| 【発明の名称】 |
濾過器用フィルタおよびそれに用いる濾材巻付け用治具 |
| 【発明者】 |
【氏名】鹿嶋 義澄
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| 【要約】 |
【課題】例えば水や油もしくは空気等を浄化する濾過器用フィルタを容易・安価に製作する。また適宜密度の異なる濾材を使用可能とする。さらに使用後の廃棄量を少なくする。またフィルタの製造に適する濾材巻付け用治具を提供する。
【解決手段】本発明による濾過器用フィルタは、周面に多数の貫通孔を有する内筒の外周面に、その内筒の軸線方向長さより幅の広い不織布等よりなるシート状の濾材を複数回巻付け、その濾材の内筒両端部よりも外方に突出した部分を内筒の内方に折り返して、その折り返し部の内方にフランジ付き筒体を挿入して濾材を固定すると共に、内筒に巻付けた濾材の外周面に、周面に多数の貫通孔を有する外筒を嵌合保持させたことを特徴とする。また上記のような濾過器用フィルタの内筒の外周面にシート状の濾材を巻付けるための治具であって、台座の両端部に設けた側板の上部に一対のローラを回転自由に設けたことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 周面に多数の貫通孔を有する内筒の外周面に、その内筒の軸線方向長さより幅の広い不織布等よりなるシート状の濾材を複数回巻付け、その濾材の内筒両端部よりも外方に突出した部分を内筒の内方に折り返して、その折り返し部の内方にフランジ付き筒体を挿入して濾材を固定すると共に、上記内筒に巻付けた濾材の外周面に、周面に多数の貫通孔を有する外筒を嵌合保持させたことを特徴とする濾過器用フィルタ。 【請求項2】 上記内筒の両端部外周面に、突出部を設けてなる請求項1記載の濾過器用フィルタ。 【請求項3】 請求項1記載の濾過器用フィルタにおける内筒の外周面にシート状の濾材を巻付けるための治具であって、台座の両端部に設けた側板の上部に一対のローラを回転自由に設けたことを特徴とする濾材巻付け用治具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は水や油もしくは空気等の流体を浄化するための濾過器などに用いるフィルタおよびそれに用いる濾材巻付け用治具に関する。更に詳しくは、例えば産業用或いは業務用に使用されている各種溶液等の流体中の油分を脱脂する洗浄設備や、金属等を加工する切削設備等に接続された配管の途中に付属して設けられている濾過器内に装填して、該濾過器を通過する流体中の固形異物等を除去する場合などに使用する濾過器用フィルタおよびそれを製造する際に用いる濾材巻付け用治具に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、上記のような濾過器用フィルタとしては、例えば周面に多数の貫通孔を有する金属製筒体の外周面に、糸状もしくは紐状の繊維材よりなる濾材(エレメント)を巻付けたフィルタ(通称、糸巻きフィルタ)や、不織布等のシート状の濾材をジグザグ状に折り畳んだものを、周面に多数の貫通孔を有する金属製もしくは合成樹脂製の内外筒間に介在させたもの等が広く用いられている。 【0003】ところが、上記従来のフィルタは、いずれも濾材と筒体とを1つのユニットとして容易に分離できないように組付けた構成であるから、製作・組立てが面倒であると共に、用途や使用目的等に応じて濾過機能の異なるフィルタを使用する必要がある場合には、透過密度の異なる濾材を用いた複数種類のユニットを用意しなければならない。 【0004】またフィルタを交換する場合には、ユニット全体を交換しなければならないので不経済であり、しかも使用済みのフィルタを廃棄する際には、濾材と筒体とを分離するのが困難で、分別回収や再利用が難しく、廃棄容量が増大する等の問題がある。例えば糸巻きフィルタは、巻いた糸が解れないように固く固定されているので、筒体との分離が困難で、しかも多量の糸を巻いているため廃棄物の量が非常に多く発生する。また不織布を折り畳んだフィルタは、前述のように内外筒が金属製のものと合成樹脂製のものとがあるが、いずれも不織布と内外筒とは分離できないため、廃棄物の量が非常に多くなる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点に鑑みて提案されたもので、容易・安価に製作できると共に、用途や使用目的等に応じて適宜密度の異なる濾材を用いることができ、しかも使用後廃棄処分する際の廃棄容量の少ない濾過器用フィルタを提供することを目的とする。また上記のような濾過起用フィルタを製造するのに適する濾材巻付け用治具を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明による濾過器用フィルタおよびそれに用いる濾材巻付け用治具は、以下の構成としたものである。 【0007】即ち、本発明による濾過器用フィルタは、周面に多数の貫通孔を有する内筒の外周面に、その内筒の軸線方向長さより幅の広い不織布等よりなるシート状の濾材を複数回巻付け、その濾材の内筒両端部よりも外方に突出した部分を内筒の内方に折り返して、その折り返し部の内方にフランジ付筒体を挿入して濾材を固定すると共に、上記内筒に巻付けた濾材の外周面に、周面に多数の貫通孔を有する外筒を嵌合保持させたことを特徴とする。 