従来の技術により、煤煙は焼却炉の排気煙筒に噴水式洗浄装置の集塵作用により除去され得るが、排出ガスに吸着したダイオキシン類は完全には除去されない。したがって、そのような方法は殆ど使用されていない。 【0008】後処理技術では、主要成分として遷移金属化合物(TiO2、V2O5、WO3、Cr2O3、Co3O4、CuCr2O4)又は貴金属(Pt、Pd)が使用される、触媒酸化分解法がダイオキシンの除去効率の点で最も有益である。これに関連して、米国特許第5,783,515号は、Pt、Pd、Ir及びこれらの酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1つの成分である第1触媒成分と、Au、Ag、Cu、Fe、Sb、Se、Te、Ta及びこれらの酸化物からなる郡から選ばれる少なくとも1つの成分である第2触媒成分とをゼオライトに担持させることにより製造されるダイオキシン除去触媒を開示している。 【0009】しかしながら、貴金属類は高価であるだけでなく、塩素により被毒化されやすいため、貴金属類の代わりに遷移金属が広く使用されている。特に、実際のダイオキシン分解工程では、Pt/Al2O3−コーディエライト(Cordierite)、V2O5−WO3/TiO2モノリス(monolith)、TiO2モノリスなどが触媒として使用されている。したがって、従来のダイオキシン除去用触媒として有用なものは、バナジウム、タングステンなどのような活性金属を担持したチタニア担体を含有する触媒である。しかしながら、ダイオキシン類に対する高い分解活性と、優れた熱安定性及び毒耐性を有するダイオキシン除去用触媒はこれまで開発されていない。その上、従来、使用されたチタニア、バナジウム及びタングステンなどの価格がかなり高価であり、経済的に高い負担となり得る。したがって、ダイオキシンをより効率的で経済的に除去し得る新規な方法が要求されている。 【0010】本発明によれば、先行技術が直面している課題を解消する目的で精油工場の水素脱硫工程で排出される廃触媒に関して集約的かつ徹底的な研究が行われた結果、バナジウムの高含有量(5重量%以上)を担持した大きな比表面積を有するアルミナ担体(好ましくはγ−アルミナ)を含有する廃触媒がダイオキシン除去用触媒を製造するために再利用できることが見出された。前記廃触媒をタングステン担持チタニアと混合して、その中にタングステン担持チタニア担体を含む過剰の金属成分を再分散する。このようにして製造した触媒は、ダイオキシンに対して高い除去効率を有するダイオキシン除去用触媒として使用できるため、経済的である。 【0011】したがって、本発明の目的は、ダイオキシンの高い除去効率を有する触媒を提供することである。 【0012】本発明のもう一つの目的は、精油工場の水素脱硫工程で排出される廃触媒を使用することにより経済性のあるダイオキシン除去触媒の製造方法を提供することである。 【0013】本発明の一態様によれば、本質的に10〜50重量%のアルミナ及び50〜90重量%のチタニアからなる混合担体に、1〜10重量%のバナジウム、0.1〜5重量%のニッケル、0.1〜5重量%のモリブデン及び1〜15重量%のタングステンを含むダイオキシン除去用触媒が提供される。 【0014】本発明の第二の態様によれば、下記の段階を含むダイオキシン除去触媒の製造方法が提供される。 a)精油工場の水素脱硫工程で排出される廃触媒であって、アルミナ担体に5〜30重量%のバナジウム、1〜10重量%のニッケル、1〜10重量%のモリブデン、0.1〜5重量%の鉄、1〜10重量%の硫黄、0.1〜5重量%のケイ素及び0.1〜5重量%のリンを含有する廃触媒を熱処理してから水洗することにより前処理する段階b)1〜20重量%のタングステンを担持したチタニアを提供する段階c)前記前処理した廃触媒を水及び酸を加えながら前記タングステン担持チタニアと均質に混合する段階d)前記混合物を脱水してその中に含まれる余剰水分及び活性金属成分を除去する段階e)前記脱水した混合物を乾燥してから前記乾燥した混合物をすりつぶす段階f)前記すりつぶした混合物を押出成形することにより、又は前記すりつぶした混合物を構造体に被覆した後に乾燥し、次いで前記構造体を焼成することにより触媒体を形成する段階【0015】本発明の前記及びその他の目的、特徴、並びにその他の利点は、添付図面を参照する以後の詳細な説明からより明らかに理解できる。