【0008】また本発明による濾材巻付け用治具は、上記のような濾過器用フィルタにおける内筒の外周面にシート状の濾材を巻付けるための治具であって、台座の両端部に設けた側板の上部に一対のローラを回転自由に設けたことを特徴とする。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態に基づいて具体的に説明する。図1は本発明による濾過器用フィルタの一実施形態を示す一部切り欠き正面図である。 【0010】図示例の濾過器用フィルタ1は、周面に多数の貫通孔11aを有する内筒11と、その内筒11の外周面に巻付けた不織布等よりなるシート状の濾材12と、その濾材12を固定するフランジ13a付きの筒体13と、上記濾材12の外周面に配置され、周面に多数の貫通孔14aを有する外筒14とよりなる。 【0011】上記内筒11の外周面に、その内筒11の軸線方向長さより幅の広い濾材12を複数回巻付け、その濾材12の内筒両端部よりも外方に突出した部分12aを内筒11の内方に折り返して、その折り返し部の内方に上記フランジ付き筒体13を挿入して濾材12を固定すると共に、上記内筒11に巻付けた濾材12の外周面に外筒14を嵌合保持させた構成である。 【0012】上記内筒11の両端部には、図2に示すように中央に円形の開口部15aを有し、周縁に短筒部15bを有する円板状の端板15が設けられている。その各端板15は上記短筒部15bを内筒11の各端部の外側に嵌めて溶接等で一体的に固着した構成であり、上記短筒部15bは内筒11の両端部外周面に突出した状態にある。 【0013】上記内筒11の外周面に濾材12を巻付ける方法等は適宜であるが、例えば図3に示すような巻付け治具2を用いると容易に巻付けることができる。すなわち図示例の巻付け治具2は、台座21の両端部に設けた側板22の上部に一対のローラ23を回転自由に設けた構成であり、その両ローラ23上に図4に示すように内筒11の軸線方向長さより幅の広い濾材12を載置すると共に、その上に内筒11を載せ、その内筒11に濾材12の端部を図4(b)の鎖線示のように沿わせて、その濾材12と共に内筒11を図中矢示方向に回転させることにより、内筒11の外周面に濾材12を容易に巻付けることができるものである。 【0014】なお濾材12の長さは、巻付け厚さ等を勘案して適宜設定すればよく、その場合、内筒11に巻付ける前に予め濾材12を所定長さに裁断しておいてもよく、あるいは内筒11に所定量巻付けてから裁断してもよい。 【0015】上記のようにして内筒11の外周面に濾材12を巻付けた後は、その濾材12の両端部を図5に示すように内筒11の内方に折り返し、その折り返し部の内方にフランジ付き筒体13を挿入して、その筒体13と内筒11との間に濾材12を挟さんで固定する。次いで、濾材12の外側に前記図1のように外筒14を被せるもので、その際、内筒11の両端部外周面に前記の短筒部15bのような突出部を設けると、その両突出部(短筒部15b)間の濾材12と外筒14との接触抵抗(摩擦抵抗)が少なくなり、外筒14を円滑に装着することができる。 【0016】また濾材12の外側に図1のように外筒14を装着したとき、その外筒14の両端部は前記突出部(筒状部21b)の外方に位置し、その外筒14の両端部と突出部との間の濾材12は適度な圧縮状態となり、その濾材12の弾性復元力によって外筒14が抜け止め固定される構成である。 【0017】上記のようにして作製した濾過器用フィルタ1は、濾過器に装着して使用するもので、その濾過器の構成は適宜であり、図6はその一例を示すものである。すなわち図示例の濾過器3は有底筒状の本体ケース31の上部に、流体の供給口32aおよび排出口32bを有する蓋体32を設けた構成であり、その本体ケース31と蓋体32との間にはパッキン33が介在されている。 【0018】上記本体ケース31および蓋体32内の中央部には、本体ケース31と蓋体32とを連結するボルト34が設けられ、そのボルト34の下端部は、本体ケース31の下部にそれと一体的に設けた筒状の固定ナット35にねじ込まれ、ボルト34の上端部には筒状の袋ナット36がねじ込まれている。その袋ナット36を回動して該ナット36をボルト34から外し、若しくはボルト34を固定ナット35から外すことによって、蓋体32を本体ケース31に脱着することができ、又それによってフィルタ1を本体ケース31内に挿脱することができる。 【0019】また上記ボルト34の下端部近傍にはフィルタ支持金具37が上下動可能に設けられ、その支持金具37上にフィルタ1を載置すると共に、上記支持金具37と本体ケース31の底面との間に介在させた圧縮コイルばね38によってフィルタ1の上端部が、蓋体32に設けた円筒形の突部32cに圧接するように構成されている。図中、39は本体ケース31の底部に設けたドレンボルト、P1およびP2は蓋体71の流体供給口32aおよび排出口32bにそれぞれカップリング材C1、C2を介して連結した流体供給管および排出管である。 【0020】上記の構成において、流体供給管P1からカップリング材C1を介して流体供給口32aに油等の流体を供給すると、その供給口32aに入った流体は、本体ケース31とフィルタ1との間に流入し、フィルタ1の外筒14に形成した貫通孔14aから濾材12を通過した後、内筒11の貫通孔11aから内筒11内に流入し、その上部の排出口32bからカップリング材C2および排出管P2を介して外部に排出される構成である。 【0021】上記のようにして油等の流体が濾材12を通過することによって、流体中のスラッジ等の異物が除去されて濾過されるもので、特に図示例のように内筒11の両端部外周面に前記短筒部15b等の突出部を設けると、その両突出部(短筒部15b)間の濾材12が過度に圧縮されるのが防止され、流体は濾材をスムーズに透過して良好に濾過することができる。 【0022】上記のようにして除去された流体中のスラッジ等の固形異物は、その一部がフィルタ1と本体ケース31との間の底部に溜まるが、その底部に溜まった固形異物は本体ケース31の底部に設けたドレンボルト39を外すことによって、前記の筒状の固定ナット35に形成したドレン孔35aおよび上記ドレンボルト39の雌ねじ孔から外部に排出することができる。 【0023】また除去すべき異物の大きさ等に応じて濾材12の種類を適宜変更することができ、たとえば不織布にあっては、その厚さや不織布を構成する繊維の密度等の異なる複数種類の不織布の中から適宜選択して使用することができる。また所定期間使用して濾材12に目詰まりが生じた場合には濾材を交換すればよく、上記いずれの場合にも、濾材のみを交換して内筒11や外筒14等はそのまま使用することができる。 【0024】さらに濾材12を交換する際に、例えば油等の液体によって不織布等の濾材が湿って膨張している場合でも、前記のように内筒11の両端部外周に短筒部15b等の突出部を設けると、その突出部以外の外筒14と濾材12との接触抵抗を小さくできるので外筒14を容易に引き抜くことができる。 【0025】なお上記の突出部は、上記実施形態においては周縁に短筒部15bを有する端板15を内筒11の両端部に嵌合することによって形成したが、内筒11の両端部を半径方向外方に膨出させて突出部を形成する等その他適宜である。 【0026】また上記図6は濾過器3内に本発明によるフィルタ1を1つ設けたものであるが、複数個設けることもできる。図7はその一例を示すもので、濾過器3内に前記と同様のフィルタ1をその長手方向に2つ並べて収容配置したものである。本体ケース31と、前記のボルト34は前記例よりも長いものが用いられ、上記2つのフィルタ1・1間には間隔保持部材16が介在されている。その間隔保持部材16はボルト34に沿って摺動可能に配置すると共に、上下のフィルタ1の内筒11内を連通する連通孔16aが設けられている。他の構成は前記例と同様である。 【0027】上記のように1つの濾過機3内に複数個のフィルタ1を収容すると、1つの濾過器で、より多くの流体を濾過することが可能となり、濾過効率を向上させることができる。 【0028】 【発明の効果】以上のように本発明による濾過器用フィルタは、上記の構成であるから、以下のような作用効果が得られる。 【0029】即ち、不織布等の濾材12と内筒11や外筒14および濾材固定用の筒体13とをそれぞれ容易に分離することができるので、例えば目詰まりして使用不可になったフィルタを新しいフィルタに交換したり、濾過機能の異なるフィルタに交換する場合には濾材のみを交換すればよい。従って、濾材以外の内筒11や外筒14等はそのまま繰り返し使用できるので経済的であり、しかも交換して廃棄するのは濾材のみであるから、前記従来のように分別して回収する面倒がなく、また廃棄物の量を大幅に低減することができる。 【0030】また濾材のみを交換するだけで濾過機能や濾過能力等を適宜変更することが可能となり、例えは濾過すべき流体の種類や除去すべきスラッジの大きさ等に応じて濾材の種類や材質を変更することができる。また例えば、酸性の液体には酸に強い濾材を選定したり、アルカリ性の液体にはアルカリに強い濾材を選定する。あるいは溶剤系の液体にはそれに強い濾材を選定する等、濾材を自由に選択して使用することができる。 【0031】さらに内筒11の両端部外周面に前記の短筒部15bのような突出部を設けると、その両突出部間の濾材12と外筒14との接触抵抗が少なくなり、外筒14を円滑に着脱することができる。特に油等の液体によって不織布等の濾材が湿って膨張している場合でも、外筒14を容易に引き抜くことができるものである。 【0032】また本発明による濾材巻付け治具2は、台座21の両端部に設けた側板22の上部に一対のローラ23を回転自由に設けただけの極めて簡単な構成であり、又それによってシート状の濾材12を内筒11の外周面に容易・迅速に巻付けることができるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】598119935 【氏名又は名称】日進化成株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年10月31日(2000.10.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100094536 【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 隆二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−126424(P2002−126424A) |
| 【公開日】 |
平成14年5月8日(2002.5.8) |
| 【出願番号】 |
特願2000−331706(P2000−331706) |
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