図1は、本発明による廃触媒を使用するダイオキシン除去用触媒の製造方法の工程図を示す。 【0016】 【発明の実施の形態】本発明に従って、比較的高含有量のバナジウムを有する、精油工場の水素脱硫工程で排出される廃触媒が使用される。前記廃触媒は、アルミナ担体、好ましくγ−アルミナ担体に、5〜30重量%のバナジウム、1〜10重量%のニッケル、1〜10重量%のモリブデン、0.1〜5重量%の鉄、1〜10重量%の硫黄、0.1〜5重量%のケイ素、及び0.1〜5重量%のリンを含有する。前記廃触媒は、40〜100m2/gの比表面積と150〜300Åの孔径も有する。 【0017】図1に関し、本発明による廃触媒を用いるダイオキシン除去用触媒を製造するための工程図が示される。 【0018】図1に図に示されるように、本発明のダイオキシン除去用触媒の製造方法は、廃触媒の前処理段階、タングステン担持チタニアの提供段階、前記前処理した廃触媒を水及び酸を加えながら前記タングステン担持チタニアと均質に混合する段階、前記混合物を脱水する段階、前記脱水した混合物を乾燥した後、前記乾燥した混合物をすりつぶす段階、及び前記すりつぶした混合物を押出成形による触媒体を形成する段階又は前記すりつぶした混合物を構造体に被覆した後乾燥し、次いで前記乾燥した構造体の焼成する段階からなる。 【0019】一般に、水素脱硫工程中に、前記廃触媒の表面は油で汚染され、かつ炭素及び硫黄がそこに蓄積される。このような不純物を除去するため、前記廃触媒は、好ましくは300〜400℃で3〜5時間熱処理される。この熱処理温度で炭素と硫黄の一部(特に炭素)を効果的に除去できる。その後、この熱処理した廃触媒を水洗して、廃触媒中に蓄積された硫黄成分及び余剰金属成分を除去し得るようにする。 【0020】前記前処理段階とは別に、タングステン担持チタニアが製造され提供される。前記タングステン担持チタニアは、好ましくはメタチタン酸のスラリーに、水に溶解するアンモニアメタタングステート(ammonium meta tungstate)を含浸させた後、乾燥し焼成することにより製造される。このとき、前記タングステン担持チタニアは、60〜100m2/gの比表面積と150〜200Åの孔径を有するもので、かつ好ましくはアナターゼ型結晶構造を有する。さらに、前記タングステンが担持されたチタニア中に1〜20重量%の量のタングステンが存在する。 【0021】前処理した廃触媒及びタングステン担持チタニアを10:90〜50:50の重量比で水と酸を加えながら均質に混合する。前記廃触媒の添加量が10重量%未満であると、触媒中の活性金属が不足するようになり、触媒の比表面積を超過するようになる。一方、廃触媒が50重量%を超えると、活性金属の余剰量存在し、比表面積が小さくなりすぎる。前記混合段階中に、前記廃触媒中に含有される前記活性金属成分が溶出された後、前記タングステン担持担体に均質に担持される。 【0022】前記混合段階は、次の方法により行われる。ボールミルに前記混合物、水及び酸を添加した後、好ましくは2〜3時間、粉砕及び混合し、大きさが2〜3μmで約40〜60体積%を示す微紛末で形成される混合物を製造する。 【0023】本発明に従い、廃触媒に含まれる余剰金属成分を溶解するために酸が使用される。そのような溶解された活性金属成分は、前記タングステン担持チタニア中に再分散される。換言すれば、活性金属成分は酸に溶解された結果、廃触媒のアルミナは、比表面積が大きくなり、余剰活性金属成分はタングステン担持チタニアに吸着される。したがって、例えばシュウ酸又はクエン酸のような酸は、廃触媒に含まれる金属成分の含有量により、廃触媒及びタングステン担持チタニアに基づき3〜7重量%の量で添加される。 【0024】前記アルミナ系の廃触媒とタングステン担持チタニアとを混合した結果、本発明の触媒は、本質的に10〜50重量%のアルミナ及び50〜90重量%のチタニアからなる混合担体上に、1〜10重量%のバナジウム、0.1〜5重量%のニッケル、0.1〜5重量%のモリブデン及び1〜15重量%のタングステンを含む。 【0025】混合段階を経た後、前記混合物に含まれる剰余金属成分を除去するため、フィルタプレス(filter press)を用いて10〜15kg/cm2の圧力で脱水させて、脱水ケーキを得る。脱水の間、活性金属成分は、本発明の触媒に均質に分布される。 【0026】その後、前記脱水した混合物を乾燥し、かつ、すりつぶす。前記乾燥段階と前記すりつぶし段階は別々に行うが、触媒の生成効率の観点からはこれらの工程を同時に行うことが好ましい。この場合、連続式乾燥粉砕機を使用することが好ましい。すなわち、前記脱水ケーキを連続式乾燥粉砕機に投入し、それにより前記ケーキをすりつぶして既存の粒径に粉砕すると同時にすりつぶした粒子を乾燥する。水分が除去される前記乾燥段階を好ましくは80〜120℃の温度で0.5〜2時間行い、前記混合段階で溶解された活性金属の大部分をタングステン担持チタニア上に有効に担持させる。 【0027】前記すりつぶした混合物は、好ましくはハニカムに押出成形されるか支持体に被覆して触媒体を製造する。 【0028】押出成形の場合、例えば、すりつぶした混合物に有機結合剤、無機結合剤、及びガラス繊維を添加した後、乾燥条件下で混合する。次いで、水、可塑剤、潤滑剤、及び分散剤を前記混合物に更に添加した後、1〜2日間5℃以下の温度で熟成させる。その後、前記熟成させた原料を混練機に入れた後、2〜5回混練して、それらの成分と応力を前記原料中に均一に分散する。さらに、前記原料を1〜5日間5℃以下の温度で保管した後、真空押出機(vacuum extruder)中に入れる。したがって、ハニカム形状の押出成形体は、上述した方法を介して製造する。 【0029】一方、前記すりつぶした混合物の担体への被覆は、次の方法により行うことが好ましい。前記すりつぶした混合物、無機結合剤及び水を含有する被覆原料は、ハニカム形状の金属板又はコーディエライト系セラミックハニカムに塗布するか、注入するか、又は圧着させる。 【0030】その後、前記押出成形又は前記被覆方法により製造した触媒体を熱風乾燥器又はマイクロ波乾燥器などの装置又は恒温恒湿装置を用いて60〜120℃で3〜48時間乾燥し、触媒体の製造時に使用した水を除去する。押出成形の場合、亀裂のない乾燥支持体を前述した装置を組み合わせることにより製造できる。 【0031】このように乾燥した触媒体を好ましくは約450〜550℃で3〜5時間焼成する。焼成過程により、チタニア及びアルミナからなる前記混合担体の孔構造及び比表面積を最適化することができ、バナジウム、ニッケル、モリブデン及びタングステンのような活性金属成分がそれらの酸化物形状に結晶化され、それにより触媒のダイオキシン除去活性を最大にできる。 【0032】特に、押出成形において添加される有機結合剤は、燃焼され、それにより除去される。 【0033】以下に記載された実施例により本発明を更に理解することができるが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。 【0034】 【実施例】(実施例1) ダイオキシン除去触媒の活性及び特性(1) 精油工場の水素脱硫工程で排出され、不純物が除去された廃触媒をXRF及びICP法を用いて、その成分に関する分析を行った。その結果、廃触媒は15.0重量%のバナジウム、5.8重量%のニッケル、4.0重量%のモリブデン、1.8重量%の鉄、5.4重量%の硫黄、0.2重量%のケイ素、0.1重量%のリンを含有することが確認された。この廃触媒を350℃で3時間熱処理した後、水で洗浄した。 【0035】アンモニウムメタタングステートを均質に混合されたメタチタン酸スラリーに、アンモニウムメタタングステートをスラリーの固体重量に対して10重量%の量で添加した。その後、500℃で3時間熱処理してアナターゼ結晶構造を有するタングステン担持チタニアを得た。 【0036】ボールミルの中に20重量%の前記前処理した廃触媒、80重量%のタングステン担持チタニアを入れた後、前記廃触媒及びタングステン担持チタニアに対して50重量%の水、5重量%のシュウ酸を入れた。前記ボールミルで、2時間2〜3μmの粒子が約50体積%を占めるまで粉砕と混合とを行った。 【0037】その後、前記混合物を15kg/cm2でフィルタプレスし、120℃で24時間乾燥し、すりつぶした。次いで、450℃で3時間、焼成を行って粉末状の触媒を得て、これを“触媒A”と呼ぶ。 【0038】製造した触媒のダイオキシン除去性能を一般に焼却炉で使用されているダイオキシン除去用触媒(インテグラル社;ダイオキシン触媒、これを“触媒B”と呼ぶ。)と比較した。この比較実験は、通常、ダイオキシン除去用触媒がNOx除去触媒として使用できることに鑑み、NOx除去実験とダイオキシン除去実験とに分けて行った。NOx除去実験は、500ppmのNO及び500ppmのNH3存在下、GHSV=100,000/hrの苛酷条件で20〜30メッシュの触媒を使用して行われ、触媒A及びBの窒化酸化物の除去効率を150〜500℃でそれぞれ比較した。ダイオキシン除去実験は、ダイオキシンの酸化特性を確かめるためのものであり、PCE=30ppmの存在下、GHSV=60,000/hrの苛酷条件でNOx除去実験と同一の触媒形状及び温度条件を使用する。ダイオキシンの除去実験において、ダイオキシン化合物であるPCDD及びPCDFを使用するのは実験的に大変危険である。したがって、そのようなダイオキシン化合物の一般的な前駆対物質として、研究室や企業で利用されているPCE(perchloro ethylene)を使用して前記触媒のダイオキシン除去効率を測定した。触媒A及びBの主要金属成分の含有量と前記実験結果を下記の表1に示す。 【0039】 【表1】
【0040】上記表1に示すように、本発明の触媒Aは、従来の触媒Bと比べてPCE酸化が約20%、NOx除去が約6%程度改善されている。 【0041】(実施例2) ダイオキシン除去用触媒の活性及び特性(2) 実施例1で製造された本発明の触媒A及び従来の触媒Bを、ダイオキシン除去実験でPCEの代わりとして一般的に使用される前駆対物質であるo−DCB(o−dichlorobenzene)の酸化実験を行った。20〜30メッシュの触媒A及びBの各々1gを用いて、o−DCB=30ppmの存在下、GHSV=60,000/hrの苛酷条件で触媒の除去性能を測定した。その結果を下記の表2に示す。 【0042】 【表2】
【0043】上記表2の結果から、本発明のダイオキシン除去触媒は、従来の触媒と比較してo−DCB酸化において約12〜13%改善されていることが分かる。 【0044】したがって、本発明の触媒は、活性金属成分の調整及び複合孔構造の形成により、従来の触媒と比較して優れたダイオキシンの除去効果を有する。精油工場から排出される廃触媒を使用するため、触媒用の原材料が容易に得られ、したがって、製造コストが低廉になる。 【0045】これまで本発明を例示的な方法で説明してきたが、本発明で使用される用語は、限定的というよりは説明のために用いられていることを理解すべきである。前記の示唆から本発明では、多くの修正や変形例が可能である。したがって、本発明は特許請求の範囲内で上述したもの以外の方法で実施できることを理解すべきである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】598176488 【氏名又は名称】エス ケー コーポレイション
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| 【出願日】 |
平成13年12月17日(2001.12.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092635 【弁理士】 【氏名又は名称】塩澤 寿夫 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−248352(P2002−248352A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月3日(2002.9.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−382868(P2001−382868) |